JPH09258213A - 反射型カラー液晶表示装置 - Google Patents

反射型カラー液晶表示装置

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JPH09258213A
JPH09258213A JP8070075A JP7007596A JPH09258213A JP H09258213 A JPH09258213 A JP H09258213A JP 8070075 A JP8070075 A JP 8070075A JP 7007596 A JP7007596 A JP 7007596A JP H09258213 A JPH09258213 A JP H09258213A
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JP
Japan
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liquid crystal
plate
crystal cell
display device
polarizing plate
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JP8070075A
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English (en)
Inventor
Chihiro Shimamura
千尋 島村
Toshiharu Nishino
利晴 西野
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位相差板の複屈折効果と偏光板の偏光作用とに
より透過光を着色する反射型カラー液晶表示装置とし
て、前記位相差板の材料費を大幅に低減して低コストに
製造できるものを提供する。 【解決手段】液晶分子がツイスト配向した液晶層を設け
てなる液晶セル10の表面側に偏光板20を配置し、前
記液晶セル10の裏面側に反射板22を配置するととも
に、前記液晶セル10と反射板22との間に位相差板2
3を配置し、かつ、前記位相差板23に、ポリエチレン
テレフタレートまたは三酢酸セルロースからなるフィル
ムを延伸したリタデーションの値が100nm〜250
nmのものを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、背景部とその背
景中の表示との少なくとも一方を着色したカラー表示が
得られる反射型カラー液晶表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】背景部とその背景中の表示との少なくと
も一方を着色したカラー表示が得られるカラー液晶表示
装置としては、一般に、カラーフィルタを用いて光を着
色するものが利用されている。
【0003】しかし、このカラー液晶表示装置は、カラ
ーフィルタが、その色に対応する波長帯域外の波長光だ
けでなく、前記波長帯域の光もかなり高い吸収率で吸収
するため、カラーフィルタを通った着色光が、カラーフ
ィルタに入射する前の前記波長帯域の光に比べて大幅に
光強度を減じた光になり、したがって光の透過率が低く
いから、反射型の表示装置としては使用できないという
問題をもっている。
【0004】すなわち、液晶表示装置には、バックライ
トからの光を利用して表示する透過型表示装置と、自然
光や室内照明光等の外光を利用しその光を裏面側に配置
した反射板で反射させて表示する反射型のものとがある
が、上記カラー液晶表示装置を反射型とすると、その表
面側から入射し裏面側の反射板で反射されて表面側に出
射する光がカラーフィルタを2度通って二重に光強度を
減じるため、表示が極端に暗くなり、表示装置としては
使用できない。
【0005】一方、従来から、反射型のカラー液晶表示
装置として、位相差板の複屈折効果と偏光板の偏光作用
とを利用して着色した表示を得るようにしたものが知ら
れている。
【0006】この反射型カラー液晶表示装置は、原理的
には、反射型のTN(ツィステッドネマティック)型液
晶表示装置に位相差板を付加したものであり、内面に電
極が形成された一対の基板間に液晶分子がツイスト配向
した液晶層を設けてなる液晶セルの表面側と裏面側とに
それぞれ偏光板を配置するとともに、裏側の偏光板の裏
面側に反射板を配置し、この反射板と前記裏側の偏光板
との間に位相差板を配置した構成となっている。
【0007】上記位相差板としては、リタデーションの
値が600nm〜800nmのものが使用されており、
この位相差板は、ポリカーボネートからなるフィルムを
一方向に延伸して製造されている。
【0008】この反射型カラー液晶表示装置は、その表
面側から入射し、裏面側に配置した反射板で反射されて
再び表面側に出射する光の透過を、表側の偏光板と、液
晶分子がツイスト配向している液晶セルと、裏側の偏光
板とからなる光シャッタ系によりTN型液晶表示装置と
同様に制御するとともに、透過光を、上記位相差板の複
屈折効果と、この位相差板が隣接する裏側偏光板の偏光
作用とを利用して着色するものであり、表面側からの入
射光(外光)は、前記光シャッタ系により透過を制御さ
れて位相差板に入射する。
【0009】そして、この光は、位相差板を透過し反射
板で反射されて再び前記位相差板を透過する過程で、こ
の位相差板の複屈折効果により各波長光がそれぞれ偏光
状態の異なる楕円偏光となった光となり、その光が前記
裏側の偏光板に入射して、この偏光板を透過した光が、
その透過光を構成する各波長光の光強度の比に応じた色
の着色光になる。この着色光は、液晶セルと表側の偏光
板とを順に透過して表面側に出射する。
【0010】すなわち、上記反射型カラー液晶表示装置
は、位相差板の複屈折効果と偏光板の偏光作用とにより
透過光を着色するものであり、この液晶表示装置によれ
ば、カラーフィルタによる光の吸収がなく、したがって
光の透過率が高いから、反射型のものであっても明るい
カラー表示が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の反
射型カラー液晶表示装置は、位相差板としてリタデーシ
ョンの値が600nm〜800nmのものを使用してお
り、このような大きいリタデーションを得るには、位相
差板の材料に延伸性に優れた高価なポリカーボネートの
フィルムを用いなければならないため、液晶表示装置の
製造コストが高くなってしまうという問題をもってい
る。
【0012】この発明は、位相差板の複屈折効果と偏光
板の偏光作用とにより透過光を着色する反射型カラー液
晶表示装置として、前記位相差板の材料費を大幅に低減
して低コストに製造できるものを提供することを目的と
したものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、内面に電極
が形成された一対の基板間に液晶分子がツイスト配向し
た液晶層を設けてなる液晶セルの少なくとも表面側に偏
光板を配置し、前記液晶セルの裏面側に反射板を配置す
るとともに、前記偏光板と前記反射板との間に位相差板
を配置してなり、前記位相差板のリタデーションの値を
100nm〜250nmの範囲内の値にしたことを特徴
とするものである。
【0014】すなわち、この発明による反射型カラー液
晶表示装置は、位相差板の複屈折効果と偏光板の偏光作
用とにより透過光を着色するものであり、この液晶表示
装置によれば、反射型のものであっても明るいカラー表
示が得られる。
【0015】そして、この発明では、前記位相差板のリ
タデーションの値を100nm〜250nmの範囲内に
しており、この程度のリタデーションをもつ位相差板
は、樹脂フィルムを一方向に僅かに延伸するだけで得ら
れるため、位相差板の材料は安価な樹脂フィルム、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートまたは三酢酸セルロー
スからなるフィルムでよく、したがって、位相差板の材
料費を大幅に低減して、低コストに液晶表示装置を製造
することができる。
【0016】この発明において、前記偏光板は、液晶セ
ルの表面側にのみ配置してもよく、その場合は、前記偏
光板を透過して入射した光が、位相差板を透過し反射板
で反射されて再び前記位相差板を透過する過程で、この
位相差板の複屈折効果により各波長光がそれぞれ偏光状
態の異なる楕円偏光となった光となり、その光が前記偏
光板に入射して、この偏光板を透過した光が、その透過
光を構成する各波長光の光強度の比に応じた色の着色光
になる。
【0017】したがって、偏光板を液晶セルの表面側に
のみ配置する場合は、液晶セルの表裏いずれの側に位相
差板を配置してもよいが、どちからといえば、液晶セル
と反射板との間に位相差板を配置するのが望ましい。
【0018】また、この発明において、前記偏光板は、
液晶セルの表面側と裏面側とにそれぞれ配置してもよ
く、その場合は、位相差板を裏側の偏光板と反射板との
間に配置すればよい。この場合は、前記裏側の偏光板を
透過した光(直線偏光)が、位相差板を透過し反射板で
反射されて再び前記位相差板を透過する過程で、この位
相差板の複屈折効果により各波長光がそれぞれ偏光状態
の異なる楕円偏光となった光となり、その光が前記裏側
の偏光板に入射して、この偏光板を透過した光が、その
透過光を構成する各波長光の光強度の比に応じた色の着
色光になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1はこの発明の第1の実施例
を示す反射型カラー液晶表示装置の分解斜視図である。
この実施例の反射型カラー液晶表示装置は、液晶セル1
0と、この液晶セル10の表面側に配置された1枚の偏
光板20と、前記液晶セル10の裏面側に配置された反
射板22と、前記偏光板20と前記反射板22との間に
配置された位相差板23とからなっている。
【0020】上記液晶セル10は、その内部構造は図示
しないが、枠状のシール材を介して接合された一対の透
明基板(例えばガラス基板)11,12間に、液晶分子
がツイスト配向した液晶層を設けたものであり、両基板
11,12の内面にはそれぞれ、透明な電極が形成され
るとともにその上に配向膜が形成されている。なお、こ
の液晶セル10は、セグメント型、単純マトリックス
型、アクティブマトリックス型のいずれかの方式のもの
である。
【0021】そして、この実施例では、液晶表示装置の
視角方向(表示が最もコントラストが良い状態で見える
観察方向)が6時の方向、つまり、画面の法線から画面
の下縁方向にある程度傾いた方向にくるようにするた
め、液晶セル10の表面側基板11の近傍における液晶
分子の配向方向11aを画面の横軸Sに対して表面側か
ら見て左回りにずらし、裏面側基板12の近傍における
液晶分子の配向方向12aを前記横軸Sに対して表面側
から見て右回りにずらすととともに、これらの配向方向
11a,12aの前記横軸Sに対するずれ角をほぼ等し
くしている。
【0022】また、この実施例では、前記液晶セル10
の液晶分子のツイスト角を60°±20°に設定し、前
記偏光板20の光学軸(ここでは透過軸)20aの向き
を、前記液晶セル10の表面側基板11の近傍における
液晶分子の配向方向11aとほぼ平行にするとともに、
前記位相差板23の光学軸(ここでは遅相軸)23aの
向きを、液晶セル10の裏面側基板12の近傍における
液晶分子の配向方向12aに対しては所定角度斜めにず
らし、表面側基板11の近傍における液晶分子の配向方
向11aに対しては平行またはそれに近い向きにしてい
る。
【0023】すなわち、図1のように、液晶セル10の
表面側基板11の近傍における液晶分子の配向方向11
aは、前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに60
°±10°の方向にあり、裏面側基板12の近傍におけ
る液晶分子の配向方向12aは、前記横軸Sに対して表
面側から見て右回りに60°±10°の方向にあり、液
晶分子は、裏面側基板12から表面側基板11に向かっ
て、表面側から見て右回りに60°±20°のツイスト
角でツイスト配向している。
【0024】また、上記偏光板20は、その透過軸20
aを前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに60°
±10°の方向に向けて配置されており、したがって、
この偏光板20の透過軸20aは、液晶セル10の表面
側基板11の近傍における液晶分子の配向方向11aと
ほぼ平行になっている。
【0025】さらに、上記位相差板23は、その遅相軸
23aを前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに1
05°±10°の方向に向けて配置されており、したが
って、この位相差板23の遅相軸23aは、液晶セル1
0の裏面側基板12の近傍における液晶分子の配向方向
12aに対しては45°±20°の方向にあり、表面側
基板11の近傍における液晶分子の配向方向11aに対
しては15°±20°の方向にある。
【0026】また、この実施例では、液晶セル10のΔ
nd(液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積)の
値を600nm±100nmに設定し、上記位相差板2
3のリタデーションの値を100nm〜250nmの範
囲内に設定している。
【0027】なお、この例では、液晶セル10の液晶
に、屈折率異方性Δnが0.1のものを用いるととも
に、液晶層厚dを6μmに設定しており、したがって、
液晶セル10Δndの値は600nmである。
【0028】また、上記位相差板23は、ポリエチレン
テレフタレート(PET)または三酢酸セルロース(T
AC)からなる樹脂フィルムを一方向に延伸して光学的
な位相差をもたせたものであり、この例では、前記位相
差板23として、リタデーションの値が150nm±5
0nmであるものを用いている。
【0029】上記反射型カラー液晶表示装置は、その表
面側から入射し、裏面側に配置した反射板22で反射さ
れて表面側に出射する光の透過を、1枚の偏光板20
と、液晶分子がツイスト配向している液晶セル10と、
前記反射板22とからなる光シャッタ系により、偏光板
を1枚とした反射型のTN型液晶表示装置と同様に制御
するとともに、透過光を、前記位相差板23の複屈折効
果と偏光板20の偏光作用とによって着色して、背景部
とその背景中の表示との少なくとも一方を着色したカラ
ー表示を得るものである。
【0030】すなわち、上記反射型カラー液晶表示装置
は、原理的には、偏光板を1枚とした反射型のTN型液
晶表示装置に位相差板23を付加したものであり、この
液晶表示装置においては、偏光板20を透過して入射
し、液晶セル10を透過した光が、位相差板23を透過
し反射板22で反射されて再び前記位相差板23を透過
する過程で、この位相差板23の複屈折効果により各波
長光がそれぞれ偏光状態の異なる楕円偏光となった光と
なり、その光が液晶セル10を透過して前記偏光板20
に入射して、この偏光板20を透過した出射光が、その
透過光を構成する各波長光の光強度の比に応じた色の着
色光になる。
【0031】このカラー液晶表示装置の表示は、液晶セ
ル10の両基板11,12の内面に形成した電極間に印
加する電圧、つまり液晶分子の配向状態に応じて変化
し、また表示の色は、液晶セル10の液晶分子のツイス
ト角と、偏光板20および位相差板23の光学軸の向き
と、前記液晶セル10のΔndの値と、前記位相差板2
3のリタデーションの値とによって決まる。
【0032】例えば、上述したように、液晶セル10の
液晶分子のツイスト角60°±20°とし、偏光板20
の透過軸20aを液晶セル10の表面側基板11の近傍
における液晶分子の配向方向11aとほぼ平行にすると
ともに、位相差板23の遅相軸23aを、液晶セル10
の裏面側基板12の近傍における液晶分子の配向方向1
2aに対しては45°±20°の方向、表面側基板11
の近傍における液晶分子の配向方向11aに対しては1
5°±20°の方向にし、さらに、液晶セル10のΔn
dの値を600nm±100nm、位相差板23のリタ
デーションの値を150nm±50nmに設定したとき
は、液晶セル10の電極間に電圧を印加していないとき
の表示が黒であり、液晶セル10の電極間に印加する電
圧を高くしてゆくのにともなって、表示がオレンジ、白
の順に変化する。
【0033】すなわち、液晶セル10の電極間に電圧を
印加していないとき、つまり液晶分子が基板11,12
面に対して最も倒伏した初期のツイスト配向状態にある
ときの表示は黒であり、液晶セル10の電極間に電圧を
印加すると、その電圧を高くしてゆく過程でオレンジが
表示され、液晶分子が基板11,12面に対してほぼ垂
直に配向したときに、表示が無彩色の白になる。
【0034】したがって、上記反射型カラー液晶表示装
置によれば、上述した黒、オレンジ、白のうちの1つを
背景色とし、その色の背景中に、他の2色で表示するこ
とができる。
【0035】なお、液晶セル10がセグメント型のもの
である場合の背景色は、液晶セル10の電極間に電圧を
印加していないときの表示色(黒)であるが、液晶セル
10が単純マトリックス型またはアクティブマトリック
ス型である場合は、液晶セル10の背景部に対応する領
域の電極間に印加する電圧を選択することによって、背
景色を黒、オレンジ、白のいずれにすることも可能であ
る。
【0036】また、上記実施例では、偏光板20の透過
軸20aの向きを、液晶セル10の表面側基板11の近
傍における液晶分子の配向方向11aとほぼ平行にした
が、前記偏光板20の透過軸20aは、前記液晶セル1
0の表面側基板11の近傍における液晶分子の配向方向
11aとほぼ直交させてもよく、このようにすれば、液
晶セル10の電極間に電圧を印加していないときの表示
を白にすることができる。
【0037】このように、上記反射型カラー液晶表示装
置は、位相差板23の複屈折効果と偏光板20の偏光作
用とにより透過光を着色して、背景部とその背景中の表
示との少なくとも一方を着色したカラー表示を得るもの
であり、この液晶表示装置によれば、反射型のものであ
っても明るいカラー表示が得られる。
【0038】そして、この反射型カラー液晶表示装置で
は、上記位相差板23のリタデーションの値を100n
m〜250nmの範囲内の値にしており、この程度のリ
タデーションをもつ位相差板は、樹脂フィルムを一方向
に僅かに延伸するだけで得られるため、前記位相差板2
3の材料は、延伸性があまり良くない安価な樹脂フィル
ム、例えば、上述したポリエチレンテレフタレートまた
は三酢酸セルロースからなるフィルムでよく、したがっ
て、位相差板23の材料費を大幅に低減して、低コスト
に液晶表示装置を製造することができる。
【0039】しかも、この実施例の反射型カラー液晶表
示装置は、上記光シャッタ系を1枚の偏光板20と液晶
セル10と反射板22とで構成したものであるため、光
が偏光板を透過する回数は入射時と出射時との2回であ
り、したがって、液晶セルをはさんで2枚の偏光板を配
置し、裏側の偏光板の裏面側に反射板を配置している通
常の反射型液晶表示装置(光が偏光板を透過する回数が
4回)に比べて、偏光板による光の吸収を少なくし、よ
り明るい表示を得ることができるとともに、偏光板を1
枚とした分だけ製造コストをより低減することができ
る。
【0040】なお、上記反射型カラー液晶表示装置のよ
うに、偏光板20を液晶セル10の表面側にのみ配置す
る場合は、位相差板23を液晶セル10の表裏いずれの
側に配置してもよいが、どちからといえば、上記実施例
のように液晶セル10と反射板22との間に位相差板2
3を配置するのが望ましい。
【0041】図2はこの発明の第2の実施例を示す反射
型カラー液晶表示装置の分解斜視図であり、この実施例
の反射型カラー液晶表示装置は、液晶セル10の表面側
と裏面側とにそれぞれ偏光板20,21を配置するとと
もに、裏側の偏光板21とその裏面側に配置した反射板
22との間に位相差板23を配置したものである。
【0042】上記液晶セル10は、セグメント型、単純
マトリックス型、アクティブマトリックス型のいずれか
の方式のものであり、この実施例では、液晶表示装置の
視角方向が6時の方向(画面の法線から画面の下縁方向
にある程度傾いた方向)にくるようにするため、液晶セ
ル10の表面側基板11の近傍における液晶分子の配向
方向11aを画面の横軸Sに対して表面側から見て左回
りにずらし、裏面側基板12の近傍における液晶分子の
配向方向12aを前記横軸Sに対して表面側から見て右
回りにずらすととともに、これらの配向方向11a,1
2aの前記横軸Sに対するずれ角をほぼ等しくしてい
る。
【0043】また、この実施例では、前記液晶セル10
の液晶分子のツイスト角を90°±20°に設定し、こ
の液晶セル10の表面側に配置した偏光板(以下表側偏
光板という)20の光学軸(ここでは透過軸)20aの
向きを、前記液晶セル10の表面側基板11の近傍にお
ける液晶分子の配向方向11aとほぼ平行にするととも
に、液晶セル10の裏面側に配置した裏側偏光板21の
光学軸(ここでは透過軸)21aの向きを、前記表側偏
光板20の光学軸(透過軸)20aに対してほぼ直交さ
せ、さらに前記位相差板23の光学軸(ここでは遅相
軸)23aの向きを、前記裏側偏光板21の光学軸(透
過軸)21aに対して所定角度斜めにずらしている。
【0044】すなわち、図2のように、液晶セル10の
表面側基板11の近傍における液晶分子の配向方向11
aは、前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに45
°±10°の方向にあり、裏面側基板12の近傍におけ
る液晶分子の配向方向12aは、前記横軸Sに対して表
面側から見て右回りに45°±10°の方向にあり、液
晶分子は、裏面側基板12から表面側基板11に向かっ
て、表面側から見て右回りに90°±20°のツイスト
角でツイスト配向している。
【0045】また、上記表側偏光板20は、その透過軸
20aを前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに4
5°±10°の方向に向けて配置されており、したがっ
て、この表側偏光板20の透過軸20aは、液晶セル1
0の表面側基板11の近傍における液晶分子の配向方向
11aとほぼ平行になっている。
【0046】また、上記裏側偏光板21は、その透過軸
21aを前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに1
35°±10°の方向に向けて配置されており、したが
って、この裏側偏光板21の透過軸21aは、前記表側
偏光板20の透過軸20aに対してほぼ直交している。
【0047】さらに、上記位相差板23は、その遅相軸
23aを前記横軸Sに対して表面側から見て左回りに0
°±10°の方向に向けて配置されており、したがっ
て、この位相差板23の遅相軸23aは、前記裏側偏光
板21の透過軸21aに対しては45°±20°斜めに
ずれた方向にある。
【0048】また、この実施例では、液晶セル10のΔ
nd(液晶の屈折率異方性Δnと液晶層厚dとの積)の
値を500nm±100nmに設定し、上記位相差板2
3のリタデーションの値を100nm〜250nmに設
定している。
【0049】なお、この例では、液晶セル10の液晶に
屈折率異方性Δnが0.1のものを用いるとともに、液
晶層厚dを5μmに設定しており、したがって、液晶セ
ル10Δndの値は500nmである。
【0050】また、上記位相差板23は、ポリエチレン
テレフタレートまたは三酢酸セルロースからなる樹脂フ
ィルムを一方向に延伸して光学的な位相差をもたせたも
のであり、この例では、前記位相差板23として、リタ
デーションの値が200nm±50nmであるものを用
いている。
【0051】この反射型カラー液晶表示装置は、その表
面側から入射し、裏面側に配置した反射板22で反射さ
れて表面側に出射する光の透過を、表側偏光板20と、
液晶分子がツイスト配向している液晶セル10と、裏側
偏光板21とからなる光シャッタ系により、2枚の偏光
板を備えたTN型液晶表示装置と同様に制御するととも
に、透過光を、前記位相差板23の複屈折効果と、この
位相差板23が隣接する裏側偏光板21の偏光作用とを
利用して着色して、背景部とその背景中の表示との少な
くとも一方を着色したカラー表示を得るものである。
【0052】すなわち、上記反射型カラー液晶表示装置
は、原理的には、2枚の偏光板を備えた反射型のTN型
液晶表示装置に位相差板23を付加したものであり、こ
の液晶表示装置においては、表側偏光板20を透過して
入射し、液晶セル10および裏側偏光板21を透過した
光が、位相差板23を透過し反射板22で反射されて再
び前記位相差板23を透過する過程で、この位相差板2
3の複屈折効果により各波長光がそれぞれ偏光状態の異
なる楕円偏光となった光となり、その光が前記裏側偏光
板21に入射して、この裏側偏光板21を透過した出射
光が、その透過光を構成する各波長光の光強度の比に応
じた色の着色光になる。そして、この着色光は、液晶セ
ル10と表側偏光板20とを順次透過して液晶表示装置
の表面側に出射する。
【0053】このカラー液晶表示装置の表示は、液晶セ
ル10の両基板11,12の内面に形成した電極間に印
加する電圧、つまり液晶分子の配向状態に応じて変化
し、また表示の色は、液晶セル10の液晶分子のツイス
ト角と、表裏の偏光板20,21および位相差板23の
光学軸の向きと、前記液晶セル10のΔndの値と、前
記位相差板23のリタデーションの値とによって決ま
る。
【0054】例えば、上述したように、液晶セル10の
液晶分子のツイスト角90°±20°とし、表側偏光板
20の透過軸20aを液晶セル10の表面側基板11の
近傍における液晶分子の配向方向11aとほぼ平行に
し、裏側偏光板21の透過軸21aを前記表側偏光板2
0の透過軸20aとほぼ直交させるとともに、位相差板
23の遅相軸23aを、前記裏側偏光板21の透過軸2
1aに対しては45°±20°の方向にし、さらに、液
晶セル10のΔndの値を500nm±100nm、位
相差板23のリタデーションの値を200nm±50n
mに設定したときは、液晶セル10の電極間に電圧を印
加していないとき(液晶分子が基板11,12面に対し
て最も倒伏した初期のツイスト配向状態にあるとき)の
初期表示が薄い青であり、液晶セル10の電極間に液晶
分子が基板11,12面に対してほぼ垂直に配向するよ
うな電圧を印加すると、表示が黒になる。
【0055】したがって、上記反射型カラー液晶表示装
置によれば、薄青色と黒のうちの1つを背景色とし、そ
の色の背景中に、他の色で表示することができる。な
お、液晶セル10がセグメント型のものである場合の背
景色は、液晶セル10の電極間に電圧を印加していない
ときの表示色(薄青色)であるが、液晶セル10が単純
マトリックス型またはアクティブマトリックス型である
場合は、液晶セル10の背景部に対応する領域の電極間
に印加する電圧を選択することによって、背景色を薄青
色と黒のいずれにすることも可能である。
【0056】また、上記実施例では、表側偏光板20と
裏側偏光板21の透過軸20a,21aをほぼ直交させ
ているが、これらの偏光板20,21の透過軸20a,
21aは互いにほぼ平行にしてもよく、このようにすれ
ば、液晶セル10の電極間に電圧を印加していないとき
の表示を黒にすることができる。
【0057】このように、上記反射型カラー液晶表示装
置は、位相差板23の複屈折効果と偏光板20の偏光作
用とにより透過光を着色して、背景部とその背景中の表
示との少なくとも一方を着色したカラー表示を得るもの
であり、この液晶表示装置によれば、反射型のものであ
っても明るいカラー表示が得られる。
【0058】そして、この実施例の反射型カラー液晶表
示装置においても、上記位相差板23のリタデーション
の値を100nm〜250nmの範囲内の値にしてお
り、この位相差板23は、ポリエチレンテレフタレート
または三酢酸セルロースからなる安価な樹脂フィルムを
延伸して得ることができるから、位相差板23の材料費
を大幅に低減して、低コストに液晶表示装置を製造する
ことができる。
【0059】なお、上述した第1および第2の実施例の
反射型カラー液晶表示装置は、充分な明るさの外光が得
られる条件で使用されるものであるが、反射板22を半
透過反射板とし、その背後にバックライトを配置すれ
ば、充分な明るさの外光が得られないときでも、前記バ
ックライトを点灯させることにより、このバックライト
からの光を利用して表示することができる。
【0060】
【発明の効果】この発明による反射型カラー液晶表示装
置は、位相差板の複屈折効果と偏光板の偏光作用とによ
り透過光を着色するものであり、この液晶表示装置によ
れば、反射型のものであっても明るいカラー表示が得ら
れる。そして、この発明では、前記位相差板のリタデー
ションの値を100nm〜250nmの範囲内の値にし
ており、この程度のリタデーションをもつ位相差板は、
樹脂フィルムを一方向に僅かに延伸するだけで得られる
ため、位相差板の材料は安価な樹脂フィルム、例えば、
ポリエチレンテレフタレートまたは三酢酸セルロースか
らなるフィルムでよく、したがって、位相差板の材料費
を大幅に低減して、低コストに液晶表示装置を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す反射型カラー液
晶表示装置の分解斜視図。
【図2】この発明の第2の実施例を示す反射型カラー液
晶表示装置の分解斜視図。
【符号の説明】
10…液晶セル 20,21…偏光板 22…反射板 23…位相差板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に電極が形成された一対の基板間に液
    晶分子がツイスト配向した液晶層を設けてなる液晶セル
    の少なくとも表面側に偏光板を配置し、前記液晶セルの
    裏面側に反射板を配置するとともに、前記偏光板と前記
    反射板との間に位相差板を配置してなり、前記位相差板
    のリタデーションの値を100nm〜250nmの範囲
    内の値にしたことを特徴とする反射型カラー液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】位相差板は、ポリエチレンテレフタレート
    または三酢酸セルロースからなるフィルムを一方向に延
    伸したものであることを特徴とする請求項1に記載の反
    射型カラー液晶表示装置。
  3. 【請求項3】偏光板は液晶セルの表面側にのみ配置され
    ており、位相差板は前記液晶セルと反射板との間に配置
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    反射型カラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】偏光板は液晶セルの表面側と裏面側とにそ
    れぞれ配置されており、位相差板は裏側の偏光板と反射
    板との間に配置されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の反射型カラー液晶表示装置。
JP8070075A 1996-03-26 1996-03-26 反射型カラー液晶表示装置 Pending JPH09258213A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6480251B1 (en) 1998-05-28 2002-11-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Reflection liquid crystal display element
JP2010284972A (ja) * 2010-07-12 2010-12-24 Fujifilm Corp Tn液晶表示装置
JP2011133734A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Optrex Corp 表示装置

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JP2011133734A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Optrex Corp 表示装置
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