JPH09259289A - エッジ姿勢認識式の測定方法および装置 - Google Patents

エッジ姿勢認識式の測定方法および装置

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JPH09259289A
JPH09259289A JP8092972A JP9297296A JPH09259289A JP H09259289 A JPH09259289 A JP H09259289A JP 8092972 A JP8092972 A JP 8092972A JP 9297296 A JP9297296 A JP 9297296A JP H09259289 A JPH09259289 A JP H09259289A
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edge
detection tool
measurement
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JP8092972A
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English (en)
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Shigeyuki Akimoto
茂行 秋元
Takashi Ito
伊藤  隆
Takaaki Ishii
孝明 石井
Kazuhisa Nomura
和久 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topcon Corp
Original Assignee
Topcon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理を加えることで、測定作業をより正
確にできる測定方法及び測定装置を提供する。 【解決手段】 図面または基準ワークに関して事前に付
近の検出ツールのデータに対比して、ワークの被測定物
に関して対応位置で被測定ワークの測定を行なう測定方
法及び装置において、エッジの姿勢を認識して、エッジ
が斜め方向に延びている場合、エッジの方向に対して直
角またはそれに近い走査方向を自動的に演算して、検出
ツールによるエッジの検出を、エッジの方向に対して直
角またはそれに近い方向に走査して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、図面のデータまた
は基準ワークなどに関して事前に測定された複数の測定
データに対比して、被測定ワークに関して各対応データ
をとって被測定ワークの測定を行なう測定方法及び測定
装置に関し、たとえば、プラスチック成型品、金型、リ
ードフレームのようなワークの寸法、特に微小な寸法を
測定するエッジ姿勢認識式の測定方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の測定装置としては、測定
顕微鏡や万能工具顕微鏡が知られている。
【0003】手動操作によりワークの移動を行う従来の
測定顕微鏡や万能工具顕微鏡は、測定する座標の方向が
基本的にはx,y方向の2次元になっている。もっと
も、簡易的にz方向も測定可能な場合もあるが、それは
ピントが合った状態になるまでの移動量を見るもので、
z方向の厳密な測定とは言いがたい。
【0004】ワークの典型例としては、電子部品のリー
ドフレーム、プラスチック成型品、これらを成型するた
めの金型等がある。
【0005】従来の手動測定顕微鏡は、基準ワーク(所
望の形状、寸法などを有する基準となるワーク)と被測
定ワーク(以下、図面または基準ワークを基準にして基
準ワークと同一の寸法を有するように製造されたワーク
を被測定ワークと言う)の拡大された画像を表示部(以
下モニタ画面と言うこともある)に表示し、ノブの回転
により手動で行うX,Y方向の移動距離をマグネスケー
ル、光学スケール等により検出し、検出された移動距離
をカウンタ上に表示するものである。操作者は、モニタ
画面上のワークの画像とカウンタに表示される数値の両
方を注視して、それらを頼りに顕微鏡を操作する。
【0006】従来の一般的なワークの測定法を述べる
と、まず、ワークにおいて寸法を厳密に管理することが
必要な個所を予め決めて、それらの個所を測定点として
図面上に設定する。しかるのち、実際に、基準ワークを
用いて基準となる座標データを得る。たとえば、基準ワ
ークを顕微鏡のステージに設置する。そして、その基準
ワークの各測定点の座標を測定する。その測定により得
られた座標データを演算処理装置にて処理することで、
その基準ワークの寸法を得る。このような測定操作を一
般的にティーチングと言う。ティーチングのあと、これ
から測定しようとするワークの被測定ワークを顕微鏡の
ステージに設置する。そして、その被測定ワークの各測
定点の座標を測定する。その測定により得られた座標デ
ータを演算処理装置にて処理することで、その被測定ワ
ークの寸法を得る。その際、基準ワークの座標データ
(具体的には基準ワークに関して得られた座標データに
基づいて算出される寸法データ)を被測定ワークを測定
しながら比較し評価する。
【0007】以下に、従来の測定顕微鏡や万能工具顕微
鏡における測定手順の一例をさらに詳細に述べる。
【0008】測定点の設定 ワークにおいて寸法を厳密に管理したい複数の個所を事
前に決定して、それらの個所を測定点として図面上に設
定する。
【0009】ティーチング 基準ワークに関して、図面上で事前に設定された複数の
測定点の座標系データを顕微鏡装置に読み込ませる。そ
の手順は、次のとおりである。
【0010】・まず基準ワークをステージ上に配置す
る。
【0011】・基準ワーク上に原点を設定する。
【0012】・x,y方向にステージを移動させなが
ら、図面上で事前に設定した測定点に対応する基準ワー
ク上の場所を、モニタ画像の中央にある検出ツール(た
とえば十字レチクル)にあわせる。
【0013】・場所が正しければ、スイッチボタンを押
すことにより、その個所を測定点として確定する。測定
点を確定することで、座標データが演算処理装置に記憶
される。
【0014】・同様にして、他の事前に設定した測定点
についても、対応する各測定点に関して順次座標データ
を入力していく。円形状の場合は3個所を測定点として
設定することで円の形状や寸法が求められる。
【0015】・基準ワーク上の測定点を入力し終わる
と、ティーチングが終了する。
【0016】被測定ワークの測定 ・基準ワークを基準として製造されたワーク(被測定ワ
ーク)をステージ上に配置して、基準ワークの原点に対
応させて被測定ワークの原点を設定する。
【0017】・被測定ワークの測定を開始すると、次の
測定点までの相対座標がカウンタ上に減算表示される。
(この減算表示は、モニタ装置のモニタ画面上に測定点
に対応する点が表示される目安的なものである。) ・モニタ画面上の表示内容に基づき測定点に対応する場
所をモニタ画面中央の検出ツール(十字レチクル)にあ
わせて座標データを測定する。
【0018】・被測定ワークの各測定点の座標データを
とり終えると、被測定ワークの測定が終了する。
【0019】
【本発明が解決しようとする課題】従来の走査は、X,
Y軸方向のみで行っていたが、測定するときや、測定手
順を記憶させるとき、測定したいエッジ部分がX,Y軸
に沿って延びている場合だけでなく、X,Y軸に対して
斜め方向に延びている場合も、X,Y軸に沿って、つま
り縦または横方向に走査して、測定点を検出していた。
換言すれば、X,Y軸に対しエッジ部分が斜め方向に延
びている場合は、エッジ部分に対して直角方向に走査し
て測定点を検出していなかったのである。
【0020】測定点付近でワークの輪郭がX,Y軸方向
に対して斜めになっていると、エッジを求める際に、検
出するコントラストの片方にダレ(変化が緩やかな状
態)が生じるため、高精度なエッジの検出ができなかっ
た。
【0021】このような斜め方向に延びたエッジに対し
て、それと直角に近い走査方向を指定する必要がある
が、その様にするためには、操作者は、X,Y軸に対し
て斜め方向に延びるように走査の始点と終点を指定する
必要が生じるため、走査範囲の回転成分も考慮して複雑
な指定作業を手動で行わなければならない。
【0022】さらに、走査の途中で明から暗への変化、
または暗から明への変化などについても、操作者の手動
による細かな指定が必要とされる。
【0023】また、指定を目合わせで行う場合には、十
字レチクルをエッジと平行になるように回転させてから
位置合わせをする必要がある。
【0024】本発明の目的は、画像処理を加えること
で、測定作業をより正確にできる測定方法及び測定装置
を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本願発明は、前述の請求
項1〜4のいずれか1項に記載の測定方法を要旨として
いる。
【0026】また、本願発明は、前述の請求項5〜6の
いずれか1項に記載の測定装置を要旨としている。
【0027】
【発明の効果】
(1)測定エッジが斜め方向に延びていても、エッジの
姿勢を認識して、エッジの方向に対して直角に近い走査
方向を演算するので、わずらわしい検出条件を指定する
ための操作を減らすことができる。それだけでなく、被
測定ワークのエッジの自動検出を高精度に行うことがで
きる。 (2)測定点付近における複数のラインツールや矩形の
エリアツールの走査により、被測定ワークの測定点付近
の輪郭を抽出すると、測定点付近のエッジ部分でエッジ
の方向に対して垂直な方向に検出ツールを自動的に設定
することが容易になる。 (3)エッジの方向に対して垂直な方向に検出ツールを
自動的に設定すると、従来の検出ツールと違って、走査
がX,Y軸方向だけに限定されず、測定点付近でのワー
クの輪郭がX,Y軸方向に対して斜めになっていても、
エッジを求める際に検出するコントラストの片方にダレ
(変化が緩やかな状態)が生じることを回避できる。そ
の結果、高精度なエッジの検出ができる。 (4)エッジに対して垂直方向に走査してコントラスト
の変化を検出すると、エッジを検出する際に必要なコン
トラストの変化位置を厳密に検出できる。変化が始まる
位置と変化が終る位置との間が短くなり、厳密にエッジ
の位置を検出できるのである。さらに、コントラストの
変化を効率よく検出でき、ゴミなどによる誤検出を防止
できる。 (5)検出ツールによるエッジの検出を、常に明暗のム
ラが少ないほうから多い方向に行うと、ゴミによる誤検
出を防止できる。この点を詳細に述べると、工具顕微鏡
の場合、万一、ステージ上にゴミが存在する場合、画像
処理による自動検出であると、検出ツールがこのゴミ上
にかかることで、ゴミによるコントラスト変化を、誤っ
て境界として検出してしまう恐れがある。ところが、明
暗のムラが少ないほうから多い方向に行う場合は、最初
のコントラスト変化がワークの境界部分となるので、ゴ
ミによる影響が少なくなる。したがって、ゴミによる誤
検出を防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、移動部(ステージ)を
手動で移動させる態様のみでなく、それをモータ等で自
動的に移動させる態様にも適用できるものであるが、移
動部(ステージ)を手動で移動させる態様が本発明にと
って好ましいので、その手動の態様の構成と測定手順の
概略を説明する。
【0029】測定装置 本発明による測定装置は、駆動系、観察系及び制御系か
らなる測定装置であって、駆動系は、移動部(例えばX
方向に移動するXステージ、Y方向に移動するYステー
ジ)と、X、Yステージを移動させるハンドル及び/ま
たはモータなどを備えており、制御系は、演算処理装置
を有し、演算処理装置には、互いに電気的に接続された
ホストコンピータと画像処理装置が設けてある。
【0030】測定点の設定 ワークに関して所望数の測定点を図面上で設定する。た
とえば、寸法を厳密に管理する必要がある複数の個所を
図面上に設定する。
【0031】ティーチング ティーチングの第1態様としては、図面のデータを直接
記憶させる。ティーチングの第2態様としては、基準ワ
ーク(図面のデータに基づいて製造された基準となるワ
ークを本明細書では基準ワークと称する)の各種データ
を測定装置で測定して記憶させる。以下、ティーチング
の第2態様の一例を説明する。
【0032】・基準ワークを測定装置のステージ上に配
置する。
【0033】・基準ワーク上に原点を設定する。例え
ば、原点の設定のために、基準ワークに2つの小孔をあ
けておき、それらの2つの小孔の位置を測定することに
よりワーク原点を決める。原点の設定は、他の従来法を
採用してもよい。
【0034】・x方向とy方向にステージを移動させ、
図面上で事前に設定した検出ツールの位置に対応する基
準ワーク上の場所を、モニタ画面上で合わせる。
【0035】・検出ツールの表示された箇所が正しく、
始点及び終点の場所が適切であるならば、その検出ツー
ルの位置を確定する。この時、始点の座標値とそこから
のXY方向の距離を特定することによって、検出ツール
の位置を確定するのが好ましい。
【0036】・検出ツールの位置が確定することで、そ
のデータが演算処理装置に記憶される。
【0037】・基準ワークに関して図面上で事前に設定
した他の測定点に対応する実際のワーク基準ワークの各
測定点に関して検出ツールの位置を順次入力していく。
【0038】・基準ワーク上の全検出ツール位置を入力
し終わると、基準ワークに基づくティーチングが終了す
る。
【0039】被測定ワークの測定 ・図面または基準ワークに基づいて製造されたワーク
(これを本明細書では被測定ワークと称する)をステー
ジ上に配置して、基準ワークと同様に原点を設定する。
その際、被測定ワークのステージ上の位置が基準ワーク
の位置と相違していても、演算処理で位置のずれが自動
的に修正される。それにより、手動による両者の位置合
せを不要としている。
【0040】・モニタ画面上に表示される図形(たとえ
ば矢印)の移動マークの方向と長さを見ながら、操作者
は、手動でx方向とy方向にステージを移動させる。
【0041】・モニタ画面上に検出ツール及び/または
測定点が出現して表示されると、移動マークがモニタ画
像から消失して、図面または基準ワークに基づいて予め
記憶させておいた検出ツールの一部又は全部がモニタ画
面に表示される。
【0042】・モニタ画面内で測定中の被測定ワークと
基準ワークとに寸法のズレがある場合、この検出ツール
に対して被測定ワークの輪郭が横切る位置がずれる。
【0043】このとき、このずれが表示されている検出
ツールと交わる範囲内であれば、この検出ツールにより
被測定ワークの輪郭が検出可能となり、測定点の座標デ
ータが表示される。
【0044】この測定点を「確定」とすることで、測定
データが取り込まれる。
【0045】・このずれにより検出ツールと被測定ワー
クの輪郭が交わらない状態の場合、被測定ワークの輪郭
が表示されている検出ツールでは検出できないので、測
定点の座標データは表示されず、ここで「確定」として
もエラーとなる。
【0046】この場合、検出ツールを被測定ツールの輪
郭が交わるように再度設定することで、測定点の座標デ
ータを表示させることができ、「確定」とすることで測
定データが取り込まれる。
【0047】・各測定点の座標データをとり終えると、
測定が終了する。
【0048】次に、構成の概略を説明する。
【0049】検出ツール ・本発明で使用する検出ツールは、ラインツールやエリ
アツールであって、図形たとえば矢印状(ラインツー
ル)や矩形(エリアツール)に構成されていて、始点及
び終点を有する。検出ツールが矢印状の場合、矢尻部が
始点となり、コントラストを検出する方向をあらわす。
ワークの測定点付近の境界を検出ツールの矢印が交差す
る点を検出点として、そこを測定点と推定する。
【0050】・本発明に使用する検出ツールの主な特徴
を次にあげる。
【0051】(a)検出ツールが測定点に追従して移動
する。
【0052】(b)測定点またはそのための検出ツール
がモニタ画面の縁から予め決められた距離にはいると、
検出ツールが自動的にモニタ画像に出現する。
【0053】(c)測定点付近で複数の走査を行うこと
により被測定ワークの測定点付近の輪郭を認識し、それ
に基づいてエッジの方向に対して垂直またはそれに近い
方向に検出ツールの走査を自動的に設定する。
【0054】(d)検出ツールによるエッジの検出を、
常に明暗のムラの少ないほうから多い方向に走査して行
う。
【0055】移動マーク 移動マークが図形たとえば矢印であり、現在位置からの
移動方向と移動距離を示す。
【0056】座標系 本発明の測定装置における座標系は、絶対座標系にする
必要がなく、被測定ワークに対する姿勢に依存するよう
に構成できる。
【0057】測定点の設定 ワーク(基準ワーク及び被測定ワーク)上に設定される
測定点またはそのための検出ツールの位置は、通常、角
など、わかりやすい箇所に設定する。
【0058】
【実施例】図1は、本発明による測定装置の一例を概略
的に示す。
【0059】図1において、顕微鏡タイプの測定装置
は、主として駆動系、観察系及び制御系からなる。駆動
系は、移動部、たとえばX方向に移動するXステージ
1、Y方向に移動するYステージ2、操作者の手動操作
によってXステージ1を移動させるX移動用ハンドル
3、操作者の手動操作によってYステージ2を移動させ
るY移動用ハンドル4を備えている。XYカウンタ5
は、それぞれXステージ1のX座標とYステージ2のY
座標の現在位置をカウントする。被測定ワーク6は、X
ステージ1の上面の所定位置に設定する。
【0060】被測定ワーク6は図示されない照明機構に
より上面及び下面等から任意に選択して照明される。
【0061】観察系として、被測定ワーク6の上方には
顕微鏡本体7が配置してあり、その顕微鏡本体7の下方
部分には対物レンズ部8が設けてあり、上方部にはCC
Dカメラ9が設けてある。
【0062】制御系においては、演算処理装置18が配
置してあり、そこには、互いに電気的に接続されたホス
トコンピータ10と画像処理装置11が設けてある。ホ
ストコンピータ10には、前述のXYカウンタ5が接続
してある。ホストコンピータ10には、さらにフットス
イッチ12及びマウス13が接続してある。フットスイ
ッチ12は、測定点の確定用のものであり、マウス13
はメニューの選択や検出エリアの指示などに使用するも
のである。画像処理装置11には、CCDカメラ9と、
モニタ装置15が接続されている。
【0063】画像処理装置11は、通常、CCDカメラ
9のモニタ視野に入った視野画像を信号として受けて、
その視野画像の一部又は全部をCRTのほぼ矩形のモニ
タ画面にモニタ画像として表示する。図示例では、視野
画像の全部をそのままモニタ画面にモニタ画像として映
している。
【0064】ハンドル3、4に代えて、または、それら
に追加して、X移動用モータおよびY移動用モータを設
けて、それらのモータとホストコンピュータ10とを接
続して、Xステージ1とYステージ2を自動的に移動さ
せることも可能である。
【0065】図2に示すリードフレームは、Xステージ
1に設置した被測定ワーク1の一例であり、このワーク
(リードフレーム)の一部Aが、視野画像としてCCD
カメラ9でとらえられて、モニタ装置15のモニタ画面
にモニタ画像として表示されている。
【0066】図3は、モニタ画像の一例を示すものであ
る。
【0067】前述の顕微鏡タイプの測定装置における測
定手順の概略を説明する。
【0068】まず、図2に示す基準ワーク6に関して所
望数の測定点を図面上で設定する。たとえば、図3に符
号21〜32で示すように、寸法を厳密に管理する必要
がある複数の個所を設定する。小さな黒丸はエッジ検出
したい点(測定点)を示し、矢印の長さは、幅測定をし
たい箇所を示す。
【0069】ティーチングは、いろいろな態様がある。
第1態様のティーチングは、紙の図面またはコンピュー
タ(CADなど)の図面のデータをそのまま、あるいは
加工または修正してディスク等に記憶させる。第2態様
のティーチングは、基準ワークの所定箇所のデータを測
定してディスク等に記憶させる。たとえば、基準ワーク
6を測定装置のステージ1(図1)上に配置する。その
あと、基準ワーク6上に原点を設定する。図2の例で
は、基準ワークの2つの小孔6a,6bの中心点O1と
O2を測定して、それらにより基準ワーク6の原点を設
定する。
【0070】続いて手動でx方向とy方向にステージ1
を移動させ、図3に例示するように図面上で事前に設定
した第1番目の測定点21に対応する基準ワーク上の場
所をモニタ画面16に映し出す。
【0071】図4に一例を示すように、第1番目の測定
点(たとえば図3に示す21)に対応する基準ワーク上
の場所に対し、マウス13を使用してモニタ画面16上
で矢印形の検出ツールを設定する。このとき、検出ツー
ルの始点の座標値を入力し、検出ツールの終点は、座標
値でなく、相対位置すなわちXY方向の距離で入力す
る。同様にして、第2〜12番目の測定点(たとえば図
3に示す22〜32)に対応する基準ワーク上の場所に
対し、マウス13を使用してモニタ画面16上で矢印形
の検出ツールを設定する。これにより、図3に示されて
いる全測定点21〜32に対応する検出ツールの位置が
特定される。
【0072】図5は、矢印の形をした検出ツールR(こ
れをラインツールと言う)と矩形の検出ツールS(これ
をエリアツールと言う)がモニタ画面16内に表示され
ている状況を示している。検出ツールRまたはSはモニ
ター画面16の任意の位置で設定できる。検出ツールR
またはSの種類(形状及び寸法)は任意に設定できるも
のである。測定点付近の形状を勘案して、測定ミスの少
ない種類を選択するのが好ましい。
【0073】モニタ画面16に矩形の検出ツールSと矢
印の検出ツールRの両方を示してもよいし、1つのみを
示してもよい。もちろん、他の形状(例えばX印)の検
出ツールを示してもよい。また、矩形の検出ツールSで
検出して、矩形の中心を通る矢印の検出ツールの形で記
憶させてもよい。
【0074】検出ツールR、Sが表示された場所が正し
く、その始点R1および終点R2の場所が適切ならば、
その検出ツールR、Sの位置が確定する。
【0075】第1の検出ツールR、Sの位置が確定する
ことで、そのデータが演算処理装置18に記憶される。
【0076】他の測定点に対応する実際の基準ワークの
各測定点22〜32その他に関して同じ測定作業をして
検出ツールR、Sの位置を順次入力していく。このよう
にして、基準ワーク上の全測定点21〜32その他に対
応する検出ツールR、Sの位置のデータを入力し終わる
と、ティーチングが終了する。
【0077】図面または基準ワークのティーチングが終
了したら、被測定ワーク6をステージ1上に配置して、
基準ワークと同様に原点を設定する。そのとき、基準ワ
ークと被測定ワークがステージ1上の違った位置つまり
少しずれた位置に配置されたとしても、両者の原点位置
に基いて位置のずれは、自動的に演算処理される。それ
ゆえ操作者は位置合せの操作をせず設置位置のずれを気
にすることなく被測定ワーク6をステージ1上に設置で
きる。
【0078】モニタ画面16内に測定点21またはその
ための検出ツールR、Sが表示されていないときは、図
11(a)(b)(c)に示すように、モニタ画面16
に移動マークTが表示される。図示例では移動マークT
は矢印になっている。移動マークTの方向と長さを見な
がら、操作者は、(a)、(b)、(c)の順に手動で
x方向とy方向にステージ1を移動させる。
【0079】モニタ画面16の縁から所定の距離に測定
点21またはそのための検出ツールR、Sが入ると、基
準ワーク6または図面に基づいて予め記憶されていた種
類の検出ツールR、Sが自動的に表示される。それと同
時に移動マークTはモニタ画面16から消える。
【0080】このとき、このずれが表示されている検出
ツールと交わる範囲内であれば、この検出ツールにより
被測定ワークの輪郭が検出可能となり、測定点の座標デ
ータが表示される。
【0081】この測定点を「確定」とすることで、測定
データが取り込まれる。
【0082】・このずれにより検出ツールと被測定ワー
クの輪郭が交わらない状態の場合、被測定ワークの輪郭
が表示されている検出ツールでは検出できないので、測
定点の座標データは表示されず、ここで「確定」として
もエラーとなる。
【0083】この場合、検出ツールを被測定ツールの輪
郭が交わるように再度設定することで、測定点の座標デ
ータを表示させることができ、そこで「確定」とするこ
とで測定データが取り込まれる。
【0084】各測定点に対応する測定データをとり終え
ると、測定操作が終了する。
【0085】図5と図6に示すように、エッジWの姿勢
を認識して、検出ツールRによるエッジWの検出を、エ
ッジWの方向に対して直角またはそれに近い方向に走査
して行う。例えば、エッジWが斜め方向に延びている場
合、複数本の矢印の検出ツールR、Ra、Rbを使用し
て、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い走査
方向を自動的に演算して、検出ツールRによるエッジW
の検出を、エッジWの方向に対して直角またはそれに近
い方向に走査して行う。また、矩形の検出ツールSを使
用して、その矩形の中で複数本の検出ツールを走査し
て、エッジWの方向に対して直角またはそれに近い走査
方向を自動的に演算して、検出ツールRによるエッジW
の検出を、エッジWの方向に対して直角またはそれに近
い方向に走査して行う。いずれの場合も、測定点21付
近で(例えば矢印R,Ra,Rbの方向に)複数の走査
を行うことにより被測定ワークの測定点21付近の輪郭
を認識し、それに基づいてエッジWの方向に対して垂直
またはそれに近い方向に検出ツールRcを自動的に設定
するのである。
【0086】このように測定する場合、測定エッジWが
斜め方向に延びていても、エッジWの姿勢を認識して、
エッジWの方向に対して直角に近い走査方向を演算する
ので、わずらわしい検出条件を指定するための操作を減
らすことができる。それだけでなく、被測定ワークのエ
ッジWの自動検出を高精度に行うことができる。
【0087】図7においては、小さな矩形の1つが1つ
の画素に相当するものとし、画素レベルでエッジWが斜
めになっている場合、明と暗が重なっている画素が検出
ツールR上に存在しないように走査方向を選定する。こ
のような処理は、全て演算処理(ソフト)で行う。
【0088】エッジに対して垂直な方向に検出ツールを
自動的に設定するように構成すると、従来の検出ツール
と違って、走査がX,Y軸方向だけに限定されず、測定
点付近でのワークの輪郭がX,Y軸方向に対して斜めに
なっていても、エッジWを求める際に検出するコントラ
ストの片方にダレ(変化が緩やかな状態)が生じること
を回避できる。その結果、高精度なエッジ検出ができ
る。
【0089】エッジWに対して垂直方向に走査してコン
トラストの変化を検出すると、エッジWを検出する際に
必要なコントラストの変化位置を厳密に検出できる。変
化が始まる位置と変化が終る位置との間が短くでき、厳
密にエッジWの位置を検出できるのである。
【0090】矩形の検出ツールS内での明るさの分布を
検出して、エッジWを堺にして暗い部分と明るい部分の
間で走査する場合、明暗のムラの少ないほうから多い方
向に走査して行う方法を説明する。
【0091】検出ツールRによるエッジWの検出を、常
に、明暗のムラの少ないほうから多い方向に走査して行
うのが好ましい。
【0092】図7の例では、暗い部分Dから明るい部分
Lに走査してエッジWをサーチしている。
【0093】図8は、図7の左下位置から右上位置に向
けて走査したときの明暗レベルを示している。これによ
り明るい部分Lの境界Wを測定点21として検出する。
【0094】図9は、図7の右上位置から左下位置に向
けて走査したときの明暗レベルを示している。これによ
り暗部Dの境界Wを測定点21として検出する。
【0095】図8〜9のいずれにおいても、矢印で示す
走査方向は、明暗のムラの少ない方から多い方向に走査
している。
【0096】さらに、コントラストの変化を効率よく検
出でき、ゴミMなどによる誤検出を防止できる。特に、
検出ツールRによるエッジWの検出を、常に明暗のムラ
の少ない方から多い方向に走査すると、ゴミMによる誤
検出を防止できる。
【0097】図18〜20は、部分的にサーチの方向を
変えたり測定点をずらす方法を模式的に示している。図
1の測定装置においては、ステージ1の下方から照明し
ているので(本発明はステージ1の上方から照明する態
様も含むが)、ワーク6をステージ1上におくと、そこ
に陰ができる。この影と照明光とのコントラスト変化を
利用して前述のように境界つまりエッジWを求めるので
ある。万一、このステージ1上にゴミMがある場合、画
像処理による自動検出であると、図19に示すように、
検出ツールRまたはSがこのゴミMを検出することで、
ゴミMによるコントラスト変化をエッジWとして誤って
検出してしまう恐れがある。この場合、図20に示すよ
うに、反対の方向にサーチすることで、ゴミMによる誤
検出を防止できる。また、検出ツールRまたはSの始点
と終点を少しずらして、検出ツールRbや検出ツールR
cの位置に部分的に変更して、それによって正しくエッ
ジWを測定するようにもできる。
【0098】図11は、操作者のアシストとなる移動マ
ークの一例を示している。次の測定点21とステージ1
又はモニタ画像16の現在位置との相対位置に応じた方
向と長さを有する矢印Tが移動マークの一例として表示
されている。移動マークは、モニタ画面における表示領
域を移動すべき方向と量をしめす指示とも定義できる。
移動マークは、モニタ画像16上での表示が最善である
が、モニタ画像16外での表示も可能である。
【0099】図11の(a)、(b)、(c)は、ステ
ージ1を移動させることにより、モニタ画像16が測定
点21またはそのための検出ツールTに向かって移動し
ていく過程を示している。図11の(a)、(b)、
(c)のいずれにおいても、次の測定点21またはその
ための検出ツールTがモニタ画面の縁から所定の距離に
入っていない。次の測定点21またはそのための検出ツ
ールTがモニタ画面の縁から所定の距離に入ると、自動
的に移動マークTがモニタ画像16から消える。それと
同時に、検出ツールRまたはSがモニタ画像16に表示
される。
【0100】図15〜17は、その様なモニタ画像16
における移動マークTと検出ツールR、Sとの表示関係
の一例(ティーチングされた測定手順を半自動測定する
ときの操作態様)を示している。図15の状態において
は、次の測定点21またはそのための検出ツールTがモ
ニタ画像16に入っていない。次の測定点21またはそ
のための検出ツールTとステージ1又はモニタ画像16
の現在位置との相対位置に応じた方向と長さを有する矢
印T(移動マーク)がモニタ画像16内に表示されてい
る。
【0101】ステージ1を移動させることにより、図1
6に示すように、次の測定点21またはそのための検出
ツールTがモニタ画像16に入ると、自動的に移動マー
クTがモニタ画像16から消え、それと同時に、検出ツ
ールR及び/またはSの一部がモニタ画像16に表示さ
れる。図16の状態では、次の測定点21はモニタ画像
16に入っていないが、検出ツールR及び/またはSの
一部がモニタ画像16に入っている。
【0102】検出ツールR及び/またはSの表示を操作
者のアシストとして、さらにステージ1を移動させるこ
とにより、図17に示すように、検出ツールR、Sの全
部がモニタ画像16に表示されると、確定待ち状態とな
る。この状態になると、次の測定点21が自動的に検出
される。測定点がモニタ画像16のどの位置に存在して
いても検出される。検出点が正しい位置であると操作者
が判断したときは、その点を確定とする。ただし、この
確定操作は、後から実施してもよい。
【0103】前述のような移動マークTを使用すると、
次回の測定点21またはそのための検出ツールTが現在
位置からどの方向にどれだけ離れているか、すなわち移
動方向および移動距離を図形の移動マークTで視覚的に
表示出来るので、次回の測定点21またはそのための検
出ツールTまでの移動が直感的にかつ容易に行える。そ
れゆえ、従来必要であった操作の習熟が不要になる。
【0104】ステージ1の移動に連動して移動マークT
の表示内容を更新する場合は、図11の(a)(b)
(c)に例示するように、近づく過程も表現する事がで
きる。これにより、素早く、正確に移動させることが可
能になる。
【0105】又、次回の測定位置がモニタ画面に映って
いる場合、測定しようとしている位置(測定点)に、検
出ツールの検出位置を図12〜14に示すようにX印そ
の他の形で表示できる。
【0106】図12〜14は、検出ツールR、Sが測定
点21(あるいはステージ1上でのワーク6)の移動に
追従する状況を示している。
【0107】図12〜14に示すようにX,Yステージ
1の移動にあわせて検出ツールR、Sとステージ1上で
のワーク6(つまり測定点21)を一緒に移動させる
と、モニタ画面のどこでも正確に測定しやすい。これに
より、測定点がモニタ画面内に入ってきたら自動的に検
出を行うことが可能となる。モニタ画面内で像が移動し
ても、検出位置が追従するため、常に同じように測定結
果が得られる。また、検出ツールを見ていれば、どこを
どのように測定しているのかも確認できる。測定点をモ
ニタ画面の中央に移動させる必要がなくなる上に、操作
者が測定点を目で確認できるため、測定位置を間違える
ことがなくなる。
【0108】図21は、測定手順を作成するときの操作
フローを作成するときのフローチャートを示し、図22
は、図21で作成した測定手順に基づいて測定するとき
のフローチャートを示す。
【0109】図21〜22を参照して、前述の測定装置
における測定手順の作成と、その測定手順に基づいて行
う測定操作の概略を説明する。
【0110】まず、図21において、作業者は、所望数
の測定点を図面上で設定しておいてから、その図面を参
照しつつ、基準ワーク6に関してティーチングを開始す
る。作業者が、基準ワーク6を測定装置のステージ1
(図1)上に配置する。そのあと、作業者が、基準ワー
ク6上に原点を設定する。図2の例では、基準ワークの
2つの小孔6a,6bの中心点O1とO2を測定して、
それらにより基準ワーク6の原点を設定する。続いて、
作業者が手動でx方向とy方向にステージ1を移動さ
せ、図面上で事前に設定した順番で、測定点に対応する
基準ワーク上の場所をモニタ画面16に映し出す。
【0111】作業者は、測定点の場所がモニタ画像に移
るようにステージ1を手動で移動する。
【0112】マウス13を使用して、測定点(たとえば
図3に示す21)に対応する基準ワーク上の場所に対
し、モニタ画面16上で最善の種類の検出ツールR、S
を設定する。すると、図5に示すように、検出ツールR
及び/またはSがモニタ画面16内に表示される。この
とき、検出ツールはモニター画面16の任意の位置で設
定できる。検出ツールが表示された場所が正しく、その
始点R1および終点R2の場所が適切ならばその検出ツ
ールの位置を確定する。その検出ツールの位置が確定す
ることで、そのデータが演算処理装置18に記憶され
る。
【0113】測定の際、マウス13を使用して、測定点
21付近で(例えば矢印R,Ra,Rbの方向に)複数
の走査を行うことにより、測定装置は、画像処理によっ
て被測定ワークの測定点21付近の輪郭つまり姿勢を認
識し、エッジWの方向に対して直角に近い走査方向を演
算して、それに基づいてエッジWの方向に対して垂直ま
たはそれに近い方向の検出ツールRcの位置を自動的に
記憶する。
【0114】しかも、検出ツールによるエッジWの検出
は、常に明暗のムラの少ない方から多い方向に走査して
行う。
【0115】また、作業者は、測定する形状(円、距
離、幅など)を指定して、形状演算に必要な数だけ検出
(測定)を行う。すると、測定装置は、自動的にエッジ
の座標を使用して円の中心や直径などを演算する。
【0116】図10は、その様な各種形状の検出箇所を
X印で示している。矢印は、走査方向を示している。
【0117】さらに作業者は必要に応じて寸法公差を指
定する。
【0118】基準ワークに関して図面上で事前に設定し
た他の測定点に対応する実際の基準ワークの各測定点に
関して同じ測定作業をして検出ツールの位置を順次入力
していく。
【0119】このようにして、作業者は、基準ワーク上
の全測定点に対応する検出ツールの位置を入力し終われ
ば、それを確認してから、それまでの測定手順をファイ
ルに保存する。それにより基準ワークに基づくティーチ
ングは終了する。
【0120】図22を参照して、被測定ワーク6の測定
操作を説明する。
【0121】まず、作業者は、被測定ワーク6に合わせ
て測定装置で測定手順ファイルを指定する。次に、作業
者は、被測定ワーク6をステージ1上に配置して、基準
ワークと同様に原点を設定する。そのとき、基準ワーク
と被測定ワークがステージ1上の違った位置つまり少し
ずれた位置に配置されたとしても、両者の原点位置に基
いて位置のずれは、測定装置が自動的に演算処理する。
それゆえ操作者は位置合せの操作をせず設置位置のずれ
を気にすることなく被測定ワーク6をステージ1上に設
置すればよい。
【0122】作業者は、被測定ワーク6の原点設定が完
了したら、測定手順ファイルの実行をスタートさせる。
【0123】モニタ画面16内に測定点またはそのため
の検出ツールが表示されていないときは、図11(a)
(b)(c)に示すように、モニタ画面16に矢印の移
動マークTが表示される。移動マークTの方向と長さを
見ながら、作業者は、順に手動でx方向とy方向にステ
ージ1を測定点に向けて移動させる。
【0124】モニタ画面16に測定点21またはそのた
めの検出ツールR、Sが入ると、基準ワーク6または図
面のデータに基づいて予め記憶されていた検出ツール
R、Sがモニタ画面に自動的に表示される。それと同時
に移動マークTはモニタ画面16から消える。
【0125】矩形の検出ツールS及び/または矢印の形
をした検出ツールRがモニタ画面16内に表示されてい
れば、検出ツールはモニター画面16のどこに位置して
いても、測定は適切に実行できる。検出ツールの始点R
1および終点R2の場所がワーク上で適切ならば矢印の
検出ツールRまたは矩形の検出ツールSの中心がワーク
の境界Wと交差する点を測定点21として確定する。測
定点21が確定することで、その測定点21の座標デー
タが演算処理装置18に記憶される。
【0126】測定の途中で、検出条件や検出位置を変更
したほうが好ましいと作業者が判断したときは、検出条
件や検出位置を変更する。例えば、マウス13を使用し
て、図18〜20に示すように検出ツールの種類や位置
を変更する。
【0127】また、再度、測定点21付近で(例えば矢
印R,Ra,Rbの方向に)複数の走査を行うことによ
り、測定装置は、画像処理によって被測定ワークの測定
点21付近の輪郭つまり姿勢を認識し、エッジWの方向
に対して直角に近い走査方向を演算して、それに基づい
てエッジWの方向に対して垂直またはそれに近い方向に
検出ツールRcを自動的に設定して測定する。
【0128】また、作業者は、図10に示すように、測
定する形状(円、距離、幅など)を指定して、形状演算
に必要な数だけ測定を行う。すると、測定装置は、自動
的にエッジの座標を使用して円の中心や直径などを演算
する。
【0129】被測定ワークに関して全ての測定点に対応
する実際の検出ツールの位置について同じ測定作業を順
次おこなっていく。
【0130】このようにして、作業者は、被測定ワーク
上の全測定点を測定し終われば、それを確認してから、
それまでの測定結果をファイルに保存する。必要に応じ
て、公差判定でNGとなった測定点数をモニタ画面に表
示する。それにより測定作業は終了する。
【0131】なお、測定点の座標値が判っている場合に
は、プリティーチング機能が有効である。この場合、テ
ィーチング機能とは測定手順を作り記憶させることを言
い、作業者は次の測定点位置を探しながら手順を作成す
る。プリ・ティーチング機能とは、ティーチング作業を
支援するものであり、あらかじめ複数の測定点の座標値
あるいは次の測定点の座標値(x,y)をキーボードか
ら入力することで、その機能を使って測定点を探す手間
を省くことが目的である。たとえば、プリ・ティーチン
グとしての測定点の座標値入力から次の測定点の座標値
が円(x1,y1)、幅(x2,y2)、角(x3,y
3)であるとき、ティーチングの測定手順作成は、円測
定の手順作成、幅測定の手順作成、角作成の手順作成と
する。
【0132】このように測定点の座標値(キーボード入
力値、CADデータなど)を入力することにより、測定
点までの方向及び距離(座標値の差分)を数値や図形
(矢印マークなど)などで示すことにより高倍率(狭い
視野)のままでも正確かつ迅速に測定点を探すことがで
きる。また、複数の測定点座標をまとめて入力しておく
ことにより操作性が更に向上する。
【0133】また、任意の点の座標値を入力すること
で、測定を目的としなくても、この機能を使用すること
ができる。
【0134】予め記憶させてある測定手順を基に同じ手
順で測定する場合、リアルタイム検出機能などにより検
出が困難なことが明らかなとき、検出ツール(円測定
用、幅測定用、点測定用など)の種類、位置、照明条
件、検出条件をその場で変更可能にすることにより測定
作業を円滑かつ確実に行うことができる。
【0135】本発明は、前述の実施例に限定されない。
例えば、本発明の別の実施例では、測定点21またはそ
のための検出ツールR、Sがモニタ画面16の外側の所
定距離(モニタ画面16の寸法の10%〜0%)または
内側の所定距離(モニタ画面16の寸法の50%〜0
%)に入ると、基準ワーク6または図面のデータに基づ
いて予め記憶されていた検出ツールR、Sがモニタ画面
に自動的に表示され、それと同時に移動マークTはモニ
タ画面16から消える。移動マークは、矢の形のみでな
く、その他の各種の形状を採用できる。図23は、その
一例を示している。移動方向は、矢のみでなく、点滅の
形を採用したり、色を変えたりすることもできる。移動
距離は、長さのみでなく、太さや形状で表現したり、数
値で示すことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための測定装置の一例を概略
的に示す。
【図2】ステージに設置するリードフレーム(被測定ワ
ークの一例)を示す。
【図3】モニタ画像の一例における、寸法を厳密に管理
する必要がある複数の個所を測定点として設定した例を
示す。
【図4】図3のモニタ画像に対応していて、寸法を厳密
に管理する必要がある複数の個所の測定順を示してい
る。
【図5】矢印の形をした検出ツールで複数の走査を行う
ことにより被測定ワークの測定点付近の輪郭を認識し、
それに基づいてエッジの方向に対して垂直またはそれに
近い方向に検出ツールを自動的に設定する状況の一例を
示す。
【図6】被測定ワークのエッジの方向に対して垂直また
はそれに近い方向に検出ツールを設定して測定する状況
の一例を示す。
【図7】検出ツールによるエッジの検出を、暗から明に
なる方向に走査して行う状況の一例を示す。
【図8】図7の左下位置から右上位置に向けて走査した
ときの明暗レベルの一例を示している。
【図9】図7の右上位置から左下位置に向けて走査した
ときの明暗レベルの一例を示している
【図10】各種形状の検出箇所をX印で示している。
【図11】(a)、(b)、(c)は、ステージを移動
させることにより、モニタ画像が測定点に向かって移動
していく過程を示している。(a)、(b)、(c)の
いずれにおいても、次の測定点がモニタ画面の表示範囲
に入っていない。次の測定点がモニタ画面の縁から所定
距離に入ると、自動的に移動マークがモニタ画像から消
える。それと同時に、検出ツールがモニタ画面に表示さ
れる。
【図12】モニタ画像における被測定ワークの測定点と
検出ツールの関係の一例を示している。
【図13】被測定ワークの測定点と検出ツールの相対関
係が、図12の相対関係から変化しないまま、モニタ画
像内を移動していく状況を示している。つまり、検出ツ
ールが測定点及びステージ上でのワークの移動に追従す
る状況を示している。
【図14】被測定ワークの測定点と検出ツールの相対関
係が図12及び図13の相対関係から変化しないまま、
モニタ画像内をさらに移動していく状況を示している。
【図15】モニタ画像内の移動マークとモニタ画像外の
被測定ワークの測定点との関係の一例を示している。
【図16】ステージを移動させることにより、図15の
状態からモニタ画像が測定点に向かって移動していった
ときの、モニタ画像外の被測定ワークの測定点と、モニ
タ画像における検出ツールとの表示関係の一例を示して
いる。次の測定点は、モニタ画面に入っていないが、そ
こに接近している。
【図17】さらにステージを移動させることにより、図
16の状態からモニタ画像が測定点に向かって移動して
いったときの、モニタ画像外の被測定ワークの測定点
と、モニタ画像における検出ツールとの表示関係の一例
を示している。次の測定点は、モニタ画面に入ってい
る。
【図18】モニタ画像における被測定ワークの測定点と
検出ツールの関係の別の例を示している。
【図19】図18の被測定ワークの測定点近くにゴミが
存在している状態における、モニタ画像内の被測定ワー
クの測定点と検出ツールの関係を示している。
【図20】図19の被測定ワークの測定点近くにゴミが
存在している状態において、モニタ画像内における被測
定ワークの測定点と検出ツールの関係を変更するため
に、部分的にサーチの方向を変えたり検出ツールの位置
をずらす方法を模式的に示している。
【図21】測定手順を作成するときの操作フローを作成
するときのフローチャート。
【図22】図21で作成した測定手順に基づいて測定す
るときのフローチャート。
【図23】各種の移動マークの例を示している。
【符号の説明】
1 Xステージ 2 Yステージ 3 X移動用ハンドル 4 Y移動用ハンドル 5 XYカウンタ 6 ワーク(基準ワーク、被測定ワーク) 6a、6b 小孔 7 顕微鏡本体 8 接眼部 9 CCDカメラ 10 ホストコンピュータ 11 画像処理装置 12 フットスイッチ 13 マウス 15 モニタ装置 21〜32 測定点 D 暗部 L 明部 M ゴミ R 検出ツール S 検出ツール T 移動マーク W エッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/66 G06F 15/62 405Z (72)発明者 野村 和久 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 事前に記憶されたデータに対比して、被
    測定ワークの測定を行なう測定方法において、被測定ワ
    ークに関してエッジの姿勢を認識して、エッジが斜め方
    向に延びている場合、エッジの方向に対して直角または
    それに近い走査方向を自動的に演算して、検出ツールに
    よるエッジの検出を、エッジの方向に対して直角または
    それに近い方向に走査して行うことを特徴とする測定方
    法。
  2. 【請求項2】 測定点付近で複数の走査を行うことによ
    り被測定ワークの測定点付近の輪郭を認識し、それに基
    づいてエッジの方向に対して垂直またはそれに近い方向
    に検出ツールを自動的に設定することを特徴とする請求
    項1に記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 図面のデータまたは基準ワークに関する
    検出ツールのデータを記憶させた後、被測定ワークに関
    して対応する位置で検出ツールによって被測定ワークの
    測定を行ない、かつ、検出ツールによるエッジの検出
    を、常に、明暗のムラの少ない方から多い方向に走査し
    て行うことを特徴とする測定方法。
  4. 【請求項4】 図面のデータまたは基準ワークに関する
    検出ツールのデータを記憶させた後、被測定ワークに関
    して対応する位置で検出ツールによって被測定ワークの
    測定を行ない、かつ、エッジの姿勢を認識して、エッジ
    が斜め方向に延びている場合、エッジの方向に対して直
    角またはそれに近い走査方向を自動的に演算して、検出
    ツールによるエッジの検出を、エッジの方向に対して直
    角またはそれに近い方向に走査して行い、かつ、検出ツ
    ールによるエッジの検出を、常に、明暗のムラの少ない
    方から多い方向に走査して行うことを特徴とする測定方
    法。
  5. 【請求項5】 駆動系、観察系及び制御系からなる測定
    装置であって、画像処理装置が、被測定ワークの測定点
    付近のエッジの姿勢を認識する姿勢認識手段と、エッジ
    が斜め方向に延びている場合、エッジの方向に対して直
    角またはそれに近い走査方向を自動的に演算する手段
    と、検出ツールによるエッジの検出を、エッジの方向に
    対して直角またはそれに近い方向に走査して行う手段を
    有することを特徴とする測定装置。
  6. 【請求項6】 姿勢認識手段が、測定点付近で複数の走
    査を行うことにより被測定ワークの測定点付近の輪郭を
    認識することを特徴とする請求項5に記載の測定装置。
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