JPH09253905A - 加工旋盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、かつ安いコストで製作できる
自動供給装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 部品の自動供給装置を備えた加工旋盤に
おいて、その主軸台４の主軸６に取付けられるチヤツク
５の前部にあってバイト等の刃物を取り付ける刃物台３
に前記自動供給装置１を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】二次加工等を行う加工旋盤の
自動供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動旋盤等で成形された一次加工
部品を二次加工を施す加工旋盤に自動的に供給する装置
として、その一つに、部品を一定の向き方向に揃えて整
列化する装置と、該装置によって整列化した部品を旋盤
のチヤツクに供給する自動供給装置との二つの装置で構
成されるものがある。そしてこれらの装置は一般的に加
工旋盤のベット上及びその上部空間特定の位置にそれぞ
れ配設されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の自動供給装置は
上記加工旋盤の狭いベット上及びその上部空間に配設し
ているため、狭いがために装置自体も複雑な構造のもの
となり、そのコストも高いものとなっていた。又、上記
の自動供給装置は、上記加工旋盤のチヤツクに部品を供
給するに際し、そのチヤツクの前部及び側部に設けられ
ているバイト等の刃物、及び前部にあってそれらの刃物
を取付けする刃物台に接触しないように配慮せねばなら
ず、このためにサイクルタイムも長く設計しなければな
らないことがしばしば生じていた。本発明は上記問題を
鑑みなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の自動供
給装置を備えた加工旋盤において、前記自動供給装置を
バイト等の刃物を取付ける刃物台に設けたことを特徴と
するものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】加工旋盤のチヤツクの前部に設け
られて前後，左右に作動する刃物台に、加工部品を一定
の向き方向に揃えて整列化する装置によって整列化した
加工部品を一個一個取り出し、上記チヤツクに自動的に
供給する自動供給装置を設けて、刃物台の前後、左右の
動き等を利用して部品の自動供給を図る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１、２に基づいて
詳述する。尚、本実施例は予め動作手順がプログラミン
グされて自動的に作動するＮＣ加工旋盤のものである。
図１は本発明の加工旋盤の要部のみを示した上面図であ
る。図２は図１におけるＡ−Ａ部分の断面図である。図
１において、図中左側上部に主軸台４が配され、この主
軸台４内に軸受、主軸６等を介してチヤツク５が取付け
られている。チヤツク５の前部には（図中右側に）長い
板状の平坦な刃物台３が配設され、この刃物台３上にツ
ールホルダー１９を介してバイト２０等の刃物が、更に
本発明の特徴とするところの自動供給装置１が取付けら
れ刃物台３と固定されている。刃物台３は、その下方部
に取付けられた二個のＮＣサーボモータによって（図示
せず）、上記チヤツク５に対して前後及び左右に自動的
に移動するものである。図中左側下部に加工部品１７を
一定の向き方向に揃えて整列化する装置２が配設されて
いる。尚本図においては、上記整列化する装置２の一部
を成すところの部品を連続的に一列に整列を図るシュー
ト１５の部分のみを示す。

【０００７】次に、図２に基づいて本実施例の自動供給
装置１及び上記のシュート１５について説明する。自動
供給装置１は、刃物台３に固定されたシリンダー１１
と、シリンダー１１の軸１１ａに固定され真空チヤツク
１３を固定取付けする取付板１２と、上記真空チヤツク
１３と、真空チヤツク１３に取付けるエアーホース１４
とで構成される。上記真空チヤツク１３はその中心部に
穴１３ｂが形成され、先端部には加工部品１７の形状に
合った段穴１３ａが形成されている。又、上記エアーホ
ース１４の他端は真空ポンプ等の装置に連結されてエア
ーホース内は負圧域が形成され、上記真空チヤツク１３
の段穴１３ａに加工部品１７を負圧吸着する。一方、シ
ュート１５は加工部品１７が一定の方向を向いた状態で
一列に並んで入る溝１５ｂが形成され、その先端部には
加工部品１７を静止させるストッパー１６が固定取付さ
れる。又、その先端部分には、静止した加工部品１７を
自動供給装置１の真空チヤツク１３で吸着して取り出し
するための開口部１５ａが形成されている。そして、上
記ストッパー１６で静止した加工部品１７と真空チヤツ
ク１３とは全く同じ高さの位置で対向して配設される。
上記シユート１５の溝１５ｂの形状及び真空チヤツク１
３の段穴１３ａの形状は加工部品の形状によってそれぞ
れ決定される。

【０００８】上記の装置は以下に述べる働きをなして自
動供給する。先ずシユート１５の前部に在る自動供給装
置１を固定した刃物台３が前方に所定の位置まで移動
し、次にシリンダー１１が作動して真空チヤツク１３を
前方シュート１５に納まっている加工部品１７の所まで
押し出し、同時に負圧作用でもって真空チヤツク１３に
加工部品１７を吸着し、吸着後再び真空チヤツク１３は
シリンダー１１の作動で元の位置に戻る。次に刃物台３
がチヤツク５の在る方に移動し、自動供給装置１の真空
チヤツク１３がチヤツク５の真ん前の位置で停止し、同
時にシリンダー１１が作動して真空チヤツク１３に吸着
した加工部品１７をチヤツク５の所に押し出し、チヤツ
ク５に加工部品１７をチヤツキングさせ、チヤツキング
後再び真空チヤツク１３はシリンダー１１の作動で元の
位置に戻る。尚、シュート１５において、一個加工部品
が取り出された後は整列した次の部品が前方より押し出
されてくる力によって動きストッパー１６に当たって止
まる。

【０００９】以上述べた自動供給装置による自動供給の
動作、更にその後の部品加工動作、部品加工後のチヤツ
ク５から加工部品の搬出動作等は予めプログラムされた
手順に従って自動的に行われ、一定のサイクルで繰り返
し行われるものである。尚、図示してはいないが本実施
例においては、自動供給装置に切削油が入らないようカ
バーが設けられているものである。尚、本実施例の自動
供給装置は負圧吸着作用を利用した装置であるが、特に
本実施例の装置に限定するものではなく、他の方法を利
用した装置であっても良い。

【００１０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明は、前後、左
右に移動する刃物台に自動供給装置を設けることによっ
て刃物台の動きを利用でき、非常に簡単でしかもコスト
のかからない自動供給装置が製作できる。又、部品の供
給及びその加工が刃物台一つの動きで大半行われるので
ロスのないプログラムを組むことによってサイクルタイ
ムも短縮できる効果も現れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の加工旋盤の要部のみを示す上面
図。

【図２】図１におけるＡ−Ａ部分の断面図。

【符号の説明】

１ 自動供給装置 ２ 部品を一定の向き方向に揃えて整列化する装置 ３ 刃物台 ４ 主軸台 ５ チヤツク ６ 主軸 １１ シリンダー １１ａ 軸 １２ 取付板 １３ 真空チヤツク １３ａ 穴 １３ｂ 段穴 １４ エアーホース １５ シュート １５ａ 開口部 １５ｂ 溝 １６ ストッパー １７ 加工部品 １９ ツールホルダー ２０ バイト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品の自動供給装置を備えた加工旋盤に
   おいて、前記自動供給装置をバイト等の刃物を取付ける
   刃物台に設けたことを特徴とする加工旋盤。