JPH09248182A - プラスミド包埋多重膜リポソーム - Google Patents
プラスミド包埋多重膜リポソームInfo
- Publication number
- JPH09248182A JPH09248182A JP8058942A JP5894296A JPH09248182A JP H09248182 A JPH09248182 A JP H09248182A JP 8058942 A JP8058942 A JP 8058942A JP 5894296 A JP5894296 A JP 5894296A JP H09248182 A JPH09248182 A JP H09248182A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plasmid
- liposome
- dopc
- cell
- tmag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/87—Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
- C12N15/88—Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microencapsulation, e.g. using amphiphile liposome vesicle
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
- A61K9/1271—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
- A61K9/1272—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers with substantial amounts of non-phosphatidyl, i.e. non-acylglycerophosphate, surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/29—Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
- Y10T428/2982—Particulate matter [e.g., sphere, flake, etc.]
- Y10T428/2984—Microcapsule with fluid core [includes liposome]
Abstract
(57)【要約】
【課題】 細胞への遺伝子導入用のプラスミド包埋多重
膜リポソームを提供する。 【解決手段】 構成脂質が TMAG と、DOPC 又は DDPC
と、DOPE 又は DLPE であり且つモル比が TMAG と DOPC
と DOPE との組み合わせの場合には 1 : 2 - 3 :2 - 1
であり、TMAG と DDPC 又は DOPC と DLPE との組み合
わせの場合には 1: 2 : 2 であるプラスミド包埋多重膜
リポソームである。 【効果】 本発明によるプラスミド包埋リポソームは細
胞に遺伝子を効率よく導入し、その結果該形質転換細胞
の産物発現効率が著しく向上する。
膜リポソームを提供する。 【解決手段】 構成脂質が TMAG と、DOPC 又は DDPC
と、DOPE 又は DLPE であり且つモル比が TMAG と DOPC
と DOPE との組み合わせの場合には 1 : 2 - 3 :2 - 1
であり、TMAG と DDPC 又は DOPC と DLPE との組み合
わせの場合には 1: 2 : 2 であるプラスミド包埋多重膜
リポソームである。 【効果】 本発明によるプラスミド包埋リポソームは細
胞に遺伝子を効率よく導入し、その結果該形質転換細胞
の産物発現効率が著しく向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスミド包埋多重
膜リポソームに係り、殊に正電荷脂質である N-(α-ト
リメチルアンモニオアセチル)-ジドデシル-D-グルタメ
ートクロライド(TMAG) を含有しており、プラスミドの
捕捉効率が高く、更に細胞による産物の発現効率も高
く、従って遺伝子治療に適 するプラスミド包埋多重膜
リポソームに係る。
膜リポソームに係り、殊に正電荷脂質である N-(α-ト
リメチルアンモニオアセチル)-ジドデシル-D-グルタメ
ートクロライド(TMAG) を含有しており、プラスミドの
捕捉効率が高く、更に細胞による産物の発現効率も高
く、従って遺伝子治療に適 するプラスミド包埋多重膜
リポソームに係る。
【0002】
【従来の技術】リポソームは脂質の二分子膜により形成
される閉鎖型の小胞体であり、その内水層や膜内に各種
の物質を捕捉することができ、これによって各種物質の
キャリヤーとしての機能を果たすことが可能である。遺
伝子を導入するためのキャリヤーとしてもリポソームを
利用する技術が開発されてきており、本発明者等も特開
平 2 - 135092 及び 4 - 108391 公報に開示されている
ように、リポソームを構成する脂質に第 4 級アミンを
有する正電荷脂質を加えることが遺伝子の導入に効果的
であり、又多重膜リポソーム (MLV)が調製の上で簡便で
あり且つ細胞に対する毒性の低いことを実証している。
される閉鎖型の小胞体であり、その内水層や膜内に各種
の物質を捕捉することができ、これによって各種物質の
キャリヤーとしての機能を果たすことが可能である。遺
伝子を導入するためのキャリヤーとしてもリポソームを
利用する技術が開発されてきており、本発明者等も特開
平 2 - 135092 及び 4 - 108391 公報に開示されている
ように、リポソームを構成する脂質に第 4 級アミンを
有する正電荷脂質を加えることが遺伝子の導入に効果的
であり、又多重膜リポソーム (MLV)が調製の上で簡便で
あり且つ細胞に対する毒性の低いことを実証している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題及び発明の目的】本発明
者等は構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニオアセチ
ル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (以下「TMA
G」と略記する場合がある)、ジラウロイルホスファチジ
ルコリン (以下「DLPC」と略記する場合がある) 及びジ
オレオイルホスファチジルエタノールアミン (以下「DO
PE」と略記する場合がある) である多重膜リポソーム
(以下「MLV」と略記する場合がある) がヒトインターフ
ェロン遺伝子を組み込んだプラスミドを包埋することが
でき、このインターフェロン包埋リポソームを脳腫瘍細
胞に導入する場合には、当該腫瘍細胞の増殖が抑制さ
れ、又殺腫瘍細胞効果の得られること並びに脳腫瘍細胞
を移植した脳腫瘍モデルマウスに関する試験においては
治療効果の得られることを確認しているが (特願平 7 -
295173 明細書)、更に異なる腫瘍細胞に対して治療効
果が発発揮させるリポソーム製剤や形質転換細胞の産物
発現効率において優れたリポソーム製剤の開発が要望さ
れている。
者等は構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニオアセチ
ル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (以下「TMA
G」と略記する場合がある)、ジラウロイルホスファチジ
ルコリン (以下「DLPC」と略記する場合がある) 及びジ
オレオイルホスファチジルエタノールアミン (以下「DO
PE」と略記する場合がある) である多重膜リポソーム
(以下「MLV」と略記する場合がある) がヒトインターフ
ェロン遺伝子を組み込んだプラスミドを包埋することが
でき、このインターフェロン包埋リポソームを脳腫瘍細
胞に導入する場合には、当該腫瘍細胞の増殖が抑制さ
れ、又殺腫瘍細胞効果の得られること並びに脳腫瘍細胞
を移植した脳腫瘍モデルマウスに関する試験においては
治療効果の得られることを確認しているが (特願平 7 -
295173 明細書)、更に異なる腫瘍細胞に対して治療効
果が発発揮させるリポソーム製剤や形質転換細胞の産物
発現効率において優れたリポソーム製剤の開発が要望さ
れている。
【0004】遺伝子を細胞に導入して遺伝子治療を行う
ためには、キャリヤーとしてのリポソームに安定性が要
求される。処で、遺伝子導入に従来用いられてきたリポ
ソームの多くは不飽和脂肪酸を側鎖に有している DOPE
を構成脂質の 1 つとしており、長期保存に関しては安
定化を図ることが要求される。
ためには、キャリヤーとしてのリポソームに安定性が要
求される。処で、遺伝子導入に従来用いられてきたリポ
ソームの多くは不飽和脂肪酸を側鎖に有している DOPE
を構成脂質の 1 つとしており、長期保存に関しては安
定化を図ることが要求される。
【0005】従って、本発明の目的は正電荷を有する脂
質を構成脂質として含有するプラスミド包埋リポソーム
であって、遺伝子を効率よく細胞に導入して、この形質
転換細胞が高い産物発現効率をもたらす安定なプラスミ
ド包埋リポソームを提供することにある。
質を構成脂質として含有するプラスミド包埋リポソーム
であって、遺伝子を効率よく細胞に導入して、この形質
転換細胞が高い産物発現効率をもたらす安定なプラスミ
ド包埋リポソームを提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明によれば、既述の課題
は、構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニオアセチル)
-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (TMAG)、ジオ
クタノイルホスファチジルコリン (DOPC) 及びジオレオ
イルホスファチジルエタノールアミン(DOPE) であり、
これらの含有率は TMAG が 20% の場合に、DOPC が 40
- 60%であり、残部が DOPE である遺伝子導入用多重膜
リポソームにより、又構成脂質が N-(α-トリメチルア
ンモニオアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロラ
イド (TMAG)、ジデカノイルホスファチジルコリン (DDP
C) 或いはジオクタノイルホスファチジルコリン (DOPC)
及びジラウロイルホスファチジルエタノールアミン (D
LPE) であり、これらの含有率は TMAG が 20% の場合
に、DDPE 又は DOPCが 40% であり、残部が DLPE であ
るプラスミド包埋多重膜リポソームにより解決されると
共に、上記の目的が達成される。
は、構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニオアセチル)
-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (TMAG)、ジオ
クタノイルホスファチジルコリン (DOPC) 及びジオレオ
イルホスファチジルエタノールアミン(DOPE) であり、
これらの含有率は TMAG が 20% の場合に、DOPC が 40
- 60%であり、残部が DOPE である遺伝子導入用多重膜
リポソームにより、又構成脂質が N-(α-トリメチルア
ンモニオアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロラ
イド (TMAG)、ジデカノイルホスファチジルコリン (DDP
C) 或いはジオクタノイルホスファチジルコリン (DOPC)
及びジラウロイルホスファチジルエタノールアミン (D
LPE) であり、これらの含有率は TMAG が 20% の場合
に、DDPE 又は DOPCが 40% であり、残部が DLPE であ
るプラスミド包埋多重膜リポソームにより解決されると
共に、上記の目的が達成される。
【0007】次に、製造例、比較製造例及び試験例によ
り本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。尚、製造
例及び比較製造例において用いられた材料及びリポソー
ム調製法並びに試験例において採用されている試験法は
下記の通りである。 (1) N-(α-トリメチルアンモニオアセチル)-ジドデシル
-D-グルタメートクロライド (TMAG) : 相互薬工株式会
社から市販のもの、 (2) ジラウロイルホスファチジルコリン (DLPC) 及びジ
オレオイルホスファチジルエタノールアミン (DOPE) :
日油リポソーム株式会社から市販のもの、 (3) ジオクタノイルホスファチジルコリン (DOPC)、ジ
デカノイルホスファチジルコリン (DDPC)、ジミリスト
イルホスファチジルコリン (DMPC)、ジヘキサノイルホ
スファチジルコリン (DHPC)、ジブチリルホスファチジ
ルコリン (DBPC)、ジラウロイルホスファチジルエタノ
ールアミン (DLPE) 及びジデカノイルホスファチジルエ
タノールアミン (DDPE) :アバンテイ社から市販のも
の、 (4) pCH110 プラスミド : ファルマシア社から市販のも
の、 (5) COS-1 細胞 (CRL-1650) : 大日本製薬株式会社から
市販のもの、 (6) 多重膜リポソームの調製法 : 文献 "Biochem. Biop
hys. Res. Commun",Vol. 196, page 1042 (1993) に記
載の方法に準拠、 (7) β-ガラクトシダーゼ活性の測定法 : 文献 "Experi
ments in MolecularGenetics", page 352, Cold Spring
Harbor 社 (1972) に記載の方法に準拠、 (8) 細胞抽出液中の蛋白質の定量法 : 文献 "Methods i
n Enzymology", Vol.196, page 1042 (1993) に記載の
方法に準拠。
り本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。尚、製造
例及び比較製造例において用いられた材料及びリポソー
ム調製法並びに試験例において採用されている試験法は
下記の通りである。 (1) N-(α-トリメチルアンモニオアセチル)-ジドデシル
-D-グルタメートクロライド (TMAG) : 相互薬工株式会
社から市販のもの、 (2) ジラウロイルホスファチジルコリン (DLPC) 及びジ
オレオイルホスファチジルエタノールアミン (DOPE) :
日油リポソーム株式会社から市販のもの、 (3) ジオクタノイルホスファチジルコリン (DOPC)、ジ
デカノイルホスファチジルコリン (DDPC)、ジミリスト
イルホスファチジルコリン (DMPC)、ジヘキサノイルホ
スファチジルコリン (DHPC)、ジブチリルホスファチジ
ルコリン (DBPC)、ジラウロイルホスファチジルエタノ
ールアミン (DLPE) 及びジデカノイルホスファチジルエ
タノールアミン (DDPE) :アバンテイ社から市販のも
の、 (4) pCH110 プラスミド : ファルマシア社から市販のも
の、 (5) COS-1 細胞 (CRL-1650) : 大日本製薬株式会社から
市販のもの、 (6) 多重膜リポソームの調製法 : 文献 "Biochem. Biop
hys. Res. Commun",Vol. 196, page 1042 (1993) に記
載の方法に準拠、 (7) β-ガラクトシダーゼ活性の測定法 : 文献 "Experi
ments in MolecularGenetics", page 352, Cold Spring
Harbor 社 (1972) に記載の方法に準拠、 (8) 細胞抽出液中の蛋白質の定量法 : 文献 "Methods i
n Enzymology", Vol.196, page 1042 (1993) に記載の
方法に準拠。
【0008】製造例 1 構成脂質である TMAG、DOPC 及び DOPE のモル比が 2 :
5 : 3 である脂質薄膜に pCH110 プラスミド含有 PBS
(燐酸緩衝生理食塩水) を添加し、ボルテックス攪拌を
行うことによりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、
この場合に、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA
が 20μg 添加された。
5 : 3 である脂質薄膜に pCH110 プラスミド含有 PBS
(燐酸緩衝生理食塩水) を添加し、ボルテックス攪拌を
行うことによりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、
この場合に、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA
が 20μg 添加された。
【0009】比較製造例 1 構成脂質が TMAG、DLPC 及び DOPE (モル比, 1 : 2 :
2) である pCH110 プラスミド包埋 MLV を、製造例 1
と同様にして調製した。尚、この場合にも、全脂質 1μ
mol に対してプラスミド DNA が 20μg 添加された。
2) である pCH110 プラスミド包埋 MLV を、製造例 1
と同様にして調製した。尚、この場合にも、全脂質 1μ
mol に対してプラスミド DNA が 20μg 添加された。
【0010】比較試験例 1 製造例 1 及び比較製造例 1 により得られた pCH110 プ
ラスミド包埋 MLV をCOS-1 細胞に添加して 16 時間イ
ンキュベーションした後に培地を交換し、2 日間培養
し、次いで細胞中に発現した β-ガラクトシダーゼの活
性を測定した。結果は下記の表 1 に示されている通り
であり、炭素数 10 のオクタノイル基を側鎖として有し
ている DOPC を用いて調製されたリポソーム (製造例
1) を使用する場合には、炭素数 12 のラウロイル基を
側鎖として有している DLPC を用いて調製されたリポソ
ーム (比較製造例 1) を使用する場合よりも形質転換細
胞の産物発現効率において 6 倍程上昇することが判明
した。
ラスミド包埋 MLV をCOS-1 細胞に添加して 16 時間イ
ンキュベーションした後に培地を交換し、2 日間培養
し、次いで細胞中に発現した β-ガラクトシダーゼの活
性を測定した。結果は下記の表 1 に示されている通り
であり、炭素数 10 のオクタノイル基を側鎖として有し
ている DOPC を用いて調製されたリポソーム (製造例
1) を使用する場合には、炭素数 12 のラウロイル基を
側鎖として有している DLPC を用いて調製されたリポソ
ーム (比較製造例 1) を使用する場合よりも形質転換細
胞の産物発現効率において 6 倍程上昇することが判明
した。
【表1】 上記と同様の結果は、X-gal 試薬による細胞の活性染色
によっても得られ、本発明によるリポソームが細胞によ
る産物の発現効率において極めて優れていることが確認
された。
によっても得られ、本発明によるリポソームが細胞によ
る産物の発現効率において極めて優れていることが確認
された。
【0011】製造例 2 構成脂質である TMAG、炭素数 4、8、10、12 又は 14
の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジルコリン
及び炭素数 12 の飽和脂肪酸を側鎖として有する DLPE
のモル比が 1 : 2 : 2 である脂質薄膜に pCH110 プラ
スミド含有PBS を添加し、ボルテックス攪拌を行うこと
によりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、この場合
に、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA が 20μg
添加された。
の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジルコリン
及び炭素数 12 の飽和脂肪酸を側鎖として有する DLPE
のモル比が 1 : 2 : 2 である脂質薄膜に pCH110 プラ
スミド含有PBS を添加し、ボルテックス攪拌を行うこと
によりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、この場合
に、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA が 20μg
添加された。
【0012】比較製造例 2 構成脂質である TMAG、炭素数 4、8、10、12 又は 14
の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジルコリン
及び炭素数 10 の飽和脂肪酸を側鎖として有する DDPE
のモル比が 1 : 2 : 2 である脂質薄膜に pCH110 プラ
スミド含有PBS を添加し、ボルテックス攪拌を行うこと
によりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、この場合
にも、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA が 20μ
g 添加された。
の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジルコリン
及び炭素数 10 の飽和脂肪酸を側鎖として有する DDPE
のモル比が 1 : 2 : 2 である脂質薄膜に pCH110 プラ
スミド含有PBS を添加し、ボルテックス攪拌を行うこと
によりプラスミド包埋 MLV を調製した。尚、この場合
にも、全脂質 1μmol に対してプラスミド DNA が 20μ
g 添加された。
【0013】比較試験例 2 製造例 2 及び比較製造例 2 により得られた pCH110 プ
ラスミド包埋 MLVを COS-1 細胞に添加して 16 時間イ
ンキュベーションした後に培地を交換し、2日間培養
し、次いで細胞中に発現した β-ガラクトシダーゼの活
性を測定した。結果は図 1 に示されている通りであ
り、製造例 2 により得られたリポソームの内で炭素数
8 のオクタノイル基を側鎖として有するホスファチジル
コリン(DOPC) 及び炭素数 10 のデカノイル基を側鎖と
して有するホスファチジルコリン (DDPC) を用いて調製
されたリポソームを使用する場合には、比較製造例 2に
よるリポソームを使用する場合と比較して、形質転換細
胞の産物発現効率において 4 倍程度高いことが判明し
た。上記と同様の結果は、X-gal 試薬による細胞の活性
染色によっても得られ、本発明によるリポソームは細胞
による産物の発現効率において極めて優れていることが
確認された。
ラスミド包埋 MLVを COS-1 細胞に添加して 16 時間イ
ンキュベーションした後に培地を交換し、2日間培養
し、次いで細胞中に発現した β-ガラクトシダーゼの活
性を測定した。結果は図 1 に示されている通りであ
り、製造例 2 により得られたリポソームの内で炭素数
8 のオクタノイル基を側鎖として有するホスファチジル
コリン(DOPC) 及び炭素数 10 のデカノイル基を側鎖と
して有するホスファチジルコリン (DDPC) を用いて調製
されたリポソームを使用する場合には、比較製造例 2に
よるリポソームを使用する場合と比較して、形質転換細
胞の産物発現効率において 4 倍程度高いことが判明し
た。上記と同様の結果は、X-gal 試薬による細胞の活性
染色によっても得られ、本発明によるリポソームは細胞
による産物の発現効率において極めて優れていることが
確認された。
【0014】
【発明の効果】本発明によるプラスミド包埋リポソーム
は細胞に遺伝子を効率よく導入し、その結果として形質
転換細胞の産物発現効率が著しく向上する。
は細胞に遺伝子を効率よく導入し、その結果として形質
転換細胞の産物発現効率が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 構成脂質である N-(α-トリメチルアンモニ
オアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (T
MAG)、炭素数 4、8、10、12 又は 14 の飽和脂肪酸を側
鎖として有するホスファチジルコリン及び炭素数 12 又
は 10 の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジル
エタノールアミンのモル比が 1 : 2 :2 である脂質薄膜
に pCH110 プラスミドを包埋させた多重膜リポソームを
導入した COS-1 細胞が産生する β-ガラクトシダーゼ
の発現量を酵素の比活性にて調べた結果を示すグラフで
ある。
オアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (T
MAG)、炭素数 4、8、10、12 又は 14 の飽和脂肪酸を側
鎖として有するホスファチジルコリン及び炭素数 12 又
は 10 の飽和脂肪酸を側鎖として有するホスファチジル
エタノールアミンのモル比が 1 : 2 :2 である脂質薄膜
に pCH110 プラスミドを包埋させた多重膜リポソームを
導入した COS-1 細胞が産生する β-ガラクトシダーゼ
の発現量を酵素の比活性にて調べた結果を示すグラフで
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニ
オアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (T
MAG)、ジオクタノイルホスファチジルコリン(DOPC) 及
びジオレオイルホスファチジルエタノールアミン (DOP
E) であり、これらの含有率は TMAG が 20% の場合に、
DOPC が 40 - 60% であり、残部がDOPE であることを特
徴とする、プラスミド包埋多重膜リポソーム。 - 【請求項2】 構成脂質が N-(α-トリメチルアンモニ
オアセチル)-ジドデシル-D-グルタメートクロライド (T
MAG)、ジデカノイルホスファチジルコリン(DDPC) 或い
はジオクタノイルホスファチジルコリン (DOPC) 及びジ
ラウロイルホスファチジルエタノールアミン (DLPE) で
あり、これらの含有率は TMAG が20% の場合に、DDPE
又は DOPC が 40% であり、残部が DLPE であることを
特徴とする、プラスミド包埋多重膜リポソーム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8058942A JPH09248182A (ja) | 1996-03-15 | 1996-03-15 | プラスミド包埋多重膜リポソーム |
US08/818,716 US5744159A (en) | 1996-03-15 | 1997-03-14 | Plasmid entrapping multilamellar liposomes |
EP97104431A EP0795325A1 (en) | 1996-03-15 | 1997-03-14 | Plasmid entrapping multilamellar liposomes |
CA002200012A CA2200012A1 (en) | 1996-03-15 | 1997-03-14 | Plasmid entrapping multilamellar liposomes |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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