JPH09261000A - 弾性表面波デバイス - Google Patents

弾性表面波デバイス

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JPH09261000A
JPH09261000A JP6395796A JP6395796A JPH09261000A JP H09261000 A JPH09261000 A JP H09261000A JP 6395796 A JP6395796 A JP 6395796A JP 6395796 A JP6395796 A JP 6395796A JP H09261000 A JPH09261000 A JP H09261000A
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JP
Japan
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acoustic wave
surface acoustic
wave
substrate
waves
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JP6395796A
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English (en)
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Yoshihiro Takahashi
義弘 高橋
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NEC Corp
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 36°Y-X Li Ta O3 基板上の擬似弾性表
面波を利用する弾性表面波デバイスにおいて、入出力交
差指状電極より漏れ出た不要波が基板端部より反射し、
再度入出力電極に入射することで、振幅特性を劣化させ
ることを防止する。 【解決手段】 36°Y-X Li Ta O3 基板11上で、
表面波の伝搬方向の端部に交差指状電極12A,12B
と同じ材料の金属膜13A,13Bを形成し、更にその
金属膜上にシリコーン樹脂系の吸収体14A,14Bを
塗布することで、入出力電極12A,12Bから漏れ出
た不要波15A,15Bを減衰させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波デバイス
に関し、特に擬似弾性表面波を用いた弾性表面波デバイ
スの不要表面波の減衰方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波デバイスにおいて、擬似弾性
表面波を利用する場合には、不要な表面波が生じるの
で、この不要表面波を減衰させることが必要となる。
【0003】この不要表面波の減衰のための従来例とし
ては、特開平4−258009号公報に示されたものが
ある。図6はこの公報に開示の構造(断面)を示す図で
ある。図6において、圧電基板11は36°X-Y Li T
a O3 単結晶基板であり、この基板11の一主表面上に
は、入出力電極となる一対の交差指状電極12A,12
Bが形成されている。
【0004】これ等一対の電極12A,12Bの各端部
には、スパッタリング法等によりSi O2 膜18A,1
8Bが選択的に形成されており、その上にはシリコン樹
脂系吸収体(シリコンゴム)14A,14Bが形成され
ている。
【0005】一般に、通常のX-112°Y Li Ta O3
,128°Y-X Li Nb O3 等の圧電基板上に交差指
状電極を形成し弾性表面波デバイス構成させた場合に
は、利用できる表面波モードはレイリー波である。レイ
リー波は伝搬する波の全エネルギーの90%が1波長の
深さ以内に含まれているため、基板表面に直接吸収体を
塗布することで不要な表面波を減衰させている。
【0006】しかしながら、図6において用いられてい
る基板11である36°Y-X Li Ta O3 圧電基板上で
励振される表面波は、伝搬路の表面状態によりリーキ波
とよばれる擬似弾性表面波が主要伝搬する場合と、SS
BW(Surface Skimming Bulk
Wave)と呼ばれる横波モードが主要伝搬する場合が
ある。
【0007】これ等の擬似弾性表面波は、前述のレイリ
ー波に比べ伝搬速度が速く、電気機械結合係数大きく、
温度係数も優れている利点があるが、リーキ波がレイリ
ー波と同様に表面近傍にそのエネルギーが集中して伝搬
する波なのに対し、SSBWは基板表面と平行に基板内
部を伝搬するモードである。このため、不要波がSSB
Wモードで伝搬すると、基板表面にシリコン等の吸収材
料を塗布しても減衰させることはできない。
【0008】以上のことから、この特開平4−2580
09号では、36°Y-X Li Ta O3 単結晶基板を伝搬
する擬似弾性表面波を利用する場合に、伝搬方向の基板
11の表面端部にSi O2 膜18A,18Bをスパッタ
することで、入出力電極12A,12Bから漏れ出た不
要波12A,12BがSSBWモードではなくリーキ波
モードとして主要伝搬するようにし、その上部に吸収体
14A,14Bをよふすることで不要波15A,15B
を減衰させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の図6に示した弾
性表面波デバイスの構造においては、Si O2 膜18
A,18Bをスパッタリング等の方法により形成する工
程の他に、更に、不要部分を除去するためにエッチング
の工程が必要となり、少なくともそのために2工程が増
えることになる。また、この余計な工程が増えるため
に、製造上の歩留りが悪化する欠点もある。
【0010】本発明の目的は、一般の弾性表面波デバイ
スと同じく簡素化された構造にてSSBWモードの不要
波を抑圧し、かつ製造コストを低くすることが可能な弾
性表面波デバイスを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、圧電基
板と、この圧電基板の主表面上に形成された交差指状電
極とを含む弾性表面波デバイスであって、前記主表面上
において表面波の伝播方向の端部に形成された前記交差
指状電極と同一材料の金属薄膜と、この金属薄膜上に形
成された吸収体とを含むことを特徴とする弾性表面波デ
バイスが得られる。
【0012】そして、前記圧電基板は36°Y-X Li T
a O3 であることを特徴としている。また、前記吸収体
はシリコーン樹脂系の材料からなることを特徴としてい
る。更に、前記金属薄膜と前記吸収体とに代えて、導電
性の吸収体としたことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の作用について述べる。3
6°Y-X Li Ta O3 単結晶基板を伝搬する擬似弾性表
面波を利用する場合に、伝搬方向の基板表面端部に金属
膜を形成することで、入出力電極から漏れ出た不要波が
SSBWモードではなくリーキ波モードとして主要伝搬
し、その上部に吸収体を塗布することで不要波を減衰さ
せる。
【0014】以下に図面を参照しつつ本発明の実施例に
ついて説明する。
【0015】図1は本発明の実施例の平面図であり、図
2は図1のX−X´線に沿う矢視方向断面図である。
尚、図1,2において図6と同等部分は同一符号にて示
している。
【0016】基板11としては、36°Y-X Li Ta O
3 圧電基板であり、この一主表面上に入出力電極となる
一対の交差指状電極12A,12Bが形成されている。
例えば、交差指状電極12Aにより励振された表面波
は、圧電基板11上を伝搬して行き、交差指状電極12
Bにおいて電気信号に変換される。
【0017】図において、15A,15Bは漏出した不
要波を示しており、その伝搬路は金属薄膜13A,13
Bにて覆われており、これ等金属薄膜13A,13B上
には、シリコーン樹脂系の吸収体14A,14Bが設け
られており、この吸収体14A,14Bにより不要波1
5A,15Bは減衰するようになっている。
【0018】一般に、通常よくSAWデバイスに用いら
れているX-112°Y Li Ta O3、128°Y-X Li
Nb O3 等の圧電基板上に交差指状電極を形成し、弾性
表面波デバイスを構成した場合には、利用できる表面波
モードはレイリー波である。レイリー波は伝搬する波の
全エネルギーの90%が1波長の深さ以内に含まれてい
るため、基板表面に直接吸収体を塗布することで容易に
不要な表面波を減衰させることが可能である。
【0019】本発明で使用する36°Y-X Li Ta O3
圧電基板11上で励振される表面波は、擬似弾性表面波
である。この擬似弾性表面波は、前述のレイリー波に比
べ伝搬速度が速く、電気機械結合係数が大きく、温度係
数も優れている。
【0020】しかしながら、文献「1978 Pro
c.IEEE Uitrason.Symp.,pp.
586−589」によると、伝搬路の電気的状態により
主要伝搬する弾性波モードが変わる特徴がある。基板表
面が電気的に短絡状態にあるとリーキ波が主要伝搬し、
電気的に短絡されていない自由表面であると、SSBW
(Surface Skimming Bulk Wa
ve)と呼ばれる横波が主要伝搬する。リーキ波はレイ
リー波と同様に表面近傍にそのエネルギーが集中して伝
搬する波であるが、SSBWは基板表面と平行に基板内
部を伝搬する横波である。
【0021】従って、擬似弾性表面波を利用する場合に
は、不要波15A,15BがSSBWモードで伝搬する
と、基板11の表面にシリコン等の吸収体を塗布しても
十分減衰されず基板11の端部で反射し、再度入出力電
極12A,12Bに入射しリップルを大きくする。
【0022】そこで、本発明では、圧電基板11上の表
面端部(不要波の伝搬方向において)に金属薄膜13
A,13Bを設けている。漏れ出た不要波15A,15
Bは、伝搬路表面が金属薄膜13A,13Bにより電気
的に短絡されているため、伝搬路表面にエネルギーが集
中し、表面にシリコン樹脂系の吸収体14A,14Bを
塗るだけで不要波15A,15Bを減衰させることが可
能となる。
【0023】本発明では、この金属薄膜13A,13B
を入出力電極12A,12Bと同じ材料としているた
め、製造工程では、入出力電極12A,12Bと同時に
作製することが可能である。これは、SAWデバイスの
通常製造工程のため、本発明によるコストアップはな
い。
【0024】図5は、本発明にて擬似弾性表面波を利用
し、フィルタを構成させた時の振幅特性である。実線5
1が、本発明の特性例であり、点線52が本発明と異な
り金属薄膜を付けることなくシリコン樹脂系吸収体を塗
布した特性例である。本発明による特性では、端面反射
波による影響のない低リップルを実現しているが、本発
明を用いない特性では大きなリップルが現れる。
【0025】本発明では、不要波がリーキ波モードとし
て伝搬するように圧電基板11の表面の端部に金属膜1
3A,13Bを設けており、この金属薄膜の材料は、純
AlまたはCuやSi等を含むAl合金とし、入出力電
極12A,12Bと同一材料にしている。このため入出
力電極と同時に作製可能となっている。
【0026】次に、本発明の他の実施例について図3を
参照して詳細に説明する。図3において、図1と同等部
分は同一符号にて示す。図3を参照すると、基板11の
表面の端部に形成された金属膜が、金属グレーティング
16A,16Bとなっている。この実施例においても、
擬似弾性表面波を利用する場合に、不要波15A,15
Bの伝搬路上に金属グレーティング16A,16Bが形
成されているため、不要波15A,15BのモードがS
SBWからリーキ波モードとなる。従って、不要波15
A,15Bをレイリー波のように基板表面に直接シリコ
ーン樹脂系吸収体14A,14Bを塗布することで減衰
させることができ、低リップルの弾性表面波デバイスを
提供できる。
【0027】また、金属グレーティング16A,16B
は入出力電極12A,12Bと同じ材料でできるため、
製造は入出力電極12A,12Bと同時に作製すること
が可能である。
【0028】次に、本発明の別の実施例について図4を
参照して詳細に説明する。図4において、図1〜3と同
等部分は同一符号にて示す。
【0029】図4を参照すると、基板11の表面の端部
に例えばエポキシ樹脂系の導電性吸収体17A,17B
が直接形成されている。この実施例においては、擬似弾
性表面波を利用する場合に、吸収体17A,17Bが導
電性であるため、不要波15A,15BのモードがSS
BWからリーキ波モードとなる。従って、不要波15
A,15Bを減衰させることができ、低リップルの弾性
表面波デバイスを提供できる。
【0030】
【発明の効果】第1の効果は、本発明では擬似弾性表面
波を利用する場合でも、レーリ波モードの表面波と同様
に、シリコーン樹脂系吸収体にて不要波の減衰が可能な
点である。その理由は、本発明にて不要波が基板表面に
エネルギーが集中するリーキ波モードにモード変換する
ため吸収体にて減衰するようになるからである。
【0031】第2の効果は、本発明では、従来のSAW
デバイスと同じ工程にて製造が可能な点であり、追加工
程が不要である。その理由は、不要波をモード変換させ
るための金属膜は入出力電極と同じ材料であり、同時に
作製可能だからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波デバイスの一実施例を示す
平面図である。
【図2】図1の平面図のX−X´線に沿う矢視方向断面
図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す平面図である。
【図5】本発明の弾性表面波フィルタの一実施例におけ
る振幅特性例である。
【図6】従来の弾性表面波デバイスを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11 圧電基板 12A,12B 交差指状電極 13A,13B 金属薄膜 14A,14B シリコーン樹脂系吸収体 15A,15B 不要波 16A,16B 金属グレーティング 17A,17B エポキシ樹脂系吸収体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、この圧電基板の主表面上に
    形成された交差指状電極とを含む弾性表面波デバイスで
    あって、前記主表面上において表面波の伝播方向の端部
    に形成された前記交差指状電極と同一材料の金属薄膜
    と、この金属薄膜上に形成された吸収体とを含むことを
    特徴とする弾性表面波デバイス。
  2. 【請求項2】 前記圧電基板は36°Y-X Li Ta O3
    であることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波デバ
    イス。
  3. 【請求項3】 前記吸収体はシリコーン樹脂系の材料か
    らなることを特徴とする請求項2または3記載の弾性表
    面波デバイス。
  4. 【請求項4】 前記金属薄膜と前記吸収体とに代えて、
    導電性の吸収体としたことを特徴とする請求項1または
    2記載の弾性表面波デバイス。
JP6395796A 1996-03-21 1996-03-21 弾性表面波デバイス Pending JPH09261000A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009077350A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Japan Radio Co Ltd 弾性表面波素子及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009077350A (ja) * 2007-09-25 2009-04-09 Japan Radio Co Ltd 弾性表面波素子及びその製造方法

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