JPH09241076A - 導電性セラミックス及び固体電解質型燃料電池 - Google Patents
導電性セラミックス及び固体電解質型燃料電池Info
- Publication number
- JPH09241076A JPH09241076A JP8075371A JP7537196A JPH09241076A JP H09241076 A JPH09241076 A JP H09241076A JP 8075371 A JP8075371 A JP 8075371A JP 7537196 A JP7537196 A JP 7537196A JP H09241076 A JPH09241076 A JP H09241076A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solid electrolyte
- fuel cell
- air electrode
- conductive ceramic
- electrically conductive
- Prior art date
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/86—Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
- H01M4/90—Selection of catalytic material
- H01M4/9016—Oxides, hydroxides or oxygenated metallic salts
- H01M4/9025—Oxides specially used in fuel cell operating at high temperature, e.g. SOFC
- H01M4/9033—Complex oxides, optionally doped, of the type M1MeO3, M1 being an alkaline earth metal or a rare earth, Me being a metal, e.g. perovskites
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Abstract
(57)【要約】
【課題】 導電性、熱膨張係数、ジルコニアとの耐反応
性及びガス透過性の4ファクターのバランスの点で最適
化されたセラミックスを提供する。また、性能及び耐久
性の両面で改善された固体電解質型燃料電池を提供す
る。 【解決手段】 本発明の導電性セラミックスは、(La
1-x Srx )z MnO3、0.22≦x≦0.28、
0.96≦z<1.0の組成を有する。また、本発明の
固体電解質型燃料電池は、上記組成の導電性セラミック
スからなる空気電極と、この空気電極上に形成されたイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなる固体電解
質層と、を具備する。
性及びガス透過性の4ファクターのバランスの点で最適
化されたセラミックスを提供する。また、性能及び耐久
性の両面で改善された固体電解質型燃料電池を提供す
る。 【解決手段】 本発明の導電性セラミックスは、(La
1-x Srx )z MnO3、0.22≦x≦0.28、
0.96≦z<1.0の組成を有する。また、本発明の
固体電解質型燃料電池は、上記組成の導電性セラミック
スからなる空気電極と、この空気電極上に形成されたイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなる固体電解
質層と、を具備する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池の空気電極等に好適に用いられる導電性セラミック
ス及びそのような空気電極を有する固体電解質型燃料電
池に関する。特には、導電性、熱膨張係数、ジルコニア
との耐反応性及びガス透過性の4ファクターのバランス
の点で最適化されたランタンマンガナイト系のペロブス
カイト型複合酸化物セラミックスに関する。
電池の空気電極等に好適に用いられる導電性セラミック
ス及びそのような空気電極を有する固体電解質型燃料電
池に関する。特には、導電性、熱膨張係数、ジルコニア
との耐反応性及びガス透過性の4ファクターのバランス
の点で最適化されたランタンマンガナイト系のペロブス
カイト型複合酸化物セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電
池(以下T−SOFCとも言う)の空気電極を例にとっ
て従来技術を説明する。T−SOFCは、特公平1−5
9705等に開示されている固体電解質型燃料電池(以
下SOFCとも言う)の一タイプである。T−SOFC
は、多孔質支持管−空気電極−固体電解質−燃料電極−
インターコネクターで構成される円筒型セルを有する。
空気電極側に酸素(空気)を流し、燃料電極側にガス燃
料(H2 、CO等)を流してやると、このセル内でO2-
イオンが移動して化学的燃焼が起り、空気電極と燃料電
極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気電極が
支持管を兼用する形式のものもある。T−SOFCの実
証試験は、1993年段階で25kw級のもの(セル有効
長50cm、セル数1152本) までが進行中である。
池(以下T−SOFCとも言う)の空気電極を例にとっ
て従来技術を説明する。T−SOFCは、特公平1−5
9705等に開示されている固体電解質型燃料電池(以
下SOFCとも言う)の一タイプである。T−SOFC
は、多孔質支持管−空気電極−固体電解質−燃料電極−
インターコネクターで構成される円筒型セルを有する。
空気電極側に酸素(空気)を流し、燃料電極側にガス燃
料(H2 、CO等)を流してやると、このセル内でO2-
イオンが移動して化学的燃焼が起り、空気電極と燃料電
極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気電極が
支持管を兼用する形式のものもある。T−SOFCの実
証試験は、1993年段階で25kw級のもの(セル有効
長50cm、セル数1152本) までが進行中である。
【0003】現状の代表的なT−SOFCの構成材料、
厚さ及び製造方法は以下のとおりである(Proc. of the
3rd Int. Symp. on SOFC, 1993 )。 支持管:ZrO2 (CaO)、厚さ1.2mm、押し出し 空気電極:La(Sr)MnO3 、厚さ1.4mm、スラ
リーコート 固体電解質:ZrO2 (Y2 O3 )、厚さ40μm 、E
VD インターコネクター:LaCr(Mg)O3 、厚さ40
μm 、EVD 燃料電極:Ni−ZrO2 (Y2 O3 )、厚さ100μ
m 、スラリーコート−EVD
厚さ及び製造方法は以下のとおりである(Proc. of the
3rd Int. Symp. on SOFC, 1993 )。 支持管:ZrO2 (CaO)、厚さ1.2mm、押し出し 空気電極:La(Sr)MnO3 、厚さ1.4mm、スラ
リーコート 固体電解質:ZrO2 (Y2 O3 )、厚さ40μm 、E
VD インターコネクター:LaCr(Mg)O3 、厚さ40
μm 、EVD 燃料電極:Ni−ZrO2 (Y2 O3 )、厚さ100μ
m 、スラリーコート−EVD
【0004】T−SOFC用の空気電極用材料に関して
は、より具体的には、以下に挙げる材料が実証試験用プ
ラントに用いられたり、文献により提案されている。 La0.9 Sr0.1 MnO3 :上記文献の667頁に、
カルシア安定化ジルコニア(CSZ)との熱膨張係数マ
ッチングが良好として紹介された。 La1-x Srx CoO3 :特開平1−10576で提
案された。 (La1-x Srx )0.94MnO3 :セラミック協会
(1990年、予稿集32頁)で発表された。
は、より具体的には、以下に挙げる材料が実証試験用プ
ラントに用いられたり、文献により提案されている。 La0.9 Sr0.1 MnO3 :上記文献の667頁に、
カルシア安定化ジルコニア(CSZ)との熱膨張係数マ
ッチングが良好として紹介された。 La1-x Srx CoO3 :特開平1−10576で提
案された。 (La1-x Srx )0.94MnO3 :セラミック協会
(1990年、予稿集32頁)で発表された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記〜について、
導電性、熱膨張係数、ジルコニアとの耐反応性及びガス
透過性を試験したところ、次のような問題点があること
が判明した。 La0.9 Sr0.1 MnO3 :ジルコニアと反応して電
気伝導度の低いSrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が生成
することが確認された。そのため、セル性能を低下させ
るおそれがあり使用できない。
導電性、熱膨張係数、ジルコニアとの耐反応性及びガス
透過性を試験したところ、次のような問題点があること
が判明した。 La0.9 Sr0.1 MnO3 :ジルコニアと反応して電
気伝導度の低いSrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が生成
することが確認された。そのため、セル性能を低下させ
るおそれがあり使用できない。
【0006】La1-x Srx CoO3 :同じくジルコ
ニアと反応してSrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が生成
することが確認された。そのため、セル性能低下のおそ
れがあり使用できない。また、常温〜1,000℃の熱
膨張係数が〜20×10-6/kとYSZに比較して大きい
ため熱応力に起因するセル破壊のおそれが高い。 (La1-x Srx )0.94MnO3 :焼結性が高すぎ
て、多孔体の作製が困難である。なお、空気電極形成後
の固体電解質層形成工程で1,300℃以上の温度にさ
らされることとなるので、空気電極材料の焼結性が高す
ぎると空気電極の焼結が進みすぎて通気性が低下するこ
ととなり、ガス(酸素)透過性を要求される空気電極材
には不適である。
ニアと反応してSrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が生成
することが確認された。そのため、セル性能低下のおそ
れがあり使用できない。また、常温〜1,000℃の熱
膨張係数が〜20×10-6/kとYSZに比較して大きい
ため熱応力に起因するセル破壊のおそれが高い。 (La1-x Srx )0.94MnO3 :焼結性が高すぎ
て、多孔体の作製が困難である。なお、空気電極形成後
の固体電解質層形成工程で1,300℃以上の温度にさ
らされることとなるので、空気電極材料の焼結性が高す
ぎると空気電極の焼結が進みすぎて通気性が低下するこ
ととなり、ガス(酸素)透過性を要求される空気電極材
には不適である。
【0007】本発明は、導電性、熱膨張係数、ジルコニ
アとの耐反応性及びガス透過性の4ファクターのバラン
スの点で最適化されたランタンマンガナイト系のペロブ
スカイト型複合酸化物セラミックスを提供することを目
的とする。また、そのような優れた特性の材料で作られ
た空気電極を有し、性能及び耐久性の両面で改善された
固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
アとの耐反応性及びガス透過性の4ファクターのバラン
スの点で最適化されたランタンマンガナイト系のペロブ
スカイト型複合酸化物セラミックスを提供することを目
的とする。また、そのような優れた特性の材料で作られ
た空気電極を有し、性能及び耐久性の両面で改善された
固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の導電性セラミックスは、(La1-x Sr
x )z MnO3 、0.22≦x≦0.28、0.96≦
z<1.0の組成を有する。ここでx、zの範囲は、よ
り好ましくは、0.24≦x≦0.26、0.97≦z
≦0.99である。この範囲で、上記4特性がいずれも
良好である。
め、本発明の導電性セラミックスは、(La1-x Sr
x )z MnO3 、0.22≦x≦0.28、0.96≦
z<1.0の組成を有する。ここでx、zの範囲は、よ
り好ましくは、0.24≦x≦0.26、0.97≦z
≦0.99である。この範囲で、上記4特性がいずれも
良好である。
【0009】また、本発明の固体電解質型燃料電池は、
上記組成の導電性セラミックスからなる空気電極と、こ
の空気電極上に形成されたイットリア安定化ジルコニア
(YSZ)からなる固体電解質層と、を具備することを
特徴とする。
上記組成の導電性セラミックスからなる空気電極と、こ
の空気電極上に形成されたイットリア安定化ジルコニア
(YSZ)からなる固体電解質層と、を具備することを
特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態及び実施例】以下より具体的に説明
する。(La1-x Srx )z MnO3 についてxとzを
ある範囲で振って粉末及び焼結体試料を作製し、ジルコ
ニアとの耐反応性、導電率、熱膨張係数及びガス透過性
の測定を行った。
する。(La1-x Srx )z MnO3 についてxとzを
ある範囲で振って粉末及び焼結体試料を作製し、ジルコ
ニアとの耐反応性、導電率、熱膨張係数及びガス透過性
の測定を行った。
【0011】(1)ジルコニアとの耐反応性試験: (1.1)試料作製:0.10≦x≦0.40、0.9
0≦z≦1.15の範囲の平均粒径20μmの(La1-x
Srx )z MnO3 粉を以下により作製した。原料と
しての硝酸ランタン、硝酸ストロンチウム、硝酸マンガ
ンを秤量・混合後、1,400℃10Hr熱処理した後、
粉砕・分級した。
0≦z≦1.15の範囲の平均粒径20μmの(La1-x
Srx )z MnO3 粉を以下により作製した。原料と
しての硝酸ランタン、硝酸ストロンチウム、硝酸マンガ
ンを秤量・混合後、1,400℃10Hr熱処理した後、
粉砕・分級した。
【0012】(1.2)ジルコニア粉混合:8mol%Y2
O3 添加ZrO2 粉(平均粒径0.3μm )と上記(L
a1-x Srx )z MnO3 粉を重量比1:1となるよう
秤量した。両粉をボールミル(ボール材質3mol%Y2 O
3 ドープZrO2 、媒体エタノール)で50Hr混合し
た。 (1.3)熱処理:上記混合粉を電気炉(1,400
℃、大気雰囲気)中で100Hr保持した。 (1.4)耐反応性評価:熱処理した混合粉をX線回析
分析装置で分析して熱処理中の生成相の有無とその生成
相の種類を調べた。その結果を表1に示す。
O3 添加ZrO2 粉(平均粒径0.3μm )と上記(L
a1-x Srx )z MnO3 粉を重量比1:1となるよう
秤量した。両粉をボールミル(ボール材質3mol%Y2 O
3 ドープZrO2 、媒体エタノール)で50Hr混合し
た。 (1.3)熱処理:上記混合粉を電気炉(1,400
℃、大気雰囲気)中で100Hr保持した。 (1.4)耐反応性評価:熱処理した混合粉をX線回析
分析装置で分析して熱処理中の生成相の有無とその生成
相の種類を調べた。その結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】結局、x≦0.21、0.29≦x、1.
0≦zの範囲では、SrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が
生成したことが判明した。これらの生成物は電気伝導性
が低いのでセル性能を低下させるという悪影響を与える
ので、生成物の生じる組成範囲は避ける必要がある。
0≦zの範囲では、SrZrO3 やLa2 Zr2 O7 が
生成したことが判明した。これらの生成物は電気伝導性
が低いのでセル性能を低下させるという悪影響を与える
ので、生成物の生じる組成範囲は避ける必要がある。
【0015】(2)導電率試験: (2.1)試料作製:上記(1.1)の耐反応性測定用
試料と同じ組成範囲(ただしzは0.99で固定)及び
製造方法により(La1-x Srx )z MnO3 粉を得
た。この粉100部に、有機バインダー10部、グリセ
リン3部、水10部を添加した後、混合機、混練機を用
いて混合・混練した。この混練物を圧力30kgf/cm2 、
温度10℃で押し出し成形した後、乾燥・脱脂した。続
いて大気雰囲気の電気炉中で1,450℃×10Hr焼成
して、径6mm×長さ40mmの試料を得た。この試料の気
孔率は30〜35%であった。
試料と同じ組成範囲(ただしzは0.99で固定)及び
製造方法により(La1-x Srx )z MnO3 粉を得
た。この粉100部に、有機バインダー10部、グリセ
リン3部、水10部を添加した後、混合機、混練機を用
いて混合・混練した。この混練物を圧力30kgf/cm2 、
温度10℃で押し出し成形した後、乾燥・脱脂した。続
いて大気雰囲気の電気炉中で1,450℃×10Hr焼成
して、径6mm×長さ40mmの試料を得た。この試料の気
孔率は30〜35%であった。
【0016】(2.2)導電率測定:直流4端子法によ
り、大気中・1,000℃にて試料の導電率を測定し
た。図1は、x値(Sr添加量、横軸)と導電率との関
係を示すグラフである。図1から分るように、導電率は
x=0.2〜0.3の範囲でおおむね高く、特に0.2
4〜0.3の範囲で高かった。
り、大気中・1,000℃にて試料の導電率を測定し
た。図1は、x値(Sr添加量、横軸)と導電率との関
係を示すグラフである。図1から分るように、導電率は
x=0.2〜0.3の範囲でおおむね高く、特に0.2
4〜0.3の範囲で高かった。
【0017】(3)熱膨張係数試験: (3.1)試料作製:導電率を測定したのと同じ試料を
用いた。 (3.2)熱膨張係数測定:理学電機(株)製の熱膨張
測定機THERMOFLEX TMA8140型を使用
して、室温から1,000℃の間の熱膨張率を測定し
た。図2は、x値(Sr添加量、横軸)と熱膨張係数と
の関係を示すグラフである。図2から分るように、Sr
添加量の増加に伴い熱膨張係数は増大する。YSZの固
体電解質の熱膨張係数は10×10-6/k近辺であるの
で、熱膨張係数のマッチングの観点からはx=10〜1
2×10-6/kの範囲が好ましい。
用いた。 (3.2)熱膨張係数測定:理学電機(株)製の熱膨張
測定機THERMOFLEX TMA8140型を使用
して、室温から1,000℃の間の熱膨張率を測定し
た。図2は、x値(Sr添加量、横軸)と熱膨張係数と
の関係を示すグラフである。図2から分るように、Sr
添加量の増加に伴い熱膨張係数は増大する。YSZの固
体電解質の熱膨張係数は10×10-6/k近辺であるの
で、熱膨張係数のマッチングの観点からはx=10〜1
2×10-6/kの範囲が好ましい。
【0018】(4)ガス透過性: (4.1)試料作製:導電率や熱膨張係数を測定した試
料を作製したのと同一の方法で、(La0.75Sr0.25)
Z MnO3 、0.90≦z≦0.99の組成範囲で、外
径13mm、肉厚1.5mm、長さ50mmのチューブ状試料
を作製した。なお、このチューブの径及び厚さは、ほぼ
実物のSOFCセルの空気電極と同じである。
料を作製したのと同一の方法で、(La0.75Sr0.25)
Z MnO3 、0.90≦z≦0.99の組成範囲で、外
径13mm、肉厚1.5mm、長さ50mmのチューブ状試料
を作製した。なお、このチューブの径及び厚さは、ほぼ
実物のSOFCセルの空気電極と同じである。
【0019】(4.2)ガス透過性測定:上記チューブ
試料を20℃の空気中に置いて、試料の内外面間に0.
1kgf/cm2 の差圧(N2 ガス、内高)をかけ、この差圧
下でN2 ガスが試料を透過する量を測定した。図3は、
z値(Aサイト欠損量、横軸)とN2 ガス透過量(m3/m
2・hr、縦軸)との関係を示すグラフである。
試料を20℃の空気中に置いて、試料の内外面間に0.
1kgf/cm2 の差圧(N2 ガス、内高)をかけ、この差圧
下でN2 ガスが試料を透過する量を測定した。図3は、
z値(Aサイト欠損量、横軸)とN2 ガス透過量(m3/m
2・hr、縦軸)との関係を示すグラフである。
【0020】図3から分るように、z≦0.95におい
てガス透過量は急激に低下した。電極中のガス拡散抵抗
を考慮した場合ガス透過量は大きい方が望ましく、ジル
コニアとの耐反応性も考慮すれば、0.96≦z<1.
0であることが良いことがわかった。さらに、ガス透過
量の高いz=0.97〜0.99、さらには0.98〜
0.99がより好ましい。
てガス透過量は急激に低下した。電極中のガス拡散抵抗
を考慮した場合ガス透過量は大きい方が望ましく、ジル
コニアとの耐反応性も考慮すれば、0.96≦z<1.
0であることが良いことがわかった。さらに、ガス透過
量の高いz=0.97〜0.99、さらには0.98〜
0.99がより好ましい。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、導電性、熱膨張係数、ジルコニアとの耐反応性及び
ガス透過性の4ファクターのバランスの点で最適化され
たランタンマンガナイト系のペロブスカイト型複合酸化
物セラミックスを提供することができる。また、そのよ
うな優れた特性の材料で作られた空気電極を有し、性能
及び耐久性の両面で改善された固体電解質型燃料電池を
提供することができる。
は、導電性、熱膨張係数、ジルコニアとの耐反応性及び
ガス透過性の4ファクターのバランスの点で最適化され
たランタンマンガナイト系のペロブスカイト型複合酸化
物セラミックスを提供することができる。また、そのよ
うな優れた特性の材料で作られた空気電極を有し、性能
及び耐久性の両面で改善された固体電解質型燃料電池を
提供することができる。
【図1】x値(Sr添加量、横軸)と導電率との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図2】x値(Sr添加量、横軸)と熱膨張係数との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図3】z値(Aサイト欠損量、横軸)とN2 ガス透過
量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を示すグラフである。
量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(4.2)ガス透過性測定:上記チューブ
試料を20℃の空気中に置いて、試料の内外面間に0.
1kgf/cm2の差圧(N2ガス、内高)をかけ、こ
の差圧下でN2ガスが試料を透過する量を測定した。図
3は、z値(Aサイト/Bサイト モル比、横軸)とN
2ガス透過量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を示
すグラフである。
試料を20℃の空気中に置いて、試料の内外面間に0.
1kgf/cm2の差圧(N2ガス、内高)をかけ、こ
の差圧下でN2ガスが試料を透過する量を測定した。図
3は、z値(Aサイト/Bサイト モル比、横軸)とN
2ガス透過量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を示
すグラフである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】z値(Aサイト/Bサイト モル比、横軸)と
N2ガス透過量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を
示すグラフである。
N2ガス透過量(m3/m2・hr、縦軸)との関係を
示すグラフである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
Claims (3)
- 【請求項1】 (La1-x Srx )z MnO3 、0.2
2≦x≦0.28、0.96≦z<1.0の組成を有す
る導電性セラミックス。 - 【請求項2】 (La1-x Srx )z MnO3 、0.2
4≦x≦0.26、0.97≦z≦0.99の組成を有
する導電性セラミックス。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の導電性セラミック
スからなる空気電極と、この空気電極上に形成されたイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなる固体電解
質層と、を具備することを特徴とする固体電解質型燃料
電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8075371A JPH09241076A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 導電性セラミックス及び固体電解質型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8075371A JPH09241076A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 導電性セラミックス及び固体電解質型燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241076A true JPH09241076A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=13574294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8075371A Pending JPH09241076A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 導電性セラミックス及び固体電解質型燃料電池 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH09241076A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1081778A4 (en) * | 1998-04-21 | 2006-03-01 | Toto Ltd | SOLID FUEL CELL WITH SOLID ELECTROLYTES AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
KR100594677B1 (ko) * | 1998-04-10 | 2006-06-28 | 린나이가부시기가이샤 | 연소장치 |
KR100699074B1 (ko) * | 2006-04-10 | 2007-03-28 | 한국과학기술연구원 | 벌집형 고체산화물연료전지 및 그 제조방법 |
WO2018021484A1 (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
WO2018021490A1 (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
-
1996
- 1996-03-06 JP JP8075371A patent/JPH09241076A/ja active Pending
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WO2007117069A1 (en) * | 2006-04-10 | 2007-10-18 | Korea Institute Of Science And Technology | Honeycomb-type solid oxide fuel cell and method for manufacturing the same |
WO2018021484A1 (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
WO2018021490A1 (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-01 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
JP2018026339A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-15 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
JP2018026338A (ja) * | 2016-07-27 | 2018-02-15 | 日本碍子株式会社 | 電気化学セル |
US11005120B2 (en) | 2016-07-27 | 2021-05-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Electrochemical cell |
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