JPH09239128A - 遊技用管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常遊技状態から可変表示時間短縮制御が行
なわれる特別遊技状態に変化可能な遊技機に関して、各
遊技状態毎に遊技データを集計可能な管理装置を提供す
る。 【解決手段】 演算部７０の遊技データ算出集計手段３
００において、特別遊技状態中遊技データ算出手段３０
１と通常遊技状態中遊技データ算出手段３０２と遊技状
態期間検知手段３０３とを構成して、遊技状態期間検知
手段３０３で検知される遊技状態に応じて、特別遊技状
態中遊技データ算出手段３０１で特別遊技状態期間中の
遊技データが算出され、通常遊技状態中遊技データ算出
手段３０２で通常遊技状態期間における遊技データが算
出されるようにし、さらに、それらの算出結果が表示部
７４または出力部７５により表示または出力されるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機や
コイン遊技機等で代表される遊技機の遊技に関する遊技
情報が入力される遊技用管理装置に関し、詳しくは、遊
技者に所定の遊技価値を付与可能な特定遊技状態と、前
記特定遊技状態となるための所定条件が成立しやすい特
別遊技状態と、前記特別遊技状態に比較して前記所定条
件が成立しにくい通常遊技状態とに遊技状態が変化可能
な遊技機の遊技に関する遊技情報が入力される遊技用管
理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から一般的に知られている遊技用管
理装置として、たとえば、遊技者に所定の遊技価値を付
与可能な特定遊技状態と、前記特定遊技状態となるため
の所定条件が成立しやすい特別遊技状態と、前記特別遊
技状態に比較して前記所定条件が成立しにくい通常遊技
状態とに遊技状態が変化可能な遊技機の遊技に関する遊
技情報が入力され、入力された遊技情報に基づいて各種
遊技データを算出可能な遊技用管理装置があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一方、従来の遊技用管
理装置では、前記遊技機における遊技状態のうち、特定
遊技状態の継続期間における遊技データについては、他
の遊技状態と区別して算出可能であるものの、前記通常
遊技状態や前記特別遊技状態の継続期間における遊技デ
ータについては、明確に分類して算出されていなかっ
た。したがって、従来の遊技用管理装置では、前記遊技
機の遊技状況を十分に把握することが困難であるという
問題点が生じていた。

【０００４】本発明はかかる実情に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、遊技機の遊技状況を詳細に把握
することが可能な遊技用管理装置を提供することであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特定遊技状態
と、前記特定遊技状態となるための所定条件が成立しや
すい特別遊技状態と、前記特別遊技状態に比較して前記
所定条件が成立しにくい通常遊技状態とに遊技状態が変
化可能な遊技機の遊技に関する遊技情報が入力される遊
技用管理装置であって、前記遊技情報に基づいて前記遊
技機の遊技データを算出する遊技データ算出手段と、前
記遊技データ算出手段が算出した算出結果を視覚的に認
識可能な態様で出力可能な出力手段とを有し、前記遊技
データ算出手段は、前記遊技データを前記特別遊技状態
の継続期間における遊技データと前記通常遊技状態の継
続期間における遊技データとに分類して算出可能である
ことを特徴とする。

【０００６】請求項２に記載の本発明は、請求項１に記
載の発明の構成に加えて、前記遊技機は、前記通常遊技
状態から前記特別遊技状態に遊技状態を変化させること
が可能であることを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１に記載の本発明によれば、遊技データ
算出手段の働きにより、前記遊技機から入力される遊技
情報に基づいて、前記特別遊技状態の継続期間における
遊技データと前記通常遊技状態の継続期間における遊技
データとが、それぞれ分類して算出される。さらに出力
手段の働きにより、分類して算出された前記遊技データ
が視覚的に認識可能な態様で出力される。

【０００８】請求項２に記載の本発明によれば、請求項
１に記載の発明の作用に加えて、前記通常遊技状態から
前記特別遊技状態に遊技状態を変化させることが可能な
遊技機より入力される遊技情報に基づいて、該遊技機に
おける前記特別遊技状態の継続期間における遊技データ
と前記通常遊技状態の継続期間における遊技データとが
分類して算出され、その算出結果が視覚的に認識可能な
態様で出力される。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態では、
遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明に
係る遊技用管理装置はこれに限らず、コイン遊技機やス
ロットマシン等にも提供可能である。

【００１０】図１は、遊技機の一例のパチンコ遊技機１
およびカード処理機１２を示す正面図である。

【００１１】パチンコ遊技機１の左右方向一側部（図面
では左側）には、カード処理機１２がパチンコ遊技機１
に対し分離可能な状態で設けられている。図中１３は、
カード利用可表示器であり、カード処理機１２が作動中
でカードを使用しての玉貸が可能である旨を点灯表示す
るためのものである。カード処理機１２にはカードリー
ダライタが内蔵されており、カード挿入・排出口１７か
ら共通カード等を挿入すれば、そのカードに記録されて
いる記録情報がカードリーダライタにより読取られる。
その読取られたカード情報に含まれている挿入時のカー
ド残額が残額表示器（カード残高表示器）７により表示
される。このカード処理機１２には、カード処理機制御
部１９が設けられており、このカード処理機制御部１９
によりカード処理機１２全体が制御される。また、カー
ド処理機１２には、接続方向表示器１５が設けられてお
り、カード処理機１２側で予め設定された接続方向の表
示器が点灯表示され、遊技者がカード挿入時にどちらの
遊技機で遊技が可能かが判断できる。

【００１２】遊技者がパチンコ遊技機１により遊技を行
ないたい場合には、カード残額等の遊技者所有の有価価
値が記録されている記録媒体の一例の共通カードをカー
ド挿入・排出口１７に挿入する。その挿入されたカード
が適正でかつカード残額が残っている場合で玉貸操作が
可能な場合には、遊技者が玉貸ボタン９を押圧操作する
ことにより、カード処理機１２側からパチンコ遊技機１
側の払出制御用マイクロコンピュータに玉払出指令信号
が出力される。そして、後述する貸玉額設定スイッチ２
２（図２参照）の操作により予め設定されている１回の
玉貸操作により払出される貸玉額分のパチンコ玉が打球
供給皿６内に払出される。そして貸玉額分のパチンコ玉
の払出しが終了した段階でカード処理機１２内に挿入さ
れている共通カードのカード残額が貸玉額分減額更新さ
れる。

【００１３】図中８は返却ボタンであり、遊技者が押圧
操作することにより、カード処理機１２内に挿入されて
いる共通カードがカード挿入・排出口１７から排出され
る。また、共通カード挿入時のカード残額と、玉貸が行
なわれて減額更新された後のカード残額とが打球供給皿
６に設けられている残額表示器（カード残高表示器）７
により表示される。打球供給皿６内にパチンコ玉が払出
された状態で遊技者が打球操作ハンドル３を操作すれ
ば、パチンコ玉が１個ずつ遊技盤１００前面に形成され
ている遊技領域１０１内に打込まれる。遊技領域１０１
には、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装
置１０２が設けられている。遊技領域１０１には、さら
に普通図柄用始動口１０７と特別図柄用始動口１０９と
が設けられている。この普通図柄用始動口１０７に進入
したパチンコ玉は下方に通過して再度遊技領域１０１内
に放出され、その通過玉が始動通過玉検出スイッチ１０
８により検出される。この普通図柄用始動口１０７は、
上方から進入したパチンコ玉が遊技盤の裏面側に導かれ
て入賞玉となる入賞口で構成してもよい。この始動通過
玉検出スイッチ１０８の検出出力に基づいて可変表示装
置１０２の普通図柄表示部１０４が可変開始された後停
止制御される。この普通図柄表示部１０４は、０〜９の
１０種類の識別情報を可変表示するものであり、その停
止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報（たと
えば７７等の１０通りのゾロ目）となれば、普通可変入
賞球装置１１０に設けられた左右１対の可動部材１１１
が開成して打玉が入賞容易な状態となる。可動部材１１
１は、ソレノイド１１２が励磁されることにより、所定
期間開成し、所定期間経過後ソレノイド１１２が非励磁
状態となることに基づいて再び閉成する。

【００１４】遊技領域１０１内に打込まれたパチンコ玉
が特別図柄用始動口１０９あるいは普通可変入賞球装置
１１０内に入賞すれば、その始動入賞玉が始動入賞玉検
出スイッチ１１３により検出され、その検出信号に基づ
いて可変表示装置１１２の特別図柄表示部１０３で可変
表示が開始される。この特別図柄表示部１０３は、たと
えば、液晶表示装置の表示画面で構成されており、０〜
９，Ａ〜Ｅの１５種類の識別情報を可変表示可能なもの
であり、その停止時の表示結果が予め定められた特定の
識別情報の組合せ（たとえば７７７等の１５通りのゾロ
目）となれば、大当りとなり特別可変入賞球装置１１４
の開閉板１１６が開成して打玉が入賞しやすい遊技者に
とって有利な第１の状態となる。この特別可変入賞球装
置１１４は、大当りの発生前は開閉板１１６が閉成して
打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第２の状態と
なっているが、特別図柄表示部１０３の表示結果が特定
の識別情報の組合せとなれば、ソレノイド１１７が励磁
されて第１の状態となる。この大当りに伴なう特別可変
入賞球装置１１４の第１の状態は、所定期間（たとえば
３０秒間）の経過、あるいは打玉の入賞開口１１５への
所定個数（たとえば１０個）の入賞のうちいずれか早い
方の条件が成立することにより終了して第２の状態とな
る。この入賞開口１１５内に入賞したパチンコ玉は、１
０カウント検出スイッチ１２０により検出され、その検
出個数が入賞個数表示器１２１により表示される。一
方、入賞開口１１５内の所定箇所には特定入賞領域（Ｖ
ポケット）１１８が設けられており、第１の状態となっ
ている特別可変入賞球装置１１４内に進入したパチンコ
玉がこの特定入賞領域（Ｖポケット）１１８に入賞すれ
ば、その特定入賞玉が特定入賞玉検出スイッチ１１９に
より検出され、特別可変入賞球装置１１４のその回の第
１の状態が終了するのを待って再度特別可変入賞球装置
１１４が第１の状態に駆動制御される繰返し継続制御が
行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は、たとえ
ば１６回と定められている。大当りが発生して、繰返し
継続制御が実行されている遊技状態を特に特定遊技状態
という。

【００１５】特別図柄表示部１０３が可変表示している
最中に打玉が特別図柄用始動口１０９あるいは普通可変
入賞球装置１１０内に入賞すれば、その始動入賞が記憶
されて、特別図柄表示部１０３が可変停止した後再度可
変開始できる状態になってから前記始動入賞記憶に基づ
いて特別図柄表示部１０３での可変表示が開始される。
この始動入賞記憶の上限値はたとえば「４」と定められ
ており、始動入賞記憶数が始動記憶表示器１０５に表示
される。この始動入賞記憶の上限を超えて入賞した始動
入賞玉は無効となり、可変表示制御には利用されない。
一方、特別図柄表示部１０３の表示結果が大当りの発生
しない図柄の組合せで、かつ中図柄が「３」または
「７」の場合には、始動入賞によらずもう一度可変表示
装置１０２が可変表示される再ゲームが行なわれる。

【００１６】遊技領域１０１には、さらに通常入賞口１
２２と、ラッキーナンバー用表示ランプ１２３とが設け
られている。このラッキーナンバー用表示ランプ１２３
は、特別図柄表示部１０３が可変開始されて停止制御さ
れた結果が特定の識別情報の組合せとなり大当りが発生
したときに〜の表示ランプが走行点灯された後停止
制御される。そして、停止時における表示ランプのナン
バーが、その遊技場が予め設定しているラッキーナンバ
ーと一致すると、遊技場で定めたあるサービスが遊技者
に付与される。そのあるサービスとは、たとえば、特定
遊技状態が発生したことに伴って付与された景品玉など
の有価価値を景品交換することなく引続き遊技に使用で
きるいわゆる持玉遊技が許されることなどが考えられ
る。

【００１７】図中１１は、特定遊技状態が発生して大当
り制御が行なわれている最中や可変表示時間短縮制御の
繰返し継続制御が行なわれている最中に点滅するランプ
である。１０は、スピーカであり、大当り発生時等にお
ける効果音を発生するものである。１４は端数表示スイ
ッチであり、カード挿入・排出口１７に挿入された共通
カードの残額が前記貸玉額以下の端数が存在する状態と
なった場合に、それを残額表示器７に表示するためのも
のである。１６はカード挿入中表示器であり、カード挿
入・排出口１７に共通カードが挿入されているときに点
灯して挿入中である旨を表示するためのものである。１
８はユニットボックスであり、後述するユニットボック
ス制御部が内蔵されている。また２は前面枠であり、５
は開閉自在な前面板であり、４は打球供給皿にパチンコ
玉が満杯となりそれ以上貯留できなくなった余剰玉が払
出される余剰玉貯留皿である。

【００１８】このパチンコ遊技機１においては、遊技状
態に応じて、特別図柄表示部１０３および普通図柄表示
部１０４における図柄の可変表示時間が短縮される。パ
チンコ遊技機１におけるこのような制御動作を可変表示
時間短縮制御という。ここで可変表示時間とは、特別図
柄表示部１０３または普通図柄表示部１０４において識
別情報が可変開始してからすべての識別情報が停止表示
されるまでに要する時間のことである。

【００１９】また、可変表示時間短縮制御が実行されて
いる遊技状態を特に特別遊技状態という。これに対し
て、特別遊技状態でもなく前述した特定遊技状態でもな
い遊技状態を特に通常遊技状態という。

【００２０】特別遊技状態中においては、普通図柄表示
部１０４における図柄の可変表示時間が短縮されるた
め、単位時間当りの停止結果導出表示回数が増加する。
これによって、普通図柄表示部１０４において特定の識
別情報が停止表示される回数が増し、可動片１１１が開
成する機会が多くなる。したがって、普通可変入賞球装
置１１０への打玉の入賞が比較的容易となり、短時間で
比較的多くの始動入賞が発生し得る。また、特別図柄表
示部１０３においても同様に可変表示時間が短縮される
ために、比較的多く発生し得る始動入賞を極力無効とす
ることなく可変表示に有効に使用可能となる。その結
果、特別図柄表示部１０３における単位時間当りの停止
結果導出表示回数も増加する。これにより、たとえ大当
りの発生する確率が向上していないとしても、短時間で
大当りが発生しやすくなる。したがって、特別遊技状態
中は、通常遊技状態中に比較して、大当りの発生しやす
い遊技状態となる。

【００２１】また、このような特別遊技状態において
は、始動入賞球数の増加により、それに対応する払出玉
数が増加するため、遊技者は持玉を減らすことなく遊技
が可能となる。

【００２２】遊技状態が特別遊技状態に移行するか否か
は、特別図柄表示部１０３での可変開始タイミングと同
時にパチンコ遊技機１内で抽出される時短（時間短縮）
決定用乱数の値により判断される。この判断は、パチン
コ１内の遊技制御基板４１（図２参照）によりなされ
る。なお、時短決定用乱数は、遊技制御基板４１内に構
成されている時短決定用ランダムカウンタ内に格納され
ている。

【００２３】抽出された時短決定用乱数が、予め定めら
れた特定値と一致した場合には、普通図柄の可変表示時
間短縮制御を行なうこと、すなわち遊技状態を特別遊技
状態に変化させることが決定される。遊技状態を特別遊
技状態に変化させる時期は、時短決定用乱数の抽出と同
時に可変開始された特別図柄表示部１０３の可変停止結
果により異なる。可変停止結果が、いわゆる大当りの場
合には、遊技状態は特定遊技状態に変化する。すなわ
ち、特別遊技状態よりも特定遊技状態が優先する。そし
て、特定遊技状態の終了条件が成立した後、すなわち、
前記繰返し継続制御が終了した後、遊技状態が特別遊技
状態に変化する。

【００２４】一方、特別図柄表示部１０３の可変停止結
果が、いわゆる外れであった場合には、可変表示結果が
導出表示された時点より遊技状態が特別遊技状態に変化
する。

【００２５】特別遊技状態は、遊技状態が変化してから
特別図柄表示部１０３において５０回目の可変表示が終
了するまで継続する。５０回目の可変表示が終了するま
での期間中に大当りが発生した場合には、特別遊技状態
が中断されて特定遊技状態に変化する。そして、その特
定遊技状態の終了後、中断されていた特別遊技状態が進
行し、中断前後における可変表示回数の合計が５０回と
なった時点で、遊技状態が通常遊技状態に変化する。

【００２６】また、特別遊技状態期間における特別図柄
表示部１０３での可変停止結果がいわゆる外れの結果と
なり、かつ、その可変表示開始時に抽出された時短決定
用乱数が前記特定の値であった場合には、その抽出時点
より改めて５０回の可変表示が得られるまで、特別遊技
状態が継続する。そして、５０回目の可変表示が終了し
た時点で、遊技状態が特別遊技状態から通常遊技状態に
変化する。

【００２７】このように、このパチンコ遊技機１では、
通常遊技状態から特別遊技状態に変化する場合と、特定
遊技状態から特別遊技状態に変化する場合と、通常遊技
状態から特定遊技状態に変化する場合と、通常遊技状態
から特定遊技状態に変化する場合とがある。

【００２８】また、このパチンコ遊技機１においては、
特別図柄表示部１０３の可変表示停止時の表示結果が、
予め定められた特別の識別情報の組合せ（たとえば３３
３，７７７）により大当りが発生した場合においても、
その大当りに基づく特定遊技状態の終了後、特別遊技状
態に移行する。このような特別の識別情報の組合せを構
成する図柄を特に時短図柄と呼ぶ。

【００２９】時短図柄で大当りが発生した場合には、そ
の大当りに基づく特定遊技状態の終了後、少なくとも２
回大当りが発生するまで特別遊技状態に繰返し継続して
制御される。より具体的には、時短図柄で大当りが発生
した場合に、その大当りに基づく特定遊技状態の終了後
に１回目の特別遊技状態に制御される。さらに１回目の
特別遊技状態中において発生した大当りに基づく特定遊
技状態の終了後に２回目の特別遊技状態に制御される。
このような特別遊技状態に関する繰返し継続制御がなさ
れている最中に発生した大当りが時短図柄によるもので
ある場合には、以降、改めて２回特別遊技状態に繰返し
継続して制御される。したがって、遊技者は運がよけれ
ば、３回、４回と繰返し連続して、特別遊技状態におけ
る遊技者に有利な遊技を楽しむことができる。

【００３０】図２は、カード処理機および図１に示した
パチンコ遊技機の一部内部構造を示す背面図である。

【００３１】カード処理機１２内には、カード処理機制
御部２１とカードリーダライタ制御部２０とユニットボ
ックス制御部１９とが設けられている。カード処理機制
御部２１とパチンコ遊技機１に設けられているインタフ
ェイス基板３３とは電気的に接続されており、カード処
理機制御部２１とインタフェイス基板３３とが互いに情
報の送受信ができるように構成されている。またこのイ
ンタフェイス基板３３と払出制御基板ボックス３７内に
収納されている払出制御基板３８が電気的に接続されて
いる。さらに、インタフェイス基板３３と中継端子基板
３４とが電気的に接続されており、中継端子基板３４
と、遊技制御基板ボックス４０内に収納されている遊技
制御基板４１，遊技機用ターミナルボックス４６，玉払
出器３１が、それぞれ電気的に接続されている。

【００３２】さらに、打球供給皿６に設けられている前
述した各種表示器や各種操作ボタンのスイッチがコネク
タ３５を介してインタフェイス基板３３に接続されてい
る。なお、カード処理機制御部２１と打球供給皿６に設
けられている各種表示器や各種操作ボタンのスイッチな
らびに払出制御基板ボックス３７内の払出制御基板３８
とインタフェイス基板３３や中継端子基板３４を介する
ことなく直接配線により接続し、払出制御基板３８と玉
払出器３１とを中継端子基板３４を介して接続するよう
にしてもよい。また、カード処理機制御部２１と払出制
御基板３８とを直接コネクタにより接続するようにして
もよい。なお、２２はコネクタでありカード処理機制御
部２１とインタフェイス基板３３とを接続するためのも
のである。

【００３３】カード処理機１２に設けられているユニッ
トボックス制御部１９には、１回の玉貸操作により払出
される貸玉額を予め入力設定するための貸玉額設定スイ
ッチ２２０が設けられており、図示するように、１００
円，２００円，３００円，４００円，５００円の５種類
の金額が入力設定できるようになっている。たとえば遊
技場の係員により図示のように貸玉額が３００円に設定
されればその３００円が貸玉額としてカード処理機制御
部２１のマイクロコンピュータ（図示せず）に記憶され
る。そして、遊技者がカードをカード挿入・排出口１７
に挿入し、玉貸ボタン９を押圧操作することにより自動
的にこの玉貸額（３００円）分のパチンコが打球供給皿
６内に払出される。このパチンコ玉の払出しに際して
は、予め定められている単位額（たとえば１００円）分
の払出しを複数回（たとえば３回）実行することにより
行なわれ、この単位額分の払出しが終了する毎に単位額
だけカード残額から減額される。この単位額分の減額に
よる単位額売上信号が遊技場のホストコンピュータであ
るホール用管理コンピュータ７０（図３参照）に伝送さ
れるとともに、遊技場に設置されているターミナルボッ
クスを介してカード発行会社に伝送される。また、ユニ
ットボックス制御部１９にはカード処理機１２の番号で
あるユニット番号が設定され、その設定番号がユニット
ボックス５９を介してホール用管理コンピュータ７０に
伝送されるとともに、ターミナルボックスを介してカー
ド発行会社に伝送される。

【００３４】カードリーダライタ制御部２０は、カード
挿入・排出口１７から挿入されたカードの記録データを
読取ったり書替えたりするための制御部である。

【００３５】玉払出器３１には、払出モータ（図示せ
ず）が設けられており、玉誘導レール２８から供給され
てきたパチンコ玉がこの払出モータの回転力により横送
りされ、その横送りされたパチンコ玉が１つずつ下方に
落下して、打球供給皿６内に払出される。この玉払出器
３１は、機構板２５に設けられている。前記玉誘導レー
ル２８は、玉タンク２７内の貯留玉を２列に整列させな
がら流下させるものであり、その２列の流下径路にそれ
ぞれタンク玉切れスイッチ２９とレール玉切れスイッチ
３０とが設けられており、玉タンク２７内の貯留玉が無
くなったことおよび玉誘導レール２８上の流下玉が無く
なったことが検出され、その検出信号が遊技機用ターミ
ナルボックス４６，中継端子基板３４を介して払出制御
基板ボックス３７内の払出制御基板３８に入力される。
このタンク玉切れスイッチ２９が玉を検出しなくなった
時点で玉払出速度が減速される。

【００３６】玉タンク２７には、遊技機設置島に設けら
れている補給樋５７からパチンコ玉を補給玉検出器を含
む補給装置５８を介して補給される。この玉タンク２７
に供給される補給玉が補給装置５８の補給玉検出器によ
り検出されるのであり、所定個数（たとえば１０個）の
パチンコ玉が供給されたことを検出して１パルスの検出
信号がこの補給玉検出器から出力される。カード処理機
１２からの玉貸要求信号を受けて玉タンク２７内のパチ
ンコ玉を打球供給皿６内に払出すのではなく遊技者が玉
貸機から購入してきた貸玉を打球供給皿６内に投入して
遊技を行なう従来の一般的なパチンコ遊技機の場合に
は、前記補給装置５８から出力される出力信号がホール
用管理コンピュータ７０に送信され、ホール用管理コン
ピュータ７０ではその送信されてきた検出信号に基づい
て遊技場にとって不利益となる不利益球数を検出する。
ところが、本実施の形態のように、カード処理機１２か
らの玉貸要求信号に基づいて玉タンク２７内の貯留玉の
一部を打球供給皿６内に払出す方式のパチンコ遊技機に
おいては、その遊技場にとって何ら不利益球数とはなら
ない貸玉が補給樋５７から玉タンク２７に供給されるこ
とになり、その供給された貸玉が補給玉検出器により検
出されてしまって不利益球数情報としてホール用管理コ
ンピュータ７０に入力されてしまい、ホール用管理コン
ピュータ７０で正確な不利益球数を計数できない不都合
が生ずる。そこで、本実施の形態のパチンコ遊技機にお
いては、パチンコ玉の入賞に基づいて払出される景品玉
が所定個数（たとえば１０個）に達する前に払出制御基
板３８から所定のパルス信号を出力してその所定のパル
ス信号が遊技機用ターミナルボックス４６，コネクタ６
２，情報出力端子装置５９，コネクタ６４を介してホー
ル用管理コンピュータに伝送されるように構成されてい
る。このように構成することにより、パチンコ玉の貸出
については何ら不利益球数情報としてのパルス信号がホ
ール用管理コンピュータ７０に出力されることなく、入
賞に伴なう景品玉の払出に関してのみパルス信号がホー
ル用管理コンピュータ７０に送信され、ホール用管理コ
ンピュータ７０では正確な不利益球数情報を集計でき
る。

【００３７】遊技領域１０１内に打込まれて入賞口に入
賞した入賞玉とアウト口５３に回収されたアウト玉は合
流して打込玉タンク５４に落下し、その打込玉が打込玉
検出器（打込球カウンタ）５５により検出された後遊技
機設置島に設けられている集球樋５６上に落下する。図
中２３，６１はカード処理機制御部２１と情報出力端子
装置５９とを接続するためのコネクタである。

【００３８】情報出力端子５９は、単位額売上信号およ
びユニット番号の伝送機能とを合わせ持つ。この情報出
力端子５９は、ユニットボックス制御部１９とコネクタ
６０，２４を介して接続されている。そして、前述した
ユニット番号や単位額売上信号がコネクタ２４，情報出
力端子５９，コネクタ６４を介してホール用管理コンピ
ュータへ伝送される。また、カード処理機１２で使用さ
れたカードの額面情報や、カード処理機１２で発生した
エラーのコード情報がカード処理機制御部２１からコネ
クタ２３，情報出力端子５９，コネクタ６４を介してホ
ール用管理コンピュータへ伝送される。ユニットボック
ス制御部１９にはＡＣ１００Ｖの電圧が供給され、この
ユニットボックス制御部１９での所定の電圧に変圧され
た電圧がカード処理機制御部２１やカードリーダライタ
制御部２０に供給される。このように、単位額売上信号
は、パチンコ遊技機１からとカード処理機１２からとの
両方からホール用管理コンピュータ７０に送信されるこ
とになる。その結果、いずれか一方が故障したり誤動作
したりして一方の単位額売上信号が狂った場合には、他
方の単位額売上信号と食い違うために、異常が発生した
ことが即座に判断でき、売上の正確な管理が可能とな
る。そして、カード処理機１２からは前述したようにユ
ニット番号もホール用管理コンピュータ７０に送信され
てくるために、送信されてきた単位額売上信号とともに
どのカード処理機での売上かを特定可能となる。

【００３９】また、遊技制御基板４１は、機構板２５の
開口２６に臨み遊技盤１００に設けられる可変表示装置
１０２の中継端子基板（図示せず）および各種ランプ・
ＬＥＤ・センサなどが接続されている中継端子基板４８
と配線により接続されている。この中継端子基板４８
は、コネクタ５０，６３により情報出力端子装置５９に
接続されているとともに、コネクタ４９，４７により遊
技制御基板４１に接続されている。遊技制御基板ボック
ス４０の背面右側には、キースイッチ４３が設けられて
いる。このキースイッチ４３は、可変表示装置１０２，
１０４の可変停止時の表示結果が特定の識別情報の組合
せ（たとえば７７７）となる確率を可変設定するもので
あり、ノーマル位置，設定位置，確認位置の３つの位置
に切換操作ができる。このキースイッチ４３に所定の鍵
を挿入して切換操作することにより確率が変更設定でき
るのであり、この切換操作回数に応じて、設定１，設定
２，設定３の３段階に確率を切換設定することができ
る。なお、キースイッチ４３に代えて、たとえばスライ
ドスイッチ，押しボタンスイッチ，スナップスイッチ，
プッシュプルスイッチ，ロータリースイッチ，デジタル
スイッチ等でもよい。さらに、遊技制御基板ボックス４
０内には、キースイッチ４３の操作により設定された確
率を表示するための設定確率表示器４２ａ，４２ｂ，４
２ｃが設けられている。図中５１は打球発射装置であ
り、遊技者が打球操作ハンドルを操作することにより作
動して打球貯留皿６内のパチンコ玉を１つずつ遊技領域
１０１内に発射するためのものである。また図中２６は
機構板２８に形成された開口であり、可変表示装置１０
２の遊技盤裏面側への突出部分がこの開口２６内に収ま
るように構成されている。図中４５は電源スイッチであ
り、遊技機用ターミナルボックスと遊技制御基板４１と
の間に介在し、遊技制御基板４１とはコネクタ４４によ
り接続されている。この電源スイッチ４５を操作するこ
とにより電源を一旦切った後再投入することができ、電
源の立上げに伴なう遊技制御基板４１の遊技制御マイク
ロコンピュータをリセットすることができるとともに、
確率設定操作の際に操作しやすくすることができる。ま
た３９はリセットスイッチであり、払出制御基板の払出
制御用マイクロコンピュータをリセットするためのもの
である。また１００は遊技盤であり、遊技盤取付枠（図
示せず）に着脱自在に取付けられている。

【００４０】玉貯留皿６内のパチンコ玉が満杯となりそ
れ以上貯留できなくなった余剰玉が前述したように余剰
玉払出口４から払出されるのであるが、その余剰玉も満
杯となった場合には満杯検出スイッチ５２がＯＮとな
り、その検出信号に基づいて払出制御基板３８が動作し
て玉払出器３１による景品玉の払出をストップさせる。
また、図中３２は入賞玉処理装置であり、遊技領域に設
けられた入賞口から入賞した入賞玉を１つずつ検出して
その検出信号に基づいて払出制御基板３８が動作し、入
賞口の種類に応じた個数の景品玉を払出すように玉払出
器３１を動作制御する。

【００４１】図３は、本発明に係る遊技用管理装置の一
例となる管理装置を示す概略構成図である。管理装置
は、演算部の一例のホール用管理コンピュータ７０とデ
ータ加工出力部の一例となるデータ加工出力装置７２と
表示部の一例のＣＲＴ７４および出力部の一例のプリン
タ７５と操作部の一例のキーボード７６とを有する。

【００４２】ホール用管理コンピュータ７０は、後述す
るように複数台のパチンコ遊技機の遊技制御基板４１と
払出制御基板３８と複数のカード処理機のカード処理機
制御部２１とからのデータが入力され、たとえば２週間
分の入力データがファイル可能に構成されている。デー
タ加工出力装置７２は、キースイッチ７３が設けられて
おり、このキースイッチ７３により、データ加工出力装
置７２は、ＯＦＦ，ＯＮ，ＬＯＣＫ状態に切換えること
ができる。ＯＦＦ状態に切換わると動作が停止してＣＲ
Ｔ７４による表示やプリンタ７５による印字は行なわれ
なくなる。ＯＮ状態に切換わることにより、キーボード
７６の操作に従って、ＣＲＴ７４によるデータの表示や
プリンタ７５によるデータの印字出力が可能となる。Ｌ
ＯＣＫに切換わることにより、売上データや割数データ
等の遊技場の経営者以外には知られたくないデータなど
の特別なデータの出力が禁止される状態となる。

【００４３】遊技場に設置されている複数台のパチンコ
遊技機は、その機種等に従って複数のグループに分けら
れている。たとえば、図１に示した第１種のパチンコ遊
技機１のグループである第１グループ，その他、第３種
のパチンコ遊技機グループ等である第２グループ等のよ
うに複数グループに分類されている。そしてこの管理装
置においては、キーボード７６によりそのグループを指
定して、ラッキーナンバー（持玉遊技開始ナンバーや終
日無定量ナンバーや持玉遊技終了ナンバー）や特別遊技
状態に変化する可変表示装置の停止時の表示ナンバー
（時短図柄の種類）を入力設定することができる。

【００４４】グループ設定の入力操作手順は、まずキー
ボード７６の設定キー７７を押圧操作し、次にグループ
キー７９を操作し、次に数値入力用キー９９を押圧操作
して、第１グループ，第２グループ等のグループ番号を
入力する。たとえば、図１に示した機種のパチンコ遊技
機を第１グループにするには数値入力用キー９９を操作
して０１を入力する。次に数値入力の終了を意味する機
能キー９８を操作する。次にユニット先頭キー８１を操
作し、次に数値入力用キー９９を操作してユニット先頭
番号を入力する。たとえば第１グループに属する機種の
パチンコ遊技機のユニット番号の先頭をこの数値入力用
キー９９により入力設定する。次に機能キー９８を操作
し、次にユニット末尾キー８２を操作し、次に数値入力
用キー９９を操作してユニットの末尾番号を入力する。
たとえば第１グループに属する機種のパチンコ遊技機の
ユニット番号の末尾の番号を入力する。そして機能キー
９８を押圧操作する。以上の操作により、入力設定され
たユニット番号の先頭から末尾の番号に対応するパチン
コ遊技機のグループ番号が入力設定されることになる。
他のグループを入力設定したい場合には、前記グループ
キー７９の押圧操作からユニット番号の末尾番号を入力
した後の機能キー９８の押圧操作までを再度繰返して実
行すればよい。そして、グループ設定入力が終了した段
階で完了キー７８を押圧操作する。

【００４５】一方、ラッキーナンバーモードや時短開始
ナンバー（時短図柄の種類）を入力設定する場合には、
まず設定キー７７を押圧操作し、次にＬ．Ｎキー（ラッ
キーナンバーキー）８を押圧操作し、次に、前述の操作
により既に入力設定されたグループナンバーを数値入力
用キー９９を押圧操作することにより入力設定した後機
能キー９８を操作する。これにより、第１種のパチンコ
遊技機からなる第１グループあるいは第３種のパチンコ
遊技機からなる第２グループ等からいずれかのグループ
が特定されて入力設定される。次に数値入力用キー９９
を操作してラッキーナンバーモードを入力する。このラ
ッキーナンバーモードは、可変表示装置の可変停止時の
表示結果である大当り図柄をラッキーナンバーの判断対
象とするかまたは飾り図柄（第１図に示したラッキーナ
ンバー用表示ランプ１２３の可変停止時の表示結果）を
ラッキーナンバーの判断対象とするかの２種類のモード
があり、その２種類のモードのうちのいずれのモードか
をこの数値入力用キーにより選択して入力設定するもの
である。たとえば数値入力用キー９９により０１と入力
すれば大当り図柄をラッキーナンバーの判断対象とする
モードが選択設定され、０２と入力されれば飾り図柄を
ラッキーナンバーの判断対象とするモードが選択設定さ
れる。次に機能キー９８を押圧操作することによりラッ
キーナンバーモードの入力が終了する。

【００４６】持玉遊技開始ナンバーを入力操作するに
は、まず数値入力用キー９９を操作してその遊技場が設
定する持玉遊技開始ナンバー（たとえば３，５）を入力
し、次に機能キー９８を操作する。さらに、持玉遊技終
了ナンバーを入力するには、まず数値入力用キー９９を
操作して遊技場が設定する持玉遊技終了ナンバー（たと
えば４，９）を入力し、次に機能キー９８を操作する。
さらに、終日無定量ナンバーを入力するには、数値入力
用キー９９を操作して終日無定量ナンバー（たとえば
７）を入力設定し、機能キー９８を操作する。終日無定
量ナンバーとは、可変表示装置の停止図柄ナンバーがそ
のナンバーとなった場合には、その後の大当り発生時の
大当り図柄の種類や飾り図柄の種類がどのようなもので
あっても持玉を景品交換せずに引続き遊技に使用できる
という特典が与えられるナンバーである。

【００４７】そして、他のグループを指定してラッキー
ナンバーモードや持玉遊技開始ナンバーや持玉遊技終了
ナンバーや終日無定量ナンバーを入力設定したい場合に
は、再度数値入力用キー９９を操作してグループナンバ
ーを指定し、そのグループナンバーに対応するラッキー
ナンバーモード，持玉遊技開始ナンバー，持玉遊技終了
ナンバー，終日無定量ナンバーの入力操作を繰返し行な
う。そしてそれらの入力が終了した段階で完了キー７８
を操作する。

【００４８】図４はパチンコ遊技機１からホール用管理
コンピュータ７０に入力されるデータを説明するための
ブロック図である。

【００４９】図１に示したパチンコ遊技機１の裏面側に
設けられている払出制御基板３８から遊技制御基板４１
に、パチンコ玉の入賞に伴う入賞情報が伝送される。遊
技制御基板４１では、その伝送されてきた入賞情報に基
づいて、打込が入賞した入賞口に対応する入賞個数情報
を払出制御基板３８に送り返す。払出制御基板３８で
は、この返信されてきた賞球個数情報に基づいて玉払出
器３１を動作させる。一方、カード処理機１２に設けら
れているカード処理機制御部２１からは遊技者の貸玉操
作に従った貸玉指令信号が払出制御基板３８に送信され
る。そして払出制御基板３８はこの送信されてきた払出
指令信号に従って玉払出器を制御して貸玉を払出す。貸
玉が良好に払出されれば払出制御基板３８は払出が行な
われた旨の信号をカード処理機制御部２１に返信する。

【００５０】遊技制御基板４１からは、パチンコ遊技機
１の裏面に設けられた情報出力端子５９を介して、ホー
ル用管理コンピュータ７０側の情報入力端子７１に、パ
チンコ遊技機１の機種を特定する機種コード情報，特定
遊技状態の発生確率の設定値情報，特別図柄表示部１０
３において大当りが発生した場合の特別図柄大当り情報
（特定遊技状態の発生情報），その大当りが発生したと
きの特別図柄表示部１０３より停止表示された大当り図
柄に関する大当り図柄情報，特別図柄表示部１０３にお
ける大当りの発生により変動した後、停止するラッキー
ナンバー用表示ランプ１２３の停止位置に関するラッキ
ーナンバー情報，特別可変入賞球装置（大入賞口）１１
４が開放して第１の状態となったことに関する大入賞口
開放情報，可変表示時間短縮制御が行なわれていて遊技
状態が特別遊技状態にあることを表わす時間短縮中情
報，特別図柄用始動口１０９にパチンコ玉が入賞したこ
とに関する特別図柄始動入賞情報（始動条件の成立回数
情報），通常遊技状態期間，特別遊技状態期間における
特別図柄の確定回数を示す特別図柄有効始動情報（可変
表示装置１０２の動作回数情報），普通図柄表示部１０
４において当りが発生した場合の普通図柄大当り情報，
特別可変入賞球装置１１４へのパチンコ玉の入賞に関す
る大入賞口入賞情報，特定入賞領域（Ｖポケット）１１
８へのパチンコ玉の入賞に関するＶ入賞情報，普通図柄
用始動口１０７にパチンコ玉が入賞したことを表わす普
通図柄始動入賞情報（始動条件の成立回数情報），普通
図柄用始動口１０７に入賞したパチンコ玉のうち普通図
柄表示部１０４を有効に可変表示させるのに用いられた
有効始動入賞玉に関する普通図柄有効始動情報，普通可
変入賞球装置（普通電役）１１０が開放して第１の状態
となったことに関する普通電役開放情報，通常遊技状態
期間のみにおける特別図柄の確定回数を示す時間短縮外
有効始動情報，リーチの成立回数をリーチの種別ごとに
示すリーチ情報が伝送されてくる。

【００５１】情報入力端子７１では、それらの伝送され
てきた情報をホール用管理コンピュータ７０に入力す
る。ホール用管理コンピュータには、ＣＰＵ７０ａ，Ｒ
ＯＭ７０ｂ，ＲＡＭ７０ｃが設けられており、それらの
入力された情報を集計して記憶する。前記有効始動情報
を集計するのは、図１に示したパチンコ遊技機１の場
合、前述したように始動入賞記憶の上限がたとえば
「４」に定められており、その上限を超えて入賞した始
動入賞玉は無視されて可変表示制御には用いられないた
め、実際に可変表示制御に用いられた有効な始動入賞回
数を知りたいという遊技場のニーズに応えるためであ
る。

【００５２】払出制御基板２１からは、情報出力端子５
９を介して情報入力端子７１に、パチンコ玉の入賞に伴
い払出された景品玉情報である補給情報（不利益情
報），玉払出器を作動させて玉貸が行なわれた玉貸情
報，玉の払出に何らかの異常が発生した場合にその異常
の原因や種類を表わすエラーコードの情報が伝送され
る。そして、それらの情報がホール用管理コンピュータ
７０に入力される。

【００５３】カード処理機制御部１９から、情報出力端
子５９を介して情報入力端子７１に、挿入されたカード
が１０００円カードか５０００円カードかなどのカード
額面に関する情報，ユニットナンバー情報，カード処理
機１２により何らかの異常が発生した場合のその異常の
原因や種類を表わすエラーコードの情報が伝送され、ホ
ール用管理コンピュータ７０に入力される。

【００５４】遊技領域１０１内に打込まれたパチンコ玉
が打込玉センサ５５により検出されれば、その打込情報
（利益情報）が情報入力端子７１を介してホール用管理
コンピュータ７０に入力される。

【００５５】以上説明したように、ホール用管理コンピ
ュータ７０には各種遊技機から前述したような各種の情
報が入力されるのであり、ホール用管理コンピュータ７
０はこの入力された各種情報を集計して記憶し、キーボ
ード７６の操作に従って種々の集計データを出力する。

【００５６】図５は、本発明に係る管理装置の構成を示
すブロック図である。管理装置の情報入力手段７１に
は、各種遊技情報が入力される。遊技情報は、遊技者の
遊技状況に応じて、図１に示したパチンコ遊技機などか
ら入力される情報である。遊技情報は、たとえば、前述
した不利益情報の一例となる不利益球数情報あるいは補
給情報、遊技者が遊技において消費した打玉数に基づく
情報であって遊技場にとって利益となる利益情報の一例
の打込玉情報の他、前記特別図柄大当り情報（大当り情
報）、時間短縮中情報、特別図柄有効始動情報などから
構成される。

【００５７】遊技者が遊技を終えて景品交換を行なうた
めに景品玉計数機に獲得したパチンコ玉を投入すれば、
景品交換に使用したパチンコ玉の玉数に関する情報が得
られ、その情報を景品交換すれば景品処理機より景品の
種類を識別するための景品識別情報などからなる景品処
理情報が情報入力手段７１へ入力される。

【００５８】遊技者が遊技場内に設置された所定の玉貸
機で玉貸を行なった場合には、玉貸された玉数あるいは
玉貸に使用した金額に関する情報が玉貸情報として玉貸
機から情報入力手段７１へ入力される。

【００５９】遊技者がパチンコ遊技機で遊技を行なうた
めに共通カードなどをカード処理機１２に挿入して玉貸
を行なえば、共通カードから引落された金額に関する情
報などからなる共通有価価値処理情報が情報入力手段７
１へ入力される。

【００６０】遊技者が貨幣を投入して共通カード販売機
から共通カードを購入すれば、共通カードが発行される
とともに共通カードの売上に関する情報である共通有価
価値発行情報が共通カード販売機から情報入力手段７１
へ入力される。

【００６１】これらの各種情報は、情報入力手段７１へ
入力された後にホール用管理コンピュータ７０内に構成
されている遊技データ算出集計手段３００に送信され
る。

【００６２】遊技データ算出集計手段３００は、図４に
示したＣＰＵ７０ａ，ＲＯＭ７０ｂ，ＲＡＭ７０ｃによ
り構成されている。遊技データ算出集計手段３００に
は、特別遊技状態期間中における遊技データを算出する
ための特別遊技状態中遊技データ算出手段３０１、通常
遊技状態期間中における遊技データを算出するための通
常遊技状態中遊技データ算出手段３０２、その他、その
図示を省略しているが、景品交換された景品の種類ごと
にその景品交換回数の計数を行なうための計数手段、玉
貸情報に基づいて玉貸機で貸出されたパチンコ玉数ある
いはその際に使用された金額を計数するための計数手
段、共通有価価値処理情報に基づいてカード処理機１２
を用いて玉貸が行なわれた金額等を計数するための計数
手段、共通有価価値発行情報に基づいて共通カード販売
機における共通カードの売上金額を計数するための計数
手段等の各種手段が構成されている。さらに、遊技デー
タ算出集計手段３００には、遊技状態を検知するための
遊技状態期間検知手段３０３が設けられている。情報入
力手段７１に入力された各種情報のうち、特別図柄大当
り情報（大当り情報）および時間短縮中情報は、この遊
技状態期間検知手段に入力される。遊技状態期間検知手
段３０３は、入力されたこれらの情報に基づいて、遊技
状態が通常遊技状態にあるのか特別遊技状態にあるの
か、あるいは特定遊技状態にあるのかを検知して、その
検知結果を特別遊技状態中遊技データ算出手段３０１、
通常遊技状態中遊技データ算出手段３０２等に伝送す
る。たとえば、特別遊技状態中遊技データ算出手段３０
１および通常遊技状態中遊技データ算出手段３０２は、
伝送されてきた検知結果をもとにして、それぞれ特別遊
技状態中の遊技データおよび通常遊技状態中の遊技デー
タを算出する。特別遊技状態中遊技データ算出手段３０
１によって算出される遊技データ例として、たとえば、
特別遊技状態期間、すなわち、時間短縮制御が行なわれ
ている期間における打込玉数や差玉数、可変表示回数等
を挙げることができる。ここで打込玉数とは、遊技者が
遊技に使用したパチンコ玉数のことであり、差玉数と
は、前記打込玉数と遊技者に払出された払出玉数との差
数である。通常遊技状態中遊技データ算出手段３０２に
おいても同様に、通常遊技状態期間中における打込玉数
や差玉数、あるいは可変表示回数などが算出される。

【００６３】遊技データ算出集計手段３００で算出され
た各種遊技データは、遊技場の管理者などが操作部７６
を操作することにより、データ加工出力部７２で所定の
フォーマットに変換された後、表示部７４あるいは出力
部７５より出力される。より具体的には、以下の手順に
従って各遊技データの集計データが出力される。

【００６４】各パチンコ遊技機の各集計データの表示出
力を行なう場合には、まず図３に示すキーボード７６の
集計キー８３を操作し、次に各台キー８７を操作し、デ
ータの出力を希望するパチンコ遊技機のユニット番号を
数値入力用キー９９を操作して入力する。そして機能キ
ー９８を操作することにより各データがＣＲＴ７４によ
り表示される。一方、プリンタ７５によりその各データ
を印字出力する場合には、集計キー８３の押圧操作に代
えてまず印字キー９７を押圧操作することにより可能と
なる。これらの操作により、たとえば、図６，図７に示
すようなデータを出力可能である。

【００６５】すなわち、ユニットナンバー０００１のパ
チンコ遊技機に関する集計データの出力帳票例が図６に
示されている。図６に示すように、ユニットナンバー０
００１は、グループ１に属する１番台のパチンコ遊技機
であり、機種コード０１の第１種のパチンコ遊技機（図
１に示したパチンコ遊技機１）であり、ラッキーナンバ
ーモードが０１であるために可変表示装置の停止時の大
当り図柄がラッキーナンバーの判断対象となる。そし
て、特定遊技状態の発生確率の設定値は０１に設定され
ているために、たとえば１／２１５の発生確率となって
いる。さらに持玉遊技開始ナンバーが３，５、持玉遊技
終了ナンバーが４，９、終日無定量ナンバーが７に定め
られている。そして、１９９３年８月１５日（日）１５
時５０分現在の本日の集計データが表の形で示されてい
る。この表に従えば、一番左に大当り発生回数が示され
ており、その右側にそれぞれの発生時刻が示されてい
る。その右側の特図入賞とは、前述した特別図柄始動入
賞情報に基づいて集計された特別図柄始動入賞個数デー
タであり、本日の営業開始時点から１回目の大当りが発
生するまでの特別図柄始動入賞個数が１５５、１回目の
大当りの終了から２回目の大当りの発生までの特別図柄
始動入賞個数が３９８となっている。

【００６６】特図有効とは、前述した特別図柄有効始動
情報に従った集計データであり、本日の営業開始時点か
ら１回目の大当りの発生までの間に発生した特別図柄有
効始動回数が１４８となっており、１回目の大当りの終
了から２回目の大当りの発生までの特別図柄有効始動回
数が３８７となっている。そして、特別図柄始動入賞合
計個数に対する特別図柄有効始動合計回数の率すなわち
２６５０／２８１２×１００％≒９４．２％が示されて
いる。

【００６７】普図入賞とは、前述した普通図柄始動入賞
情報に従って集計されたデータであり、本日の営業開始
時点から１回目の大当りが発生するまでの間における普
通図柄始動入賞個数が１６３、１回目の大当りの終了時
点から２回目の大当りが発生するまでの普通図柄始動入
賞個数が２５２となっている。

【００６８】普図有効とは、前述した普通図柄有効始動
情報に従った集計データであり、本日の営業開始時点か
ら１回目の大当りが発生するまでの間における普通図柄
有効始動回数が８８、１回目の大当りの終了時点から２
回目の大当りが発生するまでにおける普通図柄有効始動
回数が１６７となっている。そして、普通図柄始動入賞
合計個数に対する普通図柄有効始動合計回数の率すなわ
ち２２９１／２９０５×１００％≒７８．９％が示され
ている。

【００６９】普図大当りとは、前述した普通図柄大当り
情報に従って集計されたデータであり、本日の営業開始
時点から１回目の大当りが発生するまでの間における普
通図柄大当りの発生回数が４２、１回目の大当りの終了
時点から２回目の大当りが発生するまでの間における普
通図柄大当りの発生回数が８５回となっている。そし
て、普通図柄大当りの発生率すなわち普通図柄大当り合
計１１２１／普通図柄有効始動合計回数２２９１≒４
８．９％が示されている。

【００７０】継続回数とは、特別可変入賞球装置１１４
（図１参照）の繰返し継続制御の回数を意味し、前述し
た大入賞口開放情報に従って集計されたデータである。
この図６の表によれば、それぞれの回の大当りの発生に
より１６回繰返し継続制御が行なわれたことが示されて
いる。大入賞口とは、前述した大入賞口入賞情報および
特別図柄始動入賞情報に基づいて集計されたデータであ
り、大当りの発生に伴って大入賞口（特別可変入賞球装
置１１４）に入賞した入賞玉個数を意味しており、この
表に従えば、１回目の大当りのときに１６７個、２回目
の大当りのときに１７１個のパチンコ玉が入賞したこと
が示されている。そして、入賞玉個数の平均すなわち大
入賞口入賞玉合計個数１８６８／大当り合計回数１１≒
１６９．８が示されている。

【００７１】Ｖ入賞とは、前述したＶ入賞情報に基づい
て集計されたデータであり、特定入賞領域（Ｖポケッ
ト）１１８に入賞した入賞玉個数を意味しており、この
表に従えば、１回目の大当りのときに７２個、２回目の
大当りのときに７８個のＶ入賞が発生したことが示され
ている。そして、Ｖ入賞率すなわちＶ入賞合計個数８０
６／大入賞口入賞合計個数１８６８×１００％≒４３．
１％が示されている。

【００７２】出玉とは、特別図柄の大当り発生から大当
り終了までの間の打込玉数と払出玉数との差（差玉数）
のことであり、表によれば、１回目の大当り時には２３
８０個２回目の大当り時には２４１０個の景品玉が払出
されたことになる。そしてこの出玉の平均は、払出され
た景品玉の合計２６３５０／大当りの合計発生回数１１
≒２３９５となっている。

【００７３】大当り図柄とは、特別図柄表示部１０３に
おいてどの図柄（数字）のぞろめで大当りが発生したか
を示しており、１回目の大当りの発生は「６６６」、２
回目の大当りの発生は「５５５」のぞろめで大当りが発
生している。なお、この大当り図柄の欄に示された○マ
ーク，×マーク，星印マークは、それぞれ、持玉遊技開
始ナンバー，持玉遊技終了ナンバー，終日無定量ナンバ
ーが特別図柄表示部１０３により表示されたことを示し
ている。この表によれば、２回目の大当りの発生により
持玉遊技開始ナンバーである「５５５」により大当りが
発生して持玉を用いて遊技を続行できる状態となった
が、３回目の大当りの発生時に持玉遊技終了ナンバーで
ある「９９９」が特別図柄表示部１０３により表示され
たために、持玉を用いて遊技を続行できる状態が終了し
ている。そして、９回目の大当りの発生に伴って終日無
定量ナンバーであり、かつ、時短図柄でもある「７７
７」が表示され、特別遊技状態でなおかつ１日中、出玉
を変換することなく遊技を続行できる状態となっている
ことがわかる。なお、表における大当りの欄における星
印マークは、特別遊技状態における大当り発生であるこ
とを示している。

【００７４】売上とは、そのパチンコ遊技機で遊技をす
るために用いられたカードの残額の使用量を意味してお
り、表によれば、１回目の大当りまでに５５００円、１
回目の大当りの終了から２回目の大当りの発生までに１
３０００円が使用されたことがわかる。

【００７５】図６に示す表の下に示されたデータは、遊
技場の情報管理に特に必要となるものを集計したもので
ある。そのうち、星印マークの付いた時間短縮大当り回
数とは、時短図柄で大当りが何回発生したかを示すデー
タであり、このパチンコ遊技機の場合には３回である。
そして、特別図柄大当りの発生回数（特定遊技状態の発
生回数）の合計が１１回であるために、時間短縮大当り
回数の発生率は、３／１１×１００≒２７．３％とな
る。また、持玉遊技開始回数は２回であるために、その
発生割合は２／１１×１００≒１８．２％となる。ま
た、終日無定量回数の発生回数は１回であるために、そ
の発生割合は１／１１×１００≒９．１％となる。大当
り間始動回数とは、特図有効回数のことであり、その平
均は、特図有効合計２６５０／大当りの発生合計１１２
≒２２９．６となる。そして、通常遊技状態期間（通常
時）の平均が、通常遊技状態期間における特図有効合計
／通常遊技状態期間における大当り発生回数＝２６６．
０となる。この通常遊技状態期間における大当り間始動
回数の最大は４４９、最小は４６となっている。一方、
特別遊技状態期間（時短時）における大当り間始動回数
の平均は、特別遊技状態期間における特図有効合計／特
別遊技状態期間における大当りの発生回数≒２０８．９
となる。そして特別遊技状態期間における大当り間始動
回数の最大は２３２、最小は９５となっている。

【００７６】また、時間短縮間始動回数とは、本日の営
業開始時点から第１回目の特別遊技状態になるまでの間
における特別図柄の有効始動回数の合計あるいは特別遊
技状態の終了時点から次の特別遊技状態が発生するまで
の間における特別図柄の有効始動回数の合計のことであ
り、その平均と最大が１４２４となっている。

【００７７】さらに時間短縮（時短）継続回数とは、通
常遊技状態期間において時短図柄により大当りが発生し
た場合に、その大当りをも含めて、以降、遊技状態が通
常遊技状態に変化するまでの間に発生する大当りの回数
である。時短図柄によって大当りが発生した場合には、
以降、少なくとも２回大当りが発生するまで遊技状態
が、特定遊技状態期間を挟んで特別遊技状態に繰返し制
御されるので、時間短縮（時短）継続回数は、少なくと
も３回以上となる。図においては、この時間短縮継続回
数の平均が４．５回、最大が５．０回、最小が４．０回
となっている。このように特別遊技状態に関連する詳細
なデータが出力されるので、遊技機管理者などは一層詳
細に遊技機の管理を行なうことが可能となる。

【００７８】さらに、本日の営業開始時点から現時点ま
でにおける、打込玉総数が３０６２×１０、払出された
景品玉の総数である払出玉総数が４３６０×１０、打込
玉総数−払出玉総数で算出する差玉数が−１２９８×１
０、（売上玉数−差玉数）／売上玉数×１００％で算出
できる割数が１４２．４となっている。また、客滞率が
１３４．０％となっている。

【００７９】ここで客滞率とは、実際の売上と持玉遊技
が一切行なわれていないとした場合の売上との比を％表
示したもので、（１回交換の場合の売上／実際の売上）
×１００％で算出される。１回交換の場合の売上とは、
持玉遊技が一切行なわれないとした場合の売上と同じ意
味であり、大当りが発生すれば必ず獲得した持玉を景品
交換し、再度遊技を行なうためには現金などの投資を必
要とするようにした場合の売上を意味し、大当り中でな
い期間中における差数（打込玉数が払出玉数を上回って
いる場合）に貸玉単価（たとえば４円）を乗じた値に相
当する。客滞率は、現状の遊技機において１回交換に比
べて遊技者がどの程度現金などの有価価値を投資するこ
となく遊技が行ない得ているかを判断するための指標と
なる。

【００８０】さらに、このパチンコ遊技機に使用された
使用カードの額面は、１００００円カードが０枚、５０
００円カードが４枚、３０００円カードが３枚、２００
０円カードが５枚、１０００円カードが０枚となってい
る。さらにこのパチンコ遊技機で発生したエラーの回数
は０回と示されている。

【００８１】図７は、各パチンコ遊技機の集計データに
関し、さらに異なる出力帳票例を示す図である。

【００８２】図７には、グループ１に属する１番台の遊
技機に関する各種データの出力帳票例が表示されてい
る。この帳票では、遊技機の遊技状態変化に応じた各種
データが表示されている。

【００８３】「大当り」は、大当りの発生回数を累積的
に示しており、「−」は、大当りの発生していない状
態、すなわち、通常遊技状態もしくは特別遊技状態を示
している。「打込玉」は、遊技者が遊技機に打込んだ打
込玉数である。「差玉」は、打込玉数と払出玉数との差
数である。「Ｓ」は、始動回数である。

【００８４】なお、「打込玉」，「差玉」，「Ｓ」は、
通常遊技状態期間または特別遊技状態期間におけるデー
タであり、特定遊技状態期間のデータは含まれていな
い。

【００８５】「ＴＹ」は、特定遊技状態期間における出
玉を示している。「ＭＹ」は、時短図柄に基づいて可変
表示時間短縮の繰返し継続制御が実行されている間に存
在する特定遊技状態期間毎の出玉の累積値を示してい
る。前述のとおり、時短図柄に基づいて大当りが発生し
た場合には、以降、少なくとも２回大当りが発生するま
で遊技状態が可変表示時間の短縮制御の行なわれる特別
遊技状態に繰返し制御される。したがって、「ＭＹ」に
は、初回の時短図柄に基づく大当りによる特定遊技状態
期間の出玉を含めて、少なくとも３回の特定遊技状態期
間を得るまで累積値が記録される。

【００８６】なお、通常遊技状態期間において時短図柄
以外により大当りが発生した場合には、「ＭＹ」にはそ
の大当り期間（特定遊技状態期間）中における出玉が記
録される。

【００８７】帳票の１行目を参照して、「大当り」に
は、「−」が記録されているので、この１行目は、通常
遊技状態期間または特別遊技状態期間におけるデータを
示していることになるが、後述する理由により、通常遊
技状態期間におけるデータであることが把握できる。そ
して、「Ｓ」が「４５」と記録されていることより、こ
の通常遊技状態期間において４５回目の可変表示がなさ
れた際に遊技状態が変化したことがわかる。そこで、２
行目の「大当り」の欄を見ると、「−」が記録されてい
るので、通常遊技状態から特別遊技状態に変化したこと
が把握できる。なお、通常遊技状態期間においては、打
込み玉数が「７５」、差玉数が「４３」となっている。
これは、それぞれ「７５０」，「４３０」の玉数を示
す。すなわち、帳票に記載の数値のうち、打込み玉数，
差玉数および「ＴＹ」，「ＭＹ」は、実際の値の１／１
０の数値が出力される。

【００８８】続いて２行目のデータ、すなわち、特別遊
技状態期間中のデータを参照して、「Ｓ」が「５０」と
記録されているので、特別遊技状態に変化してから５０
回の可変表示終了後にさらに遊技状態が変化したことが
わかる。そこで、３行目の「大当り」の欄を確認する
と、「１」と記録されている。しかしながら、３行目の
「Ｓ」の欄が「５３」と記録されており、その値が
「０」ではない。すなわち、２行目の特別遊技状態から
１回目の大当り成立に至るまでに、さらに可変表示がな
される遊技状態の存在することになり、すなわち、特別
遊技状態から１回目の大当りが成立するまでの間に一旦
遊技状態が通常遊技状態に変化していることが把握でき
る。つまり、２行目の特別遊技状態期間において５０回
の可変表示がなされた後、遊技状態が通常遊技状態に変
化している。そして、その通常遊技状態期間において
「８８０」の打込玉が発生し、かつ、「５３」回の可変
表示がなされた後、１回目の大当りが発生していること
になる。そして、３行目の「ＴＹ」には、「２３８」が
記録されているので、１回目の特定遊技状態期間中の出
玉が２３８０であることが把握できる。

【００８９】以上において、各データの相関関係を把握
することにより、１行目が通常遊技状態期間におけるデ
ータであることが、以下のように判断できる。

【００９０】１行目が、もし特別遊技状態期間における
データであるとするならば、３行目の「Ｓ」などのデー
タは特別遊技状態期間におけるデータとなり、特別遊技
状態期間における５３回目の可変表示結果に基づいて１
回目の大当りが成立したことになる。

【００９１】一方、この特別遊技状態（３行目）は、２
行目に示される通常遊技状態期間における５０回目の可
変表示に起因して生じたものとなり、要因としては、可
変表示結果が時短図柄であった場合と、可変表示開始と
ともに抽出された時短決定用乱数の値が前述した特定値
であった場合とが考えられる。しかしながら、前者とす
るならば、２行目の通常遊技状態から特別遊技状態に変
化することなく、特定遊技状態に変化するはずであり、
後者とするならば、３行目に示される特別遊技状態期間
において５０回を超える５３回もの可変表示がなされる
などということはあり得ない。したがって、３行目の
「Ｓ」などのデータは特別遊技状態期間におけるデータ
ではなく、通常遊技状態期間におけるデータとなり、こ
れにより１行目のデータは通常遊技状態期間におけるデ
ータであるとの判断ができる。

【００９２】さて、次に４行目、５行目を参照して、１
回目の大当りに伴なう特定遊技状態から通常遊技状態に
変化して、当該通常遊技状態期間での２５０回目の可変
表示開始時に抽出された時短決定用乱数の値が前述した
特定値であったために、特別遊技状態に変化したことが
把握できる。また、６行目〜７行目において「大当り」
のデータが「２」〜「４」と連続していることより、６
行目の「Ｓ」に記録されている８７回目の可変表示結果
が時短図柄であったことが把握できる。すなわち、４行
目の通常遊技状態、５行目の特別遊技状態の後、６行目
の「打込玉」，「差玉」，「Ｓ」に示される通常遊技状
態期間において、８７回目の可変表示結果が時短図柄と
なり、２回目の大当りが発生している。そして、その大
当りに基づく特定遊技状態の終了後、時短図柄に基づい
て１回目の特別遊技状態となり、この特別遊技状態期間
のデータが７行目の「打込玉」，「差玉」，「Ｓ」に記
録されている。そして、特別遊技状態期間において９５
回目の可変表示結果が大当りとなり、この大当りに基づ
いて３回目の特定遊技状態が発生し、３回目の特定遊技
状態期間中の出玉が７行目の「ＴＹ」に記録されてい
る。さらに、７行目の「ＭＹ」には、先の時短図柄に基
づいて生じた特定遊技状態期間における出玉を含む累積
出玉数が記録されている。次に、その３回目の大当りに
基づく特定遊技状態の終了後、先の時短図柄の発生に基
づいた２回目の特別遊技状態が発生し、この特別遊技状
態期間におけるデータが８行目の「打込玉」，「差
玉」，「Ｓ」に記録されている。そして、先の時短図柄
に基づく大当り発生から２回目の特別遊技状態期間にお
いて２２０回目の可変表示結果が大当り図柄となり、こ
れにより４回目の大当りが発生し、４回目の大当り期間
における出玉が８行目の「ＴＹ」に記録されている。ま
た、先の時短図柄による大当り発生時からの出玉の累積
値が「ＭＹ」に記録されている。

【００９３】このように、この帳票によれば、打込玉
数，差玉数，始動回数を特別遊技状態と通常遊技状態と
に分けてそれぞれ把握できる。

【００９４】次に、全台のパチンコ遊技機におけるグル
ープ別の各種データあるいは各台別の各種データの出力
を行なう場合の操作手順を図３に基づいて説明する。デ
ータをＣＲＴ７４により表示させたい場合には集計キー
８３をまず押圧操作する。一方、データをプリンタ７５
により印字させたい場合にはまず印字キー９７を押圧操
作する。次に全台キー８５を操作し、最後に売上キー８
８を操作すれば、グループ別の売上データと全台のパチ
ンコ遊技機の合計売上データと全台のパチンコ遊技機の
平均売上データとが出力される。一方、全台キー８５を
押圧操作した後最後に差数キー９０を押圧操作すれば、
グループ別の差数データと全台のパチンコ遊技機の合計
差数データと全台のパチンコ遊技機の平均差数データと
が出力される。さらに、最後に割数キー９１を押圧操作
した場合には、グループ別の割数データと全台のパチン
コ遊技機の平均割数データとが出力される。また、全台
キー８５を押圧操作した後最後に機能キー９８を押圧操
作すれば、各台別の各パチンコ遊技機のデータがグルー
プ分類毎に出力される。その出力状態が図８，図９に示
されている。

【００９５】図８は、１９９３年８月１５日（日）２２
時３０分現在における集計データが示されている。グル
ープ１に属するユニットナンバー０００１〜００３０す
なわち１〜３７番台の機種コード０１のパチンコ遊技機
が、パチンコ遊技機１台１台毎に、打込玉データ，差玉
データ，割数データ，売上額データ，大当り回数デー
タ，特別遊技状態時の大当り回数データ（時短），打込
１０００個毎の特別図柄始動回数データ（始１），打込
１０００個毎の普通図柄始動回数データ（始２），特別
図柄における実際の大当り発生率（始動回数合計／大当
り回数）、確率設定値等の各種データが示されていると
ともに、それらの平均データが示されている。またこの
ようなデータが、グループ２，グループ３も同様に示さ
れる。

【００９６】図９では、図８と異なり、普通図柄の可変
表示時間短縮の繰返し継続制御にかかわる集計データが
示されている。可変表示時間短縮の繰返し継続制御は、
前述のとおり、時短図柄により大当りが発生したことを
条件として実行されるものである。図には、１〜３７番
台の機種コード０１のパチンコ遊技機がパチンコ遊技機
１台毎に時短中出玉および時短継続回数の平均値，最大
値，最小値、初当り平均出玉、初当り平均継続回数の各
種データが示されている。また、その図示を省略してい
るがグループ２，グループ３についても同様にして表示
される。ここで時短中出玉とは、通常遊技状態期間中に
時短図柄で大当りが発生してから、再び遊技状態が通常
遊技状態に変化するまでの間に発生した出玉（特定遊技
状態期間中における払出玉数と打込玉数との差数）のこ
とである。

【００９７】また、初当り平均差玉とは、通常遊技状態
期間中に時短図柄以外の図柄で大当りが発生した場合の
当該大当りに基づく出玉と、前述した時短中出玉とを併
せて算出した差玉平均のことである。

【００９８】したがって、通常遊技状態において発生し
た大当りがすべて時短図柄によるものである場合には、
初当り平均出玉の値と時短中出玉の平均値は一致する。

【００９９】時短中出玉の平均を参照することで可変表
示時間短縮の繰返し継続制御がなされている間の出玉を
大まかに把握することができる。これに対して初当り平
均出玉を参照することで可変表示時間短縮の繰返し制御
が実行されない場合をも含めて通常遊技状態で大当りが
発生した場合にその大当りに後続して連続的に発生した
大当りにより遊技者に付与された利益の平均を把握する
ことが可能となる。

【０１００】また、初当り平均継続回数とは、通常遊技
状態期間中に大当りが発生してから、再び遊技状態が通
常遊技状態に変化するまでの間に遊技状態が特定遊技状
態に変化する回数の平均である。なお、時短継続回数と
は、図６において前述したように、通常遊技状態期間に
おいて時短図柄により大当りが発生した場合に、その大
当りをも含めて、以降、遊技状態が通常遊技状態に変化
するまでの間に発生する大当りの回数である。

【０１０１】時短継続回数の平均は可変表示時間短縮の
繰返し継続制御が実行されるという前提のもとで、時短
図柄で大当りが発生してから、その大当りをも含めて平
均何回大当りが連続的に発生するかを把握可能なデータ
である。これに対して初当り平均継続回数を参照するこ
とにより、可変表示時間短縮の繰返し継続制御が実行さ
れない場合、すなわち、通常遊技状態期間において時短
図柄以外の図柄で大当りが発生した場合をも含めて、通
常遊技状態で大当りが発生した場合に、その大当りも含
めて後続して連続的に大当りが発生する回数を把握する
ことが可能となる。

【０１０２】次に、一定期間にわたっての各種データを
出力したい場合、ＣＲＴ７４により表示させる場合には
まず集計キー８３を押圧操作する。一方、プリンタ７５
により印字出力したい場合にはまず印字キー９７を押圧
操作する。次に３日間キー９４を押圧操作して全台キー
８５を押圧操作した後最後に機能キー９８を押圧操作す
れば、パチンコ遊技機全台の３日間の各データが出力さ
れる。一方、３日間キー９４の代わりに１週間キー９５
を押圧操作すれば、１週間にわたってのデータが出力さ
れる。また、１週間キー９５の代わりに２週間キー９６
を押圧操作すれば、２週間にわたってのデータが出力さ
れる。また、全台キー８５の代わりにグループキー８６
を押圧操作し、出力したいグループ番号を数値入力用キ
ー９９により入力設定して機能キー９８を押圧操作すれ
ば、入力設定されたグループの各種データが出力され
る。さらに、グループキー８６の代わりに各台キー８７
を押圧操作した後出力したいユニットナンバーを数値入
力用キー９９により入力設定した後機能キー９８を押圧
操作すれば、その入力設定されたユニットナンバーに相
当するパチンコ遊技機の各種データが出力される。パチ
ンコ遊技機全台についての１週間の各種データの出力状
態が図１０に示されている。

【０１０３】図１０によれば、１９９３年８月１５日
（日）２２時３０分現在におけるグループ１に属するパ
チンコ遊技機の１週間の集計データが出力されている。
この図１２によれば、ユニットナンバー０００１（１番
台），ユニットナンバー０００２（２番台），ユニット
ナンバー０００３（３番台）…というように各パチンコ
遊技機毎に分けて、しかも本日から１日前，２日前…６
日前の、打込玉データ，差玉データ，割数データ、特別
遊技状態期間に発生した大当りの回数に関するデータ
（時短）等の各種データを集計して出力する。さらに、
それらの各種データの平均と本日今現在のデータも出力
する。

【０１０４】次に、グループ毎の各パチンコ台の売上，
大当り回数，差数等のデータを出力する場合を説明す
る。ＣＲＴ７４によりデータを表示させたい場合には集
計キー８３を押圧操作する。一方、プリンタ７５により
データを印字させたい場合には印字キー９７を押圧操作
する。次にグループキー８６を操作した後、出力させた
いグループを数値入力用キー９９により入力する。次に
売上キー８８を操作すれば、パチンコ遊技機の台別の売
上データとグループ合計売上データと平均売上データと
が出力される。売上キー８８の代わりに大当りキー８９
を操作すれば、パチンコ遊技機台別の大当り回数デー
タ，グループ平均大当り回数データが出力される。この
平均大当り回数データは、具体的には、全大当り回数の
平均と、通常遊技状態における大当り回数の平均と、特
別遊技状態における大当り回数の平均と、特別遊技状態
における大当り回数の平均／全大当り回数の平均すなわ
ち特別遊技状態の発生率の平均である。大当りキー８９
の代わりに差数キーを操作すれば、台別の差数データと
グループ合計差数データと平均差数データとが出力され
る。差数キー９０の代わりに割数キー９１を操作すれ
ば、台別の割数データとグループ平均割数データとが出
力される。割数キー９１の代わりにスタートキー９２を
押圧操作すれば、台別の始動回数データとグループ平均
始動回数データとが出力される。このようなキー操作に
より出力されるグループ毎の各台のデータは、その入力
設定されたグループに属するパチンコ遊技機のユニット
番号順に上から並べられて出力されるが、出力対象とな
るデータの大きさ順に上から並べて出力させたい場合に
は、前述した数値入力用キー９９によりグループの入力
設定を行なった後順位キー８４を押圧操作し、その後売
上キー８８や大当りキー８９等を押圧操作すればよい。

【０１０５】図１１では、さらに、グループ１に属する
全遊技機の前述した各データの平均が示されるととも
に、１日前，２日前，３日前，４日前，５日前，６日前
の各データの平均が示され、さらに、１週間の各データ
の平均，２週間の各データの平均が示される。さらに、
現時点における持玉遊技開始ナンバーの個数と持玉遊技
終了ナンバーの個数と終日無定量ナンバーの個数と持玉
率と売上とが示される。そして、遊技場側がこのデータ
を見て、持玉率を変更設定したい場合には、数値キー９
９を押圧操作して希望する持玉率を入力設定し、次に機
能キー９８を押圧操作する。すると、図１１の下方部分
に示されるように、持玉率を設定された希望の値に近づ
けるための案が示される。図１１では、持玉率を「５
８」に入力した場合が示されており、第１案としては、
持玉遊技開始ナンバーを２個にし、持玉遊技終了ナンバ
ーを４個にし、終日無定量ナンバーを１個にする。その
場合には、持玉率は４５となり、売上の予想が７４５と
なる。第２案としては、持玉遊技開始ナンバーを３個に
し、持玉遊技終了ナンバーを２個にし、終日無定量ナン
バーを０個にする。その場合には、持玉率が３８とな
り、売上の予想が７８９となる。このような予想は、２
週間分の大当り図柄データをもとにホール用管理コンピ
ュータ７０がシミュレーションを行ない、希望持玉率に
近い持玉遊技開始ナンバーや持玉遊技終了ナンバーや終
日無定量ナンバーの個数が算出されて出力される。そし
て、この開始，終了，終日無定量ナンバーの個数に従っ
て営業を行ない、同じ稼働率であったと仮定した場合の
売上予想が算出されて出力される。

【０１０６】図１２は、パチンコ遊技機の台番毎に各種
集計データが記録された出力帳票例を示す図である。こ
の出力帳票には、パチンコ遊技機の各台番毎に各種デー
タが表示されて、さらに各データの平均値あるいは合計
値などが表示されるように構成されている。ここで、
「打込玉」は、パチンコ遊技機１の遊技領域１０１に打
込まれた打玉の累計数を表わしている。「補給玉」は、
遊技機設置島などからパチンコ遊技機１に補給された補
給玉の累計数を表わしている。「差玉」は、「打込玉」
と「補給玉」との差数を示している。「稼働時間」は、
パチンコ遊技機の累計稼働時間を示しており、図４に示
した打込玉センサ５５により検出される打玉の弾発数に
基づいた時間が表示される。「特賞回数」は、大当りが
発生した累積回数である。「時短図柄」は、特に時短図
柄により、大当りが発生した累積回数である。「−差」
および「＋差」は、「差玉」の推移におけるマイナス側
の最大値およびプラス側の最大値を表わす差玉数であ
る。「通常Ｂ」は、通常遊技状態におけるベース値であ
り、通常遊技状態中における補給玉数×１分間の発射数
／通常遊技状態期間における打込玉数で算出される。
「時短Ｂ」は、特別遊技状態におけるベース値であり、
特別遊技状態期間における補給玉数×１分間の発射数／
特別遊技状態期間における打込玉数で算出される。「平
均Ｂ」は、特定遊技状態期間以外におけるベース値であ
り、（補給玉数−特定遊技状態期間中の補給玉数）×１
分間の発射数／（打込玉数−特定遊技状態期間中の打込
玉数）である。「通常Ｓ」は、通常遊技状態期間におけ
る単位時間当りの有効始動入賞回数であり、（通常遊技
状態期間の有効始動入賞回数×単位時間当りの発射数）
／通常遊技状態期間における打込玉数で算出される。
「時短Ｓ」は、特別遊技状態期間における単位時間当り
の有効始動入賞回数であり、（特別遊技状態期間におけ
る有効始動入賞回数×単位時間当りの発射数）／特別遊
技状態期間における打込玉数で算出される。「平均Ｓ」
は、通常遊技状態および特別遊技状態を含めた単位時間
当りの有効始動入賞回数であり、（特別遊技状態期間お
よび通常遊技状態期間における有効始動入賞回数×単位
時間当りの発射数）／通常遊技状態および特別遊技状態
期間における打込玉数で算出される。

【０１０７】ここで、「通常Ｓ」，「時短Ｓ」，「平均
Ｓ」における単位時間とは、たとえば、３０秒，１分，
１０分等の時間うちのいずれかより任意に選択される時
間である。

【０１０８】「ＴＳ」は、大当りが発生してから次回大
当りが発生するまでの有効始動入賞回数の平均値であ
る。「ＴＹ」は、大当り１回についての平均出玉数であ
る。「平均Ｉ」は、大当りが発生してから次回大当りが
発生するまでの間の打込玉数の平均値である。「割数」
は、（売上玉数−差玉数）／売上玉数により算出され
る。なお、「設定」には、釘調整が終了しているか否か
などのチェックなどが行なわれる。

【０１０９】図１３は、あるグループに属する特定のパ
チンコ遊技機に関する集計データについて、日付順に出
力表示される帳票例を示す図である。帳票の上部には、
選択に係るパチンコ遊技機のカードユニット番号，パチ
ンコ遊技機の台番，および機種名が表示される。そし
て、図１２において説明した「打込玉」，「補給玉」な
どの項目データが、日付順に表示される。なお、各デー
タの説明については、図１２と同様であるので省略す
る。

【０１１０】図１４は、本発明に係る管理装置の別実施
の形態を示す背面図である。この図１４に示す実施の形
態においては、図３で前述した管理装置の機能を有する
管理装置４００が各パチンコ遊技機１毎に設置されてい
る。

【０１１１】パチンコ遊技機１に設置されている管理装
置４００は、ＣＰＵ，ＲＡＭ，ＲＯＭを内蔵しており、
コネクタ４０５，４０７を介してサブ基板４０６に接続
されている。このサブ基板４０６は、図１に示した可変
表示装置１０２などの遊技装置を制御するためのサブマ
イクロコンピュータを実装した基板である。このサブ基
板４０６は、コネクタ４０８を介して遊技制御基板４１
に接続されており、遊技制御基板４１からの制御指令信
号に従って各種遊技装置を制御するように構成されてい
る。

【０１１２】管理装置４０には、プリンタ４０３が設け
られているとともに、表示指令ボタン４０１と印字指令
ボタン４０２とが設けられている。そして、たとえば図
４において説明した各種遊技情報がこの管理装置４００
に入力されて集計され、印字指令ボタン４０２を操作す
ることにより、その集計されたデータがプリンタ４０３
により印字されて排出口４０４からプリントアウトされ
る。一方、サブ基板４０６に設けられている入力切換ス
イッチ４０９をデータ表示側に切換え、表示指令ボタン
４０１を押圧操作することにより、可変表示装置１０２
の特別図柄表示部１０３（図１参照）の画面上で集計デ
ータが静止表示される。なお、表示すべきデータ量が多
い場合は、特別図柄表示部１０３の画面上で集計データ
が低速スクロール表示される。なお、本実施の形態で
は、表示指令ボタン４０１，印字指令ボタン４０２，排
出口４０４を遊技機裏面側に設けるように構成したが、
遊技機全面側、たとえば、当該遊技機が設置されている
遊技機設置島の幕板内部に設けるようにしてもよい。

【０１１３】以下に、以上説明した発明の実施の形態に
おける特徴点や変形例について説明する。

【０１１４】（１） 本実施の形態においては、時短中
出玉を、通常遊技状態期間中に時短図柄で大当りが発生
してから再び遊技状態が通常遊技状態に変化するまでの
間に発生した出玉の総数として定義付けた。しかしなが
ら、これに代えて、通常遊技状態期間中に可変表示装置
１０２で大当りが発生し、その際抽出された時短決定用
乱数の値が時短成立値であった場合に、前記通常遊技状
態から遊技状態が再び通常遊技状態に変化するまでの間
に発生する特定遊技状態期間中の総出玉数として定義し
てもよい。このように定義した場合には、この定義期間
中における特定遊技状態の最低発生回数は１回となる。
すなわち、通常遊技状態，特定遊技状態，特別遊技状態
の順に変化した後、前記特別遊技状態期間中に大当りが
発生することなく合計６０回の可変表示が終了して通常
遊技状態に変化する場合である。一方、前記特別遊技状
態期間中に再び大当りが発生すれば２回目の特定遊技状
態が成立する。また、その大当り発生時に合計５０回の
可変表示が終了していなければ、２回目の特定遊技状態
終了後に再び特別遊技状態に変化するので、１つの時短
中出玉データとして算出対象となる特定遊技状態がさら
に発生する可能性が生ずる。また、前述のとおり、合計
５０回の可変表示終了までの間に時短成立乱数が抽出さ
れれば、特別遊技状態期間が実質的に延長されることと
なるので、同様に特定遊技状態がさらに発生する可能性
が生ずることになる。換言すれば、このように定義付け
た時短中出玉とは、遊技状態が通常遊技状態，特定遊技
状態，特別遊技状態の順に変化することを条件にして、
その条件の成立毎に算出されるデータといえる。

【０１１５】（２） 本実施の形態においては、通常遊
技状態に比較して、大当りの発生しやすい遊技状態であ
る特別遊技状態の一例として、可変表示時間短縮制御が
行なわれている状態を挙げて説明した。しかしながら、
通常遊技状態に比較して大当りの成立しやすい特別遊技
状態は、可変表示時間短縮制御が行なわれている状態に
限られるものではない。たとえば、通常遊技状態に比較
して、可変表示装置１０２の可変表示部１０３で大当り
の成立する確率が高く変動している確率変動状態を特別
遊技状態としてもよい。具体的には、以下のような機能
を有するパチンコ遊技機についても、本発明に係る遊技
用管理装置において該パチンコ遊技機の通常遊技状態期
間中に発生する遊技データと特別遊技状態期間中に発生
する遊技データと特定遊技状態期間中に発生する遊技デ
ータとを分類して集計可能である。

【０１１６】すなわち、大当りが特別の図柄（確率変動
図柄）により発生した場合に、以降、大当りの発生する
確率が高く変動する特別遊技状態に繰返し継続して制御
され、大当りが２回発生することに基づいて遊技状態が
通常遊技状態に変化するパチンコ遊技機などである。さ
らに、可変表示開始とともに所定の乱数がパチンコ遊技
機内で抽出され、その抽出値の値に応じて確率変動を生
じさせるか否が決定されるようなパチンコ遊技機を取扱
うことも可能である。つまり、本実施の形態に示す管理
装置によれば、特定遊技状態から特別遊技状態に変化す
る遊技機および通常遊技状態から特別遊技状態に変化す
る遊技機のいずれの遊技機をも管理し、かつ、各遊技状
態期間毎の遊技データを算出，集計可能である。

【０１１７】（３） 図７に示した出力帳票例におい
て、それぞれ示される遊技データが通常遊技状態期間に
おける遊技データであるのか、特別遊技状態期間にある
遊技データであるのか、特定遊技状態期間にある遊技デ
ータであるのかが併せて表示されるように構成してもよ
い。このように構成することにより、遊技機管理者など
は、遊技状態別に示される各種遊技データを容易に把握
可能となる。

【０１１８】

【課題を解決するための手段の具体例】図１に示したパ
チンコ遊技機１により、遊技者に所定の遊技価値を付与
可能な特定遊技状態と、前記特定遊技状態となるための
所定条件が成立しやすい特別遊技状態と、前記特別遊技
状態に比較して前記所定条件が成立しにくい通常遊技状
態とに遊技状態を変化可能な遊技機が構成されている。

【０１１９】特別図柄表示部１０３の表示結果が特定の
識別情報の組合せとなる、いわゆる大当りの発生によ
り、前記所定条件が構成されている。また、可変表示時
間の短縮制御が行なわれている遊技状態により、前記特
別遊技状態が構成されており、大当りの成立に基づく繰
返し継続制御が行なわれている遊技状態により前記特定
遊技状態が構成されており、前記特定遊技状態および前
記特別遊技状態以外の遊技状態により、前記通常遊技状
態が構成されている。

【０１２０】図３および図１４に示した管理装置によ
り、前記遊技機の遊技に関する遊技情報が入力される遊
技用管理装置が構成されている。

【０１２１】図５に示した演算部７０（ホール用管理コ
ンピュータ７０）により、前記遊技情報に基づいて前記
遊技機の遊技データを算出する遊技データ算出手段が構
成されており、特別遊技状態中遊技データ算出手段３０
１，通常遊技状態中遊技データ算出手段３０２，遊技状
態期間検知手段３０３を含む遊技データ算出集計手段３
００により、前記遊技データを前記特別遊技状態の継続
期間における遊技データと前記通常遊技状態の継続期間
における遊技データとに分類して算出可能な前記遊技デ
ータ算出手段の構成が示されている。また、表示部７
４，出力部７５，データ加工出力部７２により、前記遊
技データ算出手段が算出した算出結果を視覚的に認識可
能な態様で出力可能な出力手段が構成されている。

【０１２２】パチンコ遊技機１においては、特別図柄表
示部１０３の可変開始とともに抽出される時短決定用乱
数の抽出値が予め定められた抽出値であった場合に、前
記特別図柄表示部１０３の可変表示結果がいわゆるはず
れのときには、その結果が導出表示された時点より遊技
状態が特別遊技状態となる。さらに、前記特別図柄表示
部１０３における可変開始時の遊技状態が通常遊技状態
である場合には、遊技状態は通常遊技状態から特別遊技
状態に変化することになる。すなわち、パチンコ遊技機
１により、前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に遊
技状態を変化させることが可能な前記遊技機が構成され
ている。

【０１２３】

【課題を解決するための手段の具体例の効果】請求項１
に関しては、前記遊技データが前記特別遊技状態の継続
期間における遊技データと前記通常遊技状態の継続期間
における遊技データとに分類して算出され、かつ、その
算出結果が視覚的に認識可能な態様で出力されるため
に、前記遊技機の遊技状態別に詳細な遊技データを得る
ことが可能となり、遊技機を詳細に管理することができ
る。

【０１２４】請求項２に関しては、請求項１に関する効
果に加えて、通常遊技状態から特別遊技状態に遊技状態
を変化させることが可能な遊技機に関しても、該遊技機
より出力される遊技情報に基づいて前記特別遊技状態の
継続期間における遊技データと前記通常遊技状態の継続
期間における遊技データとに分類して遊技データを算出
可能であるために、遊技機の遊技変化状況に応じて柔軟
に遊技データを算出可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】遊技機の一例となるパチンコ遊技機およびカー
ド処理機の正面図である。

【図２】図１に示したパチンコ遊技機およびカード処理
機の背面図である。

【図３】管理装置の構成を示す図である。

【図４】図１に示したパチンコ遊技機から出力される遊
技情報の種類を説明するための図である。

【図５】管理装置の構成を示すブロック図である。

【図６】管理装置の出力帳票例を示す図である（パチン
コ遊技機における大当り成立毎の集計）。

【図７】管理装置の出力帳票例を示す図である（パチン
コ遊技機の遊技状態変化別の集計）。

【図８】管理装置の出力帳票例を示す図である（全台集
計）。

【図９】管理装置の出力帳票例を示す図である（全台集
計）。

【図１０】管理装置の出力帳票例を示す図である（１週
間集計）。

【図１１】管理装置の出力帳票例を示す図である（グル
ープ毎の集計）。

【図１２】管理装置の出力帳票例を示す図である（各台
番毎の集計）。

【図１３】管理装置の出力帳票例を示す図である（日付
毎の集計）。

【図１４】別実施の形態に係る管理装置が設置されたパ
チンコ遊技機の全体背面図である。

【符号の説明】

７０はホール用管理コンピュータ、７２はデータ加工出
力装置、７４はＣＲＴ、７５はプリンタ、７６はキーボ
ード、１はパチンコ遊技機、１２はカード処理機、１０
２は可変表示装置、１０３は特別図柄表示部、１０４は
普通図柄表示部、１１４は特別可変入賞球装置、１１０
は普通可変入賞球装置、５９は情報出力端子、７１は情
報入力端子、７４は表示部、７５は出力部、３００は遊
技データ算出集計手段、３０１は特別遊技状態中遊技デ
ータ算出手段、３０２は通常遊技状態中遊技データ算出
手段、３０３は遊技状態期間検知手段である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特
   定遊技状態と、前記特定遊技状態となるための所定条件
   が成立しやすい特別遊技状態と、前記特別遊技状態に比
   較して前記所定条件が成立しにくい通常遊技状態とに遊
   技状態が変化可能な遊技機の遊技に関する遊技情報が入
   力される遊技用管理装置であって、 前記遊技情報に基づいて前記遊技機の遊技データを算出
   する遊技データ算出手段と、 前記遊技データ算出手段が算出した算出結果を視覚的に
   認識可能な態様で出力可能な出力手段とを有し、 前記遊技データ算出手段は、前記遊技データを前記特別
   遊技状態の継続期間における遊技データと前記通常遊技
   状態の継続期間における遊技データとに分類して算出可
   能であることを特徴とする、遊技用管理装置。
2. 【請求項２】 前記遊技機は、前記通常遊技状態から前
   記特別遊技状態に遊技状態を変化させることが可能であ
   ることを特徴とする、請求項１記載の遊技用管理装置。