JPH09246968A - D/aコンバーターの特性の測定方法及びd/aコンバーターの特性の測定ユニット - Google Patents

D/aコンバーターの特性の測定方法及びd/aコンバーターの特性の測定ユニット

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JPH09246968A
JPH09246968A JP8048767A JP4876796A JPH09246968A JP H09246968 A JPH09246968 A JP H09246968A JP 8048767 A JP8048767 A JP 8048767A JP 4876796 A JP4876796 A JP 4876796A JP H09246968 A JPH09246968 A JP H09246968A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 D/Aコンバーターの特性を測定する際に
は、基準D/Aコンバーターを用いて行い、基準D/A
コンバーターのアナログ出力を被測定物であるD/Aコ
ンバーターの理想直線としているが、基準D/Aコンバ
ーターにいくら高ビット、高精度のものを使用しても、
そのアナログ出力が直線になることは現実的にあり得な
いので、被測定物であるD/Aコンバーターの特性を正
確に、精度良く測定することができない。 【解決手段】 被測定物であるD/Aコンバーターのア
ナログ出力をデジタルコードに変換し、そのデジタルコ
ードに基づいて演算を行い(#601〜603及び一例
として#604、605)、積分非直線性誤差VSE1
SE2、VSE3、………、VSE255を算出する(一例とし
て#606)ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICに内蔵され
た、あるいは、単体のD/Aコンバーターの特性(積分
非直線性誤差及び微分非直線性誤差)の測定方法及び測
定ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】D/Aコンバーターの特性として、積分
非直線性誤差と微分非直線性誤差がある。積分非直線性
誤差とは、図9に示すように、あるデジタル入力コード
に対して、D/Aコンバーターの実際のアナログ出力電
圧(以下、実出力電圧と表現する)が理想直線上のアナ
ログ出力電圧(以下、理想出力電圧と表現する)からど
れだけずれているかを各デジタル入力コード毎に表すも
のである。理想直線とは、ゼロスケール電圧(D/Aコ
ンバーターのデジタル入力コードがALL「L」である
ときのアナログ出力電圧)とフルスケール電圧(D/A
コンバーターのデジタル入力コードがALL「H」であ
るときのアナログ出力電圧)とを結ぶ直線である。
【0003】微分非直線性誤差とは、図10に示すよう
に、D/Aコンバーターのデジタル入力コードが1ビッ
ト変化した場合に、その実出力電圧が変化する量(以
下、これを実ステップ幅と表現する)が理想出力電圧が
変化する量(以下、これを理想ステップ幅と表現する)
からどれだけずれているかを各デジタル入力コード毎に
表すものである。
【0004】従来は、D/Aコンバーターの特性である
積分非直線性誤差を測定する際には、図11に示すよう
に、まず、被測定物であるD/Aコンバーター(以下、
DUTと表現する)2と基準D/Aコンバーター111
にALL「L」からALL「H」まで全ての組み合わせ
の同一のデジタルコードを順次入力していく。そして、
それぞれのデジタル入力コードに対するDUT2のアナ
ログ出力電圧と基準D/Aコンバーター111のアナロ
グ出力電圧との差を差動アンプ112により求める。つ
まり、基準D/Aコンバーター111のアナログ出力を
DUT2の理想直線として積分非直線性誤差を測定して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】基準D/Aコンバータ
ー111には、通常、DUT2よりも4ビット以上高ビ
ット、高精度のものを使用するが、いくら高ビット、高
精度のものであっても、そのアナログ出力が直線(各デ
ジタル入力コードに対して積分非直線性誤差、微分非直
線性誤差ともにゼロ)になることは現実的にあり得な
い。したがって、DUT2の理想直線、理想出力電圧が
真のものではなく、見かけ上の(直線でない)ものであ
るので、その積分非直線性誤差を正確に、精度よく測定
することができない。
【0006】また、測定前には、基準D/Aコンバータ
ー111のゼロスケール電圧及びフルスケール電圧をD
UT2のものにアジャストする(合わせる)必要があ
り、測定するのに手間がかかる。
【0007】さらに、実ステップ幅、理想ステップ幅を
求めることができないので、測定できるのは積分非直線
性誤差だけであり、微分非直線性誤差を測定することが
できない。
【0008】基準D/Aコンバーターを用いる方法の他
には、D/Aコンバーターの特性の測定機能をもつLS
Iテストシステムによる方法があり、これによれば、ゼ
ロスケール電圧及びフルスケール電圧をアジャストする
必要がなく、また、積分非直線性誤差、微分非直線性誤
差ともに測定することができるが、このLSIテストシ
ステムはD/Aコンバーターの特性の測定機能の他にも
様々な機能を備えており、非常に高価なものである。以
上の理由から、D/Aコンバーターの特性の測定をする
だけの場合は、通常基準D/Aコンバーターを用いる。
【0009】そこで、本発明は、D/Aコンバーターの
特性である積分非直線性誤差、微分非直線性誤差をより
正確に、精度良く測定できるD/Aコンバーターの特性
の測定方法を提供することを第1の目的とする。
【0010】次に、より安価で、しかも、DUTの特性
である積分非直線性誤差、微分非直線性誤差をより正確
に、精度良く測定できるD/Aコンバーターの特性の測
定ユニットを提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載のD/Aコンバーターの特性の測定
方法では、被測定物であるD/Aコンバーターが出力す
るアナログ電圧をデジタルコードに変換し、そのデジタ
ルコードに基づいて演算を行って積分非直線性誤差ある
いは微分非直線性誤差を算出することを特徴としてい
る。
【0012】アナログ的に表現すると、D/Aコンバー
ターのゼロスケール電圧、フルスケール電圧、及び、ビ
ット数がわかっていれば、演算により理想ステップ幅を
求めることができ、理想ステップ幅がわかれば、演算に
より各デジタル入力コードに対する理想出力電圧を求め
ることができる。求めた理想出力電圧、理想ステップ幅
に基づいて積分非直線性誤差、微分非直線性誤差を算出
すれば、その結果は正確なものとなる。以上の理由か
ら、このD/Aコンバーターの特性の測定方法によれ
ば、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差を正確に、精
度良く測定することができる。
【0013】また、請求項2に記載のD/Aコンバータ
ーの特性の測定方法では、請求項1に記載のD/Aコン
バーターの特性の測定方法において、前記演算が、第1
演算として、ゼロスケール値、フルスケール値、及び、
被測定物であるD/Aコンバーターのビット数から1L
SB値を算出し、第2演算として、前記ゼロスケール値
及び1LSB値から被測定物であるD/Aコンバーター
の理想出力値を算出し、第3演算として、被測定物であ
るD/Aコンバーターの実出力値と前記理想出力値との
差をLSB値に換算し、積分非直線性誤差を算出するこ
とを特徴としている。
【0014】上記各演算の内容をアナログ的に表現する
と、第1演算では理想ステップ幅を算出している。この
理想ステップ幅を得ることにより理想出力電圧を算出す
ることが可能となり、第2演算でそれを実行している。
第3演算では積分非直線性誤差を算出しているが、第2
演算で得た理想出力電圧に基づいて行っているので、そ
の結果は正確なものである。以上のように、このD/A
コンバーターの特性の測定方法によれば、積分非直線性
誤差を正確に、精度良く測定することができる。
【0015】また、請求項3に記載のD/Aコンバータ
ーの特性の測定方法では、請求項1に記載のD/Aコン
バーターの特性の測定方法において、前記演算が、第1
演算として、ゼロスケール値、フルスケール値、及び、
被測定物であるD/Aコンバーターのビット数から1L
SB値を算出し、第2演算として、被測定物であるD/
Aコンバーターの隣り合う2つのデジタル入力コードに
対する実出力値の差から前記1LSB値を減じたものを
LSB値に換算し、微分非直線性誤差を算出することを
特徴としている。
【0016】上記各演算の内容をアナログ的に表現する
と、第1演算では理想ステップ幅を算出している。第2
演算では微分非直線性誤差を算出しているが、第1演算
で得た理想ステップ幅に基づいて行っているので、その
結果は正確なものである。以上のように、このD/Aコ
ンバーターの特性の測定方法によれば、微分非直線性誤
差を正確に、精度良く測定することができる。
【0017】また、請求項4に記載のD/Aコンバータ
ーの特性の測定ユニットでは、少なくとも被測定物であ
るD/Aコンバーターが出力するアナログ電圧をデジタ
ルコードに変換するA/D変換手段、及び、そのA/D
変換手段を経たデジタルコードに基づいて演算を行う演
算処理手段を有し、D/Aコンバーターの特性の測定の
みを行うことを特徴としている。
【0018】また、請求項5に記載のD/Aコンバータ
ーの特性の測定ユニットでは、請求項4に記載のD/A
コンバーターの特性の測定ユニットにおいて、前記演算
処理手段が、第1演算として、ゼロスケール値、フルス
ケール値、及び、被測定物であるD/Aコンバーターの
ビット数から1LSB値を算出し、第2演算として、前
記ゼロスケール値及び1LSB値から被測定物であるD
/Aコンバーターの理想出力値を算出し、第3演算とし
て、被測定物であるD/Aコンバーターの実出力値と前
記理想出力値との差をLSB値に換算し、積分非直線性
誤差を算出することを特徴としている。
【0019】また、請求項6に記載のD/Aコンバータ
ーの特性の測定ユニットでは、請求項4に記載のD/A
コンバーターの特性の測定ユニットにおいて、前記演算
処理手段が、第1演算として、ゼロスケール値、フルス
ケール値、及び、被測定物であるD/Aコンバーターの
ビット数から1LSB値を算出し、第2演算として、被
測定物であるD/Aコンバーターの隣り合う2つのデジ
タル入力コードに対する実出力値の差から前記1LSB
値を減じたものをLSB値に換算し、微分非直線性誤差
を算出することを特徴としている。
【0020】以上のようなD/Aコンバーターの特性の
測定ユニットによれば、D/Aコンバーターの特性の測
定を行う機能のみを備えているので、その価格を抑える
ことができる。しかも、前述したように、積分非直線性
誤差、微分非直線性誤差を正確に、精度良く測定するこ
とができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態であ
るD/Aコンバーターの特性の測定ユニット20にテス
トシステム1とDUT2を接続した状態のブロック図で
あって、3は差動アンプ、4は入力レンジ切り替えアン
プ、5と12はローパスフィルター、6はA/Dコンバ
ーター、7と10はデータラッチ回路、8はCPU、9
はRAM、11はD/Aコンバーター、13はアンプで
ある。
【0022】同図において、テストシステム1からDU
T2にALL「L」からALL「H」まで全ての組み合
わせのデジタルコード(必要な組み合わせだけでも良
い)が順次入力される(qはDUT2のビット数)。
尚、テストシステム1はDUT2へのデジタルコードの
入力及びCPU8への命令、情報の転送をするだけのも
のであり、汎用のファンクションジェネレーターで代用
しても良い。
【0023】それぞれのデジタル入力コードに対してD
UT2からアナログ電圧が順次出力される。入力レンジ
切り替えアンプ4により適切な入力レンジに切り替えら
れた差動アンプ3の2つの入力のどちらか一方からDU
T2のアナログ出力電圧が取り込まれ、他方から基準電
圧(通常GND)が取り込まれる。尚、差動アンプ3と
入力レンジ切り替えアンプ4には両者が一体になってい
るものを使用しても良い。
【0024】取り込まれたDUT2のアナログ出力電圧
はローパスフィルター5により高周波成分がカットされ
る。ローパスフィルター5、12の次数は何次のもので
も良く、種類も何種類ものフィルターを選択できるよう
にしても良いし、1種類の固定でも良い。また、フィル
ターを通さずにスルーの経路でも良い。
【0025】ローパスフィルター5により高周波成分が
カットされたアナログ電圧はA/Dコンバーター6によ
りデジタルコードに変換される。このA/Dコンバータ
ー6は何ビットのものでも良く、その出力データ数
(n)はA/Dコンバーター自身によって決まるので、
A/Dコンバーターの種類によっては出力データを数回
に分けて出力する場合もあり、シリアルデータである場
合もある。
【0026】データラッチ回路7はA/Dコンバーター
6からのデジタルコードを一旦保持し、適切なタイミン
グでCPU8へ順次転送する。データラッチ回路7、1
0は汎用ロジックデバイスで構成してもゲートアレイで
構成しても良い。また、CPU8がデータラッチ機能を
持っている場合は、データラッチ回路7、10は不要で
ある。
【0027】CPU8は、テストシステム1からの命
令、情報に従い、データラッチ回路7から転送されてき
たデジタルコードに基づいて所定の演算を行い、必要な
演算結果を自身のメモリあるいはRAM9に記憶させ
て、演算結果をデータラッチ回路10に転送する。CP
U8は何ビットのものでも良く、RAM9もどのような
ものでも良く、また、CPU8自身のメモリで十分な場
合は、RAM9を接続する必要はない。
【0028】データラッチ回路10はCPU8から転送
されてきたデジタルコードを一旦保持し、適切なタイミ
ングでD/Aコンバーター11へ送る。D/Aコンバー
ター11ではデジタルコードがアナログ電圧に変換され
る。このD/Aコンバーター11は何ビットのものでも
良く、その入力データ数(m)はD/Aコンバーター自
身によって決まるので、D/Aコンバーターの種類によ
っては入力データを数回に分けて入力する場合もあり、
シリアルデータである場合もある。
【0029】D/Aコンバーター11からのアナログ電
圧はローパスフィルター12で高周波成分がカットされ
た後、アンプ13で必要に応じて増幅されてモニター出
力される。このモニター出力に例えばオシロスコープを
接続すれば、DUT2の積分非直線性誤差、微分非直線
性誤差のデータを得ることができる(図2、3にその一
例を示す)。
【0030】このように、DUT2の積分非直線性誤
差、微分非直線性誤差のデータをオシロスコープにより
アナログ的に表示すると、DUT2が高ビットである場
合などに生じる小さなデータ変化を確認しづらい。そこ
で、図4に示すように、デジタルデータ表示装置14を
データラッチ回路10(あるいはCPU8でもよい)に
接続すれば、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差のデ
ータがデジタル的に表示されるので、小さなデータ変化
も容易に確認することができる。
【0031】デジタルデータ表示装置14の一構成例を
図5に示す。同図において、データラッチ回路10から
のデジタルコードによりドライバーIC51がデジタル
コードのビット数m個のLED52の点灯、消灯をそれ
ぞれ別個に制御している。つまり、各LEDが各ビット
に対応しており、対応しているビットが「L」のときは
点灯し、「H」のときは消灯する(これとは逆に「L」
のときに消灯し、「H」のときに点灯させてもよい)。
【0032】以下にDUT2の積分非直線性誤差を測定
する場合にCPU8が行う演算の流れを図6に示すフロ
ーチャートを用いて説明する。まず、ゼロスケール値V
0(ゼロスケール電圧をA/Dコンバーター6でデジタ
ルコードに変換したもの)が転送されてくるので、それ
を自身のメモリあるいはRAM9内のアドレスAに記憶
する(#601)。次に、フルスケール値VF(フルス
ケール電圧をA/Dコンバーター6でデジタルコードに
変換したもの)が転送されてくるので、それを自身のメ
モリあるいはRAM9内のアドレスBに記憶する(#6
02)。
【0033】次に、記憶したゼロスケール値V0、フル
スケール値VF、及び、DUT2のビット数n(テスト
システム1から転送されてくる)から1LSB値VLSB
を以下の式(1)により算出し、それを自身のメモリあ
るいはRAM9内のアドレスCに記憶する(#60
3)。アナログ的に表現すると、1LSB値VLSBは理
想ステップ幅であるので、#603では理想ステップ幅
を求めていることになる。 VLSB=(VF−V0)÷(2n−1) …… (1)
【0034】以下の流れは、DUT2が8ビットの場合
を例にとって説明する。まず、DUT2のデジタル入力
コード01h(HEXコード)に対する実出力値V
1(実出力電圧をA/Dコンバーター6でデジタルコー
ドに変換したもの)が転送されてくるので、それを自身
のメモリあるいはRAM9内のアドレスDに記憶する
(#604)。
【0035】尚、後述の#607が終了すると、DUT
2の他のデジタル入力コード02h、03h、………、
FFhに対する実出力値V2、V3、………、V255が順
次1つずつ転送されてくるが、これらの実出力値はアド
レスDに順次上書きして記憶することとする。もちろ
ん、これらの実出力値を自身のメモリあるいはRAM9
内のそれぞれ別々のアドレスに記憶して残しておいても
よいが、このようにすると多くのメモリ容量が必要とな
ってしまう。
【0036】次に、DUT2のデジタル入力コード01
hに対する理想出力値VR1を以下の式(2−1)により
算出し、それを自身のメモリあるいはRAM9内のアド
レスEに記憶する(#605)。アナログ的に表現する
と、理想出力値は理想出力電圧であるので、#605で
は理想出力電圧を求めていることになる。 VR1=V0+(1×VLSB) …… (2−1)
【0037】尚、後述の#607が終了すると、DUT
2の他のデジタル入力コード02h、03h、………、
FFhに対する実出力値V2、V3、………、V255が順
次1つずつ転送されてくるので、DUT2の他のデジタ
ル入力コード02h、03h、………、FFhに対する
理想出力値VR2、VR3、………、VR255を順次算出する
ことになるが、これらの理想出力値はアドレスEに順次
上書きして記憶することとする。もちろん、これらの理
想出力値を自身のメモリあるいはRAM9内のそれぞれ
別々のアドレスに記憶して残しておいてもよいが、この
ようにすると多くのメモリ容量が必要となってしまう。
また、#604と#605の順序は逆になっても構わな
い。
【0038】また、1LSB値VLSBに掛ける数は、理
想出力値VR1を算出する際には、式(2−1)に示すよ
うに、1であるが、理想出力値VR2、VR3、………、V
R255を算出する際には、以下の式(2−2)、(2−
3)、………、(2−255)に示すように、それぞれ
2、3、………、255となる。 VR2=V0+(2×VLSB) …… (2−2) VR3=V0+(3×VLSB) …… (2−3) ……… ……… VR255=V0+(255×VLSB) …… (2−255)
【0039】次に、式(3−1)に示すように、実出力
値V1と理想出力値VR1との差をLSB値VLSBに換算し
(1LSB値VLSBで割り)、その結果VSE1を自身のメ
モリあるいはRAM9内のアドレスFに記憶する(#6
06)。アナログ的に表現すると、VSE1はDUT2の
デジタル入力コード01hに対する積分非直線性誤差で
あるので、#606では積分非直線性誤差を求めている
ことになる。そして、アドレスFに記憶したVSE1をデ
ータラッチ回路10へ転送する(#607)。 VSE1=(V1−VR1)÷VLSB …… (3−1)
【0040】以上のようにして、DUT2のデジタル入
力コード01hに対する積分非直線性誤差VSE1を転送
し終わると、DUT2の別のデジタル入力コード02
h、03h、………、FFhに対する実出力値V2
3、………、V255が順次転送されてくるので、これら
の実出力値についても#604、605、606、60
7と同様の処理を順次行って、DUT2のデジタル入力
コード02h、03h、………、FFhに対する積分非
直線性誤差VSE2、VSE3、………、VSE255を順次算出
し、データラッチ回路10へ順次転送する。尚、積分非
直線性誤差VSE2、VSE3、………、VSE255は以下の式
(3−2)、(3−3)、………、(3−255)によ
りを算出する。 VSE2=(V2−VR2)÷VLSB …… (3−2) VSE3=(V3−VR3)÷VLSB …… (3−3) ……… ……… VSE255=(V255−VR255)÷VLSB …… (3−255)
【0041】尚、本実施形態では、DUT2のデジタル
入力コード01h,02h、03h、………、FFhに
対する積分非直線性誤差VSE1、VSE2、VSE3、……
…、VSE255をアドレスFに順次上書きすることになる
が、それらを自身のメモリあるいはRAM9内のそれぞ
れ別々のアドレスに記憶させて残しておけば、これらを
比較することによってDUT2の積分非直線性誤差の最
大値及び最小値をデータラッチ回路10へ転送すること
もできる。
【0042】以下にDUT2の微分非直線性誤差を測定
する場合にCPU8が行う演算の流れを図7に示すフロ
ーチャートを用いて説明する。まず、ゼロスケール値V
0(ゼロスケール電圧をA/Dコンバーター6でデジタ
ルコードに変換したもの)が転送されてくるので、それ
を自身のメモリあるいはRAM9内のアドレスAに記憶
する(#701)。次に、フルスケール値VF(フルス
ケール電圧をA/Dコンバーター6でデジタルコードに
変換したもの)が転送されてくるので、それを自身のメ
モリあるいはRAM9内のアドレスBに記憶する(#7
02)。
【0043】次に、記憶したゼロスケール値V0、フル
スケール値VF、及び、DUT2のビット数n(テスト
システム1から転送されてくる)から1LSB値VLSB
を以下の(1)式により算出し、それを自身のメモリあ
るいはRAM9内のアドレスCに記憶する(#70
3)。アナログ的に表現すると、1LSB値VLSBは理
想ステップ幅であるので、#703では理想ステップ幅
を求めていることになる。 VLSB=(VF−V0)÷(2n−1) …… (1)
【0044】以下の流れは、DUT2が8ビットの場合
を例にとって説明する。まず、DUT2のデジタル入力
コード01h(HEXコード)に対する実出力値V
1(実出力電圧をA/Dコンバーター6でデジタルコー
ドに変換したもの)が転送されてくるので、それを自身
のメモリあるいはRAM9内のアドレスDまたはFに記
憶する(#704)。
【0045】尚、後述の#706が終了すると、DUT
2の他のデジタル入力コード02h、03h、………、
FFhに対する実出力値V2、V3、………、V255が順
次転送されてくるが、これらの実出力値はアドレスDと
Fのうち小さなデジタル入力コードに対する実出力値を
記憶しているアドレスに順次上書きしていくこととす
る。もちろん、これらの実出力値V2、V3、………、V
255をそれぞれ別のアドレスに記憶しても良いが、この
ようにすると多くのメモリ容量が必要となってしまう。
【0046】次に、式(4−1)に示すように、実出力
値V1とゼロスケール値V0との差(アナログ的に表現す
ると、実ステップ幅)から1LSB値VLSBを減じたも
のをLSB値VLSBに換算し(1LSB値VLSBで割
り)、その結果VBE1を自身のメモリあるいはRAM9
内のアドレスEに記憶する(#705)。アナログ的に
表現すると、VBE1はDUT2のデジタル入力コード0
1hに対する微分非直線性誤差であるので、#705で
は微分非直線性誤差を求めていることになる。そして、
アドレスEに記憶したVBE1をデータラッチ回路10へ
転送する(#706)。 VBE1={(V1−V0)−VLSB}÷VLSB …… (4−1)
【0047】以上のようにして、DUT2のデジタル入
力コード01hに対する微分非直線性誤差VBE1を転送
し終わると、DUT2の別のデジタル入力コード02
h、03h、………、FFhに対する実出力値V2
3、………、V255が順次転送されてくるので、これら
の実出力値についても#704、705、706と同様
の処理を順次行って、DUT2のデジタル入力コード0
2h、03h、………、FFhに対する微分非直線性誤
差VBE2、VBE3、………、VBE255を順次算出し、デー
タラッチ回路10へ順次転送する。尚、微分非直線性誤
差VBE2、VBE3、………、VBE255は以下の式(4−
2)、(4−3)、………、(4−255)により算出
する。 VBE2={(V2−V1)−VLSB}÷VLSB …… (4−2) VBE3={(V3−V2)−VLSB}÷VLSB …… (4−3) ……… ……… VBE255={(V255−V254)−VLSB}÷VLSB …… (4−255)
【0048】尚、本実施形態では、DUT2のデジタル
入力コード01h,02h、03h、………、FFhに
対する微分非直線性誤差VBE1、VBE2、VBE3、……
…、VBE255をアドレスEに順次上書きすることになる
が、それらを自身のメモリあるいはRAM9内のそれぞ
れ別々のアドレスに記憶させて残しておけば、これらを
比較することによってDUT2の微分非直線性誤差の最
大値及び最小値をデータラッチ回路10へ転送すること
もできる。
【0049】ここで、CPU8の演算処理ビット数につ
いて考えてみる。A/Dコンバーター6には通常16ビ
ットのものを使用するので、当然フルスケール電圧幅
(フルスケール値VF−ゼロスケール値V0)も16ビッ
トとなる。1LSB値VLSBはフルスケール電圧幅÷
(2n−1)(nはDUT2のビット数)であるから、
フルスケール電圧幅と1LSB値VLSBとのビット数の
関係は図8に示すようになる。
【0050】同図から明らかであるように、CPU8の
演算処理ビット数が例えば32ビットであると、1LS
B値VLSBのバイトEが切り捨てられることになり、バ
イトEがALL「L」でない場合は桁落ちとなってしま
う。桁落ちが発生すると、1LSB値VLSBは真の値よ
りも小さくなり、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差
を正確に算出することができない。そこで、CPU8の
演算処理ビット数を40ビット以上にすることによっ
て、桁落ちを防ぐことができ、演算処理における誤差が
なくなり、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差をより
一層正確に、精度よく測定することができる。
【0051】尚、本実施形態においては、CPU8は1
つのデータ(実出力値)が転送されてくる毎に演算処理
を行うように説明したが、CPU8のメモリあるいはR
AM9の容量に余裕があれば、全てのデータを取り込ん
で(記憶してから)から順次演算処理を行うようにして
も良い。
【0052】
【発明の効果】本発明のD/Aコンバーターの特性の測
定方法によれば、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差
を正確に、精度良く測定することができる。
【0053】また、本発明のD/Aコンバーターの特性
の測定ユニットによれば、その価格を抑えることがで
き、しかも、積分非直線性誤差、微分非直線性誤差を正
確に、精度良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるD/Aコンバータ
ーの特性の測定ユニット20にテストシステム1とDU
T2を接続した状態のブロック図。
【図2】 本発明の測定ユニットにオシロスコープを接
続することにより得られる積分非直線性誤差のデータの
一例を示す図。
【図3】 本発明の測定ユニットにオシロスコープを接
続することにより得られる微分非直線性誤差のデータの
一例を示す図。
【図4】 本発明の一実施形態であるD/Aコンバータ
ーの特性の測定ユニットのブロック図。
【図5】 デジタルデータ表示装置14の一構成例を示
す図。
【図6】 積分非直線性誤差を測定する場合にCPU8
が行う演算の流れを示すフローチャート。
【図7】 微分非直線性誤差を測定する場合にCPU8
が行う演算の流れを示すフローチャート。
【図8】 フルスケール電圧幅と1LSB値VLSBとの
ビット数の関係を示す図。
【図9】 積分非直線性誤差を説明するための図。
【図10】 微分非直線性誤差を説明するための図。
【図11】 従来のD/Aコンバーターの特性の測定方
法を説明する図。
【符号の説明】
1 テストシステム 2 DUT 3 差動アンプ 4 入力レンジ切り替えアンプ 5 ローパスフィルター 6 A/Dコンバーター 7 データラッチ回路 8 CPU 9 RAM 10 データラッチ回路 11 D/Aコンバーター 12 ローパスフィルター 13 アンプ 14 デジタルデータ表示装置 20 D/Aコンバーターの特性の測定ユニット 51 ドライバーIC 52 LED 111 基準D/Aコンバーター 112 差動アンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物であるD/Aコンバーターが出
    力するアナログ電圧をデジタルコードに変換し、そのデ
    ジタルコードに基づいて演算を行って積分非直線性誤差
    あるいは微分非直線性誤差を算出することを特徴とする
    D/Aコンバーターの特性の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記演算が、第1演算として、ゼロスケ
    ール値、フルスケール値、及び、被測定物であるD/A
    コンバーターのビット数から1LSB値を算出し、第2
    演算として、前記ゼロスケール値及び1LSB値から被
    測定物であるD/Aコンバーターの理想出力値を算出
    し、第3演算として、被測定物であるD/Aコンバータ
    ーの実出力値と前記理想出力値との差をLSB値に換算
    し、積分非直線性誤差を算出することを特徴とする請求
    項1に記載のD/Aコンバーターの特性の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記演算が、第1演算として、ゼロスケ
    ール値、フルスケール値、及び、被測定物であるD/A
    コンバーターのビット数から1LSB値を算出し、第2
    演算として、被測定物であるD/Aコンバーターの隣り
    合う2つのデジタル入力コードに対する実出力値の差か
    ら前記1LSB値を減じたものをLSB値に換算し、微
    分非直線性誤差を算出することを特徴とする請求項1に
    記載のD/Aコンバーターの特性の測定方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも被測定物であるD/Aコンバ
    ーターが出力するアナログ電圧をデジタルコードに変換
    するA/D変換手段、及び、そのA/D変換手段を経た
    デジタルコードに基づいて演算を行う演算処理手段を有
    し、D/Aコンバーターの特性の測定のみを行うことを
    特徴とするD/Aコンバーターの特性の測定ユニット。
  5. 【請求項5】 前記演算処理手段が、第1演算として、
    ゼロスケール値、フルスケール値、及び、被測定物であ
    るD/Aコンバーターのビット数から1LSB値を算出
    し、第2演算として、前記ゼロスケール値及び1LSB
    値から被測定物であるD/Aコンバーターの理想出力値
    を算出し、第3演算として、被測定物であるD/Aコン
    バーターの実出力値と前記理想出力値との差をLSB値
    に換算し、積分非直線性誤差を算出することを特徴とす
    る請求項4に記載のD/Aコンバーターの特性の測定ユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 前記演算処理手段が、第1演算として、
    ゼロスケール値、フルスケール値、及び、被測定物であ
    るD/Aコンバーターのビット数から1LSB値を算出
    し、第2演算として、被測定物であるD/Aコンバータ
    ーの隣り合う2つのデジタル入力コードに対する実出力
    値の差から前記1LSB値を減じたものをLSB値に換
    算し、微分非直線性誤差を算出することを特徴とする請
    求項4に記載のD/Aコンバーターの特性の測定ユニッ
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020250309A1 (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 三菱電機株式会社 誤差検出回路
CN115882858A (zh) * 2023-03-03 2023-03-31 南京派格测控科技有限公司 模数转换芯片微分非线性的测量方法、装置、电子设备

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