JPH09235604A - 高炉用ベルレス式炉頂装入装置 - Google Patents

高炉用ベルレス式炉頂装入装置

Info

Publication number
JPH09235604A
JPH09235604A JP4185496A JP4185496A JPH09235604A JP H09235604 A JPH09235604 A JP H09235604A JP 4185496 A JP4185496 A JP 4185496A JP 4185496 A JP4185496 A JP 4185496A JP H09235604 A JPH09235604 A JP H09235604A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chute
raw material
furnace
auxiliary
charging device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4185496A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhei Nouchi
泰平 野内
Kanji Takeda
幹治 武田
Yoshitaka Sawa
義孝 澤
Takeshi Uchiyama
武 内山
Takeshi Sato
健 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP4185496A priority Critical patent/JPH09235604A/ja
Publication of JPH09235604A publication Critical patent/JPH09235604A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blast Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回方向を可変とした旋回シュートを介して
装入される原料分布を補助シュートを用いて最適に調整
する。 【解決手段】 高炉用ベルレス式炉頂装入装置におい
て、旋回シュート5の先端部に下部連結ピン8を介して
鉛直に支持された補助シュート9を、旋回シュート5の
先端から放出される原料を反発させる平坦な正面プレー
ト12と横方向の原料運動を防止して反発させる両側のサ
イドプレート13とにより構成する。旋回シュート5から
異なった方位に向け放出される原料が、補助シュート9
の正面プレート12とサイドプレート13との2回の衝突に
よりその向きを反転させた原料と正面衝突することによ
り、補助シュート9に垂直な垂直な速度成分がほぼ完全
に消滅するため下方に向け鉛直に落下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉の炉頂部に配
設され、旋回半径を可変とした旋回シュートを介して炉
内に装入される炉半径方向の原料分布を最適にすること
ができる高炉用ベルレス式炉頂装入装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように高炉操業においては、炉内
に鉄鉱石(焼結鉱など)およびコークスなどの原料が交
互にかつ層状に装入される。炉内に装入された原料は、
炉内を上昇してくる高温のガスによりまず乾燥、予熱が
行われ、鉱石の還元が起こり、その降下に伴ってこれら
は順次活発となり、鉱石の酸化鉄は金属鉄となり、さら
に吸炭するなどして銑鉄となり炉底に溜まる。このよう
にして炉底に溜まった銑鉄は炉底の出銑口より溶銑とし
て取り出され、銑鉄が製造される。高炉の生産性および
銑鉄の品質を向上させるためには、ガスの通気性をよく
すること、装入原料をスムーズに降下させること、およ
び炉壁近傍のガス流速の調整により、炉壁付着分を適切
な厚さに維持することなどが要求される。
【0003】高炉の形状は軸対称形をなしているが、そ
の操業安定には炉頂部半径方向での原料装入物の分布す
なわち粒度分布やコークスと鉱石の層厚分布(LO /L
C :LO は鉱石の層厚、LC はコークスの層厚)を適正
に制御して、ガス流分布、熱流比分布、その結果として
生ずる鉱石の還元、溶解状況を円周方向で均一化する必
要がある。また、炉半径方向については、常に変化し続
ける高炉の操業状態に対応して、炉頂での原料装入物の
分布を柔軟に高精度に制御し、最適な炉半径方向分布を
もつようにすることが重要である。さらに原料装入前に
おける炉内原料の表面高さにかかわらず同じ装入物分布
を形成するためには、炉内に落下する原料の落下軌跡が
鉛直方向にも制御されることが望ましい。
【0004】近年建設された高炉では、前記の条件を満
たす炉頂装入装置として原料装入物の分布制御の自由度
がより大きなベルレス式炉頂装入装置が採用され、旋回
シュートの回転数および傾斜角度の変更によって多様な
原料装入物制御が行われている。ベルレス式炉頂装入装
置の場合は、たとえば図13に概略縦断面で示す模式図の
ように炉内に装入される原料は、一旦ベルトコンベア
(図示せず)により2基の炉頂ホッパ1に貯蔵される。
炉頂ホッパ1に貯蔵された原料6は原料受入れ完了後に
外気と遮断され、高圧の炉内と同じ圧力に調整される。
炉頂ホッパ1内の圧力調整後に、炉頂ホッパ1の下部に
固設した傾斜シュート2の出口部に配設された流量調整
ゲート2Aを用いて排出される。傾斜シュート2から排出
された原料6は、集合シュート3とその下部に固設した
垂直シュート4を通過して落下する。ここを落下した原
料は、垂直シュート4の出口部に上部連結ピン7を介し
て駆動により鉛直に対する傾斜角度θを調整自在に支持
されると共に炉円周方向に旋回する旋回シュート5に供
給される。旋回シュート5に供給された原料6はシュー
ト滑り面に沿って滑り落ち、シュート先端から自由落下
により炉内に装入される。さらに原料は、炉内に堆積し
た装入物10の表面上での転がり運動を経て原料の層厚、
粒度分布が規定されることになる。
【0005】しかしこのような旋回シュート5による装
入物の分布制御は、(1) 自由落下距離が長いため、落下
時に粉化する恐れがある、(2) 自由落下方向が滑り面の
延長方向であるため、落下時の強い慣性力により、前装
入物面を崩し、層厚分布を変化させる、(3) さらに前記
(2)の場合、旧堆積装入物面を形成している装入物の粒
度分布により装入物粒子群が炉半径方向について粒度分
級を起こす、(4) また1バッチの装入量を変化させた
り、旧堆積面の高さ(ストックライン)を変化させた場
合には装入物分布が極端に変わり外乱となる、(5) 炉内
の原料落下位置が正確に推定できない、などの問題点が
あった。
【0006】このような問題点を改善する装入装置とし
て、特開昭49-2311 号公報に開示されたベルレス式炉頂
装入装置では、図14に概略縦断面で示す模式図のように
半分割した円筒状(半割り円状)をなす旋回シュート5
を用い、この旋回シュート5の先端部に下部連結ピン8
を介して円筒型の補助シュート9を鉛直に支持させるこ
とを要件とするものが提案されている。この場合にも前
記図13に示したものと同様に炉頂ホッパ1に貯蔵した原
料6を、炉頂ホッパ1の出口部に固設した傾斜シュート
2から流量調整ゲート2Aを用いて排出させる。原料6は
下方の集合シュート3に導かれ、集合シュート3の下部
に固設された垂直シュート4内を流下し、さらに旋回シ
ュート5の滑り面に沿って滑り落ちる。
【0007】この際に、炉頂ホッパ1から流量調整ゲー
ト2Aを用いて排出され、傾斜シュート2を滑り落ちる原
料6は、集合シュート3の下部に固設された垂直シュー
ト4の中心ではなく炉頂ホッパ1の反対側内面に沿う偏
流となって落下し、傾斜角度θをもって旋回している旋
回シュート5の後端部に供給される。このように垂直シ
ュート4内で原料6が偏流して落下するため、旋回シュ
ート5の炉円周方向に対する旋回角度によって旋回シュ
ート5の先端から排出する原料6の流速が異なってしま
う。このようにして旋回シュート5から排出する原料6
が補助シュート9の内面に衝突して落下する時に、原料
6の運動エネルギーが衝突により減少する。このため、
炉内に落下する原料6の炉半径方向に対する落下幅が減
少すると共に落下軌跡が鉛直下向きになり、また旋回方
向による炉半径方向の落下位置の差も減少すると説明し
ている。
【0008】以上の効果として、(1) 炉円周方向での原
料落下位置の均一化、(2) 炉半径方向の狭い原料落下幅
による原料の高精度装入、(3) 原料の鉛直落下による原
料装入前の装入物表面高さによらない落下位置の均一
化、が可能になるとしている。
【0009】また、実開平5-37948 号公報では図15に示
すように旋回シュート5の先端部に下向きにシュート溝
幅より広幅で一定角度の傾斜をもって固定された平面の
反射板11を備えた平板型のものが開示されている。この
場合、これまでの旋回シュートに比べて薄く広幅な原料
落下流が形成されるため、炉内に装入後の原料6の再偏
析が少なく、炉内に堆積した装入物の傾斜部に投入して
も層を崩す崩現象を生じにくく、原料分布と高炉操業の
安定化を図ることができるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述のよう
に、炉頂ホッパ1に固設した傾斜シュート2から滑り落
ちる原料6は、集合シュート3を滑って垂直シュート4
の中心ではなく炉頂ホッパ1の反対側内面に沿う偏流と
なって落下し、垂直シュート4から傾斜角度θをもって
旋回する半割り円状の旋回シュート5に供給される。し
たがって旋回シュート5の傾斜角度θを同一に保持して
旋回しても、旋回シュート5の旋回に連れて図11に示す
ように垂直シュート4の内面に沿って落下する偏流の落
下位置Pが、炉頂ホッパ1の反対側になるように矢印方
向に変動する。なお図11において(a)は平面、(b) は側
面、(c) は正面を示す。
【0011】このようにして垂直シュート4から落下す
る原料6は、旋回シュート5の旋回に連れて異なった位
置に受け入れることになる。たとえば図11の(a) におい
て垂直シュート4から旋回シュート5のP1 の偏流位置
に落下した原料6は、旋回シュート5上を矢印Y1 で示
す蛇行経路を滑って移動し、P2 の偏流位置に落下した
原料6は旋回シュート5上を矢印Y2 で示す蛇行経路を
滑って移動する。このため旋回シュート5の傾動角度θ
を一定にして旋回している場合でも、垂直シュート4か
ら落下する偏流位置P1 、P2 の違いにより、旋回シュ
ート5の上面を滑る蛇行経路がY1 、Y2 のように異な
る。その結果、旋回シュート5の炉円周方向に対する方
位によって旋回シュート5の先端から放出される原料6
の方向が異なってくる。
【0012】旋回シュート5の先端から異なった方向に
放出される原料6は、図12の(a) に示すように旋回シュ
ート5の先端部に鉛直に支持された円筒型の補助シュー
ト9Aの内面に衝突して落下する場合、または図12の(b)
に示すようにV字型の補助シュート9Bの内面に衝突して
落下する場合には、原料放出方向は補助シュート9A、9B
に沿って水平方向に変化するだけである。したがって旋
回シュート5先端からの原料放出方向の違いは、補助シ
ュート9A、9Bによってほとんど消滅せず、原料の炉円周
方向に対する落下位置の均一化、狭い落下幅による高精
度装入および垂直落下による原料装入前の装入物表面高
さによらない落下位置の均一化が不十分となる。
【0013】また、実開平5-37948 号公報に開示された
従来技術では、図12の(c) に示すように旋回シュート5
の先端部に備えた平面の反射板11が、旋回シュート5先
端から放出される原料の放出方向の違いを増大させてし
まうことになり、逆効果となる危険性がある。本発明
は、前記従来技術の問題点を解決し、垂直シュートから
旋回シュート上に落下する原料の位置が変化して、旋回
シュート先端からの原料放出方向に差が生じても補助シ
ュートのみにより原料の落下軌跡を所望の位置にするこ
とができる旋回シュートを備えた高炉用ベルレス式炉頂
装入装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述のように旋回シュー
トが一定角度で下向きに傾斜した状態で旋回する場合に
は、シュート滑り面を移動する原料が蛇行経路を形成す
るため補助シュートに垂直に正面衝突するのではなくあ
る角度を持ったものとなる。このため前述のような従来
型の補助シュートを用いた場合、原料が補助シュートに
衝突したときに、補助シュートに対し垂直な速度成分は
消滅するが、その他の速度成分は残っている。したがっ
て補助シュートに衝突して反発した原料は、残りの速度
成分の影響を受けて大きく移動することになり、炉円周
方向での原料落下位置の均一化、炉半径方向の狭い落下
幅や鉛直落下を阻害するようになる。
【0015】本発明は、このような問題点を解消すべく
旋回シュートの先端部に下部連結ピンを介して鉛直に支
持された補助シュートの構造について種々検討を重ねた
結果により達成されたものであり、その要旨とするとこ
ろは下記の通りである。前記目的を達成するための請求
項1記載の本発明は、複数の炉頂ホッパの出口部にそれ
ぞれ固設した傾斜シュートと、この傾斜シュートに設け
た流量調整ゲートを用いて排出された原料を導く集合シ
ュートと、この集合シュートの下部に固設した垂直シュ
ートの出口部に連結ピンを介して駆動により傾動自在に
後端部を支持された旋回シュートと、この旋回シュート
の先端部に連結ピンを介して鉛直に支持された補助シュ
ートとを備えた高炉用ベルレス式炉頂装入装置におい
て、前記旋回シュートの先端部に連結ピンを介して鉛直
に支持された補助シュートを、前記旋回シュートの先端
から放出される原料を反発させる平坦な正面プレートと
横方向への原料運動を防止して反発させる両側のサイド
プレートとにより構成することを特徴とする高炉用ベル
レス式炉頂装入装置である。
【0016】請求項2記載の本発明は、正面プレートと
サイドプレートとのなす角度を90°未満の所定角度とす
ることを特徴とする請求項1記載の高炉用ベルレス式炉
頂装入装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、高炉用ベルレス式炉
頂装入装置において、炉頂ホッパ1から排出した原料6
を旋回シュート5まで落下させるまでの装置は図13およ
び図14に従って説明したものと同様であるので説明を省
略する。
【0018】本発明では、図1および図2に示すように
半割り円状をなす旋回シュート5の先端部に下部連結ピ
ン8を介して鉛直に支持された補助シュート9を、旋回
シュート5の先端から放出される原料を反発させる平坦
な正面プレート12と横方向の原料運動を防止して反発さ
せる両側のサイドプレート13とにより構成するものであ
り、補助シュート9の断面形状はコの字型をしている。
なお、図1において2点鎖線で示す旋回シュート5は、
実線で示す旋回シュート5の傾斜角度を変化させた場合
を示している。
【0019】以下に詳述する本発明の実施例では、補助
シュート9として図3に示すように長さが2.0m、正面プ
レート12の幅が1.0m、サイドプレート13の幅が0.8m、正
面プレート12とサイドプレート13とのなす角度が80°の
ものを使用した。ちなみに旋回シュート5の長さは4.0
m、幅1.0mである。なお、補助シュート9を構成する正
面プレート12とサイドプレート13のなす角度は、90°未
満の所定角度とするのが好ましく、60°〜80°範囲の鋭
角にするのが最適である。
【0020】前述のように垂直シュート4から偏流して
落下する原料6は、炉頂ホッパ1との位置関係で決まる
旋回シュート5上への落下位置に応じて図4および図5
に示すように旋回シュート5の滑り面に沿って蛇行経路
を形成しながら滑り落ちる。そして旋回シュート5の先
端から放出される原料6が、補助シュート9の正面プレ
ート12およびサイドプレート13に直接衝突するのは、旋
回シュート5上を滑り落ちる原料6の一部である上部原
料6Aであり、他のほとんどの下部原料6Bは正面プレート
12とサイドプレート13に接することのないまま正面プレ
ート12とサイドプレート13から跳ね返ってきた上部原料
9Aと衝突して補助シュート9に垂直な速度成分を消滅さ
せる。
【0021】このようにして本発明では、旋回シュート
5の滑り面をどのように異なった蛇行経路Y1 、Y2
経由しても補助シュート9の正面プレート12とサイドプ
レート13との2回の衝突によりその向きを反転させるた
め、どの方位から来た原料6も正面衝突を起こし、補助
シュート9に垂直な速度成分をほぼ完全に消滅させるこ
とができる。
【0022】以上の結果として旋回シュート5上での蛇
行経路Y1 、Y2 に全く依存することなく、旋回シュー
ト5から放出される原料6の補助シュート9に対する垂
直な速度成分はほとんど消失し、原料落下流の方向は補
助シュート9の長手方向と一致する鉛直方向となる。こ
のため補助シュート9を介して炉内に落下するときの原
料6の炉半径方向に対する落下幅が減少すると共に、原
料落下位置の炉円周方向偏差が完全に消滅し、さらに補
助シュート9は真下に向けてあるため原料落下軌跡を鉛
直下向きにすることも可能である。
【0023】本発明の効果を調査するため実機の1/10の
縮尺模型(図16にその概略を示す)を用いて実験を行っ
た。半割り円形状をなす旋回シュートの傾斜角度を40°
とし、その先端部に対向させて図3に示す形状の本発明
に係る補助シュート9を下部連結ピン8を介して鉛直に
設置した。そして原料を入れた切り出しホッパ(炉頂ホ
ッパに相当)の下部に固設した傾斜シュート2から原料
を排出し、集合シュート3の下部に固設した垂直シュー
ト4から偏流して落下する原料を旋回シュート5を旋回
させながらその受入れ側に供給した。これにによって旋
回シュート5の受入れ側の異なった位置に落下した原料
は、旋回シュート5の滑り面上を異なった蛇行経路を経
由して移動し、さらに旋回シュート5の先端から異なっ
た方向に放出された原料は、補助シュート9に衝突した
のち下方に落下する。
【0024】なお、図16では補助シュートの図示を省略
している。この時、旋回シュート5の先端から異なった
方位に向け放出される原料が、補助シュート9の正面プ
レート12およびサイドプレート13に直接衝突するのは、
旋回シュート5上を滑り落ちる原料6のうち上部原料6
Aだけであり、その他の下部原料6Bは正面プレート12
とサイドプレート13に接することのないまま正面プレー
ト12とサイドプレート13から跳ね返ってきた上部原料と
衝突する。このため補助シュート9に垂直な速度成分が
消滅して原料は下方に鉛直に落下した。このようにして
補助シュート9から下方に鉛直に落下する原料を、下方
に配置した多数の仕切り板を装着したサンプリングボッ
クス14により採取した。
【0025】本発明に係る補助シュート9と比較するた
め図8および図9に示すように半割り円状をなす旋回シ
ュート5の先端部に下部連結ピン8を介して円筒型の補
助シュート9Aを鉛直に支持したものを用いて比較実験を
行った。なお、実機の円筒型補助シュート9Aは図10に示
すように長さが2.0m、直径が1.0mであるが、実機サイズ
を1/10に縮尺した模型を用いた。実験に際しては、旋回
シュート5の傾斜角度を40°として本発明に係る補助シ
ュート9を用いる場合と同じ条件で旋回シュート5を旋
回させながら原料を供給し、補助シュート9Aから下方に
落下する原料を多数の仕切り板を装着したサンプリング
ボックス14により採取した。
【0026】図6に従来例に係る円筒型の補助シュート
9Aを用いた場合と本発明例に係る正面プレート12とサイ
ドプレート13とを備えたコの字型の補助シュート9を用
いた場合において、切り出しホッパの位置に対して円周
方向に旋回シュート5の旋回角度が90°および270 °を
なすときの無次元化炉半径位置r/R0(-) に対する投入し
た原料重量比率(wt%)の関係を示す。ここでr は炉半
径方向の原料投入位置を示し、R0は炉半径を示す。図6
に示すように従来例では旋回シュート5の先端から異な
った方位に向け放出される原料が、補助シュート9Aの内
面への衝突により向きを変えるだけなので補助シュート
9Aを介する原料の落下位置は、炉半径方向に向く速度成
分により反発面位置に対しかなり炉中心側に移動すると
共に炉半径方向の原料落下幅が大きくなる。また、切り
出しホッパの位置に対して旋回シュート5が円周方向に
角度を90°および270 °旋回したときでは炉半径方向の
分布に偏差がある。これは旋回シュート5の旋回に連れ
て形成される炉円周方向の原料分布にも偏差が生じてい
ることを示している。
【0027】一方、本発明例では旋回シュート5から異
なった方位に向け放出される原料が、補助シュート9が
備えた正面プレート12とサイドプレート13との2回の衝
突によりその向きを反転させた原料と正面衝突する。こ
のため補助シュート9に垂直な速度成分がほぼ完全に消
滅し、下方に向け鉛直に落下する。その結果、補助シュ
ート9を介して落下する原料の炉半径方向の落下幅は狭
く、しかも切り出しホッパの位置に対して旋回シュート
5が円周方向に90°および270 °旋回したときでも炉半
径方向の原料分布が一致している。これは旋回シュート
5の旋回に連れて形成される炉円周方向の原料分布も均
一であることを示している。
【0028】図7にベルレス式炉頂装入装置を持つ内容
積4500Nm3 の高炉において、旋回シュートの先端部に連
結ピンを介して鉛直に支持する補助シュートを、従来使
用していた円筒型のものから本発明のコの字型のものに
変更した場合の改善効果を示す。すなわち、図7には、
まず従来例として円筒型の補助シュートを使用し、高炉
操業を20日間行った場合と、本発明例としてコの字型の
補助シュートに変更して30日間行った場合とを、溶銑中
のSi濃度偏差(%)、高炉上部の円周方向の均一性を示
す8個のスキンフロー計による8点の温度偏差(℃)、
溶銑温度偏差(℃)、溶銑中のSi濃度(%)、溶銑温度
(℃)、減風回数(回/日)について日間の推移を比較
して示す。
【0029】円筒型の補助シュートを使用する従来例に
比較してコの字型の補助シュートを使用する本発明例で
は、高精度で安定な原料分布制御として炉円周方向の原
料落下位置の均一化、炉半径方向の狭い原料落下幅およ
び原料の鉛直落下が可能となる。そのため高炉操業の安
定化が達成でき、図7に示すように溶銑中のSi濃度偏差
(%)スキンフロー温度計による温度偏差(℃)、溶銑
温度偏差(℃)がいずれも小さくなり、溶銑中のSi濃度
(%)および溶銑温度(℃)を低下させることができる
ばかりでなく減風回数(回/日)を減らすことができ
た。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、旋
回シュート上の異なった蛇行経路を経由したのち、先端
から異なった方位に向け放出する原料が、補助プレート
が備えた正面プレートとサイドプレートとを介して2回
跳ね返ってくる原料と正面衝突するので下方に鉛直に落
下する。
【0031】このため高炉内へ装入される原料の高精度
で安定した原料分布制御が可能となり、炉円周方向の原
料落下位置の均一化、炉半径方向の原料落下幅縮小が達
成され、これにより高炉に装入した原料分布の不均一に
起因するトラブルが解消され、減風回数が減少し、安定
した高炉操業を継続することができる。その結果、高炉
から出銑する溶銑の温度が低下し、溶銑中のSi濃度が小
さくなり、下流工程での精錬コストを大幅に低減すると
いう大きなメリットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補助シュートを示す側面図であ
る。
【図2】本発明に係るコの字型の補助シュートを示す平
面図である。
【図3】本発明に係るコの字型の補助シュートを示す斜
視図である。
【図4】本発明に係るコの字型の補助シュートを介して
原料を装入する状況を示す側面図である。
【図5】本発明に係るコの字型の補助シュートを介して
原料を装入する状況を示す平面図である。
【図6】無次元化炉口半径位置r/R0(-) に対する原料重
量比率(wt%)を従来例と本発明例とにつき比較して示
すグラフである。
【図7】溶銑中のSi濃度偏差(%)、スキンフロー温度
計による温度偏差(℃)、溶銑温度偏差(℃)、溶銑中
のSi濃度(%)、溶銑温度(℃)および減風回数(回/
日)の推移を従来例と本発明例とを比較して示すグラフ
である。
【図8】従来に係る円筒型の補助シュートを示す側面図
である。
【図9】従来に係る円筒型の補助シュートを示す平面図
である。
【図10】従来に係る円筒型の補助シュートを示す斜視図
である。
【図11】従来の旋回シュートから原料を装入する状況を
示す説明図であり、(a) は平面、(b) は側面、(c) は正
面を示す説明図である。
【図12】従来に係る補助シュートから原料を装入する状
況を示す平面図であり、(a) は円筒型の補助シュートを
用いる場合、(b) はV字型の補助シュートを用いる場
合、(c) は平板型の補助シュートを用いる場合である。
【図13】従来の旋回シュートを備えた高炉用ベルレス式
炉頂装置を示す縦断面図である。
【図14】従来の旋回シュート先端部に円筒型の補助シュ
ートを備えた高炉用ベルレス式炉頂装入装置を示す縦断
面図である。
【図15】従来の旋回シュート先端部に平板型の補助シュ
ートを備えた高炉用ベルレス式炉頂装入装置を示す縦断
面図である。
【図16】実機の1/10の縮尺模型を用いた実験装置の概略
図である。
【符号の説明】
1 炉頂ホッパ 2 傾斜シュート 3 集合シュート 4 垂直シュート 5 旋回シュート 6 原料 7 上部連結ピン 8 下部連結ピン 9 補助シュート 10 装入物 11 反射板 12 正面プレート 13 サイドプレート 14 サンプリングボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤 義孝 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 内山 武 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 健 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の炉頂ホッパの出口部にそれぞれ固
    設した傾斜シュートと、この傾斜シュートに設けた流量
    調整ゲートを用いて排出された原料を導く集合シュート
    と、この集合シュートの下部に固設した垂直シュートの
    出口部に連結ピンを介して駆動により傾動自在に後端部
    を支持された旋回シュートと、この旋回シュートの先端
    部に連結ピンを介して鉛直に支持された補助シュートと
    を備えた高炉用ベルレス式炉頂装入装置において、前記
    旋回シュートの先端部に連結ピンを介して鉛直に支持さ
    れた補助シュートを、前記旋回シュートの先端から放出
    される原料を反発させる平坦な正面プレートと横方向へ
    の原料運動を防止して反発させる両側のサイドプレート
    とにより構成することを特徴とする高炉用ベルレス式炉
    頂装入装置。
  2. 【請求項2】 正面プレートとサイドプレートとのなす
    角度を90°未満の所定角度とすることを特徴とする請求
    項1記載の高炉用ベルレス式炉頂装入装置。
JP4185496A 1996-02-28 1996-02-28 高炉用ベルレス式炉頂装入装置 Pending JPH09235604A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4185496A JPH09235604A (ja) 1996-02-28 1996-02-28 高炉用ベルレス式炉頂装入装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4185496A JPH09235604A (ja) 1996-02-28 1996-02-28 高炉用ベルレス式炉頂装入装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09235604A true JPH09235604A (ja) 1997-09-09

Family

ID=12619847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4185496A Pending JPH09235604A (ja) 1996-02-28 1996-02-28 高炉用ベルレス式炉頂装入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09235604A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001000884A1 (de) * 1999-06-25 2001-01-04 Zimmermann & Jansen Gmbh Beschickungsvorrichtung für einen schachtofen
KR100733356B1 (ko) * 2001-05-18 2007-06-29 주식회사 포스코 전로의 노체 보강재 투입장치
KR102090734B1 (ko) * 2018-12-17 2020-03-19 주식회사 포스코플랜텍 연속식 하역기의 센트럴슈트

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001000884A1 (de) * 1999-06-25 2001-01-04 Zimmermann & Jansen Gmbh Beschickungsvorrichtung für einen schachtofen
KR100733356B1 (ko) * 2001-05-18 2007-06-29 주식회사 포스코 전로의 노체 보강재 투입장치
KR102090734B1 (ko) * 2018-12-17 2020-03-19 주식회사 포스코플랜텍 연속식 하역기의 센트럴슈트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4972758B2 (ja) 焼結機への原料装入装置
JPH09235604A (ja) 高炉用ベルレス式炉頂装入装置
EP2318557B1 (en) Charging device for sinter raw material with elastic deflector mat
JP3975692B2 (ja) 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造
JP3772377B2 (ja) 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の旋回シュート
JP3552257B2 (ja) 堅型炉用ベルレス式炉頂装入装置
KR102635629B1 (ko) 벨리스 고로의 원료 장입 방법 및 고로 조업 방법
JP5493885B2 (ja) 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の旋回シュート
JP3823485B2 (ja) 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の旋回シュート
US4378244A (en) System for coal injection in iron oxide reducing kilns
EP4276202A1 (en) Method for charging raw material into blast furnace
JP3750148B2 (ja) 高炉の原料装入方法およびその装置
US20230058888A1 (en) Process and apparatus for the granulation of slag deriving from iron and steel production
JP7331876B2 (ja) 中心コークスの投入方法
KR101875148B1 (ko) 장입 장치
JP4617689B2 (ja) ベルレス原料装入装置を備えた高炉での原料装入方法
JP2001049312A (ja) ベルレス高炉における原料装入方法
JPS5920412A (ja) ベルレス炉頂装入装置の炉内旋回シユ−ト
JP2848243B2 (ja) 高炉のベルレス式原料装入方法および装置
JPH10245610A (ja) 炉頂装入装置
KR100232300B1 (ko) 고로 장입물의 장입방법 및 장치
KR20170005551A (ko) 표면처리장치 및 이를 구비하는 원료처리설비
JPH02182811A (ja) 偏流防止機能を有するベルレス高炉の炉頂装入装置
JP2003138304A (ja) 高炉操業方法
JPH06228619A (ja) 高炉の装入装置及び装入方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050113

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060131

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060613

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02