JPH09243290A - アルミニウム合金製熱交換器 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器

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JPH09243290A
JPH09243290A JP4921396A JP4921396A JPH09243290A JP H09243290 A JPH09243290 A JP H09243290A JP 4921396 A JP4921396 A JP 4921396A JP 4921396 A JP4921396 A JP 4921396A JP H09243290 A JPH09243290 A JP H09243290A
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JP
Japan
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peripheral surface
lid
aluminum alloy
brazing
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JP4921396A
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Inventor
Masatake Niihama
正剛 新濱
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Marelli Corp
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘッダ1aの下端部外周面と蓋体9を構成す
る円筒部11の内周面とのろう付け面積を広くして、こ
の蓋体9の耐圧強度を確保する。 【構成】 蓋体9を構成する円筒部11の内周面に複数
の突起14、14を形成する。蓋体9をヘッダ1aの下
端部に外嵌した状態で、上記円筒部11の内周面とヘッ
ダ1aの下端部外周面との間には、円筒状の隙間12が
形成される。ろう付け時、上記ヘッダ1aの外周面を流
下したろう材は、この隙間12内に入り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るアルミニウム合金
製熱交換器は、例えば自動車用空調機を構成するコンデ
ンサとして利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調機に組み込み、コンプレッ
サで圧縮されて温度上昇した冷媒を放熱して凝縮液化さ
せる為のコンデンサとして、例えば図8に示す様なアル
ミニウム合金製の熱交換器が広く使用されている。この
熱交換器は、例えば実開平4−94159号公報に記載
されたものである。先ず、この従来構造に就いて説明す
る。
【0003】1対のヘッダ1a、1bは、互いに間隔を
あけて平行に配置されている。これら各ヘッダ1a、1
bは、それぞれアルミニウム合金により円管状に造られ
て、蓋体9、9によりそれぞれの両端部を塞がれてい
る。各ヘッダ1a、1bの側面で互いに対向する部分に
は、それぞれがスリット状である複数の通孔2、2を形
成しており、各通孔2、2の内側にそれぞれ伝熱管3、
3の両端部を、がたつきなく挿入している。これら各伝
熱管3、3は、それぞれがアルミニウム合金製の板材に
より扁平管状に形成されている。又、隣り合う伝熱管
3、3の間にはフィン4、4を挟持している。このフィ
ン4、4は、それぞれがアルミニウム合金製の薄板を波
形に形成して成るコルゲート型のものである。
【0004】更に、上記1対のヘッダ1a、1bのうち
の一方(図8の左方)のヘッダ1aの上部には、このヘ
ッダ1a内に冷媒蒸気を送り込む為の送り込み管5を、
他方(図8の右方)のヘッダ1bの下部には、液状冷媒
を取り出す為の取り出し管6を、それぞれ設けている。
尚、上記伝熱管3、3とフィン4、4とから成るコア部
7の両側にはサイドサポート8、8を設け、各サイドサ
ポート8、8の両端部を上記各ヘッダ1a、1bに接合
して、上記コア部7の補強を図っている。上記フィン
4、4は、両端の伝熱管3、3の外側面と各サイドサポ
ート8、8との間にも設けている。
【0005】上述の様なアルミニウム合金製熱交換器の
構成各部材は、図8に示す様に組み立てた状態で、やは
りアルミニウム合金製のろう材により互いにろう付け接
合される。この為、隣り合う部材同士の接合部には上記
ろう材を存在させる。実際の場合には、上記各ヘッダ1
a、1b及び伝熱管3、3を構成するアルミニウム合金
製の板材として内外両周面にろう材を積層した、所謂ク
ラッド材を使用する。又、サイドサポート8、8も、少
なくともフィン4、4側にろう材を積層した、クラッド
材を使用する。
【0006】これら各部材1a、1b、3、8の表面に
存在するろう材は、ろう付けの為の加熱により溶けて、
上記各ヘッダ1a、1bの上下両端部周面と蓋体9、9
の周面との間、前記通孔2、2の内周縁と伝熱管3、3
の端部外周面との間、各伝熱管3、3の側面とフィン
4、4との当接部、ヘッダ1aの上部に形成した通孔の
内周縁と送り込み管5の基端部外周面との間、ヘッダ1
bの下部に形成した通孔の内周縁と取り出し管6の基端
部外周面との間に行き渡る。そして、冷却固化後は、こ
れら各部材1a、1b、3、4、5、6、8、9同士を
結合固定すると共に、結合部の気密、液密保持を図る。
尚、ろう付け性を向上させる為に、加熱に先立って、ろ
う付けすべき部材の表面にフラックスを付着する。
【0007】上述の様に構成されるアルミニウム合金製
熱交換器をコンデンサとして使用する場合には、上記送
り込み管5から冷媒蒸気を送り込むと共に、上記コア部
7の表裏方向に冷却用の空気を流通させる。この冷媒蒸
気は、上記一方のヘッダ1aから他方のヘッダ1bに向
けて複数の伝熱管3、3を流れる間に、上記冷却用の空
気との間で熱交換を行なって冷却され、凝縮液化した状
態で、上記取り出し管6から取り出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する従来のアルミニウム合金製熱交換器の場合、各ヘ
ッダ1a、1bの下端開口部を塞ぐ蓋体9、9のろう付
け面積を確保する事が難しく、この蓋体9、9装着部分
の耐圧強度が不足する可能性があった。即ち、上記各ヘ
ッダ1a(又は1b。以下同じ。)の下端開口部を蓋体
9で塞ぐには、例えば図9に示す様に、ヘッダ1aの下
端部を有底円筒状の蓋体9に圧入した後、これら両部品
1a、9を加熱ろう付けする。ろう付けの為のろう材
は、上記ヘッダ1aの外周面にクラッドされたろう材が
流下する事により供給される。
【0009】上記ヘッダ1aの外周面を流下したろう材
が、このヘッダ1aの外周面と上記蓋体9の内周面との
間に入り込めば、このヘッダ1aに対する蓋体9のろう
付け面積を確保できる。ところが、上記両周面同士は圧
入であり、これら両周面同士の間には殆ど隙間が存在し
ない為、フラックスがこれら両周面同士の間に入り込み
にくく、ろう材は図10に示す様に、上記蓋体9の上端
縁にフィレット10として溜る。勿論、上記ヘッダ1a
の下端部外周面で上記蓋体9の内周面と対向する部分に
もろう材層が存在するが、上述した様にフラックスはこ
れら両周面同士の間に入り込みにくく、場合によっては
十分なろう材が確保されず、上記した様な耐圧強度の不
足が発生する場合もある。
【0010】又、上記蓋体9内にヘッダ1aの下端部を
圧入する作業は面倒で、しばしば蓋体9内にヘッダ1a
を斜めに挿入しがちである。そして、斜めに挿入したま
まろう付け作業を行なった場合には、十分なろう付け面
積を確保する事ができず、上述の様なろう付け不良に基
づく耐圧強度の不足が発生し易い。本発明のアルミニウ
ム合金製熱交換器は、上述の様な不都合を解消すべく発
明したものである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】本発明のアルミニウム合金
製熱交換器は、前述した従来のアルミニウム合金製熱交
換器と同様に、それぞれがアルミニウム合金により管状
に造られ、互いに間隔をあけて配置された1対のヘッダ
と、各ヘッダの上下両端開口部を塞ぐ蓋体と、上記各ヘ
ッダの側面で互いに対向する部分に形成された、それぞ
れがスリット状である複数の通孔と、それぞれがアルミ
ニウム合金により扁平管状に形成され、各通孔の内側に
それぞれの両端部をがたつきなく挿入された複数本の伝
熱管と、それぞれがアルミニウム合金製の薄板を波形に
形成して成り、隣り合う伝熱管の間に挟持されたフィン
とを備える。そして、上記1対のヘッダの上下両端部と
上記各蓋体との間、上記各通孔の内周縁と上記各伝熱管
の両端部外周面との間、上記各伝熱管の側面と上記フィ
ンとの当接部を、それぞれアルミニウム合金製のろう材
によりろう付けして成る。特に、本発明のアルミニウム
合金製熱交換器に於いては、少なくとも上記各ヘッダの
下端開口部を塞ぐ蓋体若しくはこの蓋体を覆う状態で上
記各ヘッダの下端部に固定されるブラケットは、上記各
ヘッダの下端部と嵌合する円筒部を備える。そして、こ
の円筒部の周面と上記各ヘッダの周面とをろう付けする
事により上記各ヘッダの下端部に固定されている。更
に、互いにろう付けされる上記円筒部の周面と上記各ヘ
ッダの周面とのうちの一方の周面には他方の周面に向け
て突出する小突起が形成されている。
【0012】
【作用】上述の様に構成される本発明のアルミニウム合
金製熱交換器によれば、各ヘッダの下端開口部を塞ぐ蓋
体若しくはこの蓋体を覆う状態で上記各ヘッダの下端部
に固定されるブラケットを構成する円筒部の周面とヘッ
ダの下端部周面との間には、小突起の高さに見合う隙間
が形成される。そして、この隙間から上記蓋体若しくは
ブラケットの円筒部の周面とヘッダの下端部周面との間
にフラックスを流入させる事が可能となり、この蓋体若
しくはブラケットのろう付け部を、フラックスで完全に
覆う事ができる。更に、ろう付け時にはろう材がこの隙
間に流入する。従って、上記円筒部の周面とヘッダの下
端部周面とが、安定した状態で十分に広い面積でろう付
けされる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の実施の形態
の第1例として、ヘッダ1aの下端部を有底円筒状の蓋
体9により塞ぐ部分の構造を示している。尚、本例の特
徴は、この蓋体9を構成する円筒部11の内周面と上記
ヘッダ1aの下端部外周面との間に、フラックス及び溶
融したろう材が流入し得るだけの厚さT12を有する微小
な隙間12を形成する事により、上記円筒部11の内周
面と上記ヘッダ1aの下端部外周面とのろう付け面積を
確保する点にある。その他の部分の構成及び作用は、前
記図8に示した従来構造と同様であるから図示及び説明
を省略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0014】上記蓋体9は、円筒部11の下端を底板部
13により塞いで成る、有底円筒状に形成している。上
記円筒部11の内径R11は、上記ヘッダ1aの下端部の
外径D1aよりも僅かに(例えば0.6mm以下)大きくし
ている。又、上記円筒部11の内周面には、特許請求の
範囲に記載された小突起である、複数の突起14、14
を設けている。これら各突起14、14は、上記円筒部
11の内周面の3個所以上(図示の例では4個所)に、
円周方向に亙って等間隔に、且つ各部毎に軸方向(図1
〜3の上下方向、図4の表裏方向)に離隔して複数個ず
つ(図示の例では2個ずつ、合計8個)設けている。
又、各部材9、1aの自由状態で、これら複数個の突起
14、14の最大内接円の直径D14は、上記ヘッダ1a
の下端部の外径D1aよりも僅かに小さく(R11>D1a
14)している。尚、この様な突起14、14を形成す
る作業は、上記円筒部11を形成する以前に行なう。即
ち、上記蓋体9は、円形の平板を絞り加工する事により
造るが、この絞り加工を行なう以前に、上記平板の一部
で上記円筒部11の内周面に対応する部分に上記突起1
4、14を、プレスにより突出形成しておく。尚、上記
突起14、14を、4個以上形成する場合には、必ずし
も上述した様に、円周方向に亙って等間隔に、且つ各部
毎に軸方向に離隔して設ける必要はない。例えば、突起
14、14を円周方向に亙って不均等な間隔で形成して
も良い。
【0015】上述の様な形状を有する蓋体9により上記
ヘッダ1aの下端開口部を塞ぐ作業は、次の様にして行
なう。先ず、図1に示す様に、上記蓋体9の上端開口部
と上記ヘッダ1aの下端開口部とを対向させ、このヘッ
ダ1aの下端部を上記蓋体9を構成する円筒部11内
に、図2に示す状態にまで押し込む。この押し込み作業
の結果、上記複数の突起14、14の先端が上記ヘッダ
1aの下端部外周面に弾性的に押し付けられ、この下端
部外周面と上記円筒部11の内周面との間に、円筒状の
隙間12が形成される。上記円筒部11の内径R11と上
記ヘッダ1aの下端部の外径D1aとの差の2分の1であ
る、この隙間12の厚さT12{=(R11−D1a)/2}
は僅か(例えば0.3mm以下)なものである。尚、上記
複数の突起14、14の存在に基づき、挿入作業時に上
記ヘッダ1aに対して蓋体9が傾斜しにくい。従って、
上記隙間12の厚さT12は、全周に亙ってほぼ均一にな
る。
【0016】上述の様にヘッダ1aの下端部に蓋体9を
外嵌した状態で、アルミニウム合金製熱交換器のろう付
け作業を行なえば、後述する様に、隙間12内に十分な
量のフラックスが流入すると共に、上記ヘッダ1aの外
周面に積層されたろう材が、上記隙間12に流入する。
即ち、上述した様にこの隙間12の厚さT12は僅かなも
のであるから、この隙間12の上端開口部に達したフラ
ックス及び(溶融した液状の)ろう材が、毛細管現象に
よって上記隙間12内に入り込み、この隙間12の全体
に亙って広がる。従って、温度低下後、このろう材が固
化した後に於いては、上記円筒部11の内周面とヘッダ
1aの下端部外周面とが、十分に広い面積でろう付けさ
れる。
【0017】尚、本発明は、ヘッダ1aの表面に積層
し、溶融状態でこのヘッダ1aの表面を流下するろう材
を、蓋体9とヘッダ1aとの間のろう付けに有効に利用
すべく考慮している。更に、本例の場合には、上記隙間
12内にろう材が入り込むのに先立って、上記ヘッダ1
aの外周面に付着したフラックスが、この隙間12内に
入り込む。即ち、アルミニウム合金製熱交換器の構成部
材同士をろう付けする際には、この構成部材を図8に示
す様に仮組み付けした後、加熱に先立って表面にフラッ
クスを付着させる。このうち、上記ヘッダ1aの外周面
に付着したフラックスは、加熱の比較的初期段階に於い
て、上記隙間12に入り込む。この結果、蓋体9の内周
面とヘッダ1aの外周面との間に十分な量のフラックス
を供給して、この部分のろう付け性を向上させる事がで
きる。
【0018】次に、図5は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。本例の場合には、ヘッダ1aの下端部
に、蓋体9aに加えて、このヘッダ1aの下端部を車体
に支持する為のブラケット17をろう付け固定してい
る。このうちの蓋体9aは、円筒部11の上端を天板部
16により塞ぎ、この円筒部11の下端縁部に外向フラ
ンジ状の鍔部15を形成して成る。この様な蓋体9a
は、上記円筒部11を上記ヘッダ1aの下端部に圧入す
ると共に、上記鍔部15の上面を上記ヘッダ1aの下端
縁に対向させ、これら上面と下端縁との間に隙間22を
介在させた状態で、このヘッダ1aの下端部に嵌合固定
している。
【0019】一方、上記ブラケット17は、円筒部18
の下端を底板部19により塞ぎ、更にこの底板部19の
下面にピン20を固設して成る。そして、上記円筒部1
8の内周面に、複数の突起14、14を設けている。
又、底板部19の一部には、内部に溜るガスを抜く為の
通孔21を穿設している。ブラケット17の各部とヘッ
ダ1aの下端部との寸法関係は、上述した第1例に於け
る蓋体9の各部とヘッダ1aの下端部との寸法関係と同
様である。
【0020】上述の様な蓋体9a及びブラケット17を
ヘッダ1aの下端部に嵌合した状態でアルミニウム合金
製熱交換器のろう付け作業を行なえば、上記ヘッダ1a
の内周面に積層されたろう材が、上記ヘッダ1aの下端
部内周面と上記蓋体9aとをろう付けすると同時に、上
記ヘッダ1aの外周面に積層されたろう材が、上記ヘッ
ダ1aの下端部外周面と円筒部18の内周面との間に形
成された隙間12に流入する。上述した第1例の場合と
同様に、この隙間12の厚さは僅かなものであるから、
この隙間12の上端開口部に達した(溶融した液状の)
ろう材が、毛細管現象によって、上記隙間12内に入り
込み、この隙間12の全体に亙って広がり、上記円筒部
18の内周面とヘッダ1aの下端部外周面とを、十分に
広い面積でろう付けする。従って、上記ヘッダ1aに対
するブラケット17のろう付け強度が十分に大きくな
る。
【0021】更に、本例の場合も上述した第1例の場合
と同様、上記隙間12内にろう材が入り込むのに先立っ
て、上記ヘッダ1aの外周面に付着したフラックスが、
この隙間12内に入り込む。即ち、加熱に先立って上記
ヘッダ1aの外周面に付着させたフラックスが、加熱の
比較的初期段階に於いて、上記隙間12を通じてブラケ
ット17内周面とヘッダ1aの外周面との間部分、及び
上記蓋体9aの鍔部15とヘッダ1aの下端縁との間の
隙間22に入り込む。この結果、これら間部分及び隙間
22部分に十分な量のフラックスを供給して、これら間
部分及び隙間22部分のろう付け性を向上させる事がで
きる。
【0022】本例の場合には、蓋体9aを構成する円筒
部11の外周面とヘッダ1aの下端部内周面とのろう付
け面積は、従来構造に比べて広くなる事はない。但し、
本例の場合には、上記蓋体9aをヘッダ1aの下端部に
向け抑え付けているブラケット17の円筒部18が、こ
のヘッダ1aに対して十分に広い面積でろう付けされ
る。又、ヘッダ1aの下端縁と蓋体9aの蓋部15の上
面との間に形成される隙間22内に、ろう材及びフラッ
クスが流入し、上記下端縁と上記上面とをろう付けす
る。従って、上記蓋体9aの耐圧強度を十分に確保でき
る。
【0023】次に、図6は、本発明の実施の形態の第3
例を示している。本例の場合には、蓋体9bを、上端が
塞がれた円筒状で、下端部外周縁に鍔部15を有する形
状としている。即ち、上記蓋体9bは、円筒部11の上
端を天板部16により塞ぎ、この円筒部11の下端縁部
に外向フランジ状の鍔部15を形成して成る。本例の場
合には、上記円筒部11の長さを、上述した第2例の場
合よりも長くしている。そして、上記円筒部11の外径
11は、上記ヘッダ1aの下端部の内径R1aよりも僅か
に(例えば0.6mm以下)小さくしている。又、上記円
筒部11の外周面には、複数の突起14、14を設けて
いる。そして、各部材9b、1aの自由状態で、これら
複数個の突起14、14の最小外接円の直径D14´を、
上記ヘッダ1aの下端部の内径R1aよりも僅かに大きく
(D14´>R1a>D11)している。
【0024】上述の様な蓋体9bをヘッダ1aの下端部
に内嵌した状態でアルミニウム合金製熱交換器のろう付
け作業を行なえば、上記ヘッダ1aの内周面に積層され
たろう材が、上記ヘッダ1aの下端部内周面と上記円筒
部11の外周面の間に形成され、その下端部を上記鍔部
15により塞がれた隙間12aに流入する。前述した第
1例の場合と同様に、この隙間12aの厚さは僅かのも
のであるから、この隙間12aの上端開口部に達した
(溶融した液状の)ろう材が、毛細管現象によって、上
記隙間12a内に入り込み、この隙間12aの全体に亙
って広がり、上記円筒部11の外周面とヘッダ1aの下
端部内周面とを、十分に広い面積でろう付けする。
【0025】次に、図7は、本発明の実施の形態の第4
例を示している。本例の場合には、ろう材を流入させる
為の隙間12aを形成する為の突起14、14を、蓋体
9cを構成する円筒部11の外周面に代えて、ヘッダ1
aの下端部内周面に形成している。その他の構成及び作
用は、上述した第3例の場合と同様である。
【0026】
【発明の効果】本発明のアルミニウム合金製熱交換器
は、以上に述べた通り構成され作用するので、アルミニ
ウム合金製熱交換器の耐圧強度を十分に確保して、製品
の歩留を向上させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を構成するヘッダ
の下端部と蓋体と示す部分正面図。
【図2】同じく組み合わせた状態で示す断面図。
【図3】蓋体のみを取り出して示す正面図。
【図4】同じく平面図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同
様の図。
【図6】同第3例を示す、図2と同様の図。
【図7】同第4例を示す、図2と同様の図。
【図8】従来から知られたアルミニウム合金製熱交換器
の1例を示す斜視図。
【図9】従来構造を示す、図1と同様の図。
【図10】従来構造を組み立てた状態で示す部分正面
図。
【符号の説明】
1a、1b ヘッダ 2 通孔 3 伝熱管 4 フィン 5 送り込み管 6 取り出し管 7 コア部 8 サイドサポート 9、9a、9b、9c 蓋体 10 フィレット 11 円筒部 12、12a 隙間 13 底板部 14 突起 15 鍔部 16 天板部 17 ブラケット 18 円筒部 19 底板部 20 ピン 21 通孔 22 隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれがアルミニウム合金により管状
    に造られ、互いに間隔をあけて配置された1対のヘッダ
    と、各ヘッダの上下両端開口部を塞ぐ蓋体と、上記各ヘ
    ッダの側面で互いに対向する部分に形成された、それぞ
    れがスリット状である複数の通孔と、それぞれがアルミ
    ニウム合金により扁平管状に形成され、各通孔の内側に
    それぞれの両端部をがたつきなく挿入された複数本の伝
    熱管と、それぞれがアルミニウム合金製の薄板を波形に
    形成して成り、隣り合う伝熱管の間に挟持されたフィン
    とを備え、上記1対のヘッダの上下両端部と上記各蓋体
    との間、上記各通孔の内周縁と上記各伝熱管の両端部外
    周面との間、上記各伝熱管の側面と上記フィンとの当接
    部を、それぞれアルミニウム合金製のろう材によりろう
    付けして成るアルミニウム合金製熱交換器に於いて、少
    なくとも上記各ヘッダの下端開口部を塞ぐ蓋体若しくは
    この蓋体を覆う状態で上記各ヘッダの下端部に固定され
    るブラケットは、上記各ヘッダの下端部と嵌合する円筒
    部を備え、この円筒部の周面と上記各ヘッダの周面とを
    ろう付けする事により上記各ヘッダの下端部に固定され
    ており、互いにろう付けされる上記円筒部の周面と上記
    各ヘッダの周面とのうちの一方の周面には他方の周面に
    向けて突出する小突起が形成されている事を特徴とする
    アルミニウム合金製熱交換器。
JP4921396A 1996-03-06 1996-03-06 アルミニウム合金製熱交換器 Pending JPH09243290A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100457635B1 (ko) * 2001-07-31 2004-11-18 일진산업 주식회사 브레이징에 적합한 절곡면을 갖는 부재의 성형방법
JP2009257624A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Denso Corp 熱交換器およびその製造方法
JP2012132594A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Fuji Electric Co Ltd 熱交換器

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