JPH09235663A - 耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射被覆部材とその製造方法 - Google Patents

耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射被覆部材とその製造方法

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JPH09235663A
JPH09235663A JP8042589A JP4258996A JPH09235663A JP H09235663 A JPH09235663 A JP H09235663A JP 8042589 A JP8042589 A JP 8042589A JP 4258996 A JP4258996 A JP 4258996A JP H09235663 A JPH09235663 A JP H09235663A
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  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転炉から排出される酸化鉄を主成分とするダ
ストおよび溶鋼の小滴などによるエロージョン作用に対
して強く、冷却性能を向上して部材の寿命延長を実現す
ること。 【解決手段】 パイプなどの基材表面に、耐熱金属もし
くはその合金あるいは炭化物サーメットの下地溶射皮膜
を20〜500 μm厚に形成し、必要に応じて多孔状無機質
皮膜を介在させてから、その上にクロム酸とリン酸を主
成分とするシール剤を塗布し乾燥後、350 〜550 ℃×0.
3hr 以上の条件で加熱焼成して 0.5〜20μm、好ましく
は2〜5μm厚みの硬質のガラス質酸化クロム皮膜を上
層として形成してなる複合溶射被覆部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐エロージョン性
とくにダスト等の固体衝突エロージョン性に優れる他、
耐熱および耐食性にも優れた複合溶射皮膜被覆部材,と
りわけ転炉排ガスフード用冷却水式スカートなどとして
好適な部材とその製造方法に関するものである。本発明
にかかる上記部材は、前記転炉排ガスフード用スカート
と同様の環境下にある排ガスダクト、二次冷却装置のほ
か、化石燃料,都市ごみ,産業廃棄物などの燃焼ガスダ
ストおよび腐食成分を含む燃焼ガスを取扱う装置,機械
部材,伝熱管などにも適用可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の用途にあるもののうち、例
えば、製鋼工場における転炉に配設されている転炉排ガ
スフードは、図1に示すような構造を有するものであっ
て、転炉1の炉体上部に、排ガスフード2が設けられ、
溶鋼から排出される高熱のダスト、空気などを外部へ排
出するようになっている。この排ガスフード2の下端開
口部には集塵用のスカート3が設けられている。図2
は、このスカート3の詳細構造例を示したもので、躯体
がパイプ5で構成されていると共に、このパイプ5内に
は冷却水が通水された状態であり、これによってスカー
ト,すなわち、パイプ5群が冷却されている。この水冷
式スカート3により、溶鋼から排出される高熱のガス,
空気を冷却する一方、熱回収を行うようになっているの
である。
【0003】このように、一般的な転炉排ガスフード用
冷却水式スカートは、高温の排ガスの温度に対しては、
十分な対策が講じられているが、ダストによる次のよう
な機械的損傷への対策は講じられていなかった。 (1) 吹錬中の転炉頂部では、ダストや溶鋼の飛沫などが
激しく舞い上がっており、スカートに衝突してエロージ
ョン損傷を発させる。 (2) エロージョンによって冷却パイプが減肉してくる
と、冷却水圧に耐えられなくなって漏水の危険が高くな
る。しかも、漏水が溶鋼上に落下すると水蒸気爆発を起
こし、重大な災害を誘発するおそれが大きい。 (3) このことから、冷却水等のエロージョンによる減肉
が発見されると、その都度または定期的に転炉操業を停
止して、溶接肉盛補修を行う必要があり、稼動率の低下
を招いていた。
【0004】このような問題点を解決するため、従来、
次のような改良技術が提案されている。 (1) 特公昭42−9242号公報:冷却パイプの表面および周
囲を絶縁材や鋳鉄の保護板で覆ってダストエロージョン
を防ぐ方法。 (2) 特開昭58−9906号公報:冷却パイプの表面を耐エロ
ージョン性に優れたNi基合金を溶接肉盛する方法。 (3) 特公平4−80089 号公報:耐エロージョン性に優れ
たC:0.03〜0.3 %、Si:0.2 〜1.2 %、Mn:0.3 〜2.
6 %、Ni:0.1 〜6.0 %、Cr:8.0 〜15.0%、Mo:0.05
〜4.0 %、V:0.1 〜3.0 %、残部Feの組成を有する材
料を冷却パイプの表面に溶射肉盛する方法。 (4) 特願平5−162574号:冷却パイプの表面にCr3C2
Ni・Crサーメットを溶射施工した上に、MCrAlX合金を溶
射することによって、耐熱性と耐エロージョン性に優れ
た被覆を形成する方法。
【0005】これらの改良技術は、無対策のものに比較
すると、それなりの効果は認められるものの、例えば
(1) については、被覆効果が短いうえ自重が大きくなる
という欠点があり、(2) については、同様の欠点の他
に、処理費用が嵩む欠点があり、(3) については、特殊
な材料を用いるために製品原価が高く、また入手し難い
などの難点があり、そして(4) については、上掲の欠点
はないものの材料の調整と施工が難しく、耐エロージョ
ン性が不十分で、いずれもより一層の向上が望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、転炉
排ガスフード用冷却水式スカートなどとして好適に用い
られる従来の部材は、耐エロージョン性が不十分である
他、コスト高,施工が困難,材料の調整が難しいという
ような各種の問題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、(1) 転炉から排
出される酸化鉄を主成分とするダストおよび溶鋼の小滴
などによるエロージョン作用に対して強く、(2) ダスト
および溶鋼の付着を抑制して、部材 (スカート) の冷却
性能をいつまでも高い状態に維持させること、(3) 冷却
性能の向上による該部材 (スカート) の寿命延長を実現
し、保守点検費用および取り替え費用の節減を図るこ
と、(4) 上記(1) 〜(3) の効果による安定した転炉の操
業を実現して生産性の向上を図ること、にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に適うものとし
て本発明は、次のような要旨構成にかかる課題解決手段
を用いる。 (1) パイプなどの基材表面に、下層としてNi,Cr,Fe,
Mo,Co,SiあるいはAlなどの耐熱金属もしくはその合金
あるいは炭化物サーメットの下地溶射皮膜を20〜500 μ
m厚に形成し、その上にクロム酸とリン酸を主成分と
するシール剤を塗布し乾燥後、350 〜550 ℃×0.3hr 以
上の条件で加熱焼成して 0.5〜20μm、好ましくは2〜
5μm厚みの硬質のガラス質酸化クロム皮膜を上層とし
て形成する。 (2) (1) の下層溶射皮膜を形成した、クロム酸とリン
酸の水溶液中にSiO2とAl 2O3 粉末を懸濁させたスラリを
塗布し乾燥後、350 〜550 ℃×0.3hの条件で加熱焼成す
ることにより多孔状無機質皮膜を形成し、さらにその上
に、上記のシール剤を塗布して含浸させた後、これを
350〜 550℃×0.3h以上の条件で加熱焼成して5〜300
μm厚さの硬質のガラス質酸化クロム皮膜の厚膜を形成
する。 (3) パイプなどの基材表面に、上記下地溶射皮膜を形成
することなく上記のスラリーを直接塗布し、乾燥し、
これを 350〜550 ℃×0.3h以上の条件で加熱焼成して多
孔状無機質皮膜を形成し、さらにその上に、上記のシ
ール剤を塗布した後、前記同様の加熱焼成して硬質のガ
ラス質酸化クロム皮膜を形成する。 (4) 前記(1) 〜(3) の処理における上記シール剤の塗
布と加熱焼成処理を2〜10回繰り返すことによって、硬
質皮膜の厚さを増大させるとともに、緻密性および下層
との密着性を向上させて、耐エロージョン性を一層向上
させる。
【0009】
【発明の実施の形態】鋼パイプの如き鋼製基材の表面に
形成した、耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射
皮膜の模式図を図3(a), 3(b), 3(c)に示す。 (1) 図3(a)は、基材6の表面を脱脂し、ブラストなどの
前処理によって、清浄化と粗面化を行った後、耐熱金属
を溶射施工する。その耐熱金属としては、Ni,Cr,Fe,
Mo,Co,SiあるいはAlや、これらの合金たとえば耐熱
鋼、またはこれらの金属・合金を含む炭化物サーメット
が好ましく、これらの溶射金属材料をアーク溶射法、フ
レーム溶射法もしくはプラズマ溶射法などによって、前
記基材6表面に20μm 〜500 μm の厚みに下地溶射皮膜
7を形成する。
【0010】その後、該下地溶射皮膜7の表面に、クロ
ム酸とリン酸を主成分とするシール用混合溶液,即ち、
シール剤を塗布もしくはスプレーをし、次いで 350〜55
0 ℃の温度で 0.3〜3hr 加熱しガラス質酸化クロム皮膜
8を積層形成する。なお、上記シール剤の塗布と加熱の
操作は、必要に応じ、複数回 (3 〜10回)繰り返しても
よく、そうすれば硬質で密着性のよい厚いガラス質酸化
クロム皮膜8が形成される。
【0011】なお、上記ガラス質酸化クロム皮膜8を形
成するために用いる上記シール剤の主要成分組成は、次
の通りのものなどが好適である。 CrO3 :20〜40wt% H3PO4 :30〜60wt% H2O :10〜30wt% ただし、CrO3に代えて、クロム酸アンモン(NH4)2CrO4
重クロム酸アンモン(NH4)2Cr2O7 などを用いてもよい。
【0012】また、上記シール剤 (混合溶液) 中には、
ZnO, Al2O3, NiO などの酸化物,B4C, Cr3C2,WC, NbC,
MoCなどの炭化物、TiB, CrB2, ZrBなどの硼化物などの
硬質の微粒子を2〜8wt%添加したものを用いてもよ
い。
【0013】さらには、上記ガラス質酸化クロム皮膜8
をガラス質化するために加えるH3PO 4 に代えて、同じ作
用効果を有する直鎖状のポリリン酸,環状のメタリン酸
などの縮合リン酸などを使用してもよい。
【0014】上記下地溶射皮膜7は、金属等を溶射して
被成したものであることから、比較的厚膜での施工が容
易であり、それ故にダスト類の衝突に対し、強い抵抗力
を発揮する。一方で、この下地溶射皮膜7は、この皮膜
中に気孔が多数存在するため、その上に塗布する上記シ
ール剤:即ち、クロム酸とリン酸の混合溶液の内部浸入
を容易にし、これを加熱焼成することによって生成す
る、リン酸が変成して生ずるガラス質の酸化クロム皮膜
の生成を促すと同時に、このガラス質酸化クロム皮膜8
は前記下地溶射皮膜7との密着性が、一部が皮膜上層部
に含浸した状態で結合するため、極めて良好である。
【0015】上記シール剤:即ち、クロム酸とリン酸の
混合溶液を加熱すると、クロム酸は硬質のCr2O3 とな
り、またリン酸はガラス状物質を形成してガラス状酸化
クロムの微粒子 (0.01〜1μm ) を生成し、それぞれ溶
射皮膜の気孔中に侵入してこれを充填し、これをアンカ
ーとして下地溶射皮膜7の表層部に含浸した状態とな
り、ガラス状物質をバインダーとする硬質のガラス質酸
化クロム皮膜8が生成するのである。
【0016】このガラス質酸化クロム皮膜8生成のため
のシール剤 (混合溶液) 中には、Zn,Al,Ni,Fe,Moな
どの酸化物を添加しておくと、それぞれがクロム酸と反
応してクロム酸塩、リン酸と反応して不溶性もしくは難
溶性のリン酸塩化合物となって、溶射皮膜の耐食性を向
上させるとともに、密着性能を向上させる作用を発揮す
る。
【0017】このような酸化クロム(Cr2O3) を主成分と
し、リン酸がガラス状物質となった硬質のガラス状酸化
クロム皮膜は、下地溶射皮膜7の上層部への含浸層を除
き、その溶射皮膜7の表面上に 0.5〜20μm の厚さに形
成するのがよく、特に2〜5μm の範囲が好適である。
この理由は、 0.5μm より薄いとその効果が少なく、一
方、20μm より厚いと大きな衝撃力を受けた場合に局部
的に剥離しやすくなるからである。
【0018】図3(b) に示す断面構造のものは、基材表
面をブラスト処理したのちに耐熱金属を溶射し、その
後、表1に示す組成のスラリを塗布し、その後、これを
350〜550 ℃で 0.3〜3時間加熱することによって、前
記下地溶射皮膜7とガラス質酸化クロム皮膜8との間に
多孔状無機質皮膜9を形成したものである。
【0019】
【表1】
【0020】上記の処理においてスラリを構成するSiO2
やAl2O3 などの酸化物固形粉末は粒径が5〜50μm の
大きさのものがよく、また、クロム酸,リン酸,水を添
加した後よく攪拌することが有効である。このような操
作を施すことによって、固形粉末と液体成分との接触が
よくなるとともに、リン酸の存在によつてスラリ粘度が
向上して塗布が容易となる。また、ZnO は、スラリを塗
布後加熱する際、粉末を相互に結合させる作用を示すの
で有用である。
【0021】このようにして形成する多孔状無機質皮膜
9は、その厚さが5〜300 μm の範囲内にすることがよ
く、特に10〜100 μm の厚さにすることが好適である。
この理由は、5μm より薄いと無機質皮膜の効果が少な
く、一方、300 μm より厚いと脆くなって局部的に剥離
しやすくなるからである。
【0022】次に、上記多孔状無機質皮膜9の形成後、
上述したクロム酸とリン酸を主成分とするシール剤を塗
布もしくはスプレーし、その後 350〜550 ℃、0.3 〜3
時間加熱する。このシール剤の塗布と加熱操作を3〜1
0回繰り返すと、多孔状無機質皮膜9の気孔部は、Cr2O
3 とリン酸の変化によって生成したガラス状物質によっ
て充填され、緻密な皮膜となる。一方、過剰なCr2O3
ガラス状物質は、最上層部に1〜10μm 厚の緻密で密
着性のよい薄膜を形成する。その結果、水溶液をはじ
め、ガス状,溶融塩状の腐食成分の皮膜内部への侵入を
防ぎ、また、ダストによるエロージョンに対しても強い
抵抗を示すようになる。
【0023】図3(c) は、基材表面をブラスト処理した
後、この基材表面に前記スラリを直接塗布し、これを加
熱乾燥することにより多孔状無機質皮膜9を形成し、そ
の後クロム酸とリン酸を主成分とするシール剤を用いて
処理し、塗布と加熱を数回繰り返してガラス質酸化クロ
ム皮膜8を積層形成することにより、複合溶射被覆を形
成したときのその皮膜断面を示したものである。この例
は、溶射皮膜の施工が困難な条件 (狭くて溶射ガンの挿
入ができない場合、溶射角度が45°より小さくて成膜速
度が小さく、かつ高い密着力の確保が困難な場合など)
のときに、適用可能な皮膜である。
【0024】なお、クロム酸中に尿素を 0.1〜5wt%添
加しておくと、加熱焼成時に有害なクロム酸蒸気の発生
を抑制するので、環境汚染対策として有効である。
【0025】以上、本発明にかかる複合溶射被覆の構成
とその製造方法について述べたが、本発明のこの複合溶
射被覆を形成するには、350 〜550 ℃の温度が必要であ
るが、転炉排ガスフードや一般のボイラ伝熱管へ本発明
の皮膜を適用した場合には、運転時 (操業時) の排ガス
熱をそのまま利用することによっても十分に加熱焼成の
作用効果を得ることが可能である。
【0026】
【実施例】
実施例1 本実施例では、実際の転炉排ガスフード用冷水式スカー
トのパイプ表面に、本発明にかかる被覆 (皮膜) および
比較例の被覆 (皮膜) を施し、実作業環境下で1カ年間
観察を続け、これら皮膜の耐久性を調査した。 (1) 本発明の皮膜 パイプの表面をブラスト処理後、プラズマ溶射法によっ
て下記下地溶射皮膜を300 μm 厚に施工した。 13wt%Cr−87wt%Fe 80wt%Ni−20wt%Cr 74.5wt%Ni−10wt%Al−15wt%Cr−0.5 wt%Y 73wt%Cr3C2 −20wt%Ni−7 wt%Cr 上記下地溶射皮膜の表面に下記シール剤を塗布し、その
後、460 ℃×0.5hの熱処理を行う操作を5回繰り返し、
硬質のガラス質酸化クロム皮膜を形成した。 (図3(a)皮
膜構造に相当) CrO3 30wt% H3PO4(85%) 50wt% H2O 20wt% (2) 比較例の皮膜 比較例の皮膜として、本発明の下地溶射皮膜と同じもの
を用いた。 (ただし、シール剤による処理なし)
【0027】(3) 試験結果 1ヵ年間連続的に操業した排ガスフードの表面に形成し
た皮膜を、定期的に点検記録した結果を表2に取りまと
めて示した。この結果から明らかなように、シール剤を
塗布しない比較例の皮膜では転炉排ガス中に含まれてい
るダスト類の衝突によって皮膜が局部的に剥離したり損
耗した。すなわち、13Cr鋼皮膜 (No.5)は、5 カ月後最
大80%の減厚 (局部的) が認められたのをはじめとし
て、他の比較例皮膜 (No.6, 7, 8) も6ヵ月〜8ヵ月後
60〜80%減厚を示した。これに対し、本発明の皮膜 (N
o.1〜4)はすべて1カ年後、最小膜厚部でも70%以上の
膜厚が残存するとともに、シール剤処理による硬質のガ
ラス質酸化クロム皮膜もかなりの面積にわたって残存し
ているのが認められた。この皮膜の存在が皮膜の耐久性
に大きく寄与していることが確認された。
【0028】
【表2】
【0029】実施例2 本実施例では、図1(b), 図1(c)の本発明の皮膜を実施
例1と同じ転炉排ガスフードのスカート部に適用し、そ
の耐久性を実作業環境下で調査した。 (1) 本発明の皮膜 下地溶射皮膜として下記組成の材料をプラズマ溶射法に
よって300 μm 厚に施工した。 74.5wt%Ni−10wt%Al−15wt%Cr−0.5 wt%Y 73wt%Cr3C2 −20wt%Ni−7wt%Cr 18wt%Cr−2wt%Mo−80wt%Fe 下地溶射皮膜上に下記組成のスラリ成分を0.8 mm厚に塗
布後、530 ℃×0.5hの焼成処理を行って多孔状無機質皮
膜を形成し、さらにその上に実施例1で用いたシール剤
を塗布し、これを460 ℃×0.5h加熱した。なお、シール
剤のみさらに塗布加熱処理の操作を合計5回繰り返し
た。なお、本発明の皮膜としては、溶射皮膜を施工せ
ず、基材 (鋼管) 上に直接、スラリを塗布−乾燥して多
孔状無機質皮膜を形成し、シール剤を塗布するものも加
えた。 (2) 比較例の皮膜 比較例の皮膜として、本発明の溶射皮膜を施工後、その
上に水ガラス(Na2SiO3) を塗布し、250 ℃×0.5h熱処理
したものを用いた。
【0030】(3) 試験結果 試験結果を表3に示した。この結果から明らかなよう
に、排ガスフードに施工した比較例の皮膜 (No.4〜8)は
1カ年後50%以上が損耗し、水ガラスによるシール効果
は比較的少なく、特に溶射皮膜を施工せず、直接水ガラ
スシールを施工したもの (No.8) は基材そのものがダス
トエロージョンを受けていた。これに対し本発明の皮膜
(No. 1〜4)は、1カ年後もほぼ健全な状態を維持してお
り、特に溶射皮膜を施工せず、スラリ塗布による多孔状
無機質皮膜とシール剤塗布によるガラス質酸化クロム皮
膜だけでもかなりの皮膜が残存していた。すなわち、ス
ラリによって形成した無機質皮膜も、転炉排ガス環境下
ですぐれた耐エロージョン性を示すことが確認された。
【0031】
【表3】
【0032】実施例3 本実施例では、シール剤中に酸化物,炭化物,硼化物粒
子を分散させたものを用いた場合について実験した。適
用個所および期間は実施例と同一である。 (1) 本発明の皮膜 13wt%Cr−87wt%Fe アーク溶射法により300 μm
厚に施工 (2) シール剤の組成と処理条件 実施例1のシール剤中に下記粒子 (0.5 〜10μm ) をそ
れぞれ重量で8%となるように添加し、よく攪拌後、溶
射皮膜上に塗布乾燥後 430℃×0.5h加熱した。この塗布
と焼成操作を5回繰り返した。 Al2O3 Cr3C2 CrB2
【0033】(3) 試験結果 1カ年間転炉排ガスフードの表面に本発明の皮膜を施工
し、転炉の操業に伴う皮膜の損傷状況を調査した結果、
さきに実施例1および表2に示したように溶射皮膜だけ
では激しいエロージョンを受けたが、クロム酸とリン酸
の混合液によるシール剤の薄膜を形成しただけでもかな
りの耐エロージョン性が認められた。今回、シール剤中
に硬質の粒子を混合させることによって、その耐エロー
ジョン性は向上した。すなわち、表2の試験片No.1の13
Cr鋼溶射皮膜にシール剤を焼成したものが、1カ年間の
使用によって皮膜の残存厚さが90%であったのに比較
し、Al2O3 混入シール剤で95%、Cr3C2 混入シール剤で
92.5%、CrB2混入シール剤で92%の残存にとどまってお
り、シール剤中に硬質微粒子を混入させる効果が認めら
れた。
【0034】実施例4 本実施例では、転炉排ガスフードに類似した運転環境下
にある石炭焚きボイラの蒸発管に本発明の皮膜を施工し
て、その耐久性を調査した。 (1) 本発明の皮膜 蒸発管の表面をブラスト処理によって燃料灰および酸化
スケールを除去するとともに、粗面化した後、下記溶射
皮膜とシール剤によるガラス質酸化クロム皮膜処理を行
った。 80wt%Ni−20wt%Cr合金をプラズマ溶射によって 3
00μm 厚に施工後、その上に実施例1のシール剤を塗布
乾燥した。 73wt%Cr3C2 −20wt%Ni−7wt%Crをプラズマ溶射
によって 200μm 厚に施工した後、下記シール剤を塗布
乾燥した。 シール剤の組成 CrO3 30wt% H3PO4(85%) 48wt% Al2O3 2wt% なお、シール剤の乾燥は 150〜180 ℃の空気によって行
い、加熱焼成処理はボイラの運転時の熱を利用した。 (2) 比較例の皮膜 80wt%Ni−20wt%Crのプラズマ溶射皮膜 300 μm
厚 73 wt%Cr3C2 −20wt%Ni−7wt%Crのプラズマ溶射
皮膜 200μm 厚
【0035】(3) 試験結果 2ヵ年の連続運転後、供試皮膜の残存厚さを測定した結
果、比較例のNi−Cr合金皮膜は40〜55%の減厚が、Cr3C
2 −Ni−Crサーメット皮膜は30〜35%の減厚がそれぞれ
認められた。この減厚原因は、石炭灰 (フライアッシ
ュ) の衝突によるエロージョン損傷であった。これに対
し本発明の皮膜は、シール剤の加熱焼成によって生成し
たガラス質酸化クロム皮膜の存在により何れの皮膜も減
厚は10〜15%の範囲にとどまっていることが確認され
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる複
合溶射被覆部材は、基材表面に形成した皮膜が、転炉排
ガスフード用冷水式スカートの表面環境において優れた
耐エロージョン性と密着性を発揮し、転炉の安全と長期
連続運転を可能とし、保守点検費の節減などを併え、製
造コストの低下に大きな貢献を果たすものである。ま
た、本発明は、上記と類似環境の石炭焚きボイラ管に適
用しても期待通りの性能を発揮し、耐エロージョン性が
必要とされる装置,部材への拡大利用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の皮膜を適用した転炉排ガスフードの概
略図である。
【図2】転炉排ガスフード用冷却水式スカートの断面図
である。
【図3】転炉排ガスフード用冷却水式スカート部に適用
する本発明の皮膜の断面図例である。
【符号の説明】
1 転炉 2 フード 3 スカート 4 排ガスの流れ 5 パイプ 6 基材 7 下地溶射皮膜 8 シール剤の焼成によって生成したガラス質酸化クロ
ム皮膜 9 SiO2,Al2O3 を主骨材とする多孔状無機質皮膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 28/00 C23C 28/00 C

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼鉄製基材の表面に、下地溶射皮膜を有
    し、この下地溶射皮膜上にはクロム酸とリン酸を主成分
    とするシール剤を塗布もしくはスプレーしたのち加熱焼
    成して得られるガラス質酸化クロム皮膜を有することを
    特徴とする耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射
    被覆部材。
  2. 【請求項2】 鋼鉄製基材の表面に、下地溶射皮膜を有
    し、この下地溶射皮膜上にはSiO2とAl2O3 を骨材として
    含みかつクロム酸とリン酸を媒体とするスラリーを塗布
    −乾燥して得られる多孔状無機質皮膜を有し、さらにそ
    の無機質皮膜上にはクロム酸とリン酸を主成分とするシ
    ール剤を塗布もしくはスプレーしたのち加熱焼成して得
    られるガラス質酸化クロム皮膜を有することを特徴とす
    る耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射被覆部
    材。
  3. 【請求項3】 鋼鉄製基材の表面に、SiO2とAl2O3 を骨
    材として含みかつクロム酸とリン酸を媒体とするスラリ
    ーを塗布−乾燥して得られる多孔状無機質皮膜を有し、
    その無機質皮膜上にはクロム酸とリン酸を主成分とする
    シール剤を塗布もしくはスプレーしたのち、これを加熱
    焼成して得られるガラス質酸化クロム皮膜を有すること
    を特徴とする耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶
    射被覆部材。
  4. 【請求項4】 鋼鉄製基材の表面に形成した下地溶射皮
    膜が、Ni,Cr,Fe,Mo,Co,SiあるいはAlを含む耐熱金
    属もしくはその合金又は炭化物サーメットを溶射した皮
    膜であり、その厚さが20〜500 μm の範囲になるように
    アーク溶射法,フレーム溶射法もしくはプラズマ溶射法
    から選ばれたいずれかの溶射法によって形成した溶射皮
    膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐
    食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射被覆部材。
  5. 【請求項5】 上記ガラス質酸化クロム皮膜中にZnO を
    含有することを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1
    項に記載の耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶射
    被覆部材。
  6. 【請求項6】 上記ガラス質酸化クロム皮膜中に酸化
    物,炭化物および硼化物のうちから選ばれるいずれか1
    種以上の硬質微粒子を含有することを特徴とする請求項
    1〜5項のいずれか1項に記載の耐食性と耐エロージョ
    ン性に優れる複合溶射被覆部材。
  7. 【請求項7】 部材が転炉排ガスフード用水冷式スカー
    トであることを特徴とする請求項1〜6項のいずれか1
    項に記載の複合溶射被覆部材。
  8. 【請求項8】 鋼鉄製基材の表面に、金属・合金もしく
    は炭化物サーメットのいずれかである下地溶射皮膜を施
    工し、この下地溶射皮膜上にクロム酸とリン酸を主成分
    とするシール剤を塗布もしくはスプレーしたのち加熱焼
    成することによりガラス質酸化クロム皮膜を積層形成す
    ることを特徴とする耐食性と耐エロージョン性に優れる
    複合溶射被覆部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 鋼鉄製基材の表面に、金属・合金もしく
    は炭化物サーメットのいずれかである下地溶射皮膜を施
    工し、この溶射皮膜上にSiO2とAl2O3 を骨材として含み
    かつクロム酸とリン酸を媒体とするスラリーを塗布し乾
    燥することにより多孔状無機質皮膜を積層形成し、さら
    にその無機質皮膜上にはクロム酸とリン酸を主成分とす
    るシール剤を塗布もしくはスプレーしたのち加熱焼成す
    ることによりガラス質酸化クロム皮膜を積層形成するこ
    とを特徴とする耐食性と耐エロージョン性に優れる複合
    溶射被覆部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 鋼鉄製基材の表面に、SiO2とAl2O3
    骨材として含みかつクロム酸とリン酸を媒体とするスラ
    リーを塗布−乾燥することにより多孔状無機質皮膜を積
    層形成し、さらにその無機質皮膜上に、クロム酸とリン
    酸を主成分とするシール剤を塗布もしくはスプレーした
    のち、これを加熱焼成することによりガラス質酸化クロ
    ム皮膜を積層形成することを特徴とする耐食性と耐エロ
    ージョン性に優れる複合溶射被覆部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 鋼鉄製基材の表面に、下地溶射皮膜と
    して、Ni,Cr,Fe,Mo,Co,SiあるいはAlを含む耐熱金
    属もしくはその合金または炭化物サーメットをアーク溶
    射法,フレーム溶射法もしくはプラズマ溶射法から選ば
    れたいずれかの溶射法によって20〜500 μm の厚さに形
    成することを特徴とする請求項8または9に記載の耐食
    性と耐エロージョン性に優れる複合溶射被覆部材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 ガラス質酸化クロム皮膜の形成のため
    に行う加熱焼成を、350 〜550 ℃で 0.3〜3 hr加熱する
    条件下で行うことにより、厚さが1 〜300 μmの皮膜を
    生成させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか
    1項に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記ガラス質酸化クロム皮膜中にZnO
    を含有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか
    1項に記載の耐食性と耐エロージョン性に優れる複合溶
    射被覆部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記ガラス質酸化クロム皮膜中に酸化
    物,炭化物および硼化物のうちから選ばれるいずれか1
    種以上の硬質微粒子を含有することを特徴とする請求項
    8〜10および13のいずれか1項に記載の耐食性と耐
    エロージョン性に優れる複合溶射被覆部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記シール剤のクロム酸中に 0.1〜5
    wt%の尿素を添加することを特徴とする請求項8,9ま
    たは10に記載の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5655574A (en) * 1979-10-15 1981-05-16 Nippon Steel Corp Manufacture of nondirectional magnetic steel sheet excellent in iron loss and magnetostriction characteristic
JPS62227093A (ja) * 1986-03-28 1987-10-06 Sumitomo Metal Ind Ltd 打抜性および絶縁抵抗性に優れた電磁鋼板

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