JPH09246667A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザおよびその製造方法

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JPH09246667A
JPH09246667A JP8054494A JP5449496A JPH09246667A JP H09246667 A JPH09246667 A JP H09246667A JP 8054494 A JP8054494 A JP 8054494A JP 5449496 A JP5449496 A JP 5449496A JP H09246667 A JPH09246667 A JP H09246667A
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layer
semiconductor laser
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active layer
manufacturing
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Takeshi Inoue
武史 井上
Morio Wada
守夫 和田
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発振波長の変動要因の大部分を吸収し得る半導
体レーザおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】第1の発明では、基板上に、共振器方向に
周期性を持つ回折格子と、両側面が切断されかつ低屈折
率の半導体層で埋め込まれた活性層とを形成して成る半
導体レーザにおいて、前記回折格子および活性層の上側
に等価屈折率を変化させる屈折率調整層を前記活性層の
切断工程の後に設けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分布帰還(DF
B:distributed feedback)型あるいは分布反射(DB
R:distributed bragg reflector )型半導体レーザダ
イオード(LD)の構造および製造方法に関し、特にレ
ーザの発振波長を精度良く得るための改善に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】縦モード制御をDFBやDBR構造で実
現しているLDでは、横モード制御・電流狭窄を行う構
造として埋め込みヘテロ型(BH:Buried Heterostruc
ture)あるいはその改良型のプレーナ埋め込みヘテロ型
(PBH:Planar Buried Heterostructure)、DCP
BH型(Double Channel Planar Buried Heterostructu
re )が多く用いられる。これらは活性層の側面を切断
してストライプ状にし低屈折率層で埋め込むもので、安
定な横モードで閾値も低くできる。特にInP 系の材料の
場合にはInP をこの低屈折率層に用いることができる利
点がある。
【0003】しかし、これらの埋め込み構造はストライ
プ部分と低屈折率埋め込み層で横方向に見た屈折率差が
大きいため、発振波長を精度良く決める必要がある場合
には、後述するように作製精度を極めて高くする必要が
生じる。
【0004】この解決策の1つとしては、本願出願人が
出願した特開平7−326812号「分布帰還型半導体
レーザおよびその製造方法」に記載のように、活性層を
切断せず、横モード制御に必要な横方向の屈折率差は、
活性層の上または下側に屈折率が高めの層をストライプ
状に設ける構造を用いて実現する方法がある。
【0005】このような構造では横方向の屈折率差を必
要最小限に設計できるためストライプ幅に対する波長変
化は少なくできる利点がある。しかし、膜厚精度に対し
ては有効ではなかった。また、閾値がBH構造に比べる
と高くなること、出射光のパターンが楕円形となり光フ
ァイバーへの結合効率が悪いこと等の問題もある。さら
に、一度作製した素子の発振波長を基に次に作る素子の
発振波長を調整するには、プロセスの早い段階に立ち戻
る必要がある。
【0006】プロセスの終わりに近い段階で屈折率を補
正することのできる構造としては光閉じ込め層を最後の
結晶成長で作製するm-ECO 構造が参考になる。この構造
においては、原理上光閉じ込め層の膜厚を変化させるこ
とにより発振波長を変化させることができる。
【0007】ただし、この構造自体は、平坦な活性層を
用いた場合に横モード制御のための屈折率差を与えるも
のである。このため光閉じ込め層の膜厚で波長の補正が
可能とは考えられるが、本来の機能である横モード制御
にも影響してしまうという問題がある。したがって、横
モードは別な方法で制御しておき、プロセスの最終段階
で屈折率を補正することが求められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】回折格子を用いて縦モ
ードの安定化を図った半導体レーザの発振波長は、回折
格子の周期と光導波路としての等価屈折率により決ま
る。従来は発振波長を制御するのに回折格子の周期を調
整する方法が主に行われてきた。
【0009】しかしこの方法では発振波長の精度を上げ
ようとすると、等価屈折率を高い精度で一定に保つこと
が必要になる。例えば1.55μm帯DFB−LD(D
FB構造のLD)で希望の発振波長を得るために±10
゜Cの温度調整による波長補正を許すとしても、等価屈
折率の精度は±0.045%(発振波長で±0.7n
m)が必要になる。等価屈折率は、活性層や隣接する光
閉じ込め層等の膜厚、および導波路の幅に依存するた
め、これらの作製精度に厳しい要求がなされる。
【0010】特に活性層の両側面を切断し低屈折率半導
体層で埋め込んだBH構造は低閾値が得られるなどの利
点があるため広く用いられているが、活性層の幅に対す
る発振波長変化が大きいのが問題である。例えば埋め込
み層と活性領域での横方向の屈折率差が0.05の場
合、上記例の波長精度を得るには活性層幅として1.0
0±0.06μm程度にする必要がある。
【0011】現在のプロセス技術では結晶成長やストラ
イプ加工のウエハ面内分布や短スパンでのロット間のば
らつきを十分小さくすることは可能であるが、長期的な
ロット間のばらつきを抑制し必要な精度を得るのには多
大な努力が必要である。
【0012】本発明の目的は、このような点に鑑み、以
上の点を考慮し、BH構造であってもウエハの一部を素
子化して発振波長を調べ、これをもとに残りのウエハに
フィードバックを行い発振波長を補正するようにして、
発振波長の変動要因の大部分を吸収し得る半導体レーザ
およびその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本願の第1の発明では、基板上に、共振器方向
に周期性を持つ回折格子と、両側面が切断されかつ低屈
折率の半導体層で埋め込まれた活性層とを形成して成る
半導体レーザにおいて、前記回折格子および活性層の上
側に等価屈折率を変化させる屈折率調整層を設け、この
屈折率調整層は切断されていないかまたは前記活性層と
は両側面が異なる位置で切断された構造としたことを特
徴とする。
【0014】前記回折格子および活性層の上側に、活性
層の両側面の切断工程の後に等価屈折率を変化させる屈
折率調整層を設けるのが本発明の特徴であり、屈折率調
整層は切断されないか、または切断されても活性層と両
側面の位置が異なる構造とする。そしてこの屈折率調整
層の厚さを変更することにより発振波長を変えることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は本発明に係る半導体レーザの構造の一
実施例を示す斜視図、図2は製造工程を共振器に垂直な
断面構造で示す図であり、DFB−LDの例である。
【0016】図1において、1は基板、2はバッファ
層、3は回折格子層、4はクラッド層、5は光閉じ込め
層、6は活性層、7は光閉じ込め層、8はマスク、9は
第1の電流狭窄層、10は第2の電流狭窄層、11は屈
折率調整層、12はクラッド層、13はコンタクト層、
14と15は電極である。光閉じ込め層(光ガイド層、
SCH層、OCLとも呼ばれる)5および7は、活性層
近傍に光を導波するために設ける層で、屈折率が活性層
6と低屈折率のクラッド層12との間に設定される。な
お、それぞれの組成と膜厚の一例を表1に示す。
【0017】
【0018】このような構成の半導体レーザの製造工程
を図2を参照して次に説明する。まず、図2(a)に示
すように1回目の結晶成長で基板1上にバッファ層2お
よび回折格子を作製するための層3を結晶成長する。こ
の表面に干渉露光法や電子ビーム露光法等とウェットエ
ッチングあるいはドライエッチングにより回折格子3を
形成する。1/4波長(λ/4という)位相シフト構造
など単一モードを得るために従来用いられてきた様々な
方法と構造が回折格子として使用できる。回折格子に利
得あるいは吸収を与え、利得結合DFBとすることもで
きる。
【0019】次に同図(b)に示すように2回目の結晶
成長で活性層6を含む層(クラッド層4、光閉じ込め層
5と7)を形成する。なお、表1では活性層6として無
歪の多重量子井戸を例にあげたが、混晶あるいは歪量子
井戸を用いてもよい。
【0020】光閉じ込め層7の表面にエッチングと選択
成長のためのマスク8を形成し、同図(c)に示すよう
に活性層をストライプ状にする。これに引き続いて同図
(d)に示すように電流狭窄層9,10を選択成長す
る。ここまでの製造工程は従来と全く同じである。な
お、電流狭窄層には高抵抗層を用いてもよい。
【0021】次に、マスク8を除去した後、4回目の結
晶成長を行う。この結晶成長が従来と異なり、屈折率調
整層を含むのが本発明の特徴である。屈折率調整層を厚
くすると発振波長は長く、薄くすると短くなる。表1の
例では、屈折率調整層の厚さを50nm±50nmで変
えると、±4nmの発振波長変化が得られる。このよう
に大きな波長変化が得られるため、4回目の結晶成長に
は有機金属気相成長法や分子線エピタキシー法などの膜
厚制御性の良い成長法を用いるのが望ましい。
【0022】この4回目の結晶成長の直前に光閉じ込め
層7の表面をエッチングする工程を加えることもでき、
エッチング量が多いほど短波長に変化する。この方法は
同一ウエハ内で発振波長が異なる素子を同時に製造する
時に便利である。図2の(e)に示す結晶成長が完了し
た後、同図(f)に示すように上下に電極14,15を
付け、必要に応じて端面に無反射膜コーティングや高反
射膜コーティングをすれば素子ができあがる。
【0023】フィードバックの具体的な方法としては、
例えば以下のようにする。まず図2に示した製造工程に
おいて同図(d)までを一度に製造する。そのうち一部
のウエハについてのみ同図(e)以降の工程を行ってL
Dを完成させ、発振波長を測定する。次にこの発振波長
を基に同図(e)の結晶成長の屈折率調整層の厚さを変
更し、同図(e)からの工程を行う。
【0024】なお、どの程度変化させるかは等価屈折率
の計算で求めれば良い。計算で求めた等価屈折率の値は
計算に用いるパラメータと実際の素子で多少異なるた
め、絶対値としてはそのまま信用しにくいが、各パラメ
ータに対する変化率は十分実用に耐える得るものであ
る。
【0025】この構造では横モードの制御は大きな屈折
率差で行っているため、屈折率調整層の厚さを多少変え
ても横モードへの影響は小さくできる。このため簡便な
方法として、活性層を含む中央の領域の等価屈折率を、
屈折率調整層の厚さをパラメータとして計算しておくこ
とにより、この膜厚変化と発振波長の変化率は容易に関
連付けられる。
【0026】以上述べたように、簡単な製造方法により
高精度な発振波長のLDを作製することができる。
【0027】なお、本発明では実施例に限定されず、多
くの変更あるいは変形が可能である。例えば、上記実施
例では図2(e)の結晶成長を屈折率調整層から始めた
場合を示した。つまり屈折率調整層11は光閉じ込め層
7に接し、屈折率調整層11の厚さで波長補正を行う例
である。しかしながら、これに対し、低屈折率層を図2
(e)の結晶成長の第1層に加える方法もあり、波長補
正は屈折率調整層11の厚さだけでなく、この低屈折率
層の厚さでも実施できる。この低屈折率層としては例え
ばp-InP を用いることができる。
【0028】上記は回折格子を活性層の下に作製した例
を示しているが、上側に設定することもできる。また図
2(a)のように回折格子層3を設ける代わりに直接基
板1に回折格子を形成することもできる。その場合には
1回目結晶成長(同図(a))と2回目結晶成長(同図
(b))の内容が変わるだけで、その後の工程は同じで
ある。
【0029】さらに単一モード発振するLDについてだ
けでなく、回折格子に周期的に位相シフトを入れたり、
回折格子に周期的に格子の無い部分をつくるなどの方法
で複数のモードで同時に発振するように設計されたLD
の場合にも適用可能である。この場合には全体の波長が
シフトされることになる。
【0030】また、複数の電極を用いるなどして発振波
長を電気的あるいは熱的に可変にした可変波長LDの場
合にも用いることができる。この場合には基準になる波
長が調整でき、カバーできる波長領域を最適にできる。
また、光導波路を2つ積層したTTG(Tunable Twin G
uide)−DFBのような素子構造にも適用できる。この
場合には中央の活性領域を上下にみた時p-n 構造の替わ
りにp-n-p あるいはn-p-n となることがある。
【0031】DBR−LDの場合には共振器方向に活性
領域と回折格子(DBR)領域が別れるため工程が増え
るが、最後の結晶成長で屈折率調整層11の厚さを加減
することはDFBと同様である。DBR−LDの一例を
ストライプの中央の共振器方向の構造を断面図で示すと
図3のようになる。
【0032】図3において、左側の活性領域は回折格子
をエッチングしていないだけでDFBと同じ構造であ
る。右側のDBR領域は活性層6と光閉じ込め層5,7
の代わりに等価屈折率をこれらと合わせた光ガイド層1
6を用いる他はDFBと同じである。中央の位相調整領
域には回折格子をエッチングせず活性層等の代わりに光
ガイド層を用いる。
【0033】図2の(a),(b)が変わるが、同図
(c)〜(e)の工程はこのDBR−LDでも同じで、
活性層6および光閉じ込め層5,7と光ガイド層16が
ストライプ状に加工される。同図(f)の電極は各領域
に電流注入できるよう分割する。DBR−LDの場合に
もDBR領域の等価屈折率と回折格子で発振波長が決ま
るので、DFB−LDの場合と同様に屈折率調整層が作
用する。
【0034】次に、レーザの発振波長を少しずつ変えた
ものを並べた半導体レーザアレイおよびその製造方法に
ついて説明する。多波長LDアレイでも、横モード制御
・電流狭窄を行う構造としては埋め込みヘテロストライ
プ(BH,Buried Heterostripe )あるいはその改良型
のプレーナ埋め込みヘテロ構造(PBH,Planar Burie
d Heterostructure )が多く用いられる。これらは活性
層の側面を切断してストライプ状にし低屈折率層で埋め
込むもので、安定な横モードで閾値も低くできる。特に
InP 系の材料の場合には一般的とも言える。
【0035】しかし、これらは横方向の屈折率差が大き
いため、発振波長を精度良く決めることは単体素子と同
様に困難である。多波長アレイの場合にはすべての素子
を希望の波長に合わせなければならず、歩留まりが低く
なるのは避けられない。このため普通の多波長アレイで
は熱的あるいは電気的に波長をチューニングする構造を
用いている。
【0036】さらに素子数を冗長に作り込んで全体の中
心波長を合わせることも行われる。これらは素子構造を
複雑にするだけでなく、制御回路も必要になる等の問題
がある。LDアレイの場合にもこれまでに説明してきた
単体素子の場合と同様の方法で全体の波長を一様にシフ
トすることができるが、アレイの各波長に対する要求が
厳しい場合には素子ごとに波長を調整する必要がある。
【0037】以下このような場合のLDアレイおよびそ
の製造方法について説明する。LDアレイは図2に示す
1素子分のLDを発振波長を異ならせて複数個横に並べ
た構造である。図2(d)で電流狭窄層10を結晶成長
し、選択成長のマスク8を除去するまでは単体と同じ工
程である。ただし、回折格子はピッチをアレイ内の各素
子ごとに変化させている。これには電子ビーム露光法で
回折格子を描画する方法などが使用される。
【0038】まず発振波長を調べる時はウエハの一部を
使って、単体素子の場合と同様にそのまま同図(e),
(f)の工程を行えば良い。残りのウエハでフィードバ
ックをかける時には素子ごとに波長を調整するための工
程が必要になる。図4の(d1 )は活性層に引き続いて
成長していた光閉じ込め層7を表面から一部分エッチン
グする方法である。各素子ごとにエッチング量を変える
にはフォトリソグラフ工程を繰り返してもよいが、ハー
ドマスクを通したドライエッチング法あるいは集束イオ
ンビームエッチング等のマスクレス工程を用いるのが望
ましい。
【0039】図4(e1 )は図2の(e)と同様の結晶
成長であり、エッチングによる光ガイド層7の膜厚減少
と屈折率調整層11の膜厚の増減の組み合わせにより各
素子の波長を調整する。図4の(e)の工程の後は図2
の(f)の工程に移り、それ以後の工程は単体で説明し
たのと同じである。
【0040】なお、アレイ内の発振波長を変える方法と
しては、回折格子のピッチを変える方法が解りやすいの
でこの方法を例にしたが、回折格子の近傍の層を選択成
長することによって厚さを変える方法も使うことができ
る。また、これらの図では回折格子を活性層の下に作製
した例を示しているが、上側に設定することもでき、そ
の場合には第1のエピタキシャル成長法と第2のエピタ
キシャル成長法の内容が変わるだけで、その後の工程は
同じである。
【0041】なお、図5(d2 ),(e2 )は屈折率調
整層11を2回に分けて成長させることで素子ごとの調
整を行った例である。同図(d2 )の1回目の成長には
マスク形成と選択成長を繰り返して1素子ずつの膜厚を
制御することもできるが、マスク幅に依存してその周辺
の結晶成長膜厚が変化する現象を用いる方が望ましい。
この場合には一度に異なる膜厚を得ることができる。マ
スク幅の調整にはマスクのリソグラフ工程でステッパを
用いて多重露光する方法などがある。図5の(e2 )は
図2の(e)と同様の結晶成長であり、トータルの屈折
率調整層厚の組み合わせで各素子の波長を調整する。
【0042】このようにプロセスのフィードバックによ
り発振波長を合わせることが出来るようになるため、従
来のような波長チューニング機構や冗長な素子が不要に
なる。このようなLDアレイは波長多重通信用の多波長
光源などに用いて好適である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、必
要な発振波長の素子が製造工程の最終段階近くにフィー
ドバックを行うことで確実に得られるようになる利点が
ある。従来の構造では、波長を変えるためには図2
(a)の回折格子ピッチを変えるかあるいは図2(c)
のストライプ幅を変えるかのいずれかの変更が必要であ
り、精度に影響する工程を再度行う必要があった。この
ため実際の製造ではあらかじめ複数のピッチを入れてお
き、波長の合ったもののみ使用する方法が採られてい
た。したがって歩留まりが低く、回折格子の製造も複雑
な方法をとらざるを得なかった。本発明によれば、歩留
りが良く、回折格子の製造方法も容易であるという効果
がある。したがって、本発明は高精度な発振波長が要求
される周波数安定化光源用のLDや波長多重光通信の光
源用LDの構造および製造法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザの一実施例を示す構
成図
【図2】製造工程を示すフロー
【図3】DBR−LDの断面図
【図4】他の製造工程を示すためのフロー
【図5】更に他の製造工程を示すためのフローである。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 回折格子層 4 クラッド層 5 光閉じ込め層 6 活性層 7 光閉じ込め層 8 マスク 9 第1の電流狭窄層 10 第2の電流狭窄層 11 屈折率調整層 12 クラッド層 13 コンタクト層 14,15 電極 16 光ガイド層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、共振器方向に周期性を持つ回折
    格子と、両側面が切断されかつ低屈折率の半導体層で埋
    め込まれた活性層とを形成して成る半導体レーザにおい
    て、 前記回折格子および活性層の上側に等価屈折率を変化さ
    せる屈折率調整層を設け、この屈折率調整層は切断され
    ていないかまたは前記活性層とは両側面が異なる位置で
    切断された構造としたことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】前記屈折率調整層は、前記活性層あるいは
    前記活性層に隣接して設けられ前記活性層と共に切断さ
    れた光閉じ込め層の上側に接して設けられたことを特徴
    とする請求項1記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】前記屈折率調整層は、前記活性層あるいは
    前記活性層に隣接して設けられ前記活性層と共に切断さ
    れた光閉じ込め層の上側に低屈折率の半導体層を挟んで
    設けられたことを特徴とする請求項1記載の半導体レー
    ザ。
  4. 【請求項4】前記回折格子が活性層の上側あるいは下側
    に設けられ、分布帰還型半導体レーザとして機能するよ
    うに構成されたことを特徴とする請求項1または請求項
    2または請求項3記載の半導体レーザ。
  5. 【請求項5】前記回折格子が前記活性層の上または下側
    とは異なる別の位置に設けられ、分布反射型半導体レー
    ザとして機能するように構成したことを特徴とする請求
    項1または請求項2または請求項3記載の半導体レー
    ザ。
  6. 【請求項6】回折格子の製造工程と、活性層の側面の切
    断工程とを含む半導体レーザの製造方法において、 前記製造工程および切断工程の後に、等価屈折率を変化
    させる屈折率調整層を結晶成長させる工程を含むことを
    特徴とする半導体レーザの製造方法。
  7. 【請求項7】回折格子の製造工程と、活性層の側面を切
    断してストライプ状に加工する工程と、これらの工程の
    後に等価屈折率を変化させる屈折率調整層を結晶成長さ
    せる工程を含み、半導体レーザを多波長集積して半導体
    レーザアレイを形成することを特徴とする半導体レーザ
    の製造方法。
  8. 【請求項8】前記屈折率調整層を結晶成長させる工程の
    前に活性層に連続して形成した光閉じ込め層の一部を除
    去する工程を加えたことを特徴とする請求項6または請
    求項7記載の半導体レーザの製造方法。
  9. 【請求項9】前記光閉じ込め層の一部を除去する工程に
    集束ビームによるエッチングを用いたことを特徴とする
    請求項8記載の半導体レーザの製造方法。
  10. 【請求項10】前記屈折率調整層の全部あるいは一部の
    結晶成長工程は、マスクによって領域を選択して行われ
    るようにしたことを特徴とする請求項7記載の半導体レ
    ーザの製造方法。
  11. 【請求項11】前記屈折率調整層の全部あるいは一部の
    結晶成長工程は、近傍に配置したマスクにより部分的に
    増速あるいは組成変化を与えるようにしたことを特徴と
    する請求項7記載の半導体レーザの製造方法。
  12. 【請求項12】前記光閉じ込め層の一部を除去する工程
    に集束ビームによるエッチングを用い、前記屈折率調整
    層の全部あるいは一部の結晶成長工程は、マスクによっ
    て領域を選択し、あるいは近傍に配置したマスクによ
    り、部分的に増速あるいは組成変化を与えるようにした
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体レーザの製造方
    法。
  13. 【請求項13】前記屈折率調整層の結晶成長工程におい
    て、有機金属気相成長法あるいは分子線エピタキシー法
    を用いることを特徴とする請求項6ないし請求項12記
    載の半導体レーザの製造方法。
JP8054494A 1996-03-12 1996-03-12 半導体レーザおよびその製造方法 Pending JPH09246667A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017092088A (ja) * 2015-11-04 2017-05-25 株式会社ソディック 発光素子
JP2017117944A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 三菱電機株式会社 光半導体装置の製造方法
CN113036593A (zh) * 2021-03-04 2021-06-25 中国科学院半导体研究所 一种激射波长为852nm大功率的半导体激光器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017092088A (ja) * 2015-11-04 2017-05-25 株式会社ソディック 発光素子
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