JPH09256372A - 保水マット - Google Patents

保水マット

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JPH09256372A
JPH09256372A JP8090510A JP9051096A JPH09256372A JP H09256372 A JPH09256372 A JP H09256372A JP 8090510 A JP8090510 A JP 8090510A JP 9051096 A JP9051096 A JP 9051096A JP H09256372 A JPH09256372 A JP H09256372A
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water
water retention
mat
natural fine
slope
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JP8090510A
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English (en)
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Harusuke Funakoshi
春介 船越
Osamu Sakai
治 坂井
Masanori Inoue
正徳 井上
Mitsuharu Tsuchiya
光晴 土屋
Katsumi Nakamura
勝己 中村
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RIYOTSUKEN SANGYO KK
Original Assignee
RIYOTSUKEN SANGYO KK
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の課題は法面又は地表の地表侵食防止に
優れ、且つ法面又は地表に植物の生育基盤が作成出来、
植物の生育の促進が計れ、更に保管及び取扱いがし易い
上に作業性に優れる保水マットを提供する。第2の課題
は法面又は地表に植物を積極的に生育し、地表侵食防止
の効果をより向上させる。第3の課題は、耐久性に優れ
且つ法面又は地表の外観を美観とする。 【解決手段】 互いを縫合して連結する1対の天然微細
繊維シート2間に保水剤3と植物の種子4と肥料5とを
天然微細繊維シート2の面に均一に混入させ、縫合した
天然微細繊維シート2の上面には保護面材6を水溶性糊
7で接着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造成地盛土法面・
軟質土壌法面等の法面の地表侵食防止や、海浜等の飛砂
発生地の地表の安定、前記の地表及び乾燥地の地表への
植物の活着安定等を計る保水マットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来造成地盛土法面・軟質土壌法面等の
地表に地表侵食防止のための植物を生育する場合、不織
布の充填袋内に保水性のある培養土と多数の種子とを充
填し、更にこれを袋状の保護材内に充填して法面に配置
していた。充填袋は、種子が発芽する際破れ発芽の障害
とならないようにする必要性から素材の強度を強く出来
ず法面の凹凸で破れ易く、培養土及び種子が外部にこぼ
れ出る恐れがあった。更に、法面が傾斜面であれば、袋
中で培養土及び種子が偏りそのまま偏った発芽となっ
て、法面の全面安定発芽が達成出来ず、その侵食防止効
果が期待出来なかった。
【0003】飛砂発生地で飛砂を防止し地表安定を計る
には、従来酢酸ビニール樹脂やアクリル樹脂などの高分
子化合物を主成分とする化学薬品を水で希釈し、飛砂発
生地の地表に直接散布し固結させていた。しかしなが
ら、これらの対象地は海浜等の国立公園等の区域内に生
じる場合も多く、環境保全上、大量の化学物質を投入す
る問題性が危惧されてきた。加えて、前記のような人為
的に地表固結処理を施した場合、2次的飛砂防止効果の
高い植物群落の定着および発達を疎外してしまうという
問題点があった。
【0004】植物を花壇や植栽枠等に定植する場合、輸
送時の根系の保護や活着安定を計るために従来ワラむし
ろやジュートマット等を根物の根系に巻付けていた。し
かし、土壌中に埋設した場合、土壌微生物の活動による
分解が生じ、この分解の際に地中養分等が消費され、植
物の活着遅滞や生育不良を生じる場合があった。また、
素材自体の保水能力が低いため、乾燥時の施工では水分
不足による生育不良や活着遅滞が生じ易く、これらを防
ぐための維持管理に多大な労力を必要とした。加えて、
施肥は維持管理上、施工直後に平行して実施される場合
が多く、水溶性の高い肥料を用いた場合、散水により土
壌水分中の肥料濃度の高化及び土壌中での肥料のかたよ
りを生じ、植物の根系の発達障害を生じたり、根系のは
りがかたよる等の問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第1の課題は従来のこれらの問題点を解消し、法面
又は地表の地表侵食防止に優れ、且つ法面又は地表に植
物の生育基盤が作成出来、植物の生育の促進が計れ、更
に保管及び取扱いがし易い上に作業性に優れる保水マッ
トを提供することにある。第2の課題は法面又は地表に
植物を積極的に生育し、地表侵食防止の効果をより向上
させることにある。第3の課題は、耐久性に優れ且つ法
面又は地表の外観を美観とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
発明の構成は、 1) 柔軟性のあるシート状の天然微細繊維又は化学合
成繊維に液体を吸収するとゲル状になる保水剤を混入し
たことを特徴とする保水マット 2) 養分濃度で植物の生育障害を生じない肥料を天然
微細繊維又は化学合成繊維に混入した前記1)記載の保
水マット 3) 植物の種子を天然微細繊維又は化学合成繊維に混
入した前記1)又は2)記載の保水マット 4) 天然微細繊維又は化学合成繊維に含水される水分
を植物の種子が発芽可能な保水率より低い状態として保
管した前記3)記載の保水マット 5) 天然微細繊維又は化学合成繊維より腰があり、し
かも透水性のある保護面材を天然微細繊維又は化学合成
繊維の上面に被着させた前記1)〜4)記載の保水マッ
ト 6) 保護面材を、植物がこれを貫通して生育可能なも
のとした前記5)記載の保水マット 7) 保護面材を水溶性糊で天然微細繊維又は化学合成
繊維の上面に被着させた前記5)又は6)記載の保水マ
ットにある。
【0007】
【作用】本発明の保水マットは保管・運搬時は常時乾燥
状態としており、計量で取扱い易く、保水マットを法面
や地表に覆被して固定した後に作業者が保水マットに散
水したり、地中に含まれる水分を保水マットが自ら吸引
する等して保水状態とする。この保水状態により、自重
が重くなり且つ柔軟性のある保水マットは法面や地表の
凹凸に沿って変形して密着状態となる。本発明の保水マ
ットは、天然微細繊維又は化学合成繊維の複雑なからみ
合いにより強度が向上しているが、部分的に荷重を集中
して受けるとからみが解け孔が開き易く、植物の生育を
阻害することはない。保水マットは混入した保水剤が膨
張して体積を大きくしながら水分を吸収し、ゲル状とし
て保水していくので、膨張した保水剤同士の結合力が増
して粘性が生じ、且つ体積の増加によって保水剤が天然
微細繊維又は化学合成繊維とのからみ合いが大きくなっ
て保水した水分が移動しにくくなる。このため、雨水等
で保水剤が保水マットから洗い流される恐れはなく、保
水マットは保水状態を長く保つものとなる。又、保水し
た水分は蒸発しにくく且つ地中へ流出しにくい状態とな
り、法面や地表には保水マットが保水した水分の膜が形
成される。この膜により雨水や風による侵食及び日光に
より地中の水分が奪われることを防いでいる。このた
め、植物が生育する植物生育基盤の作成及び保護が計れ
飛砂を防止する効果が高い植物群落の定着及び発達を促
進させるものとなる。化学合成繊維を用いた保水マット
であれば、保水マットを植木の根に巻いて植木と共に地
中へ埋設する等した場合、保水マットが土壌微生物によ
り分解されないので、分解中に生じる地中養分の消費が
なく地中養分を植物へ有効に供給出来る。海浜等の国定
公園や、環境保全上規制を受ける場所等では、自然に帰
る素材である天然微細繊維を用いた保水マットを使用す
ればよい。
【0008】本発明の保水マットは海浜等乾燥地帯の地
表に覆被して、保水状態とすれば、前記同様にゲル状に
保水された水分の膜で地表が直接雨風にさらされないの
で、飛砂防止が計れる。保水状態となり重くなった保水
マットは風で吹き飛ばされにくく地表を十分に覆被し続
けるが、強風に備え固定しておくとよい。
【0009】請求項2記載の発明では、保水マットを保
水状態とした際に混入した肥料が保水した水分で希釈さ
れ、植物の生育に必要な養分を法面又は地表に与え、よ
り植物が生育し易い植物生育基盤が形成出来る。肥料の
養分はゲル状に保水された水分中に含まれており、蒸発
しにくく且つ地中に流出しにくい状態となっているが、
植物の根等の吸水力によれば養分は植物へ吸収されてい
く。混入した肥料は、保水マットの保水率で変化してい
く、いずれの養分濃度であっても植物の生育障害となら
ない肥料を使用する。
【0010】肥料と植物の種子とを混入した保水マット
は、乾燥地帯又はやせた土地等の法面又は地表に植物群
落を定着及び生育させることが出来る。この保水マット
は保管中不用な発芽が起きないようにしているが、法面
又は地表に設置された場合、保水マットの保水率が発芽
可能な保水率を上回り、発芽していく。
【0011】表面に保護面材を被着させた保水マットで
は、保護面材により天然微細繊維又は化学合成繊維が直
接雨風にさらされる恐れがなくなり、保水マットが破損
しにくくなった。このため保水マットを法面又は地表に
覆被していく作業中や、メンテナンス中に作業者が保水
マット上を歩く等しても保護面材の腰の強さで保水マッ
トの破れ等を防ぐことが出来、又同様に外部から飛散す
る飛散物の衝突による破損も防いでいる。更に、保水マ
ットの施工後に保水マット上を歩道とすることも可能と
なる。保護面材により、保水マットをロール巻きした際
天然微細繊維又は化学合成繊維同士が接触しなくなり、
天然微細繊維又は化学合成繊維同士がからみ合ってロー
ル巻きした保水マットの展開がしにくくなる恐れはな
い。又保護面材の腰の強さにより、柔軟性のある天然微
細繊維又は化学合成繊維に引っ張り強度が得られ、更に
保管・運搬中の形崩れが防止される。保水マットを植物
の生育を行う法面又は地表に覆被していく場合は、植物
が貫通して生育可能な保護面材を被せている保水マット
を用いれば、保護面材が植物の生育の障害となることは
ない。
【0012】請求項7記載の発明での保護面材を水溶性
糊で取付けた保水マットは、保水マットを法面又は地表
に覆被し保水状態とした際に保水した水分により天然微
細繊維又は化学合成繊維が剥離可能な状態となる。この
ため腰のある保護面材は法面又は地表の凹凸部分の凸部
分によって支持され凹凸面より滑らかな面を形成する
が、保水により自重が重くなった天然微細繊維又は化学
合成繊維は保護面材からはがれ落ちて法面又は地表の凹
凸面に沿って変形して凹凸面となじみ密接状態となる。
法面又は地表の外観は保護面材によって美観となる。
【0013】
【発明の実施の形態】保水マットは柔軟性がありロール
状に巻取っての保管が出来るので長尺に製造することが
安価に製造出来実用的である。又保水マットの天然微細
繊維の素材としては、綿花繊維、粉砕樹皮、パルプ等の
天然繊維がある。化学合成繊維の素材としては、ポリエ
ステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維等の合成繊維
や、ロックウール等の鉱物由来の繊維等がある。保水剤
には、高分子吸水ポリマーを主成分とする人工保水剤や
グルコマンナン等の植物由来の天然保水剤等がある。保
水剤は1g当り200cc以上の水分を1ケ月程度保水
状態で持続可能なものが実用的である。保水剤の混入量
は使用状態に応じて異なるが、一般的に1m2当り10
g〜150g程が混入される。肥料には、尿素系縮合ポ
リマー、合成樹脂被覆肥料、油脂被覆肥料などがある。
肥料の混入量は使用状態に応じて異なるが、一般的に1
2当り10g〜100gが混入される。種子は、施工
地域に適応した植物全般の種子を使用する。天然微細繊
維又は化学合成繊維に保水剤及び種子又は肥料のいずれ
か1つ又は複数を混入させる場合は、1枚の天然微細繊
維又は化学合成繊維の中に混入させる場合と、複数枚を
重ね合せたその間に混入させその複数枚を連結させる場
合とがある。保護面材を取付けた保水マットについて、
保護面材は、水溶性糊で取付けることが望ましいが、縫
合やホッチキス止めにより取付けてもよい。保護面材の
素材としては、ヤシ繊維、粉砕樹皮、麻等、綿等の天然
素材や、ナイロン、レーヨン、ポリエステル等の人工繊
維等があり、又これらを複数混合して用いてもよい。又
この保護面材は、発芽貫通空隙として2〜30mmの隙
間を形成するようランダムもしくは均一にからませ、ネ
ット形状を持たせることが望ましい。水溶性糊として、
ポリビニールアルコール系の合成接着剤やでんぷん系等
の天然接着剤等がよく用いられる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1〜6に示す実施例1は、法面の地表侵食防止を
行う例である。図7,8に示す実施例2は、乾燥地帯で
植物の生育を行う例である。
【0015】図1は実施例1の使用状態を示す説明図、
図2は実施例1の保水マットを示す斜視図、図3は図2
でのA−A断面図、図4は実施例1で保水マットを法面
に覆被させた状態を示す説明図、図5は実施例1で法面
に覆被させた状態の保水マットを保水状態とした説明
図、図6は本実施例1での植物の生育状態を示す説明
図、図7は実施例2の保水マットの断面図、図8は実施
例2の使用状態を示す説明図である。
【0016】;実施例(図1〜6参照) 図中1は幅が1m程の長尺なシート状の保水マット、2
は綿花繊維を用いた柔軟性のある天然微細繊維シート、
3は植物由来のグルコマンナンを用いた天然の保水剤、
4は天然微細繊維シート2間に均一に混入した植物の種
子、5は尿素系縮合ポリマーを用い天然微細繊維シート
2間に均一に混入した肥料、6はヤシ繊維を素材とし2
〜30mm程の発芽貫通空隙をランダム又は均一に形成
するようにからませてネット形状とした保護面材、7は
同保護面材6を天然微細繊維シート2の上面に被着させ
るポリビニールアルコール系の合成接着剤を使用した水
溶性糊、8は法面、8aは法面8の凹部、8bは法面8
の凸部、9は植物、10は山、11は道路、12はプラ
スチックを素材とし幅が3cm細長で弾力性のある押え
ベルト、13は杭である。
【0017】図1〜6に示す実施例1は、図3に示すよ
うに互いを縫合して連結する1対の天然微細繊維シート
2間に保水剤3と植物の種子4と肥料5とを天然微細繊
維シート2の面に均一に混入させ、縫合した天然微細繊
維シート2の上面には保護面材6を水溶性糊7で接着し
た構成の保水マット1である。この保水剤3は1g当り
200cc以上の水分を1ケ月程度保水状態で持続可能
なものであり、1m2当りの天然微細繊維シート2間に
使用状況に応じて10g〜150g程度混入させてい
る。この保水マット1は保管中に混入した種子4が発芽
しないように、発芽に必要な水分の保水率より低くして
保管しており、又保管・運搬中は図2に示すようにロー
ル状に巻いて場所を取らないようにしている。保水マッ
ト1を山10の法面に覆被していくには、作業者がロー
ル状に巻いた複数の保水マット1をシート状に展開させ
て法面の端から順につめて保水マット1を覆被し、複数
の押えベルト12を保水マット1上に間隔あけて配置す
ると共にこの押えベルト12を杭13で法面に固定し、
保水マット1を法面に固定して取付ける。保水マット1
は、押えベルト12により点接触でなく線接触での広い
面積で押えているので、保水マット1が強風で吹き上げ
られた場合、広い面積で押え込むため、吹き上げられた
保水マット1と押えベルト12との境に生じる圧力を分
散出来、この圧力で保水マット1が破損することを防い
でいる。
【0018】保水マット1は保護面材6によって腰があ
るため、法面8の凸部8bで支持された保水マット1と
法面8の凹部8aとの間に空間が生じている。その後、
保水マット1は地中の水分を自ら吸収したり、又は作業
者が保水マット1に散水する等して保水マット1を保水
状態にすることで保水マット1中の保水剤3により水の
吸収は早く行われて、又保水した水分により水溶性糊7
の接着力は低下し法面8の凹部8aに位置している天然
微細繊維シート2が自重により保護面材6から下方へ剥
離して法面8の凹部8aの面に沿って変形し密着状態と
なり、保水マット1を法面に密着状態に覆被出来、保水
マット1と法面8との間には空間が生じなくなる。保水
マット1は混入した保水剤3が膨張して体積を大きくし
ながら水分を吸収し、ゲル状として保水していくので、
膨張した保水剤3同士の結合力が増して粘性が生じ、且
つ体積の増加によって保水剤3が天然微細繊維シート2
とのからみ合いが大きくなり保水した水分が移動しにく
くなる。このため、雨水で保水剤3が保水マット1から
洗い流される恐れはなく、保水マット1は保水状態を長
く保つものとなる。このため、保水剤3で保水された水
分とこの水分中に溶け込んだ肥料5により保水マット1
の中の種子4が発芽した際には、全てを法面8に根つか
せることが出来、簡単に植物を法面8に均一に生育させ
ることが出来る。天然微細繊維シート2及び保護面材6
は、繊維のからみ合いにより引張り強度があるが、発芽
した植物の芽や根等により部分的に強く加圧されるとか
らみが解けて孔が開くので、保水マット1が発芽の障害
となることはない。法面には保水マット1に保水される
水の膜が形成されており、この水の膜により、地中の水
分蒸発が抑えられ、且つ雨水・風による法面の侵食防止
が計られるので、法面を安定状態に保つことが出来、耐
久性のある植物9の生育基盤を法面に形成出来る。又、
表面の保護面材6が法面に吹付けられる雨水・風・飛散
物の当りを和らげる働きをし、天然微細繊維シート2の
破損を防いでいる。同様に作業者が保水マット1の上に
乗っても保護面材6により破損が防止されるので、保水
マット1上を歩道とすることも出来る。又、保護面材6
は腰があり法面8の凹部8a内とは密着しないので法面
8の凹凸8bより緩らいだ滑らかな面を法面8に形成
し、外観を美観とすることが出来た。
【0019】保水マット1は、法面8に覆被する場合、
乾燥状態であるので、作業性がよく又作業者の負担が軽
減されるものとなった。弾力性のある押えベルト12の
素材として、他には竹、ベニヤ板、天然ゴム等の天然素
材や、アクリル樹脂、合成ゴム等の人工素材等が使用出
来る。
【0020】;実施例2(図7参照) 図7中16は貼り合せた化学繊維シート17間に前記実
施例1で用いたものと同じ肥料19と保水剤18とを均
一に混入した保水マット、17は素材としてポリエステ
ル繊維を用いた化学繊維シート、18は前記実施例1と
同一の保水剤、19は前記実施例1と同一の肥料、20
は苗、21はひも、22は砂地、23は培養土である。
図7,8に示す実施例2は、保水マット16を袋に形成
し、その中に有機物10〜90%、無機物90〜10%
程を混合して得られる培養土(図示せず)を充填し、培
養土に苗20を植付け、この苗20を乾燥地帯の砂地2
2に植付けた例である。保水マット16は、前記実施例
1と同様に保水力に優れているので、雨水又は作業者が
散水した水を長期間保水出来、この保水マット16が保
水した水は地中が乾いていても地中に吸収されていく恐
れはない。しかし発育する苗20の根の吸水力によれば
保水した水が苗20へ流出していくので、保水マット1
6で保水した肥料19を含む水のほとんどを苗20の発
育に使用出来、乾燥地帯でも植物の生育の促進が可能と
なる。肥料5を含んだ水は保水シート16の全面に均一
に保水されているので、常に肥料5のかたよりがなく、
苗20の根が苗20の活着遅滞となることはない。又、
苗20の根は保水マット16により、運搬時の根の保護
が計られている。保水マット16には化学繊維シート1
7を用いており、培養土中の微生物によって分解される
ことはなく、しかも分解の際に生じていた培養土23中
の養分の消火もなくなり、苗20の発達を促進出来る。
苗20が大きく生育した場合は、一回り大きな袋状とし
た保水マット16に代えて植え直していけばよい。培養
土としては、イージーライト、オーガニックベース、B
Fアース(共に商標)等が用いられる。
【0021】
【発明の効果】本発明の保水マットは、混入した保水剤
が膨張して体積を大きくしながら水分を吸収し、ゲル状
として保水していくので、膨張した保水剤同士の結合力
が増して粘性が生じ、且つ保水剤の体積の増加で天然微
細繊維又は化学合成繊維とのからみ合いが大きくなり保
水した水分が移動しにくくなっている。このため、雨水
で保水剤が保水マットから洗い流される恐れはなく、保
水マットは保水状態を長く確実に保つものとなる。保水
マットは、法面又は地表に覆被して固定した後に保水状
態とし、保水マットの自重を重くすることで、柔軟性の
ある保水マットが法面又は地表の凹凸に沿って自然に変
形し密着状態となっていくので、法面又は地表と保水マ
ットとの間に空隙が出来にくく、さまざまな凹凸面の法
面又は地表であっても高い密着率で覆被出来るものとな
った。法面又は地表には保水マットで保水された水分の
膜を形成出来、この水分の膜により、雨水・風による法
面又は地表の侵食を確実に防ぐことが出来、且つ日光に
より地中の水分が蒸発することを大幅に抑えることが出
来た。このため、法面又は地表に植物の生育に必要な水
分を植物の根に供給し易いような状態で確保出来、植物
生育基板が大変簡単に形成出来、植物の生育促進が確実
に計れ、法面又は地表の侵食防止効果を大幅に向上出来
た。乾燥地帯であっても、高い保水力及び保水量となる
保水マットの水分を確実に植物に供給していけるので、
植物の促進が計れるものとなった。
【0022】保水マットは、シート状であるので、法面
又は地表に覆被し易く且つ法面や地表に覆被する前は保
水率を低くした状態であり保水剤の体積が小さい状態で
あるので大変軽量で取扱い易いものとなり、作業者の負
担を大幅に軽減出来、又法面や地表の面積の広さに関係
なく迅速且つ確実に施工出来、作業時間の短縮が計れ大
変作業性に優れるものとなった。
【0023】植物の種子を混入した保水マットでは、種
子の流出が阻止され法面又は地表に種子を確実に配置出
来、又保水マットの法面や地表への高い密着率により根
のはりがよい生育が出来るので、積極的に植物の生育促
進が計れ法面又は地表に均一な植物の生育も確実に行
え、高い地表侵食防止効果を達成出来るものとなる。肥
料を混入した保水マットは、地中の植物又は混入した植
物の種子の生育促進がより計れ、法面又は地表の侵食防
止効果が向上する。
【0024】上面に保護面材を取付けた保水マットで
は、外部から飛んでくる飛散物が当ったり、作業者が保
水マットに乗る等しても破損しにくく耐久性に優れたも
のとなる。又、この保護面材を水溶性糊で取付けた保水
マットでは、保護面材から天然微細繊維又は化学合成繊
維が剥離して前記同様に天然微細繊維又は化学合成繊維
は法面又は地表と高い密着率で密着していくが、保護面
材が法面又は地表の凹凸面の凹凸を緩和した滑らかな面
を形成していくため、法面又は地表の外観を美観とする
ことが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の使用状態を示す説明図である。
【図2】実施例1の保水マットを示す斜視図である。
【図3】図2でのA−A断面図である。
【図4】実施例1で保水マットを法面に覆被させた状態
を示す説明図である。
【図5】実施例1で法面に覆被させた状態の保水マット
を保水状態とした説明図である。
【図6】本実施例1での植物の生育状態を示す説明図で
ある。
【図7】実施例2の保水マットの断面図である。
【図8】実施例2の使用状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 保水マット 2 天然微細繊維シート 3 保水剤 4 種子 5 肥料 6 保護面材 7 水溶性糊 8 法面 8a 凹部 8b 凸部 9 植物 10 山 11 道路 12 押えベルト 13 杭 14 欠番 15 欠番 16 保水マット 17 化学繊維シート 18 保水剤 19 肥料 20 苗 21 ひも 22 砂地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性のあるシート状の天然微細繊維又
    は化学合成繊維に液体を吸収するとゲル状になる保水剤
    を混入したことを特徴とする保水マット。
  2. 【請求項2】 養分濃度で植物の生育障害を生じない肥
    料を天然微細繊維又は化学合成繊維に混入した請求項1
    記載の保水マット。
  3. 【請求項3】 植物の種子を天然微細繊維又は化学合成
    繊維に混入した請求項1又は2記載の保水マット。
  4. 【請求項4】 天然微細繊維又は化学合成繊維に含水さ
    れる水分を植物の種子が発芽可能な保水率より低い状態
    として保管した請求項3記載の保水マット。
  5. 【請求項5】 天然微細繊維又は化学合成繊維より腰が
    あり、しかも透水性のある保護面材を天然微細繊維又は
    化学合成繊維の上面に被着させた請求項1〜4記載の保
    水マット。
  6. 【請求項6】 保護面材を、植物がこれを貫通して生育
    可能なものとした請求項5記載の保水マット。
  7. 【請求項7】 保護面材を水溶性糊で天然微細繊維又は
    化学合成繊維の上面に被着させた請求項5又は6記載の
    保水マット。
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