JPH09241581A - 樹脂ワニス組成物及びその製造方法 - Google Patents

樹脂ワニス組成物及びその製造方法

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JPH09241581A
JPH09241581A JP4877096A JP4877096A JPH09241581A JP H09241581 A JPH09241581 A JP H09241581A JP 4877096 A JP4877096 A JP 4877096A JP 4877096 A JP4877096 A JP 4877096A JP H09241581 A JPH09241581 A JP H09241581A
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resin varnish
ether
varnish composition
polyimide precursor
acid
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JP4877096A
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Shu Suzuki
周 鈴木
Toyohiko Abe
豊彦 阿部
Tatsuya Nogami
達哉 野上
Yasuhisa Sone
靖久 曽根
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Nissan Chemical Corp
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Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、塗布性に優れ、フォトレジス
トと同一のスピンコーターを用いてもポリマーの析出な
く使用でき、平滑なポリイミド膜を形成できる樹脂ワニ
ス組成物の提供。 【解決手段】 ポリイミド前駆体を有機溶媒に均一に溶
解してなる樹脂ワニスにおいて、有機溶媒として、プロ
ピレングリコールのエーテル若しくはエステル誘導体、
ヒドロキシカルボン酸のエ−テル若しくはエステル誘導
体およびピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる
少なくとも一種の有機溶媒が含まれることを特徴とする
樹脂ワニス組成物に関し、またテトラカルボン酸と前記
溶媒に可溶なジアミンとを反応させて得られるポリイミ
ド前駆体を前記溶媒に溶解することを特徴とする樹脂ワ
ニス組成物の製造方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂ワニス組成物
に関するもので、さらに詳しくは、ポリイミド前駆体を
安全性溶媒に溶解した樹脂ワニス組成物であり、該溶解
液を支持基盤上に塗布し、加熱処理を施して、支持基板
上に形成する事が出来る樹脂ワニス組成物及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドはその特徴である高い機械的
強度、耐熱性、耐溶剤性のために、電気・電子分野にお
ける保護材料、絶縁材料として広く用いられている。具
体的には、半導体用の絶縁膜として用いる場合には、配
線加工されたシリコン支持基板上に1〜10μmのポリ
イミド塗膜を形成させたり、液晶配向膜として用いる場
合には、透明電極付きの透明支持基板上に0.05〜
0.2μmのポリイミド塗膜を形成させるなど、各種支
持基板上に薄いポリイミド塗膜を形成させて用いるのが
一般的である。この様なポリイミド塗膜を形成させるに
は、ポリイミド前駆体をN−メチルピロリドン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ドなどの極性溶媒に溶解し、この溶液をスピンコート、
オフセット印刷、グラビア印刷などの方法で支持基板上
に塗布し、加熱処理を施すことが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリイミド塗膜を基板
上に形成する場合、平滑な膜を形成するためには塗布後
の溶液の流動性が重要である。塗布膜表面の凹凸を溶液
が流動することによって平滑にするからである。ポリイ
ミドは耐溶剤性に優れるが、反面、ポリイミド前駆体の
溶解性が低く、溶媒としてはN−メチルピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミドなどの極性溶媒を使用しなければならなかっ
た。このような極性溶媒は表面張力が大きく、流動性は
あまり良くない。
【0004】また、特公平4−81167号公報には、
溶液の表面張力を低下させるため、ブチルセロソルブを
添加する方法が挙げられているが、効果は完全でなく、
しかも、ブチルセロソルブには毒性が指摘されており、
使用上あまり好ましくない。また、半導体用絶縁膜とし
て使用される場合、ポリイミド膜形成後、ポリイミド膜
上にフォトレジストを塗布し、パターン形成後ドライエ
ッチングを行う事で、ポリイミドパターンを形成する。
この場合、同一のスピンコーター内において、ポリイミ
ドとフォトレジストを塗布できる事が望まれているが、
従来のポリイミド前駆体の樹脂ワニスは、フォトレジス
トに使用される溶媒への溶解性が悪いため、混合時にポ
リマーの析出が生じ、ドレインの詰まりが問題となって
いた。
【0005】本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意
検討した結果、本発明を完成するに至った。本発明の目
的は、安全性が高く、塗布性に優れ、フォトレジストと
同一のスピンコーターを用いてもポリマーの析出なく使
用でき、平滑なポリイミド膜を形成できる樹脂ワニス組
成物の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂ワニス組成
物は、ポリイミド前駆体を有機溶媒に均一に溶解してな
る樹脂ワニス組成物において、有機溶媒が、表面エネル
ギーが低く、かつ毒性の低い有機溶媒である事を特徴と
する樹脂ワニス組成物である。即ち、本発明は、ポリイ
ミド前駆体を有機溶媒に溶解してなる樹脂ワニス組成物
において、ポリイミド前駆体が、プロピレングリコール
のエーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロキシカルボ
ン酸のエーテル若しくはエステル誘導体およびピルビン
酸のエステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の
有機溶媒に可溶である樹脂ワニス組成物に関する。
【0007】また、本発明は、テトラカルボン酸無水物
と、プロピレングリコールのエーテル若しくはエステル
誘導体、ヒドロキシカルボン酸のエーテル若しくはエス
テル誘導体およびピルビン酸のエステル誘導体の中から
選ばれる少なくとも一種の有機溶媒に可溶であるジアミ
ンとを反応させて得たポリイミド前駆体を、プロピレン
グリコールのエーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロ
キシカルボン酸のエーテル若しくはエステル誘導体およ
びピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる少なく
とも一種の有機溶媒に溶解する事を特徴とする樹脂ワニ
ス組成物の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂ワニス組成物を構成
する有機溶媒には、表面エネルギーが低く、かつ毒性の
低いと言われるいわゆる安全性溶媒が用いられ、具体例
を挙げれば、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エ
トキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパ
ノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレ
ングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジ
アセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、プロピレングリコール−1−モノエチルエ
ーテル−2−アセテート、2−(2−メトキシプロポキ
シ)プロパノール、2−(2−エトキシプロポキシ)プ
ロパノール、2−(2−ブトキシプロポキシ)プロパノ
ールなどのプロピレングリコールのエーテル若しくはエ
ステル誘導体;乳酸エチル、乳酸ブチル、3−エトキシ
プロピオン酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸のエー
テル若しくはエステル誘導体、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチルなどのピルビン酸のエステル誘導体が挙げ
られる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を混
合して用いても良い。
【0009】本発明の樹脂ワニス組成物に使用される有
機溶媒のうち、上記安全性溶媒の含有量は、形成される
ポリイミド塗膜の平滑性を保持する範囲で使用される。
ポリイミド塗膜の平滑性の点から、有機溶媒中の上記安
全性溶媒の含有量は、好ましくは80重量%以上、さら
に好ましくは100重量%である。さらに、上記有機溶
媒以外に、ポリイミド前駆体を溶解する溶媒でも、単独
ではポリイミド前駆体を溶解しない溶媒でも、本発明の
目的を損なわない限り、上記安全性溶媒に添加する事が
できる。その具体例を挙げれば、N−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフルフリルアルコール、メタノール等が挙げ
られる。
【0010】本発明に用いるポリイミド前駆体は、上記
有機溶媒に均一に溶解する限り、特に限定されない。本
発明の樹脂ワニス組成物中のポリイミド前駆体の濃度
は、樹脂ワニスの使用目的により異なり特に限定されな
い。一般的には、0.5〜35重量%であり、さらに実
質的には1〜30重量%が好ましい。
【0011】ポリイミド前駆体の濃度が0.5%より低
い場合には、所望の塗膜厚を得る事が困難となる場合が
あり、また、35重量%を超えると、ワニスの塗布性、
安定性、作業性が低下する場合がある。本発明の樹脂ワ
ニス中のポリイミド前駆体の分子量としては、一般的に
は、3,000以上、200,000以下が好ましく、
さらに実質的には、5,000以上、100,000以
下が好ましい。
【0012】ポリイミド前駆体の分子量が3,000よ
り低い場合には、ポリイミド塗膜の強度が不十分であ
り、又、200,000より高い場合には、ポリイミド
塗膜形成時の作業性が悪くなる場合がある。本発明のポ
リイミド前駆体を製造するためには、構成成分であるジ
アミンが、上記安全性溶媒に可溶である事が特に重要で
ある。そのジアミンの具体例を挙げれば、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ジアミノジフェニ
ルスルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニルスルホン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)
アントラセン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン、1,4−ビス(ヘキサフルオロ
−2−ヒドロキシ−2−プロピル)ベンゼン、2,2’
−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビ
フェニル等が挙げられるが、好ましくは、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニルスルホン、2,2−
ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル等が挙げられる。
【0013】また、これらのジアミンは、1種で用いて
も良いし、また、2種以上を混合して用いても良い。本
発明のポリイミド前駆体を得るために使用されるテトラ
カルボン酸誘導体は、特に限定されるものではない。具
体例を挙げると、ピロメリット酸、2,3,6,7−ナ
フタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレ
ンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテトラカ
ルボン酸、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボ
ン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラ
ン、2,3,4,5−ピリジンテトラカルボン酸、2,
6−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ピリジンな
どの芳香族テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並び
にこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,
4−シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸、2,3,5−トリ
カルボキシシクロペンチル酢酸、3,4−ジカルボキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハ
ク酸などの脂環式テトラカルボン酸及びこれらの二無水
物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物、1,
2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などの脂肪族テト
ラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカ
ルボン酸ジ酸ハロゲン化物などが挙げられる。
【0014】また、これらのテトラカルボン酸誘導体
は、1種で用いても良いし、また、2種以上を混合して
用いても良い。テトラカルボン酸誘導体と上記ジアミン
を反応、重合させポリイミド前駆体とするが、この際用
いるテトラカルボン酸誘導体としてはテトラカルボン酸
二無水物を用いるのが一般的である。テトラカルボン酸
二無水物とジアミンのモル数の比は0.8から1.2で
あることが好ましい。通常の重縮合反応同様、このモル
比が1に近いほど生成する重合体の分子量は大きくな
る。
【0015】テトラカルボン酸二無水物と上記ジアミン
とを反応、重合させる方法は、特に限定されるものでは
なく、有機溶媒中に上記ジアミンを溶解し、その溶液中
にテトラカルボン酸二無水物を添加、反応させてポリイ
ミド前駆体を合成する。その際の反応温度は−20から
150℃、好ましくは−5から100℃の任意の温度を
選択することができる。
【0016】これらのポリイミド前駆体を上記溶媒に溶
解して樹脂ワニス組成物とする方法は、限定されない。
具体的には、有機溶媒中で生成したポリイミド前駆体を
大過剰の水、メタノールのごとき貧溶媒中に投入し、沈
殿回収した後、上記安全性溶媒に再溶解して用いても良
い。
【0017】さらに、上記ジアミンを用いる事で、ポリ
イミド前駆体の反応、重合を安全性溶媒中で直接行う事
ができる。具体的には、上記安全性溶媒に上記ジアミン
を溶解し、その溶液中にテトラカルボン酸二無水物を添
加、反応させてポリイミド前駆体を合成し、そのまま樹
脂ワニスとして用いる事ができる。
【0018】また、最終的に形成されたポリイミド塗膜
と支持基板の密着性を更に向上させる目的で、本発明の
樹脂ワニス組成物の成分の一つとして、カップリング剤
などの添加剤を加えることも可能である。本発明の樹脂
ワニス組成物は、支持基板上に塗布し、加熱処理をする
ことにより、支持基板上に平滑なポリイミド塗膜を形成
出来るものであり、電気・電子素子の絶縁膜、保護膜、
更には液晶表示素子の配向膜として使用することができ
る。基板上で加熱イミド化させる温度は100〜400
℃の任意の温度を採用できるが、特に150〜350℃
の範囲が好ましい。加熱イミド化させる温度が100℃
より低い場合には、イミド化率が不十分となる場合があ
り、また、400℃より高い場合には、ポリイミドの熱
分解により塗膜物性が低下する場合があるので、好まし
くない。
【0019】この際の塗布方法は、特に限定されるもの
ではないが、スピンコート、ロールコート、オフセット
印刷、グラビア印刷などが一般的である。ポリイミド塗
膜を形成させるための支持基板は、ポリイミド塗膜を使
用する用途に応じて適宜選択することができる。例え
ば、半導体素子用絶縁膜、保護膜の場合には各種配線加
工されたシリコン基板であり、液晶配向膜の場合には、
透明電極付きのガラス、又は、プラスチックフィルムな
どである。
【0020】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳しく説明する。 実施例 1 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジ
アミノビフェニル32.0g(0.1モル)、及びピロ
メリット酸21.4g(0.098モル)を乳酸エチル
303g中、室温で10時間反応させ、ポリイミド前駆
体溶液を調製した。
【0021】得られたポリイミド前駆体の分子量は75
000であった。この溶液12gに乳酸エチル24gを
添加し、総固形分を5%としてシリコンウエハー基板に
2000rpmでスピンコートし乾燥した。得られた塗
膜は、はじき、凹凸のない平滑な膜であった。また、得
られた樹脂ワニスは、市販のフォトレジスト(FHi−
4100A;富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製)との混合時にポリマーの析出がなく、同一のスピ
ンコーターの使用が可能であった。
【0022】実施例 2 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジ
アミノビフェニル32.0g(0.1モル)、及び1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物1
9.2g(0.098モル)を乳酸エチル290g中、
室温で10時間反応させ、ポリイミド前駆体溶液を調製
した。得られたポリイミド前駆体の分子量は、5000
0であった。
【0023】この溶液12gに乳酸エチル24gを添加
し、総固形分を5%としてシリコンウエハー基板に20
00rpmでスピンコートし乾燥した。得られた塗膜
は、はじき、凹凸のない平滑な膜であった。また、得ら
れた樹脂ワニスは、市販のフォトレジスト(FHi−4
100A;富士ハントエレクトロニクステクノロジー社
製)との混合時にポリマーの析出がなく、同一のスピン
コーターの使用が可能であった。
【0024】比較例 1 4,4−ジアミノジフェニルエーテル20.0g(0.
1モル)、及びピロメリット酸21.4g(0.098
モル)をN−メチルピロリドン235g中、室温で10
時間反応させ、ポリイミド前駆体溶液を調製した。得ら
れたポリイミド前駆体の分子量は、60000であっ
た。
【0025】この溶液12gに、N−メチルピロリドン
14g及びブチルセロソルブ10gを添加し、総固形分
を5%としてシリコンウエハー基板に2000rpmで
スピンコートし乾燥した。得られた塗膜は表面に細かい
凹凸、はじきが見られ平滑な膜が得られなかった。
【0026】また、得られた樹脂ワニスは、市販のフォ
トレジスト(FHi−4100A;富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製)との混合時にポリマーの析
出が生じ、同一のスピンコーターの使用時にドレインの
詰まりが発生した。
【0027】比較例 2 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジ
アミノビフェニル32.0g(0.1モル)、及びピロ
メリット酸21.4g(0.098モル)をN−メチル
ピロリドン303g中、室温で10時間反応させ、ポリ
イミド前駆体溶液を調製した。得られたポリイミド前駆
体の分子量は80000であった。
【0028】この溶液12gに、N−メチルピロリドン
14g及びブチルセロソルブ10gを添加し、総固形分
を5%としてシリコンウエハー基板に2000rpmで
スピンコートし乾燥した。得られた塗膜は表面に細かい
凹凸、はじきが見られ平滑な膜が得られなかった。
【0029】比較例 3 2,2’−ビス( トリフルオロメチル)−4,4’−
ジアミノビフェニル32.0g(0.1モル)、及び
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水
物19.2g(0.098モル)をN−メチルピロリド
ン290g中、室温で10時間反応させ、ポリイミド前
駆体溶液を調製した。得られたポリイミド前駆体の分子
量は、55000であった。この溶液12gに、N−メ
チルピロリドン24g及びブチルセロソルブ10gを添
加し、総固形分を5%としてシリコンウエハー基板に2
000rpmでスピンコートし乾燥した。
【0030】得られた塗膜は表面に細かい凹凸及びはじ
きが見られ平滑な膜が得られなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の樹脂ワニス組成物は、ポリイミ
ド前駆体を安全性溶媒に溶解してなる樹脂ワニス組成物
であり、安全性が高く、塗布性に優れ、フォトレジスト
と同一のスピンコーターを用いてもポリマーの析出なく
使用する事ができる。各種支持基板上に塗布、加熱処理
を施すことによりポリイミド塗膜を形成させ、電気・電
子素子用等に使用するものであり、凹凸のない平滑な塗
膜を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽根 靖久 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド前駆体を有機溶媒に均一に溶
    解してなる樹脂ワニスにおいて、有機溶媒として、プロ
    ピレングリコールのエーテル若しくはエステル誘導体、
    ヒドロキシカルボン酸のエーテル若しくはエステル誘導
    体およびピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる
    少なくとも一種の有機溶媒が含まれることを特徴とする
    樹脂ワニス組成物。
  2. 【請求項2】 有機溶媒の80重量%以上がプロピレン
    グリコールのエーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロ
    キシカルボン酸のエーテル若しくはエステル誘導体およ
    びピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる少なく
    とも一種の有機溶媒である請求項1記載の樹脂ワニス組
    成物。
  3. 【請求項3】 有機溶媒の100重量%がプロピレング
    リコールのエーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロキ
    シカルボン酸のエーテル若しくはエステル誘導体および
    ピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる少なくと
    も一種の有機溶媒である請求項1記載の樹脂ワニス組成
    物。
  4. 【請求項4】 樹脂ワニス組成物中のポリイミド前駆体
    の濃度が0.5〜35重量%である請求項1記載の樹脂
    ワニス組成物。
  5. 【請求項5】 樹脂ワニス組成物中のポリイミド前駆体
    の濃度が1〜30重量%である請求項1記載の樹脂ワニ
    ス組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂ワニス組成物中のポリイミド前駆体
    の分子量が、3,000以上、200,000以下であ
    る請求項1記載の樹脂ワニス組成物。
  7. 【請求項7】 樹脂ワニス組成物中のポリイミド前駆体
    の分子量が、5,000以上、100,000以下であ
    る請求項1記載の樹脂ワニス組成物。
  8. 【請求項8】 テトラカルボン酸無水物と、プロピレン
    グリコールのエーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロ
    キシカルボン酸のエーテル若しくはエステル誘導体およ
    びピルビン酸のエステル誘導体の中から選ばれる少なく
    とも一種の有機溶媒に可溶であるジアミンとを反応させ
    て得たポリイミド前駆体を、プロピレングリコールのエ
    ーテル若しくはエステル誘導体、ヒドロキシカルボン酸
    のエーテル若しくはエステル誘導体およびピルビン酸の
    エステル誘導体の中から選ばれる少なくとも一種の有機
    溶媒に溶解する事を特徴とする樹脂ワニス組成物の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 テトラカルボン酸無水物とジアミンと
    を、プロピレングリコールのエーテル若しくはエステル
    誘導体、ヒドロキシカルボン酸のエーテル若しくはエス
    テル誘導体およびピルビン酸のエステル誘導体の中から
    選ばれる少なくとも一種の有機溶媒中で反応させる請求
    項8記載の樹脂ワニス組成物の製造方法。
JP4877096A 1996-03-06 1996-03-06 樹脂ワニス組成物及びその製造方法 Pending JPH09241581A (ja)

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JP4877096A Pending JPH09241581A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 樹脂ワニス組成物及びその製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0903380A1 (de) * 1997-09-22 1999-03-24 Borchers GmbH Neue Additive zur Vermeidung von Hautbildung an lufttrocknenden Lacken

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