JPH0923498A - 超音波送受信器 - Google Patents

超音波送受信器

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JPH0923498A
JPH0923498A JP17056995A JP17056995A JPH0923498A JP H0923498 A JPH0923498 A JP H0923498A JP 17056995 A JP17056995 A JP 17056995A JP 17056995 A JP17056995 A JP 17056995A JP H0923498 A JPH0923498 A JP H0923498A
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JP
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cone
conical
oscillator
vibrator
vibration
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JP17056995A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yamaguchi
健 山口
Masahiro Takada
雅弘 高田
Noboru Nomura
登 野村
Osamu Kawasaki
修 川崎
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作製が容易でかつ防滴特性を有しながらも、
音圧出力の大きい超音波送信器及び受信変換効率の大き
い超音波受信器の構造を提供する。 【構成】 圧電体14、15と圧電体に結合した振動板
13と円錐状の振動子11より構成される構造体で、振
動板13の振動により円錐状の振動子11が円錐表面に
円錐軸を中心に対称な振動の節17を形成する。また圧
電体14、15と振動板13を囲み、円錐状の振動子1
1の円錐端に円錐底面の半径方向に円錐軸を中心に対称
な外力を印加する支持体40を有する。さらに円錐状の
振動子11の円錐表面内側に単分子膜60を成膜した構
造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体との距離計測に利
用する超音波送受信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下に、従来の超音波送信器の構造につ
いて説明する。図7は従来の超音波送信器の構成図であ
る。図7において、70は圧電振動子、71はコーン振
動子、72はピン、73は振動板、74、75は圧電
体、
【0003】
【外1】
【0004】は上記圧電体の分極の大きさ及び方向、7
6は突起である。圧電振動子70は振動板73及び振動
板73を挟み分極の大きさ及び方向(外1)の等しい圧
電体74、75で構成されるバイモルフ振動子で、上記
圧電振動子のたわみ振動の固有周波数が超音波領域の周
波数となる構造を有する。また圧電体74、75の全て
の主面には電極が形成されている。コーン振動子71は
アルミニウム等の重量の軽い金属薄板をプレス加工して
作製される内部が中空の円錐状の振動子で、上記円錐状
の振動子の頂点に突起76を有する。そして振動板73
の中心とピン72の一端を結合し、突起76とピン72
の片端を結合することにより、圧電振動子70とコーン
振動子71を機械的に結合する。
【0005】以上のように構成された超音波送信器につ
いて、次にその動作について説明する。まず圧電振動子
70に上記たわみ振動の固有周波数の交流電圧を印加し
て圧電振動子70に上記たわみ振動を励振させる。する
と上記たわみ振動によりコーン振動子71が上記たわみ
振動の周波数の外力を受けて振動し、上記振動によりコ
ーン振動子71の円錐表面より上記円錐表面に隣接する
音波伝播媒質に音響エネルギーが伝達され、すなわち超
音波が送信される。
【0006】超音波の音圧大出力のための理想的なコー
ン振動子71の振動変位分布を図8に示す。図8で、破
線80は圧電振動子70を励振させる前の理想的なコー
ン振動子71の断面、実線81は圧電振動子70を励振
させた時の理想的なコーン振動子71の断面、矢印は圧
電振動子70のたわみ振動の変位方向である。超音波の
音圧大出力を実現するには、図8に示すように圧電振動
子70のたわみ振動に対してコーン振動子71が上記た
わみ振動変位方向にピストン状に振動することが望まし
い。しかし実際には、コーン振動子71は上記たわみ振
動方向に対して非対称に振動する場合がある。その原因
は、コーン振動子71及び圧電振動子70の中心対称性
の精度、またコーン振動子71と圧電振動子70の結合
時の中心対称精度が考えられる。その結果、図9に示す
ように上記コーン振動子の円錐表面が上記圧電振動子の
たわみ振動方向に対して非対称に変位するため、音圧出
力が小さくなる。図9で、破線90は圧電振動子70を
励振させる前の従来のコーン振動子71の円錐側面の断
面、実線91は圧電振動子70を励振させた時のコーン
振動子71の円錐側面の断面、矢印は圧電振動体70の
たわみ振動変位方向である。また上記非対称振動によ
り、ピン72に対して上記たわみ振動以外の方向から外
力が加えられるためピン72の機械強度が小さくなり、
上記ピンが折れる場合もある。一方ピン72を太くして
上記非対称振動に対するピン72の機械強度を大きくし
ようとすると、上記圧電振動子のたわみ振動に対する負
荷が増大し、音圧出力の増大が困難である。
【0007】また超音波受信器についても、上記超音波
送信器と同じ構造を有するため、上記コーン振動子71
の上記非対称振動は、上記超音波受信器に入射する超音
波の受信出力効率、すなわち受信変換効率を小さくす
る。また、圧電振動子70が防滴特性を有する従来の超
音波送信器の構造を図10に示す。図10で100は支
持体で、101はシリコンゴムである。支持体100は
圧電振動子70を囲み、コーン振動子71に対してコー
ン振動子71の円錐端とシリコンゴム101を介して結
合することにより支持する。しかし上記支持方法ではコ
ーン振動子71の振動変位に影響を与えるため、超音波
送信器の音圧出力及び超音波受信器の受信変換効率を大
きくするには必ずしも適切ではない。
【0008】さらに、コーン振動子71の円錐表面内側
に防滴特性を有するため、上記表面内側に撥水性を有す
る材料を接着している。しかし、上記撥水性を有する材
料を接着すると、上記撥水性を有する材料は重量が重い
ため上記コーン振動子71の円錐表面の振動変位が小さ
くなり、超音波送信器の音圧出力が小さくなる。また上
記接着による上記撥水性を有する材料と上記コーン振動
子の結合は、音圧大出力時のコーン振動子71の振動に
対して十分でなく上記接着が剥がれる場合があり、安定
した音圧の大出力が困難である。また上記超音波送信器
と同じ構造を有する超音波受信器についても、上記撥水
性を有する材料の接着は上記超音波受信器の受信変換効
率に影響を与える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、コーン振動子及び圧電振動子の中心対称精
度、コーン振動子と圧電振動子の結合時の中心対称精度
が超音波送信器の音圧出力及び超音波受信器の受信変換
効率に影響を与えるという課題を有していた。また、圧
電振動子が防滴特性を有するような構造では、送信器の
音圧出力及び受信器の受信変換効率に対して必ずしも適
切でないという課題を有していた。
【0010】さらに、コーン振動子の円錐表面と結合し
た撥水性を有する材料が、超音波送信器の音圧出力及び
超音波受信器の受信変換効率に影響を与えるという課題
を有していた。本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、コーン振動子及び圧電振動子の中心対称精度を上げ
ず、コーン振動子及び圧電振動子の結合時の中心対称精
度を上げず、またコーン振動子及び圧電振動子が防滴特
性を備えた、音圧出力の大きい超音波送信器及び受信変
換効率の大きい超音波受信器を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)この目的を達成するために本発明の超音波送信器
は、圧電体と、上記圧電体と結合した振動板と、上記振
動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子を備え、上
記振動板の振動により上記円錐状の振動子が上記円錐表
面に上記円錐軸を中心に対称な振動の節を形成する構成
を有している。また、対称な振動の節が円環状である構
成を有している。さらに、対称な振動の節を円錐状の振
動子の上記円錐の頂点の近傍かまたは上記円錐端の近傍
に形成する構成を有している。 (2)また、圧電体と、上記圧電体と結合した振動板
と、上記振動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子
と、上記圧電体及び上記圧電体と結合した振動板を囲み
上記円錐状の振動子の円錐端を支持する支持体を備え、
上記支持体が上記円錐状の振動子に対して上記円錐底面
の半径方向に外力を印加する構成を有している。 (3)さらに、圧電体と、上記圧電体と結合した振動板
と、上記振動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子
を備え、上記円錐状の振動子の円錐表面に撥水性を有す
る単分子膜を成膜する構成を有している。
【0012】
【作用】
(1)この構成によって、円錐状の振動子が振動板の振
動により上記円錐表面に上記円錐軸を中心に対称な振動
の節を有するため、上記振動板の振動に対して上記円錐
軸方向にのみ振動し、また上記円錐軸に垂直な方向から
の外力を受けにくくなり上記振動板及び上記円錐状の振
動子の結合部分の機械強度が強くなるため、超音波送信
器の音圧出力及び超音波受信器の受信変換効率の向上を
実現できる。 (2)また、圧電体及び上記圧電体と結合した振動板を
囲み上記円錐状の振動子の円錐端を支持する支持体が上
記円錐状の振動子の上記円錐底面の半径方向に外力を印
加するため、上記円錐状の振動子が上記振動板の振動に
対して上記円錐の軸方向にのみ振動し、また上記円錐状
の振動子は上記円錐の軸に垂直な方向からの外力を受け
にくく上記振動板及び上記円錐状の振動子の結合部の機
械強度が強くなるため、上記圧電振動子及び上記円錐状
の振動子が防滴特性を有しながらも、超音波送信器の音
圧出力及び超音波受信器の受信変換効率の向上を実現で
きる。 (3)さらに、円錐状の振動子の円錐表面に撥水性を有
する単分子膜を成膜すると、上記単分子膜は重量が軽
く、上記円錐状の振動子の円錐表面との結合強度が大き
く、また撥水特性を有するため、上記圧電振動子及び上
記円錐状の振動子が防滴特性を有しながらも、音圧大出
力に影響を与えにくい超音波送信器及び受信変換効率に
影響を与えにくい超音波受信器を実現できる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第一の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の第一の実施例
を示す超音波送信器の構成図及び上面図である。図1に
おいて、10は圧電振動子、11はコーン振動子、12
は圧電振動子10とコーン振動子11を機械的に結合す
るピン、13は振動板、14、15は圧電体、16は突
起、17は振動の節である。圧電振動子10は振動板1
3及び、振動板13を挟み分極の大きさ及び方向(外
1)の等しい圧電体14、15で構成されるバイモルフ
振動子で、上記圧電振動子のたわみ振動の固有周波数が
超音波領域の周波数となる構造を有する。また圧電体1
4、15の全ての主面には電極が形成されている。コー
ン振動子11はアルミニウム等の金属で作製される内部
が中空の円錐状の振動子で、上記円錘状の振動子の頂点
に突起16を有する。そしてピン12の一端と振動板1
3の中心を結合し、ピン12の片端と突起16を結合す
ることにより、圧電振動子10とコーン振動子11を機
械的に結合する。さらに、コーン振動子11は上記圧電
振動子のたわみ振動の周波数で、上記円錐表面の上記円
錐頂点近傍に上記円錐軸を中心とした円環状の振動の節
17、18、19を有する。
【0014】以上のように構成された超音波送信器につ
いて、次にその動作について説明する。まず、上記バイ
モルフ振動子に交流電圧を印加して圧電振動子10に上
記たわみ振動を励振させる。すると上記圧電振動子と結
合したコーン振動子11が上記たわみ振動の周波数で上
記コーン振動子の円錐軸方向に振動するが、この時上記
円錐表面に上記円環状の振動の節17を形成する。上記
場合におけるコーン振動子11の円錐表面の振動変位分
布の断面図を図2に示す。図2で、波線20は圧電振動
子10をにたわみ振動を励振させる前のコーン振動子1
1の円錐表面の断面、実線21は圧電振動子10にたわ
み振動を励振させた時のコーン振動子11の円錐表面の
断面、矢印は圧電振動子10のたわみ振動によりコーン
振動子11に加えられた振動変位方向である。図2に示
すように、振動の節17が上記円錐軸に対称に形成され
ているため、上記コーン振動子11の円錐表面は振動の
節22、23の左右で逆位相で変位し、またコーン振動
子11全体は上記円錐軸方向に対称に変位する。従って
コーン振動子11は圧電振動子10のたわみ振動方向2
2の振動に対して上記たわみ振動方向にのみ振動するこ
とができ、音圧出力を増大させることができる。またピ
ン12は上記たわみ振動方向にのみ剛体振動するので上
記振動に垂直な方向からの外力を受けにくく、ピン12
の機械強度が強くなり、上記振動によりピン12が折れ
ることもない。
【0015】上記円錐軸に対称な振動の節の形状の他の
例を図3に示す。図3はコーン振動子11を上方より見
た図で、波線30、31、32、33は振動の節であ
る。図3(a)は円環状の振動の節であるが、上記振動
の節が上記円錐状のコーン振動子の円錐端近傍に形成さ
れている。(b)、(c)は円環以外の形状の上記振動
の節の例で、(b)は正方形、(c)は正六角形の振動
の節である。さらに上記振動の節は(d)に示すように
上記円錐軸を中心に対称な任意の形状であってもよい。
上記振動の節はコーン振動子11の大きさや形状により
決定されるコーン振動子11の固有振動モードである。
従って、圧電振動子10のたわみ振動の共振周波数と上
記コーン振動子の固有周波数を合わせることにより、音
圧出力を増大させることができる。また上記振動の節が
存在することにより、上記圧電振動子及びコーン振動子
の中心対称精度や、圧電振動子10とコーン振動子11
の結合時の中心対称精度を上げなくともコーン振動子1
1は上記円錐の軸方向に対称に振動することができる。
【0016】また上記円錐軸方向に対称な振動の節位置
を、上記コーン振動子の円錐表面の中央よりも、本実施
例で示したように上記円錐頂点あるいは什器円錐端近傍
に有することにより超音波の音響エネルギーの伝達効率
が向上し、さらに音圧出力が増大する。さらに、超音波
受信器についても上記超音波送信器と同じ構造を有する
ことにより、上記超音波受信器への超音波の入射に対し
て上記超音波受信器のコーン振動子が上記円錐軸方向に
対称に振動するため、上記超音波の受信出力効率、すな
わち受信変換効率か向上する。
【0017】以上のように本実施例によれば、円錐軸を
中心に対称な振動の節を有するコーン振動子を有するこ
とよりに圧電振動子の振動に対して上記コーン振動子が
上記円錐軸方向に対称に振動するため、超音波送信器の
音圧出力及び超音波受信器の受信変換効率を増大させる
ことができる。 (実施例2)以下本発明の第二の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図4は本発明の第二の実施例
を示す超音波送信器の構成図及び上面図である。図4
で、10は圧電振動子、11はコーン振動子、12は圧
電振動子10とコーン振動子11を機械的に結合するピ
ン、13は振動板、14、15は圧電体、16は突起、
40は支持体、41はフィルム、42は柔らかい接着
剤、43はコーン振動子11の円錐端、44は支持体4
0のフィルム41との接触部である。圧電振動子10は
振動板13及び、振動板13を挟み分極の大きさ及び方
向(外1)の等しい圧電体14、15で構成されるバイ
モルフ振動子で、上記圧電振動子のたわみ振動の固有周
波数が超音波領域の周波数となる構造を有する。また圧
電体14、15の全ての主面には電極が形成されてい
る。コーン振動子11はアルミニウム等の金属で作製さ
れる内部が中空の円錐状の振動子で、上記円錘状の振動
子の頂点に突起16を有する。そしてピン12の一端と
振動板13の中心を結合し、ピン12の片端と突起16
を結合することにより、圧電振動子10とコーン振動子
11を機械的に結合する。また、支持体40は、コーン
振動子11の円錐端とフィルム41を介して結合し、圧
電振動子10及びコーン振動子11を囲み、さらに圧電
振動子10を上記圧電振動子のたわみ振動の節位置で柔
らかい接着剤42を介して支持する構造を有している。
【0018】さらに支持体40は、コーン振動子11の
円錐端に対して上記円錐底面の半径方向に上記円錐軸を
中心に対称な張力を印加し上記コーン振動子を支持して
いる。上記張力を印加する方法は、フィルム41の熱膨
張特性を利用し、フィルム41とコーン振動子11及び
支持体40との接着において、フィルム41と支持体4
0のフィルム41との接触部44の接着にフィルム41
とコーン振動子11の円錐端43の接着より高い温度を
加え上記接着剤を熱硬化させることにより実現できる。
するとフィルム41は上記円錐底面の半径方向外向きに
伸びるので、コーン振動子11の円錐端43は上記円錐
底面の半径方向に張力を印加された状態になる。
【0019】本発明の超音波送信器の動作方法は実施例
1記載の方法により行う。その時の上記超音波送信器の
振動変位を図5に示す。圧電振動子10のたわみ振動に
よりコーン振動子11が振動するが、上記コーン振動子
はコーン振動子11の円錐端43に上記張力が印加され
ているため上記円錐軸方向にのみ対称に振動し、上記円
錐軸に垂直な方向には振動しない。従って、実施例1記
載の内容により音圧出力を増大させることができる。ま
た圧電振動子10は、周囲を支持体40、コーン振動子
11及びフィルム41により囲まれているため、防滴特
性に優れた構造を有している。
【0020】また、超音波受信器についても上記超音波
送信器と同じ構造を有することにより、上記超音波受信
器への超音波の入射に対して上記超音波受信器のコーン
振動子が上記円錐軸方向に対称に振動するため、超音波
の受信変換効率か大きくなる。また防滴特性に優れた構
造を実現できる。以上のように本実施例によれば、圧電
振動子を囲み上記コーン振動子を上記コーン振動子の円
錐端で支持する支持体が上記コーン振動子の円錐底面の
半径方向に張力を印加することにより、上記圧電振動子
の振動に対して上記コーン振動子が上記円錐軸方向に上
記円錐軸を中心に対称に振動するため、上記圧電振動子
が防滴特性を有しながらも、超音波送信器の音圧出力及
び超音波受信器の受信変換効率を増大させることができ
る。
【0021】なお圧電振動子の支持について、本実施例
では上記圧電振動子を上記圧電振動子のたわみ振動の節
位置で柔らかい接着剤を用いて支持したが、上記圧電振
動子を綿などの柔らかい材料の上に乗せるという構造で
もよい。 (実施例3)以下本発明の第三の実施例について、図面
を参照しながら説明する。図6は本発明の第三の実施例
を示す超音波送信器の構成図及び上面図である。図6
で、10は圧電振動子、11はコーン振動子、12は圧
電振動子10とコーン振動子11を機械的に結合するピ
ン、13は振動板、14、15は圧電体、16は突起、
60は単分子膜である。圧電振動子10は振動板13及
び振動板13を挟み分極の大きさ及び方向(外1)の等
しい圧電体14、15で構成されるバイモルフ振動子
で、上記圧電振動子のたわみ振動の固有周波数が超音波
領域の周波数となる構造を有する。また圧電体14、1
5の全ての主面には電極が形成されている。コーン振動
子11はアルミニウム等の金属で作製される内部が中空
の円錐状の振動子で、上記円錘状の振動子の頂点に突起
16を有する。そしてピン12の一端と振動板13の中
心を結合し、ピン12の片端と突起16を結合すること
により、圧電振動子10とコーン振動子11を機械的に
結合する。
【0022】図6に示すように、単分子膜60はコーン
振動子11の円錐表面内側に成膜する。上記単分子膜の
作製はLB法により行われる。すなわち、親水基及び疎
水基を有する分子を、親水処理を施した上記コーン振動
子11の円錐表面内側に転写し成膜する。上記作製方法
により、上記単分子膜の表面には上記疎水基が形成され
る。従ってコーン振動子11は撥水性を有し、防滴特性
を得ることができる。また超音波の音圧の大出力にはコ
ーン振動子11の円錐表面の振動変位を大きくすること
が必要であるが、上記単分子膜は膜厚が薄く重量が軽く
なるためコーン振動子11の振動変位に影響を与えず、
従って音圧の大出力を維持できる。さらに上記単分子膜
の成膜方法により、上記単分子膜との上記コーン振動子
の円錐表面内側の結合強度が大きくなり、コーン振動子
11の振動により上記単分子膜が剥離しにくくなり、安
定した音圧出力を実現できる。
【0023】また超音波受信器についても上記超音波送
信器と同様の構造を有することにより、上記単分子膜を
成膜しても上記超音波受信器の上記コーン振動子の振動
に影響を与えないため、超音波の受信変換効率に影響を
与えず、また防滴特性を有することができる。以上のよ
うに本実施例によれば、コーン振動子の円錐表面内側に
単分子膜を成膜すると、上記単分子膜は重量が軽く、上
記コーン振動子の円錐表面との結合強度が大きく、また
撥水特性を有するため、上記コーン振動子が防滴特性を
有しながらも、音圧大出力に影響を与えない超音波送信
器及び受信変換効率に影響を与えない超音波受信器を実
現することができる。
【0024】
【発明の効果】
(1)以上のように本発明は、円錐状の振動子が振動板
の振動により上記円錐表面に上記円錐軸を中心に対称な
振動の節を有するため、上記円錐状の振動子及び上記振
動板の中心対称精度を上げず、また上記円錐状の振動子
と上記振動板との結合時の中心対称精度を上げない簡易
構造で、超音波送信器の音圧大出力化及び超音波の受信
変換効率を大きくすることができる。 (2)また、圧電体及び上記圧電体と結合した振動板を
囲み上記円錐状の振動子の円錐端を支持する支持体が上
記円錐状の振動子の上記円錐底面の半径方向に外力を印
加する構造により、上記圧電体及び上記圧電体と結合し
た振動板がの防滴特性を有しながらも、音圧出力の大き
い超音波送信器及び受信変換効率の大きい超音波受信器
を実現できる。 (3)さらに、円錐状の振動子の円錐表面に撥水性を有
する単分子膜を成膜することにより、上記円錐状の振動
子が防滴特性を有しながらも音圧大出力に影響を与えな
い超音波送信器及び受信変換効率に影響を与えない超音
波受信器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における超音波送信器の
構成を示す図
【図2】同コーン振動子の振動変位の断面図
【図3】同中心対称な振動の節を有するコーン振動子の
【図4】本発明の第二の実施例における超音波送信器の
構成を示す図
【図5】同振動変位の図
【図6】本発明の第三の実施例における超音波送信器の
構成を示す図
【図7】従来の超音波送信器の構成図
【図8】理想的なコーン振動子の振動変位の断面図
【図9】従来のコーン振動子の振動変位の断面図
【図10】防滴特性を有する従来の超音波送信器の図
【符号の説明】
10 圧電振動子 11 コーン振動子 13 振動板 14、15 圧電体 17 振動の節 40 支持体 60 単分子膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体と、前記圧電体と結合した振動板
    と、前記振動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子
    を備え、前記振動板の振動により前記円錐状の振動子が
    前記円錐表面に前記円錐軸を中心に対称な振動の節を有
    することを特徴とする超音波送受信器。
  2. 【請求項2】対称な振動の節が円環状であることを特徴
    とする請求項1記載の超音波送受信器。
  3. 【請求項3】対称な振動の節を円錐状の振動子の前記円
    錐の頂点の近傍かまたは前記円錐端の近傍に有すること
    を特徴とする請求項1記載の超音波送受信器。
  4. 【請求項4】圧電体と、前記圧電体と結合した振動板
    と、前記振動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子
    と、前記圧電体及び前記圧電体と結合した振動板を囲み
    前記円錐状の振動子の円錐端を支持する支持体を備え、
    前記支持体が前記円錐状の振動子に対して前記円錐底面
    の半径方向に前記円錐軸を中心に対称な外力を印加して
    支持することを特徴とする超音波送受信器。
  5. 【請求項5】圧電体と、前記圧電体と結合した振動板
    と、前記振動板と結合した内部が中空の円錐状の振動子
    を備え、前記円錐状の振動子の円錐表面に撥水性を有す
    る単分子膜を成膜することを特徴とする超音波送受信
    器。
JP17056995A 1995-07-06 1995-07-06 超音波送受信器 Pending JPH0923498A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0874351A2 (en) * 1997-04-21 1998-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ultrasonic transmitter-receiver

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0874351A2 (en) * 1997-04-21 1998-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ultrasonic transmitter-receiver
EP0874351A3 (en) * 1997-04-21 2000-03-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ultrasonic transmitter-receiver

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