JPH08280103A - 磁気浮上式推進装置 - Google Patents

磁気浮上式推進装置

Info

Publication number
JPH08280103A
JPH08280103A JP8212195A JP8212195A JPH08280103A JP H08280103 A JPH08280103 A JP H08280103A JP 8212195 A JP8212195 A JP 8212195A JP 8212195 A JP8212195 A JP 8212195A JP H08280103 A JPH08280103 A JP H08280103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
movable body
coil
magnetic levitation
propulsion device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8212195A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikatsu Akiba
敏克 秋葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8212195A priority Critical patent/JPH08280103A/ja
Publication of JPH08280103A publication Critical patent/JPH08280103A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高速走査を実現し、駆動制御電流による走査駆
動力特性の劣化がなく、また、消費電力の低減を可能に
し、さらに、電磁力によって移動可能な磁気浮上式推進
装置を提供することを目的とする。 【構成】電流の流れる方向がお互いに逆方向であること
を特徴とするコイル11、12を固定する磁性体からな
る固定板13は、移動不可能な支持部材17を介して静
止体1に固定されている。そして、静止体1と、支持部
材17とに非接触に設けられ移動可能である可動体3に
永久磁石14が設けられる構成をした磁気浮上式推進装
置である。この磁気浮上式推進装置は、コイル11、1
2と永久磁石14による電磁力によって可動体3を移動
可能である。そして、駆動制御電流によって発生する磁
束の駆動力特性への影響をなくし、大きな駆動力が得ら
れ高速駆動が可能で、消費電力の低減を実現している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気力によって物体を
移動可能とするための磁気浮上式推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球上で発生する二酸化炭素など
により地球が覆われる、いわゆる温暖化現象が報告され
ている。この様な温暖化現象のメカニズムを解明するた
めには、地球上に停滞する二酸化炭素層の厚みや濃度を
測定することが重要である。
【0003】そこで、二酸化炭素などのガスの厚みや濃
度を測定する装置として、光干渉装置が使用されてい
る。光干渉装置は、主に集光レンズ、鏡、入射してくる
光の光路長を変える装置と、光検出装置などから構成さ
れている。
【0004】また、二酸化炭素層の厚みや濃度を測定す
る方法として、まず二酸化炭素に特定の光を照射し、そ
の反射光を光干渉装置内の集光レンズで集光する。集光
された光は、光干渉装置内のレンズで2本の光路に分岐
される。第1光路は、複数のレンズを経て光検出装置に
入射される。また、第2光路は鏡に反射されて、その後
複数のレンズを経て、第1光路が入射する光検出装置に
入射される。そして、第2光路の光路長を鏡を移動させ
ることで、光路長を変化させ、光検出装置の位置で光を
干渉させ、その干渉状態を調べることにより二酸化炭素
などの気体の厚みや濃度の測定を行う必要がある。
【0005】このように、二酸化炭素層の厚みや濃度を
測定するためには光の干渉を利用する必要があり、その
ためには光の光路長を変化させなければならない。そし
て、光の光路長を変化させる装置として磁気浮上式推進
装置がある。
【0006】以下、図5の従来の磁気浮上式推進装置の
断面図を参照しながら説明していく。 静止体120
は、ベース134と該ベース134に固定された非磁性
体の静止体135で構成されている。そして静止体13
5内には、ほぼ円筒状に形成される可動体119が静止
体135の軸心線方向に移動自在に配置されている。
【0007】可動体119は、磁性体で形成されてお
り、図中ほぼ右半分が中空に形成されている。また、可
動体119の左半分は、中心棒状部136と円筒状空洞
部137と外側筒状部138とを同心的に配列した構造
に形成されている。可動体119の図中右端部には走査
鏡支持体139が装着されており、この走査鏡支持体1
39には走査鏡121が固定されている。
【0008】可動体119と静止体135とは、静止体
135で可動体119を非接触に支持するための磁気軸
受け装置123の主要素123a、123bが軸方向の
2箇所、つまり図中矢印A、Bで示す位置にそれぞれ設
けられている。
【0009】磁気軸受け装置123は吸引支持型のもの
で、この主要素123aは静止体135の内周面に周方
向へ90度の間隔を開け、かつ磁極面を軸心線に向けて
固定された磁気力発生装置101と、これら磁気力発生
装置101に装着されたコイル102と、可動体119
の外周面に周方向へ90度の間隔を開け、かつ可動体1
19のほぼ全長に亘って延びる関係に形成された図示さ
れない凸状磁極と、該凸状磁極間に可動体119のほぼ
全長に亘って延びる関係に形成されて半径方向の変位検
出に供される図示されない平坦面と、各磁気力発生装置
101間に位置する関係に静止体135に、それぞれ固
定されて各平坦面との間の距離を検出する半径方向の第
2位置検出装置103とで構成されている。
【0010】各磁気力発生装置101は、2つの磁極面
140a、140bを備え、これら2つの磁極面140
a、140bは、軸方向に配列されるように静止体13
5の内面に固定されている。各磁気力発生装置101に
装着されたコイル102は、それぞれバイアスコイル1
41と制御コイル142とで構成されている。可動体1
19を境にして対向する磁気力発生装置101に装着さ
れたバイアスコイル141は互いに逆向きの磁束を発生
するように直列に接続され、また同磁気力発生装置10
1に装着された制御コイル142は互いに同じ向きの磁
束を発生するように直列に接続されている。
【0011】なお各磁気力発生装置101の2つの磁極
面140a、140bと可動体119に設けられた2つ
の凸状磁極の磁極面とは、両者間の磁気抵抗を安定化さ
せるために、可動体119の軸心線を中心とした円筒曲
面状に形成されている。主要素123bについても主要
素123aと同様に構成されている。
【0012】可動体119の図中左側で、該可動体11
9と静止体135とは、可動体119に対して軸方向の
移動力を非接触で選択的に与える電磁力発生機構126
が設けられている。この電磁力発生機構126は、バイ
アスコイルモーターと同様の構成であり、外側筒状部1
38の開放端側内周面に固定され、半径方向に着磁され
た環状の永久磁石127と、全体が筒状に形成されて円
筒状空洞部137に非接触に嵌入装着された筒状コイル
128とで構成されている。なお、筒状コイル128の
基端は、静止体135に固定されている。
【0013】一方、走査鏡支持体139の外周面には、
可動体119の軸心線に沿って延びる関係に配置された
補助板129の一端側が固定されている。この補助板1
29の図中下面は、可動体119の軸心線に対して傾斜
した傾斜面130に形成されている。筐体120には、
傾斜面130との間に距離から可動体119の軸方向の
位置を検出する軸方向の第1位置検出装置104が固定
されている。そして、軸方向の第1位置検出装置104
と、筒状コイル128と、前述した磁気軸受け装置12
3の主要素123a、123bを構成しているバイアス
コイル141と、制御コイル142、および半径方向の
第2位置検出装置103とに接続されている。
【0014】ここで半径方向の位置制御は、半径方向の
第2位置検出装置103の信号を所定の位置制御系に入
力し、磁気力発生装置101を調整することによって可
動体119を静止体135と完全に非接触にし、かつ半
径方向の基準位置上に浮上させるようにしている。
【0015】一方、軸方向の位置制御は、軸方向の第1
位置検出装置104と半径方向の第2位置検出装置10
3の信号を所定の位置制御系に入力し、位置制御系から
の制御電流を筒状コイル128に流すようにしている。
この制御によって、可動体119を目標位置まで移動さ
せ、この目標位置で停止させるようにしている。
【0016】このような構成で磁気軸受け装置123を
動作させると、各バイアスコイル141が一定電流で付
勢されると共に各制御コイル142が可動体119の半
径方向における変位量に応じたレベルで、かつ変位方向
に応じた極性の電流で付勢される。すなわち、磁気力発
生装置101の磁極面と凸状磁極の磁極面との間の磁気
ギャップ長が半径方向の第2位置検出装置103の出力
に基づいて求められる。そして、磁気ギャップを通る磁
束を増加させるように制御コイル142が付勢される。
また磁気ギャップ長が狭くなった部分については、その
磁気ギャップを通る磁束を減少させるように制御コイル
142が付勢される。このため可動体119は静止体1
35に対して磁気軸受け装置123で完全に非接触に支
持される。 また、目標位置の信号を与えると、電磁力
発生機構126が動作し、ボイスコイルモーターとまっ
たく同じ原理で、可動体119に対して非接触に軸方向
への移動力を与え、可動体119を目標位置で停止させ
る。この場合、位置制御に必要な軸方向の位置検出は、
補助板129に設けられた傾斜面130を検出対象とし
た軸方向の第1位置検出装置104によって非接触検出
される。
【0017】このように被支持物を支持する可動体11
9を静止体135に対して磁気軸受け装置123で非接
触に支持し、また可動体119の軸方向の位置を傾斜面
130と軸方向の第1位置検出装置104とによって可
動体119とは非接触に検出している。さらに可動体1
19への軸方向への移動力を電磁力発生機構126によ
って可動体119とは非接触に与えるようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の磁気浮上式推進装置では、長距離の走査駆
動を実現するためには、装置構成上長い筒状のコイルを
用いる必要がある。そして、高速走査を行うために大き
な駆動制御電流を筒状コイルに流す必要があるが、コイ
ルに流れる電流によって発生する磁束の駆動力特性への
影響が無視できなくなってくる。
【0019】また、図4の磁気浮上式推進装置における
駆動力と制御電流の特性図に示されるように、制御電流
の正側のある大きさ以上では(制御電流値IP以上)、
所望の駆動力に対する制御電流が得られず、制御電流値
Pを境にして制御電流値が減少していく。すると、所
望の駆動力発生方向とは、逆向きの駆動力を発生する状
態になる。
【0020】また、磁気浮上方式に電磁石のバイアス電
流を用いた場合には、消費電力が増加するという問題も
あった。そこで本発明は、上記のような問題点を解決
し、高速走査を実現し、駆動制御電流による走査駆動力
特性の劣化がなく、消費電力の低減を可能にした磁気浮
上式推進装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る磁気浮上式推進装置は、静止体と、
前記静止体に配置される磁気力発生手段と、前記磁気力
発生手段より発生する磁気力により前記静止体と非接触
に支持される可動体と、前記静止体に設けられ、電流の
流れる向きが異なる第1コイルと第2コイルとを1組と
した少なくとも2組以上からなる略筒状の複合コイル
と、前記複合コイルと非接触な関係となるように前記可
動体に設けられ、前記複合コイルを構成する前記第1お
よび第2コイルに共通の磁場を与えることにより、前記
可動体を前記複合コイルとの電磁力によって移動可能と
する永久磁とから構成される磁気浮上式推進装置とし
た。
【0022】
【作用】以上、述べたような本発明の構成によれば、静
止体に設けられた磁気力発生手段によって、可動体が非
接触に配置される。そして、非接触の状態のままで、複
合コイルと永久磁石による電磁力によって可動体が所定
の方向に移動する。
【0023】そのとき、コイルは互いに逆向きに電流が
流れるコイルを1組として構成しているため、電流がコ
イルに流れた場合には、その電流によって生じる磁束が
互いのコイルで相殺されるため、電流の大小による駆動
力特性への影響がない構成となる。するとその結果、高
速走査を実現し、電流による駆動力特性の劣化がなく、
消費電力の低減を可能にした磁気浮上式推進装置を提供
する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明していく。もちろん、本発明は、以下の実施例によ
って何ら限定されるものではない。図1は、本発明の磁
気浮上式推進装置における断面図で、図2は本発明の磁
気浮上式推進装置におけるコイルの構成図で、図3は本
発明の磁気浮上式推進装置における駆動力特性図を示し
ている。ここで、図3の縦軸は、コイル11、12に流
れる電流を、横軸は、可動体3の中心棒状部22に対す
る距離を表している。 本発明は、例えば二酸化炭素な
どの濃度や厚みなどガス分布状態を測定する光干渉計に
用いられている。
【0025】図1において、静止体1内には、ほぼ円筒
形状に形成される可動体3が静止体1の軸心線方向に移
動自在に配置されている。可動体3は、鉄やサマリウム
・コバルトなどの磁性体で形成されており、図中左半分
が中空に形成されている。また、可動体3の右半分は、
中心棒状部22(棒状部)と円筒状空洞部23と外側筒
状部24とを同心的に配列した構造に形成されている。
可動体3の左端部には走査鏡2が固定されている。
【0026】可動体3と静止体1とは、静止体1で可動
体3を非接触に支持するための磁気軸受け装置25の主
要素25a、25bが軸方向の2箇所、つまり図中矢印
A、Bで示す位置にそれぞれ設けられている。
【0027】磁気軸受け装置25は吸引支持型のもの
で、この主要素25aは静止体1の内周面に周方向へ9
0度の間隔を開け、かつ磁極面を軸心線に向けて固定さ
れた磁気力発生装置10と、これら磁気力発生装置10
に装着された磁気力発生用コイル8と、磁気力発生装置
10に固定されて可動体3との間の距離を検出する光セ
ンサなどの半径方向の第2位置検出装置4とで構成され
ている。
【0028】各磁気力発生装置10は、2つの磁極面2
8a、28bを備え、これら2つの磁極面28a、28
bの軸方向に配列されるように静止体1の内面に固定さ
れている。各磁気力発生装置10に装着された磁気力発
生用コイル8は、それぞれバイアスコイル29と制御コ
イル30とで構成されている。可動体3を境にして対向
する磁気力発生装置10に装着されたバイアスコイル2
9は、互いに逆向きの磁束を発生するように直列に接続
され、また同じ磁気力発生装置10に装着された制御コ
イル30は、互いに同じ向きの磁束を発生するように直
列に接続されている。
【0029】なお、各磁気力発生装置10の2つの磁極
面28a、28bと可動体3の表面上に設けられた磁極
面とは、両者間の磁気抵抗を安定化させるために、可動
体3の軸心線を中心とした円筒曲面状に形成されてい
る。主要素25bについても主要素25aと同様に構成
されている。
【0030】また、静止体1には、静止体1の軸心線上
に可動体3の軸方向の位置を検出する光センサなどの軸
方向の第1位置検出装置5が固定されている。そして、
軸方向の第1位置検出装置5に対向する中心棒状部22
の位置に、軸方向の第1位置検出ターゲット6を設け
る。
【0031】可動体3中で、この可動体3と静止体1と
は、可動体3に対して軸方向の移動力を非接触で選択的
に与える駆動力発生手段7が設けられている。駆動力発
生手段7は、可動体3の中心棒状部22の周囲に固定さ
れたサマリウム・コバルトや鉄などから構成される複数
の永久磁石14と、銅線などから成るコイルとから構成
されている。
【0032】また、可動体3の円筒状空洞部23に非接
触に挿入されている支持部材17の固定板13に固定さ
れる略筒状のコイル11a、11b(または12b、1
2a)は、お互いに逆方向に電流が流れている(図2参
照、図2中矢印は電流が流れている方向を示してい
る)。その2つのコイル11a、11b(または12
b、12a)を1組(複合コイル)とし、同様に構成さ
れるコイルをもう1組コイル12a、12b(または1
1b、11a)として用意する。そして、例えば図2に
示されるように図面左側からコイル11a、12a、1
1b、12bという順序で接続し、組み合わせて走査駆
動コイル20を構成する。そのコイル11a、12a、
11b、12bを支持部材17と固定する固定板13
は、鉄やサマリウム・コバルトなどの磁性体からなる。
また、支持部材17は静止体1に固定され、移動不可能
に支持されている。
【0033】この様な構成の磁気浮上式推進装置の動作
について、以下述べていく。このような構成で磁気力発
生装置10を動作させると、各バイアスコイル29が一
定電流で付勢されると共に各制御コイル30が可動体3
の半径方向における変位量に応じたレベルで、かつ変位
方向に応じた極性の電流で付勢される。すなわち、磁気
力発生装置10の磁極面と図示されない凸状磁極の磁極
面との間の磁気ギャップ長が半径方向の第2位置検出装
置4の出力に基づいて求められる。そして、磁気ギャッ
プを通る磁束を増加させるように制御コイル30が付勢
される。また磁気ギャップ長が狭くなった部分について
は、その磁気ギャップを通る磁束を減少させるように制
御コイル30が付勢される。このため可動体3は静止体
1に対して磁気力発生装置10で完全に非接触に支持さ
れる。
【0034】また、中心棒状部22に配置された永久磁
石14は、可動体3の中心棒状部22と、固定板13で
磁気回路を構成し、図1中に示すような走査駆動用磁束
16を流す。永久磁石14の磁束は、走査駆動コイル2
0を横切り、固定板13を経て再び走査駆動コイル20
を横切り永久磁石14、中心棒状部22を通り磁気回路
を閉じる。
【0035】また、走査駆動コイル20を横切る磁束と
コイル11、12に流れる電流によってローレンツ力
(電磁力)が発生し、共通な磁場が発生し、可動体3を
軸方向に駆動することが可能となる。
【0036】ここで、一定方向に駆動力を継続的に発生
させるために、コイル11a、11b、12a、12b
の幅は、永久磁石14の幅の半分としてある。つまり、
各々のコイル11a、11b、12a、12bに流す電
流、つまり制御電流を図3に示すように制御し、軸方向
の第1位置検出装置5から得られる軸方向の位置信号に
基づいて、任意の位置で切り換えていく。例えば、位置
0においては、コイル11には、電流(+)iが流れ
ており、コイル12には、電流iは流れていないことに
なる。また、位置x1では、コイル11には、位置x0
は逆の向きに電流(−)iが流れており、コイル12に
は、電流iは流れていないことを表している。
【0037】このように動作する本実施例の効果につい
て、以下述べていく。制御電流は、対になったコイル1
1a、11bに同時に流れることになり、その制御電流
によって生じる磁束は、互いに逆方向に巻かれるコイル
11a、11bによって打ち消される。また、コイル1
1a、12aを巻く方向が同一であっても、それらコイ
ルに流す電流の方向が異なれば同様の効果が得られる。
したがって、制御電流の大小による駆動力特性への影響
が排除できる。その結果、駆動力特性の向上が可能とな
る。
【0038】走査駆動コイル20を固定している磁性体
である固定板13は、永久磁石14から構成される磁気
回路の磁気抵抗を減少させており、固定板13が無い場
合に比べ、大きな推力を発生させることが可能となって
いる。ただし、推力的に問題がなければ固定板13を設
置しなくとも駆動力発生には問題がない。また、磁性体
の固定板13と、中心棒状部22と永久磁石14で駆動
力発生手段7の磁気回路(走査駆動力用磁束16)が閉
じて磁束を遮蔽しているので、外側筒状部24への磁束
侵入を妨げ、一種の磁気シールドとなっている。それゆ
え、可動体3の磁気浮上を行っている磁気力発生装置1
0の磁気浮上用磁束9には、なんら影響を与えることが
なく、磁気浮上用推進装置の設計が容易となる。
【0039】また、磁性体からなる固定板13と可動体
3の永久磁石14で磁気回路(走査駆動力用磁束16)
が閉じるため、固定板13と可動体3間で吸引力が働く
ことになる。しかし、これは、可動体3の浮上位置支持
に対して不安定な力となる。そのため、可動体3を磁気
浮上させる磁気力発生装置10には、制御性を向上させ
るためのバイアス磁束用として、バイアスコイル29に
バイアスコイル電流を常時流している。すると、前述し
た磁性体からなる固定板13による不安定力を,このバ
イアス磁束の作用に置き換えることが可能となり、シス
テムとしての消費電力の低減が可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したような本発明によれば、駆
動制御電流によって発生する磁束の駆動力特性への影響
がなく、大きな駆動力が得られ高速駆動が可能で、消費
電力を低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気浮上式推進装置における断面
図。
【図2】 本発明の磁気浮上式推進装置におけるコイル
の構成図。
【図3】 本発明の磁気浮上式推進装置における駆動力
特性図。
【図4】 本発明の磁気浮上式推進装置における駆動力
と制御電流の特性図。
【図5】 従来の磁気浮上式推進装置における断面図。
【符号の説明】
1 静止体 2 走査鏡 3 可動体 4 半径方向の第2位置検出装置 5 軸方向の第1位置検出装置 6 軸方向の位置検出ターゲット 7 駆動力発生手段 8 磁気力発生用コイル 9 磁気浮上用磁束 10 磁気力発生装置(磁気力発生手段) 11、12 コイル 13 固定板 14 永久磁石 16 走査駆動用磁束 17 支持部材 20 走査駆動コイル 21 半径方向の位置検出ターゲット 22 中心棒状部(棒状部) 23 円筒状空洞部 24 外側筒状部 25 磁気力発生装置の主要素 28 磁極面 29 バイアスコイル 30 制御コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静止体と、前記静止体に配置される磁気力
    発生手段と、前記磁気力発生手段より発生する磁気力に
    より前記静止体と非接触に支持される可動体と、前記静
    止体に設けられ、電流の流れる向きが異なる第1コイル
    と第2コイルとを1組とした少なくとも2組以上からな
    る略筒状の複合コイルと、前記複合コイルと非接触な関
    係となるように前記可動体に設けられ、前記複合コイル
    を構成する前記第1および第2コイルに共通の磁場を与
    えることにより、前記可動体を前記複合コイルとの電磁
    力によって移動可能とする永久磁石とから構成されるこ
    とを特徴とする磁気浮上式推進装置。
  2. 【請求項2】前記可動体の移動方向の位置検出を行う位
    置検出部を具備したことを特徴とする請求項1記載の磁
    気浮上式推進装置。
  3. 【請求項3】前記可動体の移動方向と直交する方向の位
    置検出を行う位置検出部を具備したことを特徴とする請
    求項1記載の磁気浮上式推進装置。
  4. 【請求項4】前記可動体は、一端が開口された円筒形状
    であり、該開口された部内に前記可動体と同軸となるよ
    うに棒状部を備え、該棒状部に前記永久磁石を固定した
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気浮上式推進装置。
  5. 【請求項5】前記永久磁石と、前記棒状部と、前記複合
    コイルと、前記複合コイルとともに、前記複合コイルを
    固定する磁性体から構成される固定板とによって、磁気
    回路を構成してなることを特徴とする請求項4記載の磁
    気浮上式推進装置。
JP8212195A 1995-04-07 1995-04-07 磁気浮上式推進装置 Pending JPH08280103A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8212195A JPH08280103A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 磁気浮上式推進装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8212195A JPH08280103A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 磁気浮上式推進装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08280103A true JPH08280103A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13765588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8212195A Pending JPH08280103A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 磁気浮上式推進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08280103A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102820834A (zh) * 2011-06-10 2012-12-12 罗才德 磁悬浮发电机
CN104092411A (zh) * 2014-07-07 2014-10-08 扬州大学 圆弧定子绕组磁悬浮支承驱动电机
JP2016506223A (ja) * 2012-11-22 2016-02-25 パラマウント ピクチャーズ コーポレーション 地上輸送車両用の回生エネルギーシステム
CN105799540A (zh) * 2016-03-17 2016-07-27 重庆市科学技术研究院 一种用于悬浮车辆的磁涡流推进引擎系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102820834A (zh) * 2011-06-10 2012-12-12 罗才德 磁悬浮发电机
JP2016506223A (ja) * 2012-11-22 2016-02-25 パラマウント ピクチャーズ コーポレーション 地上輸送車両用の回生エネルギーシステム
US9748885B2 (en) 2012-11-22 2017-08-29 Paramount Pictures Corporation Regenerative energy system for ground transportation vehicles
CN104092411A (zh) * 2014-07-07 2014-10-08 扬州大学 圆弧定子绕组磁悬浮支承驱动电机
CN105799540A (zh) * 2016-03-17 2016-07-27 重庆市科学技术研究院 一种用于悬浮车辆的磁涡流推进引擎系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8643228B2 (en) Linear motor with permanent-magnetic self-holding
US9389417B2 (en) Scanner device
EP0829887B1 (en) Magnetic actuator with long travel in one direction
JP2010193709A (ja) 位置センサを有する線形電磁アクチュエータ
JPH10225083A (ja) リニアアクチュエータとこれを用いた光学機器
JPH08275500A (ja) リニアモータ
JPH10184685A (ja) 磁気軸受
JPS5942165B2 (ja) 磁気による無接触支承装置
JPH08280103A (ja) 磁気浮上式推進装置
JPS58184319A (ja) 磁気軸受
JPH0442765A (ja) リニヤモータ
JPH0682711A (ja) 走査ミラーの駆動装置
CN107561820B (zh) 致动器以及具备该致动器的透镜单元、摄像机
JP3405881B2 (ja) 磁気浮上型リニアアクチュエータ
JP2016127746A (ja) リニアアクチュエータ及びそれを用いたフーリエ変換型分光装置
JPH08168232A (ja) リニアエンコーダ装置
JPH10201216A (ja) リニアモータ
JP3197031B2 (ja) 直線動磁気支持装置
JP3434603B2 (ja) 直線動磁気支持装置
US6859934B2 (en) Scanning device comprising a magnetically guided linear motor
JP2006149087A (ja) 磁気浮上推進装置
JPS6220408B2 (ja)
JP3183913B2 (ja) 直線動支持装置
JPH05122891A (ja) 直線動磁気支持装置
JPH0549226A (ja) リニアアクチユエータ