JPH09251158A - プラズマアドレス型液晶表示装置の製造方法およびプラズマアドレス型液晶表示装置 - Google Patents

プラズマアドレス型液晶表示装置の製造方法およびプラズマアドレス型液晶表示装置

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JPH09251158A
JPH09251158A JP5968496A JP5968496A JPH09251158A JP H09251158 A JPH09251158 A JP H09251158A JP 5968496 A JP5968496 A JP 5968496A JP 5968496 A JP5968496 A JP 5968496A JP H09251158 A JPH09251158 A JP H09251158A
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JP
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liquid crystal
crystal layer
display device
discharge chamber
substrate
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JP5968496A
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Inventor
Shiyuuichi Uchikoga
修一 内古閑
Masaki Atsuta
昌己 熱田
Sumio Ashida
純生 芦田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力が小さく表示品質の優れたプラズマ
アドレス型液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 本発明はプラズマを生成する放電室をア
ドレス線とし、この放電室と交差するデータ線との間に
液晶層を挟持したプラズマアドレス型液晶表示装置であ
って、放電室と前記液晶層との間に、データ線に印加さ
れる電圧を前記液晶層よりも小さな割合で分担するよう
に配設された絶縁性膜と、この絶縁性膜と液晶層との間
に配設された透明導電性膜とを具備したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマを用いた表
示装置に関し、特にプラズマアドレス型液晶表示装置お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子計算機をはじめとする電子情
報機器の小型化が進んでいる。これはLSIに代表され
る電子部品の小型化によるところが大きい。演算装置、
主記憶装置、補助記憶装置などは急速な小型化が進んで
いる。
【0003】しかしながら、表示装置については未だに
陰極線管(以下、CRTという)が多く使われている。
CRTは原理的に大きくなってしまうため、ポータブル
機器として使用できないことはもちろん、室内において
も装置がスぺースを圧迫しているのが現状である。
【0004】このような問題を解決する手段として平面
ディスプレイ(以下FPDという)ヘの期待が高まって
いる。液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなど多
種の表示装置が提案され、一部は実用化され普及が始ま
っている。
【0005】電子情報機器と同様、テレビのような映像
機器においても、ハイビジョン、大画面化への流れの中
でやはりCRTからFPDへの置き換えの期待が強まっ
ている。特に、大画面テレビを家庭に設置するためには
CRTの奥行きでは困難である。
【0006】大画面の表示装置を実現するには単純な構
造であることが実用化する上で重要である。映像機器、
情報表示装置ともに、任意の画像を表示する必要からマ
トリクス駆動は必須であるが、そのために数百万の画素
数が必要であり、すべての画素を無欠陥で製造する必要
があるからである。
【0007】良好な表示特性と、構造の単純さとを兼ね
備えた表示装置として、プラズマをスイッチング素子と
して用いたプラズマアドレス液晶ディスプレィ(以下、
PALCという)などのプラズマを用いた表示装置が提
案されている(例えば、T.Buzak、フラットパネ
ルディスプレイ94、p205、日経BP社、199
4)。
【0008】以下、PALCの概要を説明する。図9は
従来のPALCの構成を概略的に示す斜視図である。
【0009】図10は従来のPALCの構成を概略的に
示す断面図である。
【0010】PALCはプラズマを用いて電気的に液晶
マトリクスをアドレスする表示装置である。CRTの走
査線に相当するのは数十μm幅の隔壁901で隔てられ
た細長い放電室902である。放電室の内部には放電室
と平行に一対のアノード電極903とカソード電極90
4が走っている。
【0011】放電室902の上部には、放電室の上部隔
壁である透明絶縁性基板905が配設されている。さら
にその上に液晶層906が、透明導電体により形成され
た信号線907が形成されたガラス基板908との間に
封じ込まれている。
【0012】アノード電極903とカソード電極904
とのあいだに電圧を印加し、封入ガスに気体放電を起こ
す。そのため、放電室902には希ガスなどのガスを適
当な圧力に封入しておく。プラズマにより上部隔壁90
5表面に荷電粒子を供給し、チャージアップの状態を変
化させる。
【0013】液晶層906を挟んで放電室902と対向
して、走査線である放電室902、アノード電極90
3、カソード電極904と互いに直角に交差するように
信号線907が配置されている。信号線907には、液
晶に書き込みたい表示に応じた電圧が供給される。
【0014】放電終了時に上部隔壁905に残る帯電量
は信号線907の電位に依存する。この帯電量による電
位と対向電極電位間の電位差が液晶906に印加され
る。放電時の信号線907の電圧を制御することで、所
望の階調表示を行うことができる。
【0015】選択する放電室902には、この放電室9
02に属する放電電極に150〜300Vの電圧を印加
し、気体放電を起こす。放電状態にあることが、即ち、
走査線である放電室902が選択されていることに他な
らない。
【0016】任意画像の表示には、線順次方式のマトリ
クス駆動を行う。すなわち、n番目の走査線を選択した
時に、その走査線に属する画素に書き込むべきレベルに
応じて信号を信号線に与える。n番目の走査線の書き込
みが終了した後、n+1番目の走査線に属する画素に書
き込むべき信号を信号線に与え、n番目の走査線を選択
する。走査線のn番目の走査線を選択したときの信号
は、n−1番目の走査線を選択したときの信号とは独立
でなければならない。
【0017】放電室を隔てる隔壁は放電をそれぞれの放
電室内に閉じこめる役割がある。放電室からプラズマ中
の荷電粒子、すなわち電子やイオンが漏れ出して隣接し
た走査線の画素に影響を及ぼすのを防いでいる。
【0018】また、放電電極であるアノード電極、カソ
ード電極は、ガス放電が起こる程度の導電性を持つ必要
がある。放電を短時間に開始または終了できれば1つの
走査線にアクセスする時間を短縮することができるの
で、より走査線の多い表示装置が設計でき、また画質も
向上する。そのため放電開始電圧に達する時間をできる
だけ短くすることが望ましいが、それには放電電極の電
気的抵抗は低くすることが望ましい。
【0019】ΡALCは放電室において発生した電荷が
信号線によって引き寄せられ、上部隔壁の放電室側の壁
面に帯電し、その電荷により誘起した電荷が上部隔壁の
液晶層側に蓄積される。
【0020】プラズマ放電が停止すると蓄積された電荷
は信号線との間に保持され、液晶層の光変調特性が保持
される。したがって、上部隔壁の厚さが大きいほど誘起
される電荷量は小さくなる。誘起される電荷量が少ない
ほど、液晶層に与える電位量の変動は小さくなり、光透
過の明瞭なオン・オフ比が得られなくという問題があ
る。その結果として、十分な表示品質に必要なコントラ
ストが得られないという問題がある。この意味で、上部
隔壁の厚さは薄いほど望ましい。
【0021】しかし、従来PALCでは上部隔壁は50
μm程度と厚い。これは、上部隔壁が薄いほど機械的な
強度が小さくなり、製造が困難になるからである。ま
た、製造できても歩留まりが低い。このように、従来の
PALCでは上部隔壁の厚みを十分に薄くすることがで
きないという問題があった。
【0022】ここで、液晶層の厚みをd1 、誘電率をε
1 、面積をS1 、印加される電圧をV1 とし、上部隔壁
の厚みをd2 、誘電率をε2 、面積をS2 、印加される
電圧をV2 、上部隔壁の表面に蓄積した電荷をQとする
と、 Q=V1 ×ε1 ×S1 /d1 =V2 ×ε2 ×S2 /d2 という関係にある。
【0023】画素領域に対応する上部隔壁の面積S2 と
液晶層の面積S1 とは概ね等しいので、V1 とV2 の比
は V1 :V2 =d1 /ε1 :d2 /ε2 となる。
【0024】従来構造のPALCでは、上部隔壁は製造
時の取扱いに必要な強度を確保するため、ある程度の厚
みが必要である。一般的には、50ミクロン程度の厚み
を有するマイクロシートガラスが使用される。また一般
的には液晶層の誘電率ε1 と上部隔壁の誘電率ε2 とは
概ね等しい材料が使われる。したがって、液晶層の厚み
が5ミクロンの場合、データ線に印加した電圧は10:
1の割合で上部隔壁と液晶層で分担されることになる。
【0025】一般に液晶層を駆動するには7V程度の電
圧を印加する必要がある。したがって、この場合には、
アドレス線とデータ線の間に70Vもの高い電圧を印加
する必要がある。このような高い電圧でアドレス信号を
駆動するには大きな消費電力が必要であるという問題が
ある。
【0026】以上説明したように、データ線により印加
された電圧は、上部隔壁と液晶材料で分担される。液晶
を駆動するには、液晶層に7V程度の電圧を印加する必
要がある。このようなデータ線電圧を供給するには、電
力消費量の大きい駆動回路が必要になり、装置全体の消
費電力を大きくし、特に携帯機器をバッテリーで使用す
る際に使用時間が短くなるという問題点がある。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものである。すなわち本
発明は、駆動電圧の小さいプラズマアドレス型液晶表示
装置を提供することを目的とする。
【0028】また本発明は、消費電力が小さいプラズマ
アドレス型液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0029】また本発明は、クロストークの少ないプラ
ズマアドレス型液晶表示装置を提供することを目的とす
る。
【0030】また本発明は、薄くすると機械的な強度が
得られない上部隔壁の機械的な強度を保ちながら上部隔
壁を薄膜化し容量を大きくしたプラズマアドレス型液晶
表示装置を提供することを目的とする。
【0031】さらに本発明は、上部隔壁の機械的強度を
保ちながら上部隔壁の容量を小さくするプラズマアドレ
ス型液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマアドレ
ス型液晶表示装置の製造方法は、プラズマを生成する放
電室をアドレス線とし、この放電室と交差するデータ線
との間に液晶層を挟持したプラズマアドレス型液晶表示
装置を製造する方法であって、透明絶縁性材料からなる
第1の基板上に、この基板を前記放電室毎に分割するよ
うに隔壁を形成する工程と、第2の基板の隔壁が形成さ
れた領域に対応させて溝を形成する工程と、第2の基板
上に溝に対応して凹部が形成されるように透明導電性膜
を形成する工程と、第2の基板の透明導電性膜上に、凹
部にを埋めるように透明絶縁性膜を形成する工程と、第
1の基板の隔壁が形成された側の面と第2の基板の透明
絶縁性薄膜が形成された側の面とを、隔壁と溝が形成さ
れた領域とが一致するように接合する工程と、第2の基
板の透明絶縁性膜が形成された面と反対側の面を、放電
室に対応する領域毎に透明絶縁性により絶縁された透明
導電性膜が露出するようにエッチングする工程とを具備
したことを特徴とする。
【0033】本発明のプラズマアドレス型液晶表示装置
は、プラズマを生成する放電室をアドレス線とし、この
放電室と交差するデータ線との間に液晶層を挟持したプ
ラズマアドレス型液晶表示装置であって、放電室と液晶
層との間に、データ線に印加される電圧を前記液晶層よ
りも小さな割合で分担するように配設された絶縁性膜
と、この絶縁性膜と液晶層との間に配設された透明導電
性膜とを具備したことを特徴とする。
【0034】また、本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置は、プラズマを生成する放電室をアドレス線と
し、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を挟
持したプラズマアドレス型液晶表示装置であって、放電
室と前記液晶層との間に、この液晶層の厚さをd1 、誘
電率をε1 としたとき、 d1 /ε1 < d2 /ε2 となるように、厚さd2 と、誘電率ε2 とを調節して配
設した絶縁性膜と、この絶縁性膜と液晶層との間に配設
された透明導電性膜とを具備したことを特徴とする。
【0035】また、本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置は、プラズマを生成する放電室をアドレス線と
し、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を挟
持したプラズマアドレス型液晶表示装置であって、放電
室と液晶層との間にプラズマにより分極が誘起されるよ
うに配設された絶縁性薄膜と、この絶縁性膜の液晶層側
の面の放電室に対応する領域毎に互いに絶縁して配設さ
れた透明導電性膜とを具備したことを特徴とするプラズ
マアドレス型液晶表示装置。
【0036】また、本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置は、プラズマを生成する放電室をアドレス線と
し、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を挟
持したプラズマアドレス型液晶表示装置であって、放電
室と液晶層との間にプラズマにより分極が誘起されるよ
うに配設された絶縁性薄膜と、この絶縁性膜の液晶層側
の面の放電室に対応する領域毎に、絶縁性薄膜の機械的
強度を支持するとともに互いに絶縁して配設された透明
導電性膜とを具備したことを特徴とするプラズマアドレ
ス型液晶表示装置。
【0037】また、透明導電性膜は絶縁性膜により絶縁
するようにしてもよい。
【0038】すなわち本発明は、放電室と液晶層との間
を隔てる上部隔壁として透明絶縁性層と透明導電性層と
の積層構造を採用したプラズマアドレス型液晶表示装置
である。
【0039】上部隔壁に透明絶縁性層と透明導電性体層
との積層構造を採用することによって、透明誘電体層の
機械的強度が確保されるとともに透明絶縁体層の容量が
小さくなるのである。
【0040】ここで、液晶層の厚みをd1 、誘電率をε
1 、面積をS1 、印加される電圧をV1 とし、上部隔壁
の厚みをd2 、誘電率をε2 、面積をS2 、印加される
電圧をV2 、上部隔壁の表面に蓄積した電荷をQとする
と、 Q=V1 ×ε1 ×S1 /d1 =V2 ×ε2 ×S2 /d2 という関係にある。
【0041】画素領域に対応する上部隔壁の面積S2 と
液晶層の面積S1 とは概ね等しいので、V1 とV2 の比
は、 V1 :V2 =d1 /ε1 :d2 /ε2 となる。
【0042】一般的には液晶層の誘電率ε1 と上部隔壁
の誘電率ε2 とは概ね等しい材料が使われる。
【0043】したがって、放電室と液晶層との間に、 d1 /ε1 < d2 /ε2 となるように、厚さd2 と誘電率ε2 とを調節して絶縁
性膜を配設することにより、データ線とアドレス線との
間に形成される電場がより効果的に液晶層に印加される
ことになる。したがって光変調層である液晶層は、より
小さい駆動電圧により駆動される。また、消費電力も小
さくなる。絶縁性膜には、誘電率の大きい材料を採用す
るようにしてもよい。この場合でも、上述の関係を満た
すようにd1 、ε1 、d2 、ε2 を調節するようにすれ
ばよい。
【0044】また本発明は、放電室と液晶層との間を隔
てる上部隔壁である透明絶縁性層を薄くするために、透
明導電性層との積層構造を採用して透明絶縁性層の機械
的強度を支えたプラズマアドレス型液晶表示装置であ
る。透明絶縁性薄膜の強度を透明導電性膜で支えること
により、上部隔壁に誘起される電荷量が大きくなる。し
たがって、液晶層により大きな電場変位を与え、光透過
のオン・オフ比が大きくなる。
【0045】また、透明誘電体膜の凸部で透明導電性膜
を放電室に対応する領域毎に絶縁することにより、走査
線方向のクロストークが防止される。したがって表示品
質が向上する。
【0046】また、本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置の製造方法は、上部隔壁の絶縁性膜を薄くするも
のである。
【0047】まず十分な機械的強度を有する基板上に透
明導電性膜を形成し、この導電性膜上に透明絶縁性薄膜
を形成する。この際、形成する透明絶縁性膜の厚さは前
述のように、 d1 /ε1 < d2 /ε2 となるように、厚さd2 と誘電率ε2 とを調節して絶縁
性膜を配設することにより、データ線とアドレス線との
間に形成される電場がより効果的に液晶層に印加される
ことになる。
【0048】そして、この基板を放電室の上部隔壁とし
て、放電室間を隔てる隔壁上に配設し接合する。
【0049】さらに透明導電性薄膜を形成した面の反対
側から基板をエッチングし、透明透明導電性膜を露出さ
せる。
【0050】また、基板に放電室間を隔てる隔壁に対応
して溝を形成し、この溝に対応して凹部が形成されるよ
うに透明導電性膜を形成し、さらにこの凹部を埋めるよ
うに透明誘電体膜を形成する。したがって、この透明誘
電体膜は透明導電性膜側に凸部を有している。
【0051】このような基板を前述のように放電室の上
部隔壁として、放電室間を隔てる隔壁上に配設し接合
し、さらに透明導電性薄膜を形成した面の反対側から基
板をエッチングすれば、放電室に対応した領域毎に透明
誘電体膜により絶縁された導電性膜が形成される。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
について説明する。
【0053】図1は本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置の構成の1例を概略的に示す断面図である。図2
はその1画素部分を概略的に示す平面図である。これら
については後で詳しく説明する。
【0054】図3は本発明のΡALCの別の1例を概略
的に示す断面図である。
【0055】第1の透明絶縁性基板301上に走査線電
極302と隔壁303が形成され、隔壁303上に絶縁
性薄膜304と導電性薄膜305からなる放電室上部隔
壁が形成されている。導電性薄膜305に対向するよう
に、かつ、走査線に直交するように信号線306が第2
の透明絶縁性基板307上に形成する。対向する導電性
薄膜305と信号線306の間に液晶材料308を介在
させる。使用する液晶材料により、放電室上部隔壁上と
信号線306上の対向する面に液晶材料の配向膜を形成
し、第1の透明絶縁性基板301と第2の透明絶縁性基
板307の外側に偏光板を設ける。
【0056】PALCは放電室で発生した電荷を放電室
上部隔壁に帯電することで、対向基板上の信号線306
との電位差を保つことで液晶の偏光特性を画像を表示す
る。従って、液晶材料に十分な幅を持って対向電極に対
して電位差を与えなくてはならない。本発明では、放電
室で発生した電荷を効率よく導電性薄膜305に与える
ために、絶縁性薄膜304の膜厚は薄くしている。従来
のPALCでは、放電室上部隔壁は絶縁性材料からなっ
ていたので、蓄えられる電荷Qは上部隔壁の単位面積当
たりの容量に比例し、図4に示すような厚さがdに反比
例する。すなわち、dが大きいほど容量が小さくなり、
電荷Qは小さくなる。本発明では、機械的な強度を確保
するために、全膜厚をdT とし、絶縁性薄膜の膜厚をd
0 とし、導電性薄膜の膜厚をdT −d0 とすれば、放電
室上部隔壁の単位面積当たりの容量は増加する。したが
って、蓄積できる電荷量を多くすることができる。すな
わち、放電室上部隔壁を絶縁性薄膜と導電性薄膜との積
層構造とすることで、電荷を多く放電室上部隔壁に蓄積
することができる。
【0057】次に、図3に例示したPALCの上部隔壁
を容量が大きくなるように薄膜化して製造する方法を説
明する。
【0058】図5に示すように、十分な機械強度が得ら
れる金属基板、またはシリコン基板501に溝502を
ΡALCの画素に対応するように田の字型に形成する。
溝はフォトリソグラフィーによりレジストパターンを形
成し、異方性エッチングにより形成するようにしてもよ
い。例えば、シリコン基板の結晶方位を利用して、図6
に例示するように、V字溝を形成するようにしてもよ
い。溝を形成した基板に。例えばITOなどの透明導電
性薄膜305を堆積させる。
【0059】さらに、この上に溝を埋めるように絶縁性
薄膜304、例えばシリコン酸化膜を堆積させる(図7
参照)。
【0060】このようにして形成した基板500を、図
8に示すように放電室隔壁303の上に透明絶縁性膜3
04を第1の基板301側にして、溝502の領域と隔
壁303とが対応するように接合する。接合は、例えば
フリットシールによってもよいし、静電圧着するように
してもよい。
【0061】続いて基板500を、絶縁性薄膜304と
導電性薄膜305とが露出するようにエッチングしてい
くことによって上部隔壁を容量が大きくなるように薄膜
化することができる。また、溝に対応して形成された絶
縁性薄膜304の凸部304bにより導電性薄膜305
が絶縁された構造になり、クロストークを防止すること
ができる。
【0062】エッチングは例えば、CF4 とO2 ガスを
用いてRIE(ReactiveIon Etchin
g)などのドライエッチング用いれば、シリコン基板、
ITOを順次エッチングすることができる。
【0063】本発明のPALCでは、図3に例示したよ
うに導電性薄膜305が絶縁性薄膜304で各画素形状
に区切られている。これにより放電室で与えられた電荷
を選択的に画素領域に対応した導電性薄膜305表面に
誘起すうことができる。したがって、クロストークを生
じることなく所望の画素で選択的に液晶材料の偏光特性
を制御することができる。
【0064】前述のように、図1は本発明のプラズマア
ドレス型液晶表示装置の構成の1例を概略的に示す断面
図である。図2はその1画素部分を概略的に示す平面図
である。
【0065】ガラスなどの透明絶縁性材料からなる第1
の基板101上に、絶縁性材料からなる隔壁102が形
成されている。そして、この隔壁102を介して第1の
基板101と対向するように上部隔壁103が形成され
ている。第1の基板101と隔壁102と上部隔壁10
3により形成される空間が放電室104である。この放
電室内には例えば希ガスなどの気体が所定の圧力で封入
されている。また、放電室104内には封入ガスに電圧
を印加してプラズマ状態を生成するためのアノード電極
105とカソード電極106とが平行に形成されてい
る。アノード電極105とカソード電極106は、第1
の基板101上に形成してもよいし、隔壁102上に形
成するようにしてもよい。
【0066】上部隔壁103は透明絶縁性膜107と透
明導電性膜108との積層構造になっている。透明絶縁
性膜107は例えば酸化シリコン(SiO2 )で形成す
るようにしてもよいし、窒化シリコン(SiNx )で形
成するようにしてもよい。またこれらの積層膜で形成す
るようにしてもよい。また、透明導電性膜108は例え
ばITO(Indium Tin Oxide)で形成するようにしても
よいし、SnO2 で形成するようにしてもよい。
【0067】上部隔壁103は、この表示装置の光変調
層である液晶層109をガラスなどの透明絶縁性材料か
らなる第2の基板110との間に挟持している。第2の
基板110の液晶層109を挟持する側の面には、IT
Oなどの透明導電性材料からなるデータ線111が、ア
ノード電極105、カソード電極106と直交するよう
に形成されている。
【0068】ここで、透明絶縁性膜107と液晶層10
9とは、液晶層109の厚みをd1とし、誘電率をε1
とし、また、透明絶縁性膜107の厚みをd2 とし、誘
電率をε2 としたとき、 d1 /ε1 < d2 /ε2 という関係を満たすように配設されている。
【0069】ここでは液晶層109の厚さを5μmと
し、透明絶縁性膜107の厚さを0.5μmに設定し
た。また、液晶層109と透明絶縁性膜107の誘電率
はほぼ等しいから、透明絶縁性膜107と液晶層109
との電圧分担は1:10となる。したがって、液晶層1
09に7Vて度の駆動電圧を印加する際に必要なデータ
線の電圧は7Vとなり、従来、必要であった70Vの電
圧を大幅に低下することができる。これにより消費電力
を大幅に低減することができ、また駆動回路も小形化で
きる。
【0070】また、透明導電性膜108は各放電室10
4毎に透明絶縁性膜107により絶縁されているから、
クロストークを防止し良好な表示品質を得ることができ
る。なお、本発明は第1のガラス基板101側に照明装
置を備えた透過型のPALCに限定されるものでなく、
反射型のPALCにも適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
アドレス型液晶表示装置は上部隔壁の容量を大きくする
ことができる。また、アドレス線とデータ線との間に印
加される電圧をより効率的に液晶層に印加することがで
き駆動電圧を小さくすることができる。これによりデ−
タ線の駆動消費電力の小さい集積回路を用いることがで
きる。したがって、バッテリ駆動などに際しより長時間
しようすることができる。また装置を小形化することも
できる。
【0072】放電室上部隔壁を導電性薄膜と絶縁性薄膜
を積層することで放電室上部隔壁の容量を大きくするこ
とが可能で、放電室で帯電する電荷を効率的に液晶層に
与えることができる。したがって、液晶表示装置のコン
トラスト比が向上し、表示品質の良好なΡALCを得る
ことができる。
【0073】また本発明のプラズマアドレス型液晶表示
装置は、上部隔壁の液晶挟持面に配設された放電室毎に
互いに絶縁された透明導電性膜を備えることにより、ク
ロストークの少ない優れた表示品質を得ることができ
る。
【0074】また本発明は、上部隔壁の機械的な強度を
保ちながら上部隔壁の容量を大きくすることができる。
【0075】さらに本発明のプラズマアドレス型液晶表
示装置の製造方法によれば、上部隔壁の機械的強度を保
ちながら上部隔壁を薄膜化し、容量を大きくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPALCの構造を概略的に示す断面
図。
【図2】図1に例示したPALCの1画素領域を上面か
ら見た図。
【図3】本発明のΡALCの別の1例を概略的に示す断
面図。
【図4】上部隔壁の構成を模式的に示す図。
【図5】本発明のPALCの製造方法を概略的に示す
図。
【図6】本発明のPALCの製造方法を概略的に示す
図。
【図7】本発明のPALCの製造方法を概略的に示す
図。
【図8】本発明のPALCの製造方法を概略的に示す
図。
【図9】従来のPALCの構造を概略的に示す斜視図。
【図10】従来のPALCの構造を概略的に示す断面
図。
【符号の説明】
101……第1の基板、102……隔壁、103……上
部隔壁 104……放電室、105……アノード電極、106…
…カソード電極 107……透明絶縁性膜、108……透明導電性膜、1
09……液晶層 110……第2の基板、111……データ線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマを生成する放電室をアドレス線
    とし、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を
    挟持したプラズマアドレス型液晶表示装置を製造する方
    法であって、 透明絶縁性材料からなる第1の基板上に、この基板を前
    記放電室毎に分割するように隔壁を形成する工程と、 第2の基板の前記隔壁が形成された領域に対応して溝を
    形成する工程と、 第2の基板上に前記溝に対応して凹部が形成されるよう
    に透明導電性膜を形成する工程と、 第2の基板の前記透明導電性膜上に、前記凹部にを埋め
    るように透明絶縁性膜を形成する工程と、 第1の基板の隔壁が形成された側の面と第2の基板の透
    明絶縁性薄膜が形成された側の面とを、前記隔壁と前記
    溝が形成された領域とが一致するように接合する工程
    と、 第2の基板の前記透明絶縁性膜が形成された面と反対側
    の面を、前記放電室に対応する領域毎に前記透明絶縁性
    により絶縁された前記透明導電性膜が露出するようにエ
    ッチングする工程とを具備したことを特徴とするプラズ
    マアドレス型液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 プラズマを生成する放電室をアドレス線
    とし、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を
    挟持したプラズマアドレス型液晶表示装置であって、 前記放電室と前記液晶層との間に、前記データ線に印加
    される電圧を前記液晶層よりも小さな割合で分担するよ
    うに配設された絶縁性膜と、 この絶縁性膜と前記液晶層との間に配設された透明導電
    性膜とを具備したことを特徴とするプラズマアドレス型
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 プラズマを生成する放電室をアドレス線
    とし、この放電室と交差するデータ線との間に液晶層を
    挟持したプラズマアドレス型液晶表示装置であって、 前記放電室と前記液晶層との間に、この液晶層の厚さを
    1 、誘電率をε1 としたとき、 d1 /ε1 < d2 /ε2 となるように厚さd2 と誘電率ε2 とを調節して配設し
    た絶縁性膜と、 この絶縁性膜と前記液晶層との間に配設された透明導電
    性膜とを具備したことを特徴とするプラズマアドレス型
    液晶表示装置。
JP5968496A 1996-03-15 1996-03-15 プラズマアドレス型液晶表示装置の製造方法およびプラズマアドレス型液晶表示装置 Withdrawn JPH09251158A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000048218A1 (fr) * 1999-02-12 2000-08-17 Toppan Printing Co., Ltd. Ecran a plasma, procede et dispositif de production correspondants

Cited By (2)

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