JPH09252593A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

Info

Publication number
JPH09252593A
JPH09252593A JP8057890A JP5789096A JPH09252593A JP H09252593 A JPH09252593 A JP H09252593A JP 8057890 A JP8057890 A JP 8057890A JP 5789096 A JP5789096 A JP 5789096A JP H09252593 A JPH09252593 A JP H09252593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
frequency
induction motor
switching
inverter device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8057890A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohiko Aoki
尚彦 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP8057890A priority Critical patent/JPH09252593A/ja
Publication of JPH09252593A publication Critical patent/JPH09252593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータ装置において、誘導電動機への負
担を軽減する。簡単にPWM制御することにより、安価
なインバータ装置を提供する。 【解決手段】 電源ライン18とグランドライン19間
にフルブリッジ型にスイッチング素子4a〜4dを接続
する。インバータ制御手段9a、11、12は4b、4
cのオフの状態で4a、4dの一方をオン、他方をオン
又はオン/オフ制御する第1モードと、4a、4dをオ
フの状態で4b、4cの一方をオン、他方をオン又はオ
ン/オフ制御する第2モードを有する。整流手段2から
の整流波形電圧をそのまま電源ライン18に入力する。
インバータ制御手段9a、11、12は前記整流波形電
圧の各半波に対応する期間を分割して前記第1モードと
第2モードの切り替え、誘導電動機6に与えられる疑似
交流電圧が前記モードの切り替え点でゼロクロスする周
波数となるように成すPWM信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインバータ装置に関
し、特にPWM制御によるインバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ装置を図10及び図1
1を用いて説明する。図10において、商用電源1の交
流電圧はダイオードブリッジ等の整流回路2で整流さ
れ、電解コンデンサ等の平滑回路17で一旦直流電圧に
変換される。この直流電圧は電源ライン18とグランド
ライン19を介して、インバータ部3に入力される。
【0003】インバータ部3において、パワートランジ
スタ等から成る4個のスイッチングトランジスタ4a〜
4dがフルブリッジ型に接続されている。スイッチング
トランジスタ4a、4bの中点とスイッチングトランジ
スタ4c、4dの中点は単相誘導電動機6に接続され
る。単相誘導電動機6は主巻線6aと補助巻線6bを有
し、補助巻線6bにコンデンサ7が直列に接続されてい
る。
【0004】単相誘導電動機6に交流電圧が与えられる
と、主巻線6aと補助巻線6bによって回転磁界が発生
し、回転子(図示せず)が回転する。その回転速度は単
相誘導電動機6に印加される交流電圧の周波数によって
決定される。また、印加される交流電圧の振幅が変化す
ることでも、単相誘導電動機6の回転速度−トルク特性
が変化して、回転速度が変化する。
【0005】尚、16は単相誘導電動機6の力率の改善
を図るためのリアクタである。5a〜5dは主巻線6a
に流れている電流が急に停止させられるときに、主巻線
6aの両端に生じる高電圧を電源ライン18とグランド
ライン19を通して緩和するためのフリーホイールダイ
オードである。
【0006】主制御部9は、交流電圧を単相誘導電動機
6に印加するためにPWM信号を発生する。PWM信号
に従ってインバータ駆動手段12は各スイッチングトラ
ンジスタ4a〜4dをオン/オフさせる。これにより、
インバータ部3に入力された直流電圧は疑似交流電圧に
変換される。この疑似交流電圧が単相誘導電動機6に印
加される。
【0007】具体的には、スイッチングトランジスタ4
b、4cがオフのときスイッチングトランジスタ4aと
4dをPWM制御し、スイッチングトランジスタ4a、
4dがオフのときスイッチングトランジスタ4bと4c
をPWM制御する。
【0008】この様子を図11に示す信号波形図で説明
すると、インバータ入力電圧Vinは電源ライン18を
通してインバータ部3に入力される直流電圧である。駆
動信号Va〜Vdはそれぞれスイッチングトランジスタ
4a〜4dをオン/オフする駆動信号である。
【0009】駆動信号Va〜Vdはハイレベルでスイッ
チングトランジスタ4a〜4dをオンし、逆にローレベ
ルでオフする。期間K1では、Vb、Vcは共にローレ
ベルであるので、スイッチングトランジスタ4b、4c
はオフ状態となる。
【0010】一方、Va、VdはPWM波形であり、ス
イッチングトランジスタ4a、4dをオン/オフ制御す
る。次の期間K2ではVa、VdとVb、Vcの関係が
逆になり、スイッチングトランジスタ4a、4dがオフ
状態で、スイッチングトランジスタ4b、4cがオン/
オフ制御される状態となる。
【0011】このようなスイッチングパターンによって
誘導電動機印加信号VMが生成され、単相誘導電動機6
に印加される。誘導電動機印加信号VMの実効電圧は9
0の正弦波曲線となり、疑似交流電圧である。この疑似
交流電圧は図11に示すようにPWM信号の波形を各期
間K1、K2の中央で幅広で、両サイドで幅狭のパルス
とすることによって実現されている。この疑似交流電圧
の周波数を可変することで、単相誘導電動機6の回転速
度が制御される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、平滑回
路17にはリプルを小さくするために電解コンデンサ等
の大容量のコンデンサが必要となる。これはコストアッ
プの要因になっていた。また、コンデンサの容量が大き
くなるとコンデンサの充電に伴って入力電流がピーク状
に流れる。これにより、力率の低下や電源高調波が問題
となり、コンデンサやスイッチング素子等の部品の最大
定格を大きくしなければならなかった。
【0013】力率の改善を図るために、リアクタ16を
回路に挿入しているが、コストアップになっていた。更
に、電源高調波の対策にはアクティブフィルタ等の回路
が必要になり、回路が複雑且つ高価になっていた。
【0014】また、前述したようなパルス幅の変化する
PWM信号を発生するために、目標とする周波数の正弦
波とキャリアである高周波の三角波を比較する必要があ
る。正弦波が三角波よりも大きいときにハイレベルと
し、逆に小さいときにローレベルとしてPWM信号を発
生していた。このような比較を行うために、主制御部9
に使用されるマイクロコンピュータは高機能なものであ
る必要があった。
【0015】インバータ部3で生成された疑似交流電圧
が、単相誘導電動機6を駆動しているために、最大出力
時でも矩形波でしか単相誘導電動機6に印加することが
できなかった。そのために、商用電源1の交流電圧の7
0%程度しか利用できていなかった。起動時のように大
きなトルクが必要なときにトルク不足となっていた。
【0016】単相誘導電動機6の回転速度を変える場
合、単相誘導電動機6に印加される疑似交流電圧が一度
に目標とする周波数に変更されると、回転速度が急に変
化するため、振動や衝撃が発生する。これは単相誘導電
動機6にとって負担となっていた。
【0017】単相誘導電動機6において、目標とする回
転速度を維持するために、回転速度を検出する回路を別
に設け、検出された回転速度に従ってフィードバック制
御していた。このような制御では、インバータ装置に入
力される交流電圧の振幅が変動しても回転速度を一定に
保つことができるが、回転速度を検出するために、パイ
ロット発電機、ホール素子等の部品が必要となり装置が
高価になっていた。
【0018】商用電源1の周波数が50Hz地区と60
Hz地区とでは、単相誘導電動機6のプーリ比を変えて
希望する回転速度が得られるように対応していたため、
50Hz用と60Hz用の2種類のプーリが必要であっ
た。
【0019】本発明はこれらの課題を解決するもので、
誘導電動機への負担を軽減し、簡単にPWM制御するこ
とにより、安価なインバータ装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の構成では、電源ラインとグランドラ
イン間に直列に接続された第1、第2のスイッチング素
子と、同じく前記電源ラインとグランドライン間に直列
に接続された第3、第4のスイッチング素子と、前記第
1、第2のスイッチング素子の接続中点と、前記第3、
第4のスイッチング素子の接続中点間に接続された誘導
電動機と、前記第2、第3のスイッチング素子のオフの
状態で前記第1、第4のスイッチング素子の一方をオ
ン、他方をオン又はオン/オフ制御する第1モードと、
前記第1、第4のスイッチング素子をオフの状態で前記
第2、第3のスイッチング素子の一方をオン、他方をオ
ン又はオン/オフ制御する第2モードを有するインバー
タ制御手段を備えるインバータ装置において、商用電源
の交流電圧を整流する整流手段からの整流波形電圧をそ
のまま前記電源ラインに入力するようにし、前記インバ
ータ制御手段は前記整流波形電圧の各半波に対応する期
間を分割して前記第1モードと第2モードの切り替えを
行うとともに前記誘導電動機に与えられる疑似交流電圧
が前記モードの切り替え点でゼロクロスする周波数とな
るように成すPWM信号を出力するようになっている。
【0021】このような構成によると、商用電源の交流
電圧は全波整流され、そのまま電源ラインに入力され
る。インバータ制御手段は整流波形電圧の各半波に対応
する期間を分割して、第1モードと第2モードを切り替
える。そしてインバータ制御手段は分割された各期間に
おいて、その中央で幅広となり、両サイドで幅狭となる
パルス状のPWM信号を出力する。
【0022】PWM信号によって電源ラインに入力され
た全波整流波形電圧はチョッピングされて、モードの切
り替え点でゼロクロスする周波数となるような疑似的な
交流電圧が生成される。この疑似交流電圧が誘導電動機
に与えられ、誘導電動機が駆動する。インバータ制御手
段は整流波形電圧の各半波に対応する期間を分割すると
きにその分割量を可変する。これにより、疑似交流電圧
の周波数が可変するようになる。誘導電動機の回転速度
は、誘導電動機に与えられる疑似交流電圧の周波数を可
変することにより制御される。
【0023】また、本発明の第2の構成では、上記第1
の構成において、前記周波数を目標周波数に変更すると
き、複数回に分けて前記周波数を前記目標周波数に近づ
け、それから前記目標周波数に到達するようにしてい
る。
【0024】このような構成によると、まず、ある周波
数の疑似交流電圧が印加されることにより誘導電動機は
運転している。この運転周波数を目標周波数に変更する
とき、複数回に分けて、少しずつ周波数を変えながら、
運転周波数を徐々に目標周波数に近づける。そのから、
目標周波数で誘導電動機の運転が行われる。これによ
り、誘導電動機の回転は滑らかに加速又は減速されて目
標周波数での運転となる。誘導電動機の回転速度を変更
するときに、誘導電動機に振動、衝撃等の負担が軽減さ
れる。
【0025】また、本発明の第3の構成では、上記第1
の構成において、前記商用電源の交流電圧のゼロクロス
点を検出する検出手段を設けて、前記ゼロクロス点にタ
イミングを合わせて、PWM制御している。
【0026】このような構成によると、商用電源のゼロ
クロス点と誘導電動機に供給される疑似交流電圧が同期
している。ゼロクロス点付近での疑似交流電圧の波形は
チョッピングによっても歪みが小さくなる。ゼロクロス
点を基準にPWM制御すればよいので、簡単である。
【0027】また、本発明の第4の構成では、上記第1
の構成において、前記インバータ制御手段は、予め記憶
媒体に記憶されたスイッチングデータを読み込むことに
より、前記スイッチング素子をPWM制御している。
【0028】このような構成によると、誘導電動機に印
加される疑似交流電圧の周波数が設定されると、インバ
ータ制御手段は記憶媒体に記憶されたスイッチングデー
タを読み込む。
【0029】スイッチングデータは運転周波数によって
分類されており、チョッピングのためのPWM信号波形
データとなっている。インバータ制御手段は読み込んだ
データに従って、PWM制御する。これにより、疑似交
流電圧が生成されて、誘導電動機に印加される。
【0030】スイッチングデータは疑似交流電圧の実効
電圧が正弦波曲線に適合するように最適の状態に設定す
る。インバータ制御手段はスイッチングデータを読み込
むだけで、最適のPWM制御が行えるので、制御を簡略
にすることができ、しかも最適のPWM制御が繰り返さ
れる。
【0031】また、本発明の第5の構成では、上記第1
の構成において、前記スイッチング素子のPWM制御に
おけるデューティ比を可変するようにしている。
【0032】このような構成によると、デューティ比を
可変することにより誘導電動機に印加される疑似交流電
圧の実効電圧が制御される。これによっても、誘導電動
機の回転速度が制御される。
【0033】また、本発明の第6の構成では、上記第5
の構成において、前記商用電源の周波数を検出する手段
を有し、前記周波数に基づいて、デューティ比を可変す
るようにしている。
【0034】このような構成によると、商用電源の周波
数が50Hzであるか60Hzであるか検出される。周
波数が60Hzの場合に、デューティ比を小さくして誘
導電動機に印加する実効電圧を下げる。誘導電動機は運
転周波数が高くなると回転速度が上昇するが、実効電圧
を下げることにより、回転速度を抑え、商用電源の周波
数に関係なく、所定の回転速度が得られるようになる。
【0035】また、本発明の第7の構成では、上記第5
の構成において、前記商用電源の電圧を検出する手段を
有し、前記電圧に基づいて、デューティ比を可変するよ
うにしている。
【0036】このような構成によると、商用電源の交流
電圧がノイズによって一時的に降下することがあって
も、その期間、デューティ比を大きくとることにより、
誘導電動機に印加される疑似交流電圧の実効電圧の降下
が防止される。逆に交流電圧が一時的に上昇することが
あっても、その期間、デューティ比を小さくとることに
より、疑似交流電圧への影響が抑制される。
【0037】また、もし商用電源の交流電圧の振幅が小
さくなればデューティ比を大きくし、逆に交流電圧の振
幅が大きくなればデューティ比を小さくする。これによ
り、交流電圧の振幅が変動しても、誘導電動機に印加さ
れる疑似交流電圧の実効電圧は一定に保たれ、誘導電動
機の回転速度に影響しなくなる。
【0038】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>本発明の第1の実施形態を図1及び
図2及び図3を用いて説明する。図1は本発明の第1の
実施形態のインバータ装置の制御ブロック図である。商
用電源1の交流電圧はダイオードブリッジ等の整流回路
2で全波整流される。この全波整流電圧は電源ライン1
8とグランドライン19を介して直接インバータ部3に
入力される。
【0039】インバータ部3において、パワートランジ
スタ等から成る4個のスイッチングトランジスタ4a〜
4dがフルブリッジ型に接続されている。スイッチング
トランジスタ4a、4bの中点とスイッチングトランジ
スタ4c、4dの中点は単相誘導電動機6に接続され
る。単相誘導電動機6は主巻線6aと補助巻線6bを有
し、補助巻線6bにコンデンサ7が直列に接続されてい
る。
【0040】単相誘導電動機6に交流電圧が与えられる
と、主巻線6aと補助巻線6bによって回転磁界が発生
し、回転子(図示せず)が回転する。その回転速度は単
相誘導電動機6に印加される交流電圧の周波数によって
決定される。また、印加される交流電圧の振幅が変化す
ることでも、単相誘導電動機6の回転速度−トルク特性
が変化して、回転速度が変化する。
【0041】5a〜5dは主巻線6aに流れている電流
が急に停止させられるときに、主巻線6aの両方に生じ
る高電圧を電源ライン18とグランドライン19を通し
て緩和するためのフリーホイールダイオードである。
【0042】図10との対比から分かるように、本実施
形態では平滑回路17が削除されている。そのため整流
回路2から出力された全波整流波形電圧が直流化される
ことなしに、そのまま(脈流状で)インバータ部3に与
えられる。尚、これに伴い、力率改善用のリアクタ16
も不要となっている。
【0043】電源周波数検出手段8は商用電源1の交流
電圧の周波数とゼロクロス点を検出し、主制御手段9a
に入力する。主制御部9aは、回転数設定手段10から
の目標回転信号に基づき、単相誘導電動機6に印加する
交流電圧の周波数を決定する。このとき、本実施形態で
は、その周波数は商用電源1の周波数の整数倍とする。
【0044】主制御部9aにランダムアクセスメモリ
(以下、「RAM」という)が内蔵されている。このR
AMに各周波数に応じてPWM信号のスイッチングパタ
ーンを示すスイッチングデータが予め記憶されている。
主制御部9aはRAMからスイッチングデータを読み出
す。そして、ゼロクロス点とスイッチングデータをPW
M制御手段11に伝送する。
【0045】PWM制御手段11は主制御部9aからの
ゼロクロス点、スイッチングデータにより、PWM信号
を作成する。インバータ駆動手段12はPWM信号に基
づき、スイッチングトランジスタ4a〜4dのスイッチ
ングを行う。
【0046】次に、図2を用いて駆動信号Va〜Vdに
よるスイッチングパターンを説明する。これはスイッチ
ングパターンの一例であり、商用電源1の周波数が60
Hzのとき、単相誘導電動機6が120Hzで動作する
場合のスイッチングパターンである。尚、商用電源1の
周波数が50Hzのとき、単相誘導電動機6が100H
zで動作する場合も時間の尺度を変更するだけで同様の
スイッチングパターンとなる。
【0047】インバータ部3に入力される入力電圧Vi
nは商用電源1をダイオードブリッジ2で整流しただけ
で、コンデンサ等の平滑回路17(図10参照)で平滑
されていないため、直流電圧波形にならず、脈流状の全
波整流波形となっている。
【0048】駆動信号Va〜Vdはそれぞれスイッチン
グトランジスタ4a〜4dをオン/オフする。駆動信号
Va〜Vdのハイレベルでスイッチングトランジスタ4
a〜4dはオンし、逆にローレベルでオフする。
【0049】本実施形態では、入力電圧Vinの1つの
波形(電源交流信号の半周期)を2つに分け、その期間
をT1、T2としている。期間T3、T4もこれに準じ
ている。期間T1では、Vb、Vcは共にローレベルで
あるので、スイッチングトランジスタ4b、4cはオフ
状態となる。Vdはハイレベルであるので、スイッチン
グトランジスタ4dはオン状態となる。VaはPWM信
号波形であり、スイッチングトランジスタ4aはオン/
オフ制御される状態となる。
【0050】これにより、正方向にチョッピングされた
誘導電動機印加信号VMが生成される。駆動信号Vaの
波形は期間T1の中央部で幅広のパルス24となる。両
サイドで幅狭のパルス23、25となるが、Vinの低
いサイド20でパルス23は狭く、Vinの高いサイド
22でパルス25は更に狭くしてある。これにより、V
Mの波形は対称となっていないが、その実効電圧26は
半周期の正弦波曲線となる。
【0051】期間T2ではVa、Vdが共にローレベル
であり、Vbがハイレベルであるので、スイッチングト
ランジスタ4a、4dはオフ状態、4bはオン状態とな
る。VcはPWM波形であり、パルス23、24、25
をT1とT2の境界を中心にして対称に移動した波形と
なっている。即ち、期間T2の中央部で幅広のパルス2
8で、期間T2の両サイドで幅狭のパルス27、29と
なるが、そのうちパルス27は狭く、パルス29はやや
狭くしてある。これにより、実効電圧30は負方向に半
周期の正弦波曲線になっている。
【0052】期間T3、T4・・・では、T1、T2の
スイッチングパターンを繰り返す。このようなスイッチ
ングによって、誘導電動機印加信号VMは120Hzの
疑似交流電圧となる。また、期間T1、T3の開始はゼ
ロクロス点に同期しており、チョッピングによっても、
ゼロクロス点付近での印加信号VMの歪みが小さくなっ
ている。
【0053】商用電源1の周波数が60Hzの場合、ゼ
ロクロス点がスイッチングの切り替えタイミングと同期
するようにすると、疑似交流電圧は60Hzとなり、本
実施形態のように切り替えタイミングを1つおきにゼロ
クロス点に同期させると120Hzとなる。また、切り
替えタイミングを2つおきにゼロクロス点に同期させる
と180Hzとなる。このように、商用電源1の周波数
が60Hzの場合、60Hz、120Hz、180Hz
・・・と商用電源1の周波数の整数倍の周波数の疑似交
流電圧が生成できる。同様な理由で、商用電源1の周波
数が50Hzの場合、50Hz、100Hz、150H
z・・・の疑似交流電圧が生成できる。疑似交流電圧の
周波数を切り替えることにより単相誘導電動機6の回転
速度が制御される。
【0054】ところで、誘導電動機印加信号VMの実効
電圧は正弦波曲線26、27となるように決定されるた
め、PWM信号は複雑となる。PWM信号のパルス幅や
パルス間隔を演算で求めるていると、主制御部9aの処
理が複雑になるが、予め主制御部9aに内蔵されている
RAMにスイッチングデータが記憶されているので処理
が簡単になっている。
【0055】主制御部9aはスイッチングデータをRA
Mから読み出すだけである。最適なスイッチングパター
ンを記憶しておくと、いつも最適なスイッチングパター
ンを再現できる。その処理の一例を図3に示すフローチ
ャート(サブルーチン)で説明する。尚、図3に示すフ
ローチャートとは別に、インバータ装置の電源投入時に
テーブルポインタ(説明は後述する)を初期化する処理
が必要である。
【0056】まず、ステップS1でインバータ装置の電
源がオンかどうか判定する。もしオフであればすぐにメ
インのルーチンへリターンする。オンであればステップ
S2で商用電源1の周波数が60Hzであるか否か判定
する。ここで、60HzであればステップS3へ進み、
回転数設定手段10によって設定されている目標回転周
波数が120Hzであるか否か判定し、それが120H
zであれば、ステップS5で120Hz用のテーブルを
参照し、120HzでなければステップS6で180H
z用のテーブルを参照する。上記ステップS2で60H
zでない場合は、50Hzであるので、ステップS4へ
進み、設定されている周波数が100Hzであるか否か
判定する。ここで、100HzであればステップS7で
100Hz用のテーブルを参照し、100Hzでなけれ
ばステップS8で150Hz用のテーブルを参照する。
【0057】前記ステップS5〜S8のいずれか1つに
おいて、設定した周波数に対応するデータテーブルを参
照し、テーブルポインタによって指示された位置のデー
タが読み込まれる。読み込まれるデータはPWM信号に
よるパルス幅とパルス間隔を決めるスイッチングデータ
である。データテーブルは主制御部9aに内蔵のRAM
に記憶されている。
【0058】次に、ステップS9でPWM信号の出力先
がVaかVcかをスイッチングパターンにより決定す
る。例えば以前に読んだデータをいくつか記憶してお
き、パルス幅が所定値以下になったときに出力先を切り
替えるようにする。出力先が決まれば、4a、4cのオ
ン/オフ状態も決定される。
【0059】そしてステップS10でテーブルポインタ
を1つ進め、次回のテーブル参照の準備をする。このと
き、主制御部9aはデータテーブルのデータ量を管理し
ており、ステップS11でテーブルポインタがデータ量
を越えたかどうか判別する。もし、テーブルポインタが
データ量を越えていなければ、リターンする。
【0060】ここで、データテーブルに記憶されている
スイッチングデータは商用電源1の半周期のPWM制御
に必要なデータ量である。図2の信号波形図において、
これは期間T1、T2のPWM信号のデータである。期
間T3以降はT1、T2のスイッチングパターンの繰り
返しになるので、データテーブルを最初から読み直すよ
うにする。
【0061】但し、運転周波数が180Hz又は150
Hzの場合、商用電源1の半周期経過後のスイッチング
パターンはVaとVc、VbとVdの役割が逆転する。
どちらの周波数にも対応できるようにする。テーブルポ
インタがデータ量を越えていれば、S12でテーブルポ
インタを初期化する。
【0062】テーブルポインタが初期化されると、次に
テーブルを参照したときに、テーブルの先頭のデータを
読み込むようになる。そして、ステップS13でスイッ
チングトランジスタ4b、4dのオン/オフを切り替え
る。このように、PWM信号はデータテーブルを参照す
るだけで取り出せるので、処理が簡単になる。
【0063】尚、図3に示すフローチャートにおいて、
設定できる周波数は商用電源1の周波数の2倍と3倍に
限られているが、データテーブルを追加することによ
り、設定できる周波数を増やすことができる。ステップ
S9でPWM信号の出力先を決定するには、データテー
ブルに直接、切り替え情報を含ませておいて、これを読
み込んだときに出力先を切り替えるようにすることもで
きる。データ量も半周期分だけでなく、1周期以上の分
量でもよい。
【0064】<第2の実施形態>本発明の第2の実施形
態を図4及び図5を用いて説明する。尚、図4において
図1と同一の部分については同一の符号を付し、図5に
おいて図2と同一の部分については同一の符号を付し、
説明を省略する。
【0065】図4において、入力電圧検出手段14によ
り商用電源1の電圧を検出し、その電圧に応じてデュー
ティ比を制御する。尚、15a、15bは商用電源1の
交流電圧に比例した電圧を入力電圧検出手段14に取り
込むための抵抗である。例えば、入力電圧Vinが41
のように一時的に落ち込んだとき、42に示すようにデ
ューティ比を大きくとる。
【0066】これにより、誘導電動機印加信号VMは4
3のように電圧が落ち込んだ波形となるが、幅広のパル
ス状となっている。その実効電圧44は歪みのない正弦
波曲線となり、乱れが生じなくなる。逆に一時的なVi
nの急上昇に対しても、デューティ比を小さくすること
により、誘導電動機印加信号VMの歪みが抑制される。
【0067】<第3の実施形態>本発明の第3の実施形
態を図1及び図6を用いて説明する。尚、図6において
図2と同一の部分には同一の符号を付し説明を省略す
る。基本的に、単相誘導電動機6の回転速度の制御は、
商用電源1の周波数の整数倍の運転周波数による制御を
行う。
【0068】デューティ比を変えることにより、誘導電
動機印加信号VMの実効電圧を可変する。例えば、図6
に示すように、駆動信号VaがPWM信号である場合、
52に示すように51よりデューティ比を大きくとる
と、誘導電動機印加信号VMの実効電圧の振幅は54の
ように53より大きくなる。
【0069】単相誘導電動機6に印加される交流電圧の
振幅が変化すると、単相誘導電動機6の回転速度−トル
ク特性が変化して、回転速度が変化することになり、5
3よりも54の方が回転速度が速くなる。これにより、
運転周波数は同一であっても単相誘導電動機6の回転速
度制御が行える。尚、駆動信号VcがPWM信号で制御
しているときも同様に制御している。
【0070】<第4の実施形態>本発明の第4の実施形
態を図4及び図7を用いて説明する。尚、図7において
図2と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略す
る。入力電圧検出手段14は商用電源1の交流電圧の振
幅を検出する。
【0071】駆動信号VaでPWM制御している場合、
図7(a)に示すように入力電圧の振幅が大きいときに
61のようにデューティ比を小さくとる。一方、図7
(b)に示すように振幅が小さいときに62のようにデ
ューティ比を大きくとる。これにより、誘導電動機印加
信号VMの実効電圧はそれぞれ63、64のように同じ
になる。入力電圧の振幅の大小に関係なく、単相誘導電
動機6に印加される一次電圧は一定する。尚、駆動信号
VcがPWM信号で制御しているときも同様に制御して
いる。
【0072】本実施形態によれば、入力電圧が変動して
も、単相誘導電動機6に印加される一次電圧が一定とな
り、回転速度が変動せず、安定という利点が得られる。
これにより、回転速度を一定に保つためのパイロット発
電機やホール素子等の回転速度検出手段を設けなくても
よい。
【0073】<第5の実施形態>本発明の第5の実施形
態を図1を用いて説明する。単相誘導電動機6に印加さ
れる交流電圧の運転周波数を目標運転周波数に変化させ
るときに、一度に運転周波数を目標周波数に切り替える
のでなく、少しずつ周波数を変えながら、目標運転周波
数に近づける。この過渡過程ではゼロクロス点との同期
は考慮されない。
【0074】例えば、単相誘導電動機6の運転周波数が
120Hzから、180Hzに高くして回転速度を上げ
る場合に、運転周波数が120Hzで単相誘導電動機6
を運転している状態から、121Hzの交流電圧を1周
期印加する。つづいて、商用電源1の交流電圧のゼロク
ロス点と同期させず、122Hz、123Hz・・・1
80Hzと周波数を1Hzずつ増やしながら、順番に1
周期印加する。
【0075】商用電源1の周波数とは同期をとらずに周
波数を増加しているので、実効電圧は大きさの変動を受
けることになるが、単相誘導電動機6は徐々に加速さ
れ、スムーズに180Hz運転になる。また、減速の場
合も同様に徐々に減速し、スムーズに回転速度が下げら
れる。
【0076】過渡過程に1Hzずつ周波数を変化させな
がら、1周期ずつ交流電圧を印加しなくても、周波数や
印加する周期を変更し、ゆっくりと、或いは迅速に周波
数を変えてもよい。これにより、回転速度が変更される
ときに、単相誘導電動機6に振動や衝撃が抑制されて、
大きな負担とならない。
【0077】<第6の実施形態>本発明の第6の実施形
態を図1及び図8を用いて説明する。尚、図8において
図2と同一の部分については同一の符号を付し、説明を
省略する。電源周波数検出手段8により、商用電源1の
周波数が50Hzであるか60Hzであるか検出され
る。
【0078】周波数が60Hzである場合には、PWM
信号のデューティ比を下げて単相誘導電動機6に印加す
る実効電圧を下げる。単相誘導電動機6は周波数が50
Hzの場合よりも60Hzの場合には回転磁界による同
期回転速度が速くなり、同じ電圧が与えられると、周波
数が60Hzの方が回転速度が速くなる。
【0079】60HzのときにPWM信号のデューティ
比を下げることによって、単相誘導電動機6に印加する
電圧を下げ、それによって周波数50Hzの場合と同一
の回転速度が得られる。これにより、周波数が50Hz
地区でも60Hz地区でも単相誘導電動機6を同一の回
転速度で回転させることができる。
【0080】<第7の実施形態>本発明の第7の実施形
態を図1及び図9を用いて説明する。尚、図9において
図2と同一の部分については同一の符号を付し、説明を
省略する。商用電源1の周波数が60Hzの場合で説明
する。高速運転と低速運転の2つの運転モードが存在す
る。高速運転モードは、運転周波数を切り替える制御を
行う。例えば運転周波数が120Hzのときのスイッチ
ングパターンは、図(b)に示すように上記第1の実施
形態で説明したものになっている。運転周波数が180
Hz、240Hz・・・となった場合でも同様にPWM
信号で制御する。
【0081】一方、低速運転モードは、運転周波数は6
0Hzに固定する。このとき、駆動信号Vaは81のよ
うに、期間T1ではデューティ比が一定の周期的な信号
となる。これは、誘導電動機印加信号VMの実効電圧が
82のように入力電圧Vinと周波数、位相が同期した
ものになるためである。駆動信号Va〜Vdが簡単にな
るので、扱いが簡単である。
【0082】低速運転モードで、デューティ比を可変す
ることにより速度制御が行われる。期間T1では全部の
パルスのデューティ比は一定になっているが、そのデュ
ーティ比を変更することは可能である。デューティ比を
可変することにより、実効電圧82の振幅が変わり、単
相誘導電動機6の回転速度が制御される。
【0083】特に、デューティ比が100%(ローレベ
ル期間を含まず、全てハイレベル期間)にすると、イン
バータ入力電圧Vinの波形がそのまま、単相誘導電動
機6に印加される。このとき、印加信号VMは単相誘導
電動機6の駆動に必要な交流成分しか含まないので、ト
ルクが最大となる。これは起動時のように大きなトルク
が必要なときに有効である。
【0084】尚、商用電源1の周波数が50Hzの場
合、高速運転モードでの運転周波数は、100Hz、1
50Hz・・・となる。低速運転モードで運転周波数は
50Hzに固定され、デューティ比を可変することによ
り回転速度を制御する。
【0085】<第8の実施形態>本発明第8の実施形態
では上記第1〜第7の実施形態のインバータ装置の機能
を全て有するインバータ装置(図4参照)を洗濯機(図
示せず)に備えている。洗濯機の洗いの動作時におい
て、単相誘導電動機6は低速で、トルクが重視されるの
で、低速運転モードとし、商用電源の周波数を運転周波
数にして単相誘導電動機6を運転する。デューティ比を
可変することにより、大きなトルクが得られるように単
相誘導電動機6は制御される。
【0086】脱水時において高速回転が必要となると、
高速運転モードにする。運転周波数を商用電源1の周波
数の2倍、3倍・・・と制御することにより高速運転が
行われる。運転周波数を切り替えるときには、運転周波
数を複数回に分けて目標とする周波数に近づけることに
より、スムーズに回転速度が変わるようになり、誘導電
動機6の負担とならない。
【0087】商用電源1の交流電圧がノイズによって一
時的に乱れても、その期間、デューティ比を制御するこ
とにより、単相誘導電動機6に印加される電圧の乱れが
抑制される。商用電源1の交流電圧の振幅が変動して
も、デューティ比が制御されるので、回転速度は一定に
保たれる。
【0088】周波数検出手段8(図1参照)によって商
用電源1(図1参照)の周波数が検出され、その周波数
によってデューティ比を制御することにより、60Hz
のときと50Hzのときでも、変更点がなく、統一化で
きるので、生産性が向上する。
【0089】
【発明の効果】
<請求項1の効果>本発明では整流後の電圧が一定値と
なるような平滑化は行わなくて済むので、従来のインバ
ータ装置のような大容量のコンデンサを使用しなくてよ
い。そのため装置のコストが下がる。
【0090】また、コンデンサの充電に伴うピーク状の
電流が電源ラインに流れるという問題が発生しない。こ
れにより、力率が向上し、電源高調波が抑制される。力
率改善のためのリアクタや電源高調波対策のためのアク
ティブフィルタ等の別部品を接続する必要がなくなり、
この点からもコストダウンが図れることになる。更に、
効率の向上によってスイッチング素子に流れる電流値が
抑えられ、最大定格の小さなものが使用できる。これも
コストダウンにつながる。
【0091】<請求項2の効果>誘導電動機の回転速度
を変更するときに、運転周波数を少しずつ変えながら目
標とする周波数に近づける。それから、目標の周波数で
運転を行う。これにより、誘導電動機は滑らかに加速又
は減速されて回転速度が変わる。誘導電動機は急に回転
速度が変わらないので、振動や衝撃が抑制され、誘導電
動機への負担が軽減されている。
【0092】<請求項3の効果>商用電源のゼロクロス
点と誘導電動機に供給される疑似交流電圧が同期するよ
うになる。この付近ではチョッピングによっても波形の
歪みが小さくなる。ゼロクロス点を検出するだけでよい
ので、制御が簡単である。
【0093】<請求項4の効果>スイッチングデータは
記憶媒体に記憶されている。インバータ制御手段はスイ
ッチングデータを読み込むだけでパルス幅、パルス間
隔、デューティ比を求める必要がない。これにより、ソ
フトウェアの効率化が図れる。PWM制御に最適なスイ
ッチングパターンがいつでも得られるようになる。ま
た、インバータ制御手段に安価なマイクロコンピュータ
でシステムを構成することができ、コストダウンにな
る。
【0094】<請求項5の効果>デューティ比を可変す
ることにより、誘導電動機に印加される実効電圧が制御
でき、誘導電動機の回転速度が制御できる。
【0095】<請求項6の効果>交流電圧の周波数が5
0Hzか60Hzか検出され、周波数が60Hzである
ときに、PWM信号のデューティ比を小さくする。これ
により、誘導電動機に印加される実効電圧は下げられ
る。誘導電動機は周波数が高くなると回転磁界による同
期回転速度が速くなるので、実効電圧を下げることによ
り、周波数が50Hzのときでも60Hzのときでも同
じ回転速度が得られる。そのため、誘導電動機のプーリ
等のギア比を交換しなくてよい。商用電源が50Hz地
区でも60Hz地区でも区別することなく使用できる。
【0096】<請求項7の効果>商用電源の交流電圧を
検出する手段が設けられると、商用電源の交流電圧が一
時的にノイズによって降下するときがあっても、その期
間、デューティ比を大きくとることにより、誘導電動機
に印加される疑似交流電圧の実効電圧の降下が防止され
る。このように商用電源の電圧の歪みに対して、その歪
みを緩和して誘導電動機に安定した電圧を供給できる。
【0097】商用電源の交流電圧の振幅が変動しても、
その振幅に基づいてデューティ比を制御する。振幅が大
きくなれば、デューティ比を小さくし、振幅が小さくな
ればデューティ比を大きくする。これにより、誘導電動
機に印加される実効電圧は一定に保たれる。また、これ
により、回転速度を一定に保つためのフィードバック制
御が不要になる。そのため、パイロット発電機やホール
素子等の回転速度検出手段を取り付ける必要がない。安
価で電圧変動に対応した制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のインバータ装置の
制御ブロック図。
【図2】 その信号波形図。
【図3】 その制御方法の一例を示すフローチャート。
【図4】 本発明の第2の実施形態のインバータ装置の
制御ブロック図。
【図5】 その信号波形図。
【図6】 本発明の第3の実施形態のインバータ装置の
信号波形図。
【図7】 本発明の第4の実施形態のインバータ装置の
信号波形図。
【図8】 本発明の第5の実施形態のインバータ装置の
信号波形図。
【図9】 本発明の第6の実施形態のインバータ装置の
信号波形図。
【図10】 従来のインバータ装置の制御ブロック図。
【図11】 その信号波形図。
【符号の説明】
1 商用電源 2 整流回路 3 インバータ部 6 単相誘導電動機 8 電源周波数検出手段 9 主制御部 10 回転数設定手段 11 PWM制御手段 12 インバータ駆動手段 14 入力電圧検出手段 16 リアクタ 17 平滑回路 18 電源ライン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源ラインとグランドライン間に直列に
    接続された第1、第2のスイッチング素子と、同じく前
    記電源ラインとグランドライン間に直列に接続された第
    3、第4のスイッチング素子と、前記第1、第2のスイ
    ッチング素子の接続中点と、前記第3、第4のスイッチ
    ング素子の接続中点間に接続された誘導電動機と、前記
    第2、第3のスイッチング素子のオフの状態で前記第
    1、第4のスイッチング素子の一方をオン、他方をオン
    又はオン/オフ制御する第1モードと、前記第1、第4
    のスイッチング素子をオフの状態で前記第2、第3のス
    イッチング素子の一方をオン、他方をオン又はオン/オ
    フ制御する第2モードを有するインバータ制御手段を備
    えるインバータ装置において、 商用電源の交流電圧を整流する整流手段からの整流波形
    電圧をそのまま前記電源ラインに入力するようにし、前
    記インバータ制御手段は前記整流波形電圧の各半波に対
    応する期間を分割して前記第1モードと第2モードの切
    り替えを行うとともに前記誘導電動機に与えられる疑似
    交流電圧が前記モードの切り替え点でゼロクロスする周
    波数となるように成すPWM信号を出力するインバータ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数を目標周波数に変更すると
    き、複数回に分けて前記周波数を前記目標周波数に近づ
    け、それから前記目標周波数に到達することを特徴とす
    る請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 前記商用電源の交流電圧のゼロクロス点
    を検出する検出手段を設けて、前記ゼロクロス点にタイ
    ミングを合わせて、PWM制御することを特徴とする請
    求項1に記載のインバータ装置。
  4. 【請求項4】 前記インバータ制御手段は、予め記憶媒
    体に記憶されたスイッチングデータを読み込むことによ
    り、前記スイッチング素子をPWM制御することを特徴
    とする請求項1に記載のインバータ装置。
  5. 【請求項5】 前記スイッチング素子のPWM制御にお
    けるデューティ比を可変することを特徴とする請求項1
    に記載のインバータ装置。
  6. 【請求項6】 前記商用電源の周波数を検出する手段を
    有し、前記周波数に基づいて、前記デューティ比を可変
    することを特徴とする請求項5に記載のインバータ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記商用電源の電圧を検出する手段を有
    し、前記電圧に基づいて、前記デューティ比を可変する
    ことを特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
JP8057890A 1996-03-14 1996-03-14 インバータ装置 Pending JPH09252593A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8057890A JPH09252593A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 インバータ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8057890A JPH09252593A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 インバータ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09252593A true JPH09252593A (ja) 1997-09-22

Family

ID=13068592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8057890A Pending JPH09252593A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 インバータ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09252593A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009296839A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Shotatsu Kagi Kofun Yugenkoshi ファン回転速度直線補償方法
CN103684006A (zh) * 2012-09-05 2014-03-26 Ls产电株式会社 逆变器及其驱动方法
WO2019180970A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 三菱電機株式会社 モータ駆動装置、電動送風機、電気掃除機及びハンドドライヤ
CN111342735A (zh) * 2018-12-19 2020-06-26 厦门市必易微电子技术有限公司 单相电机无级调速电路及调速方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009296839A (ja) * 2008-06-09 2009-12-17 Shotatsu Kagi Kofun Yugenkoshi ファン回転速度直線補償方法
CN103684006A (zh) * 2012-09-05 2014-03-26 Ls产电株式会社 逆变器及其驱动方法
WO2019180970A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 三菱電機株式会社 モータ駆動装置、電動送風機、電気掃除機及びハンドドライヤ
CN111869095A (zh) * 2018-03-23 2020-10-30 三菱电机株式会社 电动机驱动装置、电动送风机、电动吸尘器及干手器
JPWO2019180970A1 (ja) * 2018-03-23 2020-12-03 三菱電機株式会社 モータ駆動装置、電動送風機、電気掃除機及びハンドドライヤ
US11863104B2 (en) 2018-03-23 2024-01-02 Mitsubishi Electric Corporation Motor drive device, electric blower, electric vacuum cleaner, and hand dryer
CN111342735A (zh) * 2018-12-19 2020-06-26 厦门市必易微电子技术有限公司 单相电机无级调速电路及调速方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3440274B2 (ja) ブラシレスdcモータ制御
US6646407B2 (en) Electric motor control having DC-DC converter and method of using same
US5784267A (en) Quasi-sine wave and stepped square wave AC to AC converter
EP3008810B1 (en) Method of controlling of a brushless permanent-magnet motor
EP3008808B1 (en) Method of controlling of a brushless permanent-magnet motor
GB2516757A (en) Method of controlling of a brushless permanent-magnet motor
EP2783459A1 (en) Method of controlling a brushless motor
JP2001145360A (ja) 力率改善回路,モータ制御装置及び空調機
JPH09252593A (ja) インバータ装置
JP3467233B2 (ja) モータのトルク制御方法
JPH09238479A (ja) インバータ装置
JP5997724B2 (ja) ブラシレス永久磁石モータを制御する方法
JP2002010675A (ja) Dcブラシレスモータ装置
JP2524771B2 (ja) 周波数変換装置
WO2006098703A1 (en) A circuit and a method for controlling a reluctance motor
JP3422356B2 (ja) 交流電動機の惰性回転情報検出方法及び装置及び電動機駆動方法
JP3549312B2 (ja) インバータ装置
JPH05296538A (ja) 空気調和機の制御方法
JPH10191676A (ja) インバータ装置
JP2002186274A (ja) ブラシレスdcモータの制御装置
JP2002374696A (ja) モータの駆動装置
JPH10146093A (ja) スイッチドリラクタンスモータの制御装置
JP2851557B2 (ja) ステッピングモータ駆動制御装置
CN108696206B (zh) 一种电机驱动装置及驱动方法
JP3255368B2 (ja) 二相誘導電動機のインバータ駆動装置