JPH09241329A - フルオロアルキル基含有オリゴマー - Google Patents

フルオロアルキル基含有オリゴマー

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JPH09241329A
JPH09241329A JP5507296A JP5507296A JPH09241329A JP H09241329 A JPH09241329 A JP H09241329A JP 5507296 A JP5507296 A JP 5507296A JP 5507296 A JP5507296 A JP 5507296A JP H09241329 A JPH09241329 A JP H09241329A
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JP
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fluoroalkyl group
vinyl
containing oligomer
fluoroalkyl
mmol
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JP5507296A
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Hideo Sawada
英夫 沢田
Yuji Ito
祐司 伊藤
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Showa Denko KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F226/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen
    • C08F226/06Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a single or double bond to nitrogen or by a heterocyclic ring containing nitrogen by a heterocyclic ring containing nitrogen

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面張力低下性、撥油性、等の特性を有し、
カルシウムイオンを選択的に取り込む能力に優れ、ま
た、容易に水や極性溶媒に溶ける両親媒性次の特性を有
する新規フルオロアルキル基含有オリゴマー及びその製
造方法を得る。 【解決手段】 【化1】 (式中、RF は酸素原子で中断されてもよい、炭素数1
〜25のフルオロアルキル基を示し、Zはトリメチレン
またはテトラメチレンをx、yは自然数を示す。)で表
されるフルオロアルキル基含有オリゴマー及びその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規フルオロアル
キル基含有オリゴマー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物中にフルオロアルキル基を含
有する化合物は、耐光性、撥水撥油性、さらには、生理
活性等の有用な性質を示す化合物として注目を集めてい
る。この、有機化合物中にフルオロアルキル基を導入す
る方法としては、フルオロアルキル基を持つ(メタ)ア
クリレートとビニルモノマーのランダム共重合によるポ
リマーやオリゴマーが知られているが、この方法では、
様々な溶媒や樹脂との親和性に乏しく、またフルオロア
ルキル基導入に期待される表面張力の低下能に乏しい欠
点がある。また、カルシウムイオンを選択的に取り込む
有機化合物としてはラウロイル基のような長鎖のアルキ
ル基で変性したエチレンジアミン3酢酸誘導体が知られ
ているが(J.J.Crudden and B.A.
Parker,Inform,6,1132(199
5))、カルシウムイオンを取り込む能力に乏しい欠点
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決し、低表面張力、撥水性等の
特性を有し、カルシウムイオンを選択的に取り込む水溶
性の新規フルオロアルキル基含有オリゴマーを提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的は、特殊な装置を
用いず、高収率且つ容易に上記フルオロアルキル基含有
オリゴマーの製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究行った結果本発明をなすにい
たった。即ち、本発明は、一般式(1)(ただし式中、
F は酸素原子で中断されてもよい、炭素数1〜25の
フルオロアルキル基を示し、Zはトリメチレンまたはテ
トラメチレンを、x、yは自然数を示す。)で表される
フルオロアルキル基含有オリゴマー。及び、一般式
(2)(ただし式中、RF は酸素原子で中断されてもよ
い、炭素数1〜25のフルオロアルキル基を示す。)で
表される過酸化フルオロアルカノイルとアクリル酸及び
N−ビニル−2−ピロリドンまたはN−ビニル−2−ピ
ペリドンを反応させることを特徴とする一般式(1)で
示されるフルオロアルキル基含有オリゴマーの製造方法
に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明のフルオロアルキル基
含有オリゴマー及びその製造方法について詳細に説明す
る。
【0006】本発明の一般式(1)で示されるフルオロ
アルキル基含有オリゴマーにおいて、RF は酸素原子で
中断されてもよい、炭素数1〜25のフルオロアルキル
基であるが、この場合のフルオロアルキル基は直鎖状で
も分岐状でもよく、好ましくは−( CF2 ) m F(m=
1〜15の整数)で示されるパーフルオロアルキル基、
またはCF( CF3 ) O( CF2 CF( CF3 ) O) n
37 (n=0〜6の整数)で示されるパーフルオロ
アルキル基を挙げることができる。mが16以上または
nが7以上の場合は、対応する過酸化フルオロアルカノ
イルの対応溶媒への溶解性が悪いので製造が困難にな
り、好ましくない。RF は特にパーフルオロプロピル
基、パーフルオロヘキシル基及びパーフルオロヘプチル
基、−CF(CF3 )OC37 、−CF(CF3 )O
CF2 CF(CF3 )OC37 および−CF( CF
3 ) OCF2 CF(CF3 )OCF2 CF(CF3 )O
37が好ましく例示できる。
【0007】本発明のフルオロアルキル基含有オリゴマ
ーは一般式(1)で表される。x/(x+y)の値の範
囲は0.10〜0.90であり、好ましくは0.35〜
0.75である。0.10未満及び0.90を越える場
合はカルシウムイオンを取り込む能力が低下するので好
ましくない。また、該フルオロアルキル基含有オリゴマ
ーの数平均分子量Mnは500〜10000の範囲であ
ることが好ましい。前記Mnが500未満及び1000
0を越えると製造が困難となる。本発明の一般式(1)
で示されるフルオロアルキル基含有オリゴマーにおい
て、フルオロアルキル基RF が片末端のみに導入される
フルオロアルキル基含有オリゴマーが含まれていてもよ
い。
【0008】本発明のフルオロアルキル基含有オリゴマ
ーの製造方法は、特定の過酸化フルオロアルカノイルと
アクリル酸及びN−ビニル−2−ピロリドンまたはN−
ビニル−2−ピペリドンを反応させることを特徴とす
る。本発明に用いる過酸化フルオロアルカノイルは前記
一般式(2)で表されるフルオロアルカノイルである。
過酸化フルオロアルカノイルの具体例としては、過酸化
ジペルフルオロブチリル:構造式(3)、過酸化ジペル
フルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル:構造
式(4)、過酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−
3,6−ジオキサヘキサノイル:構造式(5)などを好
ましくあげることができる。
【化4】
【化5】
【化6】
【0009】本発明において過酸化フルオロアルカノイ
ルとアクリル酸及びN−ビニル−2−ピロリドンまたは
N−ビニル−2−ピペリドンを反応させる際における仕
込み量の範囲は、過酸化フルオロアルカノイルが7.0
〜15.0mol%が好ましい。アクリル酸とN−ビニ
ル−2−ピロリドンまたはN−ビニル−2−ピペリドン
の仕込みのモル比は、1:0.4〜1.2が好ましい。
反応は、常圧で行うことが可能であり、且つ反応温度は
−20〜+150℃の範囲とすることが好ましく、特に
好ましくは0〜+100℃の範囲である。前記反応温度
−20℃未満の場合には反応に長時間を要し、+150
℃を越えると反応時の圧力が高くなり、反応操作が困難
になるので好ましくない。
【0010】さらに反応時間は0.5〜20時間な範囲
で行うことができ、工業的には3〜10時間の範囲とす
ることが望ましい。本発明の製造方法では前記種々の反
応条件下において、前記過酸化フルオロアルカノイルと
アクリル酸及びN−ビニル−2−ピロリドンまたはN−
ビニル−2−ピペリドンを反応させることにより、一段
反応により目的のフルオロアルキル基含有オリゴマーを
得ることができるが、前記過酸化フルオロアルカノイル
の取り扱い及び反応をより円滑に行うために溶媒を用い
ることが好ましい。前記溶媒としてはハロゲン化脂肪族
系およびハロゲン化芳香族系溶媒が特に好ましく、具体
的には例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、AK225(1,1−ジクロロ−2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロパン:1,3−ジクロロ−1,
2,2,3,3−ペンタフルオロプロパン=1:1.3
5旭硝子(株)製)、2−クロロ−1,2−ジブロモ−
1,1,2−トリフルオロエタン、1,2−ジブロモヘ
キサフルオロプロパン、1,2−ジブロモテトラフルオ
ロエタン、1,1−ジフルオロテトラクロロエタン、フ
ルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,3,3
−トリクロロブタン、1,1,1,3−テトラクロロテ
トラフルオロプロパン、1,1,1−トリクロロペンタ
フルオロプロパン、1,1,2−トリクロロペンタフル
オロエタン等や、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリ
フルオライド、ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等
を用いることができ、AK225(旭硝子(株)製)が
好ましい。前記溶媒を使用する場合、反応溶媒中の前記
フルオロアルカノイル(2)の濃度は0.5〜30重量
%とすることが望ましい。また、2種以上の溶媒を混合
して用いてもよい。本発明の製造方法により得られる反
応生成物は、カラムクロマトグラフィー、再沈澱、透析
等公知の方法で精製することが可能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により
何等制限されるものではない。
【0012】実施例1 アクリル酸24mmolとN−ビニル−2−ピロリドン
24mmolに、過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−
3−オキサヘキサノイル5mmolを含むAK225
(1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフル
オロプロパン:1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3
−ペンタフルオロプロパン=1:1.35旭硝子(株)
製)溶液90gを加え、窒素雰囲気下30℃にて5時間
反応を行った。反応終了後、吸引ロ過にて反応溶媒を除
去しヘキサンにて生成物を充分洗浄する。その後40〜
50℃で24時間加熱真空乾燥を行い溶媒等を除去す
る。収率は46%だった。得られた生成物の分子量をゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと
略す)にて測定(ポリスチレン換算)した結果Mn=1
080、Mw/Mn=1.52(ここでMnは数平均分
子量、Mwは重量平均分子量である。)であり、赤外分
光法(以下IRと略す)及び核磁気共鳴法( 1H−NM
R、19F−NMRと略す)により分析を行った結果(下
記参照)、構造式(6)で示される化合物を構成単位と
するフルオロアルキル基含有オリゴマーであった。分析
結果を下記に示す。また 1H−NMRの分析結果からの
構造式(6)中のx、yの比率ついて表1に示す(以
下、実施例7までのx、yの比率を表1に同様に示
す。)。
【0013】IR(cm-1):3453(OH),17
22(C=O),1647(C=O),1296(CF
3 ),1238(CF21 H−NMR(D2 O)δ:1.58〜2.58(CH2
,CH),3.28〜3.69(CH219 F−NMR(D2 O,ext.CF3 COOH)δ:
−5.89−7.13(16F),−57.54(6
F)
【化7】 (式中、RF はCF(CF3 )OC37 である。)
【0014】実施例2 アクリル酸24mmol、N−ビニル−2−ピロリドン
14mmolと過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3
−オキサヘキサノイル5mmolに変えた以外は実施例
1と同様に反応及び精製を行った。収率は52%だっ
た。得られた生成物をGPCにて分析を行った結果Mn
=1070、Mw/Mn=1.47であり、IR、 1
−NMR、19F−NMRにより分析を行った結果、構造
式(6)で示される化合物を構成単位とするフルオロア
ルキル基含有オリゴマーであった。(式中、RF はCF
(CF3 )OC37 である。)
【0015】実施例3 アクリル酸37mmolとN−ビニル−2−ピロリドン
37mmolに変え、過酸化フルオロアルカノイルを過
酸化ジペルフルオロブチリルにして7mmolに変えた
以外は実施例1と同様に反応及び精製を行った。収率は
24%だった。得られた生成物をGPCにて分析を行っ
た結果Mn=1130、Mw/Mn=1.80であり、
IR、 1H−NMR、19F−NMRにより分析を行った
結果、構造式(6)で示される化合物を構成単位とする
フルオロアルキル基含有オリゴマーであった。(式中、
F はCF3 である。)
【0016】実施例4 アクリル酸27mmolとN−ビニル−2−ピロリドン
22mmolに変え、過酸化フルオロアルカノイルを過
酸化ジペルフルオロブチリルにして7mmolに変えた
以外は実施例1と同様に反応及び精製を行った。収率は
36%だった。得られた生成物をGPCにて分析を行っ
た結果Mn=2000、Mw/Mn=1.42であり、
IR、 1H−NMR、19F−NMRにより分析を行った
結果、構造式(6)で示される化合物を構成単位とする
フルオロアルキル基含有オリゴマーであった。(式中、
F はCF3 である。)
【0017】実施例5 アクリル酸13mmolとN−ビニル−2−ピロリドン
13mmolに変え、過酸化フルオロアルカノイルを過
酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオ
キサヘキサノイルにして、3mmolに変えた以外は実
施例1と同様に反応及び精製を行った。収率は24%だ
った。得られた生成物をGPCにて分析を行った結果M
n=2190、Mw/Mn=1.18であり、IR、 1
H−NMR、19F−NMRにより分析を行った結果、構
造式(6)で示される化合物を構成単位とするフルオロ
アルキル基含有オリゴマーであった。(式中、RF はC
F(CF3 )OCF2 CF(CF3 )OC37 であ
る。)
【0018】実施例6 アクリル酸13mmol、N−ビニル−2−ピロリドン
8mmolと過酸化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル
−3,6−ジオキサヘキサノイル3mmolに変えた以
外は実施例1と同様に反応及び精製を行った。収率は4
4%だった。得られた生成物をGPCにて分析を行った
結果Mn=2230、Mw/Mn=1.48であり、I
R、 1H−NMR、19F−NMRにより分析を行った結
果、構造式(6)で示される化合物を構成単位とするフ
ルオロアルキル基含有オリゴマーであった。(式中、R
F はCF(CF3 )OCF2 CF(CF3 )OC37
である。)
【0019】実施例7 アクリル酸24mmol、N−ビニル−2−ピペリドン
24mmolと過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3
−オキサヘキサノイル5mmolに変えた以外は実施例
1と同様に反応及び精製を行った。収率は49%だっ
た。得られた生成物をGPCにて分析を行った結果Mn
=1100、Mw/Mn=1.55であり、IR、 1
−NMR、19F−NMRにより分析を行った結果、構造
式(7)で示される化合物を構成単位とするフルオロア
ルキル基含有オリゴマーであった。
【0020】
【化8】 (式中、RF はCF(CF3 )OC37 である。)
【0021】
【表1】
【0022】比較例1 N−ビニル−2−ピロリドンを加えないでアクリル酸4
8mmoと過酸化ジペルフルオロ−2−メチル−3−オ
キサヘキサノイル5mmolに変えた以外は実施例1と
同様に反応及び精製を行った。収率は45%だった。得
られた生成物をGPCにて分析を行った結果Mn=67
00、Mw/Mn=1.43であり、IR、 1H−NM
R、19F−NMRにより分析を行った結果、構造式
(8)で示される化合物を構成単位とするフルオロアル
キル基含有オリゴマーであった。
【0023】
【化9】 (式中、RF はCF(CF3 )OC37 である。nは
自然数を示す。)
【0024】比較例2 アクリル酸1.2mmolとN−ビニル−2−ピロリド
ン16.4mmolにV−50(2,2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド和光純薬
工業(株)製)3mmolを含む水溶液100gを加
え、窒素雰囲気下40℃にて5時間反応を行った。反応
終了後透析にて未反応のモノマーを除去し、ヘキサンに
て生成物を充分洗浄する。その後40〜50℃で24時
間加熱真空乾燥を行い溶媒等を除去する。収率は39%
だった。得られた生成物をGPCにて分析を行った結果
Mn=12700、Mw/Mn=2.23であり、I
R、 1H−NMR、19F−NMRにより分析を行った結
果、構造式(9)で示される化合物を構成単位とするア
クリル酸とN−ビニル−2−ピロリドンの共重合体であ
った。 1H−NMRの分析結果からの構造式(9)中の
x、yの比率について表1に示す。
【0025】
【化10】
【0026】効果例1 実施例2、4、6で得られたオリゴマー水溶液の30℃
における表面張力をWilhelmy法((株)島津製
作所製ST−1型を使用)で測定した結果、少量の添加
で水の表面張力は低下した。無添加の水の表面張力の値
が71mN/mであるのに対し、0.1g/Lのオリゴ
マー水溶液の表面張力は、実施例2で35mN/m、実
施例4で58mN/m、実施例6で17mN/mの値を
示した。さらに実施例6は0.02g/Lの濃度が臨界
ミセル濃度であった。また、これらのオリゴマーは精製
水に容易に溶解した。
【0027】効果例2 実施例2、4、6及び比較例1、2で得られたオリゴマ
ー及びポリアクリル酸(Mn=2000、アルドリッチ
ケミカルカンバニーの試薬)、ポリN−ビニル−2−ピ
ロリドン(Mn=10,000、東京化成(株)の試
薬)の水溶液中におけるカルシウムイオンの取り込み能
力を測定した。測定方法を以下に示す。 検量線作成:濃度既知の塩化カルシウム水溶液の標準液
をカルシウムイオン電極でその起電力を測定(pH/イ
オンメーター:(株)堀場製作所製F−23型)して、
起電力対濃度との検量線を作成する。その際にイオン強
度調整剤として塩化カリウムを使用する。そのために前
記塩化カルシウム水溶液の標準液は0.1mol/Lの
塩化カリウム水溶液に塩化カルシウムを溶解して作成し
た。 被検液作成:0.1mol/Lの塩化カリウム水溶液に
実施例(2、4、6)及び比較例(1、2)で得たオリ
ゴマーを0.5g/Lの濃度で溶解する。
【0028】測定:前記、被検液に塩化カルシウムを変
量して添加し、それぞれの濃度に於けるカルシウムイオ
ン電極での起電力を検量線作成時と同様に測定する。そ
の起電力の値と起電力対濃度の検量線との差がオリゴマ
ーに取り込まれたカルシウムイオンの量となる。カルシ
ウムイオンの取り込み能力をカルシウムイオン(Ca)
とオリゴマー中のカルボキシレイト基(A)の比Ca/
Aで比較すると、カルシウムイオンが25mmol/L
の濃度の水溶液において、実施例2はCa/A=20、
実施例4はCa/A=6、実施例6はCa/A=30で
あった。それに対し比較例1はCa/A=2、比較例2
はCa/A=2、ポリアクリル酸はCa/A=2、ポリ
N−ビニル−2−ピロリドンはCa/A=0でありカル
シウム取り込み能力は非常に小さい。
【0029】
【発明の効果】本発明の新規フルオロアルキル基含有オ
リゴマーは、表面張力低下性、撥油性、等の特性を有
し、カルシウムイオンを選択的に取り込む能力に優れ、
また、容易に水や極性溶媒に溶ける両親媒性を持つこと
から、ガラス等への表面処理剤、消泡剤、界面活性剤、
繊維処理剤やその他樹脂の変性材料、金属イオンの濃縮
剤等に利用することができる。また、本発明の製造方法
により、新規フルオロアルキル基含有オリゴマーを、短
時間かつ容易に一段階反応で得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、RF は酸素原子で中断されてもよい、炭素数1
    〜25のフルオロアルキル基を示し、Zはトリメチレン
    またはテトラメチレンを、x、yは自然数を示す。)で
    表されるフルオロアルキル基含有オリゴマー。
  2. 【請求項2】 RF がC37 、C613、C715
    またはCF(CF3)O(CF2 CF(CF3 )O)n
    37 (n=0〜6の整数)であり、Zはトリメチレ
    ンである請求項1記載のフルオロアルキル基含有オリゴ
    マー。
  3. 【請求項3】 次の一般式(2) 【化2】 (式中、RF は酸素原子で中断されてもよい、炭素数1
    〜25のフルオロアルキル基を示す。)で表される過酸
    化フルオロアルカノイルとアクリル酸及びN−ビニル−
    2−ピロリドンまたはN−ビニル−2−ピペリドンを反
    応させることを特徴とする一般式(1) 【化3】 (式中、RF は酸素原子で中断されてもよい、炭素数1
    〜25のフルオロアルキル基を示し、Zはトリメチレン
    またはテトラメチレンを、x、yは自然数を示す。)で
    表されるフルオロアルキル基含有オリゴマー。
  4. 【請求項4】 RF がC37 、C613、C715
    またはCF(CF3)O(CF2 CF(CF3 )O)n
    37 (n=0〜6の整数)であり、Zはトリメチレ
    ンである請求項3記載のフルオロアルキル基含有オリゴ
    マーの製造方法。
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