JP2949671B2 - 高減衰ゴム組成物 - Google Patents
高減衰ゴム組成物Info
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Description
ゴム組成物に関するものである。
震、免震装置が急速に普及しつつある。例えば、橋梁の
支承やビルの基礎免震等には、ゴム組成物と硬質板とを
交互に積層した免震ゴム装置が用いられている。これは
ゴム組成物を硬質板との積層体とすることにより、上下
方向には非常に硬く、横方向には柔らかく、すなわち剪
断剛性を小さくして、建築物の固有震動周期を地震の震
動周期からずらすように作用させ、地震により建物が受
ける加速度を非常に小さくするものである。このような
用途に用いるゴム組成物には、振動を熱に置換して振動
エネルギーを減衰させるという高減衰性も求められる
が、これは微粒子カーボンと樹脂を多量に配合させるこ
とにより行われるのが主流である。
おいては、高減衰性であるとともに、個々の建築物に応
じて弾性率が要求され、その要求される弾性率は比較的
低い弾性率のものが好ましく用いられる。これは、必要
に応じて弾性率を下げることで、地震の際の揺れを長周
期化、すなわち揺れをゆっくりさせることで、建物内の
被害(例えば、人的被害、機械や機材等の損傷)を最小
限にくい止めることができるためである。このような個
々のビル免震あるいは戸建て免震に要求される弾性率に
まで弾性率を下げる配合手法としては、微粒子カーボン
の減量、加硫剤(硫黄)の減量等の方法が挙げられる。
までも低下してしまう。一方、加硫剤(硫黄)を減量す
ると、架橋密度が低下するため、破壊強度、クリープ性
を悪化させてしまう。このため、弾性率を低下させる事
と高減衰性、高い破壊強度等をバランス良く実現するこ
とは困難であった。
破壊特性に優れたゴム組成物を提供することを目的とす
る。
をシリカに置き換えることにより、減衰性能を低下させ
ずに、要求される低い弾性率が得られることを知見し、
本発明を完成するに到った。
イソプレンゴムを50重量部以上含有するゴム100重量部
に対して、石油樹脂を15〜60重量部、微粒子カーボンブ
ラックとシリカを合計で60〜95重量部含有し、前記微粒
子カーボンブラックと前記シリカの重量部比率が95/5〜
75/25の範囲であることを特徴とする高減衰ゴム組成物
が提供される。
用した例を示す図面である。
の中に所定量の石油樹脂、微粒子状カーボンおよびシリ
カが均一に分散している。
子状カーボン、加硫剤等を配合し、所望の形状に成形
し、加熱・加硫することにより製造される。
は少なくとも天然ゴム(NR)又はイソプレンゴム(IR)
を用いる。また、両者を併用してもよい。天然ゴム(N
R)又はイソプレンゴム(IR)の配合量は、ゴム総量100
重量部に対して50重量部以上である。50重量部未満では
加工性および減衰性が低下し好ましくないからである。
合してよい未加硫ゴムとしては、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリ
ロニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴ
ム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR
等)、クロロプレンゴム(CR)等の種々の未加硫ゴムが
挙げられるが、特に限定されるものではない。
に含まれるクマロン、インデン、スチレンなどを共重合
させたクマロンプラスチック、石油類のスチームクラッ
キングにより、エチレン、プロピレンなどを製造するエ
チレンプラントから副生する分解油留分に含まれるジオ
レフィンおよびモノオレフィン類を単離せずに重合した
樹脂等が挙げられ、エスクロン(新日鉄化学(株)
製)、ハイレジン(東邦化学工業(株)製)、FTR(三
井石油化学工業(株)製)などとして市販されているも
のである。
に対して15〜60重量部、好ましくは25〜55重量部配合さ
れる。15重量部未満では、減衰性が不足し、60重量部超
では、クリープ性が大きくなり、好ましくない。
用するのが特徴である。
は、一般に使用されるカーボンブラックを用いればよい
が、窒素比表面積が60〜150m2/g、特に80〜150m2/gが好
ましく、DBP吸油量が60〜160cm3/100g、特に90〜160cm/
100gであるのが好ましい。具体的には、ASTMで示される
HAF、ISAF、SAF級のカーボンブラックとして市販されて
おり、これらを使用することができる。
法で、即ち窒素ガスが吸着される量により粒子径を判別
する方法で測定すればよい。
成物が震動エネルギーの吸収能を発現する上において不
可欠なものである。過少の配合は吸収能に劣り、過剰の
配合は、本発明のゴム組成物の製造の際に加工性が低下
し製造上好ましくなく、強度も低下する。
用いられる等級のものであれば沈殿シリカ、高温処理シ
リカ等の非晶質のシリカ、あるいは、結晶性シリカであ
ってもよく、ホワイトカーボン等が挙げられる。ホワイ
トカーボンは、微粉シリカとも呼ばれるもので、微粉の
無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ア
ルミニウム等のいずれでもよく、特に限定されない。こ
のようなシリカは、平均凝集粒径が5〜59μm、特に5
〜30μmのものが好ましい。具体的には、日本シリカ
(株)製のニップシールAQ、徳山曹達(株)製のトクシ
ールGU等が好適に例示される。
リカを合計で、ゴム総量100重量部に対して60〜95重量
部配合するのが好ましく、さらに好ましくは70〜90重量
部である。60重量部未満では減衰性が不足し、95重量部
超では加工性および伸びが低下するので好ましくない。
95/5〜75/25の範囲であるのが好ましく、さらに好まし
くは93/7〜80/20である。95/5超では弾性率が高くなり
すぎ、75/25未満では減衰性が不足するので好ましくな
い。
ゴムに上記必須成分の他に硫黄などの加硫剤および亜鉛
華、ステアリン酸などの加硫助剤、N−フェニル−N′
−イソプロピル−P−フェニレンジアミンなどの老化防
止剤などを未加硫ゴムに適宜配合することができる。
成形されてそれ自体公知の方法、装置を用いることによ
り130〜170℃で加硫されて、加硫ゴム組成物が得られ
る。
場合の一例を示す。本発明のゴム組成物2と例えば一般
構造用鋼板、冷間圧延鋼板などからなる硬質板3とが交
互に積層されて免震積層体1が構成される。この免震積
層体1を製造するには、成形・加硫して、シート状のゴ
ム組成物2を得た後、接着剤により硬質板3と接着して
もよいし、また、あらかじめ未加硫のゴム配合物をシー
ト状に成形し、硬質板3と積層した後に加熱して加硫・
接着を同時に行って製造することもできる。
の基礎免震の用途に好適に用いることができる。
(ホワイトカーボン)およびクマロン樹脂を、更にゴム
100重量部に対して亜鉛華5.0重量部、ステアリン酸1.0
重量部、老化防止剤3.0重量部、硫黄2.1重量部、加硫促
進剤としてCZ1.2重量部を配合して未加硫のゴム組成物
を調製し、148℃で45分間プレス加硫して、本発明の高
減衰ゴムとしての加硫ゴムを得た。
価を行った。結果を表1に示す。
に積層した免震積層体(サイズ:135mm×135mm×74mm)
を作製し、それぞれの評価を行った。
が破断しにくい。
が伸びが大きい。
が硬い。
断弾性係数(G)を測定した。
等価粘性減衰定数で評価し、その値を示した。ビル用、
戸建て用免震に要求される値である15%以上が、目標値
である。
する鉛直荷重を1000時間作用させた場合に免震装置に生
じる鉛直変位をもとに、式(1)からの橋の設計供用年
数に相当するクリープを求めた。
算出する。
m) なお、式(1)で算出した橋の設計供用年数に相当す
るクリープ量は、ゴム総厚の5%以下でなければならな
い。
の比較からも分かるように、カーボンブラックの一部を
シリカで置き換えることで、等価粘性減衰定数heqを殆
ど同じ値に保ちながら、剪断弾性係数Gの値を下げるこ
とができる。
比較例ともにゴム総厚の5%以下という良好な結果を得
た。
けでは得られない低い弾性率を有しながらも、減衰性
能、破壊特性等に優れる。従って、各種の免震、除震、
防震等の振動エネルギーの吸収装置(特に、ビル免震、
戸建て免震用途)に好適である。
Claims (9)
- 【請求項1】天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを
50重量部以上含有するゴム100重量部に対して、 石油樹脂を15〜60重量部、 微粒子カーボンブラックとシリカを合計で60〜95重量部
含有し、 前記微粒子カーボンブラックと前記シリカの重量部比率
が95/5〜75/25の範囲であることを特徴とする高減衰ゴ
ム組成物。 - 【請求項2】前記石油樹脂が、クマロンプラスチック、
および、石油類のスチームクラッキングにより、エチレ
ンプラントから副生する分解油留分に含まれるジオレフ
ィンおよびモノオレフィン類を単離せずに重合した樹脂
からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物である
請求の範囲第1項記載の高減衰ゴム組成物。 - 【請求項3】前記微粒子カーボンブラックが、窒素比表
面積が60〜150m2/gであって、DBP吸油量が60〜160cm3/1
00gである請求の範囲第1または2項に記載の高減衰ゴ
ム組成物。 - 【請求項4】前記微粒子カーボンブラックが、窒素比表
面積が80〜150m2/gであって、DBP吸油量が90〜160cm3/1
00gである請求の範囲第1または2項に記載の高減衰ゴ
ム組成物。 - 【請求項5】前記シリカが、平均凝集粒径が5〜50μm
のホワイトカーボンである請求の範囲第1〜4項のいず
れかに記載の高減衰ゴム組成物。 - 【請求項6】前記シリカが、平均凝集粒径が5〜30μm
のホワイトカーボンである請求の範囲第1〜4項のいず
れかに記載の高減衰ゴム組成物。 - 【請求項7】前記石油樹脂の含有量が、前記ゴム100重
量部に対して、25〜55重量部である請求の範囲第1〜6
項のいずれかに記載の高減衰ゴム組成物。 - 【請求項8】前記微粒子カーボンブラックとシリカとの
合計の含有量が、前記ゴム100重量部に対して、70〜90
重量部である請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の
高減衰ゴム組成物。 - 【請求項9】前記微粒子カーボンブラックと前記シリカ
の重量部比率が93/7〜80/20の範囲である請求の範囲第
1〜8項のいずれかに記載の高減衰ゴム組成物。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP8-270841 | 1996-10-14 | ||
JP10500434A JP2949671B2 (ja) | 1996-10-14 | 1997-07-03 | 高減衰ゴム組成物 |
PCT/JP1997/002309 WO1998016580A1 (fr) | 1996-10-14 | 1997-07-03 | Composition a base de caoutchouc hautement amortissante |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2949671B2 true JP2949671B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=26549402
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10500434A Expired - Fee Related JP2949671B2 (ja) | 1996-10-14 | 1997-07-03 | 高減衰ゴム組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2949671B2 (ja) |
-
1997
- 1997-07-03 JP JP10500434A patent/JP2949671B2/ja not_active Expired - Fee Related
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