JPH0926029A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
車両用自動変速機の変速制御装置Info
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- JPH0926029A JPH0926029A JP17351895A JP17351895A JPH0926029A JP H0926029 A JPH0926029 A JP H0926029A JP 17351895 A JP17351895 A JP 17351895A JP 17351895 A JP17351895 A JP 17351895A JP H0926029 A JPH0926029 A JP H0926029A
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- resistance
- speed
- vehicle
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Abstract
(57)【要約】
【課題】路面のすべり抵抗値μの変化があっても、適度
なエンジンブレーキが作用するダウンシフトを行わせ
る。 【解決手段】路面のすべり抵抗値μを検出し、この路面
μに応じて加速抵抗の基準値(目標加速度TGT-RA) を設
定する。そして、ダウンシフト後の加速抵抗RESI-A2 を
予測演算し(S13〜S16)、前記加速抵抗RESI-A2 が前
記目標加速度TGT-RA以上である変速段のうちの最も低速
側の変速段を選択する(S17〜S20)。
なエンジンブレーキが作用するダウンシフトを行わせ
る。 【解決手段】路面のすべり抵抗値μを検出し、この路面
μに応じて加速抵抗の基準値(目標加速度TGT-RA) を設
定する。そして、ダウンシフト後の加速抵抗RESI-A2 を
予測演算し(S13〜S16)、前記加速抵抗RESI-A2 が前
記目標加速度TGT-RA以上である変速段のうちの最も低速
側の変速段を選択する(S17〜S20)。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用自動変速機の
変速制御装置に関し、特に、路面のすべり抵抗値μに応
じた変速制御技術に関する。
変速制御装置に関し、特に、路面のすべり抵抗値μに応
じた変速制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機の変速制御では、スロ
ットル開度と車速とに応じて予め変速段を設定した変速
マップを参照して変速段を決定する方式が一般的であ
る。しかしながら、上記のようにして変速段を決定する
構成では、走行抵抗変化が考慮されないため、例えば登
坂路走行時にはコーナー進入時にアクセルから足を離す
ことによって不必要なアップシフトが行われたり、降坂
時には最高速段が選択されることによってエンジンブレ
ーキを作用させることができずにフットブレーキの負担
が増大してしまうなどの問題が発生する。
ットル開度と車速とに応じて予め変速段を設定した変速
マップを参照して変速段を決定する方式が一般的であ
る。しかしながら、上記のようにして変速段を決定する
構成では、走行抵抗変化が考慮されないため、例えば登
坂路走行時にはコーナー進入時にアクセルから足を離す
ことによって不必要なアップシフトが行われたり、降坂
時には最高速段が選択されることによってエンジンブレ
ーキを作用させることができずにフットブレーキの負担
が増大してしまうなどの問題が発生する。
【0003】そこで、例えば特公平4−4351号公報
に開示される装置では、スロットル弁開度と機関回転速
度とに基づいて機関の発生トルクを算出し、該算出した
トルクと車両加速度,車両重量とに基づいて車両の走行
抵抗を算出し、該走行抵抗と変速段に応じて予め設定さ
れた設定値とを比較することで、降坂時において所望の
加速度(エンジンブレーキ)が得られるように変速段を
決定する構成としてある。
に開示される装置では、スロットル弁開度と機関回転速
度とに基づいて機関の発生トルクを算出し、該算出した
トルクと車両加速度,車両重量とに基づいて車両の走行
抵抗を算出し、該走行抵抗と変速段に応じて予め設定さ
れた設定値とを比較することで、降坂時において所望の
加速度(エンジンブレーキ)が得られるように変速段を
決定する構成としてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記走行抵
抗を検出して変速段を決定する従来の制御装置において
は、路面のすべり抵抗値μの変化に応じて変速制御の特
性を変化させる構成ではなかったため、路面μが高い場
合に有効なエンジンブレーキが得られるように走行抵抗
を判別する設定とした場合には、μが低い路面を走行し
た場合に、過度のエンジンブレーキによってタイヤのス
リップを生じさせてしまい、運転安定性に悪影響を及ぼ
す惧れがあった。
抗を検出して変速段を決定する従来の制御装置において
は、路面のすべり抵抗値μの変化に応じて変速制御の特
性を変化させる構成ではなかったため、路面μが高い場
合に有効なエンジンブレーキが得られるように走行抵抗
を判別する設定とした場合には、μが低い路面を走行し
た場合に、過度のエンジンブレーキによってタイヤのス
リップを生じさせてしまい、運転安定性に悪影響を及ぼ
す惧れがあった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、走行抵抗の変化に対応しつつ、走行路面のすべり
抵抗値μが変化しても、安定的に最適な変速段に制御す
ることが可能な変速制御装置を提供することを目的とす
る。
あり、走行抵抗の変化に対応しつつ、走行路面のすべり
抵抗値μが変化しても、安定的に最適な変速段に制御す
ることが可能な変速制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる車両用自動変速機の変速制御装置は、図1に示
すように構成される。図1において、駆動力算出手段は
車両の駆動力を算出し、走行抵抗算出手段は実際の車両
走行抵抗を算出し、更に、路面μ検出手段は車両の走行
路面のすべり抵抗値μを検出する。
にかかる車両用自動変速機の変速制御装置は、図1に示
すように構成される。図1において、駆動力算出手段は
車両の駆動力を算出し、走行抵抗算出手段は実際の車両
走行抵抗を算出し、更に、路面μ検出手段は車両の走行
路面のすべり抵抗値μを検出する。
【0007】ここで、閾値設定手段は、前記すべり抵抗
値μの低下に応じてより高速段が選択される方向に変速
特性を変更すべく、走行抵抗の閾値を前記すべり抵抗値
μに応じて設定する。そして、変速段決定手段は、前記
実際の走行抵抗,前記走行抵抗の閾値及び駆動力に基づ
いて変速段を決定する。
値μの低下に応じてより高速段が選択される方向に変速
特性を変更すべく、走行抵抗の閾値を前記すべり抵抗値
μに応じて設定する。そして、変速段決定手段は、前記
実際の走行抵抗,前記走行抵抗の閾値及び駆動力に基づ
いて変速段を決定する。
【0008】かかる構成によると、走行抵抗を算出して
変速段を決定する構成において、走行抵抗の閾値を、路
面のすべり抵抗値μが小さいときほどより高速段が選択
されるように、前記走行抵抗の閾値を設定する。即ち、
走行抵抗を算出することで、走行抵抗の変化に対応した
変速段を設定させる一方、路面のすべり抵抗値μが小さ
いときには、より高速段を選択させて、例えばダウンシ
フトによるエンジンブレーキが低μ路において過剰に作
用してタイヤスリップが発生することを回避する。
変速段を決定する構成において、走行抵抗の閾値を、路
面のすべり抵抗値μが小さいときほどより高速段が選択
されるように、前記走行抵抗の閾値を設定する。即ち、
走行抵抗を算出することで、走行抵抗の変化に対応した
変速段を設定させる一方、路面のすべり抵抗値μが小さ
いときには、より高速段を選択させて、例えばダウンシ
フトによるエンジンブレーキが低μ路において過剰に作
用してタイヤスリップが発生することを回避する。
【0009】請求項2の発明にかかる車両用自動変速機
の変速制御装置では、前記変速段決定手段が、運転者の
減速意図が検出されたときに、現在の変速段よりも低速
側の変速段に変速した場合の駆動力推定値と走行抵抗と
に基づいて前記変速後の加速抵抗を推定し、該加速抵抗
が前記閾値設定手段で設定される閾値以上となる変速段
を選択する構成とした。
の変速制御装置では、前記変速段決定手段が、運転者の
減速意図が検出されたときに、現在の変速段よりも低速
側の変速段に変速した場合の駆動力推定値と走行抵抗と
に基づいて前記変速後の加速抵抗を推定し、該加速抵抗
が前記閾値設定手段で設定される閾値以上となる変速段
を選択する構成とした。
【0010】かかる構成によると、運転者に減速意図が
ある場合には、現在よりも低速側にダウンシフトした場
合の駆動力を推定し、この駆動力と走行抵抗とに基づい
て所定の加速度以上となる変速段を選択することで、減
速し過ぎとならない程度の加速度が得られる変速段に制
御する。これにより、滑らかな減速運転性を確保しつつ
エンジンブレーキを有効に作用させることが可能であ
り、かつ、路面μに応じて前記基準の加速度を変化させ
ることによって、低μ路でもタイヤスリップを発生させ
るような過剰なエンジンブレーキの発生を回避できる。
ある場合には、現在よりも低速側にダウンシフトした場
合の駆動力を推定し、この駆動力と走行抵抗とに基づい
て所定の加速度以上となる変速段を選択することで、減
速し過ぎとならない程度の加速度が得られる変速段に制
御する。これにより、滑らかな減速運転性を確保しつつ
エンジンブレーキを有効に作用させることが可能であ
り、かつ、路面μに応じて前記基準の加速度を変化させ
ることによって、低μ路でもタイヤスリップを発生させ
るような過剰なエンジンブレーキの発生を回避できる。
【0011】請求項3の発明にかかる車両用自動変速機
の変速制御装置では、前記変速段決定手段が、加速抵抗
が前記閾値設定手段で設定される閾値以上となる変速段
のうちの最も低速側の変速段を選択する構成とした。か
かる構成によると、所定以上の加速度が得られる変速段
のうちで最も低速側の変速段を選択することで、運転者
にエンジンブレーキの効き過ぎを感じさせない範囲で最
も大きなエンジンブレーキを効かせることができる。
の変速制御装置では、前記変速段決定手段が、加速抵抗
が前記閾値設定手段で設定される閾値以上となる変速段
のうちの最も低速側の変速段を選択する構成とした。か
かる構成によると、所定以上の加速度が得られる変速段
のうちで最も低速側の変速段を選択することで、運転者
にエンジンブレーキの効き過ぎを感じさせない範囲で最
も大きなエンジンブレーキを効かせることができる。
【0012】請求項4の発明にかかる車両用自動変速機
の変速制御装置では、前記路面μ検出手段が、車輪のス
リップに基づいて路面のすべり抵抗値μを検出する構成
とした。かかる構成によると、例えば駆動輪と従動輪と
の回転数差等に基づいて、路面のすべり抵抗値μを簡易
に検出できる。
の変速制御装置では、前記路面μ検出手段が、車輪のス
リップに基づいて路面のすべり抵抗値μを検出する構成
とした。かかる構成によると、例えば駆動輪と従動輪と
の回転数差等に基づいて、路面のすべり抵抗値μを簡易
に検出できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図2は実施形態のシステム構成を示す。この図2
において、機関1は、その発生トルクが図示しない車両
駆動輪に伝達されるように自動変速機2に連結されてい
る。該自動変速機2は、機関1の発生トルクを流体を介
して入力するトルクコンバータ3と、該トルクコンバー
タ3の出力を入力し変速して出力する多段式の変速歯車
機構4と、これらを駆動する図示しない油圧機構と、か
ら構成される。
する。図2は実施形態のシステム構成を示す。この図2
において、機関1は、その発生トルクが図示しない車両
駆動輪に伝達されるように自動変速機2に連結されてい
る。該自動変速機2は、機関1の発生トルクを流体を介
して入力するトルクコンバータ3と、該トルクコンバー
タ3の出力を入力し変速して出力する多段式の変速歯車
機構4と、これらを駆動する図示しない油圧機構と、か
ら構成される。
【0014】なお、前記変速歯車機構4の油圧機構に
は、ソレノイドバルブ6A,6Bが組み込まれており、
該ソレノイドバルブ6A,6Bの開閉の組合せを切り換
えることにより、変速歯車機構4が内装する各クラッチ
類の締結・開放の組合せが切り換えられ、所望の変速段
への変速が行なわれるようになっている。前記複数のソ
レノイドバルブのON・OFF制御は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等
を含んで構成される制御ユニット50からの制御信号に基
づいて行なわれる。
は、ソレノイドバルブ6A,6Bが組み込まれており、
該ソレノイドバルブ6A,6Bの開閉の組合せを切り換
えることにより、変速歯車機構4が内装する各クラッチ
類の締結・開放の組合せが切り換えられ、所望の変速段
への変速が行なわれるようになっている。前記複数のソ
レノイドバルブのON・OFF制御は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等
を含んで構成される制御ユニット50からの制御信号に基
づいて行なわれる。
【0015】該制御ユニット50には、各種センサからの
信号が入力される。各種センサとしては、スロットル開
度TVOに応じた出力信号を発するスロットルセンサ
7、前記自動変速機2の出力軸(アウトプットシャフト
5)の回転速度を検出して車速VSPを検出する車速セ
ンサ8が設けられている。以下に、駆動力算出手段,走
行抵抗算出手段,路面μ検出手段,閾値設定手段,変速
段決定手段としての機能を備える制御ユニット50が行な
う降坂路における変速制御について、図3及び図4に示
すフローチャートに従って説明する。
信号が入力される。各種センサとしては、スロットル開
度TVOに応じた出力信号を発するスロットルセンサ
7、前記自動変速機2の出力軸(アウトプットシャフト
5)の回転速度を検出して車速VSPを検出する車速セ
ンサ8が設けられている。以下に、駆動力算出手段,走
行抵抗算出手段,路面μ検出手段,閾値設定手段,変速
段決定手段としての機能を備える制御ユニット50が行な
う降坂路における変速制御について、図3及び図4に示
すフローチャートに従って説明する。
【0016】ステップ1(図では、S1と記してある。
以下、同様。)では、走行路面のすべり抵抗値μを検出
する。前記路面μは、例えばエンジントルクの非減少時
に駆動輪の軸トルクが減少変化したときに、該軸トルク
の減少直前の軸トルクに基づいて検出することができる
(特開平4−238748号公報等参照)。また、駆動
輪と従動輪との回転数差に基づいて路面μ相当の信号を
検出する構成であっても良く、更に、駆動輪及び従動輪
の回転数をそれぞれ検出することで駆動輪のスリップ率
を算出し、ブレーキやエンジン出力を制御するトラクシ
ョンコントロールシステムを備えた車両においては、前
記トラクションコントロールの制御量から路面μを検出
することも可能である。
以下、同様。)では、走行路面のすべり抵抗値μを検出
する。前記路面μは、例えばエンジントルクの非減少時
に駆動輪の軸トルクが減少変化したときに、該軸トルク
の減少直前の軸トルクに基づいて検出することができる
(特開平4−238748号公報等参照)。また、駆動
輪と従動輪との回転数差に基づいて路面μ相当の信号を
検出する構成であっても良く、更に、駆動輪及び従動輪
の回転数をそれぞれ検出することで駆動輪のスリップ率
を算出し、ブレーキやエンジン出力を制御するトラクシ
ョンコントロールシステムを備えた車両においては、前
記トラクションコントロールの制御量から路面μを検出
することも可能である。
【0017】ステップ2では、車速VSPとスロットル
開度TVOを読み込む。ステップ3では、現在の加速抵
抗(RESI-A) を求める。当該現在の加速抵抗(RESI-A)
は、以下の式により求めることができる。 RESI-A = ALF × k α ALF ;現在の加速度,k α;加速抵抗算出用定数〔車重
等により設定〕 ステップ4では、車速VSPとR/Lテーブル(空気抵
抗+ころがり抵抗算出用テーブル,図5参照)より、RE
SI-RL (空気抵抗+ころがり抵抗)を算出する。
開度TVOを読み込む。ステップ3では、現在の加速抵
抗(RESI-A) を求める。当該現在の加速抵抗(RESI-A)
は、以下の式により求めることができる。 RESI-A = ALF × k α ALF ;現在の加速度,k α;加速抵抗算出用定数〔車重
等により設定〕 ステップ4では、車速VSPとR/Lテーブル(空気抵
抗+ころがり抵抗算出用テーブル,図5参照)より、RE
SI-RL (空気抵抗+ころがり抵抗)を算出する。
【0018】ステップ5では、現在のタービン回転速度
(Nt,即ちトルクコンバータ3の出力軸回転速度)を
求める。当該タービン回転速度(Nt)は以下の式によ
り求めることができる。 Nt= VSP × k Nt(g) k Nt(g);現在の変速段から定まる定数,g=現在
の変速段 尚、現在の変速段は、変速歯車機構4に変速段位置を検
出するギア位置センサ9を設けて検出するようにしても
よいが、制御ユニット50の現在の変速指示信号等から判
断するようにするのが、コスト面で有利である。
(Nt,即ちトルクコンバータ3の出力軸回転速度)を
求める。当該タービン回転速度(Nt)は以下の式によ
り求めることができる。 Nt= VSP × k Nt(g) k Nt(g);現在の変速段から定まる定数,g=現在
の変速段 尚、現在の変速段は、変速歯車機構4に変速段位置を検
出するギア位置センサ9を設けて検出するようにしても
よいが、制御ユニット50の現在の変速指示信号等から判
断するようにするのが、コスト面で有利である。
【0019】ステップ6では、車速VSPとタービント
ルクTtマップ(図6参照,NtとTVOとTtの3次
元マップ)から、現在のタービントルク(Tt,即ちト
ルクコンバータ3の出力軸トルク)を求める。ステップ
7では、現在の駆動力(FCE)を、以下の式から求め
る。 FCE=Tt×k Tt(g) k Tt(g);現在の変速段から定まる定数,g=現在
の変速段 ステップ8では、走行抵抗(RESI-I)を、以下の式から
求める。
ルクTtマップ(図6参照,NtとTVOとTtの3次
元マップ)から、現在のタービントルク(Tt,即ちト
ルクコンバータ3の出力軸トルク)を求める。ステップ
7では、現在の駆動力(FCE)を、以下の式から求め
る。 FCE=Tt×k Tt(g) k Tt(g);現在の変速段から定まる定数,g=現在
の変速段 ステップ8では、走行抵抗(RESI-I)を、以下の式から
求める。
【0020】 RESI-I=(FCE)−(RESI-RL )−(RESI-A) ステップ9では、前記ステップ1で検出した路面μとT
RAテーブル(TGT-RA算出用テーブル、TGT-RAは“ダウ
ンシフト目標加速度”、図7参照)から、TGT-RAを算出
する。尚、かかる“ダウンシフト目標加速度”は、本実
施形態における走行抵抗の閾値に相当する値であり、各
路面μにおいて減速し過ぎによってタイヤスリップを発
生させることがなく然も有効にエンジンブレーキを作用
させ得る値に設定されている。ここで、路面μと車速や
変速段等とを組み合わせて、ダウンシフト目標加速度TG
T-RAを設定する構成であっても良い。
RAテーブル(TGT-RA算出用テーブル、TGT-RAは“ダウ
ンシフト目標加速度”、図7参照)から、TGT-RAを算出
する。尚、かかる“ダウンシフト目標加速度”は、本実
施形態における走行抵抗の閾値に相当する値であり、各
路面μにおいて減速し過ぎによってタイヤスリップを発
生させることがなく然も有効にエンジンブレーキを作用
させ得る値に設定されている。ここで、路面μと車速や
変速段等とを組み合わせて、ダウンシフト目標加速度TG
T-RAを設定する構成であっても良い。
【0021】ステップ10では、シフトダウン後の変速段
i(=g−1,g;現在の変速段)を求める。ステップ
11では、iが0か否かを判断する。YES(0)であれ
ば、ステップ12へ進み、NO(1)であればステップ13
へ進む。ステップ12では、現在の変速段が1速であるか
ら、これ以上ダウンシフトはできないとして1速をその
まま選択すべく、制御ユニット50への現在の指示を維持
する。
i(=g−1,g;現在の変速段)を求める。ステップ
11では、iが0か否かを判断する。YES(0)であれ
ば、ステップ12へ進み、NO(1)であればステップ13
へ進む。ステップ12では、現在の変速段が1速であるか
ら、これ以上ダウンシフトはできないとして1速をその
まま選択すべく、制御ユニット50への現在の指示を維持
する。
【0022】ステップ13では、現在の変速段は1速では
なく要求があればダウンシフト可能であるので、ダウン
シフトした場合のタービン回転速度Nt2を、以下の式
から求める。 Nt2=VSP×k Nt(i) k Nt(i);ダウンシフト後の変速段により定まる定
数 ステップ14では、車速VSPとタービントルクTtマッ
プから、ダウンシフトした場合のタービントルク(Tt
2)を求める。
なく要求があればダウンシフト可能であるので、ダウン
シフトした場合のタービン回転速度Nt2を、以下の式
から求める。 Nt2=VSP×k Nt(i) k Nt(i);ダウンシフト後の変速段により定まる定
数 ステップ14では、車速VSPとタービントルクTtマッ
プから、ダウンシフトした場合のタービントルク(Tt
2)を求める。
【0023】ステップ15では、ダウンシフトした場合の
駆動力(FCE2)を、以下の式から求める。 FCE2=Tt2×k Tt(i) k Tt(i);ダウンシフト後の変速段により定まる定
数 ステップ16では、ダウンシフトした場合の加速抵抗(RE
SI-A2)を、以下の式から求める。
駆動力(FCE2)を、以下の式から求める。 FCE2=Tt2×k Tt(i) k Tt(i);ダウンシフト後の変速段により定まる定
数 ステップ16では、ダウンシフトした場合の加速抵抗(RE
SI-A2)を、以下の式から求める。
【0024】 RESI-A2=(FCE2)−(RESI-I)−(RESI-RL ) ステップ17では、ダウンシフトした場合の加速抵抗(RE
SI-A2)と、路面μに応じて設定したダウンシフト目標
加速度(TGT-RA)と、を比較する。RESI-A2≧TGT-RAで
あれば、更にダウンシフトした場合の加速抵抗(RESI-A
2)を計算すべく、ステップ18で、現在のiをgとした
後、ステップ10へ戻る。
SI-A2)と、路面μに応じて設定したダウンシフト目標
加速度(TGT-RA)と、を比較する。RESI-A2≧TGT-RAで
あれば、更にダウンシフトした場合の加速抵抗(RESI-A
2)を計算すべく、ステップ18で、現在のiをgとした
後、ステップ10へ戻る。
【0025】一方、RESI-A2<TGT-RAであれば、ダウン
シフト目標加速度より小さい加速度となる(例えば、減
速し過ぎとなる)変速段が見つけられたので、次にステ
ップ19へ進んで、実際にダウンシフトを行なうか否かを
判断する材料として、運転者の減速(惰行走行)の意図
の有無を確認する。ステップ19では、スロットル開度T
VOが、減速意図判定用開度(TVO-cnst )以下であ
るか否か判断する。この減速意図判定用開度(TVO-c
nst )は、例えば、全閉状態に設定することが最も運転
者の減速意図に近いものとなる。
シフト目標加速度より小さい加速度となる(例えば、減
速し過ぎとなる)変速段が見つけられたので、次にステ
ップ19へ進んで、実際にダウンシフトを行なうか否かを
判断する材料として、運転者の減速(惰行走行)の意図
の有無を確認する。ステップ19では、スロットル開度T
VOが、減速意図判定用開度(TVO-cnst )以下であ
るか否か判断する。この減速意図判定用開度(TVO-c
nst )は、例えば、全閉状態に設定することが最も運転
者の減速意図に近いものとなる。
【0026】YES(TVO≦TVO-cnst )であれ
ば、運転者は減速を意図していると判断きるので、実際
にダウンシフトを行なうべく、ステップ20へ進む。NO
(TVO>TVO-cnst )であれば、運転者には減速の
意図が無いとして、運転者の意志を尊重して運転者への
違和感を無くすために、強制的な降坂路のためのダウン
シフト制御は行なわず、そのまま本フローを終了し、通
常のスロットル弁開度と車速とに応じた変速パターン
(図8参照)に従って変速制御を行なうようにする。
ば、運転者は減速を意図していると判断きるので、実際
にダウンシフトを行なうべく、ステップ20へ進む。NO
(TVO>TVO-cnst )であれば、運転者には減速の
意図が無いとして、運転者の意志を尊重して運転者への
違和感を無くすために、強制的な降坂路のためのダウン
シフト制御は行なわず、そのまま本フローを終了し、通
常のスロットル弁開度と車速とに応じた変速パターン
(図8参照)に従って変速制御を行なうようにする。
【0027】ステップ20では、実際に運転者が減速を意
図しているので、現在設定されているダウンシフトした
場合の変速段iに1を加えた変速段(=i+1)を選択
して、制御ユニット50へ変速指示して、本フローを終了
する。これにより、減速し過ぎとなる変速段より1段大
きい変速段にダウンシフトされることになるので、運転
者にエンジンブレーキが効き過ぎるという違和感を感じ
させることなく、良好な減速特性を得ることができ、以
って、降坂路における車両の運転性を向上させることが
できる。また、前記ダウンシフト目標加速度(TGT-RA)
を、路面μが低く滑り易い路面であるときほど高い値に
設定することで、路面μが低いときほどダウンシフトに
よる減速が抑制されるように比較的高速側の変速段が選
択されることになり、低μ路においてエンジンブレーキ
が過剰となってタイヤスリップが発生することを未然に
回避できる。
図しているので、現在設定されているダウンシフトした
場合の変速段iに1を加えた変速段(=i+1)を選択
して、制御ユニット50へ変速指示して、本フローを終了
する。これにより、減速し過ぎとなる変速段より1段大
きい変速段にダウンシフトされることになるので、運転
者にエンジンブレーキが効き過ぎるという違和感を感じ
させることなく、良好な減速特性を得ることができ、以
って、降坂路における車両の運転性を向上させることが
できる。また、前記ダウンシフト目標加速度(TGT-RA)
を、路面μが低く滑り易い路面であるときほど高い値に
設定することで、路面μが低いときほどダウンシフトに
よる減速が抑制されるように比較的高速側の変速段が選
択されることになり、低μ路においてエンジンブレーキ
が過剰となってタイヤスリップが発生することを未然に
回避できる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかる車両用自動変速機の変速制御装置によると、路面
のすべり抵抗値μが小さいときにはより高速段を選択さ
せるようにしたので、例えば走行抵抗に基づきダウンシ
フト制御したときに、低μ路においてエンジンブレーキ
が過剰に作用してタイヤスリップが発生することを未然
に回避できるという効果がある。
かかる車両用自動変速機の変速制御装置によると、路面
のすべり抵抗値μが小さいときにはより高速段を選択さ
せるようにしたので、例えば走行抵抗に基づきダウンシ
フト制御したときに、低μ路においてエンジンブレーキ
が過剰に作用してタイヤスリップが発生することを未然
に回避できるという効果がある。
【0029】請求項2の発明にかかる車両用自動変速機
の変速制御装置によると、運転者に減速意図がある場合
に、減速し過ぎとならない程度の加速度が得られる変速
段にダウンシフト制御でき、これにより、滑らかな減速
運転性を確保しつつエンジンブレーキを有効に作用させ
ることが可能であり、かつ、路面μに応じて基準の加速
度を変化させることによって、低μ路でもタイヤスリッ
プを発生させるような過剰なエンジンブレーキの発生を
回避できるという効果がある。
の変速制御装置によると、運転者に減速意図がある場合
に、減速し過ぎとならない程度の加速度が得られる変速
段にダウンシフト制御でき、これにより、滑らかな減速
運転性を確保しつつエンジンブレーキを有効に作用させ
ることが可能であり、かつ、路面μに応じて基準の加速
度を変化させることによって、低μ路でもタイヤスリッ
プを発生させるような過剰なエンジンブレーキの発生を
回避できるという効果がある。
【0030】請求項3の発明にかかる車両用自動変速機
の変速制御装置によると、所定以上の加速度が得られる
変速段のうちで最も低速側の変速段を選択することで、
運転者にエンジンブレーキの効き過ぎを感じさせない範
囲で最も大きなエンジンブレーキを効かせることができ
るという効果がある。請求項4の発明にかかる車両用自
動変速機の変速制御装置によると、車輪のスリップに基
づいて路面のすべり抵抗値μを検出する構成としたの
で、路面のすべり抵抗値μを簡易に検出できるという効
果がある。
の変速制御装置によると、所定以上の加速度が得られる
変速段のうちで最も低速側の変速段を選択することで、
運転者にエンジンブレーキの効き過ぎを感じさせない範
囲で最も大きなエンジンブレーキを効かせることができ
るという効果がある。請求項4の発明にかかる車両用自
動変速機の変速制御装置によると、車輪のスリップに基
づいて路面のすべり抵抗値μを検出する構成としたの
で、路面のすべり抵抗値μを簡易に検出できるという効
果がある。
【図1】請求項1の発明にかかる変速制御装置の基本構
成を示す機能ブロック図。
成を示す機能ブロック図。
【図2】実施形態のシステム構成図。
【図3】実施形態の変速制御ルーチンの前半部分を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図4】実施形態の変速制御ルーチンの後半部分を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図5】実施形態における空気抵抗+ころがり抵抗のテ
ーブルを示す線図。
ーブルを示す線図。
【図6】実施形態におけるタービントルクマップを示す
線図。
線図。
【図7】実施形態における目標加速度(走行抵抗の閾
値)のマップを示す線図。
値)のマップを示す線図。
【図8】通常の変速パターンを示す線図。
1 機関 2 自動変速機 3 トルクコンバータ 4 変速歯車機構 7 スロットルセンサ 8 車速センサ 50 制御ユニット
Claims (4)
- 【請求項1】車両の駆動力を算出する駆動力算出手段
と、 実際の車両走行抵抗を算出する走行抵抗算出手段と、 車両の走行路面のすべり抵抗値μを検出する路面μ検出
手段と、 前記すべり抵抗値μの低下に応じてより高速段が選択さ
れる方向に変速特性を変更すべく、走行抵抗の閾値を前
記すべり抵抗値μに応じて設定する閾値設定手段と、 前記実際の走行抵抗,前記走行抵抗の閾値及び駆動力に
基づいて変速段を決定する変速段決定手段と、 を含んで構成された車両用自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】前記変速段決定手段が、運転者の減速意図
が検出されたときに、現在の変速段よりも低速側の変速
段に変速した場合の駆動力推定値と走行抵抗とに基づい
て前記変速後の加速抵抗を推定し、該加速抵抗が前記閾
値設定手段で設定される閾値以上となる変速段を選択す
ることを特徴とする請求項1記載の車両用自動変速機の
変速制御装置。 - 【請求項3】前記変速段決定手段が、加速抵抗が前記閾
値設定手段で設定される閾値以上となる変速段のうちの
最も低速側の変速段を選択することを特徴とする請求項
2記載の車両用自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項4】前記路面μ検出手段が、車輪のスリップに
基づいて路面のすべり抵抗値μを検出することを特徴と
する請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両用自動変
速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17351895A JPH0926029A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17351895A JPH0926029A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0926029A true JPH0926029A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=15962020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17351895A Pending JPH0926029A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0926029A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522397A (ja) * | 2004-02-17 | 2007-08-09 | フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト | 自動車の駆動歯車列においてトルク伝動する少なくとも二つの並列なクラッチを作動する方法と伝動装置制御部 |
JP2012515300A (ja) * | 2009-01-12 | 2012-07-05 | ルノー・エス・アー・エス | ダウンシフトの見込み実行および自動変速機の制御の方法 |
CN104154223A (zh) * | 2014-08-06 | 2014-11-19 | 北京理工大学 | 基于amt车辆广义阻力系数阈值计算的上坡档位决策方法 |
-
1995
- 1995-07-10 JP JP17351895A patent/JPH0926029A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522397A (ja) * | 2004-02-17 | 2007-08-09 | フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト | 自動車の駆動歯車列においてトルク伝動する少なくとも二つの並列なクラッチを作動する方法と伝動装置制御部 |
JP2012515300A (ja) * | 2009-01-12 | 2012-07-05 | ルノー・エス・アー・エス | ダウンシフトの見込み実行および自動変速機の制御の方法 |
CN104154223A (zh) * | 2014-08-06 | 2014-11-19 | 北京理工大学 | 基于amt车辆广义阻力系数阈值计算的上坡档位决策方法 |
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