JPH09255374A - ガラス繊維用集束剤 - Google Patents

ガラス繊維用集束剤

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JPH09255374A
JPH09255374A JP8086007A JP8600796A JPH09255374A JP H09255374 A JPH09255374 A JP H09255374A JP 8086007 A JP8086007 A JP 8086007A JP 8600796 A JP8600796 A JP 8600796A JP H09255374 A JPH09255374 A JP H09255374A
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JP
Japan
Prior art keywords
glass fiber
sizing agent
resin
thermoplastic resin
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP8086007A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Sano
一放 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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Publication date
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂の補強用ガラス繊維の成形時の分
散性を向上させることにより、機械的強度が高い繊維強
化熱可塑性樹脂成形品を成型する。 【解決手段】熱可塑性樹脂用ガラス繊維の集束剤中に固
形分でロイダルシリカを0.02−4重量%配合するこ
とにより、ガラス繊維の樹脂中での分散性を改良した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂成形体用
を成形する為に好適なガラス繊維用集束剤及びその集束
剤を付与した補強用ガラス繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は熱硬化性樹脂に比べて加
熱溶融した樹脂の粘度が高いため、あらかじめガラス繊
維と樹脂を混合したものを成型機で成型する。その代表
的な方法として、ガラス繊維チョップドストランドと熱
可塑性樹脂をエクストル−ダ−で加熱、混練しノズルよ
り押しだし、切断し、ペレットにしたもの、あるいは特
開平7−304037号公報に開示してあるようなロ−
ビングに張力をかけながら溶融した熱可塑性樹脂を含浸
させダイと称する部分を通して引き抜き、切断したもの
を射出成型機に供給し種々の成型品を製造している。熱
可塑性樹脂ペレット製造に使用される、ガラス繊維が数
百本−数千本集まったロ−ビングあるいは、これを数m
m−数cmの長さに切断したチョップドストランドには
樹脂との接着性を改良し、作業中に毛羽立たないように
するためガラス繊維を紡糸するとき集束剤が付与されて
いる。この集束剤はウレタンエマルジョン、水溶性アク
リル樹脂、水溶性エポキシ樹脂等の水分散性、及び水溶
性樹脂の皮膜形成剤と潤滑剤、シランカップリング剤を
主成分としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】集束剤の改良により改
良出来ると考えられている熱可塑性樹脂成型上の課題は
ペレット製造時のチョップドストランドの毛羽によるホ
ッパ−の詰まり、成型におけるガラス繊維の分散性不良
による樹脂の含侵不良、外観不良あるいは力学的な物性
不良などの問題がある。本発明の解決しようとする課題
は、樹脂と混合するまでは十分な集束性を持ち、毛羽立
つことが少なく、しかも樹脂中への分散性の良い、言い
換えれば樹脂の含浸しやすいガラス繊維束とすることの
できる集束剤の開発である。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は、これらの課
題を解決する為に、従来の集束剤中に無機物のコロイダ
ルシリカを加えることにより、作業中にガラス繊維束が
毛羽立つことがないだけの集束力を与えるとともに、成
形時のガラス繊維の分散性も良くすることに成功したも
のである。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明に使用する集束剤は、従来
の熱可塑性樹脂用ガラス繊維の集束剤の成分であるガラ
ス繊維束を接着してまとめるフィルム形成剤、樹脂との
接着性を改良するシランカップリング剤、繊維がお互い
の摩擦や機械的な屈曲などにより切断し毛羽立つのを防
止するワックス、界面活性剤などの潤滑剤及び水から構
成されている集束剤にコロイダルシリカを配合したもの
である。代表的な熱可塑性樹脂用ガラス繊維集束剤はフ
ィルム形成剤が集束剤中に固形分にして0.5−10重
量%、シランカップリング剤0.1−5重量%、潤滑剤
0.01−5重量%の組成であり、この組成にコロイダ
ルシリカが加えられる。フィルム形成剤には特別の限定
は必要なく、通常の熱可塑性樹脂用ガラス繊維に使用さ
れているアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の水に溶解したものあるいは、エマルジョンなどが使用
される。
【0006】シランカップリング剤にはアミノ系シラ
ン、エポキシ系シラン、ビニル系シラン、メルカプト系
シラン等の内から選ばれた1−数種類のものを使用す
る。また潤滑剤としてカルナウバワックス、ラノリン、
脂肪酸アミド、脂肪酸エステル及び脂肪酸エーテル、あ
るいは芳香族エステル及び芳香族エーテルなどの界面活
性剤等の添加剤の中から適当なものを選んで配合する。
【0007】本発明に使用されるコロイダルシリカは粒
子の大きさが5−100nm程度である無定形シリカが
水や有機溶媒に沈降せず安定に分散しているものであ
り、別名シリカゾルとも呼ばれている。このコロイダル
シリカは、ケイ酸ソーダ水溶液(水ガラス)やケイ酸エ
ステル、ハロゲン化ケイ素の加水分解等によって得られ
るケイ酸を、高重合化し、コロイドの大きさに成長させ
ることによって得られる。このようにして得られるコロ
イダルシリカの粒子は、一般に球状であり、内部の大部
分はシロキサン結合(−Si−O−Si−)であるが、
粒子表面層はシラノール基(−SiOH)で覆われてい
る。
【0008】集束剤中に配合されるコロイダルシリカは
1種類に限定する必要はなく、二種以上の商品を集束剤
に混合して使用してもよい。本発明に使用されるコロイ
ダルシリカは、例えば、日産化学株式会社からはノーテ
ックス20、スノーテックスO、スノーテックスC、ス
ノーテックスN、触媒化成工業株式会社からは、カタロ
イドS−20H、カタロイドSI−500、カタロイド
SN、カタロイドSA、旭電化工業株式会社からはアデ
ライトAT−20、アデライトAT−20A、アデライ
トCT−100等の商品名で市販されており、集束剤中
に、濃度20重量%に換算して、コロイダルシリカを
0.1−20重量%、好ましくは0.5−5%加えるこ
とにより、集束力を得ると同時に、成形時の分散性を良
くすることができる。0.1wt%以下ではガラス繊維
の分散性の改良に効果がなく、20wt%以上加える
と、ガラス繊維束が固くなりすぎて分散性が悪くなる。
【0009】
【実施例】
<実施例1>水溶性アクリルエステル樹脂を固形分で2
重量%、潤滑剤を固形分で0.6重量%、シランカップ
リング剤を固形分で0. 3重量%からなる集束剤に、コ
ロイダルシリカ(アデライトCT−100 旭電化工業
株式会社製 濃度20重量%)0.5重量%をさらに
加え、該集束剤で処理し、番手1620Texになるよ
うにケーキに巻き取り熱可塑性樹脂用ロービングを製造
した。このロービングとPA66(アミラン 東レ
製)らガラス繊維が40重量%になるように、プルトル
ージョン方式でペレットを作成し、射出成形によりダン
ベル型の試験片を作成し、常態及びプレッシャークッカ
ーで120℃、15時間吸水させた後の引張り強さを測
定しその結果を表1に示した。分散性と樹脂含浸性は成
型品の表面を目視により観察し、ガラス繊維の分散不
良、樹脂の含浸不良が認められない場合は評価を〇、認
められれば×として表−1に記入した。
【0010】<比較例1>コロイダルシリカを添加しな
いほかは、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂用ロー
ビングを製造し、物性を測定しその結果を表1に示し
た。
【0011】<実施例2>ウレタンエマルジョン固形分
で3重量%、潤滑剤を固形分で0.1重量%、シランカ
ップリング剤を固形分で0.6重量%からなるガラス繊
維集束剤にコロイダルシリカ、アデライトCT−100
を 1.0重量%を加え、ケーキ巻きにした後、長さ3
mmにカットし、熱可塑性樹脂用チョップドストランド
を製造し、集束性を測定した。このガラス繊維及び半芳
香族ナイロン(ジアミン成分、ジカルボン酸成分のいず
れか一方に芳香環を含むポリアミド)を用いて、ガラス
繊維含有率33重量%のダンベル型のガラス繊維強化熱
可塑性樹脂を成形し、成形体中のガラスの分散性、樹脂
含侵性の目視検査、状態及び吸水試験後の引張り強さ試
験を行いその結果を表1に示した。
【0012】<比較例2>コロイダルシリカを添加しな
い他は、実施例2と同様にして、熱可塑性樹脂用チョッ
プドストランドを製造し成形体を作成、物性を測定し、
その結果を表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明の集束剤を用いる事により、ガラ
ス繊維強化熱可塑性樹脂成形時にガラス繊維ロービン
グ、チョップドストランドの分散性が向上し、特にロ−
ビングを使用する場合にその効果が大きい。ガラス繊維
補強熱可塑性樹脂成形体中のガラス繊維長を長く残すた
めに行われる長繊維ロービングを射出成形機に直接導入
し、ガラス繊維の切断、樹脂の溶融、ガラス繊維と溶融
樹脂の混練、射出成形を同時に行う製造方法、あるい
は、長繊維ロービングと熱可塑性樹脂からプルトルージ
ョン方式でペレットを作成後、射出成形する製造方法に
おいては、集束力を保ちつつ、同時に、成形時の分散性
を著しく向上させたのでガラス繊維への樹脂含侵を向上
させるることが出来る。チョップドストランドと熱可塑
性樹脂をエクストル−ダ−によりペレットにしたものを
射出成型する一般的な成型品においても同様に分散性の
改良により、成型品の強度が向上する。
【0015】本発明のガラス繊維集束剤を付着させたガ
ラス繊維束が、成形時の分散性の改良に効果があるの
は、固くて脆いコロイダルシリカを集束剤の成分として
用いているために、成形時の剪断等の応力で、コロイダ
ルシリカで接着している部分が破壊されやすく、したが
って、ガラス繊維が分散しやすくなる、また、ガラス繊
維とガラス繊維の間にコロイダルシリカ粒子が入り込み
間隙が出来る為に樹脂の含侵が良くなる為と考えられ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化熱可塑性樹脂成形体用ガラス繊維
    集束剤において、集束剤固形分中にコロイダルシリカを
    固形分として0.02−4.0重量%含有することを特
    徴とするガラス繊維用集束剤。
  2. 【請求項2】上記請求項1に示したガラス繊維集束剤を
    固形分として0.1−5重量%付与した熱可塑性樹脂補
    強用ガラス繊維ロービング及びチョップドストランド。
JP8086007A 1996-03-15 1996-03-15 ガラス繊維用集束剤 Pending JPH09255374A (ja)

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JP8086007A JPH09255374A (ja) 1996-03-15 1996-03-15 ガラス繊維用集束剤

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001316534A (ja) * 2000-03-01 2001-11-16 Chisso Corp 長繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物および成形品
US7354641B2 (en) 2004-10-12 2008-04-08 Ppg Industries Ohio, Inc. Resin compatible yarn binder and uses thereof
CN111138093A (zh) * 2019-12-17 2020-05-12 北京中创时代科技有限公司 一种用于玄武岩纤维复合筋的SiO2纳米粒子改性的热固型浸润剂及其制备方法
JP2021172689A (ja) * 2020-04-20 2021-11-01 石塚硝子株式会社 フィルム

Cited By (5)

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