JPH09255327A - カルシウムアルミネート前駆体、及び、セメント組成物 - Google Patents
カルシウムアルミネート前駆体、及び、セメント組成物Info
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- JPH09255327A JPH09255327A JP8060851A JP6085196A JPH09255327A JP H09255327 A JPH09255327 A JP H09255327A JP 8060851 A JP8060851 A JP 8060851A JP 6085196 A JP6085196 A JP 6085196A JP H09255327 A JPH09255327 A JP H09255327A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの
水への溶出性に優れたカルシウムアルミネート前駆体、
及び、硬化体の寸法安定性及び耐久性に優れた超速硬性
のセメント組成物を提供する。 【解決手段】 カルシウム化合物及びアルミニウム化合
物よりなり、アルミニウムに対するカルシウムのモル比
が、10〜0.05である混合物に、0.5〜30kW
h/kgの機械的エネルギーを作用させて得られるカル
シウムアルミネート前駆体、並びに、酸素配位数が4又
は6であるアルミニウムを有し、かつ、50〜500℃
で脱水される結晶水を有するカルシウムアルミネート前
駆体、並びに、セメントに、前記カルシウムアルミネー
ト前駆体を添加してなるセメント組成物、並びに、セメ
ントに、前記カルシウムアルミネート前駆体及び石膏を
添加してなるセメント組成物。
水への溶出性に優れたカルシウムアルミネート前駆体、
及び、硬化体の寸法安定性及び耐久性に優れた超速硬性
のセメント組成物を提供する。 【解決手段】 カルシウム化合物及びアルミニウム化合
物よりなり、アルミニウムに対するカルシウムのモル比
が、10〜0.05である混合物に、0.5〜30kW
h/kgの機械的エネルギーを作用させて得られるカル
シウムアルミネート前駆体、並びに、酸素配位数が4又
は6であるアルミニウムを有し、かつ、50〜500℃
で脱水される結晶水を有するカルシウムアルミネート前
駆体、並びに、セメントに、前記カルシウムアルミネー
ト前駆体を添加してなるセメント組成物、並びに、セメ
ントに、前記カルシウムアルミネート前駆体及び石膏を
添加してなるセメント組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウムイオン
及びアルミニウムイオンの水への溶出性に優れたカルシ
ウムアルミネート前駆体、並びに、硬化体の寸法安定性
及び耐久性に優れた超速硬性のセメント組成物に関す
る。
及びアルミニウムイオンの水への溶出性に優れたカルシ
ウムアルミネート前駆体、並びに、硬化体の寸法安定性
及び耐久性に優れた超速硬性のセメント組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セメントを用いて工事を行う場合におい
ては、工期の短縮や緊急工事等のために、硬化速度の速
いセメントが望まれている。また、セメントを用いた工
業製品を製造する工場においては、出荷までの期間の短
縮、養生設備や養生スペースの簡略化等のために、硬化
速度の速いセメントが望まれている。硬化速度の速い速
硬性セメントとしては、従来、超速硬性セメント、アル
ミナセメント等が知られている。
ては、工期の短縮や緊急工事等のために、硬化速度の速
いセメントが望まれている。また、セメントを用いた工
業製品を製造する工場においては、出荷までの期間の短
縮、養生設備や養生スペースの簡略化等のために、硬化
速度の速いセメントが望まれている。硬化速度の速い速
硬性セメントとしては、従来、超速硬性セメント、アル
ミナセメント等が知られている。
【0003】超速硬性セメントは、11CaO・7Al
2 O3 ・CaF2 、3CaO・SiO2 、CaSO 4を
主要鉱物成分として含有するものであり、例えば、ジェ
ットセメントの商品名で住友大阪セメント社又は秩父小
野田セメント社から市販されている。このような超速硬
性セメントは、例えば、特開昭47−34519号公報
に開示されているように、鉱物成分として約20重量%
もの11CaO・7Al2 O3 ・CaF2 を含有してお
り、以下に示す反応式により、水和初期にエトリンガイ
ト(3CaO・Al2 O3 ・3CaSO4 ・32H
2 O)を多量に形成して、分オーダーで凝結が終結する
性能を有している。
2 O3 ・CaF2 、3CaO・SiO2 、CaSO 4を
主要鉱物成分として含有するものであり、例えば、ジェ
ットセメントの商品名で住友大阪セメント社又は秩父小
野田セメント社から市販されている。このような超速硬
性セメントは、例えば、特開昭47−34519号公報
に開示されているように、鉱物成分として約20重量%
もの11CaO・7Al2 O3 ・CaF2 を含有してお
り、以下に示す反応式により、水和初期にエトリンガイ
ト(3CaO・Al2 O3 ・3CaSO4 ・32H
2 O)を多量に形成して、分オーダーで凝結が終結する
性能を有している。
【0004】11CaO・7Al2 O3 ・CaF2 +6
Ca(OH)2 +6CaSO 4+68H2 O→6(3C
aO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2 O)+2Al
(OH)2 F 3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2 O+2C
aSO 4+20H2 O→3CaO・Al2 O3 ・3Ca
SO4 ・32H2 O(エトリンガイト)
Ca(OH)2 +6CaSO 4+68H2 O→6(3C
aO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2 O)+2Al
(OH)2 F 3CaO・Al2 O3 ・CaSO4 ・12H2 O+2C
aSO 4+20H2 O→3CaO・Al2 O3 ・3Ca
SO4 ・32H2 O(エトリンガイト)
【0005】しかし、このエトリンガイトは、形成時に
膨張性を有すること、水分子を多量に含んだ水和物であ
ること、未水和の3CaO・Al2 O3 と反応して容易
にモノサルフェート水和物(3CaO・Al2 O3 ・C
aSO4 ・12H2 O)に変化すること等の特性があ
る。従って、このものを多量に含有するセメント硬化体
は、その寸法安定性や耐久性に問題がある。
膨張性を有すること、水分子を多量に含んだ水和物であ
ること、未水和の3CaO・Al2 O3 と反応して容易
にモノサルフェート水和物(3CaO・Al2 O3 ・C
aSO4 ・12H2 O)に変化すること等の特性があ
る。従って、このものを多量に含有するセメント硬化体
は、その寸法安定性や耐久性に問題がある。
【0006】アルミナセメントは、Al2 O3 を50重
量%以上含有し、CaO・Al2 O 3 、12CaO・7
Al2 O3 、CaO・2Al2 O3 等のカルシウムアル
ミネートを主要鉱物成分として含有する速硬性のセメン
トである。
量%以上含有し、CaO・Al2 O 3 、12CaO・7
Al2 O3 、CaO・2Al2 O3 等のカルシウムアル
ミネートを主要鉱物成分として含有する速硬性のセメン
トである。
【0007】このようなアルミナセメントは、カルシウ
ムアルミネートの水和反応により速硬性を発現し、熱力
学的に安定な水和物(3CaO・Al2 O3 ・6H
2 O)を形成する。その速硬化メカニズムから、エトリ
ンガイトを形成しないので、得られるセメント硬化体の
寸法安定性や耐久性に優れている。
ムアルミネートの水和反応により速硬性を発現し、熱力
学的に安定な水和物(3CaO・Al2 O3 ・6H
2 O)を形成する。その速硬化メカニズムから、エトリ
ンガイトを形成しないので、得られるセメント硬化体の
寸法安定性や耐久性に優れている。
【0008】このようなアルミナセメントとしては、例
えば、特公昭53−44944号公報には、従来のアル
ミナセメントに、CaCO3 とCa(OH)2 とを添加
することにより、速硬性及び長期強度を高めたものが開
示されている。
えば、特公昭53−44944号公報には、従来のアル
ミナセメントに、CaCO3 とCa(OH)2 とを添加
することにより、速硬性及び長期強度を高めたものが開
示されている。
【0009】しかしながら、このものは、速硬性のレベ
ルに関しては、凝結が、注水から2時間後に開始し、4
時間後に終結する挙動を示し、超速硬性を発現するまで
には至っていない。
ルに関しては、凝結が、注水から2時間後に開始し、4
時間後に終結する挙動を示し、超速硬性を発現するまで
には至っていない。
【0010】ところで、セメントの硬化反応のような液
相中のカルシウムやアルミニウムを利用した固液反応に
おいては、液相中のカルシウムイオンやアルミニウムイ
オンの量が多い程、反応が促進される。
相中のカルシウムやアルミニウムを利用した固液反応に
おいては、液相中のカルシウムイオンやアルミニウムイ
オンの量が多い程、反応が促進される。
【0011】従って、セメントの硬化速度を大きくする
には、カルシウムイオンやアルミニウムイオンの溶出性
に優れた活性粉体をセメントに添加することが有効であ
る。
には、カルシウムイオンやアルミニウムイオンの溶出性
に優れた活性粉体をセメントに添加することが有効であ
る。
【0012】このようなカルシウムイオンの溶出性に優
れた活性粉体としては、従来、消石灰(Ca(O
H)2 )が工業的に利用されている。このものは、水溶
液中での溶解量が大きく、多量のカルシウムイオンを溶
出することができる。また、CaOも、水と反応してC
a(OH)2 を形成し、最終的には水溶液中へ溶解する
ので、生石灰として工業的に利用されている。
れた活性粉体としては、従来、消石灰(Ca(O
H)2 )が工業的に利用されている。このものは、水溶
液中での溶解量が大きく、多量のカルシウムイオンを溶
出することができる。また、CaOも、水と反応してC
a(OH)2 を形成し、最終的には水溶液中へ溶解する
ので、生石灰として工業的に利用されている。
【0013】このような性質をもつ消石灰は、水粉砕ス
ラグのアルカリ刺激剤として有効であり、例えば、特開
昭53−130725号公報には、スラグに消石灰を添
加した水硬性硬化体が開示されており、スラグのセメン
トへの活用を可能にしている。
ラグのアルカリ刺激剤として有効であり、例えば、特開
昭53−130725号公報には、スラグに消石灰を添
加した水硬性硬化体が開示されており、スラグのセメン
トへの活用を可能にしている。
【0014】また、消石灰は、珪石質物質とポラゾン反
応を行い、その結果、CSHゲルを形成するので、例え
ば、特開昭52−115518号公報に開示されている
ように、珪石質物質の硬化剤として利用することができ
る。
応を行い、その結果、CSHゲルを形成するので、例え
ば、特開昭52−115518号公報に開示されている
ように、珪石質物質の硬化剤として利用することができ
る。
【0015】これに対して、アルミニウムは、酸化物及
び水酸化物のいずれの場合においても、アルカリや酸溶
液には可溶であるが、水には、ほとんど溶解しない。こ
のため、単に、カルシウムとアルミニウムの酸化物、水
酸化物等を混合しただけでは、水中でのカルシウムイオ
ンの溶出性及びアルミニウムイオンの溶出性が共に優れ
た活性粉体を得ることはできない。
び水酸化物のいずれの場合においても、アルカリや酸溶
液には可溶であるが、水には、ほとんど溶解しない。こ
のため、単に、カルシウムとアルミニウムの酸化物、水
酸化物等を混合しただけでは、水中でのカルシウムイオ
ンの溶出性及びアルミニウムイオンの溶出性が共に優れ
た活性粉体を得ることはできない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの水への
溶出性に優れたカルシウムアルミネート前駆体、及び、
硬化体の寸法安定性及び耐久性に優れた超速硬性のセメ
ント組成物を提供することを目的とする。
み、カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの水への
溶出性に優れたカルシウムアルミネート前駆体、及び、
硬化体の寸法安定性及び耐久性に優れた超速硬性のセメ
ント組成物を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、カルシ
ウム化合物及びアルミニウム化合物よりなり、アルミニ
ウムに対するカルシウムのモル比が、10〜0.05で
ある混合物に、0.5〜30kWh/kgの機械的エネ
ルギーを作用させて得られるカルシウムアルミネート前
駆体(以下、このものを「カルシウムアルミネート前駆
体(I)」という)そのものに存する。
ウム化合物及びアルミニウム化合物よりなり、アルミニ
ウムに対するカルシウムのモル比が、10〜0.05で
ある混合物に、0.5〜30kWh/kgの機械的エネ
ルギーを作用させて得られるカルシウムアルミネート前
駆体(以下、このものを「カルシウムアルミネート前駆
体(I)」という)そのものに存する。
【0018】本発明の要旨は、また、酸素配位数が4又
は6であるアルミニウムを有し、かつ、50〜500℃
で脱水される結晶水を有するカルシウムアルミネート前
駆体(以下、このものを「カルシウムアルミネート前駆
体(II)」という)そのものにも存する。
は6であるアルミニウムを有し、かつ、50〜500℃
で脱水される結晶水を有するカルシウムアルミネート前
駆体(以下、このものを「カルシウムアルミネート前駆
体(II)」という)そのものにも存する。
【0019】本発明の要旨は、更にまた、セメントに、
上記カルシウムアルミネート前駆体を添加してなるセメ
ント組成物(以下、このものを「セメント組成物
(I)」という)、並びに、セメントに、上記カルシウ
ムアルミネート前駆体及び石膏を添加してなるセメント
組成物(以下、このものを「セメント組成物(II)」
という)そのものにも存する。
上記カルシウムアルミネート前駆体を添加してなるセメ
ント組成物(以下、このものを「セメント組成物
(I)」という)、並びに、セメントに、上記カルシウ
ムアルミネート前駆体及び石膏を添加してなるセメント
組成物(以下、このものを「セメント組成物(II)」
という)そのものにも存する。
【0020】本発明のカルシウムアルミネート前駆体
(I)は、カルシウム化合物及びアルミニウム化合物よ
りなる混合物に、機械的エネルギーを作用させて得るこ
とができる。
(I)は、カルシウム化合物及びアルミニウム化合物よ
りなる混合物に、機械的エネルギーを作用させて得るこ
とができる。
【0021】上記カルシウム化合物としては特に限定さ
れず、例えば、カルシウムの水酸化物、カルシウムの酸
化物、カルシウムの水酸化物とカルシウムの酸化物の混
合物等が挙げられるが、本発明においては、カルシウム
の水酸化物の含有量が多いカルシウム化合物を使用する
ことが、低い機械的エネルギーでより良好な水溶液中へ
の溶解性を示すカルシウムアルミネート前駆体を得るこ
とができるので好ましい。
れず、例えば、カルシウムの水酸化物、カルシウムの酸
化物、カルシウムの水酸化物とカルシウムの酸化物の混
合物等が挙げられるが、本発明においては、カルシウム
の水酸化物の含有量が多いカルシウム化合物を使用する
ことが、低い機械的エネルギーでより良好な水溶液中へ
の溶解性を示すカルシウムアルミネート前駆体を得るこ
とができるので好ましい。
【0022】上記カルシウムの水酸化物としては、工業
原料として一般的である消石灰(Ca(OH)2 )を好
適に用いることができる。上記カルシウムの酸化物とし
ては、生石灰(CaO)を好適に用いることができる。
上記カルシウム化合物としては、また、高炉スラグ、ポ
ルトランドセメント、石膏、炭酸カルシウム、ドロマイ
ト等のカルシウムの含有量が高いものを用いることがで
きる。
原料として一般的である消石灰(Ca(OH)2 )を好
適に用いることができる。上記カルシウムの酸化物とし
ては、生石灰(CaO)を好適に用いることができる。
上記カルシウム化合物としては、また、高炉スラグ、ポ
ルトランドセメント、石膏、炭酸カルシウム、ドロマイ
ト等のカルシウムの含有量が高いものを用いることがで
きる。
【0023】上記アルミニウム化合物としては特に限定
されず、例えば、アルミニウムの水酸化物、アルミニウ
ムの酸化物、アルミニウムの水酸化物とアルミニウムの
酸化物の混合物等が挙げられるが、本発明においては、
アルミニウムの水酸化物の含有量が多いアルミニウム化
合物を使用することが、低い機械的エネルギーでより良
好な水溶液中への溶解性を示すカルシウムアルミネート
前駆体を得ることができるので好ましい。
されず、例えば、アルミニウムの水酸化物、アルミニウ
ムの酸化物、アルミニウムの水酸化物とアルミニウムの
酸化物の混合物等が挙げられるが、本発明においては、
アルミニウムの水酸化物の含有量が多いアルミニウム化
合物を使用することが、低い機械的エネルギーでより良
好な水溶液中への溶解性を示すカルシウムアルミネート
前駆体を得ることができるので好ましい。
【0024】上記アルミニウムの水酸化物としては、工
業原料として一般的である水酸化アルミニウム(Al
(OH)3 )を好適に用いることができる。上記アルミ
ニウムの酸化物としては、アルミナ(Al2 O3 )を好
適に用いることができる。上記アルミニウム化合物とし
ては、また、カオリナイト、モンモリロナイト、ハロサ
イト、パイロフィライト等の粘土鉱物;フライアッシ
ュ、アルミナセメント等のアルミニウムの含有量が高い
ものを用いることができる。
業原料として一般的である水酸化アルミニウム(Al
(OH)3 )を好適に用いることができる。上記アルミ
ニウムの酸化物としては、アルミナ(Al2 O3 )を好
適に用いることができる。上記アルミニウム化合物とし
ては、また、カオリナイト、モンモリロナイト、ハロサ
イト、パイロフィライト等の粘土鉱物;フライアッシ
ュ、アルミナセメント等のアルミニウムの含有量が高い
ものを用いることができる。
【0025】本発明においては、上記混合物における上
記カルシウム化合物及び上記アルミニウム化合物の混合
割合は、アルミニウムに対するカルシウムのモル比が、
10〜0.05である。混合割合がこの範囲以外である
と、水へのカルシウムイオン及びアルミニウムイオンの
良好な溶出性を示すカルシウムアルミネート前駆体が得
られないので、上記範囲に限定される。好ましくは5〜
0.2である。
記カルシウム化合物及び上記アルミニウム化合物の混合
割合は、アルミニウムに対するカルシウムのモル比が、
10〜0.05である。混合割合がこの範囲以外である
と、水へのカルシウムイオン及びアルミニウムイオンの
良好な溶出性を示すカルシウムアルミネート前駆体が得
られないので、上記範囲に限定される。好ましくは5〜
0.2である。
【0026】上記混合物中における上記カルシウム化合
物及び上記アルミニウム化合物の粒径は特に限定されな
いが、機械的エネルギーの利用効率の観点から、平均粒
径0.1〜500μmが好ましい。より好ましくは0.
1〜100μmである。
物及び上記アルミニウム化合物の粒径は特に限定されな
いが、機械的エネルギーの利用効率の観点から、平均粒
径0.1〜500μmが好ましい。より好ましくは0.
1〜100μmである。
【0027】上記混合物に作用させる上記機械的エネル
ギーとしては特に限定されず、例えば、圧縮力、せん断
力、衝撃力等によるエネルギーが挙げられる。上記機械
的エネルギーを作用させる方法としては特に限定され
ず、例えば、粉砕を目的として一般的に使用されている
粉砕装置を用いて行うことができる。このような粉砕装
置としては、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミ
ル、媒体攪拌型ミル等の衝撃、摩擦、圧縮、せん断等が
複合したボール媒体ミル;ローラーミル;乳鉢等が挙げ
られる。また、衝撃、摩砕が主であるジェット粉砕装置
を使用することも可能である。これらのうち、機構的に
上記混合物に有効に機械的エネルギーを付与することが
可能であるので、ボール媒体型のミルが好ましい。
ギーとしては特に限定されず、例えば、圧縮力、せん断
力、衝撃力等によるエネルギーが挙げられる。上記機械
的エネルギーを作用させる方法としては特に限定され
ず、例えば、粉砕を目的として一般的に使用されている
粉砕装置を用いて行うことができる。このような粉砕装
置としては、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミ
ル、媒体攪拌型ミル等の衝撃、摩擦、圧縮、せん断等が
複合したボール媒体ミル;ローラーミル;乳鉢等が挙げ
られる。また、衝撃、摩砕が主であるジェット粉砕装置
を使用することも可能である。これらのうち、機構的に
上記混合物に有効に機械的エネルギーを付与することが
可能であるので、ボール媒体型のミルが好ましい。
【0028】上記機械的エネルギーを作用させるに際し
ては、セメントクリンカー、珪砂、石灰石等の粉砕時に
通常使用される粉砕助剤を使用することが好ましい。こ
のような粉砕助剤としては特に限定されず、例えば、メ
チルアルコール等のアルコール類、トリエタノールアミ
ン等のエタノールアミン類等の液体系のもの;ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体系の
もの;アセトン蒸気等の気体系のもの等が挙げられる。
ては、セメントクリンカー、珪砂、石灰石等の粉砕時に
通常使用される粉砕助剤を使用することが好ましい。こ
のような粉砕助剤としては特に限定されず、例えば、メ
チルアルコール等のアルコール類、トリエタノールアミ
ン等のエタノールアミン類等の液体系のもの;ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の固体系の
もの;アセトン蒸気等の気体系のもの等が挙げられる。
【0029】上記混合物に作用させる上記機械的エネル
ギーは、0.5〜30kWh/kgである。0.5kW
h/kg未満であると、混合物からカルシウムアルミネ
ート前駆体への形成反応が不完全であるため、得られる
カルシウムアルミネート前駆体の水中への溶出性、特に
アルミニウムイオンの溶出性が低くなり、30kWh/
kgを超えると、粉砕装置への過大な負荷、媒体として
のボールや容器の激しい磨耗による処理粉体のコンタミ
ネーション、処理粉体の凝集による粗大粒子化、コスト
等の生産性の面での不利等の不都合があるので、上記範
囲に限定される。好ましくは1.0〜10kWh/kg
である。
ギーは、0.5〜30kWh/kgである。0.5kW
h/kg未満であると、混合物からカルシウムアルミネ
ート前駆体への形成反応が不完全であるため、得られる
カルシウムアルミネート前駆体の水中への溶出性、特に
アルミニウムイオンの溶出性が低くなり、30kWh/
kgを超えると、粉砕装置への過大な負荷、媒体として
のボールや容器の激しい磨耗による処理粉体のコンタミ
ネーション、処理粉体の凝集による粗大粒子化、コスト
等の生産性の面での不利等の不都合があるので、上記範
囲に限定される。好ましくは1.0〜10kWh/kg
である。
【0030】上記機械的エネルギーは、上記混合物を粉
砕装置中に投入して実際に運転したときに粉砕装置が消
費する全電力量から、粉砕装置やボール媒体自体の運動
や回転によって消費される電力量を差し引いた電力量で
あって、上記混合物のみに供給されたと考えられる電力
量を示したものである。ここで、上記粉砕装置やボール
媒体自体の運動や回転によって消費される電力量は、上
記混合物を投入せずに空のままで運転したこと以外は、
上記混合物を投入した場合と同一の条件として運転した
場合の消費電力量に等しい。
砕装置中に投入して実際に運転したときに粉砕装置が消
費する全電力量から、粉砕装置やボール媒体自体の運動
や回転によって消費される電力量を差し引いた電力量で
あって、上記混合物のみに供給されたと考えられる電力
量を示したものである。ここで、上記粉砕装置やボール
媒体自体の運動や回転によって消費される電力量は、上
記混合物を投入せずに空のままで運転したこと以外は、
上記混合物を投入した場合と同一の条件として運転した
場合の消費電力量に等しい。
【0031】上述のようにして得られるカルシウムアル
ミネート前駆体(I)は、カルシウムアルミネートであ
る3CaO・Al2 O3 、12CaO・7Al2 O3 、
CaO・Al2 O3 、CaO・2Al2 O3 、CaO・
6Al2 O3 等が結晶水を有するものであって、カルシ
ウムアルミネート水和物であり、熱処理することにより
カルシウムアルミネートとなるものである。
ミネート前駆体(I)は、カルシウムアルミネートであ
る3CaO・Al2 O3 、12CaO・7Al2 O3 、
CaO・Al2 O3 、CaO・2Al2 O3 、CaO・
6Al2 O3 等が結晶水を有するものであって、カルシ
ウムアルミネート水和物であり、熱処理することにより
カルシウムアルミネートとなるものである。
【0032】本発明のカルシウムアルミネート前駆体
(II)は、酸素配位数が4又は6であるアルミニウム
を有し、かつ、50〜500℃で脱水される結晶水を有
するものである。
(II)は、酸素配位数が4又は6であるアルミニウム
を有し、かつ、50〜500℃で脱水される結晶水を有
するものである。
【0033】一般に、カルシウムアルミネートの水和物
は、水中ではむしろ安定しており、ほとんど溶解せず、
カルシウムイオン及びアルミニウムイオンのどちらもほ
とんど溶出しない。また、Ca(OH)2 とAl(O
H)3 との混合物は、50〜500℃で脱水される結晶
水を有し、カルシウムイオンの溶出性には優れている
が、アルミニウムイオンはほとんど溶出しない。
は、水中ではむしろ安定しており、ほとんど溶解せず、
カルシウムイオン及びアルミニウムイオンのどちらもほ
とんど溶出しない。また、Ca(OH)2 とAl(O
H)3 との混合物は、50〜500℃で脱水される結晶
水を有し、カルシウムイオンの溶出性には優れている
が、アルミニウムイオンはほとんど溶出しない。
【0034】これに対して、本発明のカルシウムアルミ
ネート前駆体(II)は、酸素配位数が4又は6である
アルミニウムを有し、かつ、50〜500℃で脱水され
る結晶水を有するものであって、その構造中に不安定局
所構造が導入されていると考えられ、カルシウムイオン
及びアルミニウムイオンの溶出性に優れている。
ネート前駆体(II)は、酸素配位数が4又は6である
アルミニウムを有し、かつ、50〜500℃で脱水され
る結晶水を有するものであって、その構造中に不安定局
所構造が導入されていると考えられ、カルシウムイオン
及びアルミニウムイオンの溶出性に優れている。
【0035】上記アルミニウムの酸素配位数の測定方法
は、27Al MAS NMR法において、ケミカルシフ
トの基準物質を[Al(H2 O)6 ]3+とし、ケミカル
シフトを観測することにより実施することができ、ケミ
カルシフト50〜80ppmの間にピークが観察された
場合は、酸素配位数4であるアルミニウムを有し、ケミ
カルシフト−10〜20ppmの間にピークが観察され
た場合は、酸素配位数6であるアルミニウムを有すると
判断することができる。
は、27Al MAS NMR法において、ケミカルシフ
トの基準物質を[Al(H2 O)6 ]3+とし、ケミカル
シフトを観測することにより実施することができ、ケミ
カルシフト50〜80ppmの間にピークが観察された
場合は、酸素配位数4であるアルミニウムを有し、ケミ
カルシフト−10〜20ppmの間にピークが観察され
た場合は、酸素配位数6であるアルミニウムを有すると
判断することができる。
【0036】上記結晶水の脱水温度を測定する方法は、
微分熱重量測定により実施することができ、同一試料に
よるTG−DTAの同時測定の手法を採用している市販
の熱分析装置によって得られる熱重量曲線(TG曲線)
を、温度に関して1次微分して得られるDTGに現れる
ピークにより測定することができる。
微分熱重量測定により実施することができ、同一試料に
よるTG−DTAの同時測定の手法を採用している市販
の熱分析装置によって得られる熱重量曲線(TG曲線)
を、温度に関して1次微分して得られるDTGに現れる
ピークにより測定することができる。
【0037】本発明のカルシウムアルミネート前駆体
(II)の製造方法としては特に限定されず、例えば、
カルシウム化合物とアルミニウム化合物よりなる混合物
に、メカノケミカル反応を利用して機械的エネルギーを
作用させ、活性化させることにより製造する方法等を採
用することができる。このような方法としては特に限定
されず、例えば、上記カルシウムアルミネート前駆体
(I)の製造方法と同様の方法等を採用することができ
る。
(II)の製造方法としては特に限定されず、例えば、
カルシウム化合物とアルミニウム化合物よりなる混合物
に、メカノケミカル反応を利用して機械的エネルギーを
作用させ、活性化させることにより製造する方法等を採
用することができる。このような方法としては特に限定
されず、例えば、上記カルシウムアルミネート前駆体
(I)の製造方法と同様の方法等を採用することができ
る。
【0038】本発明のカルシウムアルミネート前駆体
(II)としては、具体的には、例えば、カルシウムア
ルミネートである3CaO・Al2 O3 、12CaO・
7Al 2 O3 、CaO・Al2 O3 、CaO・2Al2
O3 、CaO・6Al2 O3 等が結晶水を持ったカルシ
ウムアルミネート水和物等が挙げられる。
(II)としては、具体的には、例えば、カルシウムア
ルミネートである3CaO・Al2 O3 、12CaO・
7Al 2 O3 、CaO・Al2 O3 、CaO・2Al2
O3 、CaO・6Al2 O3 等が結晶水を持ったカルシ
ウムアルミネート水和物等が挙げられる。
【0039】上記カルシウムアルミネート前駆体(I)
及び上記カルシウムアルミネート前駆体(II)の同定
は、X線回折により示される回折ピークをもとに、JC
PDSカードに従い同定を行い、カルシウムアルミネー
ト水和物の結晶ピークの有無により判断することができ
る。
及び上記カルシウムアルミネート前駆体(II)の同定
は、X線回折により示される回折ピークをもとに、JC
PDSカードに従い同定を行い、カルシウムアルミネー
ト水和物の結晶ピークの有無により判断することができ
る。
【0040】本発明においては、上記カルシウムアルミ
ネート前駆体(I)又は上記カルシウムアルミネート前
駆体(II)を、セメントに添加してセメント組成物
(I)とする。
ネート前駆体(I)又は上記カルシウムアルミネート前
駆体(II)を、セメントに添加してセメント組成物
(I)とする。
【0041】上記カルシウムアルミネート前駆体(I)
及び上記カルシウムアルミネート前駆体(II)は、カ
ルシウムイオン及びアルミニウムイオンの優れた溶出性
を示すので、これらのものが添加されたセメント組成物
は、硬化反応が促進され、超速硬性を示すことができ
る。また、硬化のメカニズムは、カルシウムアルミネー
トの水和によるものであり、エトリンガイトを生成しな
いので、得られるセメント硬化体の寸法安定性及び耐久
性に優れている。
及び上記カルシウムアルミネート前駆体(II)は、カ
ルシウムイオン及びアルミニウムイオンの優れた溶出性
を示すので、これらのものが添加されたセメント組成物
は、硬化反応が促進され、超速硬性を示すことができ
る。また、硬化のメカニズムは、カルシウムアルミネー
トの水和によるものであり、エトリンガイトを生成しな
いので、得られるセメント硬化体の寸法安定性及び耐久
性に優れている。
【0042】上記セメントとしては特に限定されず、例
えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセ
メント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトラ
ンドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等のポル
トランドセメント;高炉セメント、シリカセメント、フ
ライアッシュセメント等の混合セメント;白色ポルトラ
ンドセメント、セメント系固化材、アルミナセメント、
膨張セメント等の特殊セメント等が挙げられるが、本発
明においては、これらのうち、安価で品質が安定してい
る普通ポルトランドセメントを好適に用いることができ
る。
えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセ
メント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトラ
ンドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等のポル
トランドセメント;高炉セメント、シリカセメント、フ
ライアッシュセメント等の混合セメント;白色ポルトラ
ンドセメント、セメント系固化材、アルミナセメント、
膨張セメント等の特殊セメント等が挙げられるが、本発
明においては、これらのうち、安価で品質が安定してい
る普通ポルトランドセメントを好適に用いることができ
る。
【0043】本発明のセメント組成物(I)において
は、上記カルシウムアルミネート前駆体(I)又は上記
カルシウムアルミネート前駆体(II)の添加量は、セ
メント100重量部に対して1〜100重量部が好まし
い。1重量部未満であると、添加の効果がなく、100
重量部を超えると、充分な作業性が得られないまま硬化
が開始するため、ポットライフが問題となる。より好ま
しくは3〜50重量部である。
は、上記カルシウムアルミネート前駆体(I)又は上記
カルシウムアルミネート前駆体(II)の添加量は、セ
メント100重量部に対して1〜100重量部が好まし
い。1重量部未満であると、添加の効果がなく、100
重量部を超えると、充分な作業性が得られないまま硬化
が開始するため、ポットライフが問題となる。より好ま
しくは3〜50重量部である。
【0044】本発明においては、上記カルシウムアルミ
ネート前駆体(I)又は上記カルシウムアルミネート前
駆体(II)及び石膏を、セメントに添加してセメント
組成物(II)とする。
ネート前駆体(I)又は上記カルシウムアルミネート前
駆体(II)及び石膏を、セメントに添加してセメント
組成物(II)とする。
【0045】本発明のセメント組成物(II)において
は、上記カルシウムアルミネート前駆体(I)又は上記
カルシウムアルミネート前駆体(II)の添加量は、セ
メント100重量部に対して1〜50重量部が好まし
い。1重量部未満であると、添加の効果がなく、50重
量部を超えると、セメント硬化体の寸法安定性及び耐久
性が問題となる。より好ましくは3〜20重量部であ
る。
は、上記カルシウムアルミネート前駆体(I)又は上記
カルシウムアルミネート前駆体(II)の添加量は、セ
メント100重量部に対して1〜50重量部が好まし
い。1重量部未満であると、添加の効果がなく、50重
量部を超えると、セメント硬化体の寸法安定性及び耐久
性が問題となる。より好ましくは3〜20重量部であ
る。
【0046】上記石膏は、得られるセメント硬化体の強
度を向上させることができる。上記石膏としては特に限
定されず、例えば、無水石膏(CaSO4 )、半水石膏
(CaSO4 ・1/2H2 O)、2水石膏(CaSO4
・2H2 O)等が挙げられる。これらは、単独で又は2
種以上併用することができる。
度を向上させることができる。上記石膏としては特に限
定されず、例えば、無水石膏(CaSO4 )、半水石膏
(CaSO4 ・1/2H2 O)、2水石膏(CaSO4
・2H2 O)等が挙げられる。これらは、単独で又は2
種以上併用することができる。
【0047】本発明のセメント組成物(II)において
は、上記石膏の添加量は、セメント100重量部に対し
て1〜50重量部が好ましい。1重量部未満であると、
添加の効果がなく、50重量部を超えると、エトリンガ
イトが多量に生成し、異常膨張がおこる。より好ましく
は3〜20重量部である。
は、上記石膏の添加量は、セメント100重量部に対し
て1〜50重量部が好ましい。1重量部未満であると、
添加の効果がなく、50重量部を超えると、エトリンガ
イトが多量に生成し、異常膨張がおこる。より好ましく
は3〜20重量部である。
【0048】また、上記石膏の添加量は、最終的な水和
物と考えられるモノサルフェート(3CaO・Al2 O
3 ・CaSO4 ・12H2 O)を形成させるために必要
な理論量を考慮して、上記カルシウムアルミネート前駆
体(I)又は上記カルシウムアルミネート前駆体(I
I)の添加量に応じて、重量比で、Al2 O3 :CaS
O4 =100:60〜150となるように添加すること
が好ましい。
物と考えられるモノサルフェート(3CaO・Al2 O
3 ・CaSO4 ・12H2 O)を形成させるために必要
な理論量を考慮して、上記カルシウムアルミネート前駆
体(I)又は上記カルシウムアルミネート前駆体(I
I)の添加量に応じて、重量比で、Al2 O3 :CaS
O4 =100:60〜150となるように添加すること
が好ましい。
【0049】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0050】実施例1〜7、比較例1〜3 カルシウム化合物として消石灰(河合石灰工業社製)、
アルミニウム化合物として水酸化アルミニウム(C−3
1、住友化学工業社製)を、カルシウムとアルミニウム
のモル比であるCa/Alが表1に示す値となるように
配合し、混合物を得た。得られた混合物に、ウルトラフ
ァインミル(AT−20、三菱重工業社製)により、表
1に示す機械的エネルギーを作用させてカルシウムアル
ミネート前駆体を得た。
アルミニウム化合物として水酸化アルミニウム(C−3
1、住友化学工業社製)を、カルシウムとアルミニウム
のモル比であるCa/Alが表1に示す値となるように
配合し、混合物を得た。得られた混合物に、ウルトラフ
ァインミル(AT−20、三菱重工業社製)により、表
1に示す機械的エネルギーを作用させてカルシウムアル
ミネート前駆体を得た。
【0051】機械的エネルギーを作用させる際には、ボ
ール媒体として10mmφのジルコニアボールを使用し
た。また、ジルコニアボールの投入量は520kgと
し、混合物の投入量は20kgとし、更に、粉砕助剤と
してトリエタノールアミン25%、エタノール75%の
混合物を100g添加した。
ール媒体として10mmφのジルコニアボールを使用し
た。また、ジルコニアボールの投入量は520kgと
し、混合物の投入量は20kgとし、更に、粉砕助剤と
してトリエタノールアミン25%、エタノール75%の
混合物を100g添加した。
【0052】混合物に作用させる機械的エネルギーは、
平均エネルギー密度(1時間当たりの平均エネルギーで
あり、下式で求められる混合物に作用させた機械的エネ
ルギーを処理時間で割った値をいう)が、約0.5kW
/kgとなる運転条件で、処理時間を変化させることに
より、表1に示す機械的エネルギーとした。
平均エネルギー密度(1時間当たりの平均エネルギーで
あり、下式で求められる混合物に作用させた機械的エネ
ルギーを処理時間で割った値をいう)が、約0.5kW
/kgとなる運転条件で、処理時間を変化させることに
より、表1に示す機械的エネルギーとした。
【0053】混合物に作用させた機械的エネルギー(k
Wh/kg)={混合物処理時の運転で消費した電力量
(kWh)−混合物投入前の空運転時に消費した電力量
(kWh)}÷処理混合物量(kg)
Wh/kg)={混合物処理時の運転で消費した電力量
(kWh)−混合物投入前の空運転時に消費した電力量
(kWh)}÷処理混合物量(kg)
【0054】得られたカルシウムアルミネート前駆体
の、カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの水への
溶出性について、下記方法により評価した。結果を表1
に示した。
の、カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの水への
溶出性について、下記方法により評価した。結果を表1
に示した。
【0055】評価方法 (1)カルシウムイオン及びアルミニウムイオンの水へ
の溶出性 蒸留水:カルシウムアルミネート前駆体=50:1の重
量比で、5分間攪拌後に溶出液と残さ粉体に分離し、溶
出液についてICPにより、カルシウムイオン濃度及び
アルミニウムイオン濃度を測定し、溶出性の指標とし
た。
の溶出性 蒸留水:カルシウムアルミネート前駆体=50:1の重
量比で、5分間攪拌後に溶出液と残さ粉体に分離し、溶
出液についてICPにより、カルシウムイオン濃度及び
アルミニウムイオン濃度を測定し、溶出性の指標とし
た。
【0056】
【表1】
【0057】実施例8 実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得た。得られたカルシウムアルミネート前駆体のアルミ
ニウムの酸素配位数、結晶水の脱水温度、及び、カルシ
ウムアルミネート水和物の有無について下記方法により
評価し、更に、カルシウムイオン及びアルミニウムイオ
ンの水への溶出性を評価した。結果を表2に示した。
得た。得られたカルシウムアルミネート前駆体のアルミ
ニウムの酸素配位数、結晶水の脱水温度、及び、カルシ
ウムアルミネート水和物の有無について下記方法により
評価し、更に、カルシウムイオン及びアルミニウムイオ
ンの水への溶出性を評価した。結果を表2に示した。
【0058】評価方法 (1)アルミニウムの酸素配位数27 Al MAS NMRスペクトルを、観測周波数10
4.216ppm、試料回転速度12kHz、ケミカル
シフトの基準物質[Al(H2 O)6 ]3+とし、プロト
ンデカップリング法により測定した。測定されたスペク
トルにより、ケミカルシフト50〜80ppmの間にピ
ークが観察されたものは、酸素配位数4であるアルミニ
ウムが、ケミカルシフト−10〜20ppmの間にピー
クが観察されたものは、酸素配位数6であるアルミニウ
ムが存在すると判断した。酸素配位数4及び6の両方に
ピークが観測されたものは、○とし、どちらにもピーク
が観測されなかったものは、×とした。
4.216ppm、試料回転速度12kHz、ケミカル
シフトの基準物質[Al(H2 O)6 ]3+とし、プロト
ンデカップリング法により測定した。測定されたスペク
トルにより、ケミカルシフト50〜80ppmの間にピ
ークが観察されたものは、酸素配位数4であるアルミニ
ウムが、ケミカルシフト−10〜20ppmの間にピー
クが観察されたものは、酸素配位数6であるアルミニウ
ムが存在すると判断した。酸素配位数4及び6の両方に
ピークが観測されたものは、○とし、どちらにもピーク
が観測されなかったものは、×とした。
【0059】(2)結晶水の脱水温度 熱重量示差熱測定装置(セイコー電子工業社製)を使用
し、測定温度範囲を30〜1000℃、昇温速度を10
℃/分、窒素雰囲気にて測定を行い、熱重量曲線(TG
曲線)を記録し、この曲線を温度に関して1次微分して
微分熱重量曲線を求めた。この曲線において、50〜5
00℃にピークが観測されたものは、○とし、観測され
なかったものは、×とした。
し、測定温度範囲を30〜1000℃、昇温速度を10
℃/分、窒素雰囲気にて測定を行い、熱重量曲線(TG
曲線)を記録し、この曲線を温度に関して1次微分して
微分熱重量曲線を求めた。この曲線において、50〜5
00℃にピークが観測されたものは、○とし、観測され
なかったものは、×とした。
【0060】(3)カルシウムアルミネート水和物の有
無 X線回折装置(RINT1000、理学社製)により定
性分析を行い、得られた回折ピークをJCPDSにより
同定した。この結果から、カルシウムアルミネート水和
物が存在するか否かを判断し、カルシウムアルミネート
水和物が存在するものは、○とし、存在しないものは、
×とした。
無 X線回折装置(RINT1000、理学社製)により定
性分析を行い、得られた回折ピークをJCPDSにより
同定した。この結果から、カルシウムアルミネート水和
物が存在するか否かを判断し、カルシウムアルミネート
水和物が存在するものは、○とし、存在しないものは、
×とした。
【0061】(4)カルシウムイオン及びアルミニウム
イオンの水への溶出性 実施例1におけるカルシウムイオン及びアルミニウムイ
オンの水への溶出性の評価方法と同様にして行った。
イオンの水への溶出性 実施例1におけるカルシウムイオン及びアルミニウムイ
オンの水への溶出性の評価方法と同様にして行った。
【0062】実施例9 実施例2と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0063】実施例10 実施例3と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0064】実施例11 実施例4と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0065】実施例12 実施例5と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0066】実施例13 実施例6と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0067】実施例14 実施例7と同様にしてカルシウムアルミネート前駆体を
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
得、実施例8と同様にして評価した。結果を表2に示し
た。
【0068】比較例4 カルシウムとアルミニウムのモル比であるCa/Alを
1.5とし、機械的エネルギーを作用させなかったこと
以外は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート
前駆体を得、実施例8と同様にして評価した。結果を表
2に示した。
1.5とし、機械的エネルギーを作用させなかったこと
以外は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート
前駆体を得、実施例8と同様にして評価した。結果を表
2に示した。
【0069】比較例5 カルシウムとアルミニウムのモル比であるCa/Alを
1.5とし、機械的エネルギーを0.4kWh/kg作
用させたこと以外は、実施例1と同様にしてカルシウム
アルミネート前駆体を得、実施例8と同様にして評価し
た。結果を表2に示した。
1.5とし、機械的エネルギーを0.4kWh/kg作
用させたこと以外は、実施例1と同様にしてカルシウム
アルミネート前駆体を得、実施例8と同様にして評価し
た。結果を表2に示した。
【0070】
【表2】
【0071】実施例15〜23、比較例6〜10 表3に示すカルシウムとアルミニウムのモル比の混合物
に、表3に示す機械的エネルギーを作用させたこと以外
は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート前駆
体を得た。
に、表3に示す機械的エネルギーを作用させたこと以外
は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート前駆
体を得た。
【0072】得られたカルシウムアルミネート前駆体
を、表3に示す種類のセメントに添加した。カルシウム
アルミネート前駆体のセメントに対する添加量は、セメ
ント100重量部に対して表3に示す添加量とした。添
加後の混合は、ハンドミキサーにより行い、セメント組
成物を調製した。
を、表3に示す種類のセメントに添加した。カルシウム
アルミネート前駆体のセメントに対する添加量は、セメ
ント100重量部に対して表3に示す添加量とした。添
加後の混合は、ハンドミキサーにより行い、セメント組
成物を調製した。
【0073】なお、表3中の「普通」は、普通ポルトラ
ンドセメント(秩父小野田セメント社製)を示し、「早
強」は、早強ポルトランドセメント(秩父小野田セメン
ト社製)を示し、「JET」は、ジェットセメント(秩
父小野田セメント社製)を示し、「アルミナ」は、アル
ミナセメント(デンカ2号、電気化学工業社製)を示
す。また、比較例9及び比較例10においては、カルシ
ウムアルミネート前駆体を添加しなかった。
ンドセメント(秩父小野田セメント社製)を示し、「早
強」は、早強ポルトランドセメント(秩父小野田セメン
ト社製)を示し、「JET」は、ジェットセメント(秩
父小野田セメント社製)を示し、「アルミナ」は、アル
ミナセメント(デンカ2号、電気化学工業社製)を示
す。また、比較例9及び比較例10においては、カルシ
ウムアルミネート前駆体を添加しなかった。
【0074】得られたセメント組成物の速硬性、及び、
セメント硬化体中のエトリンガイトの有無について、下
記方法で評価した。結果を表3に示した。
セメント硬化体中のエトリンガイトの有無について、下
記方法で評価した。結果を表3に示した。
【0075】評価方法 (1)速硬性 得られたセメント組成物100重量部に対して、水35
重量部を注水し、3分間さじで充分に混練して、セメン
トペーストを調製した。得られたセメントペーストにつ
いて、JIS R 5201(セメントの物理試験法
7.凝結試験)に準じて凝結試験を行い、凝結の開始と
終結を測定し、速硬性の指標とした。凝結試験機として
は、自動凝結試験機(MIC−308−1、圓井製作所
社製)を用いた。ただし、超速硬性を示し、3分間の混
練時に凝結が開始し、凝結試験が不可能であるものに対
しては、得られたセメント組成物100重量部に対し
て、凝結遅延剤(ジェットセッター、秩父小野田セメン
ト社製)を添加した後、同様の測定をおこなった。
重量部を注水し、3分間さじで充分に混練して、セメン
トペーストを調製した。得られたセメントペーストにつ
いて、JIS R 5201(セメントの物理試験法
7.凝結試験)に準じて凝結試験を行い、凝結の開始と
終結を測定し、速硬性の指標とした。凝結試験機として
は、自動凝結試験機(MIC−308−1、圓井製作所
社製)を用いた。ただし、超速硬性を示し、3分間の混
練時に凝結が開始し、凝結試験が不可能であるものに対
しては、得られたセメント組成物100重量部に対し
て、凝結遅延剤(ジェットセッター、秩父小野田セメン
ト社製)を添加した後、同様の測定をおこなった。
【0076】(2)エトリンガイトの有無 上記速硬性の評価において調製したセメントペーストの
材齢1日のセメント硬化体について、X線回折機(RI
NT1000、理学社製)を用いて定性分析を行い、エ
トリンガイトの結晶ピークの有無により判断した。
材齢1日のセメント硬化体について、X線回折機(RI
NT1000、理学社製)を用いて定性分析を行い、エ
トリンガイトの結晶ピークの有無により判断した。
【0077】
【表3】
【0078】実施例24〜32、比較例11〜15 表4に示すカルシウムとアルミニウムのモル比の混合物
に、表4に示す機械的エネルギーを作用させたこと以外
は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート前駆
体を得た。
に、表4に示す機械的エネルギーを作用させたこと以外
は、実施例1と同様にしてカルシウムアルミネート前駆
体を得た。
【0079】得られたカルシウムアルミネート前駆体、
及び、石膏(半水石膏、B−YNプラスター、吉野石膏
社製)を、表4に示す種類のセメントに添加した。カル
シウムアルミネート前駆体、及び、石膏のセメントに対
する添加量は、セメント100重量部に対して、それぞ
れ表4に示す添加量とした。添加後の混合は、ハンドミ
キサーにより行い、セメント組成物を調製した。
及び、石膏(半水石膏、B−YNプラスター、吉野石膏
社製)を、表4に示す種類のセメントに添加した。カル
シウムアルミネート前駆体、及び、石膏のセメントに対
する添加量は、セメント100重量部に対して、それぞ
れ表4に示す添加量とした。添加後の混合は、ハンドミ
キサーにより行い、セメント組成物を調製した。
【0080】なお、表4中の「普通」は、普通ポルトラ
ンドセメント(秩父小野田セメント社製)を示し、「早
強」は、早強ポルトランドセメント(秩父小野田セメン
ト社製)を示し、「JET」は、ジェットセメント(秩
父小野田セメント社製)を示し、「アルミナ」は、アル
ミナセメント(デンカ2号、電気化学工業社製)を示
す。また、比較例14及び比較例15においては、カル
シウムアルミネート前駆体を添加しなかった。
ンドセメント(秩父小野田セメント社製)を示し、「早
強」は、早強ポルトランドセメント(秩父小野田セメン
ト社製)を示し、「JET」は、ジェットセメント(秩
父小野田セメント社製)を示し、「アルミナ」は、アル
ミナセメント(デンカ2号、電気化学工業社製)を示
す。また、比較例14及び比較例15においては、カル
シウムアルミネート前駆体を添加しなかった。
【0081】得られたセメント組成物の速硬性、及び、
セメント硬化体の寸法安定性について、下記方法により
評価した。結果を表4に示した。
セメント硬化体の寸法安定性について、下記方法により
評価した。結果を表4に示した。
【0082】評価方法 (1)速硬性 実施例15における速硬性の評価方法と同様にして行っ
た。
た。
【0083】(2)セメント硬化体の寸法安定性 得られたセメント組成物100重量部、8号珪砂(六呂
屋鉱業社製)50重量部、及び、水40重量部を混練
し、得られた混練物をゴム型に注型し、50mm×15
0mm×10mmのダンベル形状に成形した。この後、
60℃の水蒸気中で蒸気養生を2日間行い、脱型してセ
メント硬化体を得た。得られたセメント硬化体を水中に
10日間浸漬し、浸漬前後の長手方向の寸法安定性をマ
イクロメーターにより測定し、下記式により求まる値
が、0.1%以下のものは、○とし、0.1%を超える
ものは、×とした。 (浸漬後寸法−初期寸法)/初期寸法×100
屋鉱業社製)50重量部、及び、水40重量部を混練
し、得られた混練物をゴム型に注型し、50mm×15
0mm×10mmのダンベル形状に成形した。この後、
60℃の水蒸気中で蒸気養生を2日間行い、脱型してセ
メント硬化体を得た。得られたセメント硬化体を水中に
10日間浸漬し、浸漬前後の長手方向の寸法安定性をマ
イクロメーターにより測定し、下記式により求まる値
が、0.1%以下のものは、○とし、0.1%を超える
ものは、×とした。 (浸漬後寸法−初期寸法)/初期寸法×100
【0084】
【表4】
【0085】
【発明の効果】本発明のカルシウムアルミネート前駆体
は、水中におけるカルシウムイオン及びアルミニウムイ
オンの溶出性に優れており、液相中のカルシウムやアル
ミニウムを利用した固液反応に有効に利用することがで
き、例えば、セメントや水ガラスの硬化反応を促進する
ことができる。本発明のカルシウムアルミネート前駆体
を添加したセメント組成物は、エトリンガイトを生成し
ないか又は少量しか生成しない硬化メカニズムで超速硬
性を発現することができ、得られるセメント硬化体は、
寸法安定性や耐久性に優れたものとなる。
は、水中におけるカルシウムイオン及びアルミニウムイ
オンの溶出性に優れており、液相中のカルシウムやアル
ミニウムを利用した固液反応に有効に利用することがで
き、例えば、セメントや水ガラスの硬化反応を促進する
ことができる。本発明のカルシウムアルミネート前駆体
を添加したセメント組成物は、エトリンガイトを生成し
ないか又は少量しか生成しない硬化メカニズムで超速硬
性を発現することができ、得られるセメント硬化体は、
寸法安定性や耐久性に優れたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C04B 103:14
Claims (4)
- 【請求項1】 カルシウム化合物及びアルミニウム化合
物よりなり、アルミニウムに対するカルシウムのモル比
が、10〜0.05である混合物に、0.5〜30kW
h/kgの機械的エネルギーを作用させて得られること
を特徴とするカルシウムアルミネート前駆体。 - 【請求項2】 酸素配位数が4又は6であるアルミニウ
ムを有し、かつ、50〜500℃で脱水される結晶水を
有することを特徴とするカルシウムアルミネート前駆
体。 - 【請求項3】 セメントに、請求項1又は2記載のカル
シウムアルミネート前駆体を添加してなることを特徴と
するセメント組成物。 - 【請求項4】 セメントに、請求項1又は2記載のカル
シウムアルミネート前駆体及び石膏を添加してなること
を特徴とするセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8060851A JPH09255327A (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | カルシウムアルミネート前駆体、及び、セメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8060851A JPH09255327A (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | カルシウムアルミネート前駆体、及び、セメント組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255327A true JPH09255327A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13154306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8060851A Withdrawn JPH09255327A (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | カルシウムアルミネート前駆体、及び、セメント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09255327A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007046297A1 (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Taiheiyo Cement Corporation | セメント添加材及びセメント組成物 |
JP2007161494A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | セメント混和材及びセメント組成物 |
-
1996
- 1996-03-18 JP JP8060851A patent/JPH09255327A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007046297A1 (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Taiheiyo Cement Corporation | セメント添加材及びセメント組成物 |
US8133317B2 (en) | 2005-10-17 | 2012-03-13 | Taiheiyo Cement Corporation | Cement additive and cement composition |
JP2007161494A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | セメント混和材及びセメント組成物 |
JP4509015B2 (ja) * | 2005-12-09 | 2010-07-21 | 電気化学工業株式会社 | セメント混和材及びセメント組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060510 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060607 |