JPH09244291A - 接触現像方法 - Google Patents

接触現像方法

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JPH09244291A
JPH09244291A JP4774896A JP4774896A JPH09244291A JP H09244291 A JPH09244291 A JP H09244291A JP 4774896 A JP4774896 A JP 4774896A JP 4774896 A JP4774896 A JP 4774896A JP H09244291 A JPH09244291 A JP H09244291A
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JP
Japan
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toner
image
developing roller
molecular weight
particle size
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Application number
JP4774896A
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English (en)
Inventor
Takashi Nagai
孝 永井
Yoko Honda
陽康 本田
Tomohide Iida
智英 飯田
Toshiaki Akiyama
俊明 秋山
Koji Kuramasu
浩二 倉増
Tomoo Toda
朝生 登田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ローラの表面にトナーの薄層を形成する
ために、板状の剛性部材からなる規制手段を使用し、な
おかつ画像かぶりや画像濃度のむら、たて筋等の画像不
良のない、画質の良好な画像を形成しうる接触現像方法
を提供する。 【解決手段】 上記剛性部材と組み合わされるトナーと
して、〜の各条件を同時に満足するものを用いる。 体積基準の平均粒径が6〜12μmの範囲内、粒径
が5.04μm未満であるトナーの個数割合が15.0
個数%以下、粒径が20.16μmを超えるトナーの個
数割合が2.0個数%以下。 定着用樹脂の数平均分子量Mnが1×104 〜4×
105 の範囲内、数平均分子量Mnと重量平均分子量M
wとの比で表される分子量の分散Mw/Mnが1<Mw
/Mn<35の範囲内。 体積抵抗値が6.2×108 〜7.0×1010Ω・
cmの範囲内。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば静電式
複写機やレーザープリンタ装置、普通紙ファクシミリ装
置等の画像形成装置に採用される、非磁性1成分系のト
ナーを現像剤として使用する接触現像方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】接触現像方法は、少なくともその表面
が、柔軟なウレタンゴム等で形成された現像ローラの表
面に、上記非磁性1成分系のトナーの薄層を形成し、こ
のトナーの薄層を、感光体の表面に形成された静電潜像
に接触させることで、上記薄層中のトナーを、静電潜像
における電荷の分布に応じて感光体の表面に静電付着さ
せ、それによって、静電潜像をトナー像に顕像化する方
法である。
【0003】上記の接触現像方法においては従来、現像
ローラの表面に保持されるトナーの量を規制して、当該
現像ローラの表面にトナーの薄層を形成するための規制
手段として、現像ローラに圧接された、ゴム等の弾性部
材を使用していた。しかし弾性部材は、自身のもつ弾力
性によって現像ローラに圧接されるため、現像ローラの
表面に形成される薄層の層厚みや、当該層厚みの均一性
等を決定する上で重要な因子である、弾性部材の現像ロ
ーラへの圧接力に、それ自体の弾性率や硬度等の物性
が、直接に影響を及ぼすという問題があった。そして、
(a) 材料の不均一、製作誤差等に起因して、上記の物性
が同一の弾性部材内でばらつき、それにともなって弾性
部材の圧接力にもばらつきを生じて、現像ローラの表面
に形成される薄層の層厚みが、当該現像ローラの幅方向
で不均一になったり、(b) 雰囲気温度、湿度等の環境条
件の推移に応じて上記物性が変化し、それにともなって
圧接力も変化して、現像ローラの表面に形成される薄層
の層厚みが、環境条件の推移とともに変動したり、ある
いは(c) 長期間の使用による弾性部材の劣化にともなっ
て、上記物性が経時的に変化し、それにともなって圧接
力も経時的に変化して、現像ローラの表面に形成される
薄層の層厚みが、時間の経過とともに変動したり、する
結果、形成画像の画質に影響をおよぼすおそれがあっ
た。また、材料の不均一、製作誤差等に起因して上記圧
接力が製品毎にばらついて、弾性部材の歩留りが低下す
るという問題が生じるおそれもあった。
【0004】そこで近時、上記規制手段として、板ガラ
ス等の剛性でかつ表面が平滑な板状の剛性部材を用い、
かかる剛性部材の平滑な片面を現像ローラの表面に圧接
させた状態で、規制手段として使用することが提案され
た(たとえば特開平7−36277号公報等参照)。上
記剛性部材は、ばね等の他部材によって現像ローラに圧
接されるものであって、その際の圧接力は剛性部材の物
性とは直接に関係しない上、弾性部材に比べて耐久性が
高く、より長期間の使用に耐えうるものであるため、前
述した弾性部材のような問題を生じないのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に規制手段として板状の剛性部材を使用した接触現像方
法においては、使用するトナーの粒度分布、トナーを構
成する定着用樹脂の分子量分布、およびトナーの体積抵
抗値が、形成画像の画質に大きな影響を及ぼすことが、
発明者らの検討により明らかとなった。
【0006】まずトナーの粒度分布についてみてみる
と、トナーの平均粒径は、通常、形成画像の画質等を考
慮して6〜12μm程度に規定されるが、この平均粒径
以外の粒度分布については、あまり厳密に規定されてい
ないのが現状である。このため、同じ平均粒径であって
もより粒径の小さい成分が多量に含まれるトナーを、上
記板状の剛性部材と組み合わせた場合には、かかる粒径
の小さいトナーが、規制手段である剛性部材と現像ロー
ラとの間をすり抜けやすいために、現像ローラ上に形成
される薄層の全体が必要以上に厚くなったり、あるいは
部分的に厚い不均一なものとなったりする結果、形成画
像の余白部分がトナーの付着により汚される、いわゆる
画像のかぶりが発生するおそれがある。
【0007】また上記粒径の小さい成分は、剛性部材へ
のトナーの融着を促進するため、現像ローラ上の薄層が
不均一になって画像濃度にむらが発生したり、あるいは
さらに融着が進むと、その部分ではトナーの薄層が形成
されないため、その痕跡が、形成画像に白いたて筋(現
像ローラや感光体の回転方向、ならびに用紙の搬送方向
に沿う筋)となって残ったりするおそれもある。
【0008】一方、同じ平均粒径であってもより粒径の
大きい成分が多量に含まれるトナーを板状の剛性部材と
組み合わせた場合には、かかる粒径の大きいトナーが、
上記剛性部材と現像ローラとの間をすり抜けにくいた
め、現像ローラ上に形成される薄層の全体が薄くなった
り、あるいは現像ローラ上に均質な薄層が形成されなか
ったりする結果、画像濃度が低下したり、むらが発生し
たりするおそれがある。
【0009】つぎにトナーを構成する定着用樹脂の分子
量分布についてみてみると、分子量の小さい成分が多量
に含まれる場合、トナーの強度が低くなるために、とく
に現像ローラの表面に付着して薄層を形成したトナー
が、剛性部材や感光体等によって繰り返し摺擦される接
触現像方法では、トナーの破壊により発生する樹脂の微
粉が現像ローラ上に多量に滞留し、それが剛性部材に融
着して、前述したように画像濃度のむらやたて筋等の画
像不良を引き起こす原因となる。
【0010】また分子量の大きい成分が多量に含まれる
場合には、トナーの、紙等への定着性が不十分になると
いう問題を生じる。さらにトナーの体積抵抗値について
みてみると、トナーの体積抵抗値が低すぎる場合には、
帯電量が不足して、トナー飛散による画像のかぶりが発
生するという問題があり、またトナーの体積抵抗値が高
すぎる場合には、画像濃度が不十分になるという問題が
ある。
【0011】この発明の目的は、現像ローラの表面にト
ナーの薄層を形成するために板状の剛性部材からなる規
制手段を使用して、なおかつ種々の画像不良のない、画
質の良好な画像を形成しうる接触現像方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、発明者らは、トナーの粒度分布、トナーを構成する
定着用樹脂の分子量分布、およびトナーの体積抵抗値を
規定する基準について検討を行った。そして、トナーの
粒度分布については、体積基準の平均粒径の範囲と、所
定の粒径より小さいトナー、および所定の粒径より大き
いトナーの個数割合とを規定し、トナーを構成する定着
用樹脂の分子量分布については、数平均分子量Mnの範
囲と、上記数平均分子量Mnと重量平均分子量Mwとの
比で表される分子量の分散Mw/Mnの範囲とを規定す
ればよいことを見出し、上記の各範囲、ならびにトナー
の体積抵抗値の範囲の具体化を検討した結果、この発明
を完成するに至った。
【0013】すなわちこの発明の接触現像方法は、感光
体の表面に形成された静電潜像に、現像ローラの表面に
形成されたトナーの薄層を接触させることで、上記静電
潜像をトナー像に顕像化するにあたり、上記現像ローラ
の表面に保持されるトナーの量を規制して、当該現像ロ
ーラの表面にトナーの薄層を形成する規制手段として、
板状でかつその片面が、上記現像ローラの表面に圧接さ
れた剛性部材を用いるとともに、上記トナーとして、下
記〜: トナーの体積基準の平均粒径が6〜12μmの範囲
内、粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割合が
15.0個数%以下で、かつ粒径が20.16μmを超
えるトナーの個数割合が2.0個数%以下、 トナーを構成する定着用樹脂の数平均分子量Mnが
1×104 〜4×10 5 の範囲内で、かつ上記数平均分
子量Mnと重量平均分子量Mwとの比で表される分子量
の分散Mw/Mnが35以下、 トナーの体積抵抗値が6.2×108 〜7.0×1
10Ω・cmの範囲内、の各条件を同時に満足するもの
を用いることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、この発明を説明する。図
1は、この発明の接触現像方法を実施するための現像装
置の一例を示している。上記現像装置1は、現像ローラ
11と、板状でかつその片面が現像ローラ11の表面に
圧接された、薄層形成用の規制手段としての剛性部材1
2と、その表面が、同じく現像ローラ11の表面に圧接
されたトナー補給ローラ13と、このトナー補給ローラ
13の後方に配置されたかく拌手段14とを備えてお
り、上記各部を装置本体10内に収容したもので、画像
形成装置の感光体2の表面に、上記現像ローラ11の表
面を圧接させるようにして配置されている。
【0015】上記のうち現像ローラ11としては、従来
同様に、少なくともその表面が、柔軟なウレタンゴム等
で形成されたものが、好適に使用される。かかる柔軟な
表面を有する現像ローラ11は、感光体2の表面を傷つ
けたりするおそれがないだけでなく、剛性部材との間で
トナーをすり抜けやすくして、形成画像に、前述した画
像濃度のむらやたて筋等の画像不良が生じるのを、ある
程度、防止する効果をも有している。
【0016】上記現像ローラ11に当接される剛性部材
12としては、種々の剛性材料からなる板体が使用でき
るが、とくに前述したように板ガラスが、現像ローラ1
1に対する圧接面である表面の平滑性や、あるいは全体
の剛性等の点で好適に用いられる。上記剛性部材12
は、図示しない圧接手段(たとえばばね等)によって、
現像ローラ11の表面に、所定の圧接力で圧接されてい
る。また現像ローラ11は、同じく図示しない圧接手段
(やはりばね等)によって、感光体2の表面に、所定の
圧接力で圧接されている。
【0017】上記の現像装置1を用いた静電潜像の接触
現像は、下記の手順で行われる。すなわちまず、感光体
2、現像ローラ11、トナー補給ローラ13、およびか
く拌手段14を、それぞれ図中に示す矢印の方向に、所
定の回転速度で回転させる。そうすると、かく拌手段1
4でかく拌され、トナー補給ローラ13によって現像ロ
ーラ11の表面に供給されたトナー(図示せず)が、当
該現像ローラ11との摩擦によって帯電して保持され、
かつその保持量が、規制手段である剛性部材12によっ
て規制されるとともに、当該弾性部材12の鏡像力の作
用によって、トナーが現像ローラ11の表面に付着され
て、現像ローラ11の表面にトナーの薄層が形成され
る。
【0018】一方、感光体2の表面には、帯電、露光の
工程を経て、形成画像に対応する静電潜像が形成され
る。そして、上記感光体2の表面の静電潜像と、現像ロ
ーラ11の表面のトナーの薄層とが接触され、薄層中の
トナーが、静電潜像における電荷の分布に応じて感光体
2の表面に静電付着し、それによって静電潜像がトナー
像に顕像化されて、接触現像の1工程が完了する。
【0019】なお接触現像方法には、互いに同極性に帯
電する感光体とトナーとを組み合わせ、一様に帯電させ
た感光体の表面の、露光により電位が低下した部分に選
択的にトナーを付着させてトナー像を形成する、いわゆ
るネガ−ポジ反転現像と、互いに逆極性に帯電する感光
体とトナーとを組み合わせ、一様に帯電させた感光体の
表面の、露光により電位が低下しなかった部分に選択的
にトナーを付着させてトナー像を形成する、いわゆるポ
ジ−ポジ現像とがあるが、この発明の接触現像方法は、
このいずれの方式にも適用可能である。
【0020】上記接触現像方法に使用されるトナーは、
この発明においては、前述したように、下記〜: トナーの体積基準の平均粒径が6〜12μmの範囲
内、粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割合が
15.0個数%以下で、かつ粒径が20.16μmを超
えるトナーの個数割合が2.0個数%以下、 トナーを構成する定着用樹脂の数平均分子量Mnが
1×104 〜4×10 5 の範囲内で、かつ上記数平均分
子量Mnと重量平均分子量Mwとの比で表される分子量
の分散Mw/Mnが35以下、 トナーの体積抵抗値が6.2×108 〜7.0×1
10Ω・cmの範囲内、の各条件を同時に満足する必要
がある。
【0021】上記のトナーの粒度分布の規定のうち、
トナーの体積基準の平均粒径が6μm未満であったり、
あるいは粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割
合が15.0個数%を超えた場合には、トナー中に、粒
径の小さい成分が多量に含まれることになり、かかる粒
径の小さいトナーが、前述したように規制手段である剛
性部材と現像ローラとの間をすり抜けやすいために、現
像ローラ上に形成される薄層の全体が必要以上に厚くな
ったり、あるいは部分的に厚い不均一なものとなったり
する結果、形成画像の余白部分がトナーの付着により汚
される、いわゆる画像のかぶりが発生する。
【0022】また上記粒径の小さい成分は、剛性部材へ
のトナーの融着を促進するため、現像ローラ上の薄層が
不均一になって画像濃度にむらが発生したり、あるいは
さらに融着が進むと、その部分ではトナーの薄層が形成
されないため、その痕跡が、形成画像に白いたて筋(現
像ローラや感光体の回転方向、ならびに用紙の搬送方向
に沿う筋)となって残ったりするといった問題を生じ
る。
【0023】一方、トナーの体積基準の平均粒径が12
μmを超えたり、あるいは粒径が20.16μmを超え
るトナーの個数割合が2.0個数%を超えた場合には、
トナー中に、粒径の大きい成分が多量に含まれることに
なり、かかる粒径の大きいトナーが、前述したように剛
性部材と現像ローラとの間をすり抜けにくいため、現像
ローラ上に形成される薄層の全体が薄くなったり、ある
いは現像ローラ上に均質な薄層が形成されなかったりす
る結果、画像濃度が低下したり、むらが発生したりする
といった問題を生じる。
【0024】したがってトナーの体積基準の平均粒径、
粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割合、およ
び20.16μmを超えるトナーの個数割合は、前記
で規定した範囲に限定される。なお、上記トナーの体積
基準の平均粒径の、より好ましい範囲は、画像形成のシ
ステムに応じて、上記範囲内で適宜設定される。つまり
トナーの体積基準の平均粒径は、形成画像の高画質化を
目的としたシステムの場合は、上記範囲内でもとくに1
0μm以下であるのが好ましく、一方、通常程度の画質
でよいシステムの場合は、生産性等を考慮して、10μ
m以上の範囲であるのが好ましい。
【0025】また粒径が5.04μm未満であるトナー
の個数割合、および20.16μmを超えるトナーの個
数割合はそれぞれ、小さければ小さいほど好ましく、0
個数%、つまり粒径が5.04μm未満であるトナーや
20.16μmを超えるトナーを全く含まないのが理想
的である。よってこの発明では、上記両個数割合の下限
値は限定されない。
【0026】また前記の、トナーを構成する定着用樹
脂の分子量分布の規定のうち、数平均分子量Mnの下限
値が1×104 未満である場合には、トナー中に、分子
量の小さい成分が多量に含まれることになり、トナーの
強度が低くなるために、トナーの破壊により発生する樹
脂の微粉が現像ローラ上に多量に滞留し、それが剛性部
材に融着して、前述したように画像濃度のむらやたて筋
等の画像不良を引き起こす原因となる。
【0027】一方、上記数平均分子量Mnの上限値が4
×105 を超えた場合には、トナー中に、分子量の大き
い成分が多量に含まれることになり、トナーの、紙等へ
の定着性が不十分になるという問題を生じる。また上記
数平均分子量Mnと重量平均分子量Mwとの比で表され
る分子量の分散Mw/Mnが35を超えた場合には、ト
ナーの紙への定着性が低下したり、トナー製造時の樹脂
の粉砕性が悪化したりするおそれがある。
【0028】したがってトナーを構成する定着用樹脂の
数平均分子量Mn、および分散Mw/Mnは、前記で
規定した範囲に限定される。なお、上記定着用樹脂の数
平均分子量Mnは、トナーの強度を考慮すると、前記範
囲内でもとくに1×105 〜4×105 であるのが好ま
しい。また分散Mw/Mnは、トナーの紙への定着性
と、トナー製造時の樹脂の粉砕性とを考慮すると、前記
範囲内でもとくに1.4〜5程度であるのが好ましい。
【0029】また前記の、トナーの体積抵抗値が6.
2×108 Ω・cm未満である場合には、前述したよう
にトナーの帯電量が不足して、トナー飛散による画像の
かぶりが発生するという問題があり、またトナーの体積
抵抗値が7.0×1010Ω・cmを超えた場合には、画
像濃度が不十分になるという問題がある。したがってト
ナーの体積抵抗値は、前記で規定した範囲に限定され
る。
【0030】上記トナーとしては、従来同様に定着用樹
脂に、着色剤その他の成分を添加し、乾式ブレンダー、
ヘンシェルミキサー、ボールミル等によって均質に予備
混合して得られた混合物を、バンバリミキサー、ロー
ル、1軸または2軸の混練押出機等の混練装置を用いて
均一に溶融、混練した後、得られた混練物を冷却して粉
砕し、さらに必要に応じて分級する、いわゆる粉砕法に
て製造されたものが好適に使用される他、懸濁重合法、
分散重合法等を利用した製造法で製造された、ほぼ球形
に近いトナーも使用できる。ただし球形に近い形状のト
ナーは、規制手段である剛性部材と現像ローラとの間を
すり抜けやすいために、現像ローラ上に形成される薄層
の全体が必要以上に厚くなったり、あるいは部分的に厚
い不均一なものとなったりする結果、形成画像の余白部
分がトナーの付着により汚される、いわゆる画像のかぶ
りが発生するおそれある。したがって懸濁重合法、分散
重合法等を利用した製造法で製造されたトナーを使用す
る場合は、その後の工程で、あるいは製造過程で、なん
らかの手段によって異形化したものを使用するのが好ま
しい。
【0031】前記の粉砕法にて製造されるトナーを構成
する定着用樹脂としては、たとえばポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン
置換体を含む単独重合体または共重合体)、ポリ塩化ビ
ニル、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリビニル
ブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変
性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリ
アミド樹脂等があげられ、これらが単独で、または2種
以上混合して用いられる。
【0032】また着色剤としては、従来公知の種々の染
料、顔料等が使用可能であるが、とくにブラックトナー
の場合は、カーボンブラックが主として使用される。カ
ーボンブラックとしては、たとえばチャンネルブラッ
ク、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファー
ネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブ
ラック、アセチレンブラック等の、従来公知の種々のカ
ーボンブラックが使用できる。
【0033】カーボンブラックの、定着用樹脂に対する
添加量はとくに限定されないが、上記カーボンブラック
はそれ自体、導電性を有するため、トナーの帯電に関係
する、トナーの電気特性のコントロール手段としての役
割をも果たしている。したがって、目的とするトナーの
性能(とくに前述したトナーの体積抵抗値)にあわせ
て、添加量の好ましい範囲を設定するのがよい。なおこ
れに限定されるものではないが、カーボンブラックの添
加量は、定着用樹脂100重量部に対して1〜10重量
部程度であるのが、現像剤の帯電性等の点で好ましい。
【0034】着色剤とともに定着用樹脂に添加される他
の成分としては、たとえば電荷制御剤や離型剤(オフセ
ット防止剤)、あるいは各種の安定剤等があげられる。
上記のうち電荷制御剤としては、トナーの帯電極性に応
じて正電荷制御用と負電荷制御用の2種の電荷制御剤の
うちのいずれか一方が用いられる。このうち正電荷制御
用の電荷制御剤としては、たとえば塩基性染料、アミノ
ピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、ア
ミノシラン類等の、塩基性窒素原子を有する有機化合物
や、上記各化合物で表面処理された充てん剤等があげら
れる。
【0035】また負電荷制御用の電荷制御剤としては、
たとえばアルキルサリチル酸金属キレート等のカルボキ
シル基を有する化合物、金属錯塩染料、脂肪酸石けん、
樹脂酸石けん、ナフテン酸金属塩等があげられる他、ニ
グロシンベース(C.I.5045)、オイルブラック
(C.I.26150)、ボントロンS、スピロンブラ
ック等の油溶性染料や、あるいはスチレン−スチレンス
ルホン酸共重合体等の電荷制御性樹脂(CCR)などが
あげられる。
【0036】電荷制御剤は、定着用樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量
部の割合で添加される。離型剤(オフセット防止剤)と
しては、たとえば脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、
高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン
化物、シリコーンオイル、各種ワックス等があげられ
る。中でも、重量平均分子量が1000〜10000程
度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子
量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィン
ワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる
低分子量のオレフィン重合体等の1種または2種以上の
組み合わせが適当である。
【0037】離型剤は、定着用樹脂100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部の
割合で添加される。上記の各成分を前述したように混合
し、溶融、混練したのち粉砕、分級してえられたトナー
には、その流動性や帯電特性等を向上するために、各種
の外添剤を添加してもよい。
【0038】上記外添剤としては、たとえば酸化アルミ
ニウム、酸化けい素、酸化チタニウム、酸化亜鉛等の、
金属酸化物の微粉末や、あるいはふっ素樹脂微粒子等
の、従来公知の種々の外添剤を使用でき、とくに疎水性
または親水性のシリカ微粒子を含むシリカ系表面処理
剤、たとえば超微粒子状無水シリカやコロイダルシリカ
等が好適に使用される。
【0039】外添剤の添加量はとくに限定されず、従来
と同程度でよい。具体的には、トナー100重量部に対
して、外添剤を、総量で0.1〜3.0重量部程度、添
加するのが好ましいが、場合によっては、外添剤の添加
量は、この範囲を外れてもよい。
【0040】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 実施例1〜4、比較例1〜3 下記の各成分を、ヘンシェルミキサーを用いて混合し、
2軸混練押出機で溶融、混練したのち冷却し、ついでフ
ェザーミルで粗粉砕し、さらにこの粗粉砕物をジェット
気流に混合した状態で、衝突板に衝突させて微粉砕し、
えられた微粉砕物を風力分級機で分級して、後述する表
1に示す各特性を有する、実施例1〜4、比較例1〜3
のトナーを製造した。なお各実施例においては、分級の
条件を調整して粒度分布を変化させるとともに、分子量
分布の異なるスチレン−アクリル樹脂を定着用樹脂とし
て使用してその分子量分布を変化させた。
【0041】 実施例5 カーボンブラックの添加量を10重量部とするととも
に、分級の条件を調整して粒度分布を変化させ、かつ分
子量分布の異なるスチレン−アクリル樹脂を定着用樹脂
として使用してその分子量分布を変化させたこと以外は
実施例1〜4、比較例1〜3と同様にして、表1に示す
各特性を有する実施例5のトナーを製造した。 比較例4 カーボンブラックの添加量を15重量部とするととも
に、分級の条件を調整して粒度分布を変化させ、かつ分
子量分布の異なるスチレン−アクリル樹脂を定着用樹脂
として使用してその分子量分布を変化させたこと以外は
実施例1〜4、比較例1〜3と同様にして、表1に示す
各特性を有する比較例4のトナーを製造した。
【0042】
【表1】
【0043】上記表1中、粒度分布の欄のP5.04(%)
は、粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割合を
示し、P20.16 (%)は、粒径が20.16μmを超え
るトナーの個数割合を示している。 実機試験 上記各実施例、比較例で製造したトナー100重量部
に、外添剤である疎水性シリカを0.5重量部、添加し
て、正帯電型の非磁性1成分系の現像剤を製造した。
【0044】つぎにこの現像剤を、ウレタンゴム製の現
像ローラ11と、板ガラス製の剛性部材12とを組み合
わせた、図1に示す構造の現像装置1を有し、かかる現
像装置1を、正帯電型の有機感光体2と組み合わせた、
非磁性1成分接触現像方式の普通紙ファクシミリ装置
〔三田工業(株)製のTC−720〕に使用して、実際
に白黒画像を連続的に画像形成したところ、トナーの粒
度分布のうち粒径が5.04μm未満であるトナーの個
数割合が15.0個数%を超える比較例1のトナーを使
用した場合には、画像形成の初期の段階で、形成画像の
余白部分にかぶりが発生した。
【0045】また、トナーの粒度分布のうち粒径が2
0.16μmを超えるトナーの個数割合が2.0個数%
を超え、かつトナーを構成する定着用樹脂の分子量分布
のうち数平均分子量Mnが4×105 を超える比較例2
のトナーを使用した場合には、画像形成の初期から、4
5000枚の連続画像形成が終了するまでの間に、形成
画像の画像濃度が、反射濃度計〔東京電色(株)製のT
C−6D〕を用いて測定した値で、1.480から1.
331に低下してしまった。
【0046】また、トナーの粒度分布のうち体積基準の
平均粒径が12μmを超える比較例3のトナーを使用し
た場合には、画像形成の初期の段階で、形成画像の余白
部分にかぶりが発生した。また、現像ローラの表面のト
ナーの薄層を、目視にて観察したところ、薄層の厚みが
全体的に厚く、またその厚みの分布が不均一であること
がわかった。
【0047】さらに、トナーの体積抵抗値が6.2×1
8 Ω・cm未満である比較例4のトナーを使用した場
合には、トナーの帯電性が不十分であるため、画像形成
の初期の段階で、形成画像の余白部分にかぶりが発生し
た。これに対し、実施例1〜5のトナーを使用した場合
にはいずれも、画像形成の初期から、45000枚の連
続画像形成が終了するまで一貫して、各種の画像不良の
ない、良好な画像を形成することができた。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、現像ローラの表面にトナーの薄層を形成する規制手
段として剛性部材を用いるとともに、かかる剛性部材と
組み合わされるトナーとして、その粒度分布と、トナー
を構成する定着用樹脂の分子量分布と、トナーの体積抵
抗値とが特定の範囲に規定されたものを用いているの
で、種々の画像不良のない、画質の良好な画像を形成す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の接触現像方法を実施するための、現
像機の一例の要部を示す、部分断面図である。
【符号の説明】 11 現像ローラ 12 剛性部材 2 感光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 俊明 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 倉増 浩二 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 登田 朝生 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体の表面に形成された静電潜像に、現
    像ローラの表面に形成されたトナーの薄層を接触させる
    ことで、上記静電潜像をトナー像に顕像化する接触現像
    方法において、上記現像ローラの表面に保持されるトナ
    ーの量を規制して、当該現像ローラの表面にトナーの薄
    層を形成する規制手段として、板状でかつその片面が、
    上記現像ローラの表面に圧接された剛性部材を用いると
    ともに、上記トナーとして、下記〜: トナーの体積基準の平均粒径が6〜12μmの範囲
    内、粒径が5.04μm未満であるトナーの個数割合が
    15.0個数%以下で、かつ粒径が20.16μmを超
    えるトナーの個数割合が2.0個数%以下、 トナーを構成する定着用樹脂の数平均分子量Mnが
    1×104 〜4×10 5 の範囲内で、かつ上記数平均分
    子量Mnと重量平均分子量Mwとの比で表される分子量
    の分散Mw/Mnが35以下、 トナーの体積抵抗値が6.2×108 〜7.0×1
    10Ω・cmの範囲内、の各条件を同時に満足するもの
    を用いることを特徴とする接触現像方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100334303B1 (ko) * 1998-10-30 2002-05-03 미다라이 후지오 전자사진 감광체 및 이를 이용한 화상 형성 장치
JP2005257976A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Ricoh Co Ltd トナー、現像剤、現像装置、画像形成装置

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