JPH09241324A - フルオロアルキル基含有オリゴマー及びその製造方法 - Google Patents

フルオロアルキル基含有オリゴマー及びその製造方法

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JPH09241324A
JPH09241324A JP5338396A JP5338396A JPH09241324A JP H09241324 A JPH09241324 A JP H09241324A JP 5338396 A JP5338396 A JP 5338396A JP 5338396 A JP5338396 A JP 5338396A JP H09241324 A JPH09241324 A JP H09241324A
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oligomer
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JP5338396A
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Hideo Sawada
英夫 沢田
Toshiro Yasue
敏郎 安江
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/52Amides or imides
    • C08F20/54Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide
    • C08F20/58Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide containing oxygen in addition to the carbonamido oxygen, e.g. N-methylolacrylamide, N-acryloylmorpholine

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水撥油性を示す新規なフルオロアルキル基
含有オリゴマー及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表されるフルオロアルキ
ル基含有オリゴマー。 【化1】 [式中、RF は−( CF2 ) n F、または、−CF( C
3 ) O( CF2 CF(CF3 ) O) m37 (式
中、nは1〜15、mは0〜6を示す)を、xは自然数
を示す]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なフルオロア
ルキル基含有オリゴマー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機化合物中にフルオロアルキル基を有
する化合物は、撥水撥油性、防汚性、耐光性、耐久性な
どの高い機能を有することが知られている。従来より、
フルオロアルキル基を含有する重合可能な化合物に対し
て共重合が可能な塩化ビニリデンや塩化ビニルのような
化合物を共重合させたポリマーやオリゴマーが知られて
おり、例えば、繊維の撥水・防汚加工剤、紙の撥水撥油
加工剤あるいはガラスの撥水撥油表面処理剤などに、エ
マルジョン製剤などの形態で広く利用されている。しか
し、これらのフルオロアルキル基含有共重合物は水溶性
ではないのでエマルジョン製剤として利用する時、種々
の要因により沈降し易いためにエマルジョンの機械的安
定性や長期保存安定性が悪いなどの欠点がある。また、
これらのフルオロアルキル基含有共重合物は、工業的に
利用される一般的有機溶媒や樹脂との相容性に乏しいの
で、その使用方法が制限されている。
【0003】また、フルオロアルキル基をポリシロキサ
ン類に導入したフルオロアルキル基含有シリコーンオリ
ゴマーが撥水撥油性、防汚性、表面張力低下性、耐熱
性、耐油性、離型性などの幅広い特性を有する化合物と
して提案されている(例えば、特開平2ー219829
あるいは特開平2ー219830)。また、メタクリル
基含有ケイ素化合物にフルオロアルキル基を導入したシ
リコーンオリゴマーが特開平4ー342704に提案さ
れている。また、後述する本発明の有用性の一つである
カルシウムイオン取り込み能力に関し、ラウロイル基の
ような長鎖のアルキル基で変性したエチレンジアミン三
酢酸誘導体が知られている(J.J. Crudden and B.A. Pa
rker, Inform, 6, 1132(1995))が、カルシウムイオンを
取り込む能力に乏しい欠点がある。
【0004】しかし、本発明に示すようなモルホリノ基
を含有するようなフルオロアルキル基含有オリゴマー及
び、その新規な性質と有用性に関しては、ほとんど知ら
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のフルオロアルキ
ル基含有共重合物は、水溶性でないためエマルジョン製
剤として利用される例が多いが、エマルジョンの機械的
安定性や長期保存安定性が悪いなどの欠点があるほか、
工業的に使用される一般的有機溶媒や水に対する溶解性
が極めて低いので扱いにくいなどの欠点が挙げられる。
溶解性を向上させる試みとして、部分的にカチオン化さ
れた環保有フルオロ重合物が提案されている(Z.Y.Yang
ら, J.Am.Chem.Soc.,116,4135(1994) )が、アセトン、
アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒
に溶けるのみで、ベンゼン、クロロホルム、メタノール
などには溶けない。
【0006】また、従来のフルオロアルキル基含有オリ
ゴマーは、いずれも撥水撥油性を有するが、高い撥油性
を有するとともに親水性条件下では親水性をも示すよう
なフルオロアルキル基含有オリゴマーも産業上、求めら
れていた。このような撥油性と親水性を併せ持つような
フルオロアルキル基含有オリゴマーは、繊維製品の汚れ
を落とし易くするソイルリリース機能を付与する繊維処
理剤や、ガラス表面に防汚性や水滴形成防止の機能を付
与するガラス表面改質剤、樹脂添加材料など、産業上の
有用性が非常に高い。この目的のために、疎水性末端と
してフルオロアルキル基、親水性部分としてポリオキシ
エチレンユニットを持つ両親媒性フルオロアルキル基含
有シリコーンオリゴマーが検討されているが、ポリオキ
シエチレンユニットを長くしても高い親水性は得られて
いない。
【0007】また、従来より知られているカルシウムイ
オン吸収剤はその能力が乏しいので、カルシウムイオン
を選択的に取り込む水溶性の新規化合物が求められてい
る。本発明の目的は、水およびほとんどの一般的有機溶
媒に溶解する両親媒性を有し、しかも高い撥油性と親水
性及び、表面張力低下作用を併せ持ち、更には、従来の
フルオロアルキル基含有有機化合物には見られなかった
高いカルシウムイオン取り込み能力を有するフルオロア
ルキル基含有オリゴマー、すなわち親水性のモルホリノ
基を導入した新規フルオロアルキル基含有オリゴマー及
びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記課
題を解決する手段として、下記一般式(A)で表される
フルオロアルキル基含有オリゴマーが提供される。
【化3】 式中、RF は−( CF2 ) n F (n=1〜15) また
は、−CF( CF3 ) O(CF2 CF( CF3 ) O) m
37 (m=0〜6) を、xは自然数を示す。
【0009】また、本発明によれば、前記課題を解決す
る手段として、下記一般式(B)で表される過酸化フル
オロアルカノイルとアクロイルモルホリンを反応させる
ことを特徴とする一般式(A)で表されるフルオロアル
キル基含有オリゴマーの製造方法が提供される。式B
中、RF は−( CF2 ) n F (n=1〜15) または−
CF( CF3 ) O( CF2 CF( CF3 ) O) m3
7 (m=0〜6) で表される。
【化4】
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
する。本発明のフルオロアルキル基含有オリゴマーは、
一般式(A)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴ
マーで、式A中のRF は−( CF2 ) n F (n=1〜1
5) または−CF( CF3 ) O( CF2 CF( CF3 )
O) m37 (m=0〜6) で表され、xは自然数を
示す。RF が−( CF2 ) n Fのとき、炭素数が16以
上の場合は製造が困難となり適当でない。また、RF
−CF( CF3 ) O( CF2 CF( CF3 ) O) m
37 で表されるときを具体的に列挙すると、化学式(
C) 、( D) 、( E) 、( F) 、( G) 、( H) 及び(
I) である。RF が−CF( CF3 ) O( CF2 CF(
CF3 ) O) m37 で表されるとき、mの数が7以
上の場合は溶媒に対する溶解性が低下するので製造困難
である。
【0011】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【0012】本発明のフルオロアルキル基含有オリゴマ
ーの数平均分子量は、特に制限はないが、500〜80
00の範囲であることが好ましい。更に本発明における
一般式(1)に示されるフルオロアルキル基含有オリゴ
マーにおいては、片末端にのみフルオロアルキル基RF
が導入されたものを任意の割合で含んでもよい。本発明
のフルオロアルキル基含有オリゴマーの製造方法は、特
定の過酸化フルオロアルカノイルとアクロイルモルホリ
ンを反応させることを特徴とする。
【0013】本発明に使用する過酸化フルオロアルカノ
イルは、前記一般式(B)で表される。式B中、RF
−( CF2 ) n F(n=1〜15)または−CF( CF
3 )O( CF2 CF( CF3 ) O) m37 ( m=0
〜6) で表される。式B中のRF が−( CF2 ) n Fの
とき、炭素数が16以上の場合と、式B中のRF が−C
F( CF3 ) O( CF2 CF( CF3 ) O) m37
で表されるときのmが7以上の場合の過酸化フルオロア
ルカノイルは、いずれも反応溶媒に対する溶解性が悪い
ので使用は困難である。式B中のRF が−( CF2 ) n
Fであるとき、パーフルオロプロピル基、パーフルオロ
ヘキシル基及びパーフルオロヘプチル基を好ましく挙げ
ることが出来る。また、式B中のRF が−CF( CF
3 ) O(CF2 CF( CF3 ) O) m37 で表され
るとき、過酸化フルオロアルカノイルは、過酸化ジペル
フルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノイル、過酸
化ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキ
サノナノイル及び過酸化ジペルフルオロ−2,5,8−
トリメチル−3,6,9−トリオキサドデシノイルを好
ましく挙げることが出来る。
【0014】本発明において、過酸化フルオロアルカノ
イルとアクロイルモルホリンを反応させるときの、それ
ぞれの仕込みモル比は、好ましくは1:0.5〜1:5
0の範囲であり、特に好ましくは1:1〜1:10であ
る。アクロイルモルホリンの仕込みモル比が1に満たな
い場合と10を超える場合は、目的とするフルオロアル
キル基含有オリゴマーの収率が低下するので好ましくな
い。この目的とするフルオロアルキル基含有オリゴマー
は、過酸化フルオロアルカノイルとアクロイルモルホリ
ンを混合して反応させる一段階反応で得ることが出来
る。また、反応は常圧で行うことが可能である。反応温
度は、−20〜150℃が好ましいが、0〜100℃が
経済性などを考慮したとき、特に好ましい。−20℃以
下では長時間の反応時間が必要となり、150℃以上で
は反応時の圧力が高くなり好ましくない。また、反応時
間は、工業的には3〜10時間で行うことが望ましい。
【0015】反応を行う場合の溶媒としては、ハロゲン
化脂肪族溶媒などを使用することが可能であり、AK−
225(1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロパン:1,3−ジクロロ−1,2,2,
3,3−ペンタフルオロプロパン=1:1.35旭硝子
(株)製)、クロロホルム、塩化メチレン、ビス( トリ
フルオロメチル) ベンゼン、ベンゾトリフルオライド、
ヘキサフルオロベンゼンなどを使用することが出来る。
また、反応溶媒中の過酸化フルオロアルカノイルの濃度
は0.5〜30重量%で行うことが望ましい。本発明の
製造方法で得られた生成物は、公知の精製方法である再
沈殿法、蒸留、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)
などで精製することが可能である。
【0016】本発明のフルオロアルキル基含有のオリゴ
マーは、各種溶媒に対する優れた溶解性を示し、撥水撥
油能力があり、樹脂改質剤への応用や各種金属イオンの
吸着剤としての使用が可能である。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0018】(実施例1)過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル 3.29g(5mmol)をAK
−225(1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロパン:1,3−ジクロロ−1,2,
2,3,3−ペンタフルオロプロパン=1:1.35 旭硝
子(株)製)21g に溶かし、アクロイルモルホリン 3.3
9g (24mmol)をAK−225 70gに溶かしたものに加
え、窒素気流下で45℃に保って5時間攪拌した。反応終
了後、反応溶媒を除去した濃縮物をAK−225とヘキ
サンの系の再沈殿法で精製した後、溶媒を除去し、真空
乾燥を行って、4.6gの精製物を得た。この精製物につい
て、IR、 1H−NMR、19F−NMRにより分析を行
い、その結果を表1に示す。この精製物は、下記構造式
(J)で示される化合物を構成単位とするフルオロアル
キル基含有オリゴマーであった。
【0019】
【化12】
【0020】
【表1】 数平均分子量:18601 H−NMR(CDCl3) δ:1.46〜1.92 (CH2) , 2.34
〜2.76 (CH) ,3.18〜3.93 (CH2)19 F−NMR(CDCl3,ext.CF3COOH)δ:-7.24 〜-9.89
(16F) ,-54.65 (6F) IR(cm−1):1633 (C=O) , 132
0 (CF) , 1238 (CF) , 11
15 (−O−)
【0021】(実施例2)過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル 5mmolを過酸化
ジペルフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサ
ノナノイル 7mmol(6.93g) に、アクロイルモルホリン 2
4mmol を37mmol(5.22g) に、それぞれ代えた以外は、実
施例1と同様に反応を行い、前記一般式(A) のRF
−CF( CF3 )OCF2 CF( CF3 ) OC37
示される化合物を構成単位とするフルオロアルキル基含
有オリゴマー 6.9g を得た。この精製物の数平均分子量
は、4730であった。
【0022】(実施例3)過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル 5mmolを過酸化ジペル
フルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリ
オキサドデシノイル 5mmol(6.61g) に、反応溶媒を同量
のベンゾトリフルオライドに、それぞれ代えた以外は、
実施例1と同様に反応を行って、前記一般式(A)のR
F が−CF( CF3 ) O(CF2 CF( CF3 ) O)2
37 で示される化合物を構成単位とするフルオロア
ルキル基含有オリゴマー 6.0g を得た。この精製物の数
平均分子量は、7290であった。
【0023】(実施例4)過酸化ジペルフルオロ−2−
メチル−3−オキサヘキサノイル 5mmolを過酸化ジペル
フルオロブチリル 5mmol(2.13g) に代えた以外は、実施
例1と同様に反応を行い、前記一般式(A)のRF がC
37 で示される化合物を構成単位とするフルオロアル
キル基含有オリゴマー 4.7g を得た。この生成物の数平
均分子量は、1700であった。
【0024】(実施例5)過酸化ジペルフルオロブチリ
ル 5mmolを過酸化ジペルフルオロヘプタノイル 5mmol
(3.63g) に、反応溶媒を同量のビス( トリフルオロメチ
ル) ベンゼンに、それぞれ代えた以外は、実施例4と同
様に反応を行い、前記一般式(A)のRF がC613
示される化合物を構成単位とするフルオロアルキル基含
有オリゴマー5.8g を得た。
【0025】(実施例6)過酸化ジペルフルオロブチリ
ル 5mmolを過酸化ジペルフルオロオクタノイル 5mmol
(4.13g) に、アクロイルモルホリン 24mmol を30mmol
(4.24g) に、それぞれ代えた以外は、実施例4と同様に
反応を行い、前記一般式(A)のRF がC715で示さ
れる化合物を構成単位とするフルオロアルキル基含有オ
リゴマー 5.0gを得た。
【0026】(効果例1) 溶解性 実施例1、3、4及び6で調製したフルオロアルキル基
含有オリゴマーの水及び各種の一般的溶媒に対する溶解
性を測定し、表2に示した。表2において、本発明のフ
ルオロアルキル基含有オリゴマーが溶解する場合はS
で、溶解しない場合はIで示した。比較対照例Kとし
て、下記構造式(K) で示されるアクロイルモルホリン
のホモオリゴマー(数平均分子量Mn=3750、Mw/ M
n=1.99) の溶解性を測定した。
【0027】
【化13】
【0028】
【表2】
【0029】(効果例2) 表面張力低下性 実施例1、3、4で調製したフルオロアルキル基含有オ
リゴマーの水溶液及び、実施例2と3で調製したフルオ
ロアルキル基含有オリゴマーのm−キシレン溶液を調製
し、30℃での表面張力を Wilhelmy 法で測定((株)島
津製作所製 ST−1型を使用。気相は空気) し、結果
を表3にまとめた。比較対照例Kとして、前記構造式
(K) で示されるアクロイルモルホリンのホモオリゴマ
ー(数平均分子量Mn=3750、Mw/ Mn=1.99) の水
溶液を調製し、表面張力を測定した。
【0030】
【表3】
【0031】(効果例3) カルシウムイオン吸収能 実施例1及び4で調製したフルオロアルキル基含有オリ
ゴマーの水溶液中におけるカルシウムイオンの取り込み
能力を下記方法で測定した。 検量線作成;濃度既知の塩化カルシウム水溶液の標準液
をカルシウムイオン電極でその起電力を測定(pH/イ
オンメーター:(株)堀場製作所製 F−23型を使
用)して、起電力対濃度との検量線を作成する。その際
にイオン強度調整剤として塩化カリウムを使用するの
で、前記塩化カルシウム水溶液の標準液は 0.1mol/L 濃
度の塩化カリウム水溶液に塩化カルシウムを溶解して作
成した。 被検液作成;0.1mol/L濃度の塩化カリウム水溶液に実施
例1と4のフルオロアルキル基含有オリゴマーを 0.5g/
L の濃度で溶解する。 測定;前記被検液に塩化カルシウムを変量添加し、各濃
度におけるカルシウムイオン電極での起電力を検量線作
成時と同様に測定し、その起電力の値と起電力対濃度の
検量線との差がオリゴマーに取り込まれたカルシウムイ
オンの量となる。
【0032】本発明のフルオロアルキル基含有オリゴマ
ーのカルシウムイオン取り込み能力をカルシウムイオン
(Ca2+) とオリゴマー中のモルホリノ基(Mo) 2個
との比(Ca2+/2Mo) として求め、その結果を表4
にまとめた。比較対照例Lとしてアクロイルモルホリン
(東京化成工業(株)製試薬) の水溶液を、また比較対
照例Kとして前記構造式(K) で示されるアクロイルモ
ルホリンのホモオリゴマー(数平均分子量Mn=3750、
Mw/ Mn=1.99) の水溶液を調製し、カルシウムイオ
ン取り込み能力を測定した。
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明のフルオロアルキル基含有オリゴ
マーは、新規な化合物であり、水及びほとんどの一般的
有機溶媒に溶解する両親媒性を示すので、エマルジョン
製剤を調製することなく、一般的有機溶媒に溶かした溶
液状態や水溶液の状態として、ガラス製品の表面改質
剤、繊維処理剤、紙用処理剤、建築土木用剤、医療用材
料などに利用することが出来る。また、樹脂との相容性
が高いので樹脂に練り込んで使用することも出来る。こ
のフルオロアルキル基含有オリゴマーを基材に塗工して
乾燥した後あるいは樹脂に練り込んで成形した後は、親
気性のフッ素が塗工表面あるいは成型品表面に配向して
高い撥油性を示す。また、この塗工面あるいは成型品表
面が親水性条件下になると短い時間の経過とともに撥水
性から親水性に転じるという特徴を有している。
【0035】また、本発明のフルオロアルキル基含有オ
リゴマーは、カルシウムイオンを選択的に吸収する能力
を有するが、この能力は他の金属イオンに対しても同様
な効果が期待され、金属イオンの濃縮剤などに利用する
ことが出来るほか、表面張力を下げる効果が高いので界
面活性剤として利用することが出来る。更には、本発明
の製造方法により、新規フルオロアルキル基含有オリゴ
マーを短時間かつ容易に一段階反応で得ることが出来
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1)で表されるフルオロア
    ルキル基含有オリゴマー。 【化1】 [式中、RF は−( CF2 ) n F、または、−CF( C
    3 ) O( CF2 CF(CF3 ) O) m37 (式
    中、nは1〜15、mは0〜6を示す)を、xは自然数
    を示す]
  2. 【請求項2】 RF がC37 、C613、C715
    たは−CF( CF3) O( CF2 CF( CF3 ) O) m
    37 (m=0、1、2)である請求項1記載のフル
    オロアルキル基含有オリゴマー。
  3. 【請求項3】 次の一般式(2)で表される過酸化フル
    オロアルカノイルとアクロイルモルホリンとを反応させ
    ることを特徴とする一般式(1)で表されるフルオロア
    ルキル基含有オリゴマー。 【化2】 [式中、RF は−( CF2 ) n F、または、−CF( C
    3 ) O( CF2 CF(CF3 ) O) m37 (式
    中、nは1〜15、mは0〜6を示す)を示す]
  4. 【請求項4】 RF がC37 、C613、C715
    たは−CF( CF3) O( CF2 CF( CF3 ) O) m
    37 (m=0、1、2)である請求項3記載のフル
    オロアルキル基含有オリゴマーの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073521A (ja) * 2001-09-05 2003-03-12 Fujikura Rubber Ltd ハイブリッド化合物およびその製造方法、並びにゴムの表面処理方法
JP2009280696A (ja) * 2008-05-22 2009-12-03 Nissan Motor Co Ltd ワックス及びワックス膜

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