JPH09252570A - 磁気浮上型リニアアクチュエータ - Google Patents

磁気浮上型リニアアクチュエータ

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JPH09252570A
JPH09252570A JP5921696A JP5921696A JPH09252570A JP H09252570 A JPH09252570 A JP H09252570A JP 5921696 A JP5921696 A JP 5921696A JP 5921696 A JP5921696 A JP 5921696A JP H09252570 A JPH09252570 A JP H09252570A
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magnet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管内観察装置のレンズ駆動等のように小型で
高精度な位置決めが要求される要素を支持するのに適し
た磁気浮上型リニアアクチュエータを提供する。 【解決手段】 磁気浮上型リニアアクチュエータは、筒
体(2)と、この筒体に巻装されたコイル部(3a、3
b)と、筒体内に配設され筒体の軸方向に磁化されて筒
体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な磁石体
(4)と、磁石体の外側面に設けられた導体リング部
(5)と、導体リングに渦電流(22)を生成し磁石体
を筒体の中空部内に浮上させるための浮上用電流(2
0)と磁石体を軸方向に移動させるため移動用電流(2
5a、25b)とを互いに重畳させてコイル部に流すた
めの駆動電流源(12a、12b)と、を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気浮上型リニア
アクチュエータに係り、特に管内観察装置のレンズ駆動
等のように小型で高精度な位置決めが要求される場合に
適した磁気浮上型リニアアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】管内観察装置のレンズ駆動には、焦点距
離および焦点位置を調整するための高精度な位置決め機
能が要求される。さらに、近年の管内観察装置において
は、小管内に対応できる装置の小型化が一層求められて
いる。
【0003】しかしながら、周知のように、小型化にお
いて顕著となる摩擦の問題により、必ずしも十分な高精
度の観察を得ることができなかった。この摩擦の問題を
解消するために、可動体を磁気力で、つまり磁気軸受で
完全非接触に浮上させる方式が考えられる。
【0004】磁気浮上型のアクチュエータは機械的摺動
部を排除できるので、高精度駆動が期待できる。この種
の代表例としては、例えば、特願平3−280135号
公報に記載された発明がある。
【0005】この従来例に記載のアクチュエータは、静
止体とこの静止体の近傍に軸方向へ移動自在に配置され
た可動体と、前記静止体の前記可動体を囲む領域におけ
る軸方向の2箇所以上の位置に設けられた複数の電磁石
群と、前記可動体の半径方向の位置に検出する半径方向
位置検出手段と、この位置検出手段の情報に基づいて前
記複数の電磁石群の磁気力を調整して前記可動体を非接
触に支持する磁気浮上制御手段と、前記可動体の軸方向
移動量を検出する軸方向移動量検出手段と、前記可動体
に軸方向の移動力を与える駆動手段と、前記軸方向移動
量検出手段で得られた情報に応じて前記駆動手段の移動
力を調整し前記可動体を高精度に位置決めを行う軸方向
位置決め制御手段から構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな磁気軸受を用いた従来の磁気浮上型アクチュエータ
にあっても次のような問題があった。すなわち、可動体
の軸方向への移動に伴って磁気軸受に対する可動体の重
心位置も移動する。このため、磁気浮上制御系が不安定
になるという問題があった。さらに、複数の電磁石群が
配設されており構成部品が多く、装置の小型化を図るこ
とが困難であるという問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、構造が簡単で構成部品が少なく小型
化に適し、可動体の軸方向の全移動範囲で安定した浮上
特性を有する磁気浮上型アクチュエータを提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る磁気浮上型リニアアクチュエータは、
筒体と、この筒体に巻装されたコイル部と、前記筒体内
に配設され筒体の軸方向に磁化されており前記筒体の中
空部内を軸方向に非接触で移動可能な磁石体と、前記磁
石体の外側面に設けられた導体リング部と、前記導体リ
ング部に渦電流を生成し前記磁石体を前記筒体の中空部
内で非接触に浮上させるための浮上用電流と、前記磁石
体を軸方向に移動させるための移動用電流とを互いに重
畳させて前記コイル部に流すための駆動電流源と、を備
えたことを特徴とする。
【0009】また、前記磁石体の軸方向の移動量を検出
する移動量検出手段と、この移動量検出手段による検出
結果を参照し前記磁石体の移動位置を制御する移動位置
制御手段を備えている。
【0010】また、本発明に係る磁気浮上型リニアアク
チュエータは、筒体と、この筒体に巻装されたコイル部
と、前記筒体内に配設され筒体の軸方向に磁化されてお
り前記筒体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な磁
石体と、前記磁石体の外側面に設けられた導体リング部
と、前記導体リング部に渦電流を生成し前記磁石体を前
記筒体の中空部内で非接触に浮上させるための浮上用電
流と、前記磁石体を軸方向に移動させるための移動用電
流とを互いに重畳させて前記コイル部に流すための駆動
電流源と、を備え、前記磁石体は、軸方向に磁化された
磁石部と、前記磁石部の軸方向両端に固着された透磁体
とからなることを特徴とする。
【0011】また、前記磁石体の軸方向の移動量を検出
する移動量検出手段と、この移動量検出手段による検出
結果を参照し前記磁石体の移動位置を制御する移動位置
制御手段を備え、前記移動量検出手段は、前記透磁体の
移動に伴い変化する前記コイル部のインダクタンスを検
出して前記磁石体の軸方向の移動量を検出することを特
徴とする。
【0012】また、前記コイル部は前記筒体の軸方向に
間隔をおいて巻装された複数のコイル部分からなり、前
記駆動電流源は隣接する前記コイル部分に互いに逆方向
に磁力線が生じるように前記移動用電流を流すことを特
徴とする。
【0013】また、本発明に係る磁気浮上型リニアアク
チュエータは、隣接する前記コイル部分は互いに逆方向
に巻装されるとともに一本の線として接続されているこ
とを特徴とする。
【0014】また、軸方向に磁化された筒体状の磁石体
と、前記磁石体の内側面に設けられた導体リング部と、
前記磁石体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な可
動体と、この可動体に巻装されたコイル部と、前記導体
リング部に渦電流を生成し前記可動体を前記磁石体の中
空部内に浮上させるための浮上用電流と、前記可動体を
軸方向に移動させるための移動用電流とを互いに重畳さ
せて前記コイル部に流すための駆動電流源と、を備えた
ことを特徴とする。
【0015】上記発明において、コイル部に交流電流か
らなる浮上用電流を流し導体リングに渦電流を生成し、
この渦電流により生成される磁界とコイル部に流した交
流電流により生成される磁界との相互作用により、磁気
的な反発力が生じ、磁石体が筒体内に浮上させられる。
【0016】また、コイル部に直流的な移動用電流を流
し、軸方向に磁化された磁石体により生成される磁界と
移動用電流とに対しフレミングの左手の法則を適用し、
軸方向に移動力が生成される。
【0017】浮上用電流と移動用電流とは互いに重畳し
てコイル部に印加される。
【0018】このように、可動体を非接触に支持する反
発力を利用する構成としているので、従来のように吸引
力を利用した場合と比べて閉ループ制御系が不必要とな
り装置全体の簡素化を図ることができる。
【0019】また、浮上用電流と軸方向移動量検出手段
で得られた情報に基づいて制御される移動用電流とを互
いに重畳してコイル部に印加するようにしているので、
非接触支持を行うための浮上力と軸方向の移動力との双
方を1台の電流供給手段で供給することができる。
【0020】可動体の軸方向移動量の検出は、浮上用電
流の逆起電力からインダクタンスを測定するようにして
いるので、軸方向移動量を検出するためにコイル部に新
たな正弦波交流信号を必要とせず、浮上用電流で正弦波
交流電流を兼用するようにしているので装置の一層の簡
素化を図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0022】図1に本発明の一実施形態である磁気浮上
型リニアアクチュエータを示す。図1において、磁気浮
上型リニアアクチュエータはアクチュエータ本体1とア
クチュエータ制御部10とを有する。アクチュエータ本
体1は筒体2と磁石体4を備えており、筒体2にはコイ
ル部3a,3bが間隔をおいて巻装されている。コイル
部3aとコイル部3bとは筒体2の軸方向に対し互いに
逆方向に巻かれている。筒体2の筒内には筒体2の内側
面に非接触に浮上可能で筒内を軸方向に移動可能な永久
磁石からなる円柱状の磁石体4が配設されている。
【0023】磁石体4の外側面にはリング状の電気伝導
体からなる導体リング部5が磁石体4と同心状に嵌入装
着されている。導体リング部5は例えば銅やアルミ材等
の金属材で形成されている。
【0024】アクチュエータ制御部10は、磁石体4の
軸方向の移動量を非接触に検出するための軸方向移動量
検出器11と、コイル部3a,3bに電流を供給するた
めの駆動電流源12と、軸方向移動量検出器11の検出
結果に基づいて駆動電流源12を制御する電流制御部1
3とを備えている。
【0025】軸方向移動量検出器11は例えばレーザ式
変位計であり、レーザ光11aを磁石体4の底部に照射
し反射した反射光を検出し、投射光と反射光との位相変
化量を求めて磁石体4の移動量を演算する。
【0026】駆動電流源12は、磁石体4を軸方向に移
動させるための移動用電流をコイル部3a,3bに供給
する移動用電流源12aと、導体リング部5に渦電流を
生成し磁石体4を筒体2の中空部内に浮上させるための
浮上用電流をコイル部3a,3bに供給する浮上用電流
源12bとを有する。浮上用電流は正弦波状の交流電流
であり、移動用電流は直流電流あるいは移動用電流に比
べて緩やかに変化する電流である。
【0027】移動用電流源12aからの移動用電流と浮
上用電流源12bからの浮上用電流とは、加算器14で
加算された後、増幅器15で増幅されてコイル部3a,
3bに供給される。
【0028】電流制御部13の出力信号は駆動電流源1
2のうちの移動用電流源12aに送られ、電流制御部1
3は目標とする所望の位置に磁石体4が位置決めするよ
うに、移動用電流源12aからコイル部3a,3bに供
給される移動用電流を制御する。
【0029】次に図2および図3を参照して、本実施形
態に係る磁気浮上型リニアアクチュエータの動作につい
て説明する。
【0030】まず、図2を参照して、コイル部3a、3
bに浮上用電流を流すことにより磁石体4が筒体2の筒
内で非接触に浮上する原理を説明する。
【0031】図2(c)は正弦波状の浮上用電流20の
波形を示す。図2(a)に示すように、コイル部3a、
3bに浮上用電流20を流すと、時間的に変化する交番
磁界21が発生する。なお、図2(a)における交番磁
界21は図2(c)における時間位置tにおける状態を
示す。
【0032】ここで、導体リング部5には、この磁界2
1の侵入を妨げる方向に電流22が誘導される。この誘
導電流22は一般的に渦電流とよばれ、コイル部3aお
よびコイル部3bの印加した浮上用電流20と電流の流
れる方向が逆向きとなる。渦電流22は生成される電流
方向に応じて新たに磁界23を生成する。なお、図中の
記号×および記号・は電流方向を表し、記号×と記号・
は互いに逆向きを示す。
【0033】そして、図2(b)に示すように、筒体2
の内側面と導体リング部5の外側面との間の領域には、
コイル部3aおよびコイル部3bに印加した浮上用の電
流20が作る磁界21と渦電流22が作る磁界23とが
重畳して生成される。この結果、筒体2と磁石体4の間
には電磁反発力が発生する。この電磁反発力は筒体2の
内側面と導体リング部5の外側面との間の全周に渡って
均一の強さで生成されるので、磁石体4は筒体2の筒内
に非接触で浮上する。
【0034】なお、磁石体4のような可動体を磁気力に
よって、つまり磁気軸受を用いて完全非接触に浮上させ
る方式は、吸引力を利用した方式と反発力を利用した方
式とに大別されるが、吸引力方式の磁気軸受では可動体
の半径方向位置を検出する変位計とこの変位計の検出結
果に基づき半径方向位置を制御する変位制御装置とを必
要とし、これらの変位計と変位制御装置とによる閉ルー
プ制御系の構築が不可欠である。
【0035】これに対し、本実施形態では従来のような
変位計や変位制御装置は不必要である。図2に示す磁気
反発力方式の本実施形態の磁気軸受では、浮上用電流源
12bと電流増幅器15からなる装置のみで可動体とし
ての磁石体4を筒体2内に浮上させることができ、この
結果、装置全体の簡素化に大きく寄与することができ
る。
【0036】次に、図3を参照して、可動体である磁石
体4を筒体2の軸方向で位置決め制御するのに必要な移
動力の発生原理について説明する。
【0037】図3(a)に示すように、永久磁石からな
る磁石体4は筒体2の軸方向に磁化されており、磁石体
4は、コイル部3aおよびコイル部3bを横切るように
定常磁界24を生成する。
【0038】図3(b)はコイル部3a印加される印加
電流の波形を示し、図3(c)はコイル部3bに印加さ
れる印加電流の波形を示す。コイル部3aとコイル部3
bとには、共通の浮上用電流20が印加される。図3
(b)に示すようにコイル部3aには、正方向にIa な
る直流の移動用電流25aが印加され、図3(c)に示
すようにコイル部3bには、負方向にIb なる直流の移
動用電流25bが印加される。移動用電流25a,25
bの大きさは、軸方向移動量検出器11の出力信号に基
づいて所望位置に可動体を位置決めするように電流制御
部13によって制御される。
【0039】図3(b),(c)において、正弦波状の
浮上用電流20に対し移動用電流25a,25bがオフ
セット的に重畳されて、電流増幅器15の出力である駆
動電流26a,26bが形成されている。
【0040】図3(a)は、図3(b)、(c)の時間
位置tにおける筒体2内の電磁気的環境状態を示す。
【0041】コイル3aおよびコイル3bの移動用電流
25a,25bの電流方向は、図3(a)に示すように
互いに逆向きに印加される。この結果、磁性体4の作る
磁界24と移動用電流25a,25bに対してフレミン
グの左手の法則を適用して、コイル3a側には電磁気的
な移動力27aが生成され、コイル3b側には移動力2
7aと同方向の電磁気的な移動力27bが生成される。
【0042】磁石体4は非接触で筒体2の軸方向へ移動
可能になり、移動力27aと移動力27bを制御するこ
とにより可動体である磁石体4は目標位置に位置決めさ
れる。移動力27a等は、公知のボイスコイルモータに
よる移動力と全く同じ原理で生成されるものである。
【0043】図3(a)において、可動体である磁石体
4の左端の概略的な可動範囲はAで示されている。
【0044】また、コイル3aおよびコイル3bの移動
用電流25a,25bの電流方向を図3(a)に示す場
合と逆にすることにより、磁石体4を左方向へ移動させ
ることができる。
【0045】なお、ここでコイル部として二つのコイル
部3a,3bが配設されているが、ひとつのコイル部を
配設した場合でも磁石体4は限られた可動範囲で移動す
ることができる。
【0046】本実施形態によれば、磁石体4を非接触に
支持する反発力は磁石体4とコイル部3a,3bとの対
面する全域において発生するので、磁石体4の軸方向全
移動距離において安定に浮上支持することができる。こ
の結果、従来において可動体の軸方向への移動に伴って
磁気軸受に対する可動体の重心位置も移動し、このため
磁気浮上制御系が不安定になるという問題を解消するこ
とができる。
【0047】また、多数の電磁石群を配設する必要がな
いので、構成部品を少なくし装置の小型化を図ることが
できる。
【0048】また、浮上用電流20と軸方向移動量検出
器11で得られた情報に基づいて制御される移動用電流
25a,25bとを互いに重畳してコイル部3a,3b
に印加するようにしているので、非接触支持を行うため
の浮上力と軸方向の移動力との双方を1台の増幅器15
を介して供給することができ、装置の構成の単純化を図
ることができる。
【0049】次に、図4を参照して、コイル部の他の実
施形態としてコイル部30について説明する。
【0050】コイル部30は間隔をおいて巻かれたコイ
ル部30aとコイル部30bとからなり、コイル部30
aとコイル部30bとは連続した一本の電線で形成され
るとともにコイルの巻き方向が逆に形成されている。
【0051】各々が独立のコイル部3aとコイル部3b
である場合に独立に電流を印加する必要があるのに対
し、コイル部30に図4に示す矢印の方向に電流を流す
ことによりコイル部30aとコイル部30bには逆方向
の電流を与えることと等価にすることができ、装置の簡
素化を図ることができる。
【0052】次に図5を参照して、本発明に係る磁気浮
上型リニアアクチュエータの第2の実施形態について説
明する。
【0053】本実施形態においては、非導電性材製の筒
体2の筒内を移動する可動体32の構成が前述の実施形
態と異なる。可動体32は、筒体の軸線方向に磁化され
た長さの短い磁石部33と、磁石部33を挟むように磁
石部33の軸方向両端に固着された鉄等からなる円筒状
の透磁体34a,34bと、磁石部33と透磁体34
a,34bの外周部に嵌入装着された導電性材製の導体
リング5とから構成されている。
【0054】次に、図6を参照して本実施形態のアクチ
ュエータ制御部10について説明する。本実施例におい
て、可動体32の軸方向移動量は、コイル部3aのイン
ダクタンス変化を利用して検出される。
【0055】図6において、可動体32が軸方向に移動
すると、可動体32の透磁体34aとコイル部3aとの
重なり度が変化する。この重なり度の変化によってコイ
ル部3aのインダクタンスが変化する。従って、コイル
部3aのインダクタンスの変化を検出することによっ
て、可動体32の軸方向位置を知ることができる。
【0056】本実施形態のアクチュエータ制御部10
は、コイル部3aのインダクタンスの変化を検出するた
めに、可動体32が軸方向の移動に伴いコイル3aに誘
導される位置信号成分のみを検出するための検波器36
を備えている。
【0057】コイル部3aのインダクタンスの変化は次
のようにして検出される。位置信号成分はコイル部3a
に印加される正弦波状の浮上用電流と同じ周波数を有
し、位置信号成分の振幅は可動体32の軸方向の移動に
伴い時間的に変化する。位置信号成分の振幅の時間変化
の大きさはコイル部3aのインダクタンスの変化を反映
しており、検波器36は位置信号成分の振幅の時間変化
成分と、浮上用電流源12bから検波器36に入力され
る浮上用電流の信号を参照信号として比較し、コイル部
3aのインダクタンスの変化を検出する。
【0058】検波器36の出力信号が増幅された後は電
流制御部37へ送られる。電流制御部37の出力信号は
駆動電流源12のうちの移動用電流源12aに送られ
る。電流制御部37は目標とする所望の位置に磁石体4
を位置決めするように、移動用電流源12aからコイル
部3a,3bに供給される移動用電流を制御する。
【0059】第2の実施形態では次の効果を奏すること
ができる。
【0060】磁石部33の軸方向の両端に磁石部33を
挟むように透磁体34a,34bを設けたので、筒体2
の軸方向の磁石部33の長さ、すなわち磁化される方向
の長さをかなり短くしても、磁石部33の生成する磁界
とコイル部3a,3bに流す移動用電流との相互作用が
可能になり可動体32を移動させる移動力を得ることが
できる。一般に、永久磁石を製造する場合、磁化方向の
長さを長くかつ細い形状で得ることは容易ではない。し
かしながら、本実施形態では、磁石部33の軸方向の長
さを短くしても支障がなく、装置の製造を容易にするこ
とができる。
【0061】また、磁石部33の軸方向の両端に磁石部
33を挟むように透磁体34a,34bを設けたので、
コイル部3aのインダクタンスの変化より可動体32の
軸方向位置を知ることが可能になり、軸方向の位置を検
出するための他の手段が不要になり、装置の構成を簡単
にすることができる。
【0062】次に、図7を参照して、本発明の応用適用
例について説明する。
【0063】図7は、本発明を焦点位置の自動調整可能
な管内観察装置に適用した場合の一実施例を示す。
【0064】図7において、可動体としての磁石体40
は中空円筒形状を有し、軸方向に磁化されている。磁石
体40の外側面に導体リング部5が嵌入装着されてい
る。磁石体40の中空部には結像レンズ41が装着され
ている。また、筒体2の端部には結像レンズ41を経て
得られる映像を光電変換するための電荷結合素子(CC
D)等の撮像素子42と、撮像素子42による検出信号
を信号処理する信号処理部43と、制御装置44が配設
されている。
【0065】撮像素子42で検出した画像信号から信号
処理部43によって信号処理し焦点合致信号を生成す
る。この焦点合致信号に基づき磁石体40が軸方向の所
定位置に位置決めされるように、制御装置44はコイル
部3a,3bに流す移動用電流の大きさを制御する。
【0066】本応用例によれば、簡易な構成で自動調整
可能な小型の管内観察装置を構成することができる。
【0067】また、結像レンズ41は筒体2の内壁に対
し非接触で移動できるので、管内観察装置を小型化する
場合に顕著となる摩擦の問題を解消でき、円滑な移動制
御をでき、高精度に焦点位置を調整することができる。
【0068】なお、以上、本発明の実施形態の説明にお
いては、静止体としての筒体2は可動体としての磁石体
4等の外側に配設されている場合を例にとり説明した。
しかしながら、本発明において静止体と可動体との配置
関係はこれに限らない。
【0069】例えば、静止体として軸方向に磁化された
中空筒体状の磁石体をとり、この磁石体の内側面に取り
付けられた導体リングを取り付け、磁石体の中空部内に
コイル部を巻装した可動体を配設してもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、浮上用電流と移動用電流とを互いに重畳させてコ
イル部に流すようにしたので、構造が簡単で構成部品が
少なく小型化に適し、可動体の軸方向の全移動範囲で安
定した浮上特性を有する磁気浮上型アクチュエータを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気浮上型アクチュ
エータの概略構成を示す断面ブロック図。
【図2】コイル部に浮上用電流を流すことにより磁石体
を筒体の筒内に浮上させることをできることを説明する
図。
【図3】可動体である磁石体を筒体の軸方向に移動させ
る移動力の発生原理について説明する図。
【図4】コイル部の他の実施例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る磁気浮上型アク
チュエータのアクチュエータ本体を示す断面図。
【図6】コイル部のインダクタンス変化を利用して軸方
向の移動量を検出することを説明するための図。
【図7】本発明を焦点位置の自動調整可能な管内観察装
置に適用した例を示す断面図。
【符号の説明】
1 アクチュエータ本体 2 筒体 3a,3b コイル部 4 磁石体 5 導体リング 10 アクチュエータ制御部 11 軸方向移動量検出器 12 駆動電流源 12a 移動用電流源 12b 浮上用電流源 13 電流制御部 14 加算器 15 増幅器 20 浮上用電流 22 渦電流 25a 移動用電流 25b 移動用電流

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒体と、 この筒体に巻装されたコイル部と、 前記筒体内に配設され筒体の軸方向に磁化されており前
    記筒体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な磁石体
    と、 前記磁石体の外側面に設けられた導体リング部と、 前記導体リング部に渦電流を生成し前記磁石体を前記筒
    体の中空部内で非接触に浮上させるための浮上用電流
    と、前記磁石体を軸方向に移動させるための移動用電流
    とを互いに重畳させて前記コイル部に流すための駆動電
    流源と、 を備えたことを特徴とする磁気浮上型リニアアクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】前記磁石体の軸方向の移動量を検出する移
    動量検出手段と、この移動量検出手段による検出結果を
    参照し前記磁石体の移動位置を制御する移動位置制御手
    段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上
    型リニアアクチュエータ。
  3. 【請求項3】筒体と、 この筒体に巻装されたコイル部と、 前記筒体内に配設され筒体の軸方向に磁化されており前
    記筒体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な磁石体
    と、 前記磁石体の外側面に設けられた導体リング部と、 前記導体リング部に渦電流を生成し前記磁石体を前記筒
    体の中空部内で非接触に浮上させるための浮上用電流
    と、前記磁石体を軸方向に移動させるための移動用電流
    とを互いに重畳させて前記コイル部に流すための駆動電
    流源と、を備え、 前記磁石体は、軸方向に磁化された磁石部と、前記磁石
    部の軸方向両端に固着された透磁体とからなることを特
    徴とする磁気浮上型リニアアクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記磁石体の軸方向の移動量を検出する移
    動量検出手段と、この移動量検出手段による検出結果を
    参照し前記磁石体の移動位置を制御する移動位置制御手
    段を備え、 前記移動量検出手段は、前記透磁体の移動に伴い変化す
    る前記コイル部のインダクタンスを検出して前記磁石体
    の軸方向の移動量を検出することを特徴とする請求項3
    に記載の磁気浮上型リニアアクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記コイル部は前記筒体の軸方向に間隔を
    おいて巻装された複数のコイル部分からなり、前記駆動
    電流源は隣接する前記コイル部分に互いに逆方向に磁力
    線が生じるように前記移動用電流を流すことを特徴とす
    る請求項1または請求項3のいずれか1項に記載の磁気
    浮上型リニアアクチュエータ。
  6. 【請求項6】隣接する前記コイル部分は互いに逆方向に
    巻装されるとともに一本の線として接続されていること
    を特徴とする請求項5に記載の磁気浮上型リニアアクチ
    ュエータ。
  7. 【請求項7】軸方向に磁化された筒体状の磁石体と、 前記磁石体の内側面に設けられた導体リング部と、 前記磁石体の中空部内を軸方向に非接触で移動可能な可
    動体と、 この可動体に巻装されたコイル部と、 前記導体リング部に渦電流を生成し前記可動体を前記磁
    石体の中空部内に浮上させるための浮上用電流と、前記
    可動体を軸方向に移動させるための移動用電流とを互い
    に重畳させて前記コイル部に流すための駆動電流源と、 を備えたことを特徴とする磁気浮上型リニアアクチュエ
    ータ。
  8. 【請求項8】前記可動体の軸方向の移動量を検出する移
    動量検出手段と、この移動量検出手段による検出結果を
    参照し前記可動体の移動位置を制御する移動位置制御手
    段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の磁気浮上
    型リニアアクチュエータ。
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