JPH09239754A - パウダースラッシュ成形機の振動装置 - Google Patents

パウダースラッシュ成形機の振動装置

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JPH09239754A
JPH09239754A JP8327896A JP8327896A JPH09239754A JP H09239754 A JPH09239754 A JP H09239754A JP 8327896 A JP8327896 A JP 8327896A JP 8327896 A JP8327896 A JP 8327896A JP H09239754 A JPH09239754 A JP H09239754A
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JP
Japan
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hammer
powder
molding die
slush molding
mold
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Application number
JP8327896A
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English (en)
Inventor
Takuji Ohara
卓治 大原
Koichi Yamagishi
浩一 山岸
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単な構造で、確実に余剰のプラスチ
ックパウダーをスラッシュ成形型から除去することがで
き、均一な肉厚のプラスチック被膜を経済的に製造する
ことができるパウダースラッシュ成形機の振動装置を提
供する。 【解決手段】 バケット21と、成形型用フレーム28
に取り付けられるスラッシュ成形型31とを備え、パウ
ダースラッシュ成形時に前記バケットが倒立するように
回転が行なわれるパウダースラッシュ成形機20におい
て、前記パウダースラッシュ成形機の回転軸とは平行な
支軸14により、成形型用フレームに対して相対的回転
が可能にされたハンマー11と、ハンマーが衝突するよ
う前記成形型用フレームに取り付けられた振動体15と
よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパウダースラッシ
ュ成形機の振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なプラスチック被膜は、バケット
とスラッシュ成形型とを備えたパウダースラッシュ成形
機により成形されることが多い。バケットは開口したプ
ラスチックパウダー収容部を有し、中に塩化ビニールな
どの熱可塑性プラスチックパウダーが収容される。ま
た、スラッシュ成形型は、内側に成形品の成形用型面が
形成され、前記バケットの開口に対向するようにフレー
ムなどに取り付けられている。そして、前記バケットに
組み合わせることにより、その開口を完全に塞ぐことが
できるようになっている。
【0003】このパウダースラッシュ成形機において
は、あらかじめ、スラッシュ成形型の型面を、前記プラ
スチックパウダーが溶融する所定の温度まで加熱してお
く。次いで、パウダースラッシュ成形機を、バケットが
倒立するように回転させる。そして、前記倒立時にプラ
スチックパウダー収容部内のプラスチックパウダーを、
スラッシュ成形型の型面に落下させて接触させる。前記
型面と接触したプラスチックパウダーは、型面の熱によ
り溶融して当該型面に付着し、溶融プラスチック層を形
成する。また、バケットが元の位置に戻った時(スラッ
シュ成形型が倒立した時)、前記型面に付着しなかった
プラスチックパウダーは自由落下してバケットに戻され
る。前記パウダースラッシュ成形機の回転を所要時間ま
たは所要回数繰り返すことにより、パウダースラッシュ
成形型の表面に形成される前記溶融プラスチック層を所
定の厚みとする。その後、回転を停止し型面の溶融プラ
スチック層を冷却して被膜とし、その被膜を型面から剥
がして所望のプラスチック被膜を得る。
【0004】ところで、かかるパウダースラッシュ成形
により、プラスチック被膜の厚みを均一に精度よくしか
も経済的に製造するためには、プラスチックパウダーを
パウダースラッシュ成形型の型面に均一に付着させるこ
とが重要である。しかし、前記パウダースラッシュ成形
においては、型面に付着しなかった余剰のプラスチック
パウダーは、スラッシュ成形型の倒立による自由落下の
みでは、完全にバケットに戻らず、型面の一部に残るこ
とがある。そして、そのままパウダースラッシュ成形機
の回転を続けてプラスチック被膜の成形を行なうと、前
記型面に残った余剰のプラスチックパウダーが影響して
均一なプラスチック被膜が得られないことがある。
【0005】そのため、前記型面に付着しなかった余剰
のプラスチックパウダーをより確実に型面から除去して
バケットに戻すための種々の方法が提案されている。そ
の一つとして、いわゆるエアノッカーなどの振動装置が
ある。このエアノッカーは、バケットに組み合わされた
スラッシュ成形型が倒立した時に、空気圧によりスラッ
シュ成形型に振動を与え、型面に付着しなかった余剰の
プラスチックパウダーをバケット内に戻して、スラッシ
ュ成形型表面に均一な被膜を形成させるものである。
【0006】しかしながら、前記エアノッカーはエアの
配管を必要とする大掛かりな装置であるため、スラッシ
ュ成形型への取付位置に制限が生じることがある。その
ため、エアノッカーを設けることのできない部分の型面
では、余剰のプラスチックパウダーの除去が不充分とな
るおそれがあり、プラスチック被膜の肉厚を均一にでき
ないことがあった。また、前記エアノッカーは高価な装
置であるため、一のスラッシュ成形型に幾つものエアノ
ッカーを設けると、プラスチック被膜の成形コストが高
くなり不経済となる問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な問題点を解決するために提案されたものであって、極
めて簡単な構造で、確実に余剰のプラスチックパウダー
をスラッシュ成形型から除去することができ、均一な肉
厚のプラスチック被膜を経済的に製造することができる
パウダースラッシュ成形機の振動装置を提供しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
プラスチックパウダーが収容されるバケットと、成形型
用フレームに取り付けられて前記バケットに組み合わさ
れるスラッシュ成形型とを備え、パウダースラッシュ成
形時に前記バケットが倒立するように回転が行なわれる
パウダースラッシュ成形機において、前記パウダースラ
ッシュ成形機の回転軸とは平行な支軸により、該成形型
用フレームに基部側が軸着されて、当該成形型用フレー
ムに対して相対的回転が可能にされたハンマーと、前記
成形型用フレームに対するハンマーの相対的回転により
該ハンマーが衝突するよう前記成形型用フレームに取り
付けられた振動体とよりなることを特徴とするパウダー
スラッシュ成形機の振動装置に係る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の振動装置を備えた
パウダースラッシュ成形機の一例を示す斜視図、図2は
その一部を断面で示す側面図、図3は振動装置の作動を
示す概略図、図4は振動装置の他の例を示す概略図、図
5はその作動を示す概略図、図6はさらに他の例を示す
概略図である。
【0010】図1および図2に示すように、この発明の
振動装置10は、バケット21と、成形型用フレーム2
8に取り付けられて前記バケット21に組み合わされる
スラッシュ成形型31とを備えたパウダースラッシュ成
形機20に設けられる。なお、本実施例においてバケッ
ト21は、前記成形型用フレーム28と合着して組み合
わされるバケット用フレーム28aに固定されている。
【0011】ここでバケット21とスラッシュ成形型3
1について説明する。まず、バケット21は、周壁23
により包囲されて上方が開口22を構成したプラスチッ
クパウダー収容部24を有している。このプラスチック
パウダー収容部24は、プラスチック表皮を形成するた
とえば塩化ビニールなどの熱可塑性プラスチックパウダ
ーPを収容する部分で、開口22の形状が次に述べるス
ラッシュ成形型31の開口32の形状に合わせて形成さ
れている。なお、このプラスチックパウダー収容部24
の開口22外周には、スラッシュ成形型31との組み合
わせを良好にするためのフランジ25が形成されてい
る。
【0012】スラッシュ成形型31は電鋳型からなるも
ので、製品形状に応じた型面33を内側に有しており、
前記型面33の外周端部が前記バケット21の開口22
と隙間なく合致する形状の開口32を構成している。こ
のスラッシュ成形型31は前記バケット21の上方に配
置されており、前記開口32外周に形成されたフランジ
35を前記バケット21のフランジ25に合わせて密着
させることにより、前記開口22を塞いでバケット21
と組み合わせられる。
【0013】前記スラッシュ成形型31の外面には、熱
媒管(図示せず)が配設されている。この熱媒管は、パ
ウダースラッシュ成形時に前記スラッシュ成形型31の
型面33を所定の成形温度に加熱するためのもので、内
部にオイルや蒸気または水などが循環されるようになっ
ている。この熱媒管に代えて他の加熱手段が設けられる
こともある。
【0014】このパウダースラッシュ成形機20は、前
記成形型用フレーム28に連結された回転装置(図示せ
ず)により、前記バケット21とスラッシュ成形型31
とを組み合わせた状態でそれらが交互に倒立するように
回転可能に構成されている。符号27はその回転軸を示
す。その構成により、パウダースラッシュ成形の際、バ
ケット21が上側に回って倒立した時に、プラスチック
パウダー収容部24内のプラスチックパウダーPが下側
のスラッシュ成形型31の型面33に落下する。前記型
面33は、先に説明したように熱媒管により加熱されて
いるので、落下したプラスチックパウダーPは型面33
に接触しその熱により溶融して付着し層となる。そし
て、前記パウダースラッシュ成形機20がさらに回転し
て再びバケット21が下側に戻り、スラッシュ成形型3
1が倒立した時に、前記スラッシュ成形型31の型面3
3にあって溶融せず残っていた余剰のプラスチックパウ
ダーPが落下して前記バケット21内に戻るようになっ
ている。
【0015】振動装置10は、フレームを介して成形型
に振動をを与えることにより、型面に付着しなかった余
剰のプラスチックパウダーPを、自由落下に加えて強制
的に落下させて、効率よくバケット21内に戻すための
もので、ハンマー11と振動体15とからなり、前記構
成よりなるパウダースラッシュ成形機20の成形型用フ
レーム28に取り付けられている。
【0016】ハンマー11は、パウダースラッシュ成形
機20の回転により、後で述べる振動体15と衝突する
ことにより前記成形型用フレーム28を介してスラッシ
ュ成形型31に振動を与えるためのもので、基部12と
打撃部13とでT字形に構成されている。このハンマー
11は、前記基部12側端部が前記パウダースラッシュ
成形機20の回転軸27と平行な支軸14により、成形
型用フレーム28の上部略中央に自由回動可能に軸着さ
れ、パウダースラッシュ成形機20の回転に伴って前記
成形型用フレーム28に対して相対的に回転可能に取り
付けられている。
【0017】なお、ハンマー11の相対的回転というの
は、前記ハンマー11それ自体の回転は勿論であるが、
ハンマー11は回転していないが取り付けられている成
形型用フレーム28が回転することにより、当該成形型
用フレーム28に対しハンマー11が回転している状態
となることを含む。
【0018】振動体15は、前記ハンマー11の相対的
回転により当該ハンマー11の打撃部13と衝突し、成
形型用フレーム28を介して振動をスラッシュ成形型3
1に伝達するためのもので、適当な大きさの金属板より
なる。この振動体15は、成形型用フレーム28の回転
に際しハンマー11の後側に位置するように、前記成形
型用フレーム28の所定位置に固定されている。この実
施例では、前記支軸14を介してぶら下がった状態のハ
ンマー11の後側打撃部13aにほぼ接し、かつ前記打
撃部13aの面に沿って立設されている。
【0019】ここで示される振動装置10は、ハンマー
11の回転を規制する回転規制体16を備えている。こ
の回転規制体16は、図2に示すように、ハンマー11
の長さや支軸の位置により、その回転軌跡rが成形型用
フレーム28の外側まで及ぶ場合にハンマー11の回転
角度を規制して、パウダースラッシュ成形機の回転装置
などにハンマーが衝突するのを防いだり作業者の安全を
確保するためのもので、ハンマー11の形状に合わせて
適当に屈曲形成された金属板などからなる。前記回転規
制体16は、前記ハンマー11の回転軌跡rが成形型用
フレーム28と交差する位置のフレーム近傍に、前記回
転軌跡r上を遮って回転を止めるように固定される。
【0020】この回転規制体16によれば、ハンマー1
1と衝突することによって当該ハンマー11が成形型用
フレーム28の外側へ出る前にその回転を遮る。そのた
め、ハンマー11は前記振動体15と回転規制体16と
の間を相対的回転により往復するように構成され、安全
でしかも作業に必要なスペースを小さくすることができ
る。
【0021】この振動装置10がスラッシュ成形型31
に与える振動(衝撃)の大きさは、ハンマー11の重量
と回転半径により適当に決定することができる。また、
前記振動装置10は、成形型用フレーム28に一ないし
複数個を設けることができる。特に、プラスチックパウ
ダーPが自由落下し難い複雑な型面形状の部分近傍に設
けるのが好ましい。
【0022】次に、図3に従って、前記振動装置10が
設けられたパウダースラッシュ成形機を用いたプラスチ
ック被膜の成形を説明するとともに、本発明の振動装置
の作動について説明する。図中の符号で図1および図2
と同一の符号は同一の部材を示す。また、振動装置の作
動を明らかにするため、図では成形型用フレームと振動
装置だけが示され、パウダースラッシュ成形機のスラッ
シュ成形型およびバケットの記載は省略してある。
【0023】まず、図の(A)に示すように、下側にバ
ケット(図示せず)、上側にスラッシュ成形型を配して
組み合わせて両者をクランプする。そして、このスラッ
シュ成形型をプラスチックパウダーの所定の成形温度に
加熱する。この状態において、前記振動装置10は、ハ
ンマー11が打撃部13を下にして、成形型用フレーム
28の上部中央に設けられた支軸14からぶら下げられ
保持されている。また、振動体15は、前記ハンマー1
1の打撃部13と略接する位置に固定されている。
【0024】次いで、図(B)および(C)のように、
図示しない回転装置により、前記パウダースラッシュ成
形機を回転軸を中心に回転させると、前記ハンマー11
が回転方向の後方にある振動体15により押し上げられ
る。なお、前記振動装置を効率的に作動させるために
は、前記したように、パウダースラッシュ成形機を、ハ
ンマーの回転方向の後側に振動体が位置するように回転
させることが好ましい。そして、図3の(D)に示すよ
うに、前記パウダースラッシュ成形機20を180°回
転させてバケットを倒立させると、バケット内のプラス
チックパウダーはスラッシュ成形型内に落下する。前記
したように、成形型はプラスチックパウダーの溶融温度
に加熱されているので、落下したプラスチックパウダー
が成形型の型面と接触して溶融し層状に付着する。
【0025】一方、前記振動装置10のハンマー11
は、前記振動体15により打撃部13が真上になるまで
回転し押し上げられる。そして、パウダースラッシュ成
形機の回転角度が180°を越えると、前記ハンマー1
1は振動体15から離れ、打撃部13の重みにより図の
鎖線のように下方に回転する。前記成形型用フレーム2
8には、前記ハンマー11の回転軌跡rを遮る回転規制
体16が取り付けられているので、図(E)から理解さ
れるように、前記ハンマー11はこの回転規制体16と
衝突して回転停止する。この際に生じる振動は、スラッ
シュ成形型内に落下したプラスチックパウダーを、型面
上で均一化させるのに効果的である。そして、図(F)
のように、さらにパウダースラッシュ成形型を回転させ
ると、前記ハンマー11は自重により、再び打撃部13
を下にして支軸14からぶら下がった状態となるまで回
転する。
【0026】その後のパウダースラッシュ成形機の回転
時には、図(G)から理解されるように、ハンマー11
は前記ぶら下がり状態のまま保持されているが、前記パ
ウダースラッシュ成形機の回転に伴う成形型用フレーム
28の回転により、当該成形型用フレーム28に対して
相対的な回転を行なったように見える。
【0027】前記パウダースラッシュ成形機が一回転
し、再びスラッシュ成形型が元の位置に戻る時すなわ
ち、スラッシュ成形型が倒立する時、前記成形型型面に
存在してしかもその型面に付着していないプラスチック
パウダーは自由落下しバケット内に戻される。その際、
図(H)に示すように、支軸14にぶら下がっていた前
記ハンマー11の打撃部13に、成形型用フレーム28
に固定されている振動体15が衝突する。この衝突によ
って発生した振動が振動体15を介して前記スラッシュ
成形型31に伝達され、その成形型内にあって型面に付
着していないプラスチックパウダーを、前記型面から強
制的に落下させ確実にバケット内に戻す。
【0028】このパウダースラッシュ成形機の回転を繰
り返し、前記スラッシュ成形型の型面に付着して溶融し
たプラスチックの被膜を所望の厚みとする。その間、前
記スラッシュ成形型が倒立するたびに、および下へ戻っ
た時に、前記振動装置10による衝撃がスラッシュ成形
型に加わる。しかる後、回転を停止してバケットとスラ
ッシュ成形型との組み合わせを外し、スラッシュ成形型
を冷却した後、その型面に形成されたプラスチック被膜
を剥がして所望の製品とする。
【0029】この振動装置10によれば、極めて簡単な
構造で確実に振動(衝撃)を発生させることができ、ス
ラッシュ成形型内の余剰のプラスチックパウダーを、自
然落下と振動による強制落下との相乗作用によって、効
率よく確実に成形型の型面から落下させ、回収すること
ができる。また、この振動装置は、特別な駆動機構も不
要であるため、スラッシュ成形型への取付位置に何らの
制限はなく、しかも極めて安価であるのでコスト的に大
変経済的である。
【0030】図4はこの発明の振動装置の他の例を示し
たものである。この振動装置40のハンマー41は、成
形型用フレームFの下部中央から立設された支柱46
に、その基部42が軸着されている。また、振動体45
は、スラッシュ成形型が倒立している状態において、前
記ハンマー41の打撃部43と略接するように当該成形
型用フレームFから立設されている。符号44はパウダ
ースラッシュ成形機の回転軸と平行な支軸である。この
構造は、ハンマー41が比較的小さくその回転軌跡が成
形型用フレームF外側まで至らない場合に好ましい。
【0031】図5にこの装置の作動を示す。まず、図の
(A)矢印に示すように、スラッシュ成形型の回転によ
り成形型用フレームFが回転すると、図(B)に示すよ
うに、ハンマー41の打撃部43が当該フレームFに固
定されている振動体45によって押し上げられる。成形
型用フレームFが180°回転して倒立した状態では、
ハンマー41は支軸44を中心に前記打撃部43が真上
に来るまで押し上げられる。前記成形型用フレームFの
回転角度が180°を越えると、前記ハンマー41は打
撃部43の重みにより、図(C)の鎖線で示すように、
振動体45から離れて支軸44を中心に下方に回転し支
柱46からぶら下がる。そして、このハンマー41は、
図(D)に示すように、前記成形型用フレームFの回転
が進んでも、前記打撃部43を下にしてぶら下がったま
まであるので、前記成形型用フレームFに対し相対的な
回転を行なったことになる。
【0032】さらに成形型用フレームFの回転が進む
と、図の(E)のように、前記ハンマー41から離れた
振動体45が、支柱46からぶら下がっているハンマー
41の打撃部43に向かって前進していく。そして、図
の(F)に示すように、再びスラッシュ成形型が倒立し
た時前記打撃部43に振動体45が衝突し、パウダース
ラッシュ成形機に振動を発生するのである。
【0033】また、図6はさらにこの発明の他を示した
もので、図中の符号50は振動装置、51はハンマー、
54は支軸、55は振動体である。前記ハンマー51
は、成形型用フレームFの下部中央に立設された支柱5
7にその基部52が軸着され、自由回転可能に保持され
ている。また、振動体55は前記支柱57が設けられた
フレームFの上面に取り付けられており、バケットが倒
立していない状態では、前記ハンマー51が一の打撃面
58を当該振動体55表面に接触させた状態で寝かせて
配置されている。前記ハンマー51は、図6(C)の鎖
線で示すように、一側の打撃面58が振動体55を離れ
て他方の打撃面59が振動体55に衝突するまでの18
0°を、前記支軸54を中心に往復回転可能に構成され
ている。この構造によれば、成形型用フレームF上の振
動体55は、ハンマー51の回転軌跡r上にその回転を
遮って位置するため、ハンマー51の回転規制体を兼ね
ることができる。次に図6に従ってこの振動装置50の
作動を示す。
【0034】図6の(A)および(B)に示すように、
前記成形型用フレームFを回転させると、前記ハンマー
51が振動体55によって打撃部53が上方に来るまで
押し上げられる。成形型用フレームFの回転角度が90
°を越えると、図(C)の鎖線に示すように、ハンマー
51が打撃部53の重みによって前記振動体55から離
れて自然に回転を始める。振動体55は、成形型用フレ
ームFに設けられることにより、ハンマー51の回転軌
跡r上に当該軌跡を遮って配置されることとなるので、
前記ハンマー51は180°回転して他方の打撃面59
が振動体55と衝突した時点で止まる。
【0035】その際に、前記ハンマー51は、支軸54
からぶら下げられた状態となるため、図(D)に示すよ
うに、成形型用フレームFがさらに回転すると、振動体
55がフレームとともに回転して打撃面59から離れる
が、ハンマー51は回転しないで保持されている。図
(D)の位置からさらに成形型用フレームFを90°回
転させると、図6(E)および(F)に示すように、振
動体55が最初に接していた打撃面58に向かって回転
前進し衝突する。そして、図(G),(H)に示すよう
に、前記ハンマー51の前記打撃部53が衝突した振動
体55により押し上げられるとともに、前記成形型用フ
レームFが一回転し元の位置に戻る。この構造の振動装
置によれば、図6の(C)および(F)に示すように、
振動を、成形型用フレームFが横向きに転倒した状態の
時に発生させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
あっては、スラッシュ成形型の倒立回転時にスラッシュ
成形型に振動(衝撃)を与える振動装置が設けられてい
る。この振動装置は、成形型用フレームに対して相対的
に回転するハンマーと前記ハンマーと衝突する振動体と
よりなるので、特別な駆動装置が不要で作動は確実であ
る。しかも極めて簡単かつコンパクトな構造で経済的で
ある。加えて、前記振動装置にあっては、エアノッカー
において必須とされる邪魔なエア配管が不要なため、ハ
ンマーの回転支軸を成形型の回転軸と平行にしさえすれ
ばスラッシュ成形型のあらゆる部分に対応して設けるこ
とができる。したがって、この発明によれば、型面に付
着しないでスラッシュ成形型内に残り、しかもスラッシ
ュ成形型の倒立による自由落下だけでは型面から落下し
難い余剰のプラスチックパウダーを、スラッシュ成形型
の形状に係わらず効果的にバケット内に落下させて型面
から確実に除去できる。その結果、均一な肉厚のプラス
チック被膜を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動装置を備えたパウダースラッシ
ュ成形機の一例を示す斜視図である。
【図2】その一部を断面で示す側面図である。
【図3】振動装置の作動を示す概略図である。
【図4】振動装置の他の例を示す概略図である。
【図5】その作動を示す概略図である。
【図6】さらに他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 振動装置 11 ハンマー 12 基部 13 打撃部 14 支軸 15 振動体 20 パウダースラッシュ成形機 21 バケット 31 スラッシュ成形型

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックパウダーが収容されるバケ
    ットと、成形型用フレームに取り付けられて前記バケッ
    トに組み合わされるスラッシュ成形型とを備え、パウダ
    ースラッシュ成形時に前記バケットが倒立するように回
    転が行なわれるパウダースラッシュ成形機において、 前記パウダースラッシュ成形機の回転軸とは平行な支軸
    により、該成形型用フレームに基部側が軸着されて、当
    該成形型用フレームに対して相対的回転が可能にされた
    ハンマーと、 前記成形型用フレームに対するハンマーの相対的回転に
    より該ハンマーが衝突するよう前記成形型用フレームに
    取り付けられた振動体とよりなることを特徴とするパウ
    ダースラッシュ成形機の振動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、成形型用フレームに
    対するハンマーの相対的回転により該ハンマーが衝突し
    てハンマーの回転を規制する回転規制体が成形型用フレ
    ームに取り付けられ、該回転規制体と振動体との間で前
    記ハンマーの回転角度を規制することを特徴とするパウ
    ダースラッシュ成形機の振動装置。
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