JPH09261957A - 無停電性スイッチングレギュレータ - Google Patents

無停電性スイッチングレギュレータ

Info

Publication number
JPH09261957A
JPH09261957A JP8098980A JP9898096A JPH09261957A JP H09261957 A JPH09261957 A JP H09261957A JP 8098980 A JP8098980 A JP 8098980A JP 9898096 A JP9898096 A JP 9898096A JP H09261957 A JPH09261957 A JP H09261957A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
tertiary
switching element
primary
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8098980A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Sakai
節雄 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON PUROTEKUTAA KK
Original Assignee
NIPPON PUROTEKUTAA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON PUROTEKUTAA KK filed Critical NIPPON PUROTEKUTAA KK
Priority to JP8098980A priority Critical patent/JPH09261957A/ja
Publication of JPH09261957A publication Critical patent/JPH09261957A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Stand-By Power Supply Arrangements (AREA)
  • Protection Of Static Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波トランスに対して並列に設けられた2つ
のコンバータを有する無停電性のスイッチングレギュレ
ータにおいて、一次側および三次側それぞれのスイッチ
ング素子のいずれかが短絡破壊したとしても、正常な側
での過電流保護機能が働いてしまうことなく正常な動作
を行うこと。 【解決手段】高周波トランスの三次巻線と二次電池とを
直列に接続するとともに、二次電池の両極間に充電用定
電圧定電流制御回路を設けた充電回路と、三次巻線と二
次電池の間であって、充電回路の充電電流路の外側に設
けた、一次側スイッチング素子と同期して作動する三次
側スイッチング素子とを備えた三次側充放電回路を有
し、一次側回路の一次巻線と一次側スイッチング素子の
間、および三次巻線と三次側スイッチング素子との間
に、回路遮断手段を設けること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波トランスに対し
て並列に設けられた2つのコンバータを有する無停電性
のスイッチングレギュレータにおいて、一次側および三
次側それぞれのスイッチング素子のいずれかが短絡破壊
したとしても、正常な側での過電流保護機能が働いてし
まうことなく正常な動作を行うことができる回路技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化の進展から、情報の保全と
して、情報機器用の無停電電源の需要が高まりつつあ
る。そしてこのような情報機器の直流電源としては、無
停電性スイッチングレギュレータが普及しつつある。こ
の従来の無停電性スイッチングレギュレータの基本回路
は、図14に示すようなものである。以下、簡単に説明
する。商用電源1からの電流は、整流回路2によって全
波正弦波脈流に整流され、一次側平滑コンデンサー3に
よって平滑化された直流電圧を入力として、一次側スイ
ッチング素子8によってチョッピングされて高周波トラ
ンス4の一次巻線4aに供給される。これによって二次
巻線4cには誘起電圧E5が発生し、この誘起電圧E5
が高速整流ダイオード19、転流ダイオード20、平滑
コイル21、二次側平滑コンデンサー23によって平滑
化され、直流出力となって負荷24に供給される。一
方、高周波トランス4の三次側に設けられた三次巻線4
dの一方には、平滑コイル81、高速整流ダイオード8
2、転流ダイオード83によって構成されるチョークイ
ンプット方式整流回路と定電圧定電流回路80を介して
二次電池14が直列に接続されて充電回路が形成され、
前記一次巻線4aを流れる高周波電流によるパルス電流
によって二次電池14が充電されるようになっている。
また、他方の三次巻線4bには商用電源1が停電の際、
二次電池14を入力として、一次側スイッチング素子と
同期して作動するゲート信号で駆動される三次側スイッ
チング素子11によってチョッピングされた電流による
励磁電流が流れ、商用電源1に代わって二次電池14を
入力エネルギーとして、高周波トランス4を介して二次
側回路2aに供給される。従って、無停電性が発揮され
る。ここで各矢印は電流を、各白ヌキ数字はそれぞれの
電流に対応する誘起電圧を表している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の無停
電性スイッチングレギュレータにあって、例えば一次側
または三次側スイッチング素子8,11のいずれかが短
絡破壊を起こしてしまうと、高周波トランス4の二次側
短絡と同じ状態となるため、正常動作を行っている一次
側回路1aまたは三次側回路3aの過電流保護機能(図
示せず)が働く結果、出力電圧の低下を来してしまう。
このような状態になると、信頼性を必要とする無停電性
スイッチングレギュレータの目的が果たせず、その価値
が低下することになる。従って、一次側回路1aおよび
三次側回路3aのいずれか一方が短絡破壊されたとして
も、他方の回路が正常運転できる構成が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような懸案の無停電
性スイッチングレギュレータは、交流電源からの交流を
整流する整流回路と、この整流回路の出力側に高周波ト
ランスの一次巻線と一次側スイッチング素子とを直列に
接続し、高周波トランスに対して高周波パルス電圧を発
生させるための一次側回路と、前記高周波トランスの二
次巻線に整流、平滑回路を接続して、負荷に対して直流
出力電力を供給する二次側回路と、高周波トランスの三
次巻線と二次電池とを直列に接続するとともに、二次電
池の両極間に充電用定電圧定電流制御回路を設けた充電
回路と、前記三次巻線と二次電池の間であって、前記充
電回路の充電電流路の外側に設けた、一次側スイッチン
グ素子と同期して作動する三次側スイッチング素子とを
備えた三次側充放電回路とを備え、前記一次側回路の一
次巻線と一次側スイッチング素子の間、および三次巻線
と三次側スイッチング素子との間に、回路遮断手段を設
けた構成とすることで実現できる。すなわち本発明の考
え方は、短絡異常を起こした方の回路を強制的に分離
し、短絡によって発生する、正常な側の回路の過電流保
護機能の作動を回避する、というものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の無停電性スイッチ
ングレギュレータの回路例を表している。なお基本的動
作は、すでに従来技術の項で説明した無停電性スイッチ
ングレギュレータと同じであるので、先ず回路遮断手段
の作用についてのみ説明する。図1において一次側およ
び三次側コンバータ71,72の逆流防止ダイオード
5,9とそれぞれのスイッチング素子8,11の間に、
ヒューズよりなる回路遮断手段6,10が接続されてい
る。この回路遮断手段6,10が無い状態で、一次側お
よび三次側それぞれのスイッチング素子8,11のいず
れかが短絡破壊すると、高周波トランス4の二次側短絡
と同じ状態となるため、正常動作を行っているコンバー
タ71または72の過電流保護機能が働き、出力電圧の
低下を来してしまう。このような状態になると、信頼性
を必要とする無停電性スイッチングレギュレータの目的
が果たせず、その価値が低下することになる。そこで、
一次側および三次側の各コンバータ71,72のスイッ
チング素子8,11の主電流が流れる部分、図の例では
各スイッチング素子8,11のドレイン側にヒューズ
6,10を挿入し、破壊回路に流れる異常電流によって
ヒューズ6または10を溶断し、破壊回路を強制的に切
り離せるようにしている。従って、例え一次側または三
次側コンバータ71,72のいずれかが短絡破壊された
としても、正常な方のコンバータ71または72によっ
て出力低下の無い正常運転を行うことができる。ここ
で、各ヒューズ6,10の溶断エネルギーは、例えば一
次側のヒューズ6については商用交流のダイレクト入
力、三次側のヒューズ10については二次電池容量によ
って断となるよう、保護協調を取っておけばよい。
【0006】また、このような構成以外にも、特に情報
機器の無停電性スイッチングレギュレータを想定した場
合、効果的な付加事項が何点か考えられ、以下にそれら
を順に説明する。先ず第一としては、充電時における高
精度の定電圧定電流制御のための回路的工夫が挙げられ
る。図1には、充電時の定電圧定電流制御を高い精度で
制御するための回路構成が示されている。共通の鉄芯磁
路を有する高周波トランス4の一次巻線4aに印加され
る、交流入力の整流平滑後入力によって三次巻線4bに
誘起される三次巻線電圧の巻き始め極性側と、充電すべ
き二次電池14の正極側を接続し、その接続点68を充
電用定電圧定電流制御回路15の入力の一つとし、二次
電池14の負極側は三次側スイッチング素子11のカソ
ード側を接続し、その接続点69より、充電用定電圧定
電流制御回路15の入力のもう一方としている。接続点
69からは、定電流検出抵抗16と、トランジスタより
なる直列ドロッパー制御用素子17を直列に接続し、こ
れを逆流防止ダイオード18のアノード側に直列接続す
る。また、三次巻線の巻き終わり極性側と、二次電池の
放電回路3dにおける三次側コンバータ72の逆流防止
ダイオード9のアノードとを接続する。そして、定電流
検出端となる定電流検出抵抗16と直列ドロッパー制御
用素子17のコレクタ端の接続点を充電用定電圧定電流
制御回路15の定電流検出端として接続する。さらに、
直列ドロッパー制御用素子17のエミッタとダイオード
18の接続点に、充電用定電圧定電流制御回路15の他
の出力端が接続される。
【0007】次に、図1および図2、図3により、本回
路の作用について説明する。商用電源1の交流入力電圧
がある時には、平滑コンデンサー3には、整流回路2に
よって整流された直流電圧が蓄えられ、この直流電圧を
入力として、一次側コンバータ71は動作する。商用電
源1の電圧が正常範囲内にある時には、二次電池14の
電圧に対して一次側回路1aが優先するよう、一次巻線
4aと三次巻線4bの関係を決めておく。すなわち、一
次巻線4aの巻き数をN1、三次巻線4bの巻き数をN
2、平滑コンデンサー3の両端電圧をE1、二次電池1
4の電圧をE4とすれば、式; E1の最小値/N1>E2の最大値/N2 … の関係にしておく。このようにすれば、一次側スイッチ
ング素子8のON時に流れるドレイン電流によって誘起
される電圧E3は、E1−VF5−VDS8となる。こ
こで、VF5は逆流防止ダイオード5の順方向電圧、V
DS8は、一次側スイッチング素子8のON電圧降下で
ある。三次巻線4bには、一次側スイッチング素子8の
動作によって流れる励磁電流により、E4=E3×(N
2/N1)なる電圧が誘起し、E1とE3とはほぼ等し
いことと上記時の関係により、E4>E2となる。従
って、三次側コンバータ72は、一次側コンバータ71
と同一ゲート信号による同期運転であっても、三次側ス
イッチング素子11には、それがON状態でも、逆流防
止ダイオード9によって電流は流れない。これより、一
次側スイッチング素子8がON時に発生する三次巻線4
bに誘起される電圧E4は、二次電池の電圧E2よりも
高いために充電電流が流れる。そして、これを定電流に
する必要があるが、その値は定電流検出抵抗16とツェ
ナーダイオード40aによって決まり、E4と同期した
ICPなる電流が、図3に示すように二次電池14の充
電電流として流れ、その平均値がICAとなる。
【0008】すなわちこの充電電流ICAは、式; ICA=(TON/T)×ICP … で表される平均充電電流であり、二次電池のアンペア・
アワー(AH)で表される容量から決まる定格充電電流
として定められる。ICPの値は、ツェナーダイオード
40aのツェナー電圧VZ40および逆流防止ダイオー
ド40bの順方向電圧VF40Bと、PNPトランジス
タ44のベースエミッタ電圧VBE44より、式; ICP=(VZ40+VF40B−VBE44)/R
16 …として決まる。ここでR16は、定電流検出
抵抗16の抵抗値である。そして、充電用定電圧定電流
制御回路15は定電流動作を行うと同時に、充電末期に
は過充電となることを防止する必要上、定電圧運転をす
る必要がある。そこで本発明では、トランジスタ41に
よって増幅されたシャントレギュレータ38のカソード
電流がそのコレクタ電流となって流れ、抵抗42a,4
2bを流れてトランジスタ44のベース電流を制御し、
これにより直列ドロッパー制御用素子17のベース電圧
が変化し、定電流制御が行われる。すなわち充電電流I
CAは、三次巻線4bによって誘起する電圧E4によ
り、三次巻線4bの巻き始め端より二次電池14の正極
から負極を通り、抵抗16と直列ドロッパー制御用素子
17と順方向の逆流防止ダイオード18を経由して、三
次巻線4bの巻き終わり端に戻るように流れる。
【0009】次に、商用電源1の電圧が低下もしくは停
止すると、一次側コンバータ71からのエネルギーは低
下もしくは無くなるため、充電されて待機状態にある二
次電池14のE2なる直流電圧が三次側コンバータ72
の入力源となり、それまで空運転であった三次側スイッ
チング素子11が、アクティブ状態となる。そうする
と、二次電池14の正極から、三次巻線4bの巻き始め
から巻き終わり方向の電流が、逆流防止ダイオード9、
ヒューズ10を経由して、三次側スイッチング素子11
を通って二次電池14の負極に流れ、E4’なる電圧を
誘起する。そして、二次巻線4cにE5なる電圧を誘起
し、交流電圧の供給時と同様、無瞬断で二次電池14か
ら負荷24に対して、安定化出力が供給されることにな
る。この時は、逆流防止ダイオード18のカソード側
が、逆流防止ダイオード9および三次側スイッチング素
子11の順電圧降下によって二次電池14の負極に対し
て逆極性になるため、充電回路3cは自動的に停止し、
充電は行われない。
【0010】第二として、図1において示すように、一
次側回路1aにおける逆流防止ダイオード5と並列に接
続される還流抵抗7が挙げられる。これは二次電池14
の入力が停電した時の出力保持時間の確保の為のもので
ある。以下、この還流抵抗7の作用について説明する。
図1において、商用電源1からの入力がある時には、平
滑コンデンサー3がある為に、停電事故の際には数十ミ
リ秒程度の出力保持時間を有している。しかしながら三
次側充放電回路3aの入力部には、平滑コンデンサー3
に相当するコンデンサーは存在しない。これは、コスト
やスペースの関係で、省略せざるを得ないためである。
従って、万が一商用電源1の停電時に二次電池14に電
池異常等の直流側停電事故が発生すると、従来のように
前記還流抵抗7が無いと、全く出力保持時間を確保する
ことはできない。本発明の無停電性スイッチングレギュ
レータは、主としてパソコンを始めとする情報機器に使
用することを前提としており、停電発生時には、CPU
処理内容の内部バックアップメモリーへの退避時間とし
て停電発生後の数ミリ秒程度、出力保持時間が必要とな
る。
【0011】以下、図4を用いてさらに詳細に説明す
る。商用電源1が正常な時には、Iaなる電流が平滑コ
ンデンサー3に交直変換電流として流れ、同コンデンサ
ー3に充電された直流電圧を入力源として、スイッチン
グされた高周波パルス電流が、一次巻線4aおよび逆流
防止ダイオード5を経由し、ヒューズ6を経て一次側ス
イッチング素子8のドレインからソースへと流れ、平滑
コンデンサー3に戻るように流れる。この電流IA1に
よるエネルギーが、二次巻線4cからIA2となり、負
荷24に出力される。これと同時に、前述のように、三
次巻線4bにE4なる起電圧が誘起され、電流IA3と
なって二次電池14を充電し、定電流検出抵抗16およ
び直列ドロッパー制御用素子17、逆流防止ダイオード
18の順方向を経由し、三次巻線4bの巻き終わり端に
戻るように流れる。次に、商用電源1が停電すると電流
Iaは直ちに消滅し、電流IA1も平滑コンデンサー3
の放電とともに消滅し、同時に電流IA3も消滅する。
その結果、二次電池14の電圧が電圧E4に勝るため、
高周波スイッチング電流ID3が電流IA3と逆方向に
流れて三次側スイッチング素子11がアクティブ状態と
なって、三次巻線4bから逆流防止ダイオード9の順方
向を経由し、三次側スイッチング素子11から二次電池
14の負極側へと流れる。この高周波スイッチング電流
ID3により、二次巻線4cへの出力側には、電流IA
2に代わってID2が負荷24に全く無瞬断として流
れ、停電のバックアップが行われる。この時には、一次
巻線4aには電圧E3’が図中の方向に発生し、一次巻
線4aの巻き始め端から平滑コンデンサー3、一次側ス
イッチング素子8の内蔵ダイオード8aの順方向および
ヒューズ6、さらに還流抵抗7を経由して、一次巻線4
aの巻き終わり端から平滑コンデンサー3に戻る充電電
流ID1が流れる。ここで、一次側スイッチング素子8
と三次側スイッチング素子11は同期して作動してお
り、一方がアクティブ状態の時は、他方は空運転とな
る。但しクロスオーバー点では、両者ともアクティブ状
態になる領域が僅かに存在はするが、便宜上この説明に
ついては省略する。
【0012】従って、電流ID1が図中の矢印方向に流
れている時には、逆流防止ダイオード5に対して逆方向
となるので、一次側スイッチング素子8は空運転状態を
持続する。このように、仮に還流抵抗7が無ければ電流
ID1は流れず、平滑コンデンサー3には、還流エネル
ギーは蓄積されない。また、この還流抵抗7に低い抵抗
値のものを使用すると、一度平滑コンデンサー3が充電
されると殆ど電流は流れないので、効率に影響を与える
ことはない。このような構成において、何らかのトラブ
ルによって二次電池14からの放電回路が急に断になる
ようなDC停電が発生し、かつその時に商用電源1が停
電であったとしても、平滑コンデンサー3に蓄積されて
いるCVで表されるエネルギーを入力源として、一次
側スイッチング素子8がアクティブ状態となり、負荷2
4に対する出力電圧を、数十ミリ秒程度は保持すること
ができる。従って前述のような、バックアップメモリー
への退避時間を稼ぐことが可能となり、いかなる停電に
おいても、情報保護という無停電性スイッチングレギュ
レータの機能を完全に果たすことができる。なお、この
還流抵抗7の代わりに、リアクターを使用することもで
きる。
【0013】第三として、一次側回路1aのスイッチン
グ素子制御回路における一次側スイッチング素子8のス
イッチング信号経路の抵抗を、スイッチング素子8のO
N時の方がOFF時よりも低く、また前記三次側回路3
aのスイッチング素子制御回路における三次側スイッチ
ング素子11のスイッチング信号経路の抵抗を、スイッ
チング素子11のOFF時の方がON時よりも低くなる
ように回路定数を設定する点が挙げられる。以下、この
点について詳細に説明する。前述のように、一次側スイ
ッチング素子8と三次側スイッチング素子11は同期作
動し、一次側回路1aから商用電源1を入力として二次
側回路2aに出力されている間は、三次側充放電回路3
aにおいては、二次電池14への充電が行われている。
この時には、図1にも示すPWMスイッチング制御回路
22の同一の発信源から、一次側および三次側スイッチ
ング素子8,11のそれぞれに対応する、一次側ゲート
回路12および三次側ゲート回路13を通して、前記そ
れぞれのスイッチング素子8,11が制御されている。
しかしながら、主として各スイッチング素子8,11の
寄生容量には大きな差があるため、スイッチング制御電
圧(ここではFETのゲート電圧)波形に位相差が生じ
てしまう。この位相差は図7(イ)に示すように、一次
側コンバータ71の出力波形(図中のA)が、三次側コ
ンバータ72の出力波形(図中のB)よりも遅れる(図
中のφ分)場合において問題となる。これは、三次側
スイッチング素子11のON時電流の立ち上がりが、一
次側スイッチング素子8の立ち上がりよりも、φだけ
早くなることを意味しており、商用電源1の正常入力
時、すなわち二次電池14への充電モードの時に、図中
の斜線部分で表している分だけ、二次電池14からの放
電が発生するということである。すなわち極論すれば、
前述の充電電流IA3による充電量より、φの差分に
よる放電量が大きくなる結果、二次電池14は充電され
ずに逆に放電されることもあり得る、ということであ
る。
【0014】これを防止するため、本発明者は、図7
(ロ)に示すように、一次側コンバータ71の出力波形
(図中のA)の立ち上がりを三次側コンバータ72の出
力波形(図中のB)の立ち上がりよりも早めるとともに
(図中のφ分)、一次側コンバータ71の出力波形の
立ち下がりを、三次側コンバータ72の出力波形の立ち
下がりよりも遅らせること(図中のφ分)を案出し
た。これを実現するためのゲート回路の具体的構成を、
図5として示している。図示するように、ゲート回路1
2,13内のダイオード50とダイオード51を互いに
逆向きにすることで、一方ではスイッチング素子8のO
N時電流の立ち上がりを早めるように、また他方では、
スイッチング素子11のON時電流の立ち上がりを遅ら
せるようにそれぞれ作用する。以下、詳細に説明する。
【0015】図5に基づいた、一次側スイッチング素子
8のON時の等価回路は図8のようになり、IG1+I
G2=IG3が、一次側スイッチング素子8の寄生容量
の充電電流となるので、この電流IG3が大きいほど、
また抵抗52,54,58,64の抵抗値が低いほど、
図12の,で示すパルス立ち上がり、すなわち一次
側スイッチング素子8の立ち上がり時期が早くなる。こ
の効果を得るためには、図5に示したように、ダイオー
ド50を順方向に接続しつつ、かつ抵抗52の抵抗値を
低く設定しておけばよい。なお図12のは一次側スイ
ッチング素子8(FET)のゲート電圧とゲート電圧ス
レッショルドレベルVth、は一次側スイッチング素
子8のONパルス波形、すなわちON電流の流れる区間
をそれぞれ表している。これに対して、二次側スイッチ
ング素子11のON時の等価回路は、図5において示し
たダイオード51がドライブトランス47の二次正出力
EPに対して逆方向になるので図10のようになり、抵
抗55,59,65が全て直列となってインピーダンス
が大きくなる結果、図8のIG3>IG5となって図1
2の,に示すとおり、立ち上がり時期が同,に
対して遅れることになる。ここで図12のは三次側ス
イッチング素子11(FET)のゲート電圧とゲート電
圧スレッショルドレベルVth、は三次側スイッチン
グ素子11のONパルス波形、すなわちON電流の流れ
る区間をそれぞれ表している。次に一次側スイッチング
素子8のOFF時の等価回路は図9のようになり、一次
側スイッチング素子8の寄生容量に蓄えられた電荷を、
ドライブトランス46の反転電圧ENによって、放電用
トランジスター62のベース電圧を抵抗54を通して引
き込むことになる。ここで電流IGD1は、この時のベ
ース電流を表している。三次側スイッチング素子11が
OFFの等価回路は図11のようになり、ダイオード5
1が、ドライブトランス47の反転電圧ENに対して順
方向となるように接続されているため、IGD4=IG
D2+IGD3となる。従って、電流IGD1に比べて
電流IGD2の分が大きくなり、放電用トランジスター
63のコレクタ電流は、IGD4×放電用トランジスタ
ー63のhFEとなる結果、三次側スイッチング素子1
1の寄生容量に蓄えられていた電荷は一次側スイッチン
グ素子8のそれよりもより早く放電され、図12の,
のように、三次側スイッチング素子11のON期間
は、一次側スイッチング素子8のON期間の内側に入る
ことになる。従って、無駄のない効率的な二次電池14
への充電動作が可能となる。
【0016】第四として、商用電源の疑似停電とそれに
よる二次電池運転試験機能の付加が挙げられる。これ
は、二次電池によってバックアップしていても、過充電
か過放電のために電池不良となっており、電源機能は異
常無くとも、停電バックアップ補償ができないことが、
従来の交流無停電装置の事故例として問題視されている
からである。第四の付加事項は、このような事故を未然
に防止し、負荷側のコンピュータ機器からのソフトウェ
アによる実行命令によって簡単に二次電池の試験が行え
る、というものである。すなわち、図6を用いて説明す
ると、一次側回路1a側の一次側スイッチング素子8
を、例えばコンピュータソフト上の実行命令等に基づく
外部命令によって停止させることにより、二次電池14
を入力源とした放電回路3dに自動的に切り替えるもの
である。二次電池14の試験基準となる電池放電エネル
ギーについては、例えば、予めコンピュータソフト上で
定めた負荷モードで決まる放電量と経過時間によって設
定しておけばよい。具体的には、放電によって二次電池
14の電圧が低下し、90%放電の終端電圧に到達した
時に電池電圧低下信号を発し、この信号を再度コンピュ
ータ側で受けて電池残量確認試験を終了する、と言った
適用例が考えられる。併せて、コンピュータディスプレ
イ上に二次電池の良否判定結果を表示すればよい。
【0017】この回路例としては、例えば図13に示す
構成が考えられる。本図は、図6における一次側スイッ
チング素子8とゲート回路12の近傍のみを描いたもの
である。図のように、コンピュータ側からH/L信号を
発してH時にフォトカプラをONにしてFET75をO
FFとすると、スイッチング専用IC73によってスイ
ッチング動作するFET75のカソード側にFET75
が直列に入るため、ドライブトランス46の入力が絶た
れて一次側スイッチング素子8が停止させることができ
る。従って、ソフト上の簡単な処理によって、コンピュ
ータの動作中に二次電池14の確認を行うことができ
る。この確認処理は、例えばコンピュータの一定使用時
間毎に行うようにしておくことが好ましい。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
一次側および三次側それぞれのスイッチング素子のいず
れかが短絡破壊しても、正常な側での過電流保護機能が
働いてしまうことなく正常な動作を行うことができる。
しかもこれがヒューズを接続するだけという極めて簡単
な構成で実現できるので、廉価でかつ高信頼性の無停電
性スイッチングレギュレータとなる。また、説明したよ
うな四つの付加的事項を加えることで、充電電流の大
小によって直列ドロッパー素子の抵抗成分が変化し、そ
の結果充電回路全体の抵抗成分が変化するので、従来に
ない極めて精度の高い充電制御が可能となること、二
次電池の入力が停電した時の出力保持時間を確保するこ
とが可能となり、コンピュータ等におけるバックアップ
メモリーへの退避時間を確保することができ、特にリア
ルタイム情報の保全に大きく貢献できること、商用電
源の正常入力時、すなわち二次電池への充電モードの時
に、二次電池からの放電が発生するということが無くな
ること、ソフトウェア上の実行命令等、外部信号によ
る二次電池の電池残量確認試験を行うことができるこ
と、と言った、特に情報機器用として数々の優れた機能
を付加することができ、情報機器用の無停電性スイッチ
ングレギュレータとして、非常に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表す説明用回路図
【図2】本発明の実施例における充放電回路部分を表す
説明図
【図3】本発明の実施例における充電電流波形の一例を
表す説明図
【図4】本発明の実施例における電流の流れを表す説明
【図5】本発明の実施例におけるスイッチング素子の駆
動回路部を表す説明図
【図6】本発明の実施例を表す説明用回路図
【図7】スイッチングパルス波形の位相ずれとその改善
波形を表す説明図
【図8】一次側スイッチング素子がON時のスイッチン
グ素子駆動回路の等価回路を表す説明図
【図9】一次側スイッチング素子がOFF時のスイッチ
ング素子駆動回路の等価回路を表す説明図
【図10】三次側スイッチング素子がON時のスイッチ
ング素子駆動回路の等価回路を表す説明図
【図11】三次側スイッチング素子がOFF時のスイッ
チング素子駆動回路の等価回路を表す説明図
【図12】ドライブトランスの二次出力および各スイッ
チング素子のゲート電圧波形とスイッチングパルス波形
を表す説明図
【図13】商用電源の疑似停電のための制御回路例を表
す説明図
【図14】従来の無停電性スイッチングレギュレータの
回路図
【符号の説明】
1 商用電源 1a 一次側回路 2 整流回路 2a 二次側回路 3a 三次側充放電回路 3c 充電回路 3d 放電回路 3,23 平滑コンデンサー 4 高周波トランス 4a 一次巻線 4b 三次巻線 4c 二次巻線 4d 充電回路用三次巻線 5,9,18,43,56,57 逆流防止ダイオード 6,10 回路遮断手段 7 還流抵抗 8 一次側スイッチング素子 11 三次側スイッチング素子 12,13 ゲート回路 14 二次電池 15 充電用定電圧定電流制御回路 16 定電流検出用抵抗 17 直列ドロッパー制御用素子 19 高速整流ダイオード 20 転流ダイオード 21 平滑コイル 22 PWMスイッチング制御回路 24 負荷 25 制御用補助電源 26 ゲート回路ON/OFF制御回路 27 PWM制御用回路 28 ホトカプラ 29 感度調整抵抗 30 制限抵抗 31 発振防止用位相補正コンデンサ 32 シャントレギュレータ 33 振動防止抵抗 34 出力電圧検出用分圧抵抗 35 出力電圧検出用抵抗 36 充電電圧調整用抵抗 37 充電電圧検出用抵抗 39 トランジスタ41のベース/エミッタ間抵抗 40a ツェナーダイオード 40b 逆流防止ダイオード 41 増幅用トランジスタ 42a,42b 出力抵抗 44 コンプリメンタリ接続PNPダイオード 45 トランジスタ17のベース/エミッタ間抵抗 46,47 ドライブトランス 48 ゲートONスピードアップ用回路 49 ゲートOFFスピードアップ用回路 50,51 高速ダイオード 52 ONスピードアップ調整用抵抗 53 OFFスピードアップ調整用抵抗 54,55 ベース電流引き込み抵抗 58,59 ベース抵抗 60,61 分圧抵抗 62,63 残存電圧放電用トランジスタ 64,65 FETゲート抵抗 66,67 ゲート/カソード間抵抗 68,69,70 接続点 71 一次側コンバータ 72 三次側コンバータ 73 スイッチング制御用IC 74 ドライブトランス駆動用FET 75 ゲート回路ON/OFF用FET 76 ゲートバイアス抵抗 77 ゲート/カソード間抵抗 78 ホトカプラ 79 入力抵抗 80 定電圧定電流制御回路 81 チョークコイル 82 整流用ダイオード 83 転流ダイオード 84 電池電圧低下検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02J 9/00 H02J 9/00 S

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源からの交流を整流する整流回路
    と、 この整流回路の出力側に高周波トランスの一次巻線と一
    次側スイッチング素子とを直列に接続し、高周波トラン
    スに対して高周波パルス電圧を発生させるための一次側
    回路と、 前記高周波トランスの二次巻線に整流、平滑回路を接続
    して、負荷に対して直流出力電力を供給する二次側回路
    と、 高周波トランスの三次巻線と二次電池とを直列に接続す
    るとともに、二次電池の両極間に充電用定電圧定電流制
    御回路を設けた充電回路と、前記三次巻線と二次電池の
    間であって、前記充電回路の充電電流路の外側に設け
    た、一次側スイッチング素子と同期して作動する三次側
    スイッチング素子とを備えた三次側充放電回路と、を備
    え、 前記一次側回路の一次巻線と一次側スイッチング素子の
    間、および三次巻線と三次側スイッチング素子との間
    に、回路遮断手段を設けた無停電性スイッチングレギュ
    レータ。
JP8098980A 1996-03-18 1996-03-18 無停電性スイッチングレギュレータ Pending JPH09261957A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8098980A JPH09261957A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 無停電性スイッチングレギュレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8098980A JPH09261957A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 無停電性スイッチングレギュレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09261957A true JPH09261957A (ja) 1997-10-03

Family

ID=14234170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8098980A Pending JPH09261957A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 無停電性スイッチングレギュレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09261957A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002152993A (ja) * 2000-11-14 2002-05-24 Toshiba Battery Co Ltd 無停電電源装置
JP2005229731A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Nipron Co Ltd 電源回路
JP2005229730A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Nipron Co Ltd 電源回路

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002152993A (ja) * 2000-11-14 2002-05-24 Toshiba Battery Co Ltd 無停電電源装置
JP2005229731A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Nipron Co Ltd 電源回路
JP2005229730A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Nipron Co Ltd 電源回路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100597379B1 (ko) 전원장치기동방법, 전원장치의 기동회로 및 전원장치
JP3304944B2 (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
US6483722B2 (en) DC/DC converter and control method thereof
JP3013776B2 (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
JP3401238B2 (ja) ワールドワイド電源装置
JPH08317575A (ja) 電気自動車用充電装置
JPH09261957A (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
JP3008081B2 (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
JP3141675B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH09261956A (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
JPS60194757A (ja) スイツチング電源装置
JPH09261955A (ja) 無停電性スイッチングレギュレータ
CN113014102A (zh) 次级受控ac-dc转换器和用于低频操作的方法
JP2001275276A (ja) 無停電電源装置
EP0824781B1 (en) Power-supply circuit
JPH08251919A (ja) 自励式コンバータ装置
JPH08266041A (ja) 直流電圧変換装置
JPH10337017A (ja) スイッチング電源装置
JP3645274B2 (ja) 電力変換手段
JPH0210793Y2 (ja)
JPH0320046Y2 (ja)
JP2003339163A (ja) 無停電電源装置
JP3501147B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH07337010A (ja) スイッチング電源回路
JPH087464Y2 (ja) 電磁石装置の遅延釈放回路