JPH0925364A - 振動減衰材料 - Google Patents

振動減衰材料

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JPH0925364A
JPH0925364A JP17579395A JP17579395A JPH0925364A JP H0925364 A JPH0925364 A JP H0925364A JP 17579395 A JP17579395 A JP 17579395A JP 17579395 A JP17579395 A JP 17579395A JP H0925364 A JPH0925364 A JP H0925364A
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JP
Japan
Prior art keywords
rubber
softening point
vibration
hydrocarbon resin
damping material
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP17579395A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Muramatsu
佳孝 村松
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰性その他の振動減衰材料に要求される諸
特性に優れ、かつ、せん断弾性率を任意に変化させるこ
とができ、様々な条件に応じた免震装置の設計を可能に
する振動減衰材料を提供する。 【構成】 天然ゴムを主成分とするゴムに、軟化点が 1
50℃以上の石油系炭化水素樹脂と、軟化点が 150℃未満
の石油系炭化水素樹脂を配合した組成物を加硫させる。
各石油系炭化水素樹脂の好ましい配合量は、合計量でゴ
ム100 重量部に対し40重量部以上であり、また、少なく
とも軟化点が 150℃以上の石油系炭化水素樹脂を樹脂全
体の20重量%以上配合するようにすることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物や構造物の免震
などに利用される振動減衰材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物、構造物、床、各種設
備などの免震対策として、基礎材に鋼板とゴム板を交互
に積層してバネ機能を持たせた積層ゴムを用いるととも
に、振動エネルギーを吸収し、かつ、その伝搬を緩和軽
減する鋼材などからなるダンパーを設置することが一般
に行われている。
【0003】しかしながら、このような積層ゴムと鋼材
ダンパーとの併用は、施工やメンテナンスに多大な時間
や費用を要するだけでなく、地下空間の有効利用が妨げ
られるという難点があった。
【0004】このため、積層ゴム自身に上記ダンパー機
能を付与した高減衰免震アイソレータの要求が高まって
おり、これに用いる新規な振動減衰材料の開発が求めら
れている。
【0005】ゴム材料に振動減衰性を付与する方法とし
ては、粒子径の小さいカーボンブラックを多量に配合す
る方法が一般に知られている。また、天然ゴムなどのゴ
ムに特定の樹脂を多量に配合する方法も提案されている
(特開昭63-22847号公報、特開平3-177441号公報な
ど)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、免震アイソ
レータが有する機能には、振動エネルギーを吸収する機
能の他に、その伝搬を緩和軽減する機能がある。そし
て、この振動の伝搬を緩和軽減する機能に大きく影響す
るものは、免震アイソレータの水平ばね定数である。す
なわち、建築物などの固有振動数を柔らかいばね定数を
有する免震アイソレータで支えることにより振動の卓越
振動数領域よりずらしてやり、これにより振動の伝搬を
緩和することが可能となる。免震アイソレータの水平ば
ね定数は、通常、次式により与えられる。
【0007】 K=(G・A)/(n・tR ) K:水平ばね定数(kgf/cm) G:ゴム材料のせん断弾性率(kgf/cm2 ) A:免震アイソレータの断面積(cm2 ) n:ゴム層数 tR :一層あたりのゴム層の層厚(cm) しかして、一般に振動の卓越振動数領域は地盤種により
異なり、また、免震アイソレータ上に載荷される建築物
などの重量も多岐にわたるため、これらを考慮して免震
アイソレータの水平ばね定数は設定される。したがっ
て、ゴム材の減衰性を低下させることなく、せん断弾性
率を任意に変化させることができれば、様々な条件に応
じたバランスの良い免震アイソレータを設計することが
できる。
【0008】しかるに、前記した従来の減衰性付与方法
では、せん断弾性率を変化させると、減衰性やその他の
特性が基本的に変化するものであった。すなわち、いず
れの場合も、配合剤の添加量を変えることにより、せん
断弾性率を変えることができるが、それと同時に減衰性
やその他の特性も変化してしまい、振動減衰材料として
の機能が損なわれるおそれがあった。。
【0009】本発明はこのような点に対処してなされた
もので、減衰性その他の振動減衰材料に要求される諸特
性に優れ、かつ、せん断弾性率を任意に変化させること
ができる振動減衰材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の振動減衰材料
は、天然ゴムを主成分とするゴムに、軟化点が 150℃以
上の石油系炭化水素樹脂と、軟化点が 150℃未満の石油
系炭化水素樹脂を配合してなる組成物を加硫してなるこ
とを特徴としている。
【0011】本発明に使用するゴムは、弾性に優れ、ま
た、クリープ特性の良好な天然ゴム(NR)を主成分と
するものであり、他の合成ゴムとしては、たとえばイソ
プレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタ
ジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴムなどがあ
げられる。天然ゴムは、通常ゴム全体の50重量%以上、
好ましくは70重量%以上配合される。
【0012】また、このようなゴムに配合する石油系炭
化水素樹脂は、軟化点が 150℃以上のものと、軟化点が
150℃未満のものであり、かかる軟化点の異なる石油系
炭化水素樹脂を併用することにより、ゴム材に優れた減
衰性を付与することができるとともに、そのせん断弾性
率を任意に変化させることができる。軟化点が 150℃以
上のもののみでは、このような効果は得られず、また、
軟化点が 150℃未満のもののみでは、可変できるせん断
弾性率の範囲が狭くなるうえ、クリープ特性も低下す
る。本発明においては、特に、軟化点が 150〜170 ℃の
ものと、軟化点が100℃以上、150 ℃未満のものの併用
が好ましく、より好ましくは軟化点が 150〜160 ℃のも
のと、軟化点が 100〜120 ℃のものの併用である。せん
断弾性率は、これらの石油系炭化水素樹脂のゴムに対す
る配合量により調節することができ、したがって、それ
ぞれの配合量は、得ようとするせん断弾性率に応じて任
意に選択されてよいが、減衰性の点から、合計量で、天
然ゴムを主成分とするゴム 100重量部に対し40重量部以
上、また、クリープ特性の点から、軟化点が 150℃以上
のものが少なくとも樹脂分全体の20%以上となるように
配合することが望ましい。
【0013】なお、石油系炭化水素樹脂としては、上記
条件を満足するものであれば、脂肪族系、脂環族系、芳
香族系、あるいはこれらの共重合系、混合系など、公知
の石油系炭化水素樹脂のなかから任意に選択して使用す
ることができるが、ゴム成分との相溶性の点から、なか
でも芳香族系樹脂を用いることが望ましい。具体的に
は、軟化点が 150℃以上のものとして、日本石油化学社
製の日石ネオポリマー150 、同 160、同 170S などが、
また、軟化点が 150℃以下のものとして、同 100、同 1
20、同130 、同 140など(以上、いずれも商品名)が使
用される。
【0014】本発明の振動減衰材料は、以上の各成分を
混合し、これを加硫させることにより得られる。本発明
においては、上記各成分のほか、通常ゴムに配合される
フェライト粉末、カーボンブラックなどの充填剤、プロ
セスオイルなどの軟化剤、可塑剤、老化防止剤、加工助
剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などの添加剤を、本発明
の効果を阻害しない範囲で配合することができる。
【0015】
【作用】本発明においては、弾性、クリープ特性の良好
な天然ゴムをベースゴムとし、これに、軟化点が 150℃
以上の石油系炭化水素樹脂と、軟化点が 150℃未満の石
油系炭化水素樹脂を組み合わせて配合したものを加硫す
るので、減衰性その他の振動減衰材料に要求される諸特
性を具備させることができるとともに、そのような諸特
性を低下させることなく、せん断弾性率を広い範囲で変
化させることが可能となる。
【0016】また、したがって、このような振動減衰材
料を用いることにより、様々な条件に応じたバランスの
よい免震装置の設計が可能となり、建築物などに対する
優れた免震システムを確立することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を記載する。
【0018】実施例1〜8 表1に示す配合で各成分をニーダーを用いて均一に混合
し、常法により加硫して振動減衰材料を製造した。次い
で、得られた振動減衰材料の、引張強度および伸びをJI
S K 6301に準じて測定するとともに、剛性の温度安定性
を、JIS K 6301に準じて -10℃および40℃の雰囲気下で
引張試験を行い、各温度における 100%引張応力の比
(M100 [-10℃/40℃] )を求めて評価した。また、振
動減衰材料を 1.2mmのシートに作成し、このシートと
1.2mm厚の鋼板とを交互に積層して直径 100mmの円筒状
の積層体(ゴム層数10 鋼板層数 9)を製造し、これに
面圧 100kgf/cm2 の鉛直荷重下で、周波数 0.5Hzのサイ
ン波をせん断方向に加え、せん断歪がシートの総厚に対
して 100%の動的加振下で得られたヒステリシス曲線よ
り、等価減衰定数(h eq)およびせん断弾性率を算出し
た。さらに、上記積層体について、鉛直荷重 100kgf/cm
2 で80℃× 150日経過後の沈み込み量を測定し、次式に
よりクリープ量を算出した。
【0019】クリープ量(%)=[沈み込み量(mm)/
ゴム総厚さ(mm)]× 100 これらの測定結果をそれぞれ表1に示す。
【0020】比較例1〜8 比較例として、軟化点が 150℃未満の芳香族系炭化水素
樹脂を併用した例(比較例1〜4)、軟化点が 150℃以
上の芳香族系炭化水素樹脂を単独配合した例(比較例
5、7)、軟化点が 150℃未満の芳香族系炭化水素樹脂
を単独配合した例(比較例6、8)について、実施例と
同様の特性評価試験を行った。結果を各成分の配合比と
ともに表1に併せ示す。
【0021】
【表1】 表1からも明らかなように、軟化点が 150℃未満の芳香
族系炭化水素樹脂と、軟化点が 150℃以上の芳香族系炭
化水素樹脂を併用した本発明にかかる振動減衰材料にお
いては、減衰性や引張強度などの他の特性を変化させる
ことなくせん断弾性率を変化させることができており、
特に、軟化点が 150℃以上の芳香族系炭化水素樹脂の割
合が20重量%以上である実施例1〜6ではクリープ特性
も良好である。これに対し、比較例では、総じてクリー
プ特性が不良であるうえ、せん断弾性率の変化が小さか
ったり(比較例1〜4)、あるいはせん断弾性率の変化
とともに引張強度や伸びも大きく変化している(比較例
5〜8)。
【0022】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の振動減衰材料によれば、減衰性、破断特性、クリ
ープ特性、剛性の温度依存性など、振動減衰材料に要求
される諸特性を十分に具備し、かつ、これらの諸特性を
低下させることなく任意のせん断弾性率を付与すること
ができる。したがって、これを用いて、様々な条件、状
況に応じた免震装置の設計が可能になり、優れた免震シ
ステムを確立するすることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムを主成分とするゴムに、軟化点
    が 150℃以上の石油系炭化水素樹脂と、軟化点が 150℃
    未満の石油系炭化水素樹脂を配合してなる組成物を加硫
    してなることを特徴とする振動減衰材料。
  2. 【請求項2】 前記石油系炭化水素樹脂の配合量が合計
    量で、ゴム成分 100重量部あたり40重量部以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の振動減衰材料。
  3. 【請求項3】 配合した石油系炭化水素樹脂中の軟化点
    が 150℃以上の石油系炭化水素樹脂の割合が20重量%以
    上であることを特徴とする請求項1または2記載の振動
    減衰材料。
JP17579395A 1995-07-12 1995-07-12 振動減衰材料 Withdrawn JPH0925364A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063328A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Bridgestone Corp 高減衰ゴム組成物
JP2009108198A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Bridgestone Corp 免震構造体のプラグ用エラストマー組成物、免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグ及び免震構造体

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Effective date: 20021001