JPH09241834A - 鋳造Al合金製スパッタリングターゲット - Google Patents

鋳造Al合金製スパッタリングターゲット

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JPH09241834A
JPH09241834A JP8045996A JP4599696A JPH09241834A JP H09241834 A JPH09241834 A JP H09241834A JP 8045996 A JP8045996 A JP 8045996A JP 4599696 A JP4599696 A JP 4599696A JP H09241834 A JPH09241834 A JP H09241834A
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JP
Japan
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sputtering target
cast
alloy
concentration gradient
atomic
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Withdrawn
Application number
JP8045996A
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English (en)
Inventor
Soichi Fukui
総一 福井
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ビームを用いて情報の記録および消去を行
う光ディスクなどの光メディアに用いられる反射膜また
は液晶TFTの配線を形成するための鋳造Al合金製ス
パッタリングターゲットを提供する。 【解決手段】 Ta、Zr、Ti、Hf、Nb、Cr
の内の1種または2種以上(以下、Mと記す)を0.5
〜5原子%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物か
らなる組成を有し、かつMはスパッタリングターゲット
の表面から裏面に向かって厚さ方向に0.005〜0.
5原子%/mmの濃度勾配で減少している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ビームを用い
て情報の記録および消去を行う光ディスクなどの光メデ
ィアに用いられる反射膜または液晶TFTの配線を形成
するための鋳造Al合金製スパッタリングターゲットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ビームを用いて情報の記録および消去
を行う光ディスクなどの光メディアに用いられる反射膜
を形成するためのスパッタリングターゲットとして、T
a、Zr、Ti、Hf、Nb、Crの内の1種または2
種以上(以下、Mと記す)を0.5〜5原子%を含有
し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成を有す
る鋳造Al合金製スパッタリングターゲットは知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の
M:0.5〜5原子%を含有し、残りがAlおよび不可
避不純物からなる組成を有する鋳造Al合金製スパッタ
リングターゲットを用いて成膜すると、得られた膜に含
まれるMの含有量が最初と最後で変化し、最後にスパッ
タリングして得られた膜に含まれるMの含有量は最初に
スパッタリングして得られた反射膜に含まれるMの含有
量よりも多くなり、従って、所定の膜特性が得られなく
なると共に、光メディアの品質にばらつきが生じ、信頼
性が失われることがあった。
【0004】実際に、Ta:1.5原子%を含有し、残
りがAlおよび不可避不純物からなる組成を有するスパ
ッタリングターゲットを用いて薄膜を1000枚形成す
ると、最初の薄膜に含まれるTa含有量は1.5原子%
であるが、最後の1000枚目に形成された薄膜のTa
含有量は1.7原子%であり、0.2原子%も増加して
いることが分かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
膜のM濃度にばらつきが生じることのない鋳造Al合金
製スパッタリングターゲットを得るべく研究を行なった
結果、図1の断面図に示されるように、鋳造Al合金製
スパッタリングターゲット1の表面2から裏面3に向か
って厚さ方向にM含有量が減少する濃度勾配を有する鋳
造Al合金製スパッタリングターゲットを用いてスパッ
タリング行うと、最初に形成された薄膜に含まれるM含
有量と最後に形成された薄膜に含まれるM含有量とにほ
とんど差が生じない、という知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見に基づいて成され
たものであって、図1に示されるように、スパッタリン
グターゲットの表面2はM:0.5〜5原子%を含有し
残りがAlおよび不可避不純物からなる組成を有し、か
つスパッタリングターゲットの表面2から裏面3に向か
って厚さ方向にM含有量が減少する濃度勾配を有し、前
記スパッタリングターゲットの表面から裏面に向かって
厚さ方向にM含有量が減少する濃度勾配は、0.005
〜0.5原子%/mmの範囲内にある鋳造Al合金製ス
パッタリングターゲットに特徴を有するものである。
【0007】この発明の濃度勾配を有する鋳造Al合金
製スパッタリングターゲットは、表面から裏面に向かっ
て厚さ方向にM含有量が減少する濃度勾配があれば良い
が、その濃度勾配は、0.005〜0.5原子%/mm
の範囲内にあることが好ましく、0.01〜0.05原
子%/mmの範囲内にあることがいっそう好ましい。
【0008】図1に示されるこの発明の濃度勾配を有す
る鋳造Al合金製スパッタリングターゲットを製造する
には、まず、図2の断面図に示されるような、冷却水8
により水冷されている冷却壁4およびこの冷却壁4に対
抗して設置されている電熱9を有する保温壁5を設けた
金型に、M:0.5〜5原子%を含有し残りがAlおよ
び不可避不純物からなる組成を有するAl合金溶湯を注
入し、薄肉のインゴット6を製造する。この際、金型に
注入されたAl合金溶湯に含まれるM成分は、凝固中に
M成分の一部が冷却壁4から保温壁5の方向に移動し、
厚さ方向にM成分の濃度勾配を有するインゴットが得ら
れる。このインゴットのM成分の濃度勾配は冷却壁4の
冷却水8の供給量および保温壁5の電熱9の出力を調整
することにより変えることができる。得られたインゴッ
トの表面は研削され、所定の形状に切削加工することに
よりターゲット形状に仕上げる。
【0009】また、この発明の濃度勾配を有する鋳造A
l合金製スパッタリングターゲットは、図3の断面図に
示されるような対抗する二つの冷却壁4を有する金型
に、M:0.5〜5原子%を含有し残りがAlおよび不
可避不純物からなる組成を有するAl合金溶湯を注入し
凝固させ、インゴット6を製造すると、凝固中にM成分
は一部が冷却壁4から中央部方向に移動し、M成分の濃
度勾配が発生し、中央部のM濃度が高いインゴット6が
得られ、このインゴット6を分割面7に沿って切断し、
さらに所定の形状に加工することにより製造することも
できる。この場合のインゴットのM成分の濃度勾配も冷
却壁4の冷却水8の供給量を調整することにより変える
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施例 表1〜表2に示される成分組成のAl合金を不活性ガス
雰囲気中で溶解し、得られたAl合金溶湯を冷却壁4お
よび保温壁5が20mmの間隔をおいて対抗して設置さ
れている図2に示される金型に注入し、金型の保温壁5
および冷却壁4の温度を表1〜表2に示される温度に保
持しながら縦:250mm、横:250mm、厚さ:2
0mmの寸法を有するインゴットを製造し、このインゴ
ットの表面を研削したのち直径:200mm、厚さ:7
mmの寸法を有する円盤状に切削することにより発明タ
ーゲット1〜19を製造した。
【0011】従来例 一方、実施例で作製した表1〜表2に示される成分組成
のAl合金溶湯を通常の金型に注入して縦:250m
m、横:250mm、厚さ:20mmの寸法を有するイ
ンゴットを製造し、このインゴットの表面を研削したの
ち直径:200mm、厚さ:7mmの寸法を有する円盤
状に切削することにより従来ターゲット1〜3を製造し
た。
【0012】これら本発明ターゲット1〜19および従
来ターゲット1〜3のそれぞれ表面および裏面のM濃度
を測定し、この表面および裏面のM濃度からターゲット
の厚さ方向におけるMの濃度勾配を求め、それらの結果
を表1〜表2に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】これら本発明ターゲット1〜19および従
来ターゲット1〜3をそれぞれ直流マグネトロンスパッ
タリング装置にターゲットの表面が基板の方に向くよう
にかつターゲットと基板との距離:70mmとなるよう
にセットし、基板温度:250℃、Ar雰囲気圧力:5
×10-3torr、出力:500Wの条件でスパッタリ
ングを行い、基板表面に膜厚:0.2μmの薄膜を20
0回形成した。
【0016】本発明ターゲット1〜19および従来ター
ゲット1〜3を用いてそれぞれ第1回のスパッタリング
により基板表面に形成された薄膜の組成および最終回の
第200回目のスパッタリングにより基板表面に形成さ
れた薄膜の組成を測定し、その結果を表3に示した。
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】表1〜表3に示される結果から、厚さ方
向にMの濃度勾配がある本発明ターゲット1〜19は、
Mの濃度勾配のない従来ターゲット1〜3に比べて、最
初の薄膜のM濃度と最後の薄膜のM濃度の差が極めて少
ないことが分かる。
【0019】上述のように、この発明は、多数の薄膜を
形成しても、薄膜のM濃度のばらつきが極めて少ない鋳
造Al合金製スパッタリングターゲットを提供すること
ができるので、膜の信頼性が向上し、光メディア産業の
発展に大いに貢献し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鋳造Al合金製スパッタリングター
ゲットの断面図である。
【図2】この発明の鋳造Al合金製スパッタリングター
ゲットを製造する方法を説明するための断面図である。
【図3】この発明の鋳造Al合金製スパッタリングター
ゲットを製造する方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 鋳造Al合金製スパッタリングターゲット 2 表面 3 裏面 4 冷却壁 5 保温壁 6 インゴット 7 分割面 8 冷却水 9 電熱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ta、Zr、Ti、Hf、Nb、Crの
    内の1種または2種以上(以下、Mと記す)を含有する
    鋳造Al合金製スパッタリングターゲットにおいて、 スパッタリングターゲットの表面から裏面に向かって厚
    さ方向にM含有量が減少する濃度勾配を有することを特
    徴とする鋳造Al合金製スパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 前記スパッタリングターゲットの表面は
    M:0.5〜5原子%を含有し、残りがAlおよび不可
    避不純物からなる組成を有し、かつスパッタリングター
    ゲットの表面から裏面に向かって厚さ方向にM含有量が
    減少する濃度勾配を有することを特徴とする請求項1記
    載の鋳造Al合金製スパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 前記スパッタリングターゲットの表面か
    ら裏面に向かって厚さ方向にM含有量が減少する濃度勾
    配は、0.005〜0.5原子%/mmの範囲内にある
    ことを特徴とする請求項1または2記載の鋳造Al合金
    製スパッタリングターゲット。
JP8045996A 1996-03-04 1996-03-04 鋳造Al合金製スパッタリングターゲット Withdrawn JPH09241834A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8350303B2 (en) 2005-02-17 2013-01-08 Kobe Steel, Ltd. Display device and sputtering target for producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8350303B2 (en) 2005-02-17 2013-01-08 Kobe Steel, Ltd. Display device and sputtering target for producing the same

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Effective date: 20030506