JPH09243665A - プローブ構造 - Google Patents

プローブ構造

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JPH09243665A
JPH09243665A JP8050604A JP5060496A JPH09243665A JP H09243665 A JPH09243665 A JP H09243665A JP 8050604 A JP8050604 A JP 8050604A JP 5060496 A JP5060496 A JP 5060496A JP H09243665 A JPH09243665 A JP H09243665A
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JP
Japan
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contact
probe structure
hole
rigid substrate
flexible substrate
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JP8050604A
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Inventor
Yoshihisa Mori
佳久 森
Masako Maeda
雅子 前田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーンイン試験等の過酷な温度条件下におい
ても、被検査物の接触対象部に対して、高さ方向には追
従性に優れ、横方向には相対的なズレが抑制された、優
れた接触性・耐久性を有し、かつ、過大な接触荷重にも
耐え得るプローブ構造を提供すること。 【解決手段】 フレキシブル基板1の接点部3が設けら
れた面に対して裏面にリジッド基板2を貼り合わせる。
このリジッド基板の線膨張係数を1ppm〜8ppmと
し、かつ、フレキシブル基板に接する側の面の、少なく
とも接点部直下に対応する領域を除去して貫通孔(また
は凹部)A1を形成する。特に、ICベアチップを被検
査物とする場合、貫通孔(または凹部)を方形の枠状を
呈する溝として形成し、この溝が貫通孔で形成されたも
のである場合にも、溝で囲まれた内側の領域B1と、溝
に対する外側の領域B2とが、完全に分離しないよう連
結部B3を1カ所以上設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な被検査物に
対する電気的諸特性の測定、試験、特にバーンイン試験
などの高温下での測定、試験に有用なプローブ構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、薄型化に伴っ
て、そこに搭載される半導体装置もますますの小型化が
要求され、半導体素子の実装面積も極限にまで小さくす
ることが要求されてきている。こうした要求への回答の
一つとして、パッケージ前の段階の裸の半導体素子(以
下、この段階のものを「ベアチップ」と呼ぶ)を、その
ままで基板に実装するベアチップ実装が行われており、
今後この実装形態への移行が急速に進んでいくと考えら
れている。従って、半導体素子に対する種々の品質測定
・試験、特に、半導体素子にとって厳しい高温の条件下
において行われるバーンイン試験もまた、ベアチップの
状態、またはダイシング前のウエハーの状態で行なうこ
とが要求されている。また、パッケージ後のものでも、
例えばボールグリッドアレイタイプのパッケージ(BG
A)などでは、基板へのアセンブル前にバーンインテス
トを行いたいといった要求も高まってきている。バーン
イン試験は、通常120℃〜150℃程度、場合によっ
ては200℃程度の高温を作用させて行われるものであ
る。
【0003】上記ベアチップ、ウエハー、あるいはBG
A等の微細な被検査物上に細密に形成された電極や導体
部分等を接触対象部として、これに電気的な接触を行う
ものとしてメンブレン状(面状)のプローブ構造(以
下、単に「プローブ構造」)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のプロ
ーブ構造を用いてバーンイン試験を行なう場合、被検査
物の線膨張係数と、プローブ構造の線膨張係数とが互い
に大きく異なるために、試験開始以前の室温状態では被
検査物上の接触対象部とプローブ構造上の接点部とは互
いに接触しているが、温度上昇後には相対的なずれが生
じ、接点部が接触対象部から逸脱し、接触不良、検査不
能になるという問題があった。また、プローブ構造の接
点部が接触対象部から逸脱するまでには至らなくとも、
該接点部が接触対象部に接触した状態のまま数十μmの
長さにわたってずれることによって、接触対象部が大き
く傷つけられ、製品の品質が低下すると言う問題や、逆
にプローブ構造の接点が接触対象部によって傷つけら
れ、検査装置としての耐久性が低下するという問題があ
った。
【0005】本発明の課題は、上記問題を解決し、バー
ンイン試験等の過酷な温度条件下においても、被検査物
の接触対象部に対して、高さ方向には追従性に優れ、横
方向には相対的なズレが抑制された、優れた接触性・耐
久性を有し、かつ、過大な接触荷重にも耐え得るプロー
ブ構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプローブ構造
は、次の特徴を有するものである。 (1)絶縁性を有するフレキシブル基板の一方の面に接
点部が設けられ、前記フレキシブル基板のいずれかの面
または内部に導電性回路が設けられ、前記接点部と導電
性回路とが導通された構造を有し、前記フレキシブル基
板の他方の面にはリジッド基板が接合され、該リジッド
基板は、線膨張係数が1ppm〜8ppmであって、か
つ、フレキシブル基板に接合する側の面の、少なくとも
接点部直下に対応する領域が除去され、凹部または貫通
孔が形成されたものであることを特徴とするプローブ構
造。
【0007】(2)当該プローブ構造がICベアチップ
を被検査物とするものであって、該ICベアチップは、
接触対象部を有する面の外形状が方形状であって、その
外周縁上に複数の接触対象部を有し、当該プローブ構造
は、接点部が前記接触対象部の位置に対応して方形を描
く線上に配置され、リジッド基板に設けられた凹部また
は貫通孔が、個々の接点部に対応するものが隣同士互い
に連なり方形の枠状を呈する溝として形成されたもので
ある上記(1)記載のプローブ構造。
【0008】(3)上記溝が貫通孔で形成されたもので
あって、リジッド基板の、上記溝で囲まれた内側の領域
と、上記溝に対する外側の領域とが、完全に分離しない
よう1カ所以上において連結されたものである上記
(2)記載のプローブ構造。
【0009】(4)リジッド基板に設けられた凹部また
は貫通孔内に、弾性体が充填されたものである上記
(1)〜(3)記載のプローブ構造。
【0010】
【作用】本発明のプローブ構造は、次に示すフレキシブ
ル基板とリジッド基板の各々の作用を同時に示す。 .接点部を有するフレキシブル基板に対して、さらに
リジッド基板を接合し、該リジッド基板の線膨張係数を
1ppm〜8ppmとすることによって、プローブ構造
全体の線膨張係数はリジッド基板に支配され、被検査物
である半導体素子の一般的な線膨張係数と同等となる。
これによって、プローブ構造を被検査物に接触させたま
まで、室温からバーンイン試験等の高温までの大きな温
度変化を与えても、接点部と接触対象部とが逸脱するよ
うなずれは抑制される。
【0011】.上記リジッド基板に対して、フレキシ
ブル基板と接合する側の面に、少なくとも接点部直下に
対応する領域を除去し凹部または貫通孔を形成すること
によって、接触対象部の高さにばらつきがあっても、そ
の高さの方向に対するフレキシブル基板の可撓性が局部
的に示され、各接点部は各接触対象部すべてに好ましく
追従して接触できる。
【0012】以上の作用によって、優れた接触信頼性を
有するプローブ構造が得られる。特に、バーンインテス
トにおいてプローブの接点部および接触対象部に与える
損傷が少ない接触荷重、1接点部当たり50〔g〕以下
でも良好な接触状態が得られ、しかも、計測上において
電気的に問題とならない接触抵抗である10Ω以下、特
に5Ω以下となるような、良好な接触状態が得られる。
また、耐久性の点でも、500サイクル以上の繰り返し
バーンインテストに用いることが可能な優れた耐久性を
満足することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明のプローブ構造の一例を模式
的に示した断面図である。同図に示すプローブ構造は、
フレキシブル基板1の一方の面に接点部3が設けられ、
該フレキシブル基板1の内部には導電性回路4が設けら
れ、接点部3と導電性回路4とはフレキシブル基板に設
けられた貫通孔を通じて導通され、フレキシブル基板1
の他方の面には接着剤層(図示せず)を介してリジッド
基板2が接合された構造となっている。このリジッド基
板2は、線膨張係数が1ppm〜8ppmである。さら
に、該リジッド基板のフレキシブル基板と接合する側の
面の、少なくとも接点部直下に対応する領域が除去され
て、同図の例では貫通孔が形成されている。
【0014】フレキシブル基板は、電気絶縁性を有する
ものであれば、特に限定されないが、電気絶縁性と伴に
可撓性を有するものが好ましく、具体的には、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ABS系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げら
れ、硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を問わず目的に応じて選
択できる。これらの樹脂のうち、優れた耐熱性・耐薬品
性・機械的強度を有する材料としては、ポリイミド系樹
脂が好ましいものとして挙げられる。
【0015】導電性回路は、接点部と導通し得る位置に
設けられる。接点部が後述のバンプ接点である場合、バ
ンプ接点と導電性回路とは互いに貫通孔にて導通される
態様が好ましいので、導電性回路は接点部の直下または
その近傍を通過するように設けられる。図1の例では、
導電性回路は、フレキシブル基板の外周縁において露出
し、外部との電気的な接続が可能となっている。導電性
回路に用いられる材料は、導電性を有する金属であれば
特に限定されないが、銅、金、ニッケル、鉄、銀、パラ
ジウムあるいはそれらの合金などが挙げられる。
【0016】導電性回路の形成方法としては、公知の回
路パターン形成方法を用いてよく、サブトラクティブ法
やアディティブ法などが挙げられる。サブトラクティブ
法は、フレキシブル基板上に導体層を積層し、エッチン
グなどによって導電性回路だけを残して他を除去する形
成方法である。またアディティブ法は、フレキシブル基
板上に、蒸着法などによって直接回路パターンを描画す
る形成方法である。
【0017】導電性回路をフレキシブル基板の内部に設
ける方法としては、図1に示すように、ベースとなる第
1の絶縁体1a上に導電性回路4を形成し、これをさら
に電気絶縁性と可撓性を有する材料からなる第2の絶縁
体1bによって被覆して得る方法が挙げられる。この場
合、第1の絶縁体1aに用いられる材料と第2の絶縁体
1bに用いられる材料とは同じであっても異なるもので
あってもよい。
【0018】接点部は、被検査物の接触対象部に対して
電気的な接触を行ない得るものであればよい。接点部の
形状としては、バンプ接点(または単にバンプ)と呼ば
れる半球状に突起した態様が代表的であるが、必ずしも
フレキシブル基板面から突起する必要はなく、相手の形
状に応じてフレキシブル基板面と同一面、凹面を形成す
るものであってもよい。
【0019】接点部の材料としては、例えば金、銀、
銅、鉛、クロム、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、パラジウ
ム、ロジウム、ルテニウムなど、およびこれらの合金が
例示され、その構成は単一の金属からなるものだけでな
く、異なる金属を層状に積層したものでもよい。
【0020】接点部の接触面の表面粗さは、被検査物の
金属の種類に応じて好ましい範囲がある。例えば、アル
ミパッドに接するべきバンプ接点の表面粗さとしては、
アルミパッド上の酸化膜を破りかつアルミパッドに対す
るダメージを少なくするという意味あいから、0.1μ
m〜1μm程度の表面粗さが好ましい。このときの表面
粗さは、山と谷の中心値からの片側の値ではなく、全幅
の値である。また、C4チップ、フリップチップやBG
Aパッケージなどに設けられる半田接点に対しては、1
μm〜10μm程度の表面粗さが好ましい。また、金や
パラジウムなどの貴金属の接点を持つフリップチップ等
に対しては、酸化膜を破る必要がないため、フレキシブ
ル基板側の接点部の表面粗さは、0.1μm以下と小さ
くても接触抵抗は低く良好な結果が得られる。
【0021】本発明のプローブ構造の製造方法を、接点
部をバンプ接点とし、導電性回路をフレキシブル基板の
内部に形成する場合を挙げて説明する。先ず、上記した
ように、可撓性を有する絶縁性基板によって導電性回路
を挟むことで導電性回路をフレキシブル基板の内部に設
ける。次に、フレキシブル基板の一方の面上において、
被検査物の接触対象部に対応する位置をバンプ接点の形
成位置とし、貫通孔を設け、該孔内の底面に導電性回路
を露出させる。次に、導電性回路を負極とする電解めっ
きによって、該孔内に良導体金属を析出させて充填し、
さらに析出を継続して、フレキシブル基板の表面から良
導体金属を突起させてバンプ接点とし、プローブ構造を
得る。
【0022】フレキシブル基板に貫通孔を形成する方法
としては、小径でしかも導電性回路が露出した時点で加
工を停止することが必要である点から、薬品・溶剤など
を用いて化学的にエッチングを行うウエットエッチング
や、炭酸ガス、YAG、エキシマなどのレーザー、ある
いはプラズマなどを使ったドライエッチング法が挙げら
れる。これらの加工方法のなかでも、特に微細な穿孔加
工を行う場合にはレーザーを用いた方法を用いることが
好ましい。また、絶縁体がポリイミドの場合は、アルカ
リによるウエットプロセスを用いる方法が挙げられる。
【0023】リジッド基板は、上記作用の説明で述べた
ように、線膨張係数が1ppm〜8ppmのものを用い
る。特に、当該プローブ構造の被検査物をICベアチッ
プなどの半導体素子とする場合、0℃〜200℃の温度
範囲内におけるシリコン結晶の一般的な線膨張係数が
3.5ppm程度であるため、この温度範囲内における
リジッド基板の線膨張係数を1ppm〜8ppmとする
ことによって、被検査物に対する相対的な位置ずれが少
なく、フレキシブル基板を保持するための好ましい補強
板となり得る。リジッド基板に用いられる材料として
は、アルミナ、窒化珪素といったセラミック類、42ア
ロイといった合金類が挙げられる。
【0024】42アロイのような導電体をリジッド基板
として用いた場合は、図4に示すように、スルーホール
13によってリジッド基板と導電性回路とを電気的に接
続することで、インピーダンスコントロールを行うこと
ができる。これによって高速で信号をやりとりできるよ
うになるため、高速でのバーンインあるいは電気的テス
トを行うことができる。
【0025】リジッド基板に設けられる凹部または貫通
孔は、リジッド基板上のフレキシブル基板と接合する側
の面に、少なくとも接点部直下に対応する領域を除去し
て設けられる。その除去すべき領域は、接点部を投影さ
せて得られる領域を包含する領域とすることが好まし
い。また、その除去すべき領域は、1つの接点部に個々
に対応して1つの除去すべき領域を独立的に設けても良
く、隣接する複数の接点部に1つの共通の除去すべき領
域を対応させて設けても良い。また、その除去すべき深
さは、接触対象部の高さのバラツキに追従しフレキシブ
ル基板が良好に沈み込んで得るような深さとすることが
好ましく、目的に応じて凹部または貫通孔のいずれの態
様となってもよい。
【0026】リジッド基板に対する凹部または貫通孔の
形成工程は、フレキシブル基板との接合工程の前後いず
れであってもよいが、凹部を形成する場合には、接合前
の加工が容易である。また、貫通孔を形成する場合に
は、接合後に、接合面に対して裏面側から加工すること
もできる。リジッド基板に対する凹部または貫通孔の形
成方法としては、上記フレキシブル基板に貫通孔を形成
する方法と同様のものが挙げられるが、レジストを用い
たエッチングが好ましい方法として挙げられる。
【0027】リジッド基板に設けられる凹部または貫通
孔の内部には、弾性体を充填することが好ましい。これ
によって、テストサイクルおよび/またはヒートサイク
ルによるフレキシブル基板の永久変形が抑制され、耐久
性が高められる。上記弾性体は、柔軟性、耐熱性を有す
るものが好ましく、例えば、シリコーンゴムの他、フッ
素ゴム、四フッ化エチレン、ポリイミド等の有機高分子
材料が挙げられる。弾性体の弾性率としては1MPa〜
10000MPa、好ましくは5MPa〜5000MP
aがよい。凹部または貫通孔の内部に弾性体を充填する
方法としては、液状の材料を凹部または貫通孔に流し込
み硬化させる方法、予め凹部または貫通孔の形状に成形
した弾性体をはめ込む方法などが挙げられる。
【0028】フレキシブル基板とリジッド基板とを接合
する方法としては、接着剤を用いる方法や、熱溶着を利
用した方法などが挙げられる。接着剤を用いる接合法の
場合、接着剤は、バーンイン時の高温に耐える耐熱性を
有するものが特に好ましく、ポリイミド系接着剤が挙げ
られる。接着剤の使用方法は、接合の前にフレキシブル
基板またはリジッド基板に液状のものを塗布、乾燥する
方法や、フィルム状の接着剤を貼り付けるといった一般
的な方法を用いることが出来る。
【0029】本発明のプローブ構造が、ICベアチップ
を被検査物とする場合には、次に示すような特徴がさら
に加えられる。ICベアチップの外形は、通常、正方形
などの方形状であって、その上面の中央部には集積回路
が形成され、その外周囲を取り巻くように接触対象部で
ある電極パッドが設けられている。即ち、接触対象部
は、方形状を描く線上に配置されたものとなる。このと
き、本発明のプローブ構造の接点部もまた、接触対象部
の位置に対応し、フレキシブル基板上の方形を描く線上
に配置される。このような場合に、リジッド基板に設け
られる凹部または貫通孔の好ましい態様として、隣接す
る複数の接点部に、共通の凹部または貫通孔を対応させ
て設ける態様が挙げられる。特に、接点部の方形の配置
パターンに対応して、凹部または貫通孔を、方形の枠状
を呈する溝として形成することが好ましい。
【0030】ただし、上記溝が貫通孔で形成されたもの
である場合には、溝を全周に渡って環状に連続させて枠
状を呈する溝として形成すると、リジッド基板は、この
枠状を呈する溝に囲まれた内側部分と外側部分とが完全
に分離したものとなるから、そうならないように、溝の
全周のうち、1カ所以上において溝形成を寸断し、内側
部分と外側部分とを連結する部分(連結部)を設けるこ
とが好ましい。また、この溝が凹部で形成されたもので
ある場合には、凹部内の底面が連結部として全周にわた
って作用するが、上記貫通孔の場合のように、溝形成を
寸断して設けた連結部を加えてもよい。
【0031】内側部分と外側部分とが1カ所以上におい
て連結されていることにより、意図しない過大な接触荷
重が作用した場合でも、この連結部において過大な接触
荷重が支えられ、フレキシブル基板が過剰に変形し損傷
することが抑制される。
【0032】連結部の形成方法としては、連結部となる
部材を別途用意し付け加えるアディティブな方法であっ
てもよいが、溝を形成するに際して連結部を残すように
リジッド基板を除去するサブトラクティブな方法が好ま
しい。連結部の幅は特に限定されず、接点の有無や接触
荷重の大小などに応じて決定すればよい。連結部を設け
る場所は、方形の全周中に1箇所以上あれば、どの場所
でもよいが、対向する2辺の各中央付近に1箇所(即
ち、全周中では2箇所)、または、図2に示すように、
4辺の各中央付近に1箇所(即ち、全周中では4箇
所)、接点部を避けて設ける態様が好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示
す。図2は、本実施例によるプローブ構造を模式的に示
す図である。図2(a)は接点部を含む断面図。図2
(b)は、図2(a)のプローブ構造を、同図の下方か
ら見たときの図である。同図の例では、ICベアチップ
を被検査物としている。該ICベアチップの上面には、
電極パッドが接触対象部として方形の外周に沿って配置
されており、これに対応して、プローブ構造の接点部も
方形状のパターンとして配置されている。リジッド基板
には、接点部直下に対応する領域が除去され、貫通孔A
1が形成されている。貫通孔A1は、図2(a)に示す
ように、接点部の配置パターンに対応するように、方形
状の枠を描く溝として形成されている。リジッド基板に
おいて、溝に囲まれた内側の領域B1と外側の領域B2
とは4箇所の連結部B3により連結されている。また貫
通孔A1内には弾性体が充填されている。このプローブ
構造の基本的な製造工程を次に説明する。
【0034】第一の工程として、導電性回路を有するフ
レキシブル基板を製作した。厚さ18μmの銅箔と、厚
さ25μmのポリイミド樹脂(第1の絶縁体)との積層
体において、銅箔をフォトプロセスによりエッチング
し、接点部の直下に対応するパターン形状に加工し、こ
れを被覆するように厚さ10μmのポリイミド樹脂(第
2の絶縁体)を塗布することによって作製した。
【0035】第2の工程として、フレキシブル基板とリ
ジッド基板とを接合した。上記フレキシブル基板の接点
部を形成すべき面の裏面に、42アロイからなる厚さ5
0μmのリジッド基板をポリイミド系接着剤を介して熱
圧着し貼合わせて、積層体を形成した。
【0036】第3の工程として、上記積層体に対して、
位置合わせ用の貫通孔およびバンプ接点形成用の貫通孔
を形成した。位置合わせ用の貫通孔は、この積層体全体
を貫通する孔であって、所定の位置に設け、当該プロー
ブ構造をキャリア等、他の治具や装置に組み込む時の位
置決めに用いる。本実施例では、パンチングによって4
箇所形成した。バンプ接点形成用の貫通孔は、第一の絶
縁体を貫通する孔であって、バンプ接点を形成すべき位
置に設け、該貫通孔内の底面に導電性回路を露出させ
る。本実施例では、エキシマレーザーの照射によって内
径φ40μmのものを、ICベアチップの電極パッドの
配置に対応するよう、10mm×15mmの方形を描く
線上に並ぶように形成した。
【0037】第4の工程として、リジッド基板に方形の
枠状を呈する溝を形成した。溝は、上記説明の通り、接
点部直下に対応する領域を除去して形成するものであ
り、本実施例ではリジッド基板を貫通する態様とした。
先ず、エッチングレジストをフレキシブル基板及びリジ
ッド基板表面に付与した。エッチングレジストとしてア
ルカリ剥離型のネガ型ドライフィルム(サンフォートA
Q−5044;旭化成製)を用いた。さらに、フレキシ
ブル基板側には全面に紫外線露光を行い、リジッド基板
側には、溝となる部分に光が照射されないようにマスク
を施し紫外線露光を行った。続いて1%炭酸ソーダーの
液をレジスト面に吹きかけ、溝となる部分のレジストを
洗い流し、その部分にリジッド基板を露出させた。この
状態から、塩化第二鉄エッチング液を用いて、リジッド
基板の溝となる部分をエッチング除去した。エッチング
後、レジストを3%水酸化ナトリウム液で剥離除去し
た。
【0038】第5の工程として、バンプ接点を形成し
た。先ず、第4の工程と同様のレジストを用い、同様の
工程によって全体にレジストを付与し、バンプ接点を形
成すべき貫通孔内および該貫通孔の開口部周囲だけを露
出させた。さらに、貫通孔内の底面に露出した導電性回
路を負極とした電気メッキによって、貫通孔内にニッケ
ルを析出させて充填し、さらにフレキシブル基板の表面
から30μm突起するまで成長させ、さらに金2μm、
ロジウム3μmを析出させバンプ接点とした。バンプ接
点の形成後、3%水酸化ナトリウムにレジストを除去し
た。
【0039】第6の工程として、リジッド基板の溝内
に、弾性体としてシリコーンゴムを充填した。弾性体の
充填工程としては、液状のシリコーンゴムを溝内に流し
込み150℃×1時間硬化させた。
【0040】第7の工程として、最終のプローブ構造の
形状になるよう、外径の切断加工を行った。
【0041】実施例1 上記基本工程に基づいて図2に示すプローブ構造を作製
し、ICベアチップ上のアルミの電極パッドに接触さ
せ、接触信頼性を評価した。ただし、バンプ接点の表面
粗さは、0.5μmとした。評価内容は以下の通りであ
る。 1接点当たりに関して、接触荷重を10gとしたとき
の接触抵抗初期値。 25℃〜150℃のヒートサイクルを6サイクル行な
った場合のバンプ接点のずれ(移動距離)。 25℃〜150℃のヒートサイクルを500回繰り返
した後の1接点当たりの接触抵抗値。 過大な接触荷重(1接点当たり100g)を加えたと
きの、フレキシブル基板の塑性変形の有無。 上記の過大な接触荷重を加えた後の、1接点当たり
に関して、接触荷重を10gとしたときの接触抵抗値。 上記評価の結果を表1に示す。表中の評価項目〜は
上記の通りである。この結果から明らかなように、良好
な接触抵抗で、バンプ接点のずれが微小であることがわ
かった。また、ヒートサイクルに対しても顕著な接触抵
抗値の上昇はみられず、良好な耐久性を有することがわ
かった。また、さらに、過大な接触荷重に対しても大き
な損傷を回避し得、その後の接触抵抗値に影響がないこ
とがわかった。
【0042】実施例2 本実施例では、図3に示すように、導電性回路4の一部
を接点部3として用いる態様(所謂、リード接点)を有
するプローブ構造を用いて、接触対象部の金属が半田で
あるフリップチップに接触させ、上記実施例1と同様に
接触信頼性を評価した。リード接点の表面粗さは、3μ
mとした。上記評価の結果を表1に示す。この結果から
明らかなように、上記実施例1と同様、接触抵抗値、バ
ンプ接点のずれ、耐久性がともに良好であり、過大な接
触荷重を与えた後の接触抵抗値にも影響がないことがわ
かった。また、半田ボールがこすれて当該プローブ構造
の接点部を半田で汚染するという現象が抑制され、ヒー
トサイクル中に接触抵抗が上昇するという問題が解決さ
れた。
【0043】比較例1 本比較例では、上記実施例1と基本的には同様のプロー
ブ構造であるが連結部が無い点で異なり、溝が全周環状
に連続したものを作製した。従って、リジッド基板の外
周縁部と中央部とは、溝内の弾性体とフレキシブル基板
とによって連結されている。バンプ接点の表面粗さは、
0.5μmとした。このプローブ構造をICベアチップ
上のアルミの電極パッドに接触させ、上記実施例1と同
様に接触信頼性を評価した。上記評価の結果を表1に示
す。この結果から明らかなように、接触抵抗値、バンプ
接点のずれ、耐ヒートサイクル性に関しては、本発明に
よる上記実施例1の結果と同様であったが、過大な接触
荷重に対しては、フレキシブル基板に少々変形が見ら
れ、その後の接触状態は劣化することがわかった。
【0044】比較例2 本比較例では、上記比較例1と同様に連結部を設けない
ことに加えて、さらに溝内に弾性体を充填していないプ
ローブ構造を作製し、ICベアチップ上のアルミの電極
パッドに接触させ接触信頼性を評価した。上記評価の結
果を表1に示す。この結果から明らかなように、接触抵
抗値、バンプ接点のずれに関しては、本発明による上記
実施例1の結果と同様であったが、ヒートサイクル、過
大な接触荷重に対しては、本発明のような優れた性能は
示さず、その後の接触状態は劣化することがわかった。
【0045】比較例3 本比較例では、リジッド基板を貼合わせないプローブ構
造を作製した。リジッド基板が無いこと以外の仕様は上
記実施例1と同様である。ただし、図5に示すように、
当該プローブ構造が置かれるキャリアのベース板10
に、溝の最外形と同等の外形を有する凹部11を形成
し、接点部の直下にだけシリコーンゴムシート12を設
置した。このプローブ構造を用いて、上記実施例1と同
様、ICベアチップ上のアルミの電極パッドに接触させ
接触信頼性を評価した。上記評価の結果を表1に示す。
この結果から明らかなように、接触抵抗値に関しては、
本発明による上記実施例1の結果と同様であったが、バ
ンプ接点のずれ、ヒートサイクル、過大な接触荷重の付
与、その後の接触状態に対しては、本発明のような優れ
た性能は示さなかった。
【0046】比較例4 本比較例では、リジッド基板に溝が無いこと以外の仕様
は上記実施例1と同様のプローブ構造を作製した。この
プローブ構造を用いて、上記実施例1と同様、ICベア
チップ上のアルミの電極パッドに接触させ接触信頼性を
評価した。上記評価の結果を表1に示す。この結果から
明らかなように、バンプ接点のずれに関しては、リジッ
ド基板の存在によって上記実施例1の結果と同様であっ
たが、バンプ接点ごとの接触抵抗値はバラツキが大き
く、ヒートサイクル、過大な接触荷重の付与、その後の
接触状態に対しても、表1に示すように接触抵抗値のば
らつきが大きく本発明のような優れた性能は示さなかっ
た。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明のプローブ構造によって、1つの
接点部当たりの接触抵抗値を均一にでき、同時に、接点
部と接触対象部とのずれを抑制することができる。ま
た、被検査物がICベアチップであるような場合、意図
せぬ過大な接触荷重が作用しても、フレキシブル基板の
異常な変形を抑制することができる。従って、バーンイ
ン試験等の過酷な温度条件下においても優れた接触信頼
性をもって検査でき、耐久性にも優れたプローブ構造を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプローブ構造を模式的に示す図で
ある。
【図2】本発明によるプローブ構造の一実施例を模式的
に示す図である。
【図3】本発明によるプローブ構造の一実施例を模式的
に示す図である。
【図4】本発明によるプローブ構造の一実施例を模式的
に示す図である。
【図5】プローブ構造の比較例を模式的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1 フレキシブル基板 2 リジッド基板 3 接点部 4 導電性回路 A1 貫通孔(溝) B1 溝に囲まれた内側の領域 B2 溝に対する外側の領域 B3 連結部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有するフレキシブル基板の一方
    の面に接点部が設けられ、前記フレキシブル基板のいず
    れかの面または内部に導電性回路が設けられ、前記接点
    部と導電性回路とが導通された構造を有し、前記フレキ
    シブル基板の他方の面にはリジッド基板が接合され、該
    リジッド基板は、線膨張係数が1ppm〜8ppmであ
    って、かつ、フレキシブル基板に接合する側の面の、少
    なくとも接点部直下に対応する領域が除去され、凹部ま
    たは貫通孔が形成されたものであることを特徴とするプ
    ローブ構造。
  2. 【請求項2】 当該プローブ構造がICベアチップを被
    検査物とするものであって、該ICベアチップは、接触
    対象部を有する面の外形状が方形状であって、その外周
    縁上に複数の接触対象部を有し、当該プローブ構造は、
    接点部が前記接触対象部の位置に対応して方形を描く線
    上に配置され、リジッド基板に設けられた凹部または貫
    通孔が、個々の接点部に対応するものが隣同士互いに連
    なり方形の枠状を呈する溝として形成されたものである
    請求項1記載のプローブ構造。
  3. 【請求項3】 上記溝が貫通孔で形成されたものであっ
    て、リジッド基板の、上記溝で囲まれた内側の領域と、
    上記溝に対する外側の領域とが、完全に分離しないよう
    1カ所以上において連結されたものである請求項2記載
    のプローブ構造。
  4. 【請求項4】 リジッド基板に設けられた凹部または貫
    通孔内に、弾性体が充填されたものである請求項1〜3
    記載のプローブ構造。
JP8050604A 1996-03-07 1996-03-07 プローブ構造 Pending JPH09243665A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292781A (ja) * 2007-06-25 2007-11-08 Hoya Corp コンタクトボード及びその構成部品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007292781A (ja) * 2007-06-25 2007-11-08 Hoya Corp コンタクトボード及びその構成部品

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