JPH09238261A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09238261A
JPH09238261A JP8041815A JP4181596A JPH09238261A JP H09238261 A JPH09238261 A JP H09238261A JP 8041815 A JP8041815 A JP 8041815A JP 4181596 A JP4181596 A JP 4181596A JP H09238261 A JPH09238261 A JP H09238261A
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JP8041815A
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Masahiro Mitsusaki
雅弘 光崎
Yoshinobu Namita
芳伸 波田
Yukihiko Okuno
幸彦 奥野
Kentaro Katori
健太郎 鹿取
Katsuyuki Hirata
勝行 平田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/58Edge or detail enhancement; Noise or error suppression, e.g. colour misregistration correction

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  • Multimedia (AREA)
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  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーのデジタル画像データについて、色領
域ごとに必要に応じたMTF補正を行うことができる画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 原稿をCCDセンサ14で読み取って得
られた赤、緑、青の各色成分の画像データは、シェーデ
ィング補正部52でシェーディング補正された後、領域
判別部56において色領域信号H、V、Cに変換され、
この各色領域信号の値から当該画像データの色領域を判
別すると共に、エッジ部か濃度平坦部かの判別を行い、
これらの判別情報に基づいて、MTF補正条件決定部5
7は、色領域ごとに特有なMTF補正の条件を設定し、
その補正条件に従ってMTF補正部58において、エッ
ジ部強調処理もしくはスムージング処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿を色分解して
得た赤、緑、青の読取データをシアン、マゼンタ、イエ
ローの再現色のデータに変換してカラー画像を形成する
デジタルカラー複写機またはプリンタなどの画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿をスキャナで読み取って得た画像デ
ータに基づいて、画像の再現を行うデジタルカラー複写
機などにおいては、原稿から読み取った赤、緑、青のデ
ジタル画像データR,G,Bを色再現のためのシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のデータに変
換して画像を再現する。
【0003】このため、原稿を走査して得られたR,
G,Bの3色のデジタルデータを画像再現のためのC,
M,Yの3色のデジタルデータに変換するデータ処理が
画像処理部において行われる。しかしながら、スキャナ
の読み取り精度、プリンタの発色再現性、さらにはデー
タ処理系における諸要因によって画像ノイズが発生して
画像劣化が生じ、これをデータ処理の段階で補正する手
段が必要となる。
【0004】特に、フルカラーの再生画像においては、
色彩を有する濃度平坦部のざらつきが目に付きやすいた
め、解像度だけではなく画質の滑らかさについても考慮
しなければならないが、前者を強調すると濃度平坦部に
ざらつきが多く生じて不自然な画像になるし、後者を強
調するとエッジ部がぼやけて、解像度が極めて悪くなる
結果となる。
【0005】そこで、例えば、特開平4−342370
号公報において記載されている画像処理の方法において
は、原稿を読み取って得られたR,G,Bの3色のデジ
タルデータを用いて、その明度変化からエッジ部と濃度
平坦部を判別し、エッジ部にはエッジ強調処理を施し
て、より鮮明に画像が再現されるようにし、一方濃度変
化の少ない濃度平坦部については、スムージング処理を
行って画像をより滑らかにして、解像度と滑らかさを両
立しながら画像ノイズを軽減している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像処理においては、濃度平坦部について一
律の強度でスムージング処理を行うため、再現された画
像に不自然さを生じる場合があった。例えば、画像劣化
として特に観察者の目に付くのは、人の顔に見られる肌
色のざらつきやノイズであるが、このようなざらつきや
ノイズを除去するためにスムージング処理による平滑化
を強くすれば、当該平滑化の必要性のそれほど大きくな
い他の濃度平坦部も一律に強度の平滑化処理を受け、全
体の画像解像度が低下して却って不自然な再現画像とな
ってしまう。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであって、必要な部分に必要な補正処理が施さ
れ、自然な再現画像を生成できる画像形成装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、原稿を色分解して読み取った各
色成分ごとの画像データに基づいて、画像を形成する画
像形成装置であって、上記画像データの色領域を判別す
る色領域判別手段と、判別された色領域ごとにMTF補
正の条件を決定する補正条件決定手段と、この補正条件
に基づいて当該画像データにMTF補正を行うMTF補
正手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、請求項1における補正
条件決定手段が、画像データが、エッジ部の領域のもの
か、濃度平坦部の領域のものかを判別する領域判別手段
を備え、この領域に関する情報と上記色領域に関する情
報とに基づいて、MTF補正の条件を決定することを特
徴とする。請求項3の発明は、請求項2のMTF補正手
段が、与えられた画像データについて平滑化処理もしく
はエッジ強調処理を行うことを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の補正条件決
定手段が、濃度平坦部の画像データについては、平滑化
処理の強度を、エッジ部の画像データについては、エッ
ジ強調処理の有無を、それぞれ補正条件として上記色領
域ごとに決定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
がデジタルカラー複写機に適用される場合について、実
施の形態に基づき説明する。 (A)デジタルカラー複写機全体の構成 図1は、本発明に係るデジタルカラー複写機の実施の形
態の全体の構成を示す図である。
【0012】当該デジタルカラー複写機は、大きく分け
て、原稿画像を読み取るイメージリーダ部10と、この
イメージリーダ部10で読み取った画像を複写紙上にプ
リントして再現するプリンタ部20とからなる。イメー
ジリーダ部10におけるスキャナ部11は、原稿を照射
する露光ランプ12と、当該原稿からの反射光を集光す
るロッドレンズアレー13と、集光された光を電気信号
に変換する密着型のCCDカラーイメージセンサ(以
下、単に「CCDセンサ」という。)14とを備え、原
稿読み取り時にモータ15により駆動されて、矢印の方
向(副走査方向)に移動し、透明なプラテン16上に載
置された原稿をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)、ブラック(K)の各再現色に対応して4回ス
キャンする。CCDセンサ14には、図示しない赤
(R)、緑(G)、青(B)のフィルターが設けられて
おり、一度のスキャンで3色の読取りを行う。
【0013】これにより得られた赤(R)、緑(G)、
青(B)の各色成分ごとの画像データは、制御部100
における画像信号処理部120(図3参照)において、
後述するようなデータ処理を受け、イエロー(Y)、マ
ゼンダ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各
再現色の階調データに変換される(以下、赤、緑、青の
各色成分を単に「R,G,B」もしくは「r、g、b」
と表し、同様に、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラッ
クの各再現色を、それぞれ「Y,M,C,K」と表
す。)。
【0014】これらの再現色の階調データは、制御部1
00のプリンタ制御部130(図2)に出力され、プリ
ンタ制御部130は、それらの階調データについて、感
光体の階調特性に応じた補正(γ補正)やディザ処理を
施した後、プリントヘッド部21に内蔵されたレーザー
ダイオードを駆動し、Y,M,C,Kのいずれかの再現
色について感光体ドラム22の表面を露光する。
【0015】この感光体ドラム22は、上記の露光前に
クリーナ23で感光体表面の残留トナーを除去され、さ
らにイレーサランプ24に照射されて除電された後、帯
電チャージャ25により一様に帯電されており、このよ
うに一様に帯電した状態で上記露光を受けると、感光体
ドラム22表面の感光体に静電潜像が形成されるように
なっている。
【0016】M,C,Y,Kの各色のトナー現像器26
a〜26dを備えたトナー現像部26は、感光体ドラム
22の回転に同期して、図示しない昇降機構により上下
駆動され、当該トナー現像器26a〜26dのうち上記
静電潜像が形成された再現色のトナーが選択されて、感
光体ドラム22表面上の静電潜像を現像する。一方、転
写ドラム28には、プリンタ制御部130により用紙カ
セット32、33のいずれかが選択されて必要なサイズ
の複写紙(図示せず)が供給され、この複写紙の先端
が、転写ドラム28上のチャッキング機構34により把
持されると共に、吸着用チャージャ35によって静電的
に吸着されて、位置ずれが生じない状態で巻き取られて
おり、上記感光体ドラム22に現像された像は、転写チ
ャージャ27により上記転写ドラム28上に巻き取られ
た複写紙上に転写される。
【0017】上述のようなプリント工程が、M,C,
Y,Kの各色について繰り返して行われ、全ての再現色
についてプリントが終了すると、分離爪29を作動させ
て、複写紙を転写ドラム28の表面から分離する。複写
紙に転写されたトナー像は、触れるとすぐに剥がれる不
安定な状態であるので、定着装置30において加熱しな
がら押圧することによりトナーを複写紙の繊維の間に固
定して定着させた後、排紙トレー31上に排出する。
【0018】なお、イメージリーダ部10の前面の操作
しやすい位置には、点線で示すように操作パネル18が
設けられており、コピー枚数を入力するテンキーやコピ
ー開始を指示するコピーキーなどが設けられている。図
2は、当該操作パネル18の一例を示す図である。本図
に示すように操作パネル18の中央部には、LCDタッ
チパネル181が設置され、このLCD画面上に表示さ
れた濃度設定キー182、倍率設定キー183、用紙サ
イズ選択キー184の表面にタッチすることにより所定
の入力操作が行えるようになっている。
【0019】また、コピー枚数の設定は、テンキー部1
85によって行われ、設定されたコピー枚数は、LCD
タッチパネル181の設定枚数表示部186に表示され
る。このようにして操作者が、各キーから必要な入力を
した後、コピー開始キー187を押してコピー動作を開
始させる。なお、本実施の形態においては、操作者が上
述の所定のキーによって入力を行う代わりに、ICカー
ドをセットすることによっても入力できるようになって
いる。
【0020】すなわち、予め、必要なコピー枚数や、コ
ピー倍率、用紙サイズ等の入力データを記憶させたIC
カード19を用意しておき、コピーの際にこれをカード
挿入部188に挿入すると、ICカード19の電極部1
91とカード挿入部188内部の接続端子(図示せず)
とが接続され、当該ICカードの記憶内容が、制御部1
00に読み取られて、上記コピー条件が自動的に設定さ
れるようになっている。
【0021】これにより、コピー操作時の煩わしい設定
動作がなくなり、事務処理を迅速に行うことができる。
次に、上記デジタルカラー複写機における制御部100
の構成を図3のブロック図により説明する。当該制御部
100は、イメージリーダ制御部110と、画像信号処
理部120と、プリンタ制御部130とからなる。
【0022】イメージリーダ制御部110は、原稿読み
取り時におけるイメージリーダ部10の各動作、すなわ
ち、CCDセンサ14や露光ランプ12のON/OFF
の切替や、モータ15を駆動してスキャナ部11による
スキャン動作を制御する。画像信号処理部120は、ス
キャナ部11のCCDセンサ14から送られてきたR,
G,Bの画像データに後述するような補正を施して、
M,C,Y,Kの各再現色の画像データに変換し、最適
な再現画像が得られるようにする。
【0023】プリンタ制御部130は、プリンタ部20
の各部の動作を制御するものであって、上記画像信号処
理部120から出力された画像データについてγ補正を
行い、さらに階調表現法として多値化ディザ法を用いる
場合にはディザ処理を施してプリントヘッド部21の出
力を制御し、または、用紙カセット32、33からの給
紙動作、感光体ドラム22や転写ドラム28の回転動
作、トナー現像部26の昇降動作、各チャージャへ電荷
の供給などの各動作を同期をとりながら統一的に制御す
る。 (B)画像信号処理部の構成 次に、上記画像信号処理部120の構成について説明す
る。
【0024】図4は、画像信号処理部120のブロック
図である。スキャナ部11のCCDセンサ14により光
電変換された画像信号は、A/D変換部51で、R,
G,Bの多値デジタル画像データに変換される。クロッ
ク発生部61は、所定のクロックを発生してこれをCC
Dセンサ14とA/D変換部51に与え、CCDセンサ
14とA/D変換部51は、この与えられたクロックの
タイミングで画像を読み取ってA/D変換し、これによ
り原稿画像を画素ごとの画像データとして読み取る。
【0025】A/D変換された画像データは、シェーデ
ィング補正部52で所定のシェーディング補正を施され
る。このシェーディング補正は、露光ランプ12の照射
ムラやCCDセンサ14の感度ムラを解消するものであ
って、プレスキャン時にプラテン16の端に設置された
白色基準板17(図1)を読み込んで、このときの読み
取った画像データから各画素の乗算比率を決めて内部メ
モリに記憶させておき、原稿読み取り時に、各画像デー
タに上記内部メモリに記憶した乗算比率を乗算して補正
するものである シェーディング補正された画像データは、原稿の反射率
データであるため、濃度変換部53において実際の画像
の濃度データに変換される。
【0026】すなわち、CCDセンサ14からの出力デ
ータは、露光ランプ12による入射強度(原稿反射率)
に対してリニアな光電変換特性を有しているが、この原
稿反射率と原稿濃度との対応関係は所定のlog曲線で
表されるので、濃度変換部53において当該曲線に基づ
く変換を行って、CCDセンサ14からの反射率データ
を人間の眼から見たリニアな原稿濃度データに変換する このように生成された濃度データは、黒生成部54に入
力されて、黒色データK’が生成される。
【0027】ここで黒の生成を行うのは、フルカラー再
現のために必要なシアン、マゼンタ、イエローを重ね合
わせて黒を再現しても、各トナーの分光特性の影響によ
り、鮮明な黒の再現が難しいためである。そこで、次の
ような手順により黒の生成を行う。上記濃度変換部53
から得られる濃度データDR,DG,DBは、R,G,
B成分の各濃度を示すから、これらの色成分と補色の関
係にあるシアン、マゼンタ、イエローの成分C’,
M’,Y’の濃度データと一致している。
【0028】一方、黒は、シアン、マゼンタ、イエロー
が色重ねられた成分であるから、図5の例に示すように
DR(C’)、DG(M’),DB(Y’)の最小値が
黒データK’と考えられる。つまり、黒の濃度データ
K’=MIN(DR,DG,DB)の関係にあるので、
これにより黒濃度データK’を求め、上記C’(D
R),M’(DG),Y’(DB)の各濃度データと共
に、次段の色補正処理部55に送る。
【0029】色補正処理部55は、黒生成部54で生成
された、C’,M’,Y’,K’の各濃度データに補正
を加えて、より実際の再現色に近くなるようにするた
め、次のような下色除去処理(UCR処理)、墨加刷処
理(BP処理)およびマスキング処理を行なう。 (a)UCR処理、BP処理 上述のように黒生成部54で生成された黒の濃度データ
K’は、DR,DG,DRの共通部分であるから、その
補色関係にあるシアン、マゼンタ、イエロー各成分の濃
度データは、理論的には上記DR、DG、DBの各濃度
データから黒データK’を差し引いた値になるはずであ
るが、そうすると、上述の図5の例からも分かるよう
に、各色成分の濃度が極端に低下すると共に、黒成分だ
けが目立って極めて彩度が低い黒ずんだ画像が再生され
てしまうことになる。
【0030】そこで、DR、DG,DBの濃度データよ
りα・K’を減算してC,M,Yの濃度データとすると
共に、黒の濃度データKをβ・K’として、これらの係
数α、βの値により各濃度値を調整している。前者の処
理を、下色除去処理(UCR処理)、後者の処理を墨加
刷処理(BP処理)といい、数式で示すと次のようにな
る。 (UCR処理) C=C’−α・K’ M=M’−α・K’ Y=Y’−α・K’ (BP処理) K=β・K’ これらの式において、係数αをUCR比率といい、これ
が高いほど、色データ値が低くなる。また、係数βをB
P比率といい、これがが高いほど、黒データ値が高くな
る。
【0031】したがって、UCR比率、BP比率は、色
再現の彩度と無彩色の鮮明度に対して影響を持つことに
なり、色補正処理部55には、予め目的の画像の再現に
適切な値が設定されている。 (b)マスキング処理 前述のようにR,G,BとC,M,Yは、相互に補色の
関係にあり濃度は等しい筈であるが、実際は、CCDセ
ンサ14内のフィルタR,G,Bの透過特性とプリンタ
部の各トナーC,M,Yの反射特性は、それぞれリニア
には変化しないので、色再現性が理想に近い特性になる
ようにさらに補正を加えて両特性をマッチングさせる必
要がある。
【0032】上記UCR処理により求められた、C,
M,Yの各濃度データ値は、それぞれC’、M’、Y’
の濃度値、すなわちDR,DG,DBの濃度値から一定
割合のKの濃度を差し引いて求めただけなので、上述の
ようなマッチング処理の必要がある。そこで、次の数1
で示されるマスキング係数Mを用いて数2の線形マスキ
ング方程式により線形補正を加える。
【0033】
【数1】
【0034】
【数2】 なお、数1のマスキング係数Mにおけるm11〜m33
の各要素は、上記フィルタの透過特性と各トナーの反射
特性によって決定されるものである。また、数2の線形
マスキング方程式においては、上述のUCR処理も併せ
て行うようになっている。
【0035】黒濃度データKは、BP処理により理論的
に求められたものなので、特に変換する必要はなく、そ
のまま黒濃度データとなる。このようにして、色補正処
理部55において必要な色補正を施されて求められた
C,M,Y,Kの各濃度データが画像データとして次段
のMTF補正部58に出力される。
【0036】MTF補正部58は、MTF補正条件決定
部57で決定された補正条件に基づいて、適切な空間フ
ィルタを選択して、上記色補正処理部55から出力され
た各再現色の画像データに対してスムージング(平滑
化)処理、もしくはエッジ強調処理を施す。このMTF
補正条件決定部57は、当該画像データについて領域判
別部56において判別された色領域に関する情報と、濃
度平坦部かエッジ部かという領域に関する情報に基づき
上記補正条件を決定する。
【0037】これらの領域判別部56、MTF補正条件
決定部57、MTF補正部58による具体的なMTF補
正の内容について以下に詳説する。図6は、上記領域判
別部56のブロック図である。同図に示すように領域判
別部56は、色領域信号生成部561と、色領域判別部
562と、エッジ検出フィルタ部563と、平坦部/エ
ッジ部判別部564と、からなる。
【0038】色領域信号生成部561には、シェーディ
ング補正部52においてシェーディング補正された反射
率データR,G,Bが入力され(図4参照)、これらの
反射率データR,G,Bから、色相角(H*)、明度
(V)、彩度(C*)の3つの色領域信号を求める。こ
れらの色領域信号H*,V,C*は、反射率データR,
G,Bの値から、一般に、次に示す数3〜数5の関係式
によって求められる。
【0039】
【数3】
【0040】
【数4】
【0041】
【数5】 そこで、色領域信号生成部561は、まず、上記反射率
データR,G,Bの値から、数3により、VおよびW
1,W2を求め、さらにこのW1、W2の値から、数4
によりH*を、数5によりC*を、それぞれ求める。こ
のようにして求められた色領域信号H*,V,C*は、
色領域判別部562に入力される。
【0042】色領域判別部562は、上記色領域信号H
*,V,C*の値に基づき当該画像データが、どの色領
域に属するかを判別する。具体的には、図7に示すよう
なH*,V,C*の各範囲によって決定される色領域を
規定した色領域判別用のテーブルTb1を内部に有して
おり、これを参照して色領域を判別する。テーブルTb
1における色相範囲の欄における「hm1〜hm2」
(m=1、2、・・・n)の記載は、m番目の特定色領
域における色相角H*がhm1以上hm2未満の範囲に
あることを示しており、同様に、明度範囲における「v
m1〜vm2」、彩度範囲における「cm1〜cm2」
は、それぞれm番目の特定色領域における明度V、彩度
C*の範囲を示している。
【0043】このような特定色領域の設定は、各色領域
信号の範囲を機械的に決めて設定するのではなく、特
に、MTF補正において他の部分と異なる補正条件を設
定したい色領域を想定し、それらの色領域がいずれかの
特定色領域に含まれるように設定した方が効果的であ
る。例えば、人物の顔などの肌色などは強くスムージン
グ処理した方が効果的なので、この肌色の色領域が上記
いずれかの特定色領域に含まれるようにH*,V,C*
の各上限・下限値が決定される。
【0044】また、上記いずれの特定領域にも属さない
色領域は非特定領域として区別される。したがって、色
領域信号生成部561から出力されたH*,V,C*の
値により、上記テーブルTb1を参照して、その画像デ
ータがどの色領域に属するが判別できる。このようにし
て判別された色領域に関する信号が色領域情報COLと
して後段のMTF補正条件決定部57(図4)に出力さ
れる。
【0045】一方、色領域信号生成部561からの明度
(V)信号は、エッジ検出フィルタ部563に入力され
る。このエッジ検出フィルタ部563は、図8に示すよ
うな縦方向と横方向の3X3のエッジ検出用の1次微分
フィルタ5631、5632を有し、それらによる画像
データの明度Vの横方句の一次微分結果Vhと、縦方向
の1次微分結果Vvを、平坦部/エッジ部判別部564
に出力する。
【0046】平坦部/エッジ部判別部564は、上記明
度(V)の横方向の上記1次微分データVh、縦方向の
1次微分データVvに基づき、当該画素が濃度平坦部か
エッジ部かを判断する。すなわち、当該一次微分データ
Vh,Vvの各絶対値の平均値Va(Va=(|Vh|
+|Vv|)/2)を求めて、このVaの値と所定の閾
値Vthとを比較し、Va<Vthの場合には、濃度平
坦部であると判断し、Va≧Vthの場合にはエッジ部
であると判断する。
【0047】このようにするのは、一般的に濃度平坦部
とエッジ部の境界部においては明度の変化が大きく、当
該明度の一次微分値が所定値より大きい場合にエッジ部
であると判断できるからである。また、横方向と縦方向
の一次微分値の平均値Vaを求めて、これと閾値Vth
とを比較するのは、エッジ判断の確実性を高めるためで
ある。
【0048】このようにして、平坦部/エッジ部判別部
564は、入力された画像データについて、濃度平坦部
かエッジ部かを判別して、その結果を平坦部/エッジ部
情報EGとして、後段のMTF補正条件決定部57(図
4)に出力する。MTF補正条件決定部57は、上記色
領域情報COLと平坦部/エッジ部情報EGに基づい
て、MTF補正部58における補正条件を決定する。
【0049】なお、上記領域判別部56の色領域判別部
562における色領域の設定の仕方は、MFT補正の必
要に応じて様々なものが考えられるが、フルカラーの再
現画像においては、特に、人物の肌色や、空の青色(空
色)、ライトグレーの特定色領域における濃度平坦部の
粗さが目に付くので、ここでは、説明の便宜上、色領域
を上記肌色、空色、ライトグレーに対応する特定色領域
1、2、3と、これら以外の非特定色領域との4つに分
類し(図9参照)、それぞれの色領域におけるMTF補
正条件を決定する場合について説明する(したがって、
より一般的な形で示した図7の色領域判別用のテーブル
Tb1においても、上記図9の色領域の分類に対応した
テーブルが設定されることになるが、これについては、
図示を省略する。)。
【0050】MTF補正条件決定部57の内部のメモリ
(図示せず)には、図9に示すような補正条件決定のた
めのテーブルTb2が格納されており、領域判別部56
からの平坦部/エッジ部情報EGに基づいて、まず、当
該画像データが、濃度平坦部のものか、エッジ部のもの
かを判断する。 (a)濃度平坦部の画像データである場合 この場合には、もちろんエッジ強調処理はすべての色領
域においてなされず、スムージング処理の強度のみが、
当該画像データの属する色領域の区別に応じて段階的に
設定される。
【0051】すなわち、領域判別部56からの色領域情
報COLにより、当該画像データが、特定色領域1(肌
色)もしくは、特定色領域2(空色)のものと判断され
た場合には、強度のスムージング処理とし、特定色領域
3(ライトグレー)のものと判断されたときは、中度の
スムージング処理とする。そして、これら以外の非特定
色領域の場合には、それほど平滑化処理の必要性は高く
ないので、所定の解像度を維持するため弱度のスムージ
ング処理とする(図9の濃度平坦部欄)。 (b)エッジ部の画像データである場合 エッジ部に領域にある画像データについては、スムージ
ング処理を行うと画像がぼけてしまうため、全ての色領
域においてこの処理はなされずに、輪郭をハッキリさせ
るためにエッジ強調処理が施される。しかし、全ての色
領域のエッジ部についてこのエッジ強調処理がなされる
わけでなく、特定色領域1の肌色の色領域において、輪
郭をハッキリさせると再現画像において顔だけが浮き上
がって、不自然な印象を与えるので、エッジ強調処理が
なされないように規定されている(図9のエッジ部
欄)。
【0052】このようにして、MTF補正条件決定部5
7は、領域判別部56から受けた平坦部/エッジ部情報
EGおよび色領域情報COLに基づいてテーブルTb2
を参照しながら、スムージング処理の有無とその強度も
しくはエッジ強調処理の有無などの補正条件を決定し、
これらの補正条件情報RCをMTF補正部58に送る。
【0053】図10は、MTF補正部58のブロック図
である。同図に示すようにこのMTF補正部58は、セ
レクター581とスムージング処理部582と、エッジ
強調処理部583とからなる。スムージング処理部58
2は、スムージング処理の強度に応じて図11に示すよ
うな3種類のスムージングフィルタ5821〜5823
を有しており、この順にスムージング処理の強度が増す
ようになっている。
【0054】一方、エッジ強調処理部583は、例え
ば、図14に示すようなエッジ強調フィルタ5831を
有する。セレクター581は、MTF補正条件決定部5
7からの補正条件情報RCに基づき、色補正処理部55
からの画像データを、スムージング処理部582もしく
はエッジ強調処理部583に送って必要なフィルタ処理
をさせ、もしくはフィルタ処理させずにそのまま次段の
変倍・移動部59に送る。
【0055】例えば、補正条件情報RCが、「強度のス
ムージング処理/エッジ処理なし」であれば、セレクタ
ー581は、当該画像データをスムージング処理部58
2に送り、スムージングフィルタ5823によりスムー
ジング処理するように指示する。すると、スムージング
処理部582は、当該スムージングフィルタ5823を
用いて、周辺画素の重み付け加算による移動平均を行っ
て画像ノイズを低減させ、極めて滑らかな再現画像のデ
ータを作成する。
【0056】一方、補正条件情報RCが、例えば、「ス
ムージング処理なし/エッジ処理あり」であれば、セレ
クター581は、当該画像データをエッジ強調処理部5
83に送り、エッジ強調処理部583は、エッジ強調フ
ィルタ5831を用いて、縦方向と横方向の画素につい
て減算して、当該注目画素を強調する処理を行う。ま
た、補正条件情報RCが、「スムージング処理なし/エ
ッジ処理なし」であれば、セレクター581は、当該画
像データをそのまま次段の移動部59に送る。
【0057】このようにしてMTF補正部58におい
て、濃度平坦部/エッジ部の領域や色領域の範囲ごとに
異なるMTF補正がなされた画像データは、変倍・移動
部59(図1)に送られて、予め操作者により指示され
ていた倍率に変更されたり、画像の位置を移動されたり
する処理を施された後、さらにカラーバランス部60に
おいてカラーバランスを調整された後、プリンタ制御部
130に出力される。 (C)変形例 以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、
本発明の内容が、以上に述べた実施の形態に限定されな
いのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。 (1)上記実施の形態においては、領域判別部56の色
領域判別部562(図6)において画像データの色領域
を判別するにあたり、当該1画素分の画像データのみに
基づいて判別がなされたが、その画素がノイズ部分の画
素であって色領域が周辺画素と大きく異なっているよう
な場合には、却ってノイズを助長してしまうおそれがあ
る。そこで、予めその画素につて周辺画素を含めて平均
化フィルタで平均化しておき、その平均化された画像デ
ータに基づいて色領域を求めるようにすれば、より的確
な色領域の判別が可能となり、望ましい補正条件を得る
ことができる。 (2)また、領域判別部56は、まず、色領域信号生成
部561において、R,G,Bの反射率データをH,
V,Cの色領域信号に変換し、これに基づき色領域判別
部562において色領域を判別したが、色領域信号生成
部561で変換される色領域信号は、HVC空間に限ら
れず、これに等価な色空間、例えば均等色空間L*a*
b*やL*c*h*の表色系の色領域信号に変換したも
のであってもよい。
【0058】なお、これらの均等色空間上においては、
特定色領域の色相の範囲を視覚的に確認しやすいという
利点があるが、3原色のデータ値さえ決定されれば再現
色が特定できることを考えると、r,g,bのデータ値
の範囲で色領域を特定するようにすることも可能であ
る。以上のように、HVC空間の色領域信号と異なるパ
ラメータにより、色領域を特定する場合には、それに応
じて色領域判別部562におけるテーブルTb1(図
7)も当然変更される。 (3)図6に示す領域判別部56の構成において、色領
域判別部562からの、色領域情報COLを同図の破線
の矢印に示すように平坦部/エッジ部判別部564に与
えて、色領域ごとに特有の基準により平坦部/エッジ部
情報EGを生成するようにしてもよい。
【0059】具体的には、平坦部/エッジ部判別部56
4内に設定されたエッジ判別用の閾値Vthを色領域判
別部562に設定された色領域に対応してその数だけ設
定しておき、当該色領域に応じた閾値Vthを適用し
て、エッジ部か濃度平坦部かの判別を行えばよい。これ
により、よりきめ細やかな平坦部/エッジ部情報EGを
得ることが可能となって、再現画像の画質がより向上す
ることができる。 (4)MTF補正条件決定部57における補正条件決定
においては、スムージング処理の強度を強・中・弱の3
段階に設定しているが、さらに細かく分けてスムージン
グ強度を設定してもよい。それに応じて、MTF補正部
58におけるスムージングフィルタの種類も多くなる。
【0060】また、エッジ強調処理についても、当該強
調処理の有無だけでなく、強調処理の程度も段階的に設
定して画像に応じたエッジ強調処理が行えるようにして
もよい。 (5)MTF補正部58におけるスムージング処理は、
スムージングフィルタ5821〜5823を用いて行っ
ているが、次のような手法を用いることにより、一層ス
ムージング処理の効果を高めることができる。
【0061】すなわち、上述のようなスムージングフィ
ルタを用いた場合においては、注目画素の周囲にノイズ
となる画素が存在した場合でも、機械的に重み付け加算
してしまうので、当該ノイズの影響がどうしても残るお
それがある。そこで、注目画素の周辺画素の全てをスム
ージング処理の基礎にするのではなく、注目画素を中心
とした一定範囲の周辺画素のうち、そのH*,V,C*
と当該注目画素のH*,V,C*との差が所定の許容範
囲dh、dv,dc以内の画素についてのみ抽出して、
これらについて濃度データの平均値を取り、その結果を
注目画素の濃度データとすることによりスムージング処
理を行う。
【0062】具体的には、次のようにして処理される。
(5−1)R,G,Bの画像データを再現色のC,M,
Y,Kのデータと等色色空間上のH*,V,C*のデー
タに変換する。(5−2)注目画素を中心にした一定範
囲内の画素についてH*,V,C*のデータをサンプリ
ングする。
【0063】例えば、5X5のウィンドウを設定して、
その範囲内の画素についてサンプリングする(このよう
にしてサンプリングされた画素のデータについて、以下
説明の便宜上、図13に示すようにデータ番号DTj
(j=1〜25、以下添字の「j」につき同じ)を付
し、各画素におけるH*,V,C*の各データ値を順に
DTHj、DTVj、DTCjとする。)。
【0064】そして、それらの周辺画素と注目画素(本
件ではDT13)のH*,V,C*のデータ値の差を求
め、これらの絶対値が、H*,V,C*のそれぞれにつ
いて定められた所定の許容範囲dh、dv、dcより小
さいか、すなわち|DTHj−DTH13|<dh、|
DTVj−DTV13|<dv、|DTCj−DTC1
3|<dcかを判断し、これらの3つの条件を同時に満
たす画素を抽出してこれを平均化対象画素とする。な
お、注目画素自身も平均化対象画素に含める。(5−
3)仮に、上記平均化対象画素がp個(p=1〜25)
あったとすると、当該画素についてデータ番号jが小さ
なものから順に改めて1からpまで採番しなおして、そ
れらの画素のC,M,Y,Kのデータ値をDTmi(m
=C,M,Y,K、i=1〜p)とし、次の数6によっ
て、上記平均化対象画素おける各再現色のデータの平均
値DTam(m=C,M,Y,K)を求め、この値を注
目画素DT13のC,M、Y、Kのデータ値とする。
【0065】
【数6】 このような、注目画素のH,V,C値との差が所定の許
容範囲内の周辺画素の画像データについてのみC,M,
Y,Kの平均値を求めてこれらを当該注目画素のデータ
値とする処理を各注目画素について繰り返すことによ
り、所定のスムージング処理がなされる。
【0066】一般に、ノイズとなる画素は、通常の画素
に比べて特異なHVC値を有すると考えられるので、上
述のような方法によりノイズとなる画素を平均化対象画
素から排除したスムージング処理が可能となって、より
ノイズの影響を抑えた滑らかな再現画像が生成できる。
なお、この場合のスムージング処理の強弱は、上記許容
範囲dh、dv,dcの大きさによって決まり、一般的
に、各許容範囲を大きくすれば、より多くの周辺画素の
平均値を取ることができ、スムージング処理の強度が大
きくなる(この場合、許容範囲を多少大きくとっても、
ノイズとなる画素のHVC値は、注目画素に比較して飛
び抜けていると考えられるので、所定の許容範囲内であ
る限り、当該ノイズとなる画素を平均化対象画素から排
除できる。)。
【0067】図14は、上述のスムージング処理の方式
を用いた場合にMTF補正条件決定部57に設定される
濃度平坦部におけるスムージング処理の強度を決定する
ためのテーブルTb3の一例である。当該テーブルTb
3において、dho,dvo,dcoは、弱度のスムー
ジング処理を施す場合における、上記H*,V,C*の
各データ値の注目画素との誤差許容範囲を示しており、
これらを基準値として各色領域における許容範囲dh、
dv,dcが設定され、図9に示す濃度平坦部における
スムージング処理の強度にほぼ対応したテーブルが形成
されている。
【0068】但し、本方式によるスムージング処理にお
いては、スムージング強度決定の要素として、dh,d
v,dcの3個のパラメータが設定されているため、図
9の方法に比べて、当該色領域の特性に応じたよりきめ
細やかなスムージング処理が達成できるという利点があ
る。例えば、テーブルTb3において、特定色領域2の
空色の色領域については、色相に関してはそれほどスム
ージング処理の要請は強くないが、明度や彩度について
は、強度のスムージング処理が必要として、各許容範囲
を設定しているし、また、特定色領域3のライトグレー
においては、無彩色なので、色相の基準値を無制限とす
る一方、彩度に関しては、その許容範囲を狭くすること
により有彩色のノイズを極力除去して低彩度を維持しよ
うとしている。 (6)上記実施の形態においては、操作パネルにセット
するICカードに複写枚数や倍率などを記憶させておい
たが、例えば、原稿の種類(特に写真原稿か、ハードコ
ピーされた原稿か)に応じて変更させる必要がある場合
には、上述した各テーブルにおける異なる閾値等を記憶
させたICカードを複数用意しておいて、必要に応じて
差し替えて読み込ませることにより、原稿の種類などに
より左右されないより優れた再現画像を形成することが
できる。 (7)本実施の形態においては、カラーデジタル複写機
における画像処理について述べたが、本発明は、その他
の画像形成装置、例えば、カラーファクシミリ装置にお
いても適用可能である。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、原稿を読み取って得られた画像データの色
領域を判別し、この色領域ごとに決定されたMTF補正
条件に基づいて、当該画像データにMTF補正を行うの
で、当該色領域に応じた適切なMTF条件が設定でき、
これに基づいて再現性のよい画像を形成することができ
る。
【0070】請求項2の発明によれば、当該画像データ
が、エッジ部か濃度平坦部かの情報と上記色領域に関す
る情報とに基づいて、MTF補正の条件をきめ細やかに
決定することができる。請求項3の発明によれば、MT
F補正手段により、画像データについて平滑化処理もし
くはエッジ強調処理を行うことができる。
【0071】請求項4の発明によれば、補正条件決定手
段は、濃度平坦部の画像データについては、平滑化処理
の強度を、エッジ部の画像データについては、エッジ強
調処理の有無を、それぞれ色領域ごとに決定してMTF
補正部に補正条件として与えるので、よりきめ細かいM
TF補正が達成でき、これにより一層再現性の優れた画
像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカラー複写機の全体の構
成を示す図である。
【図2】上記デジタルカラー複写機の操作パネルを示す
図である。
【図3】上記デジタルカラー複写機における制御部のブ
ロック図である。
【図4】上記制御部における画像信号処理部のブロック
図である。
【図5】赤、緑、青の濃度データから、黒の濃度を仮に
求めるための説明図である。
【図6】上記画像信号処理部における領域判別部のブロ
ック図である。
【図7】上記領域判別部の色領域判別部に設定された色
領域判別用のテーブルを示す図である。
【図8】上記領域判別部のエッジ検出フィルタ部に設け
られたエッジ検出用1次微分フィルタの例を示す図であ
る。
【図9】上記画像信号処理部におけるMTF補正条件決
定部において設定される補正条件決定のためのテーブル
を示す図である。
【図10】上記画像信号処理部におけるMTF補正部の
ブロック図である。
【図11】上記MTF補正部のスムージング処理部に設
定された3種類のスムージングフィルタの例を示す図で
ある。
【図12】上記MTF補正部のエッジ強調処理部におけ
るエッジ強調フィルタの例を示す図である。
【図13】上記MTF補正部のスムージング処理部にお
ける別のスムージング処理の手法を説明するための図で
ある。
【図14】上記スムージング処理を用いた場合に、濃度
平坦部の画像データに適用されるMTF補正条件決定の
ためのテーブルを示す図である。
【符号の説明】
10 イメージリーダ部 14 CCDセンサ 20 プリンタ部 51 A/D変換部 52 シェーディング補正部 53 濃度変換部 54 黒生成部 55 色補正処理部 56 領域判別部 57 MTF補正条件決定部 58 MTF補正部 59 変倍・移動部 60 カラーバランス部 100 制御部 110 イメージリーダ制御部 120 画像信号処理部 130 プリンタ制御部 561 色領域信号生成部 562 色領域判別部 563 エッジ検出フィルタ部 564 平坦部/エッジ部判別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 幸彦 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 鹿取 健太郎 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 平田 勝行 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を色分解して読み取った各色成分ご
    との画像データに基づいて、画像を形成する画像形成装
    置であって上記画像データの色領域を判別する色領域判
    別手段と、 判別された色領域ごとにMTF補正の条件を決定する補
    正条件決定手段と、 この補正条件に基づいて当該画像データにMTF補正を
    行うMTF補正手段と、を備えることを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記補正条件決定手段は、当該画像デー
    タが、エッジ部の領域のものか、濃度平坦部の領域のも
    のかを判別する領域判別手段を備え、この領域に関する
    情報と上記色領域に関する情報とに基づいて、上記MT
    F補正の条件を決定することを特徴とする請求項1記載
    の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記MTF補正手段は、与えられた画像
    データについて平滑化処理もしくはエッジ強調処理を行
    うことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記補正条件決定手段は、濃度平坦部の
    画像データについては、平滑化処理の強度を、エッジ部
    の画像データについては、エッジ強調処理の有無を、そ
    れぞれ補正条件として上記色領域ごとに決定することを
    特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
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