JPH09243544A - 粘度計 - Google Patents

粘度計

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JPH09243544A
JPH09243544A JP5627496A JP5627496A JPH09243544A JP H09243544 A JPH09243544 A JP H09243544A JP 5627496 A JP5627496 A JP 5627496A JP 5627496 A JP5627496 A JP 5627496A JP H09243544 A JPH09243544 A JP H09243544A
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viscous liquid
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Hiroshi Tsuji
洋 辻
Shozo Aikawa
相川省三
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Tohnichi Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の粘度計において使用されていた渦巻き
ばねの使用を省き、粘度計の製作作業性の向上と経済性
を高めること及びスピンドルのスラスト方向及びラジア
ル方向の軸受け摩擦を皆無となして、粘性液体の粘度に
よる回転負荷を、効率よく指針軸へ伝達せしめて、粘度
の測定精度を高めることにある。 【解決手段】 出力軸の下端にトーションバーを介して
スピンドルを垂下せしめて、このスピンドルが受ける粘
性液体の回転負荷を上記トーションバーの捩れ量で検出
するようにし、及び上記トーションバーにテンションを
付与せしめるためのテンション付手段を具備せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば接着剤、充
填剤等の粘性液体の粘度を測定するために用いる粘度計
であって、特に粘性液体の内部に侵漬されるスピンドル
に回転力を付与する回転体の回転摩擦抵抗を無となし
て、精度の高い粘度を測定することができる粘度計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】粘性を有する液体には、例えば接着剤、
充填剤等の工業用品、あるいは液状食品等として様々な
ものがあるが、かかる粘性液体の製造時、あるいはその
使用時、さらにはその管理調整時等において、それら粘
性液体の粘度を適宜測定する必要が生じる場合がある。
【0003】そこで従来では、かかる粘性液体の粘度を
測定するために使用される粘度計が知られているが、公
知の粘度計構造として、例えば図2、図3で示す如き構
造のものがある。
【0004】つまり図2において、1は粘度計であっ
て、この粘度計1は、スタンド台2によって垂直に起立
されている支柱3によって、支持体4及び支持杆5を介
して垂直に保持されている。そしてこの粘度計1の下側
面からは、その粘度計1の内部に組込まれているモータ
によって回転される出力軸6が支出され、さらにこの出
力軸6の下端部にはインペラ7が取付けられているスピ
ンドル8が螺合手段により連結されている。
【0005】従ってそのインペラ7を、ビーカ9内に入
れられている粘性液体内に差し込んだ上で、その粘度計
1内の駆動機構によってインペラ7を回転せしめること
により、その粘性液体の粘度により生じるインペラの回
転負荷を基にして液体の粘性を測定することができるも
のである。
【0006】さらにその粘度計1の内部構造について、
図3を基にして説明すると、粘度計1のハウジング10
内には、モータ11と、このモータ11の駆動力が減速
機構12及びカップリング22を介して適宜速度で回転
される中間出力軸13が中空軸14により回転可能に支
持されている。この中間出力軸13には、ニードルベー
ス15が固定され、このニードルベース15には、指針
16を保持するニードル17が固定されている。
【0007】前記中空軸14は、ハウジング10に固定
されている軸受け18によって回転可能に軸支されてい
るが、この中空軸14には目盛板19が固定されてい
る。そしてこの目盛板19には、渦巻きばね20の外側
端が固定されており、またその渦巻きばね20の内側端
は、前記中間出力軸13に固定されているニードルベー
ス15に固定されている。
【0008】21は中間出力軸13と同芯的に位置され
ているホルダセンタであって、このホルダセンタ21に
は、ホルダガイド23及び連結ピン24を介して目盛板
19に係合されている。
【0009】前記中間出力軸13の下端は、前記ホルダ
センタ21と一体に組付けられているピポット軸受25
によって出力軸の支持負荷が小さくなるように支持され
ている。さらにその中間出力軸13の下端部は連結部材
26を介して前記の出力軸6に連結されているものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上が従来例の粘度計
の概略構造であって、特にその中間出力軸13のスラス
ト方向の軸受け構造は、ピポット軸受け構造を採用し、
またインペラ7の回転負荷を検出するための手段とし
て、渦巻きばね20を使用しているものであるために、
次の如き問題点があった。
【0011】つまり、渦巻きばね20を使用するため
に、粘度計のトルク調整に困難を有すると共に、製作作
業性が悪く、これらが原因で粘度計の価格が高くなると
いう欠点があった。また中間出力軸13のスラスト軸受
け構造として、ピポット軸受けを使用しているために、
中間出力軸13の摩擦抵抗(軸受け抵抗)が大きくな
り、特に粘度の低い液体の粘度測定時の微少トルクで
は、精度の高い粘度測定が困難であるという欠点もあっ
た。
【0012】本発明は、かかる従来の問題点に着目して
なされたもので、出力軸の下端にトーションバーを介し
てスピンドルを垂下せしめて、このスピンドルが受ける
粘性液体の回転負荷を上記トーションバーの捩れ量で検
出するようにして、従来の粘度計において使用されてい
た渦巻きばねの使用を省き、粘度計の製作作業性の向上
と経済性を高めることを第1の目的としている。
【0013】また本発明では、スピンドルをトーション
バーによって垂下保持せしめることにより、スピンドル
のスラスト方向及びラジアル方向の軸受け摩擦を皆無と
なして、粘性液体の粘度による回転負荷を、効率よく指
針軸へ伝達せしめて、粘度の測定精度を高めることを第
2の目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記いずれの目的を達成
するために請求項1では、粘度計内に組込まれているモ
ータにより回転される垂直方向の出力軸の下端に、垂下
されるトーションバーの上端を取付け、該トーションバ
ーの下端にスピンドルに連結される指針支持筒を吊持せ
しめる粘度計であることを特徴としている。
【0015】また請求項2では、請求項1の発明に加え
て、トーションバーに、そのスラスト方向のテンション
を付与せしめるためのテンション付与手段を具備せしめ
た粘度計であることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図1に示す実施例
に基いて詳細に説明する。
【0017】31は粘度計であって、この粘度計31
は、従来例(図2)で示されている粘度計1に該当する
ものであって、該粘度計31も図2で示されるスタンド
台2、支柱3、支持体4及び支持杆5等を介して垂直に
保持されているものである。
【0018】この粘度計31は、上記ハウジング32内
に位置されているモータ33の回転により減速機構34
を介して適宜回転速度で回転される出力軸35を有し、
この出力軸35には、ジョイント部材36を介して中空
の回転筒37が垂直軸線上に固定されており、この回転
筒37の外周面は、上部ハウジング32と一体に設けら
れている軸受け38により回転可能に支持されている。
【0019】39は上記の回転筒37の内部上端に螺着
固定されているねじ軸であって、このねじ軸39には、
回転筒37の内部に挿通されるトーションバー40(以
下本実施形態ではトーションバーをピアノ線40として
説明する)の上端が取付けられている。
【0020】41は上記回転筒37を遊嵌状態で挿通し
ている中空の目盛板支持筒であって、この目盛板支持筒
41の上端には、上記の軸受け38により軸方向(スラ
スト方向)が受け止められているクラッチガイド42が
固定されていて、該目盛板支持筒41の下方向変位が規
制されている。この目盛板支持筒41の下端には、この
目盛板支持筒41によって水平方向に支持される目盛板
43が固定されている。
【0021】44は粘度計31の下部ハウジング45の
中心部に形成されている垂直方向の軸孔46内に遊嵌状
態で挿通されている指針支持筒であって、この指針支持
筒44の上端部には、前記目盛板43に対応する指針4
7を支持する指針支持体48が固定されている。
【0022】上記指針支持筒44の内部には、チャック
ベース49が設けられており、このチャックベース49
には、上方向において、チャックベース49と係止され
るチャック50が内装されている。そしてこのチャック
50には、前記ピアノ線40の下端部が結合されてい
て、指針支持筒44は、ピアノ線40を介して、ねじ軸
39によって垂下されているものである。
【0023】上記指針支持筒44の下端部には、カップ
ラ51を介してピアノ線40へのテンション付与手段で
あるバランスウエイト52が取付けられている。またそ
の指針支持筒44の下端には、センターローッド53が
取付けられており、このセンターロッドによって、従来
例で示したと同様のスピンドル54が支持されているも
のである。
【0024】上記下部ハウジング45の軸孔46には、
軸受け55が設けられているが、この軸受け55は、指
針支持筒44の外周とは常時接触されているものではな
く、その指針支持筒44がラジアル方向への大幅な揺動
を生じたとき、その揺動を抑制するために備えられてい
るものである。
【0025】56は上端が上部ハウジング32の上面よ
り突設されているクラッチガイド操作杆であって、この
クラッチガイド操作杆56を押し下げることにより梃子
杆57が支軸58を支点として図面において反時計方向
に回動し、その結果、クラッチガイド42が、ばね59
の弾圧力に抗して引き上げられ、その結果、目盛板43
の周縁と指針支持体48の先端とが接触して、目盛板4
3と指針47とが一体的となる。60は目盛板43の下
側に突設されているストッパーピンであって、このスト
ッパーピン60に、回動する指針支持体48が当接する
ことにより、その指針支持体48が目盛板43に対して
360度以上の回転差を有しないようにして、ピアノ線
の過剰な捩れを防止しているものである。
【0026】次に上記構成の粘度計による粘性液体の粘
度を測定するには、スピンドル54を試料である粘性液
体を入れるビーカ内の粘性液体中に侵漬し、そこでモー
タ33を駆動する。このモータ33の駆動力は減速機構
34を介して出力軸35を適宜速度で回転させ、その結
果、回転筒37、ねじ軸39、目盛板43のいずれもが
等速で回転する。
【0027】また上記ねじ軸39にピアノ線40を介し
て垂下されている指針支持筒44及びスピンドル54
も、ねじ軸39の回転に追従して回転しようとするが、
スピンドル54に設けられているインペラ(図示せず)
が粘性液体内に侵漬されていることで、その指針支持筒
44は、粘性液体の負荷を受けるため、その指針支持筒
44の回転は、ピアノ線40の捩れ作用でねじ軸39に
対して遅れを生じながら追従回転し、この遅れ量が目盛
板43と指針47と相対的位置関係で示されている。
【0028】このとき、クラッチガイド操作杆56を押
し下げることにより、梃子杆57、クラッチガイド42
を介して目盛板43が、ばね59の弾圧力に抗して引き
上げられ、その結果、目盛板43の周縁と指針支持体4
8の先端とが接触して目盛板43と指針47とが一体に
結合される。この時モータ33の回転を停止させれば、
目盛板43と指針47との位置関係によって粘性液体の
粘度を読み取ることができる。
【0029】このように、本実施形態では、スピンドル
54を取付けてなる指針支持筒44を、ピアノ線40を
介して出力軸35と一体のねじ軸39に垂下状態に吊持
させて指針支持筒44の軸受け構造を省いていることを
特長としている。
【0030】すなわち、ねじ軸39に対してピアノ線4
0を介して垂下(吊持)されている指針支持筒44及び
その指針支持筒44に連結されるスピンドル54等の各
部材には、ラジアル方向及びスラスト方向の軸受けを有
していないことから、スピンドル側で機械的摩擦抵抗を
生じることがなく、従って粘性液体の粘度負荷力を指針
47の動作として精度良く伝達せしめることができるの
で、精度の高い粘度測定が可能となる。
【0031】またピアノ線40によって垂下されている
指針支持筒には、バランスウエイト52が取付けられて
いることから、このバランスウエイト52の作用によっ
て、ピアノ線40には、スラスト方向のテンションがか
けられ、該ピアノ線の直線性が保たれると共に、指針支
持筒44及びスピンドル54の回転時における軸芯が安
定し、スピンドル54等の回転振れが未然に防止でき
る。
【0032】またスピンドル54、指針支持筒44等の
垂直調整は、不図示である水準器等を用いれば、きわめ
て容易かつ確実に行なえる。またトルクのゲイン調整
は、チャック50を操作してピアノ線40の長さを調整
することが容易に行なえるものである。
【0033】なお上記実施形態では、トーションバーと
してピアノ線40を用いて説明したが、このピアノ線4
0に限られるものではなく、ラジアル方向の捩れを生ぜ
しめることができる部材、例えば板ばね形状、パイプ形
状等であってもよい。
【0034】また上記実施形態では、トーションバーに
軸方向のテンション(垂力)を付与せしめるための手段
として、バランスウエイト52を設けているが、このバ
ランスウエイトにかえ、磁石を指針支持筒44に取付け
ると共に、下部ハウジング45に取付けられている蓋体
61を固定磁石とするか又はこの蓋体61に固定磁石を
取付けて、上記磁石を固定磁石で吸引することによりト
ーションバーにテンションを付与せしめるようにしても
よい。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、試料であ
る粘性液体中に侵漬されるスピンドルを連結している指
針支持筒44をトーションバー40によって垂下せし
め、さらにこのトーションバー40の捩れ量を利用して
粘度を測定するようにした粘度計であるから、その指針
支持筒及びスピンドル等において、スラスト方向又はラ
ジアル方向の軸受け部を設ける必要がなく、従って指針
支持筒及びスピンドル等の軸受け部における摩擦抵抗力
が皆無となって、粘性液体の粘度負荷力を指針の動作と
して有効に伝達せしめることができ、特にトルク時の感
度が飛躍的に向上し、トーションバーの振れに起因する
粘度指示が高められ、これにより精度の高い粘度計測が
可能となる。
【0036】また本発明の粘度計では、従来の渦巻きば
ねにかえて、安価なトーションバーを用いていることか
ら、経済性が高められることは勿論のこと、また粘度計
のトルク調整は、トーションバーの長さを調整するとい
う極く簡単な手段で行なうことができるので、従来の渦
巻きばねの円弧の長さを調整するものに比して、上記ト
ルク調整が短時間の下で容易に行なうことができる。
【0037】また本発明では、バランスウエイトを用い
てトーションバーに下方(スラスト方向)へのテンショ
ンを作用させていることから、そのバランスウエイトに
よる慣性力で指針支持筒及びスピンドル等の回転軸芯を
安定させることができ、これによって上記指針支持筒及
びスピンドル等においては、揺動抵抗を生じることのな
い安定した回転が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明よりなる粘度計の実施形態を示した断面
説明図。
【図2】従来の粘度計を示した全体形態の説明図。
【図3】従来の粘度計を示した内部構造の断面図。
【符号の説明】
31…粘度計 32…上部ハウジ
ング 33…モータ 34…減速機構 35…出力軸 36…ジョイント
部材 37…回転筒 38…軸受け 39…ねじ軸 40…ピアノ線 41…目盛板支持筒 42…クラッチガ
イド 43…目盛板 44…指針支持筒 45…下部ハウジング 46…軸孔 47…指針 48…指針支持体 49…チャックベース 50…チャック 51…カップラ 52…バランスウ
エイト 53…センターロッド 54…スピンドル 55…軸受け 56…クラッチガ
イド操作杆 57…梃子杆 58…支軸 59…ばね 60…ストッパー
ピン 61…蓋体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度計内に組込まれているモータ(3
    3)により回転される垂直方向の出力軸(35)の下端
    に、垂下されるトーションバー(40)の上端を取付
    け、該トーションバー(40)の下端に、スピンドル
    (54)を連結保持する指針支持筒(44)を垂下状態
    で吊持せしめていることを特徴とする粘度計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粘度計において、トーシ
    ョンバー(40)に、そのスラスト方向のテンションを
    付与せしめるためのテンション付与手段(52)を設け
    ていることを特徴とする粘度計。
  3. 【請求項3】 トーションバーがピアノ線であることを
    特徴とする請求項1記載の粘度計。
  4. 【請求項4】 テンション付与手段がバランスウエイト
    であることを特徴とする請求項2記載の粘度計。
  5. 【請求項5】 テンション付与手段が磁力を用いている
    ことを特徴とする請求項2記載の粘度計。
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