JPH09257900A - パルスesr測定における共振周波数の設定方法 - Google Patents
パルスesr測定における共振周波数の設定方法Info
- Publication number
- JPH09257900A JPH09257900A JP6451196A JP6451196A JPH09257900A JP H09257900 A JPH09257900 A JP H09257900A JP 6451196 A JP6451196 A JP 6451196A JP 6451196 A JP6451196 A JP 6451196A JP H09257900 A JPH09257900 A JP H09257900A
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- Japan
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- microwave
- pulse
- esr
- resonator
- resonance frequency
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パルスESR測定における共振周波数の設定
作業を容易に行うことのできる方法を提供する。 【解決手段】 磁石1が発生する静磁場2の中にマイク
ロ波共振器3が配置されている。マイクロ波発振器4か
ら発生したマイクロ波は、パルス化回路5によりマイク
ロ波パルスに整形されてサーキュレータ6を介して前記
マイクロ波共振器3に供給される。マイクロ波共振器3
で反射したマイクロ波は、サーキュレータ6を介して取
り出され、スペクトロメータ8へ供給されてESRスペ
クトルを取得するためのデータ処理を受ける。サーキュ
レータ6から取出されたマイクロ波は方向性結合器9を
介して取出され、検波ダイオード10を介してパルス波
形モニター用のオシロスコープ11へ供給される。
作業を容易に行うことのできる方法を提供する。 【解決手段】 磁石1が発生する静磁場2の中にマイク
ロ波共振器3が配置されている。マイクロ波発振器4か
ら発生したマイクロ波は、パルス化回路5によりマイク
ロ波パルスに整形されてサーキュレータ6を介して前記
マイクロ波共振器3に供給される。マイクロ波共振器3
で反射したマイクロ波は、サーキュレータ6を介して取
り出され、スペクトロメータ8へ供給されてESRスペ
クトルを取得するためのデータ処理を受ける。サーキュ
レータ6から取出されたマイクロ波は方向性結合器9を
介して取出され、検波ダイオード10を介してパルス波
形モニター用のオシロスコープ11へ供給される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子スピン共鳴装
置(ESR装置)に関し、特にパルスESR測定を行う
際の共振周波数の設定方法に関するものである。
置(ESR装置)に関し、特にパルスESR測定を行う
際の共振周波数の設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ESR装置は、静磁場中に配置されたマ
イクロ波共振器の中に試料を配置し、電子スピン共鳴に
伴う試料によるマイクロ波の吸収を静磁場の掃引に関連
させて記録することにより、ESRスペクトルを取得し
ている。
イクロ波共振器の中に試料を配置し、電子スピン共鳴に
伴う試料によるマイクロ波の吸収を静磁場の掃引に関連
させて記録することにより、ESRスペクトルを取得し
ている。
【0003】この様な連続波(CW)を用いた従来から
の測定に加え、最近では、静磁場の掃引を行わず、マイ
クロ波パルスあるいはパルス列を照射し、パルス照射後
の応答信号(FID信号)をフーリエ変換することによ
りESRスペクトルを取得するパルスESR測定が普及
しつつある。
の測定に加え、最近では、静磁場の掃引を行わず、マイ
クロ波パルスあるいはパルス列を照射し、パルス照射後
の応答信号(FID信号)をフーリエ変換することによ
りESRスペクトルを取得するパルスESR測定が普及
しつつある。
【0004】パルスESR装置では、静磁場中に配置さ
れたマイクロ波共振器の中に試料を配置し、試料にマイ
クロ波パルスあるいはマイクロ波パルス列を照射し、そ
の結果得られるESR信号をフーリエ変換してESRス
ペクトルを取得する。
れたマイクロ波共振器の中に試料を配置し、試料にマイ
クロ波パルスあるいはマイクロ波パルス列を照射し、そ
の結果得られるESR信号をフーリエ変換してESRス
ペクトルを取得する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このパルスESR測定
を行う事前準備として、マイクロ波発振器の発振周波数
をマイクロ波共振器の共振周波数に一致させる、いわゆ
る共振周波数の設定作業がある。
を行う事前準備として、マイクロ波発振器の発振周波数
をマイクロ波共振器の共振周波数に一致させる、いわゆ
る共振周波数の設定作業がある。
【0006】この作業はCW−ESR測定の際にも行わ
れるが、CWの場合にはAFC(自動的に周波数を制御
する機能)を働かせることができるため、オペレータは
AFCが作動する範囲に大まかに周波数を設定すれば良
く、その設定作業は容易であった。しかしながら、パル
スESRの場合には、パルス幅が狭いためAFCによる
制御が不可能であるため、オペレータが手動で正確に周
波数設定をする必要がある。
れるが、CWの場合にはAFC(自動的に周波数を制御
する機能)を働かせることができるため、オペレータは
AFCが作動する範囲に大まかに周波数を設定すれば良
く、その設定作業は容易であった。しかしながら、パル
スESRの場合には、パルス幅が狭いためAFCによる
制御が不可能であるため、オペレータが手動で正確に周
波数設定をする必要がある。
【0007】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであり、パルスESR測定における共振周波数の設定
作業を容易に行うことのできる方法を提供することを目
的としている。
のであり、パルスESR測定における共振周波数の設定
作業を容易に行うことのできる方法を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、マイクロ波発振器から発生しマイクロ波
共振器を通過したマイクロ波パルスのパルス波形をモニ
ターし、その波形の分裂を検出することを特徴としてい
る。
め、本発明は、マイクロ波発振器から発生しマイクロ波
共振器を通過したマイクロ波パルスのパルス波形をモニ
ターし、その波形の分裂を検出することを特徴としてい
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳説する。図1は、本発明にかかる方法を実
施するのに好適な構成を備えたパルスESR装置の一例
を示す図である。図1において、磁石1が発生する静磁
場2の中にマイクロ波共振器3が配置されている。マイ
クロ波発振器4から発生したマイクロ波は、パルス化回
路5によりマイクロ波パルスに整形されてサーキュレー
タ6を介して前記マイクロ波共振器3に供給される。こ
のマイクロ波共振器3は、カップリング調整のためのカ
ップリングアイリス7を備えている。
施の形態を詳説する。図1は、本発明にかかる方法を実
施するのに好適な構成を備えたパルスESR装置の一例
を示す図である。図1において、磁石1が発生する静磁
場2の中にマイクロ波共振器3が配置されている。マイ
クロ波発振器4から発生したマイクロ波は、パルス化回
路5によりマイクロ波パルスに整形されてサーキュレー
タ6を介して前記マイクロ波共振器3に供給される。こ
のマイクロ波共振器3は、カップリング調整のためのカ
ップリングアイリス7を備えている。
【0010】マイクロ波共振器3で反射したマイクロ波
は、サーキュレータ6を介して取り出され、スペクトロ
メータ8へ供給されてESRスペクトルを取得するため
のデータ処理を受ける。9はサーキュレータ6から取出
されたマイクロ波を分岐するための方向性結合器であ
り、この方向性結合器9を介して取出されたマイクロ波
は、検波ダイオード10を介してパルス波形モニター用
のオシロスコープ11へ供給される。オシロスコープ1
1には、パルス化回路5からパルスの発生に同期した同
期信号が供給される。
は、サーキュレータ6を介して取り出され、スペクトロ
メータ8へ供給されてESRスペクトルを取得するため
のデータ処理を受ける。9はサーキュレータ6から取出
されたマイクロ波を分岐するための方向性結合器であ
り、この方向性結合器9を介して取出されたマイクロ波
は、検波ダイオード10を介してパルス波形モニター用
のオシロスコープ11へ供給される。オシロスコープ1
1には、パルス化回路5からパルスの発生に同期した同
期信号が供給される。
【0011】パルスESR測定では、マイクロ波共振器
からのリンギングを除去するため、マイクロ波共振器の
Qを低めに設定して測定を行うが、共振周波数の設定作
業を行う際には、Qが高い方がパルス波形をモニターし
やすいので、カップリングアイリス7を調整することに
よりQを最高レベルに設定しておくことが望ましい。パ
ルス化回路5は、単一パルスを適宜な繰り返し周期で発
生する。オシロスコープ11には、検波ダイオード10
により検波されたマイクロ波パルス波形が表示され、こ
の波形をモニターしながら発振器4の発振周波数を変化
させて設定作業が行われる。
からのリンギングを除去するため、マイクロ波共振器の
Qを低めに設定して測定を行うが、共振周波数の設定作
業を行う際には、Qが高い方がパルス波形をモニターし
やすいので、カップリングアイリス7を調整することに
よりQを最高レベルに設定しておくことが望ましい。パ
ルス化回路5は、単一パルスを適宜な繰り返し周期で発
生する。オシロスコープ11には、検波ダイオード10
により検波されたマイクロ波パルス波形が表示され、こ
の波形をモニターしながら発振器4の発振周波数を変化
させて設定作業が行われる。
【0012】発振器4の発振周波数の調整により、発振
周波数がマイクロ波共振器の共振周波数に接近してくる
と、パルス波形は、図2(a)に示すように1つの山の
形であったものが、図2(b)に示すように山の頂上が
2つに割れ始め、更に接近すると図2(c)に示すよう
に2つの山の切れ込みが深くなってくる。そして、発振
周波数と共振周波数が完全に一致した最適状態は、図2
(d)に示すように完全に2つの山に分裂した波形にな
った時である。
周波数がマイクロ波共振器の共振周波数に接近してくる
と、パルス波形は、図2(a)に示すように1つの山の
形であったものが、図2(b)に示すように山の頂上が
2つに割れ始め、更に接近すると図2(c)に示すよう
に2つの山の切れ込みが深くなってくる。そして、発振
周波数と共振周波数が完全に一致した最適状態は、図2
(d)に示すように完全に2つの山に分裂した波形にな
った時である。
【0013】本来、発振周波数と共振器の共振周波数が
完全に一致していると、マイクロ波は共振器で完全に吸
収され、反射波が発生しないため検波ダイオードを介し
た出力も発生しないはずであるが、マイクロ波パルスの
立上がりと立下がりの過渡状態の部分が共振器により完
全に吸収されずに残って反射波が発生し、波形が図2
(d)のように2つの山になるものと考えられる。
完全に一致していると、マイクロ波は共振器で完全に吸
収され、反射波が発生しないため検波ダイオードを介し
た出力も発生しないはずであるが、マイクロ波パルスの
立上がりと立下がりの過渡状態の部分が共振器により完
全に吸収されずに残って反射波が発生し、波形が図2
(d)のように2つの山になるものと考えられる。
【0014】本発明は、通常の空胴共振器でもループギ
ャップ共振器でも、マイクロ波共振器の種類を問わず適
用できることが確認されている。
ャップ共振器でも、マイクロ波共振器の種類を問わず適
用できることが確認されている。
【0015】
【発明の効果】 以上詳述したように、本発明では、マ
イクロ波共振器から出力されるマイクロ波パルス波形を
モニターし、波形の分裂状態に基づいて共振周波数の調
整作業を行うため、パルスESR測定における共振周波
数設定作業を容易に行うことができる。
イクロ波共振器から出力されるマイクロ波パルス波形を
モニターし、波形の分裂状態に基づいて共振周波数の調
整作業を行うため、パルスESR測定における共振周波
数設定作業を容易に行うことができる。
【図1】 本発明にかかる方法を実施するのに好適な構
成を備えたパルスESR装置の一例を示す図である。
成を備えたパルスESR装置の一例を示す図である。
【図2】 設定作業に伴うパルス波形の変化を示す図で
ある。
ある。
1:磁石 2:静磁場 3:マイクロ波共振器
4:マイクロ波発振器 5:パルス化回路 6:サーキュレータ 9:方向
性結合器 10:検波ダイオード 11:波形モニター用オシロ
スコープ
4:マイクロ波発振器 5:パルス化回路 6:サーキュレータ 9:方向
性結合器 10:検波ダイオード 11:波形モニター用オシロ
スコープ
Claims (1)
- 【請求項1】マイクロ波発振器から発生しマイクロ波共
振器を通過したマイクロ波パルスのパルス波形をモニタ
ーし、その波形の分裂を検出することを特徴とするパル
スESRにおける共振周波数の設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6451196A JPH09257900A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | パルスesr測定における共振周波数の設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6451196A JPH09257900A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | パルスesr測定における共振周波数の設定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09257900A true JPH09257900A (ja) | 1997-10-03 |
Family
ID=13260312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6451196A Withdrawn JPH09257900A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | パルスesr測定における共振周波数の設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09257900A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007114131A (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-10 | Jeol Ltd | パルスフーリエ変換電子スピン共鳴装置 |
JP2017028394A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 株式会社豊田中央研究所 | 信号制御装置 |
US10444267B2 (en) | 2015-07-17 | 2019-10-15 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | Signal processor |
-
1996
- 1996-03-21 JP JP6451196A patent/JPH09257900A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007114131A (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-10 | Jeol Ltd | パルスフーリエ変換電子スピン共鳴装置 |
JP2017028394A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 株式会社豊田中央研究所 | 信号制御装置 |
US10444267B2 (en) | 2015-07-17 | 2019-10-15 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | Signal processor |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |