JPH09246586A - 受光素子 - Google Patents

受光素子

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JPH09246586A
JPH09246586A JP8047644A JP4764496A JPH09246586A JP H09246586 A JPH09246586 A JP H09246586A JP 8047644 A JP8047644 A JP 8047644A JP 4764496 A JP4764496 A JP 4764496A JP H09246586 A JPH09246586 A JP H09246586A
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JP
Japan
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light
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concavo
light receiving
convex structure
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JP8047644A
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English (en)
Inventor
Masato Doi
正人 土居
Toru Doko
徹 堂向
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光成分を検出することができ、微細加工が
可能な受光素子を提供するものである。 【解決手段】 線状の連続した凹凸構造4の光吸収領域
を有する受光素子10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射光の偏光成分
を検出できる受光素子に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばフォトダイオード等の受光
素子においては、例えば基板上に半導体層からなるpn
接合またはpin接合を形成し、外部から受光素子に入
射した光を受光して、これらの接合において光電流が発
生する。そして、この光電流を検出することにより、光
の入射を感知することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
受光素子単体では、入射した光の偏光成分を検出するこ
とができない。そして、偏光成分を検出するには独立に
偏光素子を必要とする。
【0004】さらに、直交した偏光成分をそれぞれ検出
するには、偏光素子の透過光と反射光とを検出するため
に適当な位置に受光素子が2個以上必要になり、複雑且
つ光学系が大きくなる。
【0005】波長より短い周期の格子による偏光素子、
いわゆるワイヤグリッドポラライザは、金属を材料とす
るため、それ自身では受光素子とはならない。また金属
は微細加工しにくい。
【0006】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、偏光成分を検出することができ、微細加工が可
能な受光素子を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の受光素子は、線
状の連続した凹凸構造の光吸収領域を有する構成であ
る。
【0008】上述の本発明の構成によれば、線状の連続
した凹凸構造の光吸収領域の凸部により光を吸収して、
入射光を線状の連続した凹凸構造と平行な偏光成分を分
離して受光することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の受光素子は、線状の連続
した凹凸構造の光吸収領域を有する構成である。
【0010】本発明は、上記受光素子において、上記凹
凸構造の各凹部及び凸部が光の波長と同じ幅、または光
の波長より短い幅に形成された構成とする。
【0011】本発明は、上記受光素子において、上記凹
凸構造が光の波長と同じ又は光の波長より短い周期を有
する構成とする。
【0012】本発明は、上記受光素子において、上記凹
凸構造を透過した光を受光する構成とする。
【0013】本発明は、上記受光素子において、上記光
吸収領域により光電流を検出する構成とする。
【0014】本発明は、上記受光素子において、上記光
吸収領域が半導体により形成された構成とする。
【0015】本発明の実施例の説明に先立ち、本発明の
概要について説明する。本発明の受光素子は、入射する
光の偏光成分を受光可能な構造を有するもので、例えば
光磁気ディスクの記録信号再生等に応用することができ
る。
【0016】まず、基本概念である、構造複屈折理論
(form birefrinngence 理論)について説明する。この
理論は、基本的にボーン&ウルフ共著の「Principle of
Optics 」(Born&Wolf,'Principle of Optics,Chap.1
4' 参照)に準じている。
【0017】まず、図6Aに示すように、異なる媒質
1,媒質2の境界面Sが周期的な凹凸構造である場合を
考える。図6Aにおいて、媒質1の屈折率をn1 、媒質
2の屈折率をn2 とし、凹凸構造の周期をΛ、凹凸構造
の深さをd、凹凸構造の凸部と凹部との比率をq:(1
−q)とする。
【0018】マックスウェル方程式から、完全導体以外
の媒質における電磁場の境界条件は、凹凸構造の溝側面
の境界で、電場Eの平行成分E‖と電束密度Dの垂直成
分D⊥とが連続である。さらに、凹凸の構造の周期Λが
光の波長と比べて充分小さいとすると、内部での電解分
布はほぼ一様と考えてよく、電場Eの垂直成分E⊥と電
束密度Dの平行成分D‖とは、2つの媒質のそれぞれの
平均で表すことができる(0次近似)。
【0019】これらの境界条件より、凹凸構造の水平方
向の平均誘電率ε‖と、垂直方向の平均誘電率ε⊥はそ
れぞれ、媒質1の誘電率ε1 と媒質2の誘電率εを用い
て、次の数1と数2で表される。
【0020】
【数1】 凹凸溝側面の水平方向 ε‖=D‖/E‖ ={qε1 E‖+(1−q)ε2 E‖}/E‖;電場Eが連続 =qε1 +(1−q)ε2
【0021】
【数2】 凹凸溝側面の垂直方向 ε =D⊥/E⊥ =D⊥/{qD⊥/ε1 +(1−q)D⊥/ε2 };電束密度Dが連続 =1/{q/ε1 +(1−q)/ε2
【0022】このように、方向によって異なる誘電率を
もつ複屈折誘電体として表せる。これが前出のいわゆる
構造複屈折理論(form birefrinngence 理論)である。
【0023】さらに、これを屈折率に直すと、凹凸構造
の水平方向の平均屈折率n‖と、垂直方向の平均屈折率
n⊥はそれぞれ、次の数3で表される。
【0024】
【数3】 n‖=√(qn1 2 +(1−q)n2 2 ) n⊥=1/√(q/n1 2 +(1−q)/n2 2
【0025】このようにして、図6Bに示すように、凹
凸構造の部分を、厚さd、水平方向の屈折率がn‖、垂
直方向の屈折率がn⊥である層として考えることができ
る。このモデルは、周期Λが波長より充分短い領域、す
なわち回折光が存在しない領域で成り立つと考えられ
る。
【0026】また、任意の波形を持つ境界である場合で
も、図7に示すように、深さ方向に多分割することで近
似的に同様に扱える。図7Aに示すような、周期Λ、振
幅dの波形の境界面Sの、外部の屈折率がn o で、内部
の屈折率ni である場合を考える。
【0027】まず、図7Bに示すように、境界面Sを垂
直方向に細かく分割して、多数(N個)の長方形に分割
する。
【0028】次に垂直方向の各深さにおいて、外部と内
部との比率を求め、数3のq及び1−qに代入すること
により、各深さにおける水平方向の屈折率n‖j (j=
1,2,‥‥N)及び垂直方向の屈折率n⊥j (j=
1,2,‥‥N)を求めることができる。そして、図7
Cに示すように、このような屈折率n‖j ,n⊥j (j
=1,2,‥‥N)を有する層が、N層積層されてなる
構造として考えることができる。
【0029】さらに図8に示すように、媒質が吸収を持
つ場合でも、複素屈折率にすれば同様に計算できる。図
8Aに示すように、凹凸構造の周期がΛ、凹凸構造の深
さがd、凹凸構造の凸部と凹部との比率がq:(1−
q)である図8Aに示した凹凸構造と同一の凹凸構造の
境界面を有し、媒質1の屈折率がn1 ′(n1 ′=n1
−iκ1 )、媒質2の屈折率がn2 ′(n2 ′=n2
iκ2 )とする。ここで、n1 ,n2 は屈折率の実数
部、κ1 ,κ2 は屈折率の虚数部すなわち吸収の項で、
吸収係数に相当する。
【0030】この場合も図6の場合と同様に計算して、
1 ′とn2 ′から凹凸構造の水平方向の屈折率n‖′
と垂直方向の屈折率n⊥′を求めることができる。これ
により、図8Bに示すように、凹凸構造の部分を、厚さ
d、水平方向の屈折率がn‖′、垂直方向の屈折率がn
⊥′である層として考えることができる。
【0031】ここで、図9に示すように、媒質1を空気
[n1 ′=(n1 ,κ1 )=(1.0,0.0 )]、媒質2を
GaAs[n2 ′=(n2 ,κ2 )=(3.66,-0.186
):光の波長が780nmのとき]として、GaAs
のデューティー(q)と、凹凸構造における水平方向の
屈折率及び垂直方向の屈折率との関係を計算した。
【0032】その計算結果を図10に示す。図10よ
り、複素屈折率の実部nと虚部κの両方に異方性を持つ
ことがわかる。また、図11にGaAsのデューティー
(q)と、凹凸構造の水平方向の吸収係数α‖及び垂直
方向の吸収係数α⊥との関係を示す。
【0033】図11より、例えばGaAsのデューティ
ー(q)を50%、凹凸溝深さdを1μmとすると、7
80nmの光の吸収係数は、それぞれ水平方向がα‖=
10000cm-1、垂直方向がα⊥=400cm-1であ
ることがわかる。
【0034】このとき、水平方向の|E‖|2 は13.
5%が透過し86.5%が吸収され、一方垂直方向の|
E⊥|2 は92.3%が透過し7.7%が吸収される。
従って、凹凸領域での光吸収により発生した光電流を検
出できるような構造(図1参照)をとると、86.5/
(100−92.3)=11.2の消光比を有する偏光
受光素子を構成することができる。
【0035】上述のように、線状の連続した凹凸構造の
光吸収領域を形成することにより、光吸収に異方性を持
たせることができるので、入射光の偏光成分を分離して
検出することができる。
【0036】このとき、線状の凹凸構造の幅が、受光す
る光の波長より充分短い幅にしておくことにより、広い
範囲の波長の光に対して偏光分離が可能になり、すなわ
ち偏光分離の波長依存性が小さくなる。また、吸収によ
り偏光分離を行うため、従来の偏光分離のための光学
系、例えばビームスプリッタを用いる系等のように、入
射角を指定する必要がなく、入射角依存性も小さくな
る。
【0037】次に、本発明の受光素子の実施例を説明す
る。図1は、本発明による受光素子の一実施例を示す。
本実施例では、半導体基板1に線状の連続した凹凸構造
4を有する受光素子10を形成したものである。
【0038】図1Aに受光素子の断面構成図を示し、図
1Bに斜視図を示すように、この受光素子10は、第1
導電型例えばn型の半導体基板1に、光吸収領域とし
て、線状の連続した凹凸構造4を有するpin型のフォ
トダイオードPDからなる受光素子10が形成されてな
る。
【0039】pin型のフォトダイオードPDは、第1
導電型例えばn型のGaAsからなる半導体基板1上に
i型のGaAsからなる第1の半導体層2、第2導電型
例えばp型のGaAsからなる第2の半導体層3が順次
積層形成され、凹凸構造4の凹部4aが半導体基板1の
第1導電型の層まで形成されてなる。この凹凸構造4
は、入射光の波長と同じか、または入射光の波長より短
い周期を有してなる。
【0040】そして、n型の半導体基板1の裏面にいわ
ゆるn側の電極5n、また上面の凹凸構造4が形成され
ていないp型半導体層3の部分にいわゆるp側の電極5
pがそれぞれ形成される。これら電極5n,5pと外部
とを接続することにより、凹凸構造4のpin型のフォ
トダイオードPDにより発生した光電流を検出すること
ができる。
【0041】そして、受光素子10の線状の凹凸構造4
の部分において、その凸部4bに形成されたフォトダイ
オードPDにより入射した光を受光吸収して、これによ
り入射光の線状の凹凸構造4に平行な成分の偏光を分離
して検出することができる。このように、本実施例の受
光素子10によれば、偏光を検出するための特別な光学
部品を必要とせず、簡素な光学系により偏光を検出する
ことができるため、全体の光学系の簡素化や小型化をは
かることができる。また、他の光学部品により偏光分離
する場合と異なり、迷光すなわち屈折や反射などによる
余分な光を発生しない。
【0042】次に、図2に本発明の受光素子の他の実施
例を示す。この受光素子20は、線状の連続した凹凸構
造の下に、さらにもう1つ通常の受光素子を配置して、
凹凸構造を透過した光も受光検出できるようにした構成
である。
【0043】図2Aに受光素子の断面構成図を示し、図
2Bに斜視図を示すように、この受光素子20では、第
1導電型例えばn型の半導体基板1に、pin型の第1
のフォトダイオードPD1 が形成され、例えばpnpn
型のAlGaAs層等の半導体層からなる透明電流阻止
層13を挟んで、さらにその上に光吸収領域として線状
の連続した凹凸構造17を有するpin型の第2のフォ
トダイオードPD2 が形成されて構成される。
【0044】pin型の第1のフォトダイオードPD1
は、第1導電型例えばn型のGaAsからなる半導体基
板1上にi型のGaAsからなる第1の半導体層11、
第2導電型例えばGaAsからなるp型の第2の半導体
層12が形成されてなる。また、pin型の第2のフォ
トダイオードPD2 は、透明電流阻止層13の上に第1
導電型例えばn型のGaAsからなる第3の半導体層1
4、i型のGaAsからなる第4の半導体層15、第2
導電型例えばp型のGaAsからなる第5の半導体層1
6が順次形成されてなる。そして、凹凸構造17の凹部
17aは、両フォトダイオードPD1 ,PD2 の間の透
明電流阻止層13まで形成される。この凹凸構造17
は、入射光の波長と同じか、または入射光の波長より短
い周期を有してなる。
【0045】そして、n型の半導体基板1の裏面に第1
のフォトダイオードPD1 のn側の電極18nが形成さ
れ、凹凸構造17の向こう側に段差を設けて外部に臨ま
せたp型第2の半導体層12の面上に、第1のフォトダ
イオードPD1 のp側の電極18pが形成される。ま
た、凹凸構造17の手前において、上面のp型の第5の
半導体層16上に第2のフォトダイオードPD2 のp側
の電極19pが形成され、段差を設けて外部に臨ませた
n型の第3の半導体層14の面上に第2のフォトダイオ
ードPD2 のn側の電極19nが形成される。これらの
電極18n,18p,19n,19pと外部とを接続す
ることにより、凹凸構造17のpin型のフォトダイオ
ードPD1 ,PD2 において発生した光電流を検出する
ことができる。
【0046】そして、受光素子20の線状の連続した凹
凸構造17の凸部17bに形成された第2のフォトダイ
オードPD2 において、入射した光を受光吸収して、こ
の入射光の線状の連続した凹凸構造に平行な成分の偏光
を分離して検出することができ、さらにその下の第1の
フォトダイオードPD1 により、凹凸構造を透過した光
を受光して、第2のフォトダイオードPD2 へ分離され
た以外の、入射光の残りの偏光成分を受光検出すること
ができる。
【0047】これにより、ほぼ同位置において入射光の
それぞれ直交する偏光成分を検出することができ、他に
例を見ない偏光受光素子となる。
【0048】透明電流阻止層13は、例えば光エネルギ
ーよりバンドギャップの大きいpnpn構造の半導体層
の他、pn層やSI(Semi-Insulator)層等の透明な高
抵抗層により構成することができ、この透明電流阻止層
13により電気クロストークを防止することができる。
【0049】この受光素子20の製造は、例えば次のよ
うにして行うことができる。まず、図3Aに示すよう
に、半導体基板1に第1のフォトダイオードPD1 及び
第2のフォトダイオードPD2 となるpin構造の各半
導体層11〜12及び14〜16を、境界層である透明
電流阻止層13を挟んで連続的に結晶成長する。
【0050】次に、図3Bに示すように、受光部となる
凹凸構造17の領域を形成するために、透明電流阻止層
13に達するまでドライエッチングして、線状の凹凸形
状による周期的なパターンを形成する。
【0051】次に、図3Cに示すように、コンタクトを
取るために、凹凸構造17の手前の領域の一部を、第2
のフォトダイオードPD2 のn型の半導体層、即ち第3
の半導体層14が表面に現れるまでエッチングする。
【0052】同様に、図4Dに示すように、凹凸構造1
7の向こう側の領域を、第1のフォトダイオードPD1
のp型の半導体層、即ち第2の半導体層12が表面に現
れるまでエッチングする。
【0053】次に、図4Eに示すように、エッチングし
て表面に出た第2の半導体層12の上に第1のフォトダ
イオードPD1 のp側の電極18pを形成し、上面の第
5の半導体層の16上に第2のフォトダイオードPD2
のp側の電極19pを形成する。
【0054】次に、図4Fに示すように、半導体基板1
の裏面に第1のフォトダイオードPD1 のn側の電極1
8nを形成し、エッチングして表面に出た第3の半導体
層14の上に第2のフォトダイオードPD2 のn側の電
極19nを形成する。これらの電極は、蒸着等により積
層形成した後に合金化して形成する。このようにして、
図2A及び図2Bの構成の受光素子20を形成すること
ができる。
【0055】また図示しないが、基板上にGaAs/A
lGaAs層を多数積層し、劈開やドライエッチングの
後側面のAlGaAs層を選択エッチングすれば、側面
方向にも同様の凹凸構造を構成することもできる。
【0056】本発明の受光素子は、光吸収材料がSi,
Ge,AlGaAs,AlGaInP,ZnSe,In
P,GaP等の半導体結晶だけでなく、アモルファス材
料やカルコパイライト等の場合でも適用できる。
【0057】このように、本発明の受光素子は、半導体
の製造プロセスを適用して製造できるので、特別な装置
を必要とせずに容易に製造することができる。
【0058】凹凸構造の形状は矩形に限らず、前出の波
形等、その他任意の形状を採ることができる。上述の実
施例のように周期的な凹凸構造のほか、一定した周期を
有しない凹凸構造により受光素子を構成することもでき
る。そして、特に凹凸構造の側面を半導体の結晶面によ
り形成する場合は、結晶成長や選択エッチングによる凹
凸構造の作製にとって好都合である。
【0059】また、受光面上の凹凸構造の方向分布は任
意に設定でき、例えば複数の方向を有する構成としても
よい。方向の異なる複数の凹凸構造を形成した例を次に
示す。
【0060】図5は本発明の受光素子のさらに他の実施
例の概略構成図を示す。この受光素子30は、先の図2
A及び図2Bに示した構成の受光素子20に対して、受
光領域を2つに分割し、各分割された受光領域の連続し
た線状の凹凸構造の方向を互いに直交する方向にして、
それぞれ独立に検出できるようにしたものである。
【0061】この受光素子30では、中央部に形成され
た溝21を挟んで、両側に互いに直交する方向を有する
2つの線状の凹凸構造22a,22bが形成されてな
る。溝21の左側には図中左右方向の凹凸構造22a
が、溝21の右側には図中上下方向の凹凸構造22bが
それぞれ形成されている。
【0062】各凹凸構造は、図2A及び図2Bに示した
構成の受光素子20と同様に、透明電流阻止層13を挟
んで、それぞれpin型の第1のフォトダイオードPD
1A,PD1Bとpin型の第2のフォトダイオードP
2A,PD2Bが形成されてなる。
【0063】左右の凹凸構造22a,22bを分離する
中央部の溝21は、pin型の第1のフォトダイオード
PD1A,PD1Bの一番下のn型の半導体基板1の層まで
達するように形成される。
【0064】そして、左右の凹凸構造22a,22bか
らなる受光素子30に対して、それぞれ凹凸構造22
a,22bの向こう側の段差上に第1のフォトダイオー
ドPD 1A,PD1Bの第2導電型例えばp側の電極23
p,24pが、凹凸構造の手前上面に第2のフォトダイ
オードPD2A,PD2Bの第2導電型例えばp側の電極2
5p,26pが、手前の段差上に第2のフォトダイオー
ドPD2A,PD2Bの第1導電型例えばn側の電極25
n,26nが、それぞれ形成されてなる。尚、第1のフ
ォトダイオードPD1A,PD1Bの第1導電型例えばn側
の電極は、半導体基板1の裏面に共通のn側の電極27
nとして設けられる。
【0065】その他の構成は、図2に示した受光素子2
0と同様であるので、同一の符号を付して重複説明を省
略する。
【0066】本発明の受光素子においては、この実施例
の受光素子30のように、受光領域が2つ以上に分割さ
れ、それぞれ独立に検出できるようにしてもよい。さら
に、分割された各々の凹凸構造の方向は、上述の例のよ
うに直交する場合の他に任意に変えることもできる。
【0067】また上述の各実施例において、受光面に無
反射コートを施す構成もとることができる。
【0068】本発明の受光素子は、上述の例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその
他様々な構成が取り得る。
【0069】
【発明の効果】上述の本発明による受光素子によれば、
線状の連続した凹凸構造の光吸収領域を有することによ
り、この凹凸構造において偏光の検出ができる。また、
偏光分離の際にその方向を任意に設定することができ
る。
【0070】さらに本発明の受光素子においては、偏光
を検出するための特別な光学部品を必要としないので、
光学部品の方向合わせも不要となり、偏光の検出におけ
る入射角依存性や波長依存性も小さくなり、また迷光を
生じなくなる等の利点を有する。
【0071】従って、本発明の受光素子により、偏光検
出するための光学系の簡素化、短小化、低価格化を図る
ことができる。
【0072】また本発明の受光素子は、半導体プロセス
で製造することが可能で、簡便な方法で製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受光素子の実施例の概略構成図であ
る。 A 受光素子の断面図である。 B 受光素子の斜視図である。
【図2】本発明の受光素子の他の実施例の概略構成図で
ある。 A 受光素子の断面図である。 B 受光素子の斜視図である。
【図3】A〜C 図2の受光素子の製造工程の工程図で
ある。
【図4】D〜F 図2の受光素子の製造工程の工程図で
ある。
【図5】本発明の受光素子のさらに実施例の概略構成図
(斜視図)である。
【図6】A、B 凹凸構造の境界層を有する構造の模式
図である。
【図7】A、B、C 波形の境界層を有する構造の模式
図である。
【図8】A、B 図6の構造で媒質に吸収がある場合の
模式図である。
【図9】計算に用いる凹凸構造の例の構成図である。
【図10】図9の構造におけるGaAs比と複素屈折率
の各成分の値との関係を示す図である。
【図11】図9の構造におけるGaAs比と吸収係数の
値との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板(第1導電型)、2,11 第1の半導
体層(i型)、3,12第2の半導体層(第2導電
型)、4,17,22a,22b 凹凸構造、5n,1
8n,19n n側の電極、5p,18p,19p p
側の電極、10,20,30 受光素子、13 透明電
流阻止層、14 第3の半導体層(第1導電型)、15
第4の半導体層(i型)、16 第5の半導体層(第
2導電型)、21 溝、23p,24p 第1のフォト
ダイオードのp側の電極、25n,26n 第2のフォ
トダイオードのn側の電極、25p,26p 第2のフ
ォトダイオードのp側の電極、27n 第1のフォトダ
イオード共通のn側の電極、PD フォトダイオード、
PD1 ,PD1A,PD1B 第1のフォトダイオード、P
2 ,PD2A,PD2B 第2のフォトダイオード、S
境界面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状の連続した凹凸構造の光吸収領域を
    有することを特徴とする受光素子。
  2. 【請求項2】 上記凹凸構造の各凹部及び凸部が光の波
    長と同じ幅、または光の波長より短い幅に形成されたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の受光素子。
  3. 【請求項3】 上記凹凸構造が光の波長と同じ又は光の
    波長より短い周期を有することを特徴とする請求項1に
    記載の受光素子。
  4. 【請求項4】 上記凹凸構造を透過した光を受光するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の受光素子。
  5. 【請求項5】 上記光吸収領域により光電流を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の受光素子。
  6. 【請求項6】 上記光吸収領域が半導体により形成され
    たことを特徴とする請求項1に記載の受光素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100512846B1 (ko) * 2002-10-24 2005-09-07 전자부품연구원 포토디텍터의 제조방법
JP2019219672A (ja) * 2019-08-05 2019-12-26 デクセリアルズ株式会社 偏光板およびその製造方法
JPWO2019097839A1 (ja) * 2017-11-15 2020-12-03 株式会社カネカ 光電変換素子および光電変換装置

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