JPH09242518A - 弁座自動摺合わせ装置 - Google Patents

弁座自動摺合わせ装置

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JPH09242518A
JPH09242518A JP5130296A JP5130296A JPH09242518A JP H09242518 A JPH09242518 A JP H09242518A JP 5130296 A JP5130296 A JP 5130296A JP 5130296 A JP5130296 A JP 5130296A JP H09242518 A JPH09242518 A JP H09242518A
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JP
Japan
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valve seat
grindstone
sliding
grindstones
shaft
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Application number
JP5130296A
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English (en)
Inventor
Hirofusa Suzuki
博房 鈴木
Masao Okabe
正雄 岡部
Tatsuya Mihara
達也 三原
Tetsuya Ino
哲也 猪野
Takayoshi Maeda
高義 前田
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Hitachi Engineering and Services Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering and Services Co Ltd
Hitachi Ltd
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】弁座と弁座摺合わせ装置との芯合わせが容易に
でき、砥石の摩耗状況を把握でき、口径の異なる弁座の
摺合わせができ、摺合わせ作業を自動化すると共に、弁
座摺合わせ装置を弁箱から取外す必要なしに砥石を弁座
から引き離して持ち上げることが可能なる弁座摺合わせ
装置を提供する。 【解決手段】複数の砥石が弁座に対して自動調芯できる
ように砥石と砥石盤とを別体とし、複数砥石の連動によ
り、摺合わせ径の拡大,縮小が可能なる構成とし、摺合
わせ装置の芯ずれ検出器と、砥石の摩耗検出器と、演算
処理によって摺合わせ作業を自動的に行い得る制御装置
と、砥石盤の駆動軸を回転と昇降摺動とに使い分けが可
能なる昇降駆動装置とを備えた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービン,ガス
タービン等の主要弁および一般弁の弁座摺合わせ装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電設備または主要プラント設備に用い
られる蒸気弁は、当該設備の出力制御用および緊急停止
用としての重要な役割を有し、弁と弁座との当たり面は
常に完全な気密性能を要求されるものであるが、常時高
温の蒸気に晒されているため、稼働期間の経過と共に、
酸化スケールの付着堆積や蒸気流中に含まれて流入する
異物による損耗等によって、弁と弁座との気密性能が損
なわれることがある。このため、設備の定期検査時や損
耗発見時等において弁と弁座との気密性能を回復させる
目的で弁と弁座との摺合わせ作業が行われている。
【0003】この種の蒸気弁は一般に図19に示すよう
な球形弁と円錐弁座とからなる構造のものが用いられて
いる。図19において、弁箱1に嵌装固着された円錐弁
座4に対して当たり面が球形を成す弁3、および弁3′
が当接しており(図19は上側弁3と下側弁3′の複弁
構造の例)、弁箱1に植設されたボルト6によって取付
けられている上蓋5を取外すことによって弁3および弁
3′は弁箱1の外に取出して個別に摺合わせ作業が行わ
れているが、弁座4は弁箱1に固着されており弁箱1の
外に取り出すことができないため弁座の当たり面7およ
び7′の摺合わせ作業は弁箱内で行われている。
【0004】図20は従来の方法による弁座の摺合わせ
作業を示す図であり、弁箱1に植設されたボルト6に支
承された支持台8を貫通する摺合わせ軸9の下端部に砥
石盤10を取付け、支持台8の上部に設けられた駆動装
置11によって砥石盤10が回転される構成である。摺
合わせ作業は砥石盤10に装着された砥石または砥紙を
弁座4に接座させ、駆動装置11により弁座4に対して
適当な接触力を加えながら砥石盤10を回転させること
によってなされるが、このような従来の摺合わせ装置に
は次のような欠点があった。すなわち、 (1)摺合わせ作業に際して、弁座4と砥石盤10との
同心度および平行度を正確に一致させる必要があるが、
従来の摺合わせ装置では弁座4と砥石盤10との同心度
および平行度を正確に把握確認する適切な方法がなく、
その芯合わせ作業は専ら熟練作業者の技能に委ねられ、
多大の時間を要して行われていた。
【0005】(2)長期間に亘って高温蒸気に晒される
ことによる弁箱1や弁座4の変形があり、弁座4と砥石
盤10との芯合わせが適正であった場合でも、砥石盤1
0のような円形状の砥石盤では弁座4の当たりが、いわ
ゆる片当たりとなり全周に亘り正確な当たり面を得るこ
とが困難であった。
【0006】(3)摺合わせ作業の進行につれて砥石が
摩耗するため取替えを要するが、摺合わせ作業中に砥石
の摩耗状況を把握する方法がないため、砥石の適切な交
換管理ができなかった。
【0007】(4)摺合わせ作業に際し、砥石への加圧
力,砥石の回転操作量,回転回数,摺合わせ程度の判定
等、摺合わせ作業の方法,要領については、作業者の判
断に委ねられていたため、合理的な作業管理が困難であ
った。
【0008】(5)弁座4の口径が異なる場合には砥石
盤10を弁座4の口径に適合したものに取替える必要が
あり、砥石盤10は弁座4の数だけ必要となり、発電設
備のように異口径弁が多数設けられている場合には、摺
合わせ装置の費用が多大であった。
【0009】(6)弁座の摺合わせ状態の確認や砥石の
交換時等の場合には、弁箱上に設置された弁座摺合わせ
装置を取外して吊り上げなければならず、その際の取外
し再組立てに多大の労力と時間を要するばかりでなく、
弁座摺合わせ装置の吊上げ時にクレーンを必要とし、発
電設備の定期検査時等の場合にはクレーン作業が重複
し、限られた期間内での作業工程に支障を来すことが多
かった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記従来方法の欠点を
改善するために要請される課題は次の諸点である。
【0011】(1)弁座4と摺合わせ用砥石盤10との
同心度および水平度とを容易に計測把握することがで
き、その同心度および水平度を適性値とするための修正
設定が容易に行える機能を備えた摺合わせ装置とするこ
と。
【0012】(2)摺合わせ作業中に砥石の摩耗量を把
握することによって、砥石の交換時期を予測し、能率的
な作業が行える機能を備えた摺合わせ装置とすること。
【0013】(3)弁座の摺合わせ作業時に、摺合わせ
用砥石に与える加圧力,回転動作量,回転回数、等の砥
石操作が、弁座の口径,材質,稼働期間,損耗状況、等
の諸条件を考慮した最適値を得てその作業時間が最短と
なるような操作方法とし、作業の自動化が可能なるよう
な機能を備えた摺合わせ装置とすること。
【0014】(4)弁座4と摺合わせ用砥石盤10とが
多少芯ずれ(偏芯)状態に組込まれた場合でも、砥石が
弁座の摺合わせ面に対して自動的に芯合わせを行いなが
ら正確に当接するような自動調芯機能を砥石側に備える
こと。
【0015】(5)1組の摺合わせ装置において、口径
の異なる複数の弁座に対しても摺合わせ作業が可能なる
ように、砥石の摺合わせ口径を調節するための砥石回転
径調節機能を備えること。
【0016】(6)弁箱上に設置された弁座摺合わせ装
置を取外すことなく、必要に応じ砥石部を弁座と弁箱上
部間で昇降自在となる機能を摺合わせ装置自身に備える
こと。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記従来方法の欠点を改
善するためにとられた手段は次の通りである。
【0018】(1)摺合わせ装置の主要部である砥石盤
と砥石とを別体品とし、砥石盤に対して自在に動き得る
ように球面接手を介して砥石盤の周囲に配置された複数
個の砥石が、弁座面に正確に当接しながら摺動回転する
ことによって、それぞれの砥石が弁座に対して自動的に
調芯される構成とした。
【0019】(2)弁箱上に設定された摺合わせ装置本
体の設定状態を計測把握するための検出器と、摺合わせ
作業上の砥石の摩耗量を計測するための検出器とを備
え、これらの計測値と基準値とにより作業の自動化が図
られる制御装置を備えた構成とした。
【0020】(3)鉛直に弁箱に挿入されている砥石駆
動軸に対して、摺合わせ作業時の回転力と、非摺合わせ
作業時の昇降力とを選択的に伝達し得る構成とした。
【0021】例えば具体的には以下に示すとおりであ
る。
【0022】第1の特徴は、複数の砥石を備えた弁座の
摺合わせ装置において、該砥石は同一の回転面上に複数
個有し、該砥石の各々の軸端部は球面接手により回転駆
動される砥石型に連結されてなるものである。
【0023】第2の特徴は、前記複数個の砥石の砥石回
転径の調節機構を備えたものである。
【0024】第3の特徴は、弁箱内に装着固定された弁
座の中心と、弁座摺合わせ用砥石の中心との芯ずれ量を
検出するための芯ずれ量検出器と、回転する砥石の水平
度を検出するための水平度検出器とを備え、それぞれの
検出器によって得られた計測値を出力表示するととも
に、適正な同心度および水平度を得るために修正すべき
位置と修正すべき調節量とを、基準値との演算処理によ
り算出して出力表示する機能を有するものである。
【0025】第4の特徴は、該砥石の摩耗量を検出する
ための摩耗量検出器を備え、該検出器によって得られた
摩耗量と入力された作業諸条件データとの演算処理によ
り、砥石の継続使用可能時間を算出して出力表示する機
能を有する制御装置を備えたものである。
【0026】第5の特徴は、弁座の摺合わせ面上を摺動
旋回する砥石の駆動軸の旋回角度および旋回回数を制御
する機能を備えたものである。
【0027】第6の特徴は、鉛直方向を軸長とした軸の
ほぼ全長に亘ってキー溝を刻設し、該キー溝内にラック
を装着し、弁座の摺合わせ作業時にはキー溝と係合する
動力伝達機構により回転し、非摺合わせ作業時には非回
転状態で、ラックと係合する昇降駆動装置により砥石部
が昇降自在となる砥石駆動軸を備え、砥石駆動軸との昇
降駆動力の係合関係を着脱自在とする昇降駆動装置を備
えたものである。
【0028】上述の構成,機能としたことにより、摺合
わせ装置の設定が迅速かつ正確にできるとともに、弁座
と摺合わせ用砥石盤とが多少の芯ずれ(偏芯)状態に組
込まれた場合や、弁座面に多少の変形があった場合に
も、実際に摺合わせの主体となる砥石群が弁座面に対し
て個別に自動的に調芯を行いながら摺合わせが行われる
ため、均一な摺合わせ面が得られ、砥石の摩耗量把握に
より適正な砥石管理を行い得、作業条件を与えることに
よって、摺合わせ作業の自動化が可能となり、弁座の摺
合わせ状況の確認判定または砥石の交換作業時等の場合
に、弁箱上に設置された弁座摺合わせ装置をその都度取
外す必要がないため、摺合わせ作業時の労力の大幅な軽
減と作業時間の短縮が図られる効果がある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて、
本発明を詳細に説明する。
【0030】図1は本発明の一実施例を示す全体図、図
2は図1のA−A線から見た平面図、図3は図1の部分
詳細図、図4は図3のB−B線から見た側面図、図5〜
図8は砥石41の形状説明図、図9は円弧形状砥石の適
用図、図10は偏芯度および水平度検出器の説明図、図
11は砥石の摩耗量検出器の説明図、図12〜図17は
砥石盤装置30の昇降駆動装置の説明図である。
【0031】まず、装置構成の概要について説明する。
図1,図2において、装置固定機構20には弁箱1に植
設された上蓋締付けボルト6を利用して固定する固定ク
ランプ21,装置固定機構20のレベル調整用ネジ2
2,駆動源であるモータ23,駆動装置24が設けられ
ており、駆動装置24の出力軸(中空軸)25(図14)
はキー付き中空軸となっており、この中空軸25に昇降
軸26が嵌装されている。昇降軸26の先端部には、砥
石盤装置30と特殊形状砥石41が装着されており、制
御盤60によって制御されるモータ23によって駆動さ
れる構成である。本発明装置の第1の特徴点である砥石
41の自動調芯機能について図3〜図5により説明す
る。図3において、昇降軸26に取付けられた砥石盤3
1に刻設された溝32に係合された砥石ホルダー33が
昇降軸26に螺合された調節円盤34を上下に調節する
ことにより、砥石ホルダー33の斜面33′と調節円盤
34の斜面34′との作用により、複数個の砥石ホルダ
ー33が同時に同量だけ半径方向に移動可能なるように
嵌装されている。各砥石ホルダー33には、調節ネジ3
5を一端として作用するバネ36により押圧されている
球面座付きバネ受け37の球面に当接するように先端を
球面として砥石軸39と一体となった砥石41が図5に
示すスプリング付きボールプランジャー38により、砥
石軸39の四角部が四方より押圧支持されている。この
ため、砥石41は砥石軸39を介してバネ36の可撓性
により軸方向に移動できるとともに、その軸端の球面を
支点とした全方位傾動が可能なるように取付けられてい
る。
【0032】次に本装置による弁座の摺合わせ作業につ
いて説明する。図1に示す構成の装置により、図1およ
び図3に示すような砥石41を弁座4に接触させ、駆動
装置24により昇降軸26,砥石盤31を介して円周方
向に配置された複数個の砥石41を弁座4に対して適正
な押圧力を与えながら回転させて摺合わせ作業を行うの
であるが、その際砥石盤装置30の中心と弁座4との中
心が一致しない偏芯状態にあった場合でも、複数個の砥
石41はそれぞれのバネ36によってあらかじめ設定さ
れた押圧力で弁座面を押圧するとともに、砥石軸39の
軸端の球面接手の作用により弁座4の円錐斜面に正確に
当接することができ、砥石盤31を回転させることによ
り、砥石41は弁座4の円錐斜面に常に密着接触しなが
ら回転することができ、複数個の砥石41はそれぞれ個
別に弁座4の半径方向への移動と弁座4の円錐斜面に適
合するように傾動することにより、弁座4と砥石盤31
の偏芯量を自動的に吸収するいわゆる自動調芯運動を行
いながら弁座4の摺合わせ作業が行われる。
【0033】図5〜図8は砥石41の形状を示す図であ
る。図6は弁座4に接する砥石面が平面円盤形状であ
り、図7は砥石面がゆるやかな球形曲面を有する砥石で
あり、図8は図6,図7の平面図である。弁座4の被摺
合わせ面を一様に摺合わせする場合にま図6に示す形状
の砥石が使用され、弁座4の部分的な損傷部の除去のた
めに深い摺合わせを要する場合には図7に示す曲面砥石
が効果的である。図9に曲面砥石を使用した例を示す。
図9において、弁座4の一部に損傷痕4′があり、これ
を除去する場合には砥石41の曲面頂部を損傷痕4′部
に当接させ、その近傍を重点的に摺合わせすることによ
り、効果的,能率的に摺合わせすることができる。
【0034】次に本発明装置の第2の特徴点である弁座
口径の異なる弁座に対して同一の砥石盤装置30を適用
するための砥石の回転直径の拡大,縮小方法について説
明する。図3において昇降軸26に螺合された調節円盤
34を上方に螺上げると調節円盤34の斜面34′と砥
石ホルダー33の斜面33′との作用により複数個の砥
石ホルダー33が砥石盤31の溝32内を同時に同量だ
け摺動して外方に移動するため、より口径の大きい弁座
の摺合わせに適用できる。反対に調節円盤34を下方に
螺下げて砥石ホルダー33を外方より内方へ押し移動さ
せることによってその回転径を縮径することができ、よ
り口径の小さい弁座の摺合わせに適用できる。拡径また
は縮径調節後は固定ネジ42にて砥石ホルダー33を固
定する。次に本発明装置の第3の特徴点である摺合わせ
装置本体の芯出し方法について説明する。図1,図2に
示す装置固定機構20の4個所に装置設置状態を監視す
るための芯ずれ検出器15が取付けられており、芯ずれ
検出器15は図10に示すように、垂直方向距離センサ
ー16と、水平方向距離センサー17にて構成されてお
り、垂直方向距離センサー16は図1,図10に示すよ
うに装置固定機構20から弁箱1の上蓋5の水平面まで
の距離Xを計測する。水平方向距離センサー17はセン
サーから上蓋締付けボルト6までの距離Yを計測する。
それぞれのセンサーは導線16a,17aによって制御
盤60(図1)に接続されている。制御盤60は表示お
よび出力部61,操作部62,駆動モータ制御回路6
3,操作演算回路64,高さ信号処理回路65,高さ比
較処理回路66,水平信号処理回路67,水平距離比較
処理回路68,摩耗検出保護回路69,電源回路50,
記憶回路51,警報表示回路52から構成されている。
【0035】4個所に取付けられた垂直方向距離センサ
ー16の計測値は制御盤60内の高さ信号処理回路65
にて高さ信号に変換された後、高さ比較処理回路66に
て4個所の高さ違いを算出し、その結果から設定を調整
すべき場所と調整量を算出して、表示出力部61に出力
することにより、摺合わせ装置と弁座との平行度を容易
に調整することができる。
【0036】4個所に取付けられた水平方向距離センサ
ー17の計測値は制御盤60内の水平信号処理回路67
にて水平信号に変換された後、水平距離比較処理回路
68にて4個所の水平距離の違いを算出し、その結果か
ら設定を調整すべき場所と調整量を算出して、表示出力
部61に出力することにより、摺合わせ装置と弁座との
芯合わせを容易に調整することができる。
【0037】次に本発明装置の第4の特徴点である砥石
41の摩耗量の計測方法について説明する。図11は図
4のE−E線に沿った断面図であり、砥石41の摩耗検
出器18の取付け状態を示す図である。図4および図1
1に示すように、摩耗検出器18は砥石ホルダー33の
側面で砥石41の背面41aに対して垂直方向に取付け
られており、摩耗検出器18と砥石41の背面41aと
の間隙g1 を計測しており、その計測値は導線18aに
よって制御盤60に伝送される構成である。摺合わせ作
業の進行につれて砥石41が摩耗すると、砥石41は砥
石ホルダー33内のバネ36によって弁座側へ押し出さ
れ、砥石41の背面41aは破線にて示す41a′に変
位する。摺合わせ作業前の砥石41の厚みがT1 であ
り、摩耗検出器18との間隙がg1 であったものが、砥
石41の摩耗によりその厚みがT2になると間隙g1
2 に増大し、その差ΔTを摩耗量として計測する。こ
の計測値は制御盤60内の摩耗検出保護回路69にて各
検出器からの計測値と、あらかじめ入力されている基準
値とにより演算処理をされたうえ、出力表示部にその摩
耗状況と使用継続可能時間を出力することによって、適
切な砥石管理を行うことができ、摺合わせ作業の能率化
を図ることができる。
【0038】次に本発明装置の第5の特徴点である摺合
わせ盤の操作方法について説明する。弁座の摺合わせ作
業は弁座に対して砥石を加圧接触させながら砥石を往復
摺動回転(旋回揺動)させることによって行われ、その
旋回揺動量,旋回速度,揺動回数等によって摺合わせの
適否,作業時間の長短が大きく左右されるものである
が、従来の摺合わせ作業においては、その作業要領は作
業者の判断に委ねられていた。
【0039】本発明装置では、砥石盤31に与えられる
操作諸条件(旋回揺動量,旋回速度,揺動回数等)を弁
座の材質,使用期間,損耗状況,摺合わせ経過時間,砥
石の摩耗状況等のデータを考慮して、制御盤60内の操
作演算回路64にて演算処理されたそれぞれの適正値を
駆動モータに与えて合理的,能率的な摺合わせ作業を行
うものであり、図12,図13にその具体例を示す。図
12,図13は図3に示す砥石盤31に3個の砥石(4
1A,41B,41C)が等分配置された一例であり、
3個の砥石が分担する摺合わせ揺動角および揺動回数の
状況を示す図である。このような操作方法ができる機能
を制御盤60に備えたことにより摺合わせ作業を自動化
することができる。
【0040】次に本発明装置の第6の特徴点である昇降
駆動装置について図14〜図17により説明する。図1
4に示す昇降軸26に設けられたキー溝27の溝内に図
17に示すごとくラック72がキー溝27の全長に亘っ
て装着されており、ラック72と噛み合うための歯車7
3が減速機構74を介して昇降駆動装置70に取付けら
れた昇降駆動モータ71によって駆動されるようになっ
ており、装置固定機構20(図14,図15)上に設け
た直線軸受75上を、ハンドル77を操作することによ
って、ネジ軸76の作用により昇降駆動装置70全体が
一体となって直線軸受75上を左右に移動可能なるよう
に構成されている。
【0041】次に昇降駆動装置の機能について説明す
る。図15,図17は昇降軸26のキー溝27(図1
7)内に装着されたラック72に歯車73が噛み合って
昇降軸26を昇降させ得る状態を示しており、弁座の摺
合わせ作業時にはラック72から歯車73が右方へ引離
されて、昇降駆動装置70全体が図15に示す71′の
位置に置かれ、昇降軸26は回転可能である。
【0042】弁座の摺合わせ作業を中断して摺合わせ状
況を確認したい場合や、砥石の交換を要するような場合
には、まず砥石駆動軸である昇降軸26の回転を停止さ
せた後、図15に示すハンドル77を操作すると、昇降
駆動装置70は直線軸受75上を一体となって破線で示
す71′の位置から実線71にて示す位置に左方へ移動
し、歯車73がラック72と噛み合って図15,図17
に示す状態となる。
【0043】次いで昇降駆動モータ71により減速機構
74を介して歯車73をラックを上昇させる方向に回転
させることにより、ラックと一体化されている昇降軸2
6が上昇し、図14に示すように砥石盤31も上方へ移
動して破線にて示す31′の位置に引き上げられ、弁座
の点検や砥石交換等の作業が行い得る状態となる。
【0044】図21は平面弁座に対する従来の摺合わせ
方法を示す図であり、その設定方法,摺合わせ方法、お
よびその欠点は図20によって説明した円錐弁座の例と
ほぼ同様である。図18は平面弁座に対して本発明装置
を適用した例を示す図であり、図3に示した砥石41を
被摺合わせ弁座面に接するように垂直に取付けたことが
相違するのみであり、その作用,効果は既に説明した円
錐弁座の場合と同様であり、砥石41の取付け方法を適
宜選択することにより、弁座面の角度に制限されること
なく本装置を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳説したように、本発明の弁座自動
摺合わせ装置によれば、次のような効果がある。すなわ
ち、 (1)摺合わせ装置に芯ずれ検出器を備えたことにより
装置全体の設定を容易に行うことができるとともに、砥
石の回転により弁座と砥石との調芯作用が自動的に行わ
れるため、被摺合わせ弁座の中心に対して本摺合わせ装
置の中心を必ずしも正確に芯合わせする必要がないた
め、摺合わせ作業に際して装置全体の取付け,設定が極
めて容易にできる。
【0046】(2)砥石の回転径を調節することによ
り、同一の摺合わせ装置により口径の異なる弁座に対し
て適用することができる。
【0047】(3)砥石の摩耗検出器を備えたことによ
り適正な砥石管理ができ、作業の能率化が図られる。
【0048】(4)弁座の諸条件,砥石の状況,摺合わ
せ経過時間等を加味した操作を砥石盤に与えることによ
って、合理的な摺合わせ作業の自動化ができる。
【0049】(5)砥石の研削部を曲面形状としたこと
により、被摺合わせ弁座の部分的摺合わせを行うことが
でき、全体として能率的な摺合わせ作業ができる。
【0050】(6)弁座の摺合わせ作業時には昇降駆動
装置を砥石駆動軸から引き離して待機位置に置き、砥石
駆動軸を回転させて摺合わせ作業を行い得、砥石を弁座
から引き離すために砥石を引き上げたい場合には、昇降
装置を砥石駆動軸に係合させ昇降軸としての機能となる
ように、1本の軸を回転用と昇降用とに使い分けができ
るため、従来装置のような摺合わせ装置全体の取り外
し、クレーンによる吊り上げ,再取付け等の作業を要し
ない。
【0051】(7)以上諸点の総合効果として、弁座摺
合わせ作業の著しい省力化,能率化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装書を円錐弁座に適用した一実施例を示
す全体図。
【図2】図1のA−A線より見た平面図。
【図3】図1の部分詳細図。
【図4】図3のB−B線から見た側面図。
【図5】図3のC−C線に沿った断面図。
【図6】平面砥石の形状図。
【図7】円弧砥石の形状図。
【図8】図6および図7の平面図。
【図9】本発明の円弧砥石を円錐弁座に適用した一実施
例を示す断面図。
【図10】図1のS部の詳細図。
【図11】図4のE−E線から見た断面図。
【図12】砥石盤の揺動状態の説明図。
【図13】砥石盤の揺動状態の説明図。
【図14】図2のD−D線に沿った断面図。
【図15】図14の部分詳細断面図。
【図16】図15のF−F線に沿った断面図。
【図17】図15のG−G線に沿った断面図。
【図18】本発明装置を平面弁座に適用した一実施例を
示す断面図。
【図19】発電設備用主要蒸気弁の一例を示す構造図。
【図20】円錐弁座に対する従来の弁座摺合わせ方法を
示す断面図。
【図21】平面弁座に対する従来の弁座摺合わせ方法を
示す断面図。
【符号の説明】
1…弁箱、2…弁棒、3,3′…弁、4…弁座、5…上
蓋、6…ボルト、7…弁座の当たり面、8…支持台、9
…摺合わせ軸、10…砥石盤、11…駆動装置、15…
芯ずれ検出器、16…垂直方向距離センサー、17…水
平方向距離センサー、18…摩耗検出器、20…装置固
定機構、21…クランプ、22…レベル調整ネジ、23
…モータ、24…駆動装置、25…中空軸、26…昇降
軸、27…キー溝、28…キー、29…吊上げ金具、3
0…砥石盤装置、31…砥石盤、32…溝、33…砥石
ホルダー、34…調節円盤、35…調節ネジ、36…バ
ネ、37…バネ受、38…スプリング付きボールプラン
ジャー、39…砥石軸、40…ブッシュ、41…砥石、
42…固定ネジ、50…電源回路、51…記憶回路、5
2…警報表示回路、60…制御盤、61…表示出力部、
62…操作部、63…モータ制御回路、64…操作演算
部、65…高さ信号処理回路、66…高さ比較処理回
路、67…水平信号処理回路、68…水平距離比較処理
回路、69…摩耗検出保護回路、70…昇降駆動装置、
71…昇降駆動モータ、72…ラック、73…歯車、7
4…減速機構、75…直線軸受、76…ネジ軸、77…
ハンドル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三原 達也 茨城県日立市会瀬町2丁目13番1号 日立 機装株式会社内 (72)発明者 猪野 哲也 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 前田 高義 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の砥石を備えた弁座の摺合わせ装置に
    おいて、該砥石は同一の回転面上に複数個有し、該砥石
    の各々の軸端部は球面接手により回転駆動される砥石型
    に連結されてなることを特徴とする弁座自動摺合わせ装
    置。
  2. 【請求項2】前記複数個の砥石の砥石回転径の調節機構
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の弁座自動摺合
    わせ装置。
  3. 【請求項3】複数の砥石を備えた弁座の摺合わせ装置に
    おいて、弁箱内に装着固定された弁座の中心と、弁座摺
    合わせ用砥石の中心との芯ずれ量を検出するための芯ず
    れ量検出器と、回転する砥石の水平度を検出するための
    水平度検出器とを備え、それぞれの検出器によって得ら
    れた計測値を出力表示するとともに、適正な同心度およ
    び水平度を得るために修正すべき位置と修正すべき調節
    量とを、基準値との演算処理により算出して出力表示す
    る機能を有する制御装置とを備えたことを特徴とする弁
    座自動摺合わせ装置。
  4. 【請求項4】複数の砥石を備えた弁座の摺合わせ装置に
    おいて、該砥石の摩耗量を検出するための摩耗量検出器
    を備え、該検出器によって得られた摩耗量と入力された
    作業諸条件データとの演算処理により、砥石の継続使用
    可能時間を算出して出力表示する機能を有する制御装置
    を備えたことを特徴とする弁座摺合わせ装置。
  5. 【請求項5】複数の砥石を備えた弁座の摺合わせ装置に
    おいて、弁座の摺合わせ面上を摺動旋回する砥石の駆動
    軸の旋回角度および旋回回数を制御する機能を備えたこ
    とを特徴とする弁座摺合わせ装置。
  6. 【請求項6】複数の砥石を備えた弁座の摺合わせ装置に
    おいて、鉛直方向を軸長とした軸のほぼ全長に亘ってキ
    ー溝を刻設し、該キー溝内にラックを装着し、弁座の摺
    合わせ作業時にはキー溝と係合する動力伝達機構により
    回転し、非摺合わせ作業時には非回転状態で、ラックと
    係合する昇降駆動装置により砥石部が昇降自在となる砥
    石駆動軸を備え、砥石駆動軸との昇降駆動力の係合関係
    を着脱自在とする昇降駆動装置を備えたことを特徴とす
    る弁座摺合わせ装置。
JP5130296A 1996-03-08 1996-03-08 弁座自動摺合わせ装置 Pending JPH09242518A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102092000A (zh) * 2010-12-07 2011-06-15 南车成都机车车辆有限公司 一种用于柱塞连杆组件球头研磨的夹具
KR101410777B1 (ko) * 2012-01-17 2014-06-23 두산중공업 주식회사 터빈 밸브의 랩핑 장치
CN117182678A (zh) * 2023-10-26 2023-12-08 江苏兴洋管业股份有限公司 一种变径管件外壁精加工打磨装置及精加工方法

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