JPH09236676A - 沸騰水型原子炉用非対称燃料集合体 - Google Patents

沸騰水型原子炉用非対称燃料集合体

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JPH09236676A
JPH09236676A JP8069327A JP6932796A JPH09236676A JP H09236676 A JPH09236676 A JP H09236676A JP 8069327 A JP8069327 A JP 8069327A JP 6932796 A JP6932796 A JP 6932796A JP H09236676 A JPH09236676 A JP H09236676A
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JP
Japan
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fuel
control rod
channel
coolant
spacer
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JP8069327A
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Inventor
Hiroyori Isaka
浩順 井坂
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正方格子配列とした燃料棒を保持するスぺー
サにつき、その対角線上から一コーナ寄りに、角形ウォ
ータチャンネルを偏倚配装した沸騰水型原子炉用非対称
燃料集合体にあって、適所に冷却材副流路を設けて、燃
料棒の熱的余裕を全面にわたり均等化し、燃料棒の限界
出力性能を向上する。 【解決手段】 角形ウォータチャンネル14Aを、スぺ
ーサ12の軸心から対角線18上で一コーナ12a側へ
偏倚されることで、燃料棒13の熱的余裕は、コーナ1
2a側で大となるが、領域E内の燃料棒13では小とな
り、この結果限界出力特性が低下する。本発明ではスぺ
ーサ12にあって、角形ウォータチャンネル14Aの側
壁面14a、14bの外側に、冷却材副流路20を形成
し、隣接燃料棒13との離間幅長i1 を、側壁面14
c、14dと隣接燃料棒13との離間幅長i2 より大と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉の炉
心に装荷して使用される原子燃料集合体にあって、正方
格子配列とした多数の燃料棒にあって、当該正方格子に
おける対角線上の一コーナ寄りに角形ウォータチャンネ
ルを偏倚して配装するようにした非対称燃料集合体に関
し、上記角形ウォータチャンネルの一対である側壁面
と、これに隣接する燃料棒との離間幅長を、他の一対で
ある側壁面と、これに隣接する燃料棒との離間幅長より
も大きく形成することで、燃料棒の限界出力性能の向上
を実現しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】既知の通り、沸騰水型原子炉の炉心に対
し、その原子燃料集合体aを装荷するには、図5に開示
の如く、炉心1の下位に配設された炉心支持板2にあっ
て、これに設けられた燃料支持金具3に対し、4個一組
とした原子燃料集合体aの各下部タイプレート10を着
座させ、これにより立装状態となった当該原子燃料集合
体aの各上部側を、炉心1の上位に配設された上部格子
板4の格子枠内4aに装入させるようにしている。
【0003】ここで、同上図5にあって5は、炉心1の
下方から燃料支持金具3を通過して立装され、十字状に
形成された既知の制御棒を示しており、これが、上記し
た4個の原子燃料集合体a相互間に離間された冷却材流
路Gに挿入または引抜き自在なるよう構成されており、
この場合、当該冷却材流路Gの構成としては、図4
(A)(B)に明示の如く、C格子とD格子と呼ばれる
タイプのものが知られている。そして、上記のC格子で
は同上図(A)の通り、各制御棒5が挿入される4個一
組の原子燃料集合体a1 、a2 、a3 、a4 間にあっ
て、離間形成された制御棒側冷却材流路g1 の離間幅w
1 と、当該制御棒5の挿入されない4個一組の原子燃料
集合体a4 、a3 、a2 、a1 間にあって、離間形成さ
れた非制御棒側冷却材流路g2 の離間幅w2 とが、相等
しくなっている。
【0004】これに対し上記のD格子と呼ばれるもので
は、図4(B)の如く制御棒側冷却材流路G1 の離間幅
1 と、非制御棒側冷却材流路G2 の離間幅W2 とが、
1>W2 となるよう設定されている。ここで、上記し
た原子燃料集合体aなるものは、図6と図7によって理
解される通り、上部タイプレート11と前記の下部タイ
プレート10との間に、複数のスぺーサ12により保持
された多数本の燃料棒13と少数本のウォータチャンネ
ル14とが、所定間隔だけ離して縦装されている燃料本
体15と、この燃料本体15に被嵌して前記の上部タイ
プレート11と下部タイプレート10に固定されたチャ
ンネルボックス16とを具備している。
【0005】さらに、上記の原子燃料集合体aなるもの
は、チャンネルボックス16の一隅であるコーナ上端部
にあって、図6に明示の如くチャンネルファスナ17が
取着されており、その一対であるリーフスプリング17
a、17bが、チャンネルボックス16における一方の
側壁16aと、これに直交して連設された他方の側壁1
6bとに沿って、夫々離間垂設されている。そして、上
記の如き原子燃料集合体aは、上記した図6および前記
の図4に明示の通り、原子燃料集合体a1 とa2 、a3
とa4 、a1 とa3 、そしてa2 とa4 が、上記のチャ
ンネルファスナ17における夫々のリーフスプリング1
7a、17bを相互に当接状態とすることで、これに基
づく弾力により、4個の原子燃料集合体a1 、a2 、a
3 、a4 における各チャンネルボックス16における一
対の側壁が、前記の炉心1における上部格子板4に弾接
状態となるよう装荷されているのである。
【0006】さて、上記の如き原子燃料集合体aを炉心
1に装荷した場合、図4(A)によって前記したC格子
の場合にあっては、制御棒側冷却材流路g1 と非制御棒
側冷却材流路g2 の各離間幅w1 、w2 が、同幅長に形
成されていることから、冷却材の流量配置が均等となる
ため、燃料要素の濃縮度配置に片寄りがなくとも、原子
燃料集合体aの出力は全面にわたって平坦となる。
【0007】しかし、図4(B)に示したD格子にあっ
ては、前記の如く制御棒側冷却材流路G1 の離間幅W1
が、非制御棒側冷却材流路G2 の離間幅W2 より大きく
設定されているので、制御棒側冷却材流路G1 の方が減
速材(冷却材)の流量が多くなるため反応し易くなって
燃料棒の出力は増大し、これに対し非制御棒側冷却材流
路G2 では、同上減速材の流量が少なくなり、従って反
応が起こりにくいことから、同上出力が低下する傾向に
あり、これに伴い局所ピーキング係数が増大するという
潜在的な問題を有している。このため、当該局所ピーキ
ング係数を抑える手段として、現在では原子燃料集合体
aにおける広幅とした制御棒側冷却材流路G1 寄りの燃
料については、濃縮度を予め低くしておき、これに対し
て、狭幅である非制御棒側冷却材流路G2 寄りの燃料に
ついては、その濃縮度を高くしておくことで、出力の平
坦化が図られている。
【0008】しかし、上記の如き濃縮度分布による対応
策によるときは、局所ピーキング係数を低下させること
によって、全体の反応度も低下してしまうことから、中
性子利用率の向上を図るという観点からすれば、最適の
方策とは言えないことになる。
【0009】一方、沸騰水型原子燃料集合体は、その経
済性を高めるため、前記の如く燃料の高燃焼度化を求め
られ、そのためには基本的に燃料の高濃縮度化が必要と
なるが、その結果235Uの中性子吸収の増加と中性子
の減速不足を生じ、燃料の反応度特性、すなわちボイド
反応特性、原子炉停止余裕が悪化してしまうこととな
る。そこで、この問題を解決するため、燃料の濃縮度増
加に対応して当該燃料集合体中の非沸騰水領域を増加す
るため、図7(A)に示されている通り格子タイプであ
ったり、またリング素子タイプにより燃料棒を正方格子
配列とするスぺーサ12にあって、その軸心部における
燃料棒13の複数本が占めていたスペースに、太い角形
ウォータチャンネル14Aを縦装するようにしたものが
提案されている。
【0010】そして、さらに上記の如き原子燃料集合体
にあっても、前記の通りD格子の沸騰水型原子燃料集合
体である場合には、炉心1内にあっては減速材としての
冷却水の分布が対称とならないことから、図7(B)の
リング素子タイプのものとして例示した如く、図7
(A)に比し、角形ウォータチャンネル14Aを偏倚し
た非対称燃料集合体なるものも既に提案されている。
【0011】この非対称燃料集合体は、図7(B)から
理解される通りスぺーサ12の上記一対角線18上にあ
って、一つのコーナ12a寄りとなるよう角形ウォータ
チャンネル14Aを偏倚すなわち、具体的には9×9配
列燃料において、6行6列目を軸心としたものである。
このように構成すれば、前記した狭幅である非制御棒側
冷却材流路G2 寄りに角形ウォータチャンネル14Aが
片寄り、この結果、非対称燃料集合体が炉心1に装荷さ
れた状態にあっては、制御棒側冷却材流路G1 、非制御
棒側冷却材流路G2 、そしてチャンネルボックス16内
を含む全体からして、減速材分布が径方向に均一化さ
れ、前記の局所ピーキング係数を抑える点で効果的とな
る。
【0012】また、上記の非対称燃料集合体に関し、図
8に示した通りスぺーサ12の正方形とした外側枠体1
2A内における前記偏倚位置に、角形ウォータチャンネ
ル14Aを挿入支持するための内側枠板14Bが固設さ
れているが、当該角形ウォータチャンネル14Aにおけ
る前記制御棒側冷却材流路G1 側の一対である側壁面1
4a、14bと、これに隣接している燃料棒13との離
間幅長D1 よりも、非制御棒側冷却材流路G2 側である
側壁面14c、14dと、これに隣接している燃料棒1
3との離間距離D2 を広幅にしたもの(特願昭63−7
6520号)も提案されている。
【0013】上記の如くD2 >D1 とした当該非対称燃
料集合体によるときは、前記の如く炉心1全体にあって
冷却水による減速材分布を、図7(B)に示した非対称
燃料集合体に比し、さらにその対称化を図ると共に、離
間幅長D2 を広幅にすることで、冷却水の低圧損化をも
実現しようとしている。尚、図7(B)にあって12b
はリング素子を示している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上従来技術として説
示した通り、図7(B)、図8何れの非対称燃料集合体
にあっても、局所ピーキング係数を抑えるのには効果を
発揮し得ることになるが、燃料棒13の除熱に寄与する
チャンネルボックス16内における冷却材の分布につき
考察すると、燃料棒は明らかに非対称配置になることか
ら、チャンネルボックス16によって囲成された当該対
象燃料集合体内における燃料棒13の熱的余裕について
は、後述のように非制御棒側冷却材流路G2 側が大とな
り、これに比し制御棒側冷却材流路G1 側の熱的余裕は
小さくなるから、当該両者間に熱的余裕の差が生ずるこ
ととなり、この結果燃料の限界熱流束が局所的に悪化
し、その限界出力性能が低下してしまうことになる。
【0015】これは、当該非対称燃料集合体につき考察
してみると、既知の如く、一般に燃料棒13の発熱によ
り生じた蒸気は、横断面方向、すなわち、前記した非対
称燃料集合体の径方向において、流路断面積の広い方側
へ移行する傾向のあることが知られている。従って、図
7(B)、図8によって明示されている通り、非制御棒
側冷却材流路G2 側に比して流路断面積が広い制御棒側
冷却材流路G1 側における仮想線で示した領域E内に存
する燃料棒13側に蒸気が集まり易く、この結果、当該
領域Eにおける蒸気密度が増加し、燃料棒13に対する
除熱性が低下することで、前掲熱的余裕の低減する傾向
が大きくなると考えられる。
【0016】本発明では上記の如き考察に基づき、この
種の非対称燃料集合体にあっては、そのチャンネルボッ
クス内における制御棒側冷却材流路寄りの冷却材流路を
流れる冷却材の流量を、でき得る限り増大させるように
することが、当該非対称燃料集合体の限界出力を向上す
るのに有効であるとの考え方からして、以下の如き構成
を具備させることに着目することができた。
【0017】本発明は上記の着目に基づき、沸騰水型原
子炉用非対称燃料集合体にあっては、そのスぺーサにお
ける角形ウォータチャンネルの広幅な制御棒側冷却材流
路側である側壁面の外側に、冷却材副流路を形成するこ
とであり、これにより、当該側壁面と隣接燃料棒との離
間幅長を、狭幅な非制御棒側冷却材流路側である角形ウ
ォータチャンネルの側壁面と、隣接燃料棒との離間幅長
よりも大きく形成するようにし、このことによって、冷
却材を熱的余裕が小さくなることの懸念される制御棒側
冷却材流路寄りにある燃料棒に対し、充分な冷却材の流
入供与を可能として、冷却材のチャンネルボックス内に
おける流量分布の均等化を図り、もって燃料棒の熱的余
裕差に基づく限界出力性能の低下を、回避可能にしよう
とするのが、その目的である。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため上部タイプレートと下部タイプレートとの
間に、上下配置とした複数の正方格子配列であるスぺー
サにより保持された多数本の燃料棒と、当該スぺーサの
一対角線上にあって、制御棒が挿入されるコーナと反対
のコーナ寄りに偏倚して配装された一本の角形ウォータ
チャンネルとが、所定の間隔だけ離間して縦装された燃
料本体と、この燃料本体に被嵌して前記上部タイプレー
トと下部タイプレートに固定されているチャンネルボッ
クスとを具備し、上記の角形ウォータチャンネルが、ス
ぺーサにおける内側枠板に内挿支持されている非対称燃
料集合体において、沸騰水型原子炉の炉心に装荷された
際、十字形である前記制御棒の挿入される広幅な制御棒
側冷却材流路側に指向する前記角形ウォータチャンネル
の一対である側壁面の外側に、スぺーサにおける冷却材
副流路を離間形成し、これにより上記側壁面と、これに
隣接する燃料棒との離間幅長が、上記制御棒の挿入され
ない狭幅な非制御棒側冷却材流路側に指向する同上角形
ウォータチャンネルの一対である側壁面と、これに隣接
する燃料棒との離間幅長よりも広幅に形成されているこ
とを特徴とする沸騰水型原子炉用非対称燃料集合体を提
供しようとしている。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明について、図1における格
子タイプのスぺーサを用いた場合の沸騰水型原子炉用非
対称燃料集合体により以下詳記する。その基本的構成
は、図6と図7によって既に詳記された内容と同じであ
り、同一構成部材については従来例における原子燃料集
合体や非対称燃料集合体、そして図5に明示の炉心にお
ける部材について、同一符号が採択されている。すなわ
ち、燃料本体15と、これに被嵌固定したチャンネルボ
ックス16とを具有し、燃料本体15は、上部タイプレ
ート11と下部タイプレート10との間にあって、上下
配置で複数設けられたスぺーサ12により保持されてい
る多数本の燃料棒13と制御棒5が挿入されるコーナと
反対のコーナ12a寄りに偏倚して配装された一本の角
形ウォータチャンネル14Aとが、所定間隔だけ離間さ
れた状態で縦装弾持されたものである。
【0020】さらに、これまた前記従来例と同じく、チ
ャンネルボックス16の一隅であるコーナ上端部には、
チャンネルファスナ17が取着され、これより分岐され
た一対のリーフスプリング17a、17bが、沸騰水型
原子炉の炉心1に装荷された状態にあって、制御棒5が
挿入される広幅とした各制御棒側冷却材流路G1 側へ向
けて突出され、もちろん、隣装された原子燃料集合体a
1 、a2 におけるチャンネルファスナ17にあって、そ
のリーフスプリング17a、17bが、相互に弾接状態
にて炉心1に装荷されることも、既述の通りである。
【0021】また、既述の如く図1にあって、14Bは
角形ウォータチャンネル14Aを挿入して、これを支持
するためスぺーサ12に固設された内側枠板、12Aは
正方形の外側枠板、図1の12cは外側枠板12Aに内
装固設した縦横の格子板を示している。
【0022】本発明は、このような沸騰水型原子炉用非
対称燃料集合体に関し、前記のスぺーサ12にあって、
その内側枠板14Bに挿入される角形ウォータチャンネ
ル14Aの四辺である側壁面14a、14b、14c、
14dのうち、前述の如く沸騰水型原子炉の炉心1に装
荷された際、十字形である制御棒5の挿入される広幅な
制御棒側冷却材流路G1 側に指向している一対の側壁面
14a、14bの外側に、スぺーサ12における冷却材
副流路20を離間形成するのである。
【0023】上記冷却材副流路20の増設により、角形
ウォータチャンネル14Aの上記側壁面14a、14b
と、これに隣接されている燃料棒13との離間幅長i1
が、本発明では、前述した制御棒5の挿入されない狭幅
である非制御棒側冷却材流路G2 側に指向している前掲
一対の側壁面14c、14dと、これに隣接している燃
料棒13との離間幅長i2 よりも広幅に形成されるので
ある。
【0024】本発明に係る上記の冷却材副流路20によ
って、既に説示した領域Eにおける熱的余裕度が、どの
ように改善されるかにつき究明したところ、図2に示し
た通りの結果が得られた。この図2は、冷却材副流路2
0が、全部で側壁面14a、14b夫々に3路宛計6路
存するうち、図1にあって引出線により示した3路に係
る蒸気クォリティが、離間幅長i1 をパラメータとした
時、どのように変化したかを示している。従って、当該
図2からして、離間幅長i1 =i2 の状態からi2 に対
しi1 を増加して行くに従い、略直線的に蒸気クォリテ
ィが減少して行くことが理解される。
【0025】ここで、燃料棒の熱的余裕度を示す関係式
の一例として、限界熱流束比(CHFR)なるものが知
られており、これは限界熱流束をq″CHF とし、燃料棒
表面熱流束をq″としたとき、 CHFR=q″CHF /q″ なる式で表され、この限界熱流束比が1.0のとき、沸
騰遷移状態に達したと判定される。そして上記の限界熱
流束q″CHF は、図3によって明示される通り蒸気クォ
リティの減少に伴って増加することから、前掲図2との
関係において燃料棒13の熱的余裕度を増加させ得るこ
とになる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されるも
のであるから、スぺーサにおける適切な位置に冷却材副
流路を増設することで、局所ピーキング係数を効果的に
抑えることのできる非対称燃料集合体につき、その燃料
棒の熱的余裕度を冷却材である水の均一化された供与に
よって、チャンネルボックス内全域にわたり均等化する
ことができ、部分的な燃料棒の熱的余裕度低下に伴う限
界出力性能の劣化を阻止でき、所期の目的を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る沸騰水型原子炉用非対称燃料集合
体につき、その炉心装荷状態における正方格子タイプの
スぺーサ箇所を示した平面説明図である。
【図2】本発明に係る冷却材副流路の離間幅長増加に対
する蒸気クォリティの変化を示す図表である。
【図3】蒸気クォリティに対する限界熱流速の変化を示
した図表である。
【図4】沸騰水型炉心における上部格子板に対する原子
燃料集合体の配装位置を示したもので、(A)はC格子
タイプ、(B)はD格子タイプの夫々平面説明図であ
る。
【図5】従来の沸騰水型炉心における原子燃料集合体の
据付状態を示した要部斜視略示図である。
【図6】従来の沸騰水型原子炉用原子燃料集合体につ
き、その炉心装荷状態を示した一部切欠の縦断正面図で
ある。
【図7】(A)は従来の角形ウォータチャンネルが、軸
心位置に縦設された原子燃料集合体の炉心装荷状態にお
ける正方格子タイプのスぺーサ箇所を示した略示平面説
明図で、(B)は同上角形ウォータチャンネルが、偏倚
位置に縦設された原子燃料集合体の炉心装荷状態におけ
る正方リング素子タイプのスぺーサ箇所を示した略示平
面説明図である。
【図8】従来の角形ウォータチャンネルが、偏倚位置に
縦設された他種原子燃料集合体の炉心装荷状態における
正方格子タイプのスぺーサ箇所を示した略示平面図であ
る。
【符号の説明】
1 炉心 5 制御棒 10 下部タイプレート 11 上部タイプレート 12 スぺーサ 12a コーナ 13 燃料棒 14A 角形ウォータチャンネル 14B 内側枠板 14a 側壁面 14b 側壁面 14c 側壁面 14d 側壁面 15 燃料本体 16 チャンネルボックス 18 対角線 20 冷却材副流路 G1 制御棒側冷却材流路 G2 非制御棒側冷却材流路 i1 離間幅長 i2 離間幅長

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部タイプレートと下部タイプレートと
    の間に、上下配置とした複数の正方格子配列であるスぺ
    ーサにより保持された多数本の燃料棒と、当該スぺーサ
    の一対角線上にあって、制御棒が挿入されるコーナと反
    対のコーナ寄りに偏倚して配装された一本の角形ウォー
    タチャンネルとが、所定の間隔だけ離間して縦装された
    燃料本体と、この燃料本体に被嵌して前記上部タイプレ
    ートと下部タイプレートに固定されているチャンネルボ
    ックスとを具備し、上記の角形ウォータチャンネルが、
    スぺーサにおける内側枠板に内挿支持されている非対称
    燃料集合体において、沸騰水型原子炉の炉心に装荷され
    た際、十字形である前記制御棒の挿入される広幅な制御
    棒側冷却材流路側に指向する前記角形ウォータチャンネ
    ルの一対である側壁面の外側に、スぺーサにおける冷却
    材副流路を離間形成し、これにより上記側壁面と、これ
    に隣接する燃料棒との離間幅長が、上記制御棒の挿入さ
    れない狭幅な非制御棒側冷却材流路側に指向する同上角
    形ウォータチャンネルの一対である側壁面と、これに隣
    接する燃料棒との離間幅長よりも広幅に形成されている
    ことを特徴とする沸騰水型原子炉用非対称燃料集合体。
JP8069327A 1996-02-29 1996-02-29 沸騰水型原子炉用非対称燃料集合体 Withdrawn JPH09236676A (ja)

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