JPH09260941A - 受信装置および受信方法 - Google Patents

受信装置および受信方法

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JPH09260941A
JPH09260941A JP8093017A JP9301796A JPH09260941A JP H09260941 A JPH09260941 A JP H09260941A JP 8093017 A JP8093017 A JP 8093017A JP 9301796 A JP9301796 A JP 9301796A JP H09260941 A JPH09260941 A JP H09260941A
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  • Radio Transmission System (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アダプティブアレーアンテナにおける近接遅
延波による特性劣化と適応形最尤系列推定器(MLSE)に
おける遅延シンボル数増加による演算量の増大を同時に
解決する受信装置および受信方法を提供すること。 【解決手段】 推定チャネルインパルス応答のタップの
組み合わせの中からトレーニング期間中のアレー出力と
参照信号との累積2乗誤差が最小となるタップを選択す
ることにより間接的にパス選択をおこない、到来パスの
中から希望波を選択し、選択したタップ間の差の数だけ
アレーとMLSEを用意し、受信信号を並列に振り分けてア
レーとMLSEの結合処理を施すことにより演算量を削減
し、推定器における希望波に対するレプリカをアンテナ
制御用参照信号として使用して、遅延時間の異なる複数
の希望波を取り込みMLSEで合成し、MLSEにとって不要な
パスはアレーアンテナによって抑圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、受信装置および
受信方法に関し、特に、ディジタル移動通信や無線LA
Nにおいて問題となるマルチパス対策のために、アダプ
ティブアレーアンテナと適応等化器の結合処理を行う受
信装置および受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル移動通信において高速伝送を
行うと周波数選択性フェージングの影響を受け伝送特性
が著しく劣化する。この周波数選択性フェージングを克
服するための強力な技術が必要となっている。従来のマ
ルチパス対策技術として代表的なものにアダプティブア
レーアンテナ技術と適応等化技術がある。アダプティブ
アレーアンテナ技術は遅延時間の長い遅延波は直接波と
は異なった方向から到来すると考えられることに基づい
ており、空間的パス分離の効果がある。アダプティブア
ンテナは複数のアンテナエレメントで構成され、各エレ
メントで受信される各到来パスの受信位相はそれぞれの
到来方向とエレメント配置から生ずる経路差に応じて異
なることを利用して指向性を制御する。
【0003】アダプティブアンテナの制御法としては種
々の指導原理が公知であるが、図12に示すようなフィ
ードバックタイプが一般的であり、アレー出力と参照信
号との平均2乗誤差が最小となるように適応アルゴリズ
ムを用いてアレーウェイトを制御すると、指向性のナル
点を遅延波の到来方向に向け遅延波が抑圧される。アダ
プティブアンテナは遅延時間の長い遅延波に対して抑圧
効果が高いという特徴がある。
【0004】アダプティブアンテナに用いられるアルゴ
リズムとしては、CMA(Constant Modulus Algorithm)ア
ダプティブアレー、LMS(Least Mean Square)アダプティ
ブアレー、RLS(Recursive Least Squares)アダプティブ
アレーやSMI(Sample MatrixInversion)アレー等があ
る。なお、このようなアダプティブアンテナ信号処理方
式は、例えば、鷹尾和昭:”アダプティブアンテナ理論
体系”,信学論(B-II),Vol.J75-B-II,No.11,pp.71
3-720(1992年11月発行)、あるいは小川恭孝,菊間信
良:”アダプティブアンテナ理論の進展と今後の展
望”,信学論(B-II),Vol.J75-B-II,No.11,pp.721-
732(1992年11月発行)に記載されているように周知で
ある。
【0005】一方、適応等化技術は時間的パス合成の効
果がある。陸上移動通信用としては判定帰還形等化器(
DFE : Decision Feddback Equalizer )と最尤系列推定
器( MLSE : Maximum Likelihood Sequence Estimator )
が精力的に研究されている。MLSEは直接波と遅延波を有
効に合成できるため、その等化特性はDFEより優れてい
る。MLSEは図13に示すように、受信側で既知のトレー
ニング信号を用いて受信信号からLMSアルゴリズムやRLS
アルゴリズムなどの適応アルゴリズムを用いてチャネル
インパルス応答を推定し、推定されたチャネルインパル
ス応答からどのような送信信号系列が送信されたとする
と受信信号系列に近くなるかという基準で送信信号が推
定される。
【0006】この送信信号系列の推定には演算が効率的
なビタビアルゴリズムが使用される。更に、ビタビアル
ゴリズムの各状態毎にチャネルインパルス応答の推定を
行うことにより、判定遅延によるチャネルインパルス応
答推定における遅れ誤差を無くし、伝送路変動への追従
性が高められる。なお、従来技術の公知文献としては、
例えば、神尾:"陸上移動通信における状態数限定型系列
推定による周波数選択性フェージング補償の検討",信学
論(B-II) Vol. J78-B-II,No.5, pp. 393-400(1995年5
月)等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】アダプティブアレーア
ンテナにおいては、各到来パス間の角度が小さい場合に
は、不要波の到来方向にアンテナ指向性のナル点を向け
ようとするアレーの原理上、アレー出力SINR特性が劣化
するという問題点があり、またアダプティブアレーアン
テナはマルチパス波の中から選択的に1波のみを選択し
ていることから、到来波電力を有効に利用できないとい
う問題があった。
【0008】一方、適応等化器は、設定している遅延波
の遅延シンボル数を越える長い遅延波が存在すると誤り
率特性が劣化するという問題点があり、また遅延シンボ
ル数の大きな遅延波に対処しようとすると、遅延シンボ
ル数の増加に伴い演算量が膨大になるといった問題があ
り、特にMLSEでは遅延シンボル数の増加と共に演算量が
指数関数的に増加してしまうという問題点があった。
【0009】そのため、アダプティブアレーアンテナと
適応等化器はともに一長一短があり、それぞれを単独に
使用しただけでは効果的なマルチパス対策技術となりに
くいといった問題を生じていた。
【0010】本発明の目的は、前記した従来技術の問題
点を解決し、アダプティブアレーアンテナにおける希望
波に対する近接遅延波存在下における特性劣化とMLSEに
おける遅延シンボル数の増加による演算量の増大を同時
に解決するアダプティブアレーアンテナとMLSEの結合処
理を行う受信装置および受信方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、お互いの欠点を補完できるような親和
性の高い構成とアルゴリズム採用して、アダプティブア
レーアンテナと適応等化器の結合をおこなったところに
特徴がある。即ち、トレーニング期間中に、推定チャネ
ルインパルス応答のタップの組み合わせの中からアレー
ウェイトのアレー出力と参照信号との累積2乗誤差が最
小となるタップを選択することにより、間接的にパス選
択をおこなう点に特徴がある。また、到来パスの中から
希望波を選択し、選択したタップ間の差の数だけアレー
とMLSEを用意し、受信信号を並列に振り分けてアレーと
MLSEの結合処理を施すことにより演算量を削減する点に
も特徴がある。
【0012】更に、適応形最尤系列推定器における希望
波に対するレプリカをアダプティブアレーアンテナ制御
用参照信号として使用して、遅延時間の異なる複数の希
望波を取り込んでMLSEで合成し、MLSEにとって不要なパ
スは、MLSEからアレーに参照信号を与えることによって
不要波を抑圧する点に特徴がある。また、すべてのアン
テナからの受信信号についてそれぞれチャネルインパル
ス応答の推定を行い、それぞれ前記した処理と同様の処
理を行って、ビタビアルゴリズムにおいてブランチメト
リック合成を行う点にも特徴がある。
【0013】本発明においては、上記のような構成によ
り、特性向上に寄与しそうなパス(遅延波)を選択で
き、直接波に対して到来角度差が小さい遅延波は同時に
取り込んでMLSEで合成することによって、受信電力を有
効に活用できる。また、適応形最尤系列推定器にとって
不要な遅延波はアレーアンテナ処理によって減衰させる
ことができ、ビット誤り率が減少する。更に、並列化処
理により、ビタビアルゴリズムの状態数も実現可能な範
囲に抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態を詳細に説明する。図2は、本発明の受信
装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。ア
ダプティブアレーアンテナ1には、例えば、4素子から
8素子程度のリニアアレーや平面アレー等が使用され
る。線形復調器2は、例えば受信信号を増幅し、周波数
変換し、直交検波して、ベースバンドまでダウンコンバ
ートする。A/D変換器3は、受信ベースバンド信号を
A/D変換する。信号処理部4は、例えばDSP(デジ
タルシグナルプロセッサ)等により構成され、例えば図
10の各ブロックに示されているような、アダプティブ
アレーアンテナ処理および適応形最尤系列推定器に関す
る処理を実行する。
【0015】まず、信号バーストの最初にあるトレーニ
ング期間においては、図6に示すような伝送チャネルの
インパルス応答を推定する。この伝送チャネルのインパ
ルス応答は、既知であるトレーニング信号および該トレ
ーニング信号を実際に受信した受信信号から公知の方法
によって求めることができる。次に、図7に示すよう
に、その推定チャネルインパルス応答のタップのうち、
任意の2タップを残して他のタップのタップ係数を0と
する。そして、デジタルフィルタ等により、タップを限
定したチャネルインパルス応答と既知のトレーニング信
号を畳み込んで複数希望波に対する参照信号を生成す
る。
【0016】次に、アレー出力と参照信号との誤差から
公知の適応アルゴリズムを用いてアダプティブアレーの
ウェイトを制御する。また、同時にアレー出力と参照信
号との累積2乗誤差を計算する。この操作を2タップの
すべての組み合わせに対して行い、累積2乗誤差が最小
となるタップの組み合わせを選択することで間接的にパ
ス選択を行う。図8は、パス選択された状態を示す説明
図であり、直接波0Tと遅延波3Tが選択され、他の遅
延波はアレー処理により抑圧された例を示している。
【0017】図9は受信波バーストのデータ部分をシン
ボル毎に示した説明図であり、図に示すように直接波が
4シンボルまでの遅延波の影響を受けているものとす
る。トレーニングモード終了時には、パスを空間的に選
択するアレーのウェイトが得られてるので、例えばトレ
ーニングモードのパス選択で直接波と3シンボル遅延波
のタップを選択したとすると、受信信号をアレーに通す
ことにより直接波と3シンボル遅延波の合成波が得られ
る。そこで、選択した2タップの差分、即ち3組だけア
レーと系列推定器を用意して、受信シンボル系列を各組
に順に並列に振り分ける。
【0018】例えば最初の組#1には1番目、4番目、
7番目…の受信シンボルが割り当てられる。この割り当
てられた信号は連続した畳み込み信号となっている。こ
のため系列推定器として周知のビタビアルゴリズムを使
用する場合、ビタビアルゴリズムの状態数を変調多値数
に減らすことができ、計算量が大幅に減少する。
【0019】図10は、アレーアンテナ処理とMLSEの結
合処理構成を示す機能ブロック図である。受信信号をア
レーに通すと直接波と3シンボル遅延波の合成波が出力
される。希望波レプリカ生成器14は、デジタルフィル
タにより構成され、直接波と3シンボル遅延波に相当す
る候補信号とそれぞれの推定チャネルインパルス応答と
を畳み込んで、アレー出力に対するレプリカを生成す
る。そして、アレー出力とレプリカとの誤差の絶対値の
2乗をブランチメトリックとしてビタビアルゴリズムで
送信信号の推定を行う。次にビタビアルゴリズムにおけ
る生き残りパスにしたがって、ビタビアルゴリズムの各
状態毎にアレーウェイトベクトルとインパルス応答ベク
トルの更新を行う。
【0020】アレーアンテナの中の1本のアンテナでの
受信信号からの推定チャネルインパルス応答をもとに遅
延時間の異なる2波の希望波の合成波に対するレプリカ
(参照信号)を生成して複数希望波を同時にアレーで取り
込むように動作すると、2波の到来角が近い場合、各ア
ンテナで受信される受信信号の中に参照信号と同一の成
分が含まれるため、特性改善効果が得られる。しかし、
到来角度差が大きくなってくると、各アンテナでの2波
の位相関係が異なってくることから、他のアンテナでの
受信信号の中に参照信号と同一の信号成分が含まれなく
なり、アレー出力SNR特性が低下するという問題があ
る。
【0021】そこで、図4に示すように、各アンテナで
の推定チャネルインパルス応答をもとにそれぞれ参照信
号を生成し、適応アルゴリズムを用いてアレーウェイト
を制御し、アレー出力とレプリカとの誤差から適応アル
ゴリズムを用いて希望波の推定チャネルインパルス応答
を更新する。そして、誤差の絶対値2乗を計算してブラ
ンチメトリック合成を行い、送信信号系列の推定を行
う。
【0022】図3は、パス選択アルゴリズムの実施の形
態を示すブロック図である。前述したように、トレーニ
ング期間では、図6に示すような伝送チャネルのインパ
ルス応答を推定し、その推定チャネルインパルス応答の
タップのうち、任意の2タップを残して他のタップのタ
ップ係数を0とする(タップ選択)。そして、デジタル
フィルタ等により、タップを限定したチャネルインパル
ス応答と、既知のトレーニング信号を畳み込んで複数希
望波に対する参照信号を生成する。
【0023】次に、アレー出力と参照信号との誤差か
ら、適応アルゴリズムを用いてアダプティブアレーのウ
ェイトを制御する。適応アルゴリズムとしては、簡易な
LMS(Least Mean Square)アルゴリズム、収束特性の優れ
るRLS(Recursive Least Squares)アルゴリズムや更に数
値的安定性に優れたUD-RLSアルゴリズム等を使用する。
また、同時にアレー出力と参照信号との累積2乗誤差を
計算する。この操作を2タップのすべての組み合わせに
対して行い、累積2乗誤差が最小となるタップの組み合
わせを選択することで間接的にパス選択を行う。
【0024】図5は、演算量削減アルゴリズムの実施の
形態を示すブロック図である。系列推定アルゴリズムと
して周知のビタビアルゴリズムを使用し、図9に関して
前記したように、アレーとビタビアルゴリズムの結合処
理を複数個用意して受信シンボル系列を並列に振り分け
て処理を行う。
【0025】図1は、信号処理部4におけるトラッキン
グアルゴリズムの実施例の構成を示す機能ブロック図で
ある。アレーウェイト制御用適応アルゴリズムとして
は、例えば、UD-RLSアルゴリズム11を使用する。ま
た、アレー出力平均電力を一定にするために参照信号平
均電力を一定にしておく必要があり、希望波チャネルイ
ンパルス応答の推定には、例えば、ノルム拘束LMSアル
ゴリズム13等を使用する。ノルム拘束LMSアルゴリズ
ムは通常のLMSアルゴリズムにおいて更新されたタップ
係数をその大きさ(ノルム)で正規化しておくものであ
る。
【0026】図4は、ブランチメトリック合成への拡張
の実施の形態を示すブロック図である。すべてのアンテ
ナからの受信信号についてチャネルインパルス応答の推
定を行い、それぞれのチャネルインパルス応答からそれ
ぞれ参照信号を生成してアレーウェイトを制御する。そ
して、各アンテナで受信された各受信信号と各レプリカ
との誤差の2乗和を計算してブランチメトリックとして
分割ビタビアルゴリズムで送信信号の推定を行う。
【0027】図11は、計算機シミュレーションによる
実施例の特性を示すグラフである。条件は変調方式が8
相PSK、復調方式は準同期検波とし、アルゴリズムは
上記の実施の形態のとおりである。アンテナ配置は4素
子のY形アレーとしている。図11(a)は本発明によ
る特性改善効果の一例を示すグラフである。到来波の条
件は3波とし、直接波が−50度方向から、1シンボル
遅延波が−50度方向から、2シンボル遅延波が40度
方向から到来していると設定している。本実施例ではア
レーで直接波と1シンボル遅延波を同時に取り込み、2
シンボル遅延波をアレーで抑圧する。次に、直接波と1
シンボル遅延波の合成波をMLSEで系列推定し、判定デー
タを得る。
【0028】通常のアダプティブアレーアンテナでは直
接波のみを取り込み、他のパスを抑圧するように動作す
るが、直接波と遅延波の到来角が近い場合、特性が劣化
する。また、1シンボル遅延までを補償するMLSEでは2
シンボル遅延波が存在しているため特性が劣化してい
る。しかし、本実施例によれば、到来角度差の小さいパ
スは同時にアレーで取り込んで最尤系列推定器で合成す
ることができるため、アレー単体に比較して特性改善効
果がある。
【0029】図11(b)は、やはり本発明による特性
改善効果の一例を示すグラフである。到来波の条件は3
波とし、直接波が40度方向から、1シンボル遅延波が
−50度方向から、2シンボル遅延波が40度方向から
到来していると設定している。本実施例ではアレーで直
接波と2シンボル遅延波を同時に取り込み、1シンボル
遅延波をアレーで抑圧する。直接波と2シンボル遅延波
の合成波に対して系列推定を行うが、受信シンボル系列
を分割してアレーとビタビアルゴリズムを適用すること
により演算量が増加せず、直接波と1シンボル遅延波を
取り込んだ場合と同様な特性改善効果が得られる。
【0030】図11(c)は、やはり本発明による特性
改善効果の一例を示すグラフである。到来波の条件は3
波とし、1シンボル遅延波が−50度方向から、2シン
ボル遅延波が40度方向から到来しているものとする。
また、直接波の到来方向を−180度から180度まで
変化させている。本発明ではパス選択により、アレーで
直接波と1シンボル遅延波あるいは直接波と2シンボル
遅延波を同時に取り込み、選択されなかったパスを抑圧
する。アレーで取り込んだ合成波を系列推定器で推定し
て判定データを得る。
【0031】選択した2つのパス間の到来角が近い場
合、それらの合成波を1波とみなしてアレーを制御する
ことにより、特性改善効果が得られるが、選択したパス
間に角度差がある場合、各アンテナで受信される受信信
号に中に参照信号と同一の成分が含まれなくなるためア
レー出力SINRが低下する。そのため、各アンテナ毎の推
定チャネルインパルス応答に基づいて参照信号を生成し
てアレーを制御し、ブランチメトリック合成することに
より、各アレー出力でSIR特性が向上する。各アンテナ
での複数希望波の位相関係が異なっているので、ブラン
チメトリック合成を行うことによりビタビアルゴリズム
上で誤り系列に遷移する確率が減少してSNR特性が向上
するためである。
【0032】図11(d)は、やはり本発明による特性
改善効果の一例を示すグラフである。到来波の条件は3
波とし、1シンボル遅延波が−50度方向から、2シン
ボル遅延波が40度方向から到来しているものとする。
また、直接波の到来方向をバースト毎にランダムに変化
させている。本実施例ではパス選択により、アレーで直
接波と1シンボル遅延波あるいは直接波と2シンボル遅
延波を同時に取り込み、選択されなかったパスを抑圧す
る。アレーで取り込んだ各合成波と各レプリカとの差か
らブランチメトリック合成して系列推定器で推定して判
定データを得る。アレー単体では希望波に対して不要波
が近接する場合に特性が劣化し、1シンボル遅延までを
補償するMLSEでは2シンボル遅延波が存在しているため
特性が劣化している。
【0033】一方、本発明によれば、パス選択によって
特性向上に寄与しそうな複数パスを選択して、それらを
アレーで取り込み、不要波を抑圧する。取り込んだ合成
波をMLSEで系列推定できるため、特性改善効果がある。
さらに、選択したパス間の角度差が大きい場合にはブラ
ンチメトリック合成を行うことにより更に特性改善が可
能となる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
特性向上に寄与しそうなパスを選択でき、到来角度差が
小さいパスは同時に取り込んでMLSEで合成することがで
き、また、ビタビアルゴリズムの状態数も実現可能な範
囲に抑えることができるため、マルチパス分離・合成技
術の性能が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】パス選択アルゴリズムの実施の形態を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の受信装置のハードウェア構成例を示す
ブロック図である。
【図3】パス選択アルゴリズムの実施の形態を示すブロ
ック図である。
【図4】ブランチメトリック合成への拡張の実施形態を
示すブロック図である。
【図5】演算量削減アルゴリズムの実施の形態を示すブ
ロック図である。
【図6】推定伝送チャネルのインパルス応答を示す概念
図である。
【図7】タップ選択後の推定チャネルインパルス応答を
示す概念図である。
【図8】パス選択された状態を示す説明図である。
【図9】推定器の並列化処理を示す説明図である。
【図10】アレーアンテナ処理とMLSEの結合処理構成を
示す機能ブロック図である。
【図11】シミュレーションによる実施例の特性を示す
グラフである。
【図12】従来のアダプティブアレーアンテナの構成を
示すブロック図である。
【図13】従来の適応形最尤系列推定器の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…アレーアンテナ、2…線形復調器、3…A/D変換
器、4…信号処理部、10…アダプティブアレー処理
器、11、13…適応アルゴリズム、12…最尤系列推
定器、14…希望波レプリカ生成器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 7/08 H04B 7/08 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適応形最尤系列推定器において、遅延時
    間の異なる複数の希望波の合成波に対するレプリカを生
    成し、 該レプリカをアダプティブアレーアンテナ制御用参照信
    号として使用して、アレーウェイトを制御することによ
    って適応形最尤系列推定器にとって不要な波を抑圧する
    と共に、遅延時間の異なる複数の希望波を取り込み、 適応形最尤系列推定器で送信データ系列の推定を行うこ
    とを特徴とするアダプティブアレーアンテナと適応形最
    尤系列推定器を結合した受信方法。
  2. 【請求項2】 アレーウェイトのトレーニング期間中に
    おいて、推定チャネルインパルス応答のタップの組み合
    わせの中から、アレー出力と参照信号との累積2乗誤差
    が最小となるタップを選択することにより、希望波の選
    択をおこなうことを特徴とする請求項1に記載の受信方
    法。
  3. 【請求項3】 適応形最尤系列推定器としてビタビアル
    ゴリズムを採用し、 すべてのアンテナからの受信信号について、それぞれチ
    ャネルインパルス応答の推定を行い、請求項1に記載さ
    れた処理を行って、ビタビアルゴリズムにおいてブラン
    チメトリック合成を行うことを特徴とする請求項1に記
    載の受信方法。
  4. 【請求項4】 選択したタップ間の差の数だけアレー処
    理と適応形最尤系列推定器を用意し、受信信号を並列に
    順に振り分けて、アレーと適応形最尤系列推定器の結合
    処理を施すことを特徴とする請求項1あるいは3のいず
    れかに記載の受信方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載され
    た受信方法を実行する受信装置。
JP8093017A 1996-03-25 1996-03-25 受信装置および受信方法 Expired - Lifetime JP3061108B2 (ja)

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