JPH09257518A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH09257518A
JPH09257518A JP7048996A JP7048996A JPH09257518A JP H09257518 A JPH09257518 A JP H09257518A JP 7048996 A JP7048996 A JP 7048996A JP 7048996 A JP7048996 A JP 7048996A JP H09257518 A JPH09257518 A JP H09257518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成や組立が簡単でしかも小型で低コストで高
分解能、高性能な光学式エンコーダを提供する。 【解決手段】透過型の光学式エンコーダは、光を出射す
る光源1、一定周期で並ぶ多数の透光部を備えたスケー
ル2、スケール2を透過した光を受光する受光素子3を
有している。光源1である面発光レーザは同一寸法の二
つの出射開口5を有し、その上にモノリシックに形成さ
れたマイクロレンズ4を有している。マイクロレンズ4
により通常は出射開口幅に対して十分遠い位置において
観察されるフラウンホーファ回折パターンがスケール2
の面上に形成される。この回折パターンのピーク幅は単
一の光源開口の面発光レーザーによる回折パターンのピ
ーク幅に比べて細い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象の変位または
回転を検出する光学式エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光学式エンコーダの分解能は、
使用するスケールピッチに依存するため、高分解能化す
るためには、ピッチの小さいスケールを使用する必要が
ある。ここで、スケール面上に光スポットを形成し、そ
の反射光、透過光または回折光による信号変化を検出す
るタイプの光学式エンコーダにおいては、スケールピッ
チと光スポットの直径の関係が重要である。すなわち、
光スポットの直径がスケールピッチと同程度あるいはよ
り小さい場合は、受光素子出力信号の強弱が十分に得ら
れるが、光スポットの直径がスケールのピッチより大き
い時は、スケールの変位に対して受光素子出力信号の強
弱が極端に小さくなり変位検出が困難となる。従って、
エンコーダを高分解能化するためには、スケールピッチ
を小さくする必要があり、さらにそのスケールから良好
な信号を得るために、スケール面上におけるレーザビー
ムの直径を可能な限り小さくする必要がある。
【0003】サイズの小さい光スポットを形成すること
によって高分解能な光学式エンコーダを実現するため、
本出願人は、特願平6−43656号において、垂直共
振器型面発光レーザ(面発光レーザまたは面発光半導体
レーザとも記す)を用いた光学式エンコーダを提案して
いる。この光学式エンコーダは、図24(A)に示すよ
うに、面発光レーザ1から出射されたレーザビームは、
これに対して相対移動するスケール2に照射され、この
スケールからの透過光または反射光光検出器3または
3' に入射し、光強度が検出される。スケール面上にお
けるレーザビームの直径がスケールのピッチに比べて非
常に小さい場合は、スケールの変位xに対して図24
(B)のような受光素子出力信号が、スケール面上にお
けるレーザビームの直径がスケールのピッチと同程度の
時は、スケールの変位xに対して図24(C)のような
受光素子出力信号が得られる。図24(C)のように三
角波または正弦波に近い形状の信号が得られるのは、面
発光レーザの場合はレーザ光の放射角が非常に小さいた
め、従来の光学式エンコーダのようにコリメータレンズ
および固定スリットを使用しなくても、レーザ光の照射
領域が小さく限定されるためである。
【0004】以上のように、特願平6−43656号で
は、面発光レーザの細くて鋭いビームを利用することに
より、レンズや固定スリットを必要としない簡単な構成
にして、比較的高分解能なエンコーダを小型、低コスト
で提供できるようにしたものである。
【0005】また、本出願人は、特願平7−22817
5号において、特願平6−43656号を改良した光学
式エンコーダを提案している。この光学式エンコーダ
は、図25に示すように、面発光レーザの出射窓にレン
ズなどの集光手段を設け、スケール上の光スポット径を
小さくし、これによりスケールピッチを小さくすること
で、分解能の向上を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特願平6−43656
号においては、面発光レーザの細くて鋭いビームをその
まま利用しているので、スケール面上における光スポッ
トの直径の最小値は、おおよそ面発光レーザの出射窓径
と等しく、これより小さくすることはできない。スケー
ル面上において小径の光スポットを得る目的で、面発光
レーザの出射窓径を小さくすると、出射窓での回折によ
ってレーザビームの広がり角は逆に大きくなってしま
う。また、スケール面上で小径の光スポットを得るに
は、スケールと光源を接近させることが好ましいが、こ
の場合、エンコーダ組み込み機器において可動部と固定
部が接近することになるため、組み込み機器の設計、製
作が困難になるばかりでなく、距離の変動による信号変
化が起こりやすく、エンコーダの出力信号が安定し難
い。結局、本構成のエンコーダで使用可能な最小スケー
ルピッチは約30μm程度である。
【0007】一方、特願平7−228175号の集光手
段を備えた光源を用いたエンコーダでは、スポットサイ
ズが集光手段の開口数によって決定されるため、光源と
スケールの間隔を確保するためには光源の出射開口径
(幅)を大きくする必要がある。しかし、光源である面
発光レーザの良好な特性を確保するためには、光源の出
射開口径(幅)には上限があり、集光手段による最小ス
ポットサイズには限界がある。結局、使用可能な最小ス
ケールピッチは約20μm程度である。本発明は、上記
の点に鑑み構成や組立が簡単な上に小型で低コストで高
分解能、高性能な光学式エンコーダを提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、可干渉性の光
ビームを出射する光源と、前記光源に対して相対的に移
動し、光の反射率または透過率が周期的に変化するよう
に形成され、その一部を前記光源からの光ビームが照射
するように配置されたスケールと、前記スケールからの
反射光、透過光または回折光を受光するための受光素子
とを有し、前記スケールと前記光源の相対的な移動に伴
う前記受光素子における検出信号の変化を利用して移動
量を検出する光学式エンコーダにおいて、前記光源の開
口部をスケールピッチ方向に切断したある断面におい
て、複数の出射開口を有することを特徴とする。
【0009】可干渉性の光ビームを出射する光源を、そ
の開口部をスケールピッチ方向に切断したある断面にお
いて、複数の出射開口を有するように構成すると、複数
の出射開口から出射される光ビームが相互に回折、干渉
し、複数次数の光強度ピークを持つパターンがスケール
上に形成される。各次数の光強度ピークの幅は、前記開
口部をそのまま出射開口とした場合に形成される光強度
ピークの幅よりも小さくなるため、これを利用すれば対
応するスケールのピッチを小さくすることができる。
【0010】また本発明は、好ましくは、前記スケール
面に立てた法線と、前記光ビームの光軸とがなす角を
θ、光の波長をλ、光源とスケールの間隔をf、隣接す
る出射開口の前記スケールピッチ方向を前記光源の出射
面に投影した方向の中心間隔をh、スケールピッチをp
s 、nを自然数としたとき、 ps =2λf/nhcosθ である。
【0011】出射開口の寸法に対して上式に従ってスケ
ールピッチを決めることにより良好な信号を得ることが
できる。さらに本発明は、好ましくは、前記光源開口部
の幅をA、前記出射開口の幅をa、前記出射開口の数を
Nとしたとき A/N<h≦(A−a)/(N−1) である。
【0012】スケール面上に形成される回折パターンの
光強度ピークの幅は、隣接開口のスケールピッチ方向の
中心間隔hおよび個数Nに依存する。上式を満たす範囲
内でhとNを決定することにより、光強度ピーク幅を狭
くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する前に、各実施の形態に共通する本発明の原理につい
て説明する。図1は、幅が有限のスリットが多数並んだ
回折格子の振幅透過率g0 を示している。ここでは、ス
リットの幅をa、間隔をh、スリットの総数をN=2m
+1とする。この回折格子に平面波を入射させたときに
できるフラウンホーファ(Fraunhofer)回折パターンを
計算すると、例えば村田和美著「光学」(サイエンス
社)にあるように次のようになる。
【0014】
【数1】 但し、λは光の波長、fは回折格子と観測面の距離であ
る。従って、光強度分布は、
【0015】
【数2】 となる。但し、|u0 (x, y)|2 は一つのスリットによ
る回折パターンの強度分布で
【0016】
【数3】 と表される。
【0017】一方、式 (2) の右辺第二因子は、幅が無
視できる回折格子によるフラウンホーファ(Fraunhofe
r)回折パターンの光強度分布を示しており、これを図
2に示す。このパターンにおいて、大きい極大(光強度
ピーク)の位置は、 ym =mλf/h (m=0,±1,±2,・・・) (4) と表され、また、この大きい極大間に現れる小さい極大
の数は、N−2個となる。さらに、ym の位置の極大の
鋭さを求めるために、この極大値の位置から第一極小値
の位置までの間隔をΔyとすると、 Δy=λf/Nh (5) となる。
【0018】以上より、全体としては、回折格子による
周期的な回折パターンを、単一スリットによる回折パタ
ーンで変調したパターンが得られ、スリット数Nが非常
に多いときの回折パターンは図3に示すようになる。
【0019】以下、具体的な実施の形態を図面に基づき
説明する。 〔第一の実施の形態〕図4(A)は第一の実施の形態の
光学式エンコーダの全体構成を示す。本実施形態は、図
4(A)に示すように、透過型の光学式エンコーダであ
り、光を出射する光源1、一定周期で並ぶ多数の透光部
を備えたスケール2、スケール2を透過した光を受光す
る受光素子3を有している。光源1は面発光レーザで、
面発光レーザ1は同一寸法の二つの出射開口5を有し、
その上にモノリシックに形成されたマイクロレンズ4を
有している。本実施形態では、スケールピッチ方向を面
発光レーザ1の出射面上に投影した方向をX軸とし、図
に示すように座標軸を定めており、後述する全ての実施
の形態においても同様に座標軸を定めるものとする。
【0020】図4(B)は面発光レーザ1の開口部付近
をX軸に沿って破断した断面を示す。図4(B)に示す
ように、各出射開口幅をa、出射開口の中心間隔をh、
開口を二つに仕切らない場合の開口(これを光源開口部
とする)の幅をAとする。マイクロレンズ4は、前述の
フラウンホーファ回折パターン(通常は出射開口幅に対
して十分遠い位置において観察される)を、出射開口か
ら有限の距離において形成するもので、その焦点位置に
おいてフラウンホーファ回折パターンが観測される。本
発明の目的は、小さい光スポットを作ることにあるの
で、式 (5) に示すΔyを小さくすることが望ましく、
従って、マイクロレンズ4を使用して式中のfを小さく
することが望ましい。この点に関しては、後述する実施
の形態のすべてにおいて同様のことが言える。
【0021】図4(A)において、スケール2はマイク
ロレンズ4の焦点位置に配置されており、その面上には
符号7で示される光強度分布を持つ回折パターン(フラ
ウンホーファ回折パターン7)が形成され、複数個の光
強度ピークはそれぞれ異なる次数の回折干渉光に対応す
る。スケール面上に形成される回折パターンについて
は、後に詳細に述べる。受光素子3は、図に示すよう
に、複数次数の光強度ピークからの光を検出する構成と
なっており、高出力を得ることが可能である。
【0022】図5は光源である面発光レーザ1の詳細を
示す。面発光レーザ1は基板111の上に形成されたレ
ーザ発振器を有し、レーザ発振器は、活性層101、そ
の上下に設けられた上部クラッド層108と下部クラッ
ド層109、さらにその上下に設けられた高反射率のp
型多層ミラー102とn型多層ミラー103で構成され
ている。光導波路の役割を持つメサはp型多層ミラー1
02を表面から基板深さ方向にエッチングして形成さ
れ、その形状は長方形または正方形の断面形状をしてお
り、メサの周囲は屈折率の低い埋込層110で囲まれて
いる。この構造体の上下面には、活性層101に電流を
注入するため、p型電極104とn型電極105が形成
されている。p型電極104は、不透明な電極材料から
なり、2個の矩形開口106と107が形成されてい
る。
【0023】マイクロレンズ4は例えば次の様にして作
製される。フォトレジスト等の樹脂を図6(A)に示す
ように円形にパターニングし、これを樹脂のフロー温度
以上(例えば150℃)の温度環境において熱フローさ
せると、表面張力により図6(B)に示すような平凸形
状の樹脂が得られる。この平凸形状の樹脂をそのままマ
イクロレンズ4としてもよいが、あるいは、この平凸形
状の樹脂をマスクに使用し、ドライエッチング等の手法
により、その下層に予め作製した酸化シリコン等の膜に
平凸形状を転写し、これをマイクロレンズ4としてもよ
い。マイクロレンズ4の作製方法は、この他にも色々と
考えられるが、面発光レーザ1の作製プロセスを妨げる
ものでなければ、どの様な方法を用いてもよい。
【0024】図7は、一例として、a=10(μm)、
h=40(μm)、マイクロレンズ4の焦点距離f=5
00(μm)として計算により求めた、スケール面上に
形成される回折パターンのX方向の強度分布を示す。本
実施の形態では、出射開口は偶数個(2個)であり、前
述の発明の原理をそのまま当てはめると、大きい極大値
間の小さい極大値は2−2=0個となり観測されない。
大きい極大(光強度ピーク)の幅wおよび大きい極大値
間の距離dは式 (5) と式 (4) より、それぞれ w=2Δy=λf/h (6) d=λf/h (7) となる。但し、この場合fはマイクロレンズ4の焦点距
離に等しい。一方、同じ面発光レーザを使用して、開口
部をそのまま出射開口とした場合は、出射開口幅はAと
なるので、単一出射開口の回折パターンの中央光強度ピ
ーク幅は w0 =2λf/A (8) となる。ここで、図4(B)において A=h+a (9) h>a (10) の関係より A/2<h (11) となり、式 (6) と式 (8) より w<w0 (12) である。従って、光強度ピーク幅は出射開口が2個の場
合の方が1個の場合よりも細い。
【0025】比較のため、A=50(μm)の開口によ
る回折パターンの強度分布を図8に示す。図7と図8に
示したように、中央光強度ピークの幅は、出射開口が1
個の場合には20μm、2個の場合には12.5μmで
ある。
【0026】ところで、本出願人は特願平7−2281
75号において、スケールピッチは光強度ピーク幅に等
しい寸法が最適な値であることを示した。従って、本実
施形態においても、スケール2のピッチps は光強度ピ
ーク幅wと等しくする。すなわち、 ps =w (13) とする。大きい極大値間の距離dは式 (6) 、式 (7)
より d=w (14) であるため、回折パターンの光強度分布とスケールの関
係は図9に示すようになり、複数次数の光強度ピークが
それぞれスケールの同位相の部分に対応する。
【0027】本実施形態の面発光レーザ1の2つの出射
開口5の形状はY方向に一様であるため、実際の回折パ
ターンは、Y方向にある程度長さを持ったライン状にな
る。この回折パターンとスケールを組み合わせて得られ
るエンコーダ信号は、X方向の光強度分布をスケールの
透過部のみを積分区間として積分することにより、ある
程度推定することができる。その結果を、開口が1個の
場合と併せて図10に示す。なお、スケールピッチは、
いずれの場合とも12.5μmとしている。開口が2個
の場合のエンコーダ信号は、1個の場合のエンコーダ信
号と比較して、振幅はほぼ等しいが、ゼロレベルからの
オフセットが少ない。
【0028】ところで、エンコーダの高分解能化の方法
として、スケールピッチを小さくする他に、得られた信
号を電気的に分割することによって、スケールピッチで
決まる分解能よりも小さい分解能を得ることが可能であ
る。従って、最終的に分解能を最小にするためには、電
気的な分割も含めて考慮する必要がある。本出願人は、
特願平7−228175号において、エンコーダ信号の
最大値、最小値をそれぞれEmax 、Emin としたと
きに、可能な分割数は正規化振幅 An= (Emax −Emin)/ (Emax +Emin) (15) に比例するものと仮定した。この観点から、図10に示
した二種類の信号を比較すると、両者の振幅はほぼ等し
いため式 (15) の分子はほぼ等しいが、出射開口が2
個の場合の方がオフセットレベルが低いため分母が小さ
く、正規化振幅は大きい。従って、出射開口が2個の場
合の方が、出射開口が1個の場合に比べて高分解能化に
適していると言える。このことは、スケール面に照射さ
れる光の利用効率が良いと言ってもよい。
【0029】本実施の形態においては、スケールピッチ
s を ps =w=λf/h (16) としているため、分解能向上のためには出射開口の中心
間隔hを大きくすればよい。一方、面発光レーザの良好
な特性を確保するため、開口部幅Aは一定寸法(例えば
50μm程度)以下にする必要がある。この条件下でス
ケールピッチを小さくするには、まず、開口部幅Aを最
大限に利用すること、すなわち、式 (9)が成り立つこ
とが望ましい。しかしながら、面発光レーザの開口部の
周辺は、光強度が十分でない場合があり、必ずしも有効
な開口部とは言えないため、実際には h≦A−a (23) である。また、出射開口幅aが小さい方が、hは大きく
なるが、一定のエンコーダ出力を確保するため、aは無
限に小さくすることはできず、信号処理回路等の特性を
考慮して最適値を決定する必要がある。一方、hを小さ
くしていくと、分解能向上の効果が得られ難くなるばか
りではなく、同じhでさらにもう一つ出射開口を設けた
方が、高い分解能が得られる場合がある。従って、出射
開口が2個の場合は、式 (11) が成り立つことが望ま
しく、結局、 A/2<h≦A−a (24) の範囲内で実用上最大の値をとることが望ましいと言え
る。また、実用上有効な開口部幅をA' 、実用上最小な
出射開口の幅をa' とすると、 h=A' −a' (25) が最適な条件となる。
【0030】次に、出射開口が3個の場合について説明
する。図11は、a=10(μm)、h=20(μm)
として計算により求めた、スケール面上に形成される回
折パターンのX方向の光強度分布を示す。この場合、大
きい極大値間の小さい極大値は3−2=1個現れ、大き
い極大(光強度ピーク)の幅wおよび大きい極大値間の
距離dは式 (5) と式 (4) より、それぞれ w=2λf/3h (6') d=λf/h (7') となる。
【0031】ここで、N=2の場合と同様にスケール2
のピッチps を ps =w (13') とすると、大きい極大値間の距離dは d=3w/2 (14') であるため、回折パターンの光強度分布とスケールの関
係は、図12のps =w=2d/3の場合のようにな
る。すなわち、中央の光強度ピークがスケールの透過部
にある場合、隣接する大きい光強度ピークは非透過部に
位置し、エンコーダ信号は図13に示すように信号振幅
が低下し、よって、正規化振幅Anも低下する。一方、 ps =d/n (n=1,2,3,・・・) (17) とすれば、図11の回折パターンでも、大きい極大値に
スケールの同じ位相の部分を合わせることができる。n
=1すなわちps =dの場合およびn=2すなわちps
=d/2の場合における回折パターンの光強度分布とス
ケールの関係を図12に示すとともに、それぞれの場合
のエンコーダ信号を図14に示す。これらの場合、出射
開口が1個の場合に比べて、分解能は向上していると言
える。
【0032】また、出射開口が3個の場合において、h
がとりうる条件は、 A/3<h≦(A−a)/2 (24') となり、この範囲内で実用上最大の値をとることが望ま
しいと言える。また、最適値は、 h=(A' −a' )/2 (25') で与えられる。
【0033】以上、出射開口が2個、3個の場合をまと
めて、横軸にスケールピッチ、縦軸に正規化振幅をと
り、出射開口が1個の場合と比較した結果を図15に示
す。これを見ると、出射開口の数を複数個として複数個
のスポットを形成し、これに対してスケールピッチを最
適設計することにより、出射開口が1個の場合に比べて
高分解能化が図れることがわかる。
【0034】これまで出射開口が2個と3個の場合につ
いて説明したが、以下では出射開口がN個の一般的な場
合について説明する。この場合、式 (6) は w=2λf/Nh (6'') となる。式 (6'') と式 (8) を比較すると、NhとA
の大小関係で、wとw0の大小関係が決まることがわか
る。ここで、実用上AはA' に、aはa' に置き換えら
れ、wを最小にするためには式 (25) と同様の関係が
成り立つ必要があるので、これを一般化すると h=(A' −a' )/(N−1) (N=2,3,・・・) (25'') となり、これを変形して、式 (10) の関係を利用する
と、 A' −Nh=a' −h<0 (18) 従って、A' <Nhとなり、式 (6'') と式 (8) よ
り、 w<w0 (19) となり、出射開口を複数個にし、配置を最適化するとN
によらずに光強度のピーク幅を小さくできることが示さ
れる。次に、Nhが最大となる場合を検討すると、式
(25'') より、 Nh=(A' −a' )N/(N−1) (N=2,3,・・・) (21) となる。ここで、A' −a' は常に正であり、N/(N
−1)は、単調減少しながら1に限りなく近づく。従っ
て、a' が定数であるとすれば、Nが小さいほどNhが
大きくなることがわかり、Nは整数であることより、N
=2の時に最大となる。以上をまとめると、開口部幅
A' の範囲内に幅a' の複数個の出射開口を設ける場合
は、複数の出射開口の設計を最適化すれば、Nによらず
に光強度ピーク幅は小さくなる。そして、最小幅は、出
射開口が2個の場合に得られる。
【0035】スケールピッチの決め方については、 ps =w=2λf/Nh (13'') とすると、 ps =w=2d/N (22) となるので、Nが偶数の場合は図2に示す回折パターン
の光強度ピークをすべてスケールの同位相の部分に合わ
せることができるが、Nが奇数の場合は一つおきに逆相
の部分が位置することになり、信号のコントラストがN
が偶数の場合よりも低下する。これに対し、 ps =d/n=λf/nh (n=1,2,3,・・・) (17'') のようにスケールピッチを決定すると、必ず光強度ピー
クをスケールの同位相の部分に合わせることが可能にな
る。但し、nが小さすぎると、スケールピッチが小さく
ならないため分解能が向上せず、逆に大きすぎると、エ
ンコーダ信号の正規化振幅が確保できないため、条件に
応じた最適値を選択する必要がある。なお、式 (1
7'') と式 (13'') を比較すると、式 (13'') にお
いてNを一般の自然数nに置き換え、 ps =w=2λf/nh (13''') としたときに、nが偶数であれば (17'') を含むた
め、スケールピッチは式 (13''')によって決定される
と言ってよい。
【0036】各Nの値に対して、hがとりうる条件は、 A/N<h≦(A−a)/(N−1) (N=2,3,・・・) (24'') となり、この範囲内で、実用上最大の値をとることが望
ましいと言える。また、最適値は、 h=(A' −a' )/(N−1) (N=2,3,・・・) (25'') で与えられる。
【0037】以上をまとめると、本実施形態には次のよ
うな効果がある。面発光レーザの表面開口部に、複数個
の出射開口を設け、さらにマイクロレンズを組み合わ
せ、これを光学式エンコーダの光源とすることによっ
て、複数の出射開口から出射される光ビームが相互に回
折、干渉し、複数次数の光強度ピークを持つパターンが
スケール上に形成される。それぞれの光強度ピークの幅
は、開口部をそのまま出射開口(出射開口が1個)とす
る場合に形成される光強度ピークの幅よりも小さくな
る。この光強度ピーク幅に対応して式 (13''')により
スケールピッチを決定すると、受光素子が、スケール上
に形成される複数次数の光を受光するため、出射開口が
1個の場合に比べて、小さいピッチのスケールから正規
化振幅の高いエンコーダ信号を得ることが可能となり、
すなわち分解能を高くすることが可能となる。これは、
面発光レーザのp型電極のパターニングにより実施でき
るため、従来の面発光レーザに何等余分な工程を加える
必要がなく、従来の面発光レーザを使用したエンコーダ
の特徴である、センサ構成や組み立てがシンプルで、小
型かつ低コストで高精度な光学式エンコーダを提供する
ことができる。
【0038】以上、本実施形態においては、透過型の光
学式エンコーダを示したが、変形例として、図16に示
す反射型のエンコーダとしてもよく、この場合にも同様
の効果を得ることができる。図16においては、受光素
子3がスケール2に対して面発光レーザ1と同じ側に配
置されており、スケール2からの反射光を受光するた
め、スケール2が面発光レーザ1の出射面に対して傾け
て配置されている。ここで、スケール2面に立てた法線
と、面発光レーザ1の出射光ビームの光軸とがなす角を
θとすると、回折パターンの光強度のX方向分布7に対
して、スケールピッチを決定する式 (13''')は、 ps =2λf/nhcosθ (13'''') と表される。図4に示す透過型の光学式エンコーダの構
成においては、式 (13'''') においてθ=0とするこ
とにより透過型の場合のスケールピッチを決定する式
(13''')となるため、式 (13'''') は以上に述べた
実施の形態すべてに適応可能な式であると言える。反射
型の構成の変形例としては、面発光レーザ1と受光素子
3をハイブリッドあるいはモノリシックに集積化する構
成も可能である。また、以上に述べた実施の形態の他の
変形例として、スケール2面上に、回折格子の機能する
領域と機能しない領域を設け、スケールの移動に伴って
透過回折光あるいは反射回折光の強度変化を受光素子で
検出する方法で光学式エンコーダを構成することも可能
である。光源についても、面発光レーザを使用する代わ
りに、他の可干渉性の光源(端面出射型半導体レーザ
等)を用いることも可能である。
【0039】〔第二の実施の形態〕図17は第二の実施
の形態の光学式エンコーダを示す。本実施形態は第一の
実施の形態と同様の構成であるため詳細な説明は省略す
るが、第一の実施の形態ではスケール2上の回折パター
ン7の複数次数の光強度ピークからの光を受光するため
に、大きいサイズの受光素子3を使用しているのに対
し、本実施形態では小さいサイズの受光素子3' を使用
している。これは、スケール2上の回折パターンの複数
次数の光強度ピークのうち、最大光強度を持つ次数のピ
ーク(通常は中央に形成される)一個からの光を受光す
るように配置されている。このような構成とすることに
より、第一の実施の形態で説明したような、必ずしも複
数次数の光強度ピーク位置にスケール2の同位相部分の
位置が一致しない場合でも、最大光強度を持つ次数一個
だけのピークを利用することにより、式 (13'') (一
般には式 (13'''') )によりスケールピッチを決定し
て、分解能が上げられるという効果がある。
【0040】以上に述べたように、面発光レーザの表面
開口部に、複数個の出射開口を設け、さらにマイクロレ
ンズを組み合わせ、これを光学式エンコーダの光源とす
ることによって、複数の出射開口から出射される光ビー
ムが相互に回折、干渉し、複数次数の光強度ピークを持
つパターンがスケール上に形成される。それぞれの光強
度ピークの幅は、開口部をそのまま出射開口(出射開口
が1個)とした場合に形成される光強度ピークの幅より
も小さくなる。本実施形態においては、スケール面上の
複数次数の光強度ピークのうち、最大光強度をもつ次数
のピーク一個のみを利用しているため、他の次数の光強
度ピークを考慮しなくともよいので、スケールピッチの
決定が容易となり、かつ正規化振幅の大きいエンコーダ
信号を得ることができる。
【0041】図17においては、受光素子3' のサイズ
を最適に決定することにより、最大光強度を持つ次数の
ピーク一個からの光を受光しているが、本実施形態の変
形例として、他の方法も可能である。例えば、図18に
示すように、大きい受光素子3''を使用し、スケール2
と受光素子3''の間に絞り6を入れる等の方法をとるこ
とも可能である。これによって、受光素子3''のサイズ
は制限を受けない。また、第一の実施の形態において変
形例として挙げたように、反射型のエンコーダとする構
成も可能で、同様の効果を得ることができる。また、以
上に述べた実施の形態の他の変形例として、スケール2
面上に、回折格子の機能する領域と機能しない領域を設
け、スケールの移動に伴って透過回折光あるいは反射回
折光の強度変化を受光素子で検出する方法で光学式エン
コーダを構成することも可能である。光源についても、
面発光レーザを使用する代わりに、他の可干渉性の光源
(端面出射型半導体レーザ等)を用いることも可能であ
る。
【0042】〔第三の実施の形態〕図19は、第三の実
施の形態として、前述の光学式エンコーダに適用される
面発光レーザを示す。本実施形態においては、長方形あ
るいは正方形の光源の開口部に、これより小さい長方形
あるいは正方形の遮光部を設け、その周辺の中抜き矩形
形状の部分を出射開口としている。この場合、第一、第
二の実施の形態と異なり、出射開口の数としては1個と
いうことになるが、実質的には、X軸方向に切断した断
面において、中抜き矩形形状の互いに平行な短冊状の部
分106' と107' が複数の出射開口となり、それぞ
れより出射されたレーザビームが回折、干渉するため、
マイクロレンズと組み合わせると、その焦点位置に幅の
狭い複数次数の光強度ピークを持った回折パターンを形
成することが可能であり、高分解能の光学式エンコーダ
を構成できる。
【0043】本実施形態においては、光源開口部をスケ
ールピッチ方向に切断した場合に、開口が1個の部分
(113を含む断面)と2個の部分(106' 、10
7' を含む断面)が存在する。従って、スケール面上に
形成される回折光強度分布は、出射開口106' と10
7' により形成される回折パターンに加えて、出射開口
106' と107' をつないでいる部分の出射開口11
3により形成される回折パターンの寄与がある。出射開
口106' と107' による光強度ピーク幅は式 (6)
で表され、出射開口113による光強度ピーク幅は式
(8) で表される。X方向光強度分布は、両者を重ね合
わせたものとなるため、第一の実施の形態の説明から分
かるように、等間隔の光強度ピークが得られない。この
場合、複数次数の光強度ピークをスケールの同位相の位
置に合わせることは不可能である。但し、中央の光強度
ピークは、出射開口が1個の場合と比較すると、より中
央部に光強度が集中するため、実効的な光強度ピーク幅
を狭くすることができ、このピーク幅に対応してスケー
ルピッチを決定し、光学式エンコーダを構成すると、分
解能を高くすることができる。従って、本実施の形態に
おいては、光源以外に関しては、第二の実施の形態と同
様にして、最大強度を持つ次数一個の光強度ピークのみ
を利用する構成が望ましい。なお、遮光部形状が異なる
ことを除けば、光源の面発光レーザは第一、第二の実施
の形態で用いられるものと同じものである。
【0044】以上のように、面発光レーザの開口部に遮
光部を設け、この遮光部の周囲を出射開口として、さら
にマイクロレンズを組み合わせ、これを光学式エンコー
ダの光源とすることによって、同じ面発光レーザの開口
部に遮光部を設けない場合に比べて幅の狭い光強度ピー
クを得ることが可能である。このうち、最大強度を持つ
次数一個の光強度ピークに対応してスケールピッチを決
定すると、遮光部を設けない場合と比較して、小さいピ
ッチのスケールから正規化振幅の大きいエンコーダ信号
を得ることが可能になり、すなわち分解能を高くするこ
とが可能となる。これは、面発光レーザのp型電極のパ
ターニングにより実施できるため、従来の面発光レーザ
に何等余分な工程を加える必要がなく、従来の面発光レ
ーザを使用したエンコーダの特徴である、センサ構成や
組み立てがシンプルで、小型、低コストで高精度な光学
式エンコーダを提供することが可能である。
【0045】本実施形態に関しては、第二の実施の形態
の変形例が同様に適応可能である。 〔第四の実施の形態〕図20は、第四の実施の形態とし
て、前述の光学式エンコーダに使用される面発光レーザ
を示す。本実施形態においては、出射開口の形状は第三
の実施の形態に示すものと同様であるが、本実施形態で
は、p型多層ミラー102' の周囲および中央部が正方
形あるいは長方形にパターニングされている。すなわち
メサ形状となるp型多層ミラー102' は中抜きの矩形
形状に形成されている。
【0046】第三の実施の形態においては、面発光レー
ザのメサ形状は、第一、第二の実施の形態のものと同様
であるため、良好な特性を確保するためには、出射開口
106' と107' の間隔をあまり大きくできないが、
本実施の形態においては、メサ形状の中央部もパターニ
ングしているため、図中メサ幅Bの値をある程度(例え
ば約50μm)以下に抑えておけば、開口部幅Aを大き
く(例えば100μm以上に)しても、比較的面発光レ
ーザの良好な特性を確保しやすい。且つ、出射開口10
6' と107' の間隔を大きくできるため、スケール面
上で幅の狭い複数次数の光強度ピークを得ることが可能
である。この光源は、第三の実施の形態で示したものと
同様に、光源開口部をスケールピッチ方向に切断した場
合に、開口が1個の部分(113を含む断面)と2個の
部分(106' 、107' を含む断面)が存在するた
め、本実施の形態においては、光源以外に関しては、第
二、第三の実施の形態と同様に、最大強度を持つ次数一
個の光強度ピークのみを利用する構成が望ましい。
【0047】以上のように、面発光レーザの表面に遮光
部を設け、この遮光部の周囲を出射開口とし、メサ形状
の周囲と中央部をパターニングして、さらにマイクロレ
ンズを組み合わせ、これを光学式エンコーダの光源とす
ることによって、メサ形状の周囲と出射開口のみをパタ
ーニングする場合と比較すると、面発光レーザの良好な
特性を損なわずに、光源開口部幅Aを大きくすることが
可能となり、互いに離れた出射開口からの出射光を干渉
させることによって、幅の狭い複数次数の光強度ピーク
を形成することが可能となる。従って、この光強度ピー
ク幅に対応してスケールピッチを決定することにより、
より高分解能の光学式エンコーダを構成することが可能
である。
【0048】本実施形態のメサ形状および開口形状は、
長方形あるいは正方形の輪郭で所定の幅を持つものであ
るが、これに代えて、例えば図21に示すように円形あ
るいは楕円形の輪郭で所定の幅を持つものとしてもよ
い。第一〜第三の実施の形態においては、面発光レーザ
の良好な特性を確保するために、開口部の最大幅が一定
値以下であり、その条件下では長方形あるいは正方形出
射開口とする方が理論上光強度ピーク幅を小さくするこ
とができたのに対し、本実施形態においては、開口部の
最大幅にこのような制限がなく、円形あるいは楕円形の
輪帯の出射開口およびメサ形状としても、高分解能化の
効果が十分得られる。また、第二の実施の形態の変形例
が同様に適応可能である。
【0049】〔第五の実施の形態〕図22は、第五の実
施の形態として、前述の光学式エンコーダに使用される
面発光レーザを示す。本実施形態においては、第四の実
施の形態に示す面発光レーザと同様に、長方形あるいは
正方形の輪郭で所定の幅を持つようにp型多層ミラー1
02' をパターニングしたメサ形状と、長方形あるいは
正方形の輪郭で、所定の幅を持つ出射開口(106' 、
107' 、113)を有し、さらにその中心位置に長方
形あるいは正方形にp型多層ミラー102''の周囲をパ
ターニングした別のメサ及び長方形あるいは正方形の出
射開口112を設けている。すなわち、独立したp型多
層ミラー102' と102''を持つ2個の面発光レーザ
を有している。本実施形態のように複数個の面発光レー
ザを一つのチップ上に作成し、両者から位相の揃ったレ
ーザ光を出射させると、回折干渉パターンが形成され
る。本実施形態においては、光源開口部をスケールピッ
チ方向に切断した場合に、開口が1個の部分、2個の部
分、3個の部分が存在するため、X方向光強度分布は、
三種類の回折干渉パターンを重ね合わせたものとなり、
等間隔の光強度ピークは得られない。従って、本実施形
態においては、光源以外に関しては、第二、第三の実施
の形態と同様に、最大強度を持つ次数一個の光強度ピー
クのみを利用する構成が望ましい。中央の光強度ピーク
は、出射開口が1個の場合と比較すると、より中央部に
光強度が集中するため、実効的な光強度ピーク幅を狭く
することができ、このピーク幅に対応してスケールピッ
チを決定し、光学式エンコーダを構成すると、分解能を
高くすることができる。また、本実施の形態において
は、メサ形状、出射開口の幅を一定値以下としておけば
レーザの良好な特性を確保しやすく、また、この条件下
で開口部全体を大きくすることにより、光強度ピーク幅
を小さくすることが可能である。さらに、複数の面発光
レーザから同位相のレーザ光を得て、これを干渉させる
ことにより、スケール上の回折パターンをある程度設計
することが可能であり、スケールピッチと併せて設計の
自由度が増すという効果がある。
【0050】以上のように、面発光レーザの開口部に遮
光部を設け、この遮光部の周囲に、長方形あるいは正方
形の輪郭で、所定の幅を持つ形状にメサ形状と出射開
口、さらに、遮光部の中央に、長方形あるいは正方形の
メサ形状と出射開口とを作製し、さらにマイクロレンズ
を組み合わせ、これを光学式エンコーダの光源とするこ
とによって、メサの周辺部と出射開口のみをパターニン
グする場合と比較すると、面発光レーザの良好な特性を
損なわずに、さらに光源開口部全体を大きくすることが
可能となり、互いに離れた出射開口からの出射光を干渉
させることによって、幅の狭い複数次数の光強度ピーク
を形成することが可能となる。また、複数個の面発光レ
ーザから同位相の光を得てこれらを干渉させることによ
り、干渉パターンの形状やピーク幅の設計自由度が高く
なり、このピーク幅に対応してスケールピッチを決定す
ることにより、高分解能な光学式エンコーダが従来より
も容易に構成できる。
【0051】なお、本実施形態のメサ形状および開口形
状は、第四の実施の形態と同様に、長方形あるいは正方
形の輪郭を持つものでなく、例えば円形あるいは楕円形
の輪郭を持つものとすることも可能である。また、第二
の実施の形態の変形例が同様に適応可能である。
【0052】さらに、別の変形例としては、以上に述べ
たように、中央のp型多層ミラー102''からなるメサ
形状を輪帯状p型多層ミラー102' からなるメサ形状
で囲む構成ではなく、図23に示すように、複数個のp
型多層ミラー(102''、102''' 、102'''')を
同一のメサ形状にパターニングして並列に配置する構成
とすることも可能である。この構成の場合は、光源開口
部をスケールピッチ方向に切断した場合に、常に出射開
口の数が一定であるため、第一の実施の形態で述べたよ
うな、複数個の出射開口により形成される回折、干渉パ
ターンが形成される。従って、複数次数の光強度ピーク
をスケールの同位相の位置に合わせる構成とすることも
可能である。
【0053】本発明は、上述の実施の形態に何等限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で行な
われる実施をすべて含む。なお、本発明は以下の各項に
記した技術思想を含む。
【0054】1.[構成]可干渉性の光ビームを出射す
る光源と、前記光源に対して相対的に移動し、光の反射
率または透過率が周期的に変化するように形成され、そ
の一部を前記光源からの光ビームが照射するように配置
されたスケールと、前記スケールからの反射光、透過光
または回折光を受光するための受光素子とを有し、前記
スケールと前記光源の相対的な移動に伴う前記受光素子
における検出信号の変化を利用して、移動量を検出する
光学式エンコーダにおいて、前記光源の開口部をスケー
ルピッチ方向に切断したある断面において、複数の出射
開口を有することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0055】[対応する発明の実施の形態]この発明に
関する実施の形態としては、第一〜第五の実施の形態が
対応する。複数の出射開口を設ける手段としては、第一
〜第三の実施の形態においては、面発光レーザのp型電
極のパターニング形状によって実現されている。すなわ
ち、光源開口部の一部を遮光することにより、光源の開
口部をスケールピッチ方向に切断したある断面におい
て、複数の出射開口を有するように構成される。第四の
実施の形態においては、p型電極のパターニングおよび
p型多層ミラー周囲(メサ形状)のパターニングによ
り、また、第五の実施の形態においては、互いに可干渉
な光を出射する複数の面発光レーザを光源として使用す
ることにより、光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成される。
【0056】[作用、効果]可干渉性の光ビームを出射
する光源を、その開口部をスケールピッチ方向に切断し
たある断面において、複数の出射開口を有するように構
成すると複数の出射開口から出射される光ビームが相互
に回折、干渉し、複数次数の光強度ピークを持つパター
ンがスケール上に形成される。各次数の光強度ピークの
幅は、前記開口部をそのまま出射開口とした場合に形成
される光強度ピークの幅よりも小さくなるため、これを
利用すれば対応するスケールのピッチを小さくすること
が可能であり、高分解能の光学式エンコーダを構成する
ことが可能である。また、開口部をスケールピッチ方向
に切断したある断面において複数の出射開口を有するよ
うに構成することを除けば、従来の光学式エンコーダの
特徴をそのまま生かすことが可能である。
【0057】2.[構成]第1項に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、隣接する出射開口のスケールピッチ方向
の中心間隔が等しいことを特徴とする光学式エンコー
ダ。 [対応する発明の実施の形態]この発明に対応する実施
の形態としては、第一〜第五の実施の形態が対応する。
【0058】[作用、効果]光源の開口部をスケールピ
ッチ方向に切断したある断面において、複数の出射開口
を有するように構成することによって、幅の狭い複数次
数の光強度ピークを持つパターンがスケール上に形成さ
れる。複数の出射開口を、隣接する出射開口のスケール
ピッチ方向の中心間隔が等しくなるように配置すること
により、形成される複数次数の光強度ピークが一定間隔
になる。従って、これに対応するスケールピッチを小さ
くしてかつ最適化でき、高分解能の光学式エンコーダを
構成することが可能である。
【0059】3.[構成]第1項に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記スケール面に立てた法線と、前記光
ビームの光軸とがなす角をθ、光の波長をλ、光源とス
ケールの間隔をf、隣接する出射開口の前記スケールピ
ッチ方向を前記光源の出射面に投影した方向の中心間隔
をh、スケールピッチをps 、nを自然数としたとき、 ps =2λf/nhcosθ であることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0060】[対応する発明の実施の形態]この発明に
対応する実施の形態としては、第一〜第五の実施の形態
が対応する。 [作用、効果]光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成することによって、幅の狭い複数次数の光強度ピ
ークを持つパターンがスケール上に形成される。与えら
れた複数の出射開口の寸法に対して、上記のようにスケ
ールピッチを決定することにより、良好な信号を得るこ
とができ、高分解能の光学式エンコーダを構成すること
が可能である。
【0061】4.[構成]第1項または第3項に記載の
光学式エンコーダにおいて、前記光源開口部の幅をA、
前記出射開口の幅をa、前記出射開口の数をNとしたと
き A/N<h≦(A−a)/(N−1) であることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0062】[対応する発明の実施の形態]この発明に
対応する実施の形態としては、第一〜第五の実施の形態
が対応する。 [作用、効果]光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成することによって、幅の狭い複数次数の光強度ピ
ークを持つパターンがスケール上に形成されるが、その
幅は、隣接開口のスケールピッチ方向の中心間隔hおよ
びNに依存する。上式を満たす範囲内でh、Nを決定す
ることにより、光強度ピーク幅を狭くすることができ、
高分解能の光学式エンコーダを構成することが可能であ
る。
【0063】5.[構成]第3項に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記受光素子が、前記スケール上に形成
される回折パターンの複数次数の光を受光することを特
徴とする光学式エンコーダ。
【0064】[対応する発明の実施の形態]この発明に
対応する実施の形態としては、第一、第五の実施の形態
が対応する。 [作用、効果]光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成することによって、幅の狭い複数次数の光強度ピ
ークを持つパターンがスケール上に形成されるが、複数
次数の光を同時に受光することにより、出力信号のレベ
ルを高くすることができ、高分解能の光学式エンコーダ
を構成することが可能である。
【0065】6.[構成]第1項に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記受光素子が、前記スケール上に形成
される回折パターンのうち、最大光強度を有する次数一
個の光を受光することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0066】[対応する発明の実施の形態]この発明に
関する実施の形態としては、第二〜第五の実施の形態が
対応する。 [作用、効果]光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成することによって、幅の狭い複数次数の光強度ピ
ークを持つパターンがスケール上に形成されるが、これ
らのうち、最大光強度を有する次数一個の光のみを受光
することにより、他の次数の光強度ピークを考慮しなく
ともよいので、対応するスケールピッチが容易に設計で
き、高分解能の光学式エンコーダを構成することが可能
である。
【0067】7.[構成]第1項に記載の光学式エンコ
ーダにおいて、前記複数の出射開口が、互いに可干渉な
光を出射する複数個の光源から構成されていることを特
徴とする光学式エンコーダ。
【0068】[対応する発明の実施の形態]この発明に
関する実施の形態としては、第五の実施の形態が対応す
る。 [作用、効果]光源の開口部をスケールピッチ方向に切
断したある断面において、複数の出射開口を有するよう
に構成することによって、幅の狭い複数次数の光強度ピ
ークを持つパターンがスケール上に形成されるが、複数
の出射開口を互いに可干渉な光を出射する複数個の光源
から構成することによって、隣接出射開口のスケールピ
ッチ方向の中心間隔hを大きくすることが可能となり、
光強度ピークの幅をさらに狭くすることができる。従っ
て、高分解能の光学式エンコーダを構成することが可能
である。
【0069】8.[構成]第1項ないし第7項に記載の
光学式エンコーダにおいて、可干渉性の光ビームを出射
する光源が面発光半導体レーザであることを特徴とする
光学式エンコーダ。
【0070】[対応する発明の実施の形態]この発明に
関する実施の形態としては、第一〜第五の実施の形態が
対応する。 [作用、効果]面発光半導体レーザを光源として用いる
ことにより、第1項〜第7項に記載された構成を容易に
実現することが可能である。また、受光素子と光源を集
積化することができ、光学式エンコーダの、小型化、低
価格化、高性能化をシンプルな構成で実現することが可
能である。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、構成や組立が簡単で、
しかも小型で低コストで高分解能の光学式エンコーダが
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】幅が有限のスリットが多数並んだ回折格子を示
す。
【図2】幅が無視できる回折格子の振幅透過率g0 によ
るフラウンホーファ回折パターンの光強度分布を示す。
【図3】スリット数が非常に多いときの回折パターンの
光強度分布を示す。
【図4】第一の実施の形態の光学式エンコーダの全体構
成(A)と、面発光レーザの開口部付近をX軸に沿って
破断した断面(B)を示す。
【図5】図4の面発光レーザの詳細な構造を示す。
【図6】図4のマイクロレンズの製造方法を説明する。
【図7】2個の出射開口を持つ面発光レーザによってス
ケール面上に形成される回折パターンの光強度分布を示
す。
【図8】単一の開口の面発光レーザによってスケール面
上に形成される回折パターンの光強度分布を示す。
【図9】2個の出射開口を持つ面発光レーザによる回折
パターンの光強度分布とスケールの関係を示す。
【図10】出射開口が1個の場合と2個の場合のエンコ
ーダ信号を示す。
【図11】3個の出射開口を持つ面発光レーザによって
スケール面上に形成される回折パターンの光強度分布を
示す。
【図12】3個の出射開口を持つ面発光レーザによる回
折パターンの光強度分布とスケールの関係を示す。
【図13】ps =wの場合のエンコーダ信号を示す。
【図14】ps =d、ps =d/2のそれぞれの場合の
エンコーダ信号を示す。
【図15】出射開口が1個、2個、3個のそれぞれの場
合のスケールピッチと正規化振幅の関係を示す。
【図16】第一の実施の形態の変形例である反射型の光
学式エンコーダを示す。
【図17】第二の実施の形態の光学式エンコーダを示
す。
【図18】第二の実施の形態の変形例である光学式エン
コーダを示す。
【図19】第三の実施の形態として、第一または第二の
実施の形態の光学式エンコーダに適用可能な面発光レー
ザを示す。
【図20】第四の実施の形態として、第一または第二の
実施の形態の光学式エンコーダに適用可能な別の面発光
レーザを示す。
【図21】第四の実施の形態の変形例の面発光レーザを
示す。
【図22】第五の実施の形態として、第一または第二の
実施の形態の光学式エンコーダに適用可能な面発光レー
ザを示す。
【図23】第五の実施の形態の変形例の面発光レーザを
示す。
【図24】特願平6−43656号に開示される光学式
エンコーダの構成(A)と、スケールの変位に対する受
光素子出力信号(B)(C)を示す。
【図25】特願平7−228175号に開示される光学
式エンコーダを示す。
【符号の説明】
1 光源 2 スケール 3 受光素子 4 マイクロレンズ 5 出射開口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正内容】
【図24】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可干渉性の光ビームを出射する光源と、前
    記光源に対して相対的に移動し、光の反射率または透過
    率が周期的に変化するように形成され、その一部を前記
    光源からの光ビームが照射するように配置されたスケー
    ルと、前記スケールからの反射光、透過光または回折光
    を受光するための受光素子とを有し、前記スケールと前
    記光源の相対的な移動に伴う前記受光素子における検出
    信号の変化を利用して、移動量を検出する光学式エンコ
    ーダにおいて、前記光源の開口部をスケールピッチ方向
    に切断したある断面において、複数の出射開口を有する
    ことを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光学式エンコーダにおい
    て、前記スケール面に立てた法線と、前記光ビームの光
    軸とがなす角をθ、光の波長をλ、光源とスケールの間
    隔をf、隣接する出射開口の前記スケールピッチ方向を
    前記光源の出射面に投影した方向の中心間隔をh、スケ
    ールピッチをps 、nを自然数としたとき、 ps =2λf/nhcosθ であることを特徴とする光学式エンコーダ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光学式エ
    ンコーダにおいて、前記光源開口部の幅をA、前記出射
    開口の幅をa、前記出射開口の数をNとしたとき A/N<h≦(A−a)/(N−1) であることを特徴とする光学式エンコーダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002022496A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Mitsutoyo Corp 光学式エンコーダ
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