JPH09256968A - 多連式ギヤポンプ - Google Patents
多連式ギヤポンプInfo
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- JPH09256968A JPH09256968A JP6690796A JP6690796A JPH09256968A JP H09256968 A JPH09256968 A JP H09256968A JP 6690796 A JP6690796 A JP 6690796A JP 6690796 A JP6690796 A JP 6690796A JP H09256968 A JPH09256968 A JP H09256968A
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- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
Abstract
込み空間を、流体の閉じ込み直後の適正なタイミングに
て吸込側に確実に解放させ、この解放に伴う異音の発生
を有効に低減して、静粛性に富む多連式ギヤポンプを、
歩留りの低下を来すことなく提供する。 【解決手段】 一のギヤ室の内部において、駆動ギヤ3
の歯3aと従動ギヤ4の歯4aとの間に、吸込側から延長さ
れた逃がし溝7と、吐出側から延長された連通溝8とに
より確定されて生じる閉じ込み空間Sを、逃がし溝7の
先端部を一部に含んで形成された貫通孔9の開口タイミ
ングにて他のギヤ室に同様に形成された逃がし溝7に連
通させ、閉じ込み空間S内の流体を吸込側に解放して、
この解放に伴う異音の発生を低減する。
Description
ヤ対の回転によりポンプ作用をなすギヤポンプに関し、
特に、仕切り板により隔てられた複数のギヤ室の夫々に
前記ギヤ対を備える多連式のギヤポンプに関する。
ギヤ室の内部に互いに平行をなす軸回りに回転するギヤ
対を配し、略中央位置にて相互に噛み合わせて、この噛
み合い位置の両側に吸込室及び吐出室を形成してなり、
吸込室内部の流体を前記ギヤ対の歯間に受け入れ、ギヤ
室の内周面との間に封止して吐出室に送り出すポンプ作
用をなすものであり、簡素な構成の安価なポンプとし
て、多くの産業分野において用いられている。
ヤ対の歯間に封止した流体が、該ギヤ対の回転に伴って
吐出室に送り出されることから、ベーンポンプ、トロコ
イドポンプ等、他の回転容積形ポンプと同様、その吐出
側に、前記ギヤ対の歯数及び回転速度に応じた周期を有
する脈動圧が発生するという問題があり、この脈動圧を
軽減する有効な対策として、例えば、実開平4-125689号
公報等に開示されている如く、吸込室及び吐出室を共用
する複数(一般的には2つ)のギヤ室を相互間を仕切り
板により隔てて並設し、これらの内部に配した各別のギ
ヤ対を、周方向に位相をずらせて噛み合わせてなる多連
式(一般的には二連式)のギヤポンプが実用化されてい
る。
は、各別のギヤ室内にて回転する複数のギヤ対からの流
体の送り出しが前記噛み合わせ位置の位相ずれにより連
続的に生じ、各ギヤ対による吐出量が全吐出量の一部と
なることから、吐出側の脈動圧は、その周期及び振幅を
大幅に減じることとなる。
効果を、吐出流量の脈動率(脈動による変動流量の全吐
出量に対する割合)を媒介として調べた結果を示す図で
あり、図中の破線は、単一のギヤ室を有するギヤポンプ
における脈動率を、同じく実線は、二連式ギヤポンプに
おける脈動率を夫々示しており、これら両者の比較によ
り、ギヤ対の歯数の如何に拘わらず、二連式ギヤポンプ
の脈動は単連式ギヤポンプの脈動の4分の1以下に低減
することがわかる。
ける他の問題として、ギヤ対の噛み合わせ位置において
歯間に閉じ込められた流体が吸込側に解放される際に耳
障りな異音(コモリ音)が発生するという問題がある。
図7は、コモリ音の発生挙動の説明のためのギヤ対の噛
み合わせ位置近傍の拡大図である。
と従動ギヤ4との噛み合い位置の両側は、低圧の吸込室
(図の左側)と高圧の吐出室(図の右側)とに夫々臨ま
せてあり、吐出室から吸込室への流体の逆流は、駆動ギ
ヤ3の歯3aと従動ギヤ4の歯4aとの接触部において封止
されている。
合わない側の歯面の歯元部をアンダーカットして噛み合
い干渉を逃れることにより、通常では用いられない高歯
の歯型を採用し、駆動ギヤ3の歯3aと従動ギヤ4の歯4a
とが、その接触状態を長く保つようになし、先行する歯
3a,4aの接触点Aと、後続する歯3a,4aの接触点Bとの
間に、図中にハッチングを施して示す閉じ込み空間Sを
形成して、吐出室から吸込室への逆流を確実に防止する
構成としてある。なおこのような高歯の採用は、脈動の
防止のためにも有用である。
前に吐出室を臨む歯3a,3a間、及び歯4a,4a間に流体が
満たされ、該流体は、駆動ギヤ3及び従動ギヤ4の回転
に伴って前記閉じ込み空間S内に閉じ込められて、更な
る回転に応じた閉じ込み空間Sの変形に伴って圧縮さ
れ、その後、接触を解除した歯3a,3a間、及び歯4a,4a
間から吸込室に解放されるが、この解放時点において閉
じ込み空間S内部の流体は、吐出室での充満時点におけ
る高圧を保っており、前記解放に際して急減圧すること
になり、この急減圧が前記異音の発生の要因となる。
ポンプにおいては、吸込室への閉じ込み空間Sの解放が
複数のギヤ対の夫々において連続的に生じることから、
この解放に伴う前記異音の発生は顕著であり、該異音の
低減対策が重要な課題となっている。
動ギヤ4の側面に対向するギヤ室の側壁に、図7中に破
線により示す如く、吸込室側に基端を有し前記閉じ込み
空間Sの近傍にまで先端を延ばして逃げ溝Gを形成し、
閉じ込み空間S内に閉じ込められた流体を、閉じ込みの
発生直後にその先端を閉じ込み空間S内に開口する前記
逃げ溝Gを経て吸込室に逃がし、該吸込室への解放時点
における急減圧の発生を緩和して、前記異音を低減する
対策が施されている。
逃げ溝Gの先端の閉じ込み空間S内への開口が、該閉じ
込み空間Sが生じた直後の適正なタイミングにて生じた
ときに有効であり、実際の開口タイミングに前後のずれ
が生じた場合、前記異音の低減効果は小さいものとな
る。
に形成された凹溝であり、ギヤ室を構成するハウジング
の成形時における一体成形、又は成形後の機械加工によ
り形成し得るが、これらのいずれにおいても形状精度及
び位置精度の向上に限界があり、更には、前記閉じ込み
空間Sは、駆動ギヤ3及び従動ギヤ4の噛み合いにより
生じる空間であって、両ギヤ3,4の取り付け誤差、歯
型の成形誤差等、各部の寸法誤差の集積により、ギヤ室
内での絶対位置が変化することから、逃げ溝Gの開口タ
イミングを適正に実現することは難しく、前記異音の十
分な低減効果が得られないという問題があった。
前記適正化を逃げ溝Gの形状修正により実現することは
難しく、運転音の低減を図るためには、ハウジング全体
の取り換えを必要とし、製品歩留りの低下を招来すると
いう不都合がある。
であり、複数のギヤ室内に位相をずらせて噛み合わせた
各一組のギヤ対を備える構成において、夫々のギヤ対に
よる閉じ込み空間を閉じ込み直後の適正なタイミングに
て吸込側に確実に解放させることができ、これに伴う異
音の発生を有効に低減して、静粛性に優れた多連式ギヤ
ポンプを、歩留りの低下を来すことなく提供することを
目的とする。
ポンプは、仕切り板により隔てられた複数のギヤ室内
に、相互に噛合して回転する各一組のギヤ対を配し、周
方向に位相をずらせた夫々の噛み合い位置の両側に各ギ
ヤ室に共通する吸込室及び吐出室を形成してなり、前記
噛み合い位置を過ぎて吸込室を臨む各ギヤ対の歯間に流
体を受け入れ、前記回転により吐出室に送り出す構成と
した多連式ギヤポンプにおいて、前記仕切り板の両面
に、夫々の側の前記噛み合い位置にて各別のギヤ対の歯
間に生じる前記流体の閉じ込み空間を前記吸込室に連通
すべく形成された逃がし溝と、該逃がし溝の前記閉じ込
み空間側の端部を一部に含み、前記仕切り板を貫通して
形成された貫通孔とを具備することを特徴とする。
には、各別のギヤ対が位相をずらせて噛み合わせてあ
り、一のギヤ室内にて閉じ込み空間が生じたとき、この
ギヤ室に仕切り板を介して相隣する他のギヤ室において
は、前記閉じ込み空間の両側に外れた位置に閉じ込み空
間が夫々存在し、これらの内、吸込室側の閉じ込み空間
は、仕切り板の該当面に形成された逃がし溝により吸込
室に確実に連通した状態にあり、更に、この逃がし溝の
先端は、仕切り板を貫通する貫通孔を経て一のギヤ室に
連通しており、一のギヤ室内にて閉じ込み空間に閉じ込
められた流体は、前記貫通孔を経て他のギヤ室に解放さ
れ、同側の逃がし溝を経て吸込側に確実に逃がされる。
み空間内に貫通孔が開口するタイミングにて生じるか
ら、仕切り板の両面の逃がし溝は、夫々の側にて閉じ込
み空間となると考えられる位置にまで大まかに延長して
あればよく、高い位置精度及び形状精度を必要としな
い。仕切り板を貫通する貫通孔は、高い位置精度を有し
て形成でき、閉じ込み空間の解放タイミングの適正化が
容易であり、解放に伴う異音の発生を有効に低減し得
る。また前記貫通孔は、形成後の位置の修正が可能であ
り、更に、修正が不可能であったとしても、仕切り板の
取り換えのみを行えばよく、製品歩留りの向上が図れ
る。
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る多連
式ギヤポンプの一例としての二連式ギヤポンプの側断面
図、図2は、図1のII−II線による横断面図である。
る長円形断面の空洞を有し、図2に示す如き横断面形状
を有する本体筒10の両側を、これの全面を覆う態様にね
じ止め固定された蓋板11,11により塞いで構成されたハ
ウジング1を備えている。ハウジング1の内部は、前記
空洞部の両側に嵌挿された一対のサイドプレート12,12
と、これらの間に嵌挿された仕切り板13とにより分割し
て軸長方向に並設された一対のギヤ室14,14となしてあ
り、これらの内部に、駆動ギヤ3と従動ギヤ4とからな
る各一対のギヤ対が配してある。
12,12に形成された軸受孔により両持ち支持された一対
の回転軸30,40が、長円形断面を有するギヤ室14の両側
の半円部の中心上に夫々位置し、互いに平行をなして架
設されている。一方の回転軸30は、一側の蓋板11を貫通
して外部に延長され、この延長端に伝達される図示しな
い駆動源からの駆動力により回転駆動される駆動軸であ
り、該回転軸30には、ギヤ室14,14の内部において駆動
ギヤ3,3が夫々嵌着されている。
の軸受孔内に軸端を有する従動軸であり、該回転軸40に
は、ギヤ室14,14の内部において従動ギヤ4,4が夫々
装着され、これらは、回転軸30と回転軸40との軸心を含
む面内において前記駆動ギヤ3,3の夫々と噛合せしめ
てあり、前記回転軸30により駆動される駆動ギヤ3,3
の回転に伴って回転軸40の軸回りに回転するようになし
てある。
び従動ギヤ4の噛み合い位置は、これらの外周における
歯の形成ピッチの半長分だけ周方向に位相をずらせて設
定してある。この設定は、回転軸30上での駆動ギヤ3,
3の嵌着位置を周方向にずらせて達成されている。回転
軸40への従動ギヤ4,4の装着は、軸回りの回転を拘束
しての嵌着、及び軸回りの回転を許容しての嵌挿のいず
れであってもよい。
動する従動ギヤ4,4の回転方向が矢符により示してあ
り、両ギヤ3,4の噛み合い位置を挾んだ両側には、前
記回転方向の下流側に吸込室5が、同じく上流側に吐出
室6が形成されている。ギヤ室14,14間の隔壁となる仕
切り板13には、図2に示す如く、駆動ギヤ3と従動ギヤ
4との噛み合い位置の両側に、両ギヤ3,4の回転領域
を避けるように切欠き部5a,6aが形成されており、吸込
室5及び吐出室6は、これらの切欠き部5a,6aにより両
ギヤ室14,14を連通する態様に形成され、本体筒10の対
応位置に開口する吸込口15及び吐出口16を介して、ハウ
ジング1外の図示しない吸込先及び吐出先に夫々接続さ
れるようになしてある。
込室5に導入される流体は、該吸込室5を臨む駆動ギヤ
3及び従動ギヤ4の歯間に受け入れられ、両ギヤ3,4
の回転により、夫々の歯間と本体筒10の内周面との間に
封止された状態で搬送され、吐出室6に送り出される。
吐出室6への送り出しを終えた駆動ギヤ3と従動ギヤ4
とは、仕切り板13の中央での噛み合いを経て吸込室5側
に向き、該吸込室5内の流体を再度受け入れて吐出室6
に送り出す作用をなす。
れたギヤ室14,14において、前述の如く、噛み合い位相
をずらせた駆動ギヤ3及び従動ギヤ4により交互に行わ
れるから、吐出室6における脈動圧の発生を軽減するこ
とができる。また、前記噛み合い位置にて駆動ギヤ3と
従動ギヤ4との間に閉じ込められた流体が吸込室5に解
放される際、前述した如く、コモリ音と称される異音が
発生するが、本発明においてこの異音は、仕切り板13に
後述の如く形成された逃がし溝7及び貫通孔9の作用に
より低減される。
13の平面図である。本図に示す如く仕切り板13の一面に
は、吸込室5の形成のための前記切欠き部5aに基端を発
し、駆動ギヤ3と従動ギヤ4との噛み合い位置となる仕
切り板13の中心に向けて逃がし溝7が形成されており、
同様に、吐出室6の形成のための前記切欠き部6aに基端
を発し、中心に向けて連通溝8が形成されている。逃が
し溝7及び連通溝8は、所定の幅を有する凹溝であり、
仕切り板13の中心を挾んで対向する両溝7,8の先端部
は、図示の如く、幅方向の中央を窪ませたM字形の形状
を有している。
の頂点の近傍を一部に含み、仕切り板13の表裏を貫通す
る態様に貫通孔9が形成されている。同様の形状を有す
る逃がし溝7及び連通溝8は、図示されていない仕切り
板13の他面にも、夫々と整合するように形成してあり、
前記貫通孔9は、仕切り板13の両面における逃がし溝
7,7の先端部同士を前述した位置にて連通するように
形成されている。
貫通孔9と共に示す駆動ギヤ3と従動ギヤ4との噛み合
い位置近傍の拡大図である。駆動ギヤ3と従動ギヤ4と
は、図7に示す従来のギヤポンプにおけると同様、歯元
のアンダーカットにより噛み合い干渉を逃れた高歯のイ
ンボリュート歯型を採用した歯3a,4aを夫々有し、先行
する歯3a,4aの接触点Aと、後続する歯3a,4aの接触点
Bとの間に、図中にハッチングを施して示す閉じ込み空
間Sを形成して、噛み合い位置の一側の低圧の吸込室5
と高圧の吐出室6との間を封止して、吐出室6から吸込
室5への逆流を確実に防止する構成としてある。
窪みは、図示の如く、駆動ギヤ3と従動ギヤ4との噛み
合い中心に前記閉じ込み空間Sが位置したとき、該閉じ
込み空間Sの両側を縁取るように形状を定め、吐出室6
側にて閉じ込み空間Sに取り込まれた流体を、図示の位
置にて連通溝8との連通を断たれた直後に逃がし溝7を
介して吸込室5に解放せしめ、前述した異音の発生を軽
減すべく設けたものである。
部6aを含め、図3に示す平面形状を有して焼結法により
成形された板材であり、逃がし溝7及び連通溝8は、仕
切り板13の成形に際し、その両面の所定位置に前述した
形状を有して一体成形することができ、容易に形成し得
る反面、高い位置精度及び形状精度を得ることはでき
ず、これらの精度に頼って前記閉じ込み空間Sの形成直
後の解放を実現しようとした場合、閉じ込み空間Sの生
成前に逃がし溝7による解放が生じ、吐出室6から吸込
室5への逆流が防ぎ得なくなる場合があり、また逆に、
閉じ込み空間Sが形成された後、逃がし溝7による解放
タイミングが遅れ、異音の十分な低減効果が得られなく
なる場合がある。
孔9は、逃がし溝7の精度不足を補い、閉じ込み空間S
の解放を適正なタイミングにて行わせる作用をなすもの
である。図5は、一方のギヤ室14内にて図4に示す噛み
合い状態にあるとき、仕切り板13を介して相隣する他方
のギヤ室14内に生じている噛み合い状態を示す拡大図で
ある。
噛み合い位置は、仕切り板13の両側のギヤ室14,14にお
いて半ピッチ分だけずらせてあるから、図4に示すギヤ
室14内において駆動ギヤ3と従動ギヤ4との噛み合い中
心に前記閉じ込み空間Sが位置するとき、他のギヤ室14
内においては、図5に示す如く、前記噛み合い中心に駆
動ギヤ3の歯3aと従動ギヤ4の歯4aとの接触点Aが位置
し、この接触点Aの両側に閉じ込み空間S,Sが生じて
おり、吸込室5側(図の左側)の閉じ込み空間Sには、
図示の位置にある同側の逃がし溝7が開口した状態にあ
る。
おいても、逃がし溝7の先端部分を一部に含む位置にあ
るから、図4に示す如く、貫通孔9が閉じ込み空間S内
に開口したとき、該閉じ込み空間S内の流体は、貫通孔
9を経て他方のギヤ室14内に流れ込み、同側の逃がし溝
7を経て吸込室5に解放される。即ち、閉じ込み空間S
は、貫通孔9の開口タイミングにおいて仕切り板13の両
面に形成された逃がし溝7,7を経て吸込室5に解放さ
れることになる。
により、高い位置精度及び形状精度を有して形成される
から、前記閉じ込み空間Sをその形成の直後に解放する
という適正な解放タイミングを確実に実現することがで
き、この解放に伴う異音の発生を効果的に低減すること
が可能である。また、前記解放タイミングに遅れが生
じ、運転音のレベルが大となった場合においても、貫通
孔9の拡径加工により解放タイミングの適正化を図る
等、運転音の低減のための修正が可能である。前記拡径
による適正化は、解放タイミングが早い場合には不可能
であるが、この場合においても、仕切り板13のみの取り
換えにより不良品の発生を防ぐことができ、製品歩留り
の低下を最小限に押さえることができる。
た連通溝8は、閉じ込み空間Sの形成位置を、駆動ギヤ
3と従動ギヤ4との軸線上に確定するために設けられた
ものであり、本発明に必須の構成要件ではない。また逃
がし溝7の平面形状は、図2〜図5に示す形状に限るも
のではない。
のギヤ室を並設してなる二連式ギヤポンプについて述べ
たが、本発明は、複数のギヤ室を備える多連式ギヤポン
プ全般への適用が可能であり、同様の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
ヤポンプにおいては、複数のギヤ室間を隔てる仕切り板
の両面に、夫々の側のギヤ室内にて噛み合う各別のギヤ
対の歯間に生じる閉じ込み空間を吸込室に連通する逃が
し溝を形成し、更に、これらの逃がし溝の先端を含む位
置に仕切り板を貫通する貫通孔を形成したから、仕切り
板の一側に生じる閉じ込み空間が、該空間内への前記貫
通孔の開口タイミングにて仕切り板の他側に連通し、前
記閉じ込み空間に閉じ込められた流体が、吸込室に確実
に連通した状態にある他側の逃がし溝を経て解放され、
この解放タイミングは、位置精度及び形状精度に優れた
前記貫通孔に支配されるから、閉じ込み空間の解放に伴
う異音の発生を有効に低減し得る。
た場合の修正が、前記貫通孔の拡径加工により容易に行
え、更に、この修正が不可能な場合においても、仕切り
板の取り換えにより対応できるから、製品歩留りの低下
を最小限に防ぎ得る等、本発明は優れた効果を奏する。
る。
る。
ヤ室内部でのギヤ対の噛み合い位置近傍の拡大図であ
る。
ヤ室内部でのギヤ対の噛み合い位置近傍の拡大図であ
る。
である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 仕切り板により隔てられた複数のギヤ室
内に、相互に噛合して回転する各一組のギヤ対を配し、
周方向に位相をずらせた夫々の噛み合い位置の両側に各
ギヤ室に共通する吸込室及び吐出室を形成してなり、前
記噛み合い位置を過ぎて吸込室を臨む各ギヤ対の歯間に
流体を受け入れ、前記回転により吐出室に送り出す構成
とした多連式ギヤポンプにおいて、前記仕切り板の両面
に、夫々の側の前記噛み合い位置にて各別のギヤ対の歯
間に生じる前記流体の閉じ込み空間を前記吸込室に連通
すべく形成された逃がし溝と、該逃がし溝の前記閉じ込
み空間側の端部を一部に含み、前記仕切り板を貫通して
形成された貫通孔とを具備することを特徴とする多連式
ギヤポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06690796A JP3627119B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 多連式ギヤポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06690796A JP3627119B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 多連式ギヤポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09256968A true JPH09256968A (ja) | 1997-09-30 |
JP3627119B2 JP3627119B2 (ja) | 2005-03-09 |
Family
ID=13329508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06690796A Expired - Fee Related JP3627119B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 多連式ギヤポンプ |
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Country | Link |
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1996
- 1996-03-22 JP JP06690796A patent/JP3627119B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3627119B2 (ja) | 2005-03-09 |
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