JPH09245376A - 光ディスク - Google Patents
光ディスクInfo
- Publication number
- JPH09245376A JPH09245376A JP8079579A JP7957996A JPH09245376A JP H09245376 A JPH09245376 A JP H09245376A JP 8079579 A JP8079579 A JP 8079579A JP 7957996 A JP7957996 A JP 7957996A JP H09245376 A JPH09245376 A JP H09245376A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- film
- disk
- thickness
- pits
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 透明基板として耐熱性、成形性、光学特性、
寸法安定性、膜密着性に優れ、高密度化に十分対応で
き、高温・高湿下での耐久性にも優れてた光ディスクを
得る。。 【解決手段】熱塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚さ3
0〜300μmの透明基材上に凹凸ピットが形成され、
さらに無機物または有機物からなる機能性層が積層され
てなるディスク基材を2枚貼り合わせてなることを特徴
とする光ディスク。
寸法安定性、膜密着性に優れ、高密度化に十分対応で
き、高温・高湿下での耐久性にも優れてた光ディスクを
得る。。 【解決手段】熱塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚さ3
0〜300μmの透明基材上に凹凸ピットが形成され、
さらに無機物または有機物からなる機能性層が積層され
てなるディスク基材を2枚貼り合わせてなることを特徴
とする光ディスク。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに関
し、特にシート上に凹凸ピットを形成後、記録膜、反射
膜等の機能性層を積層してなるディスク基材を2枚貼り
合わせてなる構成の光ディスクに関するものである。
し、特にシート上に凹凸ピットを形成後、記録膜、反射
膜等の機能性層を積層してなるディスク基材を2枚貼り
合わせてなる構成の光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの高密度化の目的で、
1枚のディスクに複数の記録読取層を有する光ディスク
が開発されている。このような光ディスクの製法として
はたとえば単層あるいは2層以上の記録層を有する2枚
のディスク基板を貼り合わせる方法が挙げられる。ディ
スク基板の成形方法としては射出成形で得られたディス
ク形状の透明基板に記録層を形成する方法のほかに、成
形サイクルをさらに向上させる目的で透明フィルムに記
録層を形成し、ついでディスクの形に打ち抜くことによ
りディスクを製造する方法が知られている。たとえば、
フォトポリマー法(2P法)は、所定の情報が記憶され
た凹凸ピットを有するスタンパー(金型)と、ディスク
基材となる透明基板との間に、紫外線硬化型樹脂を充填
あるいは塗布し、紫外線を照射して該樹脂を硬化させた
後、スタンパーをはぎ取って透明基板上に凹凸ピットを
有する記録層を形成し、金属の蒸着またはスパッタリン
グ等の手段によってその凹凸ピット面上に金属反射膜が
形成され、さらに必要に応じてその上に保護膜が形成さ
れてディスクの形に打ち抜くものである。ところが、従
来上記のような光ディスクに用いられてきた透明基板
は、その材料として用いられる樹脂に起因する様々な問
題を有しており、実際にこれらのフィルムに記録パター
ンを形成した後打ち抜きによってディスクを得ることは
きわめて困難であった。たとえば、透明基板として好ま
しく用いられる透明フィルムとしてポリカーボネート樹
脂(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリ
メチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリイミド樹
脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PE
T)等のポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂(PA
R)等の芳香族ポリエステル樹脂、等からなるフィルム
が挙げられているが、PCは光弾性係数が約9×10
-12cm2/dyneと大きいため、複屈折が大きくなりすぎ
ること、不均一となること、組立時や環境変化に基づい
て生じたわずかな応力で複屈折が変化する問題があり、
また表面硬度が小さいためにフィルム製造時、あるいは
機能付与のための積層、被膜形成等の加工時に傷が付き
やすく、取り扱いに注意しなければならず生産性に劣る
ものになる。またTACやPMMAは耐熱性や吸水性に
劣るため、記録膜や反射膜等の被膜形成や熱硬化性樹脂
などによるパターン形成などの機能付与でかかる熱によ
って変形したり、取り扱い途中で周囲の湿気を吸収する
ことにより基板にソリなどが生じ機能が劣化することが
あった。PETは結晶性ポリマーであるため複屈折が生
じやすく耐熱性にも不充分であり、また記録膜や反射膜
などの機能性被膜との密着性にも劣るため、使用途中で
膜間に水分が浸入して膜劣化を引き起こす問題があっ
た。またPIは熱硬化性樹脂であるため、フィルム成形
の自由度に制限があるため生産性に劣り、また得られた
フィルムは着色していることが多く光ディスク用途とし
ては不適である。同様にPARからなるフィルムは着色
していることが多く透明性が十分でないため、厳しい光
学特性が要求される光ディスク用途としては不適であっ
た。特に前述のディスクのような高密度化光ディスクに
おいては、ディスク基板に厳しい光学特性が求められて
おり、また、記録層の順次積層作業やディスクの貼り合
わせ作業など生産工程でかかる熱などによって光学特性
が変化することのない耐熱性も要求されるため、従来広
く用いられる透明フィルムではかかるディスク基板を得
ることは困難であった。
1枚のディスクに複数の記録読取層を有する光ディスク
が開発されている。このような光ディスクの製法として
はたとえば単層あるいは2層以上の記録層を有する2枚
のディスク基板を貼り合わせる方法が挙げられる。ディ
スク基板の成形方法としては射出成形で得られたディス
ク形状の透明基板に記録層を形成する方法のほかに、成
形サイクルをさらに向上させる目的で透明フィルムに記
録層を形成し、ついでディスクの形に打ち抜くことによ
りディスクを製造する方法が知られている。たとえば、
フォトポリマー法(2P法)は、所定の情報が記憶され
た凹凸ピットを有するスタンパー(金型)と、ディスク
基材となる透明基板との間に、紫外線硬化型樹脂を充填
あるいは塗布し、紫外線を照射して該樹脂を硬化させた
後、スタンパーをはぎ取って透明基板上に凹凸ピットを
有する記録層を形成し、金属の蒸着またはスパッタリン
グ等の手段によってその凹凸ピット面上に金属反射膜が
形成され、さらに必要に応じてその上に保護膜が形成さ
れてディスクの形に打ち抜くものである。ところが、従
来上記のような光ディスクに用いられてきた透明基板
は、その材料として用いられる樹脂に起因する様々な問
題を有しており、実際にこれらのフィルムに記録パター
ンを形成した後打ち抜きによってディスクを得ることは
きわめて困難であった。たとえば、透明基板として好ま
しく用いられる透明フィルムとしてポリカーボネート樹
脂(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリ
メチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリイミド樹
脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PE
T)等のポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂(PA
R)等の芳香族ポリエステル樹脂、等からなるフィルム
が挙げられているが、PCは光弾性係数が約9×10
-12cm2/dyneと大きいため、複屈折が大きくなりすぎ
ること、不均一となること、組立時や環境変化に基づい
て生じたわずかな応力で複屈折が変化する問題があり、
また表面硬度が小さいためにフィルム製造時、あるいは
機能付与のための積層、被膜形成等の加工時に傷が付き
やすく、取り扱いに注意しなければならず生産性に劣る
ものになる。またTACやPMMAは耐熱性や吸水性に
劣るため、記録膜や反射膜等の被膜形成や熱硬化性樹脂
などによるパターン形成などの機能付与でかかる熱によ
って変形したり、取り扱い途中で周囲の湿気を吸収する
ことにより基板にソリなどが生じ機能が劣化することが
あった。PETは結晶性ポリマーであるため複屈折が生
じやすく耐熱性にも不充分であり、また記録膜や反射膜
などの機能性被膜との密着性にも劣るため、使用途中で
膜間に水分が浸入して膜劣化を引き起こす問題があっ
た。またPIは熱硬化性樹脂であるため、フィルム成形
の自由度に制限があるため生産性に劣り、また得られた
フィルムは着色していることが多く光ディスク用途とし
ては不適である。同様にPARからなるフィルムは着色
していることが多く透明性が十分でないため、厳しい光
学特性が要求される光ディスク用途としては不適であっ
た。特に前述のディスクのような高密度化光ディスクに
おいては、ディスク基板に厳しい光学特性が求められて
おり、また、記録層の順次積層作業やディスクの貼り合
わせ作業など生産工程でかかる熱などによって光学特性
が変化することのない耐熱性も要求されるため、従来広
く用いられる透明フィルムではかかるディスク基板を得
ることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、耐熱性、成形性、寸
法安定性、記録膜や反射膜などの機能性被膜との密着性
に優れ、複屈折が小さく光学特性に優れた光ディスクを
提供するものである。
術の課題を背景になされたもので、耐熱性、成形性、寸
法安定性、記録膜や反射膜などの機能性被膜との密着性
に優れ、複屈折が小さく光学特性に優れた光ディスクを
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクは、
熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚さ30〜300
μmの透明基材上に凹凸ピットが形成され、さらに無機
物または有機物からなる機能性層が積層されてなるディ
スク基材を2枚貼り合わせてなることを特徴とするもの
である。本発明に用いられる熱可塑性ノルボルネン樹脂
は、その繰り返し単位中にノルボルナン骨格を有するも
のである。例えば、この熱可塑性樹脂としては、一般式
(I)〜(IV)で表されるノルボルナン骨格を含むも
のである。
熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚さ30〜300
μmの透明基材上に凹凸ピットが形成され、さらに無機
物または有機物からなる機能性層が積層されてなるディ
スク基材を2枚貼り合わせてなることを特徴とするもの
である。本発明に用いられる熱可塑性ノルボルネン樹脂
は、その繰り返し単位中にノルボルナン骨格を有するも
のである。例えば、この熱可塑性樹脂としては、一般式
(I)〜(IV)で表されるノルボルナン骨格を含むも
のである。
【0005】
【化1】
【0006】
【化2】
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】(式中、A、B、CおよびDは、水素原子
または1価の有機基を示す。)本発明において使用する
ことのできるノルボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂と
しては、例えば特開昭60−168708号公報、特開
昭62−252406号公報、特開昭62−25240
7号公報、特開平2−133413号公報、特開昭63
−145324号公報、特開昭63−264626号公
報、特開平1−240517号公報、特公昭57−88
15号公報などに記載されている樹脂などを挙げること
ができる。
または1価の有機基を示す。)本発明において使用する
ことのできるノルボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂と
しては、例えば特開昭60−168708号公報、特開
昭62−252406号公報、特開昭62−25240
7号公報、特開平2−133413号公報、特開昭63
−145324号公報、特開昭63−264626号公
報、特開平1−240517号公報、特公昭57−88
15号公報などに記載されている樹脂などを挙げること
ができる。
【0010】この熱可塑性樹脂の具体例としては、下記
一般式(V)で表される少なくとも1種のテトラシクロ
ドデセン誘導体または該テトラシクロドデセンと共重合
可能な不飽和環状化合物とをメタセシス重合して得られ
る重合体を水素添加して得られる水添重合体を挙げるこ
とができる。
一般式(V)で表される少なくとも1種のテトラシクロ
ドデセン誘導体または該テトラシクロドデセンと共重合
可能な不飽和環状化合物とをメタセシス重合して得られ
る重合体を水素添加して得られる水添重合体を挙げるこ
とができる。
【0011】
【化5】
【0012】(式中A〜Dは、前記に同じ。) 前記一般式(V)で表されるテトラシクロドデセン誘導
体において、A、B、CおよびDのうちに極性基を含む
ことが、耐熱性や機能性膜との密着性の点から好まし
い。さらに、この極性基が−(CH2 )n COOR
3 (ここで、R3 は炭素数1〜20の炭化水素基、nは
0〜10の整数を示す)で表される基であることが、得
られる水添重合体が高いガラス転移温度を有するものと
なるので好ましい 特に、この−(CH2 )n COOR
3 で表される極性置換基は、一般式()Vのテトラシク
ロドデセン誘導体の1分子あたりに1個含有されること
が好ましい。 前記一般式において、R1 は炭素数1〜
20の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得ら
れる水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましい
が、得られる水添重合体のガラス転移温度とのバランス
の点から、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数
5以上の(多)環状アルキル基であることが好ましく、
特にメチル基、エチル基、シクロヘキシル基であること
が好ましい 。
体において、A、B、CおよびDのうちに極性基を含む
ことが、耐熱性や機能性膜との密着性の点から好まし
い。さらに、この極性基が−(CH2 )n COOR
3 (ここで、R3 は炭素数1〜20の炭化水素基、nは
0〜10の整数を示す)で表される基であることが、得
られる水添重合体が高いガラス転移温度を有するものと
なるので好ましい 特に、この−(CH2 )n COOR
3 で表される極性置換基は、一般式()Vのテトラシク
ロドデセン誘導体の1分子あたりに1個含有されること
が好ましい。 前記一般式において、R1 は炭素数1〜
20の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得ら
れる水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましい
が、得られる水添重合体のガラス転移温度とのバランス
の点から、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数
5以上の(多)環状アルキル基であることが好ましく、
特にメチル基、エチル基、シクロヘキシル基であること
が好ましい 。
【0013】さらに、カルボン酸エステル基が結合した
炭素原子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換
基として結合されている一般式(〓)のテトラシクロド
デセン誘導体は、吸湿性を低下させるので好ましい。特
に、この置換基がメチル基またはエチル基である一般式
(〓)のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容
易な点で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メト
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 1
7,10]ドデカ−8−エンが好ましい。これらのテトラシ
クロドデセン誘導体、あるいはこれと共重合可能な不飽
和環状化合物の混合物は、例えば特開平4−77520
号公報第4頁右上欄第12行〜第6頁右下欄第6行に記
載された方法によって、メタセシス重合、水素添加さ
れ、本発明に使用される熱可塑性樹脂とすることができ
る。また、前記水添重合体のガラス転移温度(Tg)は
100℃〜250℃の範囲であることが好ましく、特に
120〜200℃の範囲であることが好ましい。100
℃未満では該樹脂組成物からなる成形品の耐熱性が劣
る。また、Tgが250℃を超えるものは、成形温度が
高くなり樹脂が焼けて着色するなど良質な成形品を得る
ことが難しくなる。
炭素原子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換
基として結合されている一般式(〓)のテトラシクロド
デセン誘導体は、吸湿性を低下させるので好ましい。特
に、この置換基がメチル基またはエチル基である一般式
(〓)のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容
易な点で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メト
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 1
7,10]ドデカ−8−エンが好ましい。これらのテトラシ
クロドデセン誘導体、あるいはこれと共重合可能な不飽
和環状化合物の混合物は、例えば特開平4−77520
号公報第4頁右上欄第12行〜第6頁右下欄第6行に記
載された方法によって、メタセシス重合、水素添加さ
れ、本発明に使用される熱可塑性樹脂とすることができ
る。また、前記水添重合体のガラス転移温度(Tg)は
100℃〜250℃の範囲であることが好ましく、特に
120〜200℃の範囲であることが好ましい。100
℃未満では該樹脂組成物からなる成形品の耐熱性が劣
る。また、Tgが250℃を超えるものは、成形温度が
高くなり樹脂が焼けて着色するなど良質な成形品を得る
ことが難しくなる。
【0014】また、水添重合体の水素添加率は、60M
Hz、 1H−NMRで測定した値が50%以上、好まし
くは90%以上、さらに好ましくは98%以上である。
水素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れ
る。なお、本発明において、ノルボルナン骨格を有する
熱可塑性樹脂として使用される水添重合体は、該水添重
合体中に含まれるゲル含有量が5重量%以下であること
が好ましく、さらに1重量%であることが好ましい。本
発明において、透明基板の材料として用いる熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂には、必要に応じ、本発明の効果を損
ねない範囲で公知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−ジオキシ
−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルフェ
ニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,
5ートリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ベンゼン、ステア
リル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、2,2’−ジオキシ−3,
3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジエチルフェニルメ
タン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ]エチル]、2,4,8,10
−テトラオキスピロ[5,5]ウンデカン、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サ
イクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオ
ペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスフ
ァイトを添加することができる。
Hz、 1H−NMRで測定した値が50%以上、好まし
くは90%以上、さらに好ましくは98%以上である。
水素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れ
る。なお、本発明において、ノルボルナン骨格を有する
熱可塑性樹脂として使用される水添重合体は、該水添重
合体中に含まれるゲル含有量が5重量%以下であること
が好ましく、さらに1重量%であることが好ましい。本
発明において、透明基板の材料として用いる熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂には、必要に応じ、本発明の効果を損
ねない範囲で公知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t
−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−ジオキシ
−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルフェ
ニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,
5ートリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ベンゼン、ステア
リル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、2,2’−ジオキシ−3,
3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジエチルフェニルメ
タン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ]エチル]、2,4,8,10
−テトラオキスピロ[5,5]ウンデカン、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サ
イクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオ
ペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスフ
ァイトを添加することができる。
【0015】また、上記の熱可塑性ノルボルネン系樹脂
には、上記のような酸化防止剤の他に、必要に応じて紫
外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサリシレ−
ト、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ジ
ヒドロキシ−4’−m−オクトキシフェニル)ベンゾト
リアゾール;安定剤、帯電防止剤、難燃剤、耐衝撃性改
良用エラストマーなどを添加することができる。また、
加工性を向上させる目的で滑剤などの添加剤を添加する
こともできる。本発明において、上記熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂は公知のシートまたはフィルムの成形方法、
例えば押出成形、溶液流延法などの方法により本発明の
光ディスクの透明基板とすることができる。この場合、
該透明基板の厚さは特に制限を受けるものではないが、
通常30〜300μm、好ましくは70〜200μmで
ある。該透明基板を用いて光ディスクを製造するには、
まず透明基板に凹凸ピットを形成する。凹凸ピットは透
明基板上に紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂など
を塗布し、次いで所定の情報が記憶された凹凸ピットを
有するスタンパーを圧着させた後紫外線または熱によっ
て樹脂を硬化させる方法、または透明基板上に直接スタ
ンパーを熱プレスすることにより凹凸ピットを基板上に
形成させる方法を挙げることができる。ここで紫外線硬
化性樹脂としては公知のアクリル系樹脂などが挙げられ
る。また、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤などの公知の接着剤のうち、
透明性の高いものである。
には、上記のような酸化防止剤の他に、必要に応じて紫
外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサリシレ−
ト、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ジ
ヒドロキシ−4’−m−オクトキシフェニル)ベンゾト
リアゾール;安定剤、帯電防止剤、難燃剤、耐衝撃性改
良用エラストマーなどを添加することができる。また、
加工性を向上させる目的で滑剤などの添加剤を添加する
こともできる。本発明において、上記熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂は公知のシートまたはフィルムの成形方法、
例えば押出成形、溶液流延法などの方法により本発明の
光ディスクの透明基板とすることができる。この場合、
該透明基板の厚さは特に制限を受けるものではないが、
通常30〜300μm、好ましくは70〜200μmで
ある。該透明基板を用いて光ディスクを製造するには、
まず透明基板に凹凸ピットを形成する。凹凸ピットは透
明基板上に紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂など
を塗布し、次いで所定の情報が記憶された凹凸ピットを
有するスタンパーを圧着させた後紫外線または熱によっ
て樹脂を硬化させる方法、または透明基板上に直接スタ
ンパーを熱プレスすることにより凹凸ピットを基板上に
形成させる方法を挙げることができる。ここで紫外線硬
化性樹脂としては公知のアクリル系樹脂などが挙げられ
る。また、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤などの公知の接着剤のうち、
透明性の高いものである。
【0016】次に凹凸ピットの上に反射層、記録層、誘
電体層などの機能性層を形成する。ここで機能性層と
は、光ディスクにおいて通常に用いられる誘電体層、記
録層、反射層のことを指し、無機物または有機物からな
るものであり、その種類は特に限定されないが、無機物
としては、反射層として例えばNi、Al、Au、Pt
など反射率の高い金属、記録膜として例えばTb−Fe
系合金、Dy−Fe系合金、Cd−Tb−Fe系合金、
Cd−Tb−Dy−Fe系合金、Cd−Co系合金、T
b−Fe−Co系合金など公知の希土類−遷移金属アモ
ルファス合金の他に、Ge−Te系、Sb−Te系、I
n−Sb系などの公知の相変化型記録材料や、Te−C
S2、Pb−Te−Se、Te−C、TeO2、Sb−S
e、Bi−Teなど追記型記録材料など、誘電体層とし
て例えばCdS、ZnS、ZnSe、SiO2、Si、
Si3N4、AlN、TiO2、TaO2、MgF2などの
化合物を好適に用いることができる。また有機物として
は記録膜としてメチン・ポリメチン系、キノン類、ナフ
トキノン類、アントラキノン類、フタロシアニン系、ジ
チオール系、テトラヒドコリン類、ジオキサン類、ジチ
アジン類、チアビリリウム類、ポルフィリン類などが挙
げられる。
電体層などの機能性層を形成する。ここで機能性層と
は、光ディスクにおいて通常に用いられる誘電体層、記
録層、反射層のことを指し、無機物または有機物からな
るものであり、その種類は特に限定されないが、無機物
としては、反射層として例えばNi、Al、Au、Pt
など反射率の高い金属、記録膜として例えばTb−Fe
系合金、Dy−Fe系合金、Cd−Tb−Fe系合金、
Cd−Tb−Dy−Fe系合金、Cd−Co系合金、T
b−Fe−Co系合金など公知の希土類−遷移金属アモ
ルファス合金の他に、Ge−Te系、Sb−Te系、I
n−Sb系などの公知の相変化型記録材料や、Te−C
S2、Pb−Te−Se、Te−C、TeO2、Sb−S
e、Bi−Teなど追記型記録材料など、誘電体層とし
て例えばCdS、ZnS、ZnSe、SiO2、Si、
Si3N4、AlN、TiO2、TaO2、MgF2などの
化合物を好適に用いることができる。また有機物として
は記録膜としてメチン・ポリメチン系、キノン類、ナフ
トキノン類、アントラキノン類、フタロシアニン系、ジ
チオール系、テトラヒドコリン類、ジオキサン類、ジチ
アジン類、チアビリリウム類、ポルフィリン類などが挙
げられる。
【0017】機能性層の積層方法は蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、ディッピング法、ス
ピンコーティング法など公知の方法が用いられ、膜厚は
一般に10〜10000オングストローム、好ましくは
50〜5000オングストロームの範囲内である。上記
機能性層は単層であってもよく、複数の層であってもよ
い。機能性層が複数の層である場合は、その合計が上記
膜厚範囲であることが好ましい。さらにこれら機能性層
は波長選択性の半透明性の層であってもよい。このよう
にして凹凸ピット、機能性層が形成された透明基材から
なるディスク基材から光ディスクを得る方法としては、
それぞれ異なった情報が記録された凹凸ピットを有しそ
の上に機能性層を有するディスク基材を2枚、機能性層
を対向させて接着剤を用いて貼り合わせた後ディスク形
状に打ち抜く方法、あるいは凹凸ピット、機能性層が積
層されたディスク基材を機能性層を上向きにして2枚以
上積層させて、最外部の機能性層の上に保護層を形成す
る方法などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。ディスク基材を貼り合わせる際に用いられる接
着剤は公知の接着剤を用いることができ、例えばポリオ
レフィン系、EVA系、合成ゴム系、ポリエステル系、
ポリアミド系のホットメルト接着剤やレゾルシノール
系、シアノアクリレート系、エポキシ系、ウレタン系、
UV硬化型アクリレート系などの反応型接着剤が使用で
きる。
ング法、イオンプレーティング法、ディッピング法、ス
ピンコーティング法など公知の方法が用いられ、膜厚は
一般に10〜10000オングストローム、好ましくは
50〜5000オングストロームの範囲内である。上記
機能性層は単層であってもよく、複数の層であってもよ
い。機能性層が複数の層である場合は、その合計が上記
膜厚範囲であることが好ましい。さらにこれら機能性層
は波長選択性の半透明性の層であってもよい。このよう
にして凹凸ピット、機能性層が形成された透明基材から
なるディスク基材から光ディスクを得る方法としては、
それぞれ異なった情報が記録された凹凸ピットを有しそ
の上に機能性層を有するディスク基材を2枚、機能性層
を対向させて接着剤を用いて貼り合わせた後ディスク形
状に打ち抜く方法、あるいは凹凸ピット、機能性層が積
層されたディスク基材を機能性層を上向きにして2枚以
上積層させて、最外部の機能性層の上に保護層を形成す
る方法などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。ディスク基材を貼り合わせる際に用いられる接
着剤は公知の接着剤を用いることができ、例えばポリオ
レフィン系、EVA系、合成ゴム系、ポリエステル系、
ポリアミド系のホットメルト接着剤やレゾルシノール
系、シアノアクリレート系、エポキシ系、ウレタン系、
UV硬化型アクリレート系などの反応型接着剤が使用で
きる。
【0018】あるいは適当なシートからなるサポートシ
ート上に上記と同様の方法で凹凸ピットを形成後、所定
の機能性層を積層し、その上に紫外線硬化性樹脂など無
色透明な樹脂からなる透明接着層を機能性層上に塗布し
た後、上記の透明基材を圧着し、必要に応じて該サポー
トシートを剥離して得られたディスク基板を2枚、透明
基材側が外側に来るようにして貼り合わせる方法などが
挙げられる。ここで該サポートシートは光線透過率20
%以上のシートであれば特に限定されるものではない
が、紫外線照射により樹脂を硬化する際照射量を少なく
抑えることができる点で、高い光線透過率を有する、透
明フィルムとして通常に用いられるフィルムを用いるこ
とが好ましい。このようなサポートシートの厚さは5〜
2000μmの範囲であり、好ましくは10〜1000
μmの範囲である。本発明の光ディスクは特にマルチメ
ディアCD、スーパー・デンシティ・ディスク(S
D)、DVD、DVD−ROMなどの高密度情報記録担
体として好適に用いることができる。
ート上に上記と同様の方法で凹凸ピットを形成後、所定
の機能性層を積層し、その上に紫外線硬化性樹脂など無
色透明な樹脂からなる透明接着層を機能性層上に塗布し
た後、上記の透明基材を圧着し、必要に応じて該サポー
トシートを剥離して得られたディスク基板を2枚、透明
基材側が外側に来るようにして貼り合わせる方法などが
挙げられる。ここで該サポートシートは光線透過率20
%以上のシートであれば特に限定されるものではない
が、紫外線照射により樹脂を硬化する際照射量を少なく
抑えることができる点で、高い光線透過率を有する、透
明フィルムとして通常に用いられるフィルムを用いるこ
とが好ましい。このようなサポートシートの厚さは5〜
2000μmの範囲であり、好ましくは10〜1000
μmの範囲である。本発明の光ディスクは特にマルチメ
ディアCD、スーパー・デンシティ・ディスク(S
D)、DVD、DVD−ROMなどの高密度情報記録担
体として好適に用いることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれによって限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は、特に断らないかぎり重量基準
である。 参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、前記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して4時間攪拌を行った。
得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキシエタンとシ
クロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶媒を加えて重
合体/溶媒が1/10(重量比)にしたのち、トリエタ
ノールアミン20gを加えて10分間攪拌した。この重
合溶液に、メタノール500gを加えて30分間攪拌し
て静置した。2層に分離した上層を除き、再びメタノー
ルを加えて攪拌、静置後、上層を除いた。同様の操作を
さらに2回行い、得られた下層をシクロヘキサン、1,
2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合体濃度が10
%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシエタン溶液を
得た。この溶液に20gのパラジウム/シリカマグネシ
ア[日揮化学(株)製、パラジウム量=5%]を加え
て、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2 として
165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ過によ
って取り除き、水添重合体溶液を得た。また、この水添
重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリチル−
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]を、水添重合体に対
して0.1%加えてから、360℃で減圧下に脱溶媒を
行なった。次いで溶融した樹脂を窒素下雰囲気で押出機
によりペレット化し、重量平均分子量7.0×104 、
水添率99.5%、ガラス転移温度168℃の熱可塑性
樹脂Aを得た。 参考例2 6−エチリデン−2−テトラシクロドデセンを、(a)
−1の時と同様にメタセシス開環重合した後、水添し、
ペレット化して重量平均分子量5.5×104、水添率
99.5%、ガラス転移温度140℃の熱可塑性樹脂B
を得た。
本発明がこれによって限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は、特に断らないかぎり重量基準
である。 参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、前記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して4時間攪拌を行った。
得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキシエタンとシ
クロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶媒を加えて重
合体/溶媒が1/10(重量比)にしたのち、トリエタ
ノールアミン20gを加えて10分間攪拌した。この重
合溶液に、メタノール500gを加えて30分間攪拌し
て静置した。2層に分離した上層を除き、再びメタノー
ルを加えて攪拌、静置後、上層を除いた。同様の操作を
さらに2回行い、得られた下層をシクロヘキサン、1,
2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合体濃度が10
%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシエタン溶液を
得た。この溶液に20gのパラジウム/シリカマグネシ
ア[日揮化学(株)製、パラジウム量=5%]を加え
て、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2 として
165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ過によ
って取り除き、水添重合体溶液を得た。また、この水添
重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリチル−
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]を、水添重合体に対
して0.1%加えてから、360℃で減圧下に脱溶媒を
行なった。次いで溶融した樹脂を窒素下雰囲気で押出機
によりペレット化し、重量平均分子量7.0×104 、
水添率99.5%、ガラス転移温度168℃の熱可塑性
樹脂Aを得た。 参考例2 6−エチリデン−2−テトラシクロドデセンを、(a)
−1の時と同様にメタセシス開環重合した後、水添し、
ペレット化して重量平均分子量5.5×104、水添率
99.5%、ガラス転移温度140℃の熱可塑性樹脂B
を得た。
【0020】実施例1 参考例1で得られた熱可塑性樹脂Aを280℃で押出成
形して厚さ0.1mmのフィルムを得た。このフィルム
の複屈折をエリプソメーターにて測定した。このフィル
ムの上に、以下に示した組成の紫外線硬化型樹脂組成物
aを約30μmの厚みで塗布し、ついでスタンパーをロ
ーラーによって圧着して、フィルム側より1J/cm2
の紫外線を0.5秒間照射して紫外線硬化型樹脂組成物
aの硬化を行った。 <紫外線硬化型樹脂組成物a> エポキシアクリレート 60g (共栄社油脂化学工業製 エポキシエステル3002A) トリメチロールプロパントリアクリレート 25g (東亜合成化学工業製 アロニックスM−309) アクリル酸 15g (大阪有機化学工業製) 光開始剤 4g (チバガイギー製 イルガキュアー184) 硬化終了後、スタンパーを剥離して得られた第1の凹凸
ピット面上に中外炉工業(株)製、インラインスパッタ
リング装置を用いて、真空度8×10-3Torr、スパ
ッタリング開始時の基板温度70℃の条件下で、アルミ
ニウムを100オングストロームの厚みに成膜させて積
層体を得た。一方、上記で使用した熱可塑性樹脂Aか
らなる別のフィルム上に前記と同様紫外線硬化型樹脂組
成物を40μmの厚さに塗布し、上記で使用したスタン
パーとは異なる凹凸パターンを有するスタンパーを圧着
後紫外線照射によって硬化させることによって凹凸ピッ
トを形成した。この凹凸ピット上にアルミニウムを60
0オングストロームの厚みにスパッタリングにより成膜
して積層体を得た。これらの積層体およびのそれ
ぞれ積層体側を対向させ、紫外線硬化型樹脂組成物aを
塗布、紫外線を積層体の透明基材側より照射すること
により硬化させた後ディスク型状に打ち抜き光ディスク
を得た。この光ディスクについて、積層体側の透明基
材を読みとり面としてCDエラー測定器によりピットエ
ラーレートを測定し、以下の評価基準に従って評価を行
った。評価結果を表1に示す。 ○;ピットエラーレート 0以上20未満 △;ピットエラーレート 20以上100未満 ×;ピットエラーレート 100以上
形して厚さ0.1mmのフィルムを得た。このフィルム
の複屈折をエリプソメーターにて測定した。このフィル
ムの上に、以下に示した組成の紫外線硬化型樹脂組成物
aを約30μmの厚みで塗布し、ついでスタンパーをロ
ーラーによって圧着して、フィルム側より1J/cm2
の紫外線を0.5秒間照射して紫外線硬化型樹脂組成物
aの硬化を行った。 <紫外線硬化型樹脂組成物a> エポキシアクリレート 60g (共栄社油脂化学工業製 エポキシエステル3002A) トリメチロールプロパントリアクリレート 25g (東亜合成化学工業製 アロニックスM−309) アクリル酸 15g (大阪有機化学工業製) 光開始剤 4g (チバガイギー製 イルガキュアー184) 硬化終了後、スタンパーを剥離して得られた第1の凹凸
ピット面上に中外炉工業(株)製、インラインスパッタ
リング装置を用いて、真空度8×10-3Torr、スパ
ッタリング開始時の基板温度70℃の条件下で、アルミ
ニウムを100オングストロームの厚みに成膜させて積
層体を得た。一方、上記で使用した熱可塑性樹脂Aか
らなる別のフィルム上に前記と同様紫外線硬化型樹脂組
成物を40μmの厚さに塗布し、上記で使用したスタン
パーとは異なる凹凸パターンを有するスタンパーを圧着
後紫外線照射によって硬化させることによって凹凸ピッ
トを形成した。この凹凸ピット上にアルミニウムを60
0オングストロームの厚みにスパッタリングにより成膜
して積層体を得た。これらの積層体およびのそれ
ぞれ積層体側を対向させ、紫外線硬化型樹脂組成物aを
塗布、紫外線を積層体の透明基材側より照射すること
により硬化させた後ディスク型状に打ち抜き光ディスク
を得た。この光ディスクについて、積層体側の透明基
材を読みとり面としてCDエラー測定器によりピットエ
ラーレートを測定し、以下の評価基準に従って評価を行
った。評価結果を表1に示す。 ○;ピットエラーレート 0以上20未満 △;ピットエラーレート 20以上100未満 ×;ピットエラーレート 100以上
【0021】実施例2 熱可塑性樹脂Aのかわりに参考例2で得られた熱可塑性
樹脂Bを用いたほかは、実施例1と同様にフィルム成形
して複屈折を測定し、実施例1と同様の方法で凹凸ピッ
トを形成後アルミニウム膜を形成して得られたディスク
基材を2枚貼り合わせた後ディスク形状に打ち抜き光デ
ィスクを得た。この光ディスクについて実施例1と同様
にピットエラーレートを測定し評価を行った。評価結果
を表1に示す。 比較例1 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリカーボネートフィルム
(帝人(株)製厚さ0.1mm)を用いて参考例1と同
様の方法で光ディスクを作成して評価を行った。評価結
果を表1に示す。 比較例2 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ(株)製、厚さ0.1mm)を用いて参
考例1と同様の方法で光ディスクを作成して評価を行っ
た。評価結果を表1に示す。
樹脂Bを用いたほかは、実施例1と同様にフィルム成形
して複屈折を測定し、実施例1と同様の方法で凹凸ピッ
トを形成後アルミニウム膜を形成して得られたディスク
基材を2枚貼り合わせた後ディスク形状に打ち抜き光デ
ィスクを得た。この光ディスクについて実施例1と同様
にピットエラーレートを測定し評価を行った。評価結果
を表1に示す。 比較例1 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリカーボネートフィルム
(帝人(株)製厚さ0.1mm)を用いて参考例1と同
様の方法で光ディスクを作成して評価を行った。評価結
果を表1に示す。 比較例2 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ(株)製、厚さ0.1mm)を用いて参
考例1と同様の方法で光ディスクを作成して評価を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0022】 表1から明らかなように、実施例1および実施例2の光
ディスクは基板となるフィルムの複屈折が小さく、ピッ
トエラーレートの小さいものである。これらに対し、ポ
リカーボネートフィルムを基板に用いた比較例1および
ポリエチレンテレフタレートフィルムを基板に用いた比
較例2はフィルムの複屈折が大きいため、ピットエラー
レートが大きく光ディスクのしての性能に劣るものであ
る。
ディスクは基板となるフィルムの複屈折が小さく、ピッ
トエラーレートの小さいものである。これらに対し、ポ
リカーボネートフィルムを基板に用いた比較例1および
ポリエチレンテレフタレートフィルムを基板に用いた比
較例2はフィルムの複屈折が大きいため、ピットエラー
レートが大きく光ディスクのしての性能に劣るものであ
る。
【0023】実施例3 参考例1で得られた熱可塑性樹脂Aを280℃で押出成
形して厚さ0.1mmのフィルムを得た。このフィルム
の上に、実施例1と同様に紫外線硬化型樹脂組成物aを
塗布・硬化後アルミニウムを600オングストロームの
厚みに成膜させた。ついでアルミニウム面上に前記と同
様紫外線硬化型樹脂組成物を塗布・硬化させることによ
って10μm厚の保護膜を形成して積層体を得た。一
方、上記で使用したスタンパーとは異なる凹凸パターン
を有するスタンパーを用いたほかは上記と同様にして凹
凸ピットを形成し、アルミニウム膜、保護膜を順次積層
して積層体を得た。これらの積層体およびのそれ
ぞれ保護膜側を対向させ、軟化点145℃のポリオレフ
ィン系ホットメルト接着剤を用いて貼り合わせた後、デ
ィスク型状に打ち抜き光ディスクを得た。この光ディス
クについて実施例1と同様にピットエラーレートを測定
したところ、ディスクの両面においてそれぞれ6と8と
小さいものであった。 比較例3 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリカーボネートフィルム
(帝人(株)製厚さ0.1mm)を用いて実施例3と同
様の方法で光ディスクを作成して実施例3と同様の評価
を行ったところ、ディスクの両面においてそれぞれ12
8と133と非常にエラーの多いものであった。
形して厚さ0.1mmのフィルムを得た。このフィルム
の上に、実施例1と同様に紫外線硬化型樹脂組成物aを
塗布・硬化後アルミニウムを600オングストロームの
厚みに成膜させた。ついでアルミニウム面上に前記と同
様紫外線硬化型樹脂組成物を塗布・硬化させることによ
って10μm厚の保護膜を形成して積層体を得た。一
方、上記で使用したスタンパーとは異なる凹凸パターン
を有するスタンパーを用いたほかは上記と同様にして凹
凸ピットを形成し、アルミニウム膜、保護膜を順次積層
して積層体を得た。これらの積層体およびのそれ
ぞれ保護膜側を対向させ、軟化点145℃のポリオレフ
ィン系ホットメルト接着剤を用いて貼り合わせた後、デ
ィスク型状に打ち抜き光ディスクを得た。この光ディス
クについて実施例1と同様にピットエラーレートを測定
したところ、ディスクの両面においてそれぞれ6と8と
小さいものであった。 比較例3 熱可塑性樹脂Aのかわりにポリカーボネートフィルム
(帝人(株)製厚さ0.1mm)を用いて実施例3と同
様の方法で光ディスクを作成して実施例3と同様の評価
を行ったところ、ディスクの両面においてそれぞれ12
8と133と非常にエラーの多いものであった。
【0024】
【発明の効果】本発明の光ディスクは、透明基板として
耐熱性、成形性、光学特性、寸法安定性、膜密着性に優
れたフィルムを用いるため、光ディスクの高密度化に十
分対応できるものであり、高温・高湿下での耐久性にも
優れている。
耐熱性、成形性、光学特性、寸法安定性、膜密着性に優
れたフィルムを用いるため、光ディスクの高密度化に十
分対応できるものであり、高温・高湿下での耐久性にも
優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚
さ30〜300μmの透明基材上に凹凸ピットが形成さ
れ、さらに無機物または有機物からなる機能性層が積層
されてなるディスク基材を2枚貼り合わせてなることを
特徴とする光ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8079579A JPH09245376A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8079579A JPH09245376A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 光ディスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245376A true JPH09245376A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13693904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8079579A Pending JPH09245376A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 光ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09245376A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006008810A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Sony Corp | ディスク回収物の再資源化方法、難燃樹脂組成物及び難燃樹脂成形体 |
JP2009048711A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Ricoh Co Ltd | 光記録媒体の製造方法及び光記録媒体 |
-
1996
- 1996-03-07 JP JP8079579A patent/JPH09245376A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006008810A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Sony Corp | ディスク回収物の再資源化方法、難燃樹脂組成物及び難燃樹脂成形体 |
US7868052B2 (en) | 2004-06-24 | 2011-01-11 | Sony Corporation | Method for recycling recovered discs, flame retardant resin composition and flame retardant resin molded products |
JP2009048711A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Ricoh Co Ltd | 光記録媒体の製造方法及び光記録媒体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS60228115A (ja) | プラスチツク情報キヤリヤの複製法に用いるのに適するダイの製造方法 | |
US5989778A (en) | Photo-curing resin composition for DVD | |
EP0182585B1 (en) | Optical disc base plate | |
US5200120A (en) | Method of forming optical discs | |
WO2000075253A1 (en) | Adhesive composition and optical disc using the same | |
US7799404B2 (en) | Photo-curable transfer sheet, laminate, optical information recording substrate, process for the preparation thereof, and optical information recording medium | |
US20050158500A1 (en) | Photo-curable adhesive sheet, photo-curable transfer sheet, optical information recording medium, and method for preparing optical information recording medium | |
JP2891257B2 (ja) | Dvdの保護コート兼接着用樹脂組成物 | |
EP1766622B1 (en) | Method for the production of multilayer discs | |
WO2008018315A1 (fr) | Composition de durcissement sous ultraviolet pour intercouche de disque optique, disque optique et procédé de production de disque optique | |
WO2001043128A1 (fr) | Disque optique et composition de sechage sous ultraviolet destinee a un disque optique | |
US6905749B2 (en) | Optical recording disk, method for making and using the same | |
TWI284898B (en) | Manufacturing method optical recording media and optical recording media | |
JP4165635B2 (ja) | 光情報記録媒体の製造方法 | |
JPH09245376A (ja) | 光ディスク | |
JP2003272244A (ja) | 光情報記録媒体の製造方法及び光情報記録媒体 | |
JP3429954B2 (ja) | 光学式情報記録媒体 | |
JPH09198710A (ja) | 光ディスクおよびその製造方法 | |
TW200903480A (en) | Ultraviolet-curing composition for optical disk and optical disk | |
JPH04332928A (ja) | 光記録媒体 | |
JPH11185303A (ja) | 光ディスクの製造方法及びその製造装置 | |
WO2002077047A1 (fr) | Composition durcissable aux ultra-violets pour disque optique et disque optique ainsi obtenu | |
JPS58153241A (ja) | 光デイスク | |
TWI231499B (en) | Optical disk substrate | |
JP3370564B2 (ja) | 光ディスク |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031118 |