JPH09251294A - 音源装置および楽音のスペクトル成分分析方法 - Google Patents
音源装置および楽音のスペクトル成分分析方法Info
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- JPH09251294A JPH09251294A JP8085870A JP8587096A JPH09251294A JP H09251294 A JPH09251294 A JP H09251294A JP 8085870 A JP8085870 A JP 8085870A JP 8587096 A JP8587096 A JP 8587096A JP H09251294 A JPH09251294 A JP H09251294A
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Abstract
和性をもつ楽音を効率よく、かつ正確に分析し、質の高
い分析パラメータを得ることができるようにすることを
目的とする。 【解決手段】分析合成系の音源において、分析対象の楽
音波形データを一旦適当な条件でスペクトル分析し、倍
音の周波数データおよび強度データを得る。そして、そ
の結果に基づいて、スペクトル分析に用いるフィルタバ
ンクの各フィルタの中心周波数および帯域幅を決定す
る。その後、そのフィルタバンクを用いて、分析対象の
楽音波形データを分析し、分析パラメータを得る。再生
時には、その分析パラメータに基づいて楽音を合成す
る。
Description
ル成分を分析して分析パラメータを取得し、その分析パ
ラメータに基づいて楽音を合成する楽音合成装置、およ
びそのような楽音合成装置に適用する楽音のスペクトル
成分を分析する方法に関する。
し、その周波数と強度(振幅値)とを分析パラメータと
して取得して記憶しておき、この分析パラメータを用い
て楽音を合成するタイプの音源が知られている(例え
ば、特開平5−108077号や特開平5−12767
6号)。
回路の一例を示すブロック図である。この音源は、分析
部601、記憶部602、補間部603、シフト部60
4、および合成部605を有している。
す。ただし、図7(A)の「フィルタバンク制御部」
は、後述する発明の実施の形態の欄で説明する例のみで
有効な部分であり、従来の分析部601はこの「フィル
タバンク制御部」を備えていない。したがって、ここで
は「フィルタバンク制御部」は無いものとして説明す
る。分析部601は複数(ここでは128個)のバンド
パスフィルタ(BPF)を並列に接続した構成になって
いる。各BPFは0〜127チャンネルのチャンネルナ
ンバで識別される。各BPFのバンド幅は125Hzで
あり、そのろ過帯域は、0チャンネル:0〜125H
z、1チャンネル:125〜250Hz、3チャンネ
ル:250〜375Hz・・・・・・であり、0Hzから16
kHzまで順に並べられている。
過帯域が並んだ様子を示している。さらに、これらのB
PFはFFT(高速フーリエ変換)機能を有しており、
BPFを通過するスペクトルの周波数データおよび強度
データMagを検出することができる。周波数はバンド
中心周波数からのずれとして検出されるが、このずれを
バンド中心周波数に加算することにより絶対値の周波数
データFreqが得られる。分析部601は上記のよう
にBPFアレイで構成できるほか、高速のFFTアナラ
イザを用いて実現することもできる。チャンネル数やバ
ンド幅は、任意に決定してよい。
入力される。分析部601は、入力したPCM波形デー
タを所定の時間間隔で分割した各フレームごとに(隣接
するフレームがオーバーラップするようにしてもよ
い)、そのフレームの周波数データFreqと強度デー
タMagを出力する。記憶部602は、各チャンネルの
周波数データFm nと強度データMm n(第mフレームの第
nチャンネルの周波数データをFm nで表し強度データを
Mm nで表す)を各フレームごとにテーブル化して記憶す
る。図8に、各フレームごとの周波数データFm nおよび
強度データMm nを示す。1波形データに対応する複数フ
レームのテーブル群をボイスデータという。
析(ボイスデータ化)および記憶部602への記憶が、
演奏以前に行なわれる前処理となる。
ータを読み出して、補間演算により各フレーム間の周波
数データと強度データを求め、各サンプリングクロック
ごとの周波数データと強度データを形成する。補間は各
チャンネルごとに同一チャンネルのデータを用いて行な
われる。算出されたデータはシフト部604に出力され
る。
音高(周波数)の楽音を発音するために、周波数データ
のみをシフトする回路である。サンプリングした波形デ
ータの周波数と指定された周波数とに基づいてシフト量
が決定される。
数データおよび強度データを合成して、1個の波形デー
タを合成する回路である。合成は、逆FFT合成を用い
てもよく、加算合成を用いてもよい。
タを読み出して、各チャンネルごとに補間−シフトした
のち合成することにより楽音波形データが形成される。
したがって、記憶部602−補間部603−シフト部6
04−合成部605の動作は演奏時のリアルタイム動作
となる。
実際の音をサンプリングして電子音を形成することがで
きるとともに、そのサンプリング波形データに対する加
工も大幅に可能にしたものである。
来構成の分析合成系音源では、分析部601におけるス
ペクトル成分の分析は、図7(フィルタバンク制御部無
しの構成)で説明したように、可聴帯域を均等分割的に
並べたフィルタバンク(BPF)により分析していた。
すなわち、各フィルタの中心周波数をピッチの整数倍と
し、フィルタ帯域を一定としたBPFを並べる手法であ
る。
む倍音構成を有している。図9は、非調和性を含む倍音
構成図である。実線で示す実際の倍音周波数位置は、非
調和性を含んでいるため、点線で示す純整数次の倍音周
波数位置からずれている。特に、ピアノ音などでは周波
数が高くなるほど、基本周波数の整数倍からずれる傾向
があり、さらにタッチによってもそのずれ方が変わる。
そのため、上述のような純整数次の倍音周波数位置を基
準として均等分割的にBPFを並べたフィルタバンクに
より分析すると、非調和性の程度や楽音の変動によって
は分析チャンネルの帯域から外れる成分も生じる可能性
があり、全く使用されないチャンネルが存在することに
よりチャンネル数が無駄になったり、チャンネル成分の
追跡に手間がかかる(例えば、倍音位置がチャンネルの
境界付近に位置するため、どちらのチャンネルに入れる
か判断しなければならないケースが増える)という問題
点があった。
ピアノなどの非調和性をもつ楽音を効率よく、かつ正確
に分析し、質の高い分析パラメータを得ることができる
ようにすることを目的とする。
め、請求項1に係る音源装置は、分析対象の楽音波形デ
ータをスペクトル分析して、所定時間フレームごとにス
ペクトルの周波数データを求める第1の分析手段と、前
記第1の分析手段による分析の結果、得られた周波数デ
ータに基づいて、スペクトル分析に用いるフィルタバン
クの各フィルタの中心周波数を決定するフィルタバンク
決定手段と、前記フィルタバンク決定手段で決定した中
心周波数のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、
分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時
間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強度
データを求める第2の分析手段と、前記第2の分析手段
で分析した各時間フレームごとのスペクトル周波数およ
び強度を分析パラメータとして記憶する記憶手段と、前
記記憶手段に記憶された分析パラメータを順次読み出し
て楽音波形データを合成する合成手段とを備えたことを
特徴とする。
音波形データをスペクトル分析して、所定時間フレーム
ごとにスペクトルの周波数データおよび強度データを求
める第1の分析手段と、前記第1の分析手段による分析
の結果、得られた周波数データおよび強度データに基づ
いて、スペクトル分析に用いるフィルタバンクの各フィ
ルタの中心周波数および帯域幅を決定するフィルタバン
ク決定手段と、前記フィルタバンク決定手段で決定した
中心周波数および帯域幅のフィルタからなるフィルタバ
ンクを用いて、分析対象の楽音波形データをスペクトル
分析し、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータおよび強度データを求める第2の分析手段と、前記
第2の分析手段で分析した各時間フレームごとのスペク
トル周波数および強度を分析パラメータとして記憶する
記憶手段と、前記記憶手段に記憶された分析パラメータ
を順次読み出して楽音波形データを合成する合成手段と
を備えたことを特徴とする。
音波形データをスペクトル分析して、所定時間フレーム
ごとにスペクトルの周波数データおよび強度データを求
める第1の分析手段と、前記第1の分析手段による分析
の結果、得られた周波数データおよび強度データに基づ
いて、分析対象の楽音波形データの各部分音の周波数を
示すスペクトル構造式を特定するスペクトル構造式特定
手段と、求めたスペクトル構造式に基づいて、スペクト
ル分析に用いるフィルタバンクの各フィルタの中心周波
数および帯域幅を決定するフィルタバンク決定手段と、
前記フィルタバンク決定手段で決定した中心周波数およ
び帯域幅のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、
分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時
間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強度
データを求める第2の分析手段と、前記第2の分析手段
で分析した各時間フレームごとのスペクトル周波数およ
び強度を分析パラメータとして記憶する記憶手段と、前
記記憶手段に記憶された分析パラメータを順次読み出し
て楽音波形データを合成する合成手段とを備えたことを
特徴とする。
方法は、分析対象の楽音波形データをスペクトル分析
し、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数データ
および強度データを求める楽音のスペクトル成分分析方
法であって、分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析して、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータを求める第1の分析ステップと、前記第1の分析ス
テップによる分析の結果、得られた周波数データに基づ
いて、スペクトル分析に用いるフィルタバンクの各フィ
ルタの中心周波数を決定するフィルタバンク決定ステッ
プと、前記フィルタバンク決定ステップで決定した中心
周波数のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、分
析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時間
フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強度デ
ータを求める第2の分析ステップとを備えたことを特徴
とする。
方法は、分析対象の楽音波形データをスペクトル分析
し、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数データ
および強度データを求める楽音のスペクトル成分分析方
法であって、分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析して、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータおよび強度データを求める第1の分析ステップと、
前記第1の分析ステップによる分析の結果、得られた周
波数データおよび強度データに基づいて、スペクトル分
析に用いるフィルタバンクの各フィルタの中心周波数お
よび帯域幅を決定するフィルタバンク決定ステップと、
前記フィルタバンク決定ステップで決定した中心周波数
および帯域幅のフィルタからなるフィルタバンクを用い
て、分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所
定時間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび
強度データを求める第2の分析ステップとを備えたこと
を特徴とする。
施の形態を説明する。
系音源の構成は、図6で説明したものとほぼ同じであ
る。ただし、図6の従来の音源では、分析部601で可
聴帯域を均等分割的に並べたフィルタバンクを用いて分
析を行なっているが、この発明では以下の〜のよう
にしてフィルタバンクの各BPFの中心周波数および帯
域幅を決定することを特徴としている。また、図6の従
来の音源の分析部601は、図7(フィルタバンク制御
部無しの構成)で説明したように固定の中心周波数と帯
域幅のフィルタバンクを用いているが、以下で説明する
この発明に係る音源では図7でフィルタバンク制御部を
有する構成の分析部601を備えている。フィルタバン
ク制御部は、記憶部602のデータなどに応じて後述す
る図2の手順に基づきフィルタバンクの各フィルタの特
性(中心周波数と通過帯域幅)を制御する。
T,フェイズボコーダ)したり、あるいは近似式を用い
たりして、各部分音が基本周波数の整数倍からどれくら
いずれているかを求める。
ンクの各BPFの中心周波数をずらし、各部分音が一つ
づつ各チャンネルに収まるように、各フィルタバンクの
中心周波数を決定する(図7(A)のフィルタバンク制
御部の制御による)。
ットにするために、各チャンネルの帯域幅をで求めた
ずれに応じて広げたり縮めたりし、各フィルタバンクの
帯域幅(バンド幅)を決定する(図7(A)のフィルタ
バンク制御部の制御による)。
明する。ピアノのような弦楽器の弦は、弾性の影響のた
めに高い周波数の波動ほど速く伝搬する分散性を持つ。
したがって、ピアノ音には非調和性が現れる。フレッチ
ャーら(H.Fletcher, E.D.Blackham, and R.Stratton,
"Quality of piano tones", J.A.S.A.34,794-761(196
2))によれば、各部分音の周波数fnは以下の数式
(1)のようになる。 fn=nfpitch(1+Bn2)1/2 (1) B:弦の定数 fpitch:基本周波数
ノ音を分析する際のフィルタバンクの各フィルタの中心
周波数および帯域幅の決定の仕方について説明する。
る分析のためのフィルタバンク(従来の技術の欄で説明
した図7(フィルタバンク制御部無しの構成)と同様の
もの)を示す。分析対象の原音の各部分音の周波数はピ
ッチの整数倍であると仮定し、各フィルタの中心周波数
はピッチの整数倍とし、各フィルタの通過帯域幅は全て
一定としている。
ンクに対し、この発明では図1(B)のようなフィルタ
バンクを設定する。すなわち、ピアノ音の各部分音の周
波数はピッチの整数倍からずれているため、各フィルタ
の中心周波数は実際のピアノ音の各部分音のずれ具合に
応じて設定し、各フィルタの通過帯域幅もそのずれ方に
応じて広げていき、フィルタバンク全体の帯域を万遍な
く覆うようにする。各フィルタの中心周波数は、実際に
ピアノ音を分析して各部分音の周波数のずれ具合を求
め、それに応じて決定する。また、上記数式(1)のよ
うに各部分音の周波数fnが数式により求められる場合
は、その数式に応じて各フィルタの中心周波数を決定し
てもよい。さらに、実際に原音を分析して各部分音の周
波数を求める方法と数式を用いて中心周波数を求める方
法とを併用してもよい。
ルタバンクの別の例を示す。このフィルタバンクでは、
各フィルタの中心周波数は図1(B)と同様にしてずら
すが、各フィルタの通過帯域幅はすべて一定(例えば、
原音のピッチの2倍)とする。これは計算を簡略化する
ためであり、ここでは各部分音のずれは小さくチャンネ
ルのオーバラップ部で起こる特性のでこぼこがほとんど
無視できると仮定している。
を得るまでの手順を詳しく説明する。図2は、ピアノ音
の分析の手順を示すフローチャートである。なお、ここ
では以下の点を前提としている。すなわち、ピアノ音
は、ピッチと部分音の周波数が時間的および構成的に大
きく変わることはなく、音の立ち上がりから消えるまで
固定のフィルタバンクで分析できる。また、同じキーを
強弱を変えて弾いても、ピッチと部分音の周波数が時間
的に大きく変わることはなく、強弱を変えたいくつかの
音を一つの固定フィルタバンクで分析できる。
ずステップ201で、あらかじめ用意されたPCMデー
タを読み込む。PCMデータは、強度が強い(強いタッ
チで演奏したピアノ音)もの、中程度のもの、および弱
いものの3種類で音高の同じものを読み込むものとす
る。ただし、強度が強いピアノ音ほど倍音周波数位置が
基本周波数の整数倍からずれる傾向があるので、ここで
は始めに強度が強いピアノ音を用いてフィルタバンクの
各フィルタの中心周波数と帯域幅を決定し、そのフィル
タバンクを用いて強中弱の3段階の強度の各ピアノ音を
分析するものとする。
あるいは検索を行なう。これは、分析領域としてアタッ
ク部以降の安定部分を取り出す処理である。アタック部
はレベルの変動が激しいため、アタック部以降の安定部
分を分析領域としている。図3に、強中弱の3段階の強
度の各ピアノ音の安定部分の例を示す。
時間フレームごとのスペクトル分析と部分音成分抽出を
行なう。ここでの分析は、安定した部分音を見つけるた
めのものなので、周波数分解能が適当に細かければよ
く、とりあえず適当な条件で分析すればよい。例えば、
フェイズボコーダ(均等分けのフィルタバンク分析)で
もFFTでもよい。具体的には、所定時間フレームごと
に、部分音スペクトル成分[FREQk,MAGk]mを
求める。[FREQk,MAGk]mは、第mフレームの
部分音スペクトル成分を示す。FREQkおよびMAGk
は、第mフレームの第k番目の部分音の周波数データお
よび強度データを示す。フレームごとに、所定個数の部
分音の周波数データおよび強度データを抽出するものと
する。
度の時間的平均MAGavr k、周波数の時間的平均FR
EQavr k、および周波数の分散FREQsc kを求め
る。なお、添字avrは時間的平均を示し、添字scは分散
を示す。添字kは、第k番目の部分音に関するデータで
あることを示す。次に、ステップ205で、分散FRE
Qsc kの小さい比較的安定したレベルの大きい部分音を
倍音として抽出し、その各次数nを求める。これは、レ
ベルが充分大きく安定している部分音を見つけ、それが
第何倍音がずれたものかを数える処理である。求めた部
分音に関する周波数データおよび強度データを[FRE
Qn,MAGn]mとして記憶しておく。
で求めた結果から、上記数式(1)のスペクトル構造式
の係数fpitch,Bを算出する。そして、ステップ20
7で、求めたfpitch,Bと数式(1)のスペクトル構
造式に基づいてfnを求めて中心周波数fnとし、その中
心周波数fnとした分析チャンネルで、あらかじめ用意
されている同じ音高で異なる強度(強中弱の3段階)の
演奏音を分析し、スペクトルデータを作成して記憶す
る。なお、ステップ207における分析チャンネルは、
例えば中心周波数fnに対して、帯域は(fn−fn/
2)〜(fn+fn/2)などとすればよい。分析対象の
楽音が比較的ピッチの安定したもの(ピアノ音も該当す
る)ならば、帯域は所定値固定でもよい。この例では、
分析フィルタはオーバラップ部分を持たせて使ってい
る。オーバラップ領域内に入った音成分をどちらのチャ
ンネルで扱うかは、音成分がどちらの中心周波数により
近いかで振り分けてチャンネル配分している。なお、上
記の帯域の決め方の他、((fn-1+fn)/2)〜
((fn+fn+1)/2)というような帯域となるように
してもよいし、さらに他の帯域の決め方でもよい。
楽音スペクトルデータ(分析パラメータ)を作成してお
き、演奏再生は従来技術の欄で説明したように行なう。
すなわち、補間処理によって演奏に対応したスペクトル
データを生成し、正弦波加算合成を行なう。したがっ
て、種々の音高、種々のタッチ(演奏対応)に対応した
スペクトルデータを作成記憶しておくのがよい。
結果を示す。ここでは、強いタッチで弾いた音高がA1
のピアノ音の分析結果を示す。図4が各時間フレームの
周波数を示すグラフであり、図5が各時間フレームの振
幅強度を示すグラフである。なお、図4ではCH0(基
音)を除いた、倍音だけの分析結果を示してある。
各部の構成はハードウェアおよびソフトウェアのどちら
を用いても、あるいは併用しても良い。マイクロプロセ
ッサやディジタル信号処理プロセッサあるいはパソコン
などを用いたシステムとして構成することも可能であ
る。
ば、分析合成系の音源において分析対象の楽音波形デー
タを一旦適当な条件でスペクトル分析し、その結果に基
づいてスペクトル分析に用いるフィルタバンクの各フィ
ルタの中心周波数や帯域幅を決定し、その後、そのフィ
ルタバンクを用いて分析パラメータを得るようにしてい
るので、ピアノなどの非調和性をもつ楽音であっても、
倍音がフィルタの帯域にほとんど含まれるようにして分
析することができる。したがって、チャンネル数の無駄
が排除でき、倍音がフィルタの帯域の境界付近に位置し
てその分析に手間がかかるというようなことがない。す
なわち、ピアノなどの非調和性をもつ楽音を効率よく、
かつ正確に分析し、質の高い分析パラメータを得ること
ができるという効果がある。
バンクを示す図
ーチャート図
を示す図
周波数を示す図
振幅強度を示す図
度データMmnを示す図
04…シフト部、605…合成部。
Claims (5)
- 【請求項1】分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析して、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータを求める第1の分析手段と、 前記第1の分析手段による分析の結果、得られた周波数
データに基づいて、スペクトル分析に用いるフィルタバ
ンクの各フィルタの中心周波数を決定するフィルタバン
ク決定手段と、 前記フィルタバンク決定手段で決定した中心周波数のフ
ィルタからなるフィルタバンクを用いて、分析対象の楽
音波形データをスペクトル分析し、所定時間フレームご
とにスペクトルの周波数データおよび強度データを求め
る第2の分析手段と、 前記第2の分析手段で分析した各時間フレームごとのス
ペクトル周波数および強度を分析パラメータとして記憶
する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された分析パラメータを順次読み出
して楽音波形データを合成する合成手段とを備えたこと
を特徴とする音源装置。 - 【請求項2】分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析して、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータおよび強度データを求める第1の分析手段と、 前記第1の分析手段による分析の結果、得られた周波数
データおよび強度データに基づいて、スペクトル分析に
用いるフィルタバンクの各フィルタの中心周波数および
帯域幅を決定するフィルタバンク決定手段と、 前記フィルタバンク決定手段で決定した中心周波数およ
び帯域幅のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、
分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時
間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強度
データを求める第2の分析手段と、 前記第2の分析手段で分析した各時間フレームごとのス
ペクトル周波数および強度を分析パラメータとして記憶
する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された分析パラメータを順次読み出
して楽音波形データを合成する合成手段とを備えたこと
を特徴とする音源装置。 - 【請求項3】分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析して、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デ
ータおよび強度データを求める第1の分析手段と、 前記第1の分析手段による分析の結果、得られた周波数
データおよび強度データに基づいて、分析対象の楽音波
形データの各部分音の周波数を示すスペクトル構造式を
特定するスペクトル構造式特定手段と、 求めたスペクトル構造式に基づいて、スペクトル分析に
用いるフィルタバンクの各フィルタの中心周波数および
帯域幅を決定するフィルタバンク決定手段と、 前記フィルタバンク決定手段で決定した中心周波数およ
び帯域幅のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、
分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時
間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強度
データを求める第2の分析手段と、 前記第2の分析手段で分析した各時間フレームごとのス
ペクトル周波数および強度を分析パラメータとして記憶
する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された分析パラメータを順次読み出
して楽音波形データを合成する合成手段とを備えたこと
を特徴とする音源装置。 - 【請求項4】分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析し、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デー
タおよび強度データを求める楽音のスペクトル成分分析
方法であって、 分析対象の楽音波形データをスペクトル分析して、所定
時間フレームごとにスペクトルの周波数データを求める
第1の分析ステップと、 前記第1の分析ステップによる分析の結果、得られた周
波数データに基づいて、スペクトル分析に用いるフィル
タバンクの各フィルタの中心周波数を決定するフィルタ
バンク決定ステップと、 前記フィルタバンク決定ステップで決定した中心周波数
のフィルタからなるフィルタバンクを用いて、分析対象
の楽音波形データをスペクトル分析し、所定時間フレー
ムごとにスペクトルの周波数データおよび強度データを
求める第2の分析ステップとを備えたことを特徴とする
楽音のスペクトル成分分析方法。 - 【請求項5】分析対象の楽音波形データをスペクトル分
析し、所定時間フレームごとにスペクトルの周波数デー
タおよび強度データを求める楽音のスペクトル成分分析
方法であって、 分析対象の楽音波形データをスペクトル分析して、所定
時間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび強
度データを求める第1の分析ステップと、 前記第1の分析ステップによる分析の結果、得られた周
波数データおよび強度データに基づいて、スペクトル分
析に用いるフィルタバンクの各フィルタの中心周波数お
よび帯域幅を決定するフィルタバンク決定ステップと、 前記フィルタバンク決定ステップで決定した中心周波数
および帯域幅のフィルタからなるフィルタバンクを用い
て、分析対象の楽音波形データをスペクトル分析し、所
定時間フレームごとにスペクトルの周波数データおよび
強度データを求める第2の分析ステップとを備えたこと
を特徴とする楽音のスペクトル成分分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08587096A JP3633090B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 音源装置および楽音のスペクトル成分分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08587096A JP3633090B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 音源装置および楽音のスペクトル成分分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09251294A true JPH09251294A (ja) | 1997-09-22 |
JP3633090B2 JP3633090B2 (ja) | 2005-03-30 |
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ID=13870941
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08587096A Expired - Fee Related JP3633090B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 音源装置および楽音のスペクトル成分分析方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3633090B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015179187A (ja) * | 2014-03-19 | 2015-10-08 | Pioneer DJ株式会社 | 音声処理装置、音声処理装置の楽音抽出方法およびプログラム |
CN111863026A (zh) * | 2020-07-27 | 2020-10-30 | 北京世纪好未来教育科技有限公司 | 键盘乐器弹奏音乐的处理方法、装置、电子装置 |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP08587096A patent/JP3633090B2/ja not_active Expired - Fee Related
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