JPH09253561A - 回転式基板処理装置 - Google Patents

回転式基板処理装置

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JPH09253561A
JPH09253561A JP6406296A JP6406296A JPH09253561A JP H09253561 A JPH09253561 A JP H09253561A JP 6406296 A JP6406296 A JP 6406296A JP 6406296 A JP6406296 A JP 6406296A JP H09253561 A JPH09253561 A JP H09253561A
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substrate
opening
closing
hole
processing apparatus
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JP6406296A
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English (en)
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Manabu Yabe
学 矢部
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板表面に塗布むらを生じさせることなく均
一な膜厚の塗布膜を形成することができる回転式基板処
理装置を提供する。 【解決手段】 基板保持部3は基板100を保持する基
板支持部材10と、その上に被せられる蓋部材20およ
び排気孔開閉部材30とから構成される。蓋部材20の
上面には給気孔23が形成され、給気孔開閉部40によ
って開閉される。処理液の回転塗布時には、給気孔開閉
部40および排気孔開閉部材30がそれぞれ給気孔23
および排気口22を閉塞し、密閉された雰囲気下で基板
100の回転塗布が行われる。回転塗布の終期におい
て、第1リング磁石4および第2リング磁石5が下降し
てそれぞれ給気孔開閉部40および排気孔開閉部材30
を動作させて給気孔23および排気口22を開放し、基
板表面に外気を供給して乾燥を促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
基板を保持して回転させながら基板に所定の処理を行う
ための回転式基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハ等の基板の表面にレジスト
等の処理液を回転塗布するために、従来より回転式基板
処理装置が用いられている。図12は、従来の回転式基
板処理装置の断面図である。回転式基板処理装置は、ス
ピンモータ1の回転軸2の先端に基板100の裏面を吸
引して保持する真空チャック70が取り付けられてい
る。基板100は真空チャック70により吸引保持さ
れ、スピンモータ1によって回転する。
【0003】回転塗布時には、基板100の上面に処理
液が供給され、基板100の回転による遠心力を受けて
処理液が基板100の全面に塗り広げられる。基板10
0の上面に供給された処理液の大部分は、基板100の
回転によって周囲に飛散する。このため、基板100の
周囲はカップ71により覆われている。
【0004】回転処理中は、カップ71の内部に処理液
のミスト(飛沫)が浮遊しており、このミストが基板1
00の表面に再付着すると、処理むらが生じる原因とな
る。このために、カップ71の上方の開口部から基板1
00の表面に対して清浄な空気流72を供給し、基板1
00の上方からミストを外周側へ運び去るようにしてい
る。
【0005】ところで、基板100が大口径化した場合
や、処理液の粘度が比較的高く高速で回転塗布を行う必
要があるような場合では、特に基板100の周縁部での
周速が増大する。このために、清浄な空気流72と基板
100の表面との間の相対速度が大きくなり、基板10
0上の塗布膜表面上に強い乱気流が発生する。そして、
乱気流の影響によって塗布膜の表面が局部的に波打ち、
膜厚の不均一な部分が生じる。また、塗布膜の表面は清
浄な空気流72から強い乾燥を受けて処理液中の溶媒の
揮発が促される。このために、塗布膜の表面が波打った
状態で乾燥が進行し、特に基板の周縁部で塗布むらが発
生する。
【0006】そこで、基板100上の気流の作用による
塗布むらを防止するために、基板100を密閉容器の中
に入れて容器ごと回転させる方法が提案されている。図
13はこのような方法による回転式基板処理装置の断面
図である。図13において、スピンモータ1の回転軸2
の先端には基板100を保持するための基板保持部80
が形成されている。基板保持部80は、回転軸2に固定
された底板部材81と、底板部材81の上部開口を覆う
ように被せられる蓋部材82とを備えている。そして底
板部材81および蓋部材82によって密閉空間83が構
成される。また、底板部材81の内面の中央には、基板
100の裏面を吸引して保持する吸引保持部85が形成
されている。
【0007】処理液の回転塗布時には、まず蓋部材82
が開放された状態で基板100が吸引保持部82に吸引
保持される。続いて、基板100の表面に処理液が供給
される。そして、蓋部材82が底板部材81の上部に被
せられる。この状態で密閉空間83はカップ84の内部
の雰囲気と隔絶されている。
【0008】スピンモータ1を駆動すると、基板100
および基板保持部80が共に回転する。そして、基板1
00の上面に供給された処理液が遠心力を受けて全面に
塗り広げられる。このとき、密閉空間83内の空気は基
板100とほぼ同じ速度で回転する。したがって、基板
100上の処理液との間に相対的な移動が生じないため
に、気流の乱れによる塗布膜表面の不均一が生じない。
なお、密閉空間83は、処理液中から揮発した溶媒によ
って徐々に充満され、飽和状態に近づく。このために、
基板100上に塗り広げられた処理液の塗布膜は十分に
乾燥されず、なお流動性を保持した状態にある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板保
持部80の密閉空間83内に基板100を保持して回転
塗布を行う回転式基板処理装置では、蓋部材82を開放
した際に、急激に基板100の表面が乾燥されることに
よって処理液の塗布むらが生じるという問題がある。
【0010】すなわち、基板保持部80が回転している
場合、処理液の塗布膜に作用する遠心力と塗布膜の粘性
力とが均衡し、塗布膜が均一な厚さで基板100の全面
に塗り広げられている。しかも、上述したように、密閉
空間83内では塗布膜は乾燥されず、なお流動性を保持
している。このため、基板100の回転が停止される
と、遠心力の影響が消滅し、塗布液の表面張力によって
塗布膜の表面が部分的に島状に盛り上がろうとする。こ
のような状態で蓋部材82が開放されると、塗布膜の表
面が瞬時に外気に触れ、乾燥されて固化する。そして、
島状に盛り上がった部分はその形状を維持したまま固化
する。このために、塗布膜の表面に塗布むらが生じてし
まう。
【0011】このように、従来の回転式基板処理装置で
は、特に基板の周縁部での塗布むらが発生するため、塗
布膜の膜厚の均一性が高精度で要求される製造プロセス
には適用することが困難であるという問題を有してい
た。
【0012】本発明の目的は、基板表面に塗布むらを生
じさせることなく均一な膜厚の塗布膜を形成することが
できる回転式基板処理装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る回転式基板処理装置は、基板を水平に保持し
て回転する基板支持部材を有する回転式基板処理装置で
あり、基板支持部材上に覆い被さることによって基板を
内部に収納する閉空間を形成する蓋部材を設け、基板支
持部材および蓋部材の少なくとも一方に閉空間と外部と
を連通する通気部を形成するとともに、通気部を開放お
よび閉塞する開閉手段を設けたものである。
【0014】第2の発明に係る回転式基板処理装置は、
第1の発明に係る回転式基板処理装置の構成において、
開閉手段が、通気部を閉塞する位置と通気部を開放する
位置とを移動可能に設けられた開閉部材と、開閉部材を
駆動する駆動手段とを備えたものである。
【0015】第3の発明に係る回転式基板処理装置は、
第1および第2の発明に係る回転式基板処理装置の構成
において、蓋部材が上壁面および側壁面とを有してお
り、通気部が、蓋部材の上壁面および側壁面にそれぞれ
形成された孔および切欠部のいずれかからなるものであ
る。
【0016】第4の発明に係る回転式基板処理装置は、
第3の発明に係る回転式基板処理装置の構成において、
通気部が、蓋部材の上壁面における回転中心部に形成さ
れた孔からなり、開閉部材が孔を開放する位置にある場
合に、孔開閉部材が孔の上方を遮らないように構成した
ものである。
【0017】第5の発明に係る回転式基板処理装置は、
第2〜第4の発明に係る回転式基板処理装置の構成にお
いて、開閉部材は第1の磁石を有し、駆動手段が、開閉
部材の第1の磁石に対して磁力を作用させて開閉部材を
移動させるための第2の磁石を含むものである。
【0018】第1〜第5の発明に係る回転式基板処理装
置においては、基板支持部材と蓋部材とから構成される
閉空間の内部に基板を保持して回転処理が行われるた
め、基板表面上での風切りによる気流の乱れの発生が抑
制され、風切り現象による処理液の塗布むらの発生を防
止することができる。
【0019】また、回転処理中の適当なタイミングで通
気部を通して基板の表面に外気を供給することができ
る。このため、基板上に処理液が均一に塗り広げられて
いる状態で外気を供給して乾燥させることによって、基
板上の塗布膜に塗布むらが発生することを防止できる。
【0020】特に、第2の発明に係る回転式基板処理装
置においては、開閉部材の移動によって通気部の開放お
よび閉塞ができるように形成されており、これによっ
て、基板上の塗布膜に対して適当なタイミングで外気を
供給して乾燥させることができる。
【0021】特に、第3の発明に係る回転式基板処理装
置においては、蓋部材に設けられた孔または切り欠き部
を通して外気が供給され、この外気によって基板上に均
一に塗り広げられた塗布膜を乾燥させることができる。
【0022】特に、第4の発明に係る回転式基板処理装
置においては、開閉部材が孔を開放する位置にあるとき
は、開閉部材が孔の上方を遮らないように構成されてい
るため、蓋部材を基板支持部材上に被せ、回転動作を開
始した後、この孔を通して基板の表面上に処理液を供給
することが可能となる。
【0023】特に、第5の発明に係る回転式基板処理装
置においては、磁石を用いて開閉部材を駆動させている
ため、開閉部材に直接接触して開閉部材を駆動する必要
がない。したがって、簡単な構成で、高速で回転する蓋
部材あるいは基板支持部材に取り付けられた開閉部材を
駆動することができる。また、開閉部材と駆動手段との
間で摺動部分が省略でき、これによって摺動部分からパ
ーティクルが発生し、基板の汚染源となることが防止さ
れる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施例に
よる回転式基板処理装置の構成図である。図1におい
て、回転式基板処理装置は、回転軸2を有するスピンモ
ータ1と、回転軸2の上端に取り付けられた基板保持部
3と、基板保持部3の上方において昇降可能に設けられ
た第1リング磁石4および第2リング磁石5とを備えて
いる。なお、図示を省略しているが、基板保持部3の周
囲には中空のカップが配置されている。
【0025】また、基板保持部3は、下蓋となる基板支
持部材10上に、上蓋となる蓋部材20および排気孔開
閉部材30を被せることによって基板を密閉空間内に保
持する密閉容器構造に形成されている。基板支持部材1
0、蓋部材20および排気孔開閉部材30は、それぞれ
以下のような構造に形成されている。
【0026】まず、基板支持部材10の構造について説
明する。図2は、図1に示す回転式基板処理装置の断面
図である。図2に示すように、基板支持部材10は、ス
ピンモータ1の回転軸2に固定された円板状の底板11
と、底板11の周縁部から上方に延びる周壁部12とを
有する有底円筒形状に形成されており、底板11の内面
中央には、基板100の裏面を吸引して保持するための
真空チャック部13が形成されている。真空チャック部
13に基板100が支持された状態で、基板支持部材1
0の周壁部12の上縁は基板100の上面よりも高くな
るように形成されている。
【0027】次に、蓋部材20の構造について説明す
る。図3は、基板保持部3の分解構造図である。蓋部材
20は、円板状の天板24と、天板24の周縁部から下
方側に延びる側壁部21とから構成されている。側壁部
21は、天板24の周縁から下方に延びる周壁面に複数
の切り欠き部を形成することによって、天板24の周縁
に沿って均等に分散して配置されている。
【0028】さらに、図4は、図1中のA−A線断面図
である。また、図5(a)は、図4中のB−B線断面図
である。図4および図5(a)に示すように、側壁部2
1は、基板支持部材10の周壁部12よりも厚く形成さ
れており、側壁部21の下方先端部は、基板支持部材1
0の周壁部12の上端に載置される載置面21aと、周
壁部12の外周面に覆い被さる突出部21bとからなる
段差状に形成されている。
【0029】このような構造により、再度図3に示すよ
うに、蓋部材20を基板支持部材10に被せた状態で、
隣り合う側壁部21,21の間には排気口22が構成さ
れる。
【0030】また、図6は、図1に示す回転式基板処理
装置の平面図である。図6に示すように、蓋部材20の
天板24の中央には、給気孔23が形成されている。さ
らに、給気孔23の近傍には、この給気孔23の開放お
よび閉塞動作を行うための給気孔開閉部40が形成され
ている。
【0031】図3および図6において、給気孔開閉部4
0は、蓋部材20の天板24上に固定された固定部41
と、給気孔23を閉塞するための直方体形状を有する孔
閉塞部材43と、固定部41と孔閉塞部材43とを連結
し、孔閉塞部材43を固定部41の周りに回動させるた
めの複数のリンク42とから構成されている。
【0032】孔閉塞部材43の下面の給気孔23に当接
する部分には、パッキンが取り付けられている。また、
孔閉塞部材43の固定部材41と反対側には永久磁石4
4が取り付けられている。この永久磁石44は、第1リ
ング磁石4から磁力を受けて孔閉塞部材43を移動させ
るための駆動力を得るために設けられている。なお、こ
の永久磁石44の作用および動作については後述する。
この孔閉塞部材43は、固定部41を中心にリング42
が回動することにより、蓋部材20の天板24に設けら
れた給気孔23を閉塞する位置と、給気孔23の上方に
離間して給気孔23を開放する位置とを移動することが
できる。
【0033】さらに、図3に示すように、蓋部材20の
天板24の上面には、複数の付勢手段50が形成されて
いる。付勢手段50は、排気孔開閉部材30が蓋部材2
0により形成される排気口22を常時閉塞するように、
排気孔開閉部材30を鉛直下方に付勢するために設けら
れている。付勢手段50のピン53は、その下端が蓋部
材20の天板24の上面に固定され、排気孔開閉部材3
0の上面を貫通して上方に延び、その上端に留め具51
が設けられている。ばね52は、排気孔開閉部材50の
上面と留め具51との間に設けられ、排気孔開閉部材3
0を蓋部材20側へ押圧する。
【0034】次に、排気孔開閉部材30の構造について
説明する。図3において、排気孔開閉部材30の周壁面
には、蓋部材20の側壁部21間に挿入される閉塞部3
1が形成されている。図5(b)は、図4中のC−C線
断面図である。図4および図5(b)に示すように、排
気孔開閉部材30が蓋部材20により構成される排気口
22を閉塞した状態では、閉塞部31の内面側が蓋部材
20の側壁部21,21間に嵌まり込み、外周面が蓋部
材20の側壁部21,21のそれぞれの外周表面上に一
部覆い被さるように形成されている。この閉塞部31に
より、蓋部材20と基板支持部材10により構成される
排気口22が閉塞される。
【0035】また、図6に示すように、排気孔開閉部材
30の上面には円形の開口部35が形成されており、蓋
部材20の上面に形成された給気孔開閉部40は、この
開口部35の内部に配置されている。
【0036】さらに、排気孔開閉部材30の周縁部に
は、複数の永久磁石33が均等に分散して配置されてい
る。この永久磁石33は、第2リング磁石5からの磁力
の作用を受けて排気孔開閉部材30を上方に移動させる
駆動力を生じさせるための設けられている。なお、永久
磁石33の作用および動作については後述する。
【0037】ここで、給気孔23および排気口22が本
発明の通気部を構成し、排気孔開閉部材30、給気孔開
閉部40、第1リング磁石4および第2リング磁石5が
本発明の開閉手段を構成する。
【0038】次に、上記のような構成を有する基板保持
部3の動作について説明する。本実施例による回転式基
板処理装置では、まず基板の表面に処理液を供給した
後、密閉空間内で基板を回転させることにより処理液を
全面に塗り広げる。さらに、回転塗布の終期に、基板の
回転を維持した状態で基板表面を外気に晒し、基板上の
塗布膜を乾燥させるように動作する。
【0039】図2は、密閉空間内における基板100の
回転塗布状態を示す断面図であり、図7は、基板100
表面に外気を供給した状態を示す断面図である。また、
図8は、回転塗布処理における基板の回転数変化と基板
保持部3の給排気孔開閉状態を示す図である。
【0040】まず、図2および図8において、基板支持
部材10の真空チャック部13上に基板100が配置さ
れ、吸引保持される。次に、基板100が静止した状態
で、基板100の上方から処理液が供給される。さら
に、基板支持部材10の上に蓋部材20および排気孔開
閉部材30からなる上蓋が被せられる。
【0041】このとき、第1リング磁石4および第2リ
ング磁石5は基板保持部3の上方に待機しており、蓋部
材30の永久磁石33および給気孔開閉部40の永久磁
石44に対して磁力の作用を及ぼさない。したがって、
蓋部材20の給気孔23は給気孔開閉部材43によって
閉塞されており、蓋部材20と基板支持部材10とによ
って構成される排気口22は排気孔開閉部材30によっ
て閉塞されている。これにより、基板100は、基板支
持部材10と上蓋とによって密閉空間内に保持されてい
る。
【0042】その後、スピンモータ1(図1参照)が回
転を開始して基板保持部3全体が回転する。そして、基
板100上に供給された処理液は、回転による遠心力を
受けて全面に塗り広げられる。この過程において、処理
液中の溶剤が揮発し、基板保持部3の内部に充満する。
【0043】次に、図7および図8に示すように、回転
塗布処理が進み、処理液が基板100の全面に塗り広げ
られた時点で、基板保持部3の内部へ外気の供給が行わ
れる。
【0044】すなわち、第1リング磁石4および第2リ
ング磁石5が下降し、それぞれ孔閉塞部材43の永久磁
石44および排気孔開閉部材30の永久磁石33に近接
する。
【0045】第1リング磁石4は、その内周面側と外周
面側とで異なる極性を有するように着磁されている。一
例として、内周面側がS極、外周面側がN極に設定され
ている。
【0046】これに対し、給気孔開閉部40の永久磁石
44は、第1リング磁石4の内周面に対向する面側が第
1リング磁石4の内周面側の極性と逆極性(N極)に着
磁され、これと反対面側が第1リング磁石4の内周面側
と同極性(S極)に着磁されている。
【0047】したがって、給気孔開閉部40では、第1
リング磁石4が近接する際に永久磁石44が引き寄せら
れて給気孔開閉部材43が上方へ移動し、給気孔23を
開放する。
【0048】また、第2リング磁石5は、第1リング磁
石4と同様に、内周面側と外周面側とで異なる極性に着
磁されている。例えば、内周面側がS極、外周面側がN
極に設定されている。これに対し、排気孔開閉部材30
の永久磁石44は、第2リング磁石5の内周面に対向す
る面側が第2リング磁石5の内周面側の極性と逆極性
(N極)に着磁されており、かつこれと反対側が第2リ
ング磁石5の内周面と同極性(S極)に着磁されてい
る。
【0049】このために、第2リング磁石5の下降によ
り、排気孔開閉部材30の永久磁石33が第2リング磁
石5からの磁力による吸引力を受けて、付勢手段50の
ばね52による押圧力に抗して引き寄せられ、排気孔開
閉部材30が上方へ移動する。排気孔開閉部材30が上
方へ移動すると、排気孔開閉部材30の閉塞部31によ
って覆われていた排気口22が開放される。
【0050】このように、第1リング磁石4および第2
リング磁石5の下降により、蓋部材20の上面に形成さ
れた給気孔23が開放され、さらに蓋部材20の外周面
に沿って形成された排気口22が開放される。しかも、
この状態で基板保持部3はなお高速で回転動作を行って
いる。したがって、外気は、図7中の矢印Xで示すよう
に、給気孔23から蓋部材20の内部に吸い込まれ、排
気口22から蓋部材20の外方に向かって排出される。
このような気流によって、基板100の表面上に塗り広
げられた塗布膜が乾燥される。
【0051】この場合、基板100は回転状態にあるた
め、基板100表面上の塗布膜では、回転による遠心力
と自らの表面張力とがつり合ってその表面が平坦となっ
ている。したがって、この状態で外気が導入されると、
処理液の塗布膜は平坦な表面形状を維持した状態で乾燥
される。
【0052】その後、基板100の回転数を減少するこ
とによって、基板100の表面に均一な膜厚を有しかつ
表面が平坦な塗布膜が形成される。このように、本実施
例による回転式基板処理装置では、基板100を密閉空
間内に保持した状態で処理液の回転塗布を行うことがで
きる。したがって、高速で回転塗布を行っても、基板1
00の表面上で風切りを生じることがなく、風切りに起
因する塗布むらを防止することができる。加えて、回転
塗布処理の終期において、基板保持部3の内部に外気を
供給することによって、基板100の全面に均一に塗り
広げられた処理液の塗布膜表面を速やかに乾燥させるこ
とができる。しかも、乾燥時には、基板100を回転さ
せながら塗布膜に遠心力を作用させ表面張力と均衡させ
ることによって表面の平坦性を保持している。このよう
な作用によって、基板100上の全面に均一な膜厚を有
する塗布膜を形成することができる。
【0053】図9は、本発明の第2の実施例による回転
式基板処理装置の平面図であり、図10は、図9中のD
−D線断面図である。第2の実施例による回転式基板処
理装置は、第1の実施例の回転式基板処理装置に比べ、
蓋部材20の上面中央に設けられた給気孔23の開閉機
構が異なっている。したがって、ここでは、給気孔23
の開閉機構についてのみ説明する。
【0054】図9において、給気孔開閉部60は、開閉
プレート61を備える。開閉プレート61には、給気孔
23よりも径の大きい開口部62が形成されている。開
閉プレート61は蓋部材20の上面に配置されたガイド
65によって蓋部材20の上面をスライド移動可能に取
り付けられている。また、開閉プレート61の一端はば
ね66を介して固定部材67に取り付けられている。
【0055】開閉プレート61は、ばね66によって、
常時、開口部62が給気孔23の上方からはずれた位置
にあるように付勢されており、このために、給気孔23
は閉塞された状態にある。
【0056】さらに、開口部62の両端には、それぞれ
第1永久磁石63および第2永久磁石64が配置されて
いる。この第1永久磁石63および第2永久磁石64
は、開閉プレート61を移動させるための駆動力を得る
ために設けられている。
【0057】次に、給気孔開閉部60の動作について説
明する。図10において、給気孔開閉部60は第1の実
施例における第1リング磁石4によって駆動される。第
1永久磁石63は、第1リング磁石4の内周面に対向す
る面側と開口部62に向く面側とで異なる極性に着磁さ
れており、かつ第1リング磁石4の内周面に対向する面
側の極性が第1リング磁石4の内周面の極性と逆となる
ように設定されている。また、第2永久磁石64では、
第1永久磁石63と逆極性に着磁されている。 このた
め、第1リング磁石4が近接すると、第1永久磁石63
は第1リング磁石4との間に引力が生じて引き寄せら
れ、一方、第2永久磁石64は第1リング磁石4との間
で斥力が生じて反撥する。このような作用により、開閉
プレート61は、第1永久磁石63が第1リング磁石4
の内周面側に近接する方向に移動する。そして、開口部
62が給気孔23の上方に移動し、給気孔23が開放さ
れる。
【0058】また、第1リング磁石4が上方の待機位置
に移動すると、開閉プレート61はばね66の弾性復元
力により固定部材67の方向に引き戻され、開口部62
が給気孔23の上方から外れた位置に移動し、給気孔2
3が閉塞される。
【0059】この給気孔開閉部60の構造では、給気孔
23が開放されたときに、給気孔23の上方に何らの部
材も存在しない。したがって、基板支持部材10上に上
蓋を被せた状態で、開放された給気孔23を通して処理
液を基板100の表面上に供給することができる。この
ような特徴を利用して、基板100を回転させながら処
理液を供給して回転塗布を行う処理シーケンスを設定す
ることができる。
【0060】図11は、基板の回転数変化と給排気孔の
開閉状態との関係を示す図である。図11において、処
理液の供給工程では、第1リング磁石4を下降させて蓋
部材20の給気孔23を開放しておく。そして、基板1
00の回転を開始し、給気孔23を通して基板100の
表面上に処理液を滴下する。
【0061】その後、第1リング磁石4を上方の待機位
置に移動し、開閉プレート61を元の位置に復帰させて
給気孔23を閉塞し、基板100を高速で回転させて回
転塗布処理を行う。
【0062】さらに、回転塗布処理の終期では、第1リ
ング磁石4および第2リング磁石5を下降し、給気孔開
閉部60を動作させて給気孔23を開放し、さらに排気
孔開閉部材30を移動させて排気口22を開放する。な
お、この排気孔開閉部材30の動作は、第1の実施例の
場合と同様である。
【0063】このように、第2の実施例による回転式基
板処理装置では、第1の実施例による回転式基板処理装
置に対して、さらに、基板100を回転させながら処理
液を塗布する処理が可能となる。
【0064】なお、上記第1および第2の実施例におい
て、第1リング磁石4および第2リング磁石5はエアシ
リンダ等の駆動手段によって上下移動可能に構成されて
いる。
【0065】また、第1リング磁石4および第2リング
磁石5は、複数の棒状磁石をリング状に配置して構成し
てもよい。さらに、蓋部材20および排気孔開閉部材3
0の形状については、種々のものが適用可能である。例
えば、図3において、蓋部材20の周壁に切欠きを設け
る代わりに、円形の孔を複数個形成することによって排
気口22に相当する排気孔を形成してもよい。
【0066】また、排気孔は基板支持部材10に設けて
もよい。この場合、排気孔開閉部材30は、基板支持部
材10側に設けてもよい。さらに、排気孔開閉部材30
は一体的に形成されることなく、排気口22毎に個別に
移動可能に設けてもよい。
【0067】さらに、排気孔開閉部材30は、付勢手段
50によって、常時、排気口22を開放するように付勢
され、かつ第2リング磁石5によって排気口22を閉塞
するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による回転式基板処理装
置の構成図である。
【図2】図1に示す回転式基板処理装置の断面図であ
る。
【図3】図1に示す回転式基板処理装置の基板保持部の
分解構造図である。
【図4】図1中のA−A線断面図である。
【図5】図4中のB−B線断面図およびD−D線断面図
である。
【図6】図1に示す回転式基板処理装置の平面図であ
る。
【図7】図1に示す回転式基板処理装置の動作状態を示
す断面図である。
【図8】第1の実施例における回転式基板処理装置の基
板回転数変化と給排気孔開閉状態との関係を示す図であ
る。
【図9】本発明の第2の実施例による回転式基板処理装
置の平面図である。
【図10】図9中のD−D線断面図である。
【図11】第2の実施例におる回転式基板処理装置の基
板回転数変化と給排気孔開閉状態との関係を示す図であ
る。
【図12】従来の回転式基板処理装置の断面図である。
【図13】従来の他の回転式基板処理装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 スピンモータ 2 回転軸 3 基板保持部 4 第1リング磁石 5 第2リング磁石 10 基板支持部材 11 底板 12 周壁部 13 真空チャック部 20 蓋部材 21 側壁部 22 排気口 23 給気孔 30 排気孔開閉部材 31 閉塞部 33 永久磁石 40 給気孔開閉部 43 孔開閉部材 44 永久磁石 50 付勢手段 52 ばね 60 給気孔開閉部 61 開閉プレート 62 開口部 63 第1永久磁石 66 ばね 100 基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を水平に保持して回転する基板支持
    部材を有する回転式基板処理装置において、前記基板支
    持部材上に覆い被さることによって前記基板を内部に収
    納する閉空間を形成する蓋部材を設け、前記基板支持部
    材および前記蓋部材の少なくとも一方に前記閉空間と外
    部とを連通する通気部を形成するとともに、前記通気部
    を開放および閉塞する開閉手段を設けたことを特徴とす
    る回転式基板処理装置。
  2. 【請求項2】 前記開閉手段は、前記通気部を閉塞する
    位置と前記通気部を開放する位置とを移動可能に設けら
    れた開閉部材と、前記開閉部材を駆動する駆動手段とを
    備えたことを特徴とする請求項1記載の回転式基板処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記蓋部材は、上壁面および側壁面とを
    有しており、前記通気部は前記蓋部材の前記上壁面およ
    び前記側壁面にそれぞれ形成された孔および切欠部のい
    ずれかからなることを特徴とする請求項1または2記載
    の回転式基板処理装置。
  4. 【請求項4】 前記通気部は、前記蓋部材の前記上壁面
    における回転中心部に形成された孔からなり、 前記開閉部材が前記孔を開放する位置にある場合に、前
    記開閉部材が前記孔の上方を遮らないことを特徴とする
    請求項3記載の回転式基板処理装置。
  5. 【請求項5】 前記開閉部材は第1の磁石を有し、 前記駆動手段は、前記開閉部材の前記第1の磁石に対し
    て磁力を作用させて前記開閉部材を移動させるための第
    2の磁石を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれ
    かに記載の回転式基板処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6858088B1 (en) 1999-02-16 2005-02-22 Steag Hama Tech Ag Method and apparatus for treating substrates

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6858088B1 (en) 1999-02-16 2005-02-22 Steag Hama Tech Ag Method and apparatus for treating substrates

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