JPH09245939A - 内燃機関用エアヒータ及びその制御装置 - Google Patents

内燃機関用エアヒータ及びその制御装置

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JPH09245939A
JPH09245939A JP8051689A JP5168996A JPH09245939A JP H09245939 A JPH09245939 A JP H09245939A JP 8051689 A JP8051689 A JP 8051689A JP 5168996 A JP5168996 A JP 5168996A JP H09245939 A JPH09245939 A JP H09245939A
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誠五 村松
Tomoaki Matsukawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱効率がよく、しかも過昇温を防止できる
とともに、制御装置を簡易化できる内燃機関用エアヒー
タを提供すること。 【解決手段】 内燃機関用エアヒータは、PTC素子部
1の両側に、ヒータエレメント部3を積層配置したもの
である。PTC素子部1は、正の温度抵抗係数を有する
セラミック発熱体のPTC素子5と、PTC素子5の両
側に配置されたPTC保持電極7と、各PTC保持電極
7の外側に配置された放熱フィン9とから構成されてい
る。一方、ヒータエレメント部3は、ヒータエレメント
11(リボンヒータ)と、各ヒータエレメント11の両
側に配置されたインシュレータ13と、インシュレータ
13の外側に配置されたブラケット15とから構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用の
ディーゼルエンジン等の内燃機関の吸気加熱に用いられ
る内燃機関用エアヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼルエンジンなどの自
己着火式の内燃機関においては、吸入空気の温度が低い
場合、シリンダー内で圧縮した空気の状態が着火状態に
達しないことがあり、その時には燃焼が起きにくいとい
う現象がある。そこで、この種の内燃機関には、着火及
び燃焼を補助するために、吸入空気温度を電気ヒータな
どを用いて上昇させる燃焼補助装置(吸気加熱用ヒー
タ)が備えられている。
【0003】上述した電気ヒータには、例えば、発熱
体として帯状の金属抵抗体であるヒータエレメント(リ
ボンヒータ)を用いたタイプ(特開昭63−58783
号公報参照)と、発熱体としてPTCヒータを用いた
タイプ(特開昭62−107261号公報参照)が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したリボンヒー
タの様なヒータエレメントを用いたタイプは、吸気にお
ける圧力損失が少なく、また、放熱面の温度を高くでき
るので、吸気を急速に高温まで昇温できるという利点が
あるが、放射熱や、インシュレータを介した熱伝達によ
って温度が周囲に放散するので、加熱効率が悪いという
問題がある。また、過昇温の可能性が有り、しかも通電
電流も大きいため、安全性及び耐久性の観点から、リレ
ーなどで通電制御する必要がある。
【0005】一方、PTCヒータは、放射面の温度は
一定以上上げられないので、吸気をその温度以上には加
熱できない点や加熱スピードの点が不利であるが、過昇
温の可能性が無く、制御装置が不要であり、加熱効率が
良いという利点がある。つまり、上記の2つの従来技術
はそれぞれ長所と短所が有り、特にヒータエレメント
を用いたものは、ヒータエレメントが過昇温しないよう
にリレー及びコントローラで通電制御するために、全体
のシステムが高価なものとなるという問題があった。
【0006】本発明は、この様な不具合に鑑みなされた
もので、両技術の長所を取入れ、加熱効率がよく、しか
も過昇温を防止できるとともに、制御装置を簡易化でき
る内燃機関用エアヒータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、ヒータエレメントに直列にPTC
素子を接続し、該ヒータエレメントからの熱伝達によっ
てPTC素子が加熱される構成としたことを特徴とする
内燃機関用エアヒータを要旨とする。
【0008】請求項2の発明は、順次平行に曲げられた
帯状のヒータエレメントの曲げ部両側をインシュレータ
で保持したヒータエレメント部と、PTC素子を放熱フ
ィンで挟んだPTC素子部と、を備えるとともに、前記
PTC素子部の両側に前記ヒータエレメント部を配置し
たことを特徴とする前記請求項1記載の内燃機関用エア
ヒータを要旨とする。
【0009】請求項3の発明は、前記請求項1又は2記
載の内燃機関用エアヒータへの通電を制御する内燃機関
用エアヒータの制御装置であって、内燃機関を予熱する
プリヒート後にクランキングを行なう際には、内燃機関
用エアヒータへの通電を所定期間禁止することを特徴と
する内燃機関用エアヒータの制御装置を要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1の発明では、ヒータエレ
メントに直列にPTC素子を接続しているので、PTC
素子の自己発熱だけでなく、ヒータエレメントからの熱
伝達によってPTC素子が加熱される。このPTC素子
とは、正の温度抵抗係数を有する(即ち温度が高くなる
ほど抵抗も大きくなる)セラミック発熱体である。従っ
て、エアヒータに通電が開始されると、ヒータエレメン
トの温度が急速に上昇するが、ヒータエレメントからP
TC素子への熱伝導及びPTC素子自身の発熱によっ
て、PTC素子の温度も上昇するので、PTC素子の抵
抗値が大きくなり、それによって、ヒータエレメントに
流れる電流が制限されるので、ヒータエレメントの過昇
温が抑えられる。
【0011】つまり、本発明は、従来のPTC素子のみ
を発熱体として用いた構成とは異なり、PTC素子を主
なる発熱体としては用いず、ヒータエレメントを主なる
発熱体として用いることで、発熱体の温度を従来のPT
C素子を用いたエアヒータよりも高くできるので、吸気
温度を高温に上げることができる。また、PTC素子
を、ヒータエレメントの過昇温を防止するための制御素
子として使用しているので、制御装置を簡易化すること
ができる。更に、発熱体としてはヒータエレメントを使
用しているので、吸入抵抗(圧力損失)も小さくて済
む。
【0012】請求項2の発明では、上述した構成のPT
C素子部の両側にヒータエレメント部を配置した構成を
採用するので、装置自体がコンパクトで、しかも熱効率
が良いという利点がある。請求項3の発明では、内燃機
関を予熱するプリヒート後にクランキングを行なう際
に、内燃機関用エアヒータへの通電を所定期間禁止して
いるので、クランキングスタート後における吸気加熱を
効果的に行なうことができ、しかも、バッテリの回復を
図ることができるので、始動性が改善する。以下、この
原理について詳述する。
【0013】エアヒータへの通電により、一旦PTC素
子が昇温して電流が制限されると、ヒータエレメントの
温度が下がっても、PTC素子は自己発熱で高温状態を
維持するので電流制限状態が持続し、ヒータエレメント
に再度発熱のための電流が流れ難くなる。
【0014】例えば、エンジン始動時において、エアヒ
ータが稼動する場合には、クランキング前にある程度ヒ
ータに通電をするのが一般的に行われており(プリヒー
ト)、このプリヒートを長くし過ぎた場合(例えば運転
者がキーをスタートの位置にしたままクランキングする
のを忘れていた場合)などには、前記請求項1又は2の
発明では、PTC素子が働いてヒータエレメントが過昇
温することを防止する。ところが、この様なプリヒート
後にクランキングをスタートする場合には、PTC素子
が自己発熱によって電流を制限しているため、ヒータエ
レメントの温度は上り難く、よって吸気は充分に加熱さ
れないことになる。
【0015】そこで、本発明では、この問題を回避する
ために、エアヒータに流す電流を、(プリヒート後に)
クランキングがスタートしたときには一定期間停止し、
これによって、PTC素子の自己発熱によって電流制限
状態にあることを解除している。
【0016】即ち、エアヒータに流す電流を一旦停止す
ることによって、PTC素子は自己発熱しなくなるの
で、吸気によって冷却される。そのため、再び通電した
場合にはPTC素子の抵抗値は充分に低く、自己発熱も
少なくなっている。よって、ヒータエレメントには発熱
に充分な電流が流れ、吸気が加熱される状態(アフター
ヒート)に好適に移行することができるので、始動性が
改善することになる。
【0017】
【実施例】本発明の内燃機関用エアヒータの実施例につ
いて、図面に基づいて説明する。 (実施例1)図1に基本構成を示す様に、本実施例の内
燃機関用エアヒータ(以下単にエアヒータと記す)は、
PTC素子部1の両側に、ヒータエレメント部3を積層
配置したものであり、図の紙面に対して垂直方向に吸気
が行われる。
【0018】前記PTC素子部1は、PTC素子5と、
PTC素子5の両側に配置されたPTC保持電極7と、
各PTC保持電極7の外側に配置された放熱フィン9と
から構成されている。このうち、PTC素子5は、正の
温度抵抗係数を有するセラミック発熱体であり、ここで
は、チタン酸バリウム(BaTiO3)系セラミック焼
結体からなる厚さ1mmの板状のものを用いる。また、
PTC保持電極7は、黄銅,銅,又はアルミニウム等か
らなり、その一端にて外方向に折れ曲がっている。放熱
フィン9は、黄銅,銅,又はアルミニウム等からなる帯
状の部材が、上下の幅が10mmとなる様に蛇行して形
成されたものである。
【0019】一方、ヒータエレメント部3は、ヒータエ
レメント11(リボンヒータ)と、各ヒータエレメント
11の両側に配置されたインシュレータ13と、インシ
ュレータ13の外側に配置されたブラケット15とから
構成されている。このうち、ヒータエレメント11は、
鉄・クロム合金,又はステンレス鋼からなる帯状の部材
であり、上下の幅が35mmとなる様に順次平行に折曲
げられたものである。また、インシュレータ13は、ア
ルミナ,ジルコン,又はステアタイト等のセラミックか
らなる電気絶縁性を備えた部材であり、ヒータエレメン
ト11の曲げ部12を保持している。ブラケット15
は、亜鉛メッキ鋼板からなり、ヒータエレメント11及
びインシュレータ13を覆うようにして保持するもので
ある。
【0020】そして、各ヒータエレメント11の一端
(図の右側)は、各PTC保持電極7に接続されてお
り、各ヒータエレメント11の他端(図の左側)には、
図示しない電源が接続されている。尚、PTC素子5自
体の発熱によってPTC素子5の温度が上昇してしまう
条件では、ヒータエレメント11の温度によってヒータ
エレメント11の電流を制限する作用に誤差が生じるの
で、ヒータエレメント11の抵抗値は以下の条件を満た
す様に設定する必要が有る。本実施例のエアヒータで
は、下記の式を満たすようにPTC素子5の抵抗値及び
ヒータエレメント11の抵抗値を設定する。
【0021】(VP 2/RP)<PTC素子からの放熱能
力 VP;PTC素子に印加される電圧、RP;PTC素子の
抵抗値 <実験例>次に、本実施例の効果を確認するために行っ
た実験例について説明する。
【0022】実験に使用する装置は、前記実施例1のエ
アヒータを板ばねを介して上下方向から挟んだものを使
用した。そして、図2に示す様に、ヒータエレメントに
定電圧電源を接続し、ブロアにて送風を行った(2.4
3/min)。この場合、ヒータエレメントには、約
36Aの電流が流れる。
【0023】実験条件のエアヒータの通電パターンとし
ては、図3(a)に示す様な無風通電と、図3(b)
に示す様な送風通電と、図3(c)に示す様なシス
テム通電の3種類を選択した。この無風通電とは、送
風を行わない状態で、ヒータ電圧を90秒間一定とした
ものである。また、送風通電とは、送風を行なう状態
で、ヒータ電圧を90秒間一定としたものである。更
に、システム通電とは、最初の30秒間は送風を行わ
ず、その後60秒間は送風を行なう場合に、ヒータ電圧
を一定とするが、30〜35秒の間の5秒間はヒータ電
圧を印加しないものである。
【0024】そして、これらの各実験条件において、ヒ
ータエレメントの温度(エレメント温度)や、エアヒー
タに流れる電流(ヒータ電流)を測定した。その結果
を、図4に示す。図4(a)から明かな様に、無風通
電の場合には、急速にエレメント温度が上昇し、30秒
程度経過するとエレメント温度がピークに達する。この
エレメント温度の上昇に伴い、PTC素子の温度も高く
なってその抵抗が大きくなるので、ヒータ電流は急落
し、それによって、エレメント温度も徐々に低下する。
一方、PTC素子がない場合は、図の点線で示す様に、
エレメント温度は過度に上昇してしまう。
【0025】つまり、無風通電時は、ヒータエレメント
からの伝達熱、及びPTC素子の自己発熱により、PT
C素子の素子抵抗が増大するので、ヒータエレメントの
過昇温を抑えることができる。図4(b)から明かな様
に、送風通電の場合には、送風により冷却されてエレ
メント温度はあまり上昇しないので、PTC素子の抵抗
は小さいままであり、よって、ヒータ電流も大きなまま
である。
【0026】つまり、PTC素子の自己発熱が少なく、
且つヒータエレメントからの伝達熱も少なく、しかもP
TC素子を保持するPTC保持電極には放熱フィンが付
いているため、自己発熱やヒータエレメントからの伝達
熱を放熱することができるので、PTC素子の温度の上
昇は少なく、よって、PTC素子の抵抗増大には至らな
い。それにより、送風通電の場合は、従来のリボンヒー
タと同様の通電による加熱を行なうことができる。
【0027】図4(c)では、通電状態は一定として送
風状態のみを切り換えた場合を実線で示し、送風状態の
切り換えとともに5秒間の通電カットを行った場合(
システム通電)のヒータ電流を二点鎖線で示し、通電カ
ットの場合のエレメント温度を点線で示している。同図
から明かな様に、このシステム通電の場合には、通電
直後は前記無風通電の様に、エレメント温度が急上昇
し、その後、前記送風通電の様に、エレメント温度の
過度の上昇を抑制して、適度な温度に設定することがで
きる。
【0028】つまり、何秒かの無風通電の後に送風通電
に切り替わるシステムでは、無風で通電している間にP
TC素子の抵抗値が過大となった場合には、PTC素子
にかかる電圧が増え、送風直後でも一定電力でPTC素
子が発熱しようとするため、送風通電は充分に行えない
が、この場合、無風通電から送風通電への切り換え時に
数秒通電をストップさせて(クランキング時通電カッ
ト)PTC素子を冷却すれば、再通電で前述と同様の送
風通電が可能となる。
【0029】尚、始動直後に、エアヒータの数秒間の通
電カットを行なう場合には、バッテリ電圧の低下が抑え
られるので、スタータによる回転が上昇し、それによ
り、始動性が改善するという利点もある。 (実施例2)次に、実施例2について説明する。
【0030】本実施例は、前記実施例1とは、内燃機関
用エアヒータの構造が異なるので、異なる点のみを説明
する。図5に示す様に、本実施例のエアヒータは、PT
C素子部21が、前記実施例1と大きく異なる。
【0031】つまり、PTC素子部21は、中央に配置
された放熱フィン23と、放熱フィンの両側に配置され
た導電板25と、各導電板25の外側に配置されたPT
C素子27と、各PTC素子27の外側に配置されたP
TC素子保持電極29と、各PTC素子保持電極29の
外側に配置された放熱フィン31と、各放熱フィン31
の外側に配置された板材33とからなる。
【0032】このうち、放熱フィン23,31と、PT
C素子27と、PTC素子保持電極29とは、前記実施
例1と同様な部材から構成されているが、2層のPTC
素子25の間に放熱フィン23が配置されている点と、
一方の導電板25がグランドに接続されている点に特徴
がある。
【0033】本実施例によっても、前記実施例1と同様
な効果を奏するとともに、2層のPTC素子25及びそ
の間に挟まれた放熱フィン23の構成により、コンパク
トにエアヒータを構成できる上、通電開始初期の電流を
多く流すことができるという利点がある。 (実施例3)次に、実施例3について説明する。
【0034】本実施例では、内燃機関用エアヒータの構
造ではなく、その制御方法であるシステム通電に特徴が
あるので、この点のみを説明する。エンジンの始動待ち
時間を短くするために、電力を大きく(ヒータエレメン
トの抵抗を小さく)することが望ましいが、この場合、
ヒータエレメントの昇温が速いので、耐久性を確保する
ために、例えば図6に示す様な回路構成を採用して、通
常900℃以上にならない様に、制御装置(コントロー
ラ)でリレーをOFFする必要がある。
【0035】ところが、バッテリー電圧、コントロー
ラ、ヒータエレメント昇温特性等の各バラツキを考慮に
入れると、図7に示す様に、リレーOFFまでの時間T
Pの最大値(TPmax)で、耐久性の有る(即ち900
℃以上にならない)システムを設定せざるを得ない。よ
って、バラツキの下限側の時間(TPmin)では充分
にヒータエレメントを昇温できないことになる。
【0036】そこで、本実施例では、ヒータの過昇温で
耐久性が劣化する恐れはないから、コントローラ側のリ
レーOFFまでの時間TPの設定を、予め長く取ってお
く(即ちTpmaxとする)ので、エアヒータの通電O
FFまでの時間(この場合、PTC素子による自己制御
のかかるまでの時間)TPαは常に最大値となり、よっ
て、ヒータエレメントにおける充分な昇温を行なうこと
ができる。
【0037】ここで、PTC素子による自己抑制が効い
て過昇温の可能性が低いにもかかわらずリレーをOFF
するのは、既にエンジンが始動した状態になれば、エア
ヒータを加熱しても意味が無いので、無駄な電力消費を
なくすためである。 (実施例4)次に、実施例4について説明する。
【0038】本実施例では、内燃機関用エアヒータの構
造ではなく、その回路構成に特徴があるので、この点の
みを説明する。エンジンの始動時に、エアヒータによる
加熱を急速に行なうために、エアヒータに加える電力を
大電力とする手法として、従来は図8(a)の接続が用
いられていた。即ち、大電力が必要な場合は、同図で下
のリレーのみを接続し、大電力を必要としない場合は、
同図で上のリレーのみを接続することで供給電力を調整
していた。ところが、この装置では、リレーを2個使用
しなければならない。
【0039】そこで、本実施例では、例えば素子の保持
電極に特に放熱フィンを設けない様にして、PTC素子
及びその周囲が放熱しにくい形状とし、且つヒータエレ
メントよりPTC素子の抵抗を小さくすれば、図8
(b)の接続とすることにより、予熱時のみ大電力とす
ることができる。それにより、リレーが一つで済むとい
う利点がある。
【0040】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 (1)例えば、エアヒータの自己制御特性を調整してイ
ンシュレータの温度が上昇しすぎない様にすれば、イン
シュレータとブラケットの間に耐熱樹脂等の断熱材を組
み込むことができ、ヒータ効率のアップにつながる。
【0041】(2)また、ヒータエレメントとPTC素
子の配置関係は、流路の形状、流速やインシュレータ、
電極等の熱的特性により決定されるので、前記各実施例
の位置関係にこだわる必要は無い。 (3)回路構成としては、図9(a)のPTC素子と直
列に(その両側にて)ヒータエレメントを接続する構成
以外に、図9(b)のPTC素子に対して直列及び並列
にヒータエレメントを接続する構成も採用できる。この
場合、通電直後はPTC素子を通る大電流が得られ、P
TC素子の抵抗値が大となった後は、矢印の様な流れで
省電力化を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した様に、請求項1の発明で
は、過昇温を防止できるとともに、迅速で且つ高温の放
熱を実現できる。また、PTC素子により自己制御特性
があるので、制御システムを簡易化できるという効果も
ある。
【0043】請求項2の発明では、装置がコンパクト
で、且つ熱効率がよいという利点がある。請求項3の発
明では、クランキング時に内燃機関用エアヒータの通電
カットを行なうので、前記請求項1の発明の効果に加え
て、クランキングスタート後の吸気加熱を好適に行なう
ことができ、しかも、バッテリを節約できるので、エン
ジンの始動性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の内燃機関用エアヒータの基本構成
を示す正面図である。
【図2】 実施例1の内燃機関用エアヒータの実験装置
を示す説明図である。
【図3】 実施例1の内燃機関用エアヒータの実験によ
る通電状態を示す説明図である。
【図4】 実施例1の内燃機関用エアヒータの実験結果
を示すグラフである。
【図5】 実施例2の内燃機関用エアヒータのPTC素
子部を示す正面図である。
【図6】 実施例3の内燃機関用エアヒータの回路構成
を示す説明図である。
【図7】 実施例3の内燃機関用エアヒータの制御状態
を示す説明図である。
【図8】 内燃機関用エアヒータの回路構成を示し、
(a)は従来例を示す回路図、(b)は実施例4を示す
回路図である。
【図9】 内燃機関用エアヒータの回路構成を示し、
(a)は実施例1の回路図、(b)は他の例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1,21…PTC素子部 3…ヒータエレメン
ト部 5,27…PTC素子 7,29…PTC素
子保持電極 9,23,31…放熱フィン 11…ヒータエレメ
ント 13…インシュレータ 15…ブラケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータエレメントに直列にPTC素子を
    接続し、該ヒータエレメントからの熱伝達によってPT
    C素子が加熱される構成としたことを特徴とする内燃機
    関用エアヒータ。
  2. 【請求項2】 順次平行に曲げられた帯状のヒータエレ
    メントの曲げ部両側をインシュレータで保持したヒータ
    エレメント部と、PTC素子を放熱フィンで挟んだPT
    C素子部と、を備えるとともに、 前記PTC素子部の両側に前記ヒータエレメント部を配
    置したことを特徴とする前記請求項1記載の内燃機関用
    エアヒータ。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2記載の内燃機関用エ
    アヒータへの通電を制御する内燃機関用エアヒータの制
    御装置であって、 内燃機関を予熱するプリヒート後にクランキングを行な
    う際には、内燃機関用エアヒータへの通電を所定期間禁
    止することを特徴とする内燃機関用エアヒータの制御装
    置。
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