JPH09234906A - カラープリンタ装置 - Google Patents

カラープリンタ装置

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Publication number
JPH09234906A
JPH09234906A JP23135196A JP23135196A JPH09234906A JP H09234906 A JPH09234906 A JP H09234906A JP 23135196 A JP23135196 A JP 23135196A JP 23135196 A JP23135196 A JP 23135196A JP H09234906 A JPH09234906 A JP H09234906A
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JP
Japan
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pages
color
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Pending
Application number
JP23135196A
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English (en)
Inventor
Shinji Shishido
信次 宍戸
Tomoya Yamauchi
智也 山内
Takahiro Saito
崇弘 斎藤
Yutaka Koshi
裕 越
Isao Uesawa
功 上澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリントがなされた用紙を当初の順番で排出
することができ、また、プリント処理属性の変更による
オーバヘッドをできるだけ少なくしたカラープリンタ装
置を提供する。 【解決手段】 蓄積手段7cに保持されたページ毎の文
書データを読み出させてプリント手段7dへ入力させる
制御は、プリントジョブ制御手段7bが、蓄積手段7c
に保持された文書の総ページ数、転写処理毎の用紙数、
色成分数、及び、色成分毎の現像器の切り換え期間にお
ける空送りページ数に基づいて同一の処理で転写するペ
ージの順序を決定し、当該決定した順序に従って行う。
また、蓄積手段7cに複数ページの文書データを各ペー
ジのプリント処理属性と共にページ単位で読み書き自在
に保持させ、蓄積手段7cに保持されたページ毎の文書
データを読み出させてプリント手段7dへ入力させる制
御は、プリントジョブ制御手段7bが、蓄積手段7cに
保持された各ページのプリント処理属性に基づいて転写
処理を行うページの順序を決定し、当該決定した順序に
従って行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数ページのカラ
ー文書データを外部より入力して蓄積し、蓄積した文書
データをページ単位に用紙上にプリントアウトするカラ
ープリンタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、文字、図形、写真等を含むカ
ラー文書を忠実な色再生でプリントするカラープリンタ
装置が広く利用されているが、このようなカラープリン
タ装置におけるプリント処理としては例えば下記のよう
な方式が知られている。まず、第1の従来方式は、例え
ば「富士ゼロックステクニカルレポートNo.7、19
92」等に開示されるように、プリントする用紙の給紙
と、給紙された用紙へのゼログラフィーによる文書画像
のプリントと、プリントされた用紙の排出という一連の
プリント処理を1ページ単位に実施するものである。
【0003】この方式において、複数のページからなる
文書を例えばフェイスアップでプリントする場合は、最
終ページから先頭ページの順に、上記の一連の処理を各
ページ毎に実施する。すなわち、カラー画像のプリント
においては、黒(以下、Kと略記する)、イエロー(以
下、Yと略記する)、マゼンタ(以下、Mと略記す
る)、シアン(以下、Cと略記する)の減法混色によっ
て目的とする色を生成し、或るページのプリント処理が
終了した後に、次のページのプリント処理を実施する。
【0004】まず、図19を参照してゼログラフィーに
よるカラー画像のプリント処理を説明する。図19にお
いて、実線の矢印11、12、13は画像情報の流れ、
太い点線の矢印14、15、16は用紙の流れを示す。
また、細い点線の矢印は、感光体ドラム1c、ロータリ
ー現像器1e、転写ドラム1gの回転の方向を示す。プ
リント処理を開始すると、転写ドラム1gが回転動作を
開始し、転写ドラム1gの回転の角速度が一定速度にな
った時点で、給紙器1fが転写ドラム1gにプリントす
る用紙14を給紙して、当該用紙を転写ドラム1gに吸
着させる。次に、画像処理装置1aが外部より入力され
た文書画像データ11をプリント画像の色信号12とし
てレーザービーム走査装置1bに送信する。レーザービ
ーム走査装置1bは、この色信号12を光信号13に変
換して感光体ドラム1cを走査する。
【0005】感光体ドラム1cは回転しながら帯電器1
dによって帯電されており、走査された光信号13によ
って静電潜像が形成される。ロータリー現像器1eは感
光体ドラム1c上の潜像に対応したトナー像を形成し、
感光体ドラム1cは転写ドラム1gの回転に対応してト
ナー像を転写ドラム1g上の用紙に転写する。ロータリ
ー現像器1eは色成分K、Y、M、C毎の4つの現像器
1eK、1eY、1eM、1eCを有しており、各色信
号に対応して、ロータリー現像器1eが回転することに
より現像器1eK、1eY、1eM、1eCが切り換え
られて現像色が切り換えられる。このように現像色を切
り換えることによって、上記の現像・転写処理はKYM
Cの各色信号について繰り返し行われ、転写ドラム1g
に吸着された用紙上に各色成分毎のトナー像が多重転写
される。そして、KYMCのトナー像が用紙に多重転写
された後、当該用紙15を定着器1hに送り、トナー像
を形成している用紙上のトナーを定着させて、カラープ
リント紙16を排出する。
【0006】なお、プリントする用紙14のほぼ全面に
トナー像を転写するためには、プリントの対象である用
紙14の大きさに応じて転写ドラム1gの大きさが規定
される。例えば、転写ドラム1gを円柱状とし、この円
柱の側面にA3サイズの用紙14を縦に巻き付けるよう
にしてプリントする場合では、A3サイズの用紙の大き
さは縦420cm×横297cmであるので、転写ドラ
ム1gの円周は用紙の縦の大きさである420cm以上
必要とし、また、転写ドラム1gの高さは用紙の横の大
きさである297cm以上必要とする。
【0007】図20には、上記した第1の従来方式によ
る、カラー画像プリント処理のタイムチャートを示して
ある。同図は1ページのプリントにおける各処理の開始
タイミングを時間軸上に表しており、図中の20は原
点、21は単位点、2aはプリント処理の開始タイミン
グ、2bは用紙の転写ドラムへの吸着タイミング、2c
は色成分Kの転写開始タイミング、2dは色成分Yの転
写開始タイミング、2eは色成分Mの転写開始タイミン
グ、2fは色成分Cの転写開始タイミング、2gは転写
処理終了タイミング、2hはプリント用紙の排出タイミ
ング、2iはプリント処理終了タイミングである。便宜
上、転写ドラムが1回転する時間を転写時間の単位とし
て「サイクル」と呼ぶと、1ページ単位にプリント処理
を行う第1の従来方式1では、転写ドラムの1回転毎に
各色成分情報を転写する場合、K、Y、M、Cの各色成
分に対して転写時間は1サイクルであるので、1ページ
分のカラー画像の転写時間は4サイクルとなる。
【0008】ここで、図20において、時刻2aより左
の時間軸上はプリント処理をしていない状態であり、図
19に示した駆動系の装置である転写ドラム1g等は停
止状態にある。プリント開始時刻2aに駆動系装置の動
作を開始しても、駆動系装置の動作が安定して、転写ド
ラム1gに用紙が吸着された後に時刻2cから画像の転
写を開始するため、時刻2aから2cまで便宜上「サイ
クルアップ」と称するオーバーヘッド期間が存在する。
また、時刻2gから2iまでの期間、すなわち、転写処
理が終了してプリント処理を終了するために駆動系装置
の動作を停止するまでにも、便宜上「サイクルダウン」
と称するオーバーヘッド期間が存在する。
【0009】すなわち、実際にカラー画像を形成する時
間は時刻2cから2gまでの期間であるが、1ページ分
のプリント処理時間は時刻2aから2iまでの期間であ
り、サイクルアップおよびサイクルダウンはプリント処
理時間に対してオーバーヘッドとなっている。そして、
第1の従来方式では、1ページ分のプリント処理が終了
するまで転写ロール1gは回転動作を継続して転写処理
の途中では回転動作を停止しないが、複数ページのプリ
ント処理においては、1ページ分のプリント処理毎にオ
ーバーヘッドとなるサイクルアップとサイクルダウンを
繰り返し行うこととなってしまっている。
【0010】また、1ページ単位にプリント処理を行う
第1の従来方式では、1サイクル(すなわち、各色成分
毎の転写処理)においてもオーバーヘッドが存在する。
この転写時間におけるオーバーヘッドを図21及び図2
2を参照して説明する。図21は、円柱状の転写ドラム
3aと、転写ドラム3aに吸着した用紙3bとを、転写
ドラムを円柱の縦方向から見て示しており、同図中の3
1、32、33、34は、転写ドラム3aの回転と転写
時間の関係を示すために転写ドラム3aの円周を4等分
した位置を示している。また、図22は、転写ドラム1
gの回転時間を示しており、同図中の4aは或る色成分
の転写開始タイミング、4cを転写終了タイミング、4
bを次の色成分の転写開始タイミングとして示してあ
る。
【0011】図22において、時刻4aから4bまでの
時間は1サイクルであり、図22の時刻4aで、図21
の位置31から転写を始めるとすると、図22の時刻4
1、42、43、44はそれぞれ図21の位置31、3
2、33、34の位置まで転写ドラム3aが回転した時
刻である。各色成分の転写に対する1サイクルの転写時
間内において、実際の転写時間は転写ドラム3aに吸着
した用紙3bの全面に転写が終了するまでの時間であ
る。すなわち、図22において、時刻4aから4cまで
の時間である。すなわち、時刻4cから4bまでの時間
は、用紙3bへの或る色成分の転写が終了してから次の
色成分の転写開始までの時間であり、便宜上、”デッド
サイクル”と称せられるオーバーヘッドとなっている。
【0012】例えば、A3サイズ縦置きの用紙に対応し
た転写ドラムで、A4サイズ横置きの用紙をプリントす
る場合は、A3サイズ用紙の縦の大きさ420cm以上
の円周を持つ転写ドラムに対し、実際の転写はA4サイ
ズ用紙の横の大きさ210cmまでの回転で転写が終了
するため、210/420=1/2サイクル以上のデッ
ドサイクルが生じる。このデッドサイクルも、上記のサ
イクルアップやサイクルダウンとともにプリント処理時
間のオーバヘッドとなっている。このようなオーバーヘ
ッドが存在することから、プリント処理時間の効率を
「文書全体のプリント処理開始から終了までの時間に対
して、実際に用紙上に転写する時間(すなわち、上記の
オーバヘッド以外の時間)の比」として定義することが
できる。
【0013】例として、サイクルアップ及びサイクルダ
ウンがそれぞれ3サイクルであり、A3縦置きの用紙に
対応した転写ドラムを持つプリンタ装置で、A4サイズ
横置きの画像で4ページからなる文書をプリントする場
合のプリント処理時間の効率を説明する。1ページ分の
プリント処理時間は、サイクルアップ時間(3サイク
ル)+転写時間(4サイクル)+サイクルダウン(3サ
イクル)=10サイクルであり、したがって、4ページ
のプリント処理時間では、(10サイクル)×4=40
サイクルである。また、1サイクルにおいて実際に用紙
上に転写する時間は、1枚当たりの転写時間(1/2サ
イクル)×転写枚数(1枚)×現像色数(4色)=2サ
イクルであり、したがって、4ページ分の転写時間で
は、(2サイクル)×4=8サイクルである。したがっ
て、この例の場合のプリント処理時間の効率は、8/4
0=0.2であり、効率が高いものとは言えない。
【0014】そこで、プリント処理時間の効率を高くす
るためには、上記のオーバヘッドを小さくすればよい
が、デッドサイクルのオーバヘッドを小さくする方法と
して、第2の従来方式が知られている。この第2の方式
では、プリントする用紙の給紙と、給紙された用紙への
ゼログラフィーによる画像のプリントと、プリントされ
た用紙の排出という一連のプリント処理を2ページ単位
に実施する。この2ページ単位の転写処理は、転写ドラ
ムに2枚の用紙を吸着して2つの画像の各色成分情報
K、Y、M、Cをそれぞれの用紙に転写することにより
行う。すなわち、第2の従来方式では、現像色の切り換
えを2ページ毎に実施する。
【0015】ここで、プリント処理開始からプリント処
理終了までのプリント処理を便宜上ジョブと呼ぶと、プ
リントする文書が複数ページから構成される場合には、
さらに文書のページ構成を考慮して、ジョブにおいて転
写するページ画像情報の順序を管理して供給する必要が
ある。これを”ジョブスケジュール”と呼ぶ。例えば、
複数のページからなる文書をフェイスアップでプリント
する場合は、最終ページから先頭ページの順にプリント
用紙を排出するようにジョブスケジュールを実施しなけ
ればならない。第2の従来方式では、ゼログラフィーに
よるカラー画像のプリントについては前記した第1の従
来方式と同様であるが、転写処理が第1の従来方式とは
異なっている。すなわち、第2の従来方式においては、
2ページ分のプリント処理が終了するまで転写ロールは
回転動作を継続して転写処理の途中では動作を停止せ
ず、複数ページのプリント処理については、2ページ分
のプリント処理毎にサイクルアップとサイクルダウンを
繰り返すこととなる。
【0016】図23を参照して、第2の従来方式におけ
る転写処理を説明する。図23は、円柱状の転写ドラム
5aと、転写ドラム5aに吸着した2枚の用紙5b、5
cとを、転写ドラムを円柱の縦方向から見て示してお
り、同図中の51、52、53、54は、転写ドラム5
aの回転と転写時間の関係を示すために転写ドラム5a
の円周を4等分した位置を示している。なお、転写ドラ
ム5aが位置51、52、53、54まで回転する時間
は、それぞれ図22中の時刻41、42、43、44に
対応している。この第2の従来方式によると、図22に
おいて時刻4aから4cまでの時間は1枚目の用紙5b
への転写時間でり、時刻4cから4bまでの時間は2枚
目の用紙5cへの転写時間である。前記した第1の従来
方式では時刻4cから4bまでの時間はデッドサイクル
であるので、第2の従来方式のデッドサイクルは第1の
従来方式より小さくなっている。
【0017】例として、サイクルアップ及びサイクルダ
ウンがそれぞれ3サイクルであり、A3サイズの縦置き
用紙に対応した転写ドラムを持つプリンタで、A4サイ
ズ横置きの画像で4ページからなる文書をプリントする
場合のプリント処理時間の効率を説明する。1ページ分
のプリント処理時間は、サイクルアップ時間(3サイク
ル)+転写時間(4サイクル)+サイクルダウン(3サ
イクル)=10サイクルであり、したがって、4ページ
分のプリント処理時間では、(10サイクル)×4=4
0サイクルである。また、1サイクルにおいて実際に実
際に用紙上に転写する時間は、1枚当たりの転写時間
(1/2サイクル)×転写枚数(2枚)×現像色数(4
色)=4サイクルであり、したがって、4ページ分の転
写時間では、(4サイクル)×4=16サイクルであ
る。したがって、この場合のプリント処理時間の効率
は、16/40=0.4であり、前記した第1の従来例
の場合に比べて効率が0.2向上している。
【0018】このように、第2の従来方式ではデッドサ
イクルを減少して効率の向上を実現することができる
が、例えば、「富士ゼロックステクニカルレポートN
o.7、1992」等に記載されるように、実際には、
新たなデッドサイクルが生じてしまう。すなわち、第2
の従来方式では、2ページ単位の転写処理毎に現像色の
切り換えを実施しているが、ロータリー現像器による現
像色の変更には或る一定の時間を必要とするため、現像
色の切り換えが転写ロール上の2枚の用紙の切り換えに
間に合わない場合が生じ、現像色の切り換えのためのデ
ッドサイクルが必要となってしまう。
【0019】このような現像色変更のためのデッドサイ
クルをプリント処理に挿入した場合を、図23及び図2
4を参照して説明する。図24では、第2の従来方式に
おけるデッドサイクルが(1/2)サイクルの場合の転
写処理の各処理の開始タイミングを時間軸上に表してお
り、図中の60は原点、61は単位点を表し、単位をサ
イクルとしてある。また、図24中の、6aは図23の
用紙5bに対する現像色Kの開始タイミング、6bは図
23の用紙5cに対する現像色Kの開始タイミング、6
cは現像色Kから現像色Yへの変更のためのデッドサイ
クル開始タイミング、6dは用紙5cに対する現像色Y
の開始タイミング、6eは用紙5bに対する現像色Yの
開始タイミング、6fは現像色Yから現像色Mへの変更
のためのデッドサイクル開始タイミング、6gは用紙5
bに対する現像色Mの開始タイミング、6hは用紙5c
に対する現像色Mの開始タイミング、6iは現像色Mか
ら現像色Cへの変更のためのデッドサイクル開始タイミ
ング、6jは用紙5cに対する現像色Cの開始タイミン
グ、6kは用紙5bに対する現像色Cの開始タイミン
グ、6mは現像色Cから現像色Kへの変更のためのデッ
ドサイクル開始タイミング、6nは転写処理終了タイミ
ングを示している。
【0020】ここで、最初の現像色Kについての転写は
用紙5b、5cの順番に実施されるが、転写処理中は転
写ロール5aが回転を継続しているため、デッドサイク
ルにおいても用紙は切り換えられる。このため、現像色
Kから現像色Yへの変更のデッドサイクル開始タイミン
グ6cにおいて、転写ロール5a上は用紙5bを現像器
に向けた状態に切り換わり、次の現像色Yの開始タイミ
ング6dにおいては、転写ロール5a上は用紙5cを現
像器に向けた状態に切り換わる。このため、現像色Yに
ついての転写の順番は、現像色Kの場合と異なって、用
紙5c、5bの順番となる。このような用紙5b、5c
の反転は、その後の現像色M及び現像色Cの変更に際し
ても生じ、現像色Mについては用紙5b、5cの順番で
転写がなされ、その後の現像色Cについては用紙5c、
5bの順番で転写がなされる。
【0021】したがって、第2の従来方式では、現像色
変更のためのデッドサイクルをプリント処理に挿入する
必要があるが、これによって、用紙を5b、5cの順番
で給紙したにも拘わらず、プリントされた用紙は5c、
5bの順番で排出される事態が生じてしまう。すなわ
ち、第2の従来方式による複数ページのカラー文書のプ
リント処理においては、最初の現像色Kの転写順番を最
終ページから先頭ページまで昇順としても、現像色変更
のデッドサイクルにともなって転写される用紙の順番が
切り換えられるため、フェイスアップで排出された文書
は先頭ページから昇順のページ構成とならない。
【0022】ここで、上記のように現像色の変更をもた
らす色成分の数、フェイスアップ又はフェイスダウンと
言った用紙の排出面の向き等の他に、ページを幾枚プリ
ントするか、プリントに用いる用紙をどのトレイから供
給するか、ページを用紙に対して片面プリントするか或
いは両面プリントするか、用紙は普通紙か或いはOHP
シートか、等と言った種々なプリント処理属性があり、
これらプリント処理属性を変更しながら複数のページを
プリント処理する場合には、上記したオーバーヘッドが
発生してプリント処理の能率(すなわち、生産性)が低
下してしまっていた。
【0023】例えば、或るページを用紙の表面にプリン
トした後に、その用紙を反転させて裏面に再度プリント
を行う両面プリント処理では、表面と裏面のプリント順
序は、用紙搬送手段で搬送される用紙数の距離だけ離れ
ている。すなわち、表裏のページ順に文書画像が供給さ
れる場合は、表面のプリントを終了した用紙が反転され
て再び供給されるまで待たなければならないため、片面
プリントに比較して生産性が低下する。このような両面
プリントに関する問題に対して、例えば、特開平4−1
97764号公報に記載される第3の従来方式が知られ
ている。
【0024】この第3の従来方式を、プリンタ装置の構
成を示す図25(a)、ページ順序と用紙上への転写順
序のタイミングを示す図25(b)を参照して説明す
る。なお、この例では、用紙搬送器100は最大3枚の
用紙を搬送可能であり、ページ順序が#1、#2、#
3、#4、#5、#6の6ページの文書画像を両面プリ
ントするものとする。この両面プリント処理では、ま
ず、6ページ分の文書画像を画像記憶器101に格納す
る。そして、給紙器102から3枚の用紙、21a、2
1b、21cが順次供給され、画像記憶器101から#
1、#3、#5の順番に文書画像を読み出して、それぞ
れ用紙21aに#1、用紙21bに#3、用紙21cに
#5の文書画像を転写する。
【0025】この後、用紙反転器103で各用紙21a
〜21cの裏表を反転し、これら裏面については、#
2、#4、#6の順番に文書画像を画像記憶器101か
ら読み出し、用紙21aの裏面に#2、用紙21bの裏
面に#4、用紙21cの裏面に#6の文書画像を転写し
て、用紙排出器105から排出する。このように、第3
の従来方式の両面プリントでは、プリンタ側でデータを
保存し、かつ、読み出し順序を変更して記録することに
より、生産性の低下を防止している。
【0026】ここで、上記で説明した両面プリントで
は、各用紙に対する各文書画像のページ位置情報がプリ
ント制御指示において重要な情報となっている。このよ
うにページ位置情報が定められた複数の文書画像の集ま
りを、プリントジョブと称する。例えば、図26(a)
に示すような3つのプリントジョブ221〜223につ
いては、プリントジョブ221のページ#aを用紙22
aの表面、ページ#bを用紙22bの表面、ページ#c
を用紙22bの裏面、ページ#dを用紙22cの表面、
ページ#eを用紙22cの裏面、ページ#fを用紙22
dの表面、ページ#gを用紙22dの裏面にそれぞれプ
リントし、また、プリントジョブ222のページ#hを
用紙22eの表面、ページ#iを用紙22fの表面にそ
れぞれプリントし、また、プリントジョブ223のペー
ジ#jを用紙22gの表面、ページ#kを用紙22gの
裏面、ページ#mを用紙22hの表面、ページ#nを用
紙22hの裏面、ページ#pを用紙22iの表面、ペー
ジ#qを用紙22iの裏面にそれぞれプリントする。
【0027】このような両面プリント処理を行う場合に
あっても、両面プリントのプリントジョブと片面プリン
トのプリントジョブとが混在するときには、これらプリ
ント処理の変更において、用紙トレイから用紙搬送手段
への用紙の供給と、反転した用紙の用紙搬送手段への供
給を切り換える必要があり、用紙供給タイミングを調整
する必要がある。図25(a)に示したプリンタ構成を
用いて、図26(a)に示される3つのプリントジョブ
221〜223の処理を説明する。この3つのプリント
ジョブ221〜223にはそれぞれ両面と片面のプリン
ト処理属性が含まれており、この例では、図26(b)
に示すように3つのプリントジョブを順番にプリントす
る。
【0028】まず、用紙22aを供給してページ#aの
画像を読み出してプリントする。その後、次の用紙22
bには両面プリントを実施するため、3単位時間で用紙
供給を調整する。次いで、用紙22b、22c、22d
を供給し、ページ#b、#d、#fの画像を読み出し
て、それぞれ、ページ#bを用紙22b、ページ#dを
用紙22c、ページ#fを用紙22dにプリントし、用
紙反転器103により表裏を反転した後、続けて、用紙
22bの裏面にページ#c、用紙22cの裏面にページ
#e、用紙22dの裏面にページ#gをプリントして、
プリントジョブ221を終了する。
【0029】次いで、プリントジョブ222は片面プリ
ントであるので、両面プリント処理から片面プリント処
理への用紙供給調整のために、3単位時間経過後にプリ
ントジョブ222を開始する。プリントジョブ222
は、用紙22e、22fを供給し、ページ#h、#iを
読み出して、ページ#hを用紙22e、ページ#iを用
紙22fにプリントする。次いで行う、プリントジョブ
223は両面プリントであるため、片面プリント処理か
ら両面プリント処理への切換えのために、3単位時間経
過後に開始する。プリントジョブ223は、用紙22
g、22h、22iを供給し、ページ#j、#m、#p
の文書画像を読み出して、それぞれ、ページ#jを用紙
22g、ページ#mを用紙22h、ページ#pを用紙2
2iにプリントし、用紙反転器103により表裏を反転
する。その後、続けて、用紙22gの裏面にページ#
k、用紙22hの裏面にページ#n、用紙22iの裏面
にページ#qをプリントして終了する。このように、こ
の例では、3つのプリントジョブ221〜223の処理
に、24単位時間を必要とする。
【0030】また、両面プリント処理と片面プリント処
理との切換え以外にも、色数、用紙トレイ、排出面の向
き(フェイスアップ/ダウン)、供給用紙媒体の種別、
等の切換えが可能なカラープリンタがある。すなわち、
色数は、白黒ではブラックの記録器のみ、カラーではイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの記録器をそれぞ
れ使用して、用紙上にインクを記録する。排出面の向き
は、フェイスアップのときには文書画像を記録した面が
表面となるように用紙を排出し、フェイスダウンのとき
には文書画像を記録した面が裏面となるように用紙を排
出する。用紙トレイについては、文書画像のサイズに応
じて、A4、A3等の用紙を供給するために、供給する
用紙を複数の用紙トレイから選択する。供給用紙媒体の
種別は、必要に応じて普通紙やOHPシートの記録媒体
を変更する。なお、普通紙やOHPシートの記録媒体を
変更する場合については、例えば電子写真プロセスで
は、「富士ゼロックステクニカルレポートNo.7 1
992」に示されるように、プロセススピードを切り換
えて定着時間を調整している。この場合、プリンタは動
作を一旦停止した後、記録媒体に対応したプロセスに切
換えて再起動する。
【0031】このように、プリント処理属性の変更が可
能なカラープリンタにおいては、プリント処理属性に対
応したプロセス設計によって、プリント処理属性の変更
に対して必然的に発生するオーバーヘッドがある。例え
ば、図27に示すようなプリント処理属性変更とプリン
ト処理のオーバヘッドの関係があるカラープリンタを用
いて、様々な属性を持つプリントジョブを処理する場合
は、プリント処理属性の変更に応じて、用紙間欠投入、
もしくは、プリント動作一時停止を行わざるを得ず、こ
れによってオーバーヘッドが発生する。すなわち、プリ
ント処理属性の変更により、生産性が低下する。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、第2の
従来方式は用紙を1枚ずつ転写ロールに吸着させて転写
処理を行う第1の従来方式に比べてプリント処理時間の
効率を向上させることができるが、この第2の従来方式
によるプリント処理を実施するためには、現像色変更の
ためのデッドサイクルをプリント処理に挿入する必要が
ある。しかしながら、このデッドサイクルの挿入によっ
て、カラープリント処理がなされて排出される用紙の順
番が変更されてしまう事態が生じ、複数のページからな
る文書をページ番号通りにプリント出力できないという
問題があった。
【0033】また、第3の従来方式は両面プリント処理
を効率よく行うことができるが、片面プリント処理と両
面プリント処理とが混在したプリントジョブに対して
は、オーバーヘッドが発生して生産性が低下してしまう
という問題があった。特に、パイプラインカラープリン
タでは、用紙への各色の画像データの記録をパイプライ
ン処理することで生産性を上げているが、複数のプリン
トジョブをプリント処理する場合には、様々なプリント
処理属性が指定されると、逐次プリント処理属性が変更
され、その結果、用紙間欠投入やプリント動作一時停止
のオーバーヘッドが発生して生産性が低下するという問
題があった。
【0034】本発明は、上記従来の事情に鑑みなされた
もので、第2の従来方式のように、転写処理を複数枚の
用紙の単位で実行する方式でカラープリント処理を実施
して、カラープリント処理がなされた用紙を当初の順番
で排出することができるカラープリンタ装置を提供する
ことを目的とする。また、本発明は、プリント手段にお
けるプリント処理属性の変更によるオーバヘッドをでき
るだけ発生しないようにして、生産性の低下を最小とす
るカラープリンタ装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るカラープリンタ装置では、蓄積手段に
複数ページの文書データをページ単位で読み書き自在に
保持させ、蓄積手段から読み出したページ単位の文書デ
ータを色成分毎にそれぞれの用紙上に重ねて転写する処
理を、プリント手段に当該文書の最後のページまで複数
枚の用紙の単位で継続して実行させることによって、複
数ページからなる文書をページ単位に用紙上にプリント
する。そして、蓄積手段に保持されたページ毎の文書デ
ータを読み出させてプリント手段へ入力させる制御は、
プリントジョブ制御手段が、蓄積手段に保持された文書
の総ページ数、転写処理毎の用紙数、色成分数、及び、
色成分毎の現像器の切り換え期間における空送りページ
数に基づいて同一の処理で転写するページの順序を決定
し、当該決定した順序に従って行う。
【0036】従来、複数のページを連続してカラープリ
ントする場合においては、各色成分毎の現像器を切り換
える間に用紙が空送りされてしまい、これによって、プ
リント処理がなされた用紙のページ順序が入れ換わって
しまう場合が生じていた。本発明は、文書の総ページ
数、転写処理毎の用紙数、色成分数、及び、色成分毎の
現像器の切り換え期間における空送りページ数に基づい
て、どのようにページ順序の狂いが生ずるかを求め、こ
の結果に基づいて、実際に転写処理するページの順序を
決定してプリント処理を行う。これによって、所期のペ
ージ順序を狂わすことなく複数のページを連続してカラ
ープリントする。
【0037】また、上記の目的を達成するため、本発明
に係るカラープリンタ装置では、ジョブ蓄積手段に複数
ページの文書データを各ページのプリント処理属性と共
にページ単位で読み書き自在に保持させ、ジョブ蓄積手
段から読み出したページ単位の文書データを色成分毎に
それぞれの用紙上に重ねて転写する処理を、プリント手
段に実行させることによって、複数ページからなる文書
をページ単位に用紙上にプリントする。そして、ジョブ
蓄積手段に保持されたページ毎の文書データを読み出さ
せてプリント手段へ入力させる制御は、プリントジョブ
制御手段が、ジョブ蓄積手段に保持された各ページのプ
リント処理属性に基づいて転写処理を行うページの順序
を決定し、当該決定した順序に従って行う。
【0038】従来、複数のページをプリント処理属性を
変更してカラープリントする場合においては、プリント
処理属性に応じた切換処理を行う間にオーバーヘッドが
頻繁に発生してしまい、これによって、プリント処理の
生産性が大きく低下してしまっていた。本発明は、文書
データのプリント処理属性の順序に対応するプリント処
理属性変更とプリント処理のオーバヘッドの発生関係を
判断して、できるだけオーバヘッドが発生しないように
プリントジョブの処理順序を制御する。これによって、
オーバーヘッドを極力抑えて、複数のページをカラープ
リントする。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に係るカラープ
リンタ装置を図面を参照して説明する。図1には本実施
例に係るカラープリンタ装置の構成を示してあり、図中
の実線の矢印72、73、75は画像情報の流れ、太い
点線の矢印76、77、78は用紙の流れ、細い点線の
矢印70、71a、71b、71c、74a、74bは
制御情報の流れを示す。なお、本実施例のカラープリン
ト装置は、色を生成する現像色の数がc、現像色単位に
同一の転写ドラム上でmページ分の転写処理を行い、現
像色の変更に際してdページ分のスキップ(空送り)が
生じ、総ページ数がnの文書を、各ページ連続してゼロ
グラフィーによりカラープリントする装置である。
【0040】図1において、7aは本実施例のカラープ
リンタ装置、7bはプリントジョブ制御手段、7cは文
書蓄積手段、7dはゼログラフィーによるプリント手段
である。文書蓄積手段は7cは、外部から入力された複
数ページからなる文書のカラーデータ72をページ単位
で読み書き自在に保持する。プリント手段7dは、文書
蓄積手段7cから読み出したページ単位の文書データを
色成分毎に用紙上に重ねて転写する処理を、当該文書の
最後のページまで転写ドラムに同時に吸着させた複数枚
の用紙の単位で継続して実行する。プリントジョブ制御
手段7bは、文書蓄積手段7cに保持された文書データ
の総ページ数n、転写処理毎の用紙数m、色成分数c、
及び、色成分毎の現像器の切り換え期間における空送り
ページ数dに基づいて、同一の処理で転写するページの
順序を決定し、当該決定した順序に従って文書蓄積手段
7cに保持されたページ毎の文書データを読み出させて
プリント手段7dへ入力させる。
【0041】ロータリー現像器7hは現像色数c分の現
像器を切り換え可能に有しており、これら現像器を切り
換えて、感光体ドラム7f上に形成された潜像を各色成
分毎に繰り返し現像する。プリント手段7dは、画像同
期出力手段7e、感光体ドラム7f、帯電器7g、ロー
タリー現像器7h、転写ドラム7i、給紙器7j、定着
器7kから構成されている。転写ドラム7iはプリント
対象の用紙を同時にm枚吸着することができるサイズで
あり、したがって、1サイクルの転写処理でmページ分
の転写が可能である。また、転写ドラム7iが用紙をm
枚吸着した場合の転写処理において、ロータリー現像器
7hの現像色変更の際に、dページ分のデッドサイクル
が挿入される。
【0042】次に、上記構成のカラープリンタ装置の動
作を説明する。まず、伝走路からプリント処理開始の制
御情報70がプリントジョブ制御手段7bに入力される
と、プリントジョブ制御手段7bは制御情報70を記憶
し、文書蓄積手段7cに文書の蓄積制御情報71aを指
示する。なお、制御情報70には、複数のページをフェ
ースアップ或いはフェースダウンでプリント出力すると
いった文書のページ構成情報が含まれている。文書蓄積
手段7cは、蓄積制御情報71aをプリントジョブ制御
手段7bから受け取ると、伝送路から文書データ72を
複数ページ毎の画像データとして入力して蓄積する。更
に、文書蓄積手段7cは、文書データ72の蓄積が終了
すると、蓄積通知71bをプリントジョブ制御手段7b
に通知する。
【0043】そして、プリントジョブ制御手段7bは蓄
積通知71bを受け取ると、プリント手段7dにプリン
ト制御情報74aを指示し、プリント手段7dはプリン
ト制御情報74aに基づいてプリント処理を開始する。
このプリント処理の開始により、転写ロール7i及び感
光体ドラム7fの回転が開始され、転写処理の準備が完
了すると、画像同期出力手段7eが画像入力のタイミン
グ74bをプリントジョブ制御手段7bに通知する。ま
た、転写ドラム7iの回転の角速度が一定速度になった
時点で、給紙器7jが転写ドラム7iに用紙76をm枚
給紙し、転写ドラム7iは給紙された用紙76を吸着し
て回転動作を継続する。
【0044】プリントジョブ制御手段7bは、プリント
手段7dから通知された画像入力のタイミング74bに
したがって、画像情報の出力制御情報71cを文書蓄積
手段7cに指示する。ここで、プリントジョブ制御手段
7bは、画像情報の出力制御情報71cの指示回数iを
計数し、転写を行うページ数mと、現像色変更のデッド
サイクルにおいてスキップするページ数dと、現像色数
cと、文書の総ページ数nとをパラメータとして、文書
蓄積手段7cから読み出すページを決定する。例えば、
フェイスダウンプリントの場合(すなわち、先頭ページ
から昇順となるようにプリント出力する場合)には、関
数fによってパラメータm、d、c、n、iに対して、
式(1)に示すように文書の出力ページf
(m,d,c,n)(i)を決定する。
【0045】
【数1】
【0046】なお、式(1)中の上付き括弧(「)で囲
まれた部分は小数点以下を切り上げることを意味し、下
付き括弧(」)で囲まれた部分は小数点以下を切り捨て
ることを意味し、”x mod m”はxをmで割った
余りを意味する。また、式(1)についての証明を後述
する。また、フェイスアッププリントの場合(すなわ
ち、最終ページから降順となるようにプリント出力する
場合)には、後述する式(16)に示すように、関数g
によってパラメータm、d、c、n、iに対して、文書
の出力ページg(m,d,c,n)(i)が決定される。
【0047】そして、文書蓄積手段7cは、決定された
出力ページ情報を含む画像情報の出力制御情報71cに
基づいて、蓄積している画像情報73をプリント手段7
dに出力する。画像情報73は、プリント手段7d内の
画像同期出力手段7eに入力され、光信号75に変換さ
れて感光体ドラム7fを走査する。感光体ドラム7fは
帯電器7gによって帯電されており、回転しながら光信
号75の走査によって静電潜像を形成する。ロータリー
現像器7hは感光体ドラム7f上の潜像に対応したトナ
ー像を形成し、感光体ドラム7fは転写ドラム7iの回
転に対応して感光体ドラム7f上のトナー像を転写ドラ
ム7i上の用紙に転写する。
【0048】上記の処理をそれぞれの各色信号について
繰り返し行い、転写ドラム7iに吸着した用紙上に各色
成分のトナー像を多重転写する。そして、用紙へ各色成
分のトナー像を転写した後、各色成分のトナー像が形成
された用紙77を定着器7kに送り、定着器7kにより
トナー画像が形成された用紙上のトナーを定着させてカ
ラープリントされた用紙78を排出する。
【0049】次に、現像色数が4(すなわち、c=
4)、連続転写枚数が2(すなわち、m=2)、スキッ
プページ数が1(すなわち、d=1)で、総ページ数が
4(すなわち、n=4)の文書をフェイスアッププリン
トする場合を例にとって、プリントジョブ制御手段7b
によるプリントジョブスケジュールを図5及び図6を参
照して具体的に説明する。なお、以下の説明では、ペー
ジ番号がnの画像データを#nとして記述してある。
【0050】図5は、4ページの画像からなる文書のフ
ェイスアッププリントの場合において、ジョブスケジュ
ールを時間軸に対応させたタイムチャートである。同図
において、両端が矢印の線分は時間軸上の期間を表し、
縦の点線はサイクルを単位とする時間軸に対するタイミ
ングを示している。また、この縦の点線はそれぞれ、#
4と#3の画像データおよび#2と#1の画像データの
転写期間、KYMCの各現像色の転写期間、現像色切り
換えのデッドサイクル(ページスキップ)期間、#1,
#2,#3,#4各ページ番号の転写処理期間の時間軸
上の位置を示している。また、図中の80は時間軸の原
点、81は時間軸の単位点で、単位はサイクルであり、
8a〜8zは1/2サイクルで時間軸上の位置をプロッ
トしている。
【0051】また、82aは#4と#3の画像データの
転写処理期間、82bは#2と#1の画像データの転写
処理期間であり、83a〜83hは上記の転写処理期間
における各現像色KYMCの転写期間で、例えば83a
は現像色Kの転写期間である。84a〜84hは各現像
色KYMCの切り換えのためのデッドサイクル(ページ
スキップ)の期間であり、この実施例ではデッドサイク
ルは(1/2)サイクルである。また、85は転写処理
における転写ドラム上の用紙の切り換えを示し、例えば
85a、85c、85e、85g、85i、85kはペ
ージ#3の転写に相当する期間を示している。86はペ
ージ出力の順番を表す自然数、87はページ出力制御に
より読み出すページ番号を示している。
【0052】図5から明らかなように、第1ページから
第4ページについての転写を各現像色KYMCについて
行う場合に、第3ページ#3と第4ページ#4との転写
処理を行った後に、第1ページ#1と第2ページ#2と
の転写処理を行う。これら転写処理においては、現像色
の切り換えに際して(1/2)サイクルのページスキッ
プが生じてページ順の入れ代わりが生ずるが、上記のよ
うに決定した文書の出力ページに基づいたページ順で転
写処理を開始することにより所期のページ順でプリント
用紙を排出することができる。
【0053】すなわち、第3ページ#3と第4ページ#
4との転写処理においては、最初の現像色Kについて#
3、#4の順に転写を行い、各現像色の切り換えに際し
てこのページ順が入れ換わるものの、最後の現像色Cの
転写を#4、#3の順で行うようにし、この順番#4、
#3によって定着処理がなされたプリント用紙が排出さ
れるようにしている。また、第1ページ#1と第2ペー
ジ#2との転写処理においては、最初の現像色Kについ
て#1、#2の順に転写を行い、同様に各現像色の切り
換えに際してこのページ順が入れ換わるものの、最後の
現像色Cの転写を#2、#1の順で行うようにし、この
順番#2、#1によって定着処理がなされたプリント用
紙が排出されるようにしている。したがって、結果的に
#4、#3、#2、#1の順でプリント用紙が排出さ
れ、現像色の切り換えに際してページ順の変更が生ずる
にも拘わらず、所期のページ順でフェイスアッププリン
トが実現される。
【0054】上記のようなジョブスケジュールはプリン
トジョブ制御手段7bによって図6に示す手順に従って
行われる。まず、プリントを開始する前に、文書の総ペ
ージ数n(=4)、連続転写ページ数m(=2)、スキ
ップページ数d(=1)、現像色数c(=4)を設定し
(ステップS1、S2)、更に、ページデータの出力回
数i(現像色が4でページ数が4であるので、0〜1
5)を初期化して”0”にする(ステップS3)。次い
で、フェイスアップであるので出力ページ番号を上記の
式(16)に基づいて決定し(ステップS4)、この出
力ページ番号が”1”以上であるかを判断する(ステッ
プS5)。この結果、”1”以上である場合には出力ペ
ージ番号のページデータをプリント手段7dに出力し
(ステップS6)、”1”未満である場合にはデッドサ
イクルとしてページデータの出力を行わずに現像色の切
り換えを行う(ステップS7)。
【0055】なお、フェイスダウンプリントの場合に
は、ステップS4において式(1)に基づいて出力ペー
ジ番号を決定し、ステップS5において出力ページ番号
がn以下であるかを判断し、n以下である場合には出力
ページ番号のページデータをプリント手段7dに出力し
(ステップS6)、nを上回る場合にはデッドサイクル
としてページデータの出力を行わずに現像色の切り換え
を行う(ステップS7)。
【0056】次いで、ページデータの出力回数iを”
1”増加させた後(ステップS8)、この値iが”1
5”以下であるかを判断する(ステップS9)。この結
果、”15”を上回る場合には各ページについての各色
成分のデータを全て処理し得たので処理を終了する一
方、”15”以下である場合には上記の処理(ステップ
S4〜S8)を繰り返し行なう。なお、値iが”0”以
上”7”以下である場合には、図5に示したように、#
4と#3の画像データについてそれぞれ現像色KYMC
の多重転写が行われる。すなわち、現像色Kを85aの
期間に#3、85bの期間に#4の画像データで転写し
た後、デッドサイクル84aの間で現像色をKからYに
切り換える。そして、デッドサイクル84aの間に転写
ドラム上の用紙が1ページ分スキップするため、現像色
Yの転写では85cで#3をスキップして、85dで#
4、85eで#3の画像データが転写される。そして、
同様に、現像色Mの転写では85gで#3、85hで#
4、現像色Cの転写では85jで#4、85kで#3の
画像データが転写され、#4、#3の順でプリントアウ
トされる。
【0057】また、値iが”8”以上”15”以下であ
る場合には、図5に示したように、#2と#1の画像デ
ータについてそれぞれ現像色KYMCの多重転写が行わ
れ、上記と同様な処理によって、#2、#1の順でプリ
ントアウトされる。したがって、プリントアウトされる
カラー文書のページの順は#4、#3、#2、#1であ
り、正しいページ構成のカラー文書が得られる。
【0058】次に、図6及び図7を参照して、現像色数
がYMCの3(すなわち、c=3)、連続転写枚数が3
(すなわち、m=3)、スキップページ数が1(すなわ
ち、d=1)で、総ページ数が5(すなわち、n=5)
の文書をフェイスダウンプリントする場合を例にとっ
て、プリントジョブ制御手段7bによるプリントジョブ
スケジュールを具体的に説明する。図7は、5ページの
画像からなる文書のフェイスダウンプリントの場合にお
いて、ジョブスケジュールを時間軸に対応させたタイム
チャートである。図7は図5と同様にであるが、縦の点
線はそれぞれ、#1と#2と#3の画像データおよび#
4と#5の画像データの転写期間、YMCの各現像色の
転写期間、現像色切り換えのデッドサイクル(ページス
キップ)期間、#1,#2,#3,#4、#5の各ペー
ジ番号の転写処理期間の時間軸上の位置を示している。
また、図中の90は時間軸の原点、91は時間軸の単位
点で、単位はサイクルであり、9a〜9zは(1/3)
サイクルで時間軸上の位置をプロットし、デッドサイク
ルは(1/3)サイクルとなっている。
【0059】この例では、フェイスダウンであるので、
文書の総ページ数n(=5)、連続転写ページ数m(=
3)、スキップページ数d(=1)、現像色数c(=
3)に基づいて、式(1)から出力ページ番号が決定さ
れ、ページデータ出力回数iが0以上8以下の範囲では
#1、#2、#3の画像データについてそれぞれ現像色
YMCの多重転写がなされ、ページデータ出力回数iが
9以上17以下の範囲では#4、#5の画像データにつ
いてそれぞれ現像色YMCの多重転写がなされる。な
お、#4、#5の画像データの転写においては、連続転
写数よりも実際の転写ページ数が少ないため、デッドサ
イクルとして98a、98b、98cが挿入されてい
る。
【0060】この例においても、図7に示すように、#
1、#2、#3の画像データでは最初の現像色Yに対し
て#2、#3、#1の順で転写を行い、デッドサイクル
94a、94bにおいてページ順の入れ換えがあること
によって、最終的には#1、#2、#3の順でプリント
アウトされるようにしている。また、#4、#5の画像
データでは最初の現像色Yに対して#5、ページスキッ
プ95n、#4の順で転写を行い、デッドサイクル94
d、94eにおいてページ順の入れ換えがあることによ
って、最終的には#4、#5の順でプリントアウトされ
るようにしている。したがって、プリントアウトされる
カラー文書のページの順は#1、#2、#3、#4、#
5であり、正しいページ構成のカラー文書がフェイスダ
ウンで得られる。
【0061】次に、フェイスダウンプリントの場合の出
力ページf(m,d,c,n)(i)を決定するための式
(1)、及び、フェイスアッププリントの場合の出力ペ
ージg(m,d,c,n)(i)を決定するための式(16)を
図2〜図4を参照して説明する。式(1)の説明におい
て、まず、式(2)で表される現像色単位に0〜(m−
1)のmページを転写するとして、1回目の転写につい
て考える。ただし、少なくとも最終現像色におけるペー
ジ順序が0、1、2、・・・(m−1)であり、他の現
像色についてはスキップページによって、ローテートし
たページ順序となっている。図2には、現像色数c=4
の場合のローテートの様子を示してあり、関数fによっ
てローテート後のページ順序が決定される。
【0062】
【数2】
【0063】そして、各現像色のページ順序について
は、式(3)に示す値aによって、a・dページのスキ
ップによって右にa・d回ローテートするので、各現像
色毎に式(4)に示す回数ローテートする。ここで、右
にk回ローテートする関数frolを導出するため、式
(5)に示す数列aiを定義する。図3に示すように、
関数frolによる数列aiの添字の変化については、mと
ローテートする距離の差を加算してmの剰余をとればよ
い。また、k回のローテートは”k mod m”回の
ローテートと同等であるので、”m−k mod m”
を加算してmの剰余をとる。したがって、関数f
rol(ai,k)は式(6)に示すように表され、更に定
義より、式(7)に示すように表される。ここで、式
(8)により、関数frol(ai,k)は式(9)のよう
に表され、更に、式(4)に示す回数をkとすれば、式
(10)により、関数f(i)は式(11)のように表
される。
【0064】
【数3】
【0065】
【数4】
【0066】
【数5】
【0067】
【数6】
【0068】
【数7】
【0069】
【数8】
【0070】
【数9】
【0071】
【数10】
【0072】
【数11】
【0073】次に、2回目以降の転写について考える
と、1回目の転写でmページがプリントされるので、図
4に示すように、2回目の転写順序は1回目の転写順序
にmを加算した順序である。以下、3回目の転写順序は
2回目の転写順序にmを加算した順序(すなわち、1回
目の転写順序に2mを加算した順序)といったようにな
り、k回目の転写順序は1回目の転写順序に(k−1)
・mを加算した順序となる。ところで、出力順序iは1
回目の転写でc・mだけ増加するので、転写回数は式
(12)のように表される。したがって、上記式(1
1)の関数に、転写によって増加する式(13)に示す
数を加えて、関数f(i)を式(14)に示すように表
すことができる。
【0074】ここで、文書の先頭ページ番号を#0とす
る場合には、上記式(14)によって出力ページを決定
することができるが、先頭ページ番号を#1とする場合
には、これに1を加えて、式(15)、すなわち式
(1)で表すこととなる。なお、式(1)はフェイスダ
ウンプリントの場合であるが、フェイスアッププリント
の場合には、出力ページを決定する関数g
(m,d,c,n)(i)は式(16)に示すようになる。
【0075】
【数12】
【0076】
【数13】
【0077】
【数14】
【0078】
【数15】
【0079】
【数16】
【0080】なお、上記した実施例では、連続転写ペー
ジ数m、スキップページ数d、現像色数c、文書の総ペ
ージ数nの組合せを、(m,d,c,n)=(2,1,
4,4)と(3,1,3,5)とした例を示したが、本
発明はこれらに限らず、m,d,c,nをこれら数値以
外の任意の組合せにおいても実現できる。また、本発明
では上記の実施例で示した関数fと同等な関数を用いて
出力ページデータ順を決定してもよく、このように代わ
りに用いることのできる関数は、プリンタのパラメータ
として、連続転写ページ数m、スキップページ数d、現
像色数c、文書の総ページ数nを取得し、取得したプリ
ンタのパラメータと出力データ順序iをページ出力制御
のパラメータをすること、及び、このパラメータと上記
実施例で定義したf(m,d,c,n)(i)の対応関係と同値
な対応関係であること、を満足すればよい。また、上記
の実施例では、ページ出力順序を動的に計算して決定し
ているが、プリントを開始する前にページデータの出力
順序を決定するようにしてもよい。
【0081】図8には、本発明の他の一実施例に係るカ
ラープリンタ装置17aの構成を示してある。本実施例
のカラープリンタ装置は、文書画像データのプリント処
理属性の変更に伴って、できるだけオーバヘッドが発生
しないようにプリントジョブの処理順序を制御するもの
であり、前記実施例のカラープリンタ装置とほぼ同様な
構成(図1)を備えているが、各手段の構成及び機能に
おいて相違を有している。すなわち、プリント手段17
dは、プリント処理属性を管理するとともに、プリント
処理属性の変更によるプリント処理のオーバヘッドの関
係を記述したプロファイル情報をプリントジョブ制御手
段17bに通知する機能を有している。
【0082】また、ジョブ蓄積手段17cは、複数の文
書画像データをジョブ管理情報と共にページ単位で読み
書き自在に蓄積しており、このジョブ管理情報にはペー
ジ毎の文書画像データに対応するプリント処理属性及び
ページ配置情報が含まれている。また、ジョブ蓄積手段
17cは、ジョブ管理情報をプリントジョブ制御手段1
7bに通知する機能を有している。また、プリントジョ
ブ制御手段17bは、プロファイル情報とジョブ管理情
報とに基づいてオーバッヘッドの時間を最小とするペー
ジのプリント処理順序を導出する機能を有しており、複
数のページについてプリント処理順序を指示するプリン
ト制御指示をプリント手段17dに指示する。また、プ
リントジョブ制御手段17bは、プリントジョブの各ペ
ージとプリント処理属性に従ってプリントされる各ペー
ジを対応づけて、プリント手段17dへ出力する文書画
像データのページ順序をデータ出力制御指示としてジョ
ブ蓄積手段17cに指示する機能も有している。
【0083】ここで、本実施例のカラープリンタ装置1
7aによる処理の概要を図9及び図10を参照して説明
しておく。本実施例では、図9(a)に示すように、a
l〜akのk個のプリント処理属性の組を、オーバーヘッ
ドの種別とオーバーヘッド時間によって図9(b)に示
すようにテーブルに分類する。このテーブルでは用紙間
欠投入によりj個、動作一時停止によりh個のオーバヘ
ッド種別に分類される。また、このテーブルは、属性変
化の分類とオーバーヘッド種別との関係を示しており、
例えば、@2に分類されるプリント処理属性が変化する
と、t1単位時間のオーバーヘッドが発生するというこ
とを示している。
【0084】プリントジョブ制御手段17bは、図9
(b)に示すj+h+1個の属性変化の分類について、
各オーバーヘッド時間の大小関係を判断し、オーバヘッ
ド時間の総和が最小となるように、プリント処理属性の
組の列(すなわち、プリントされるページの順序)を変
更する処理を行う。すなわち、図10に示すように、m
個のプリントジョブ9−1〜9−mがあった場合、これ
らのプリントジョブの内からそれぞれプリント処理属性
を抽出し、共通するプリント処理属性をまとめた組Al
〜Anを作成する。そして、これら組を置換σによって
並び順序を変更した場合について、それぞれオーバヘッ
ド時間の総和f(σ)を求め、このオーバーヘッド時間
の総和が最小となるような置換を選択し、これに基づい
てプリント手段17dへプリント制御指示を出力する処
理を行う。
【0085】この変更処理を、図11に示すフローチャ
ートを参照して更に詳しく説明する。まず、カラープリ
ンタ装置17aの起動時に、プリント手段17dがプリ
ント処理属性と属性変更によるプリント処理のオーバヘ
ッドとの関係を記述したプロファイル情報をプリントジ
ョブ制御手段17bに通知し、プリントジョブ制御手段
17bがこのプロファイル情報を取得して登録する(ス
テップS10)。また、プリントジョブが発生すると、
ジョブ蓄積手段17cが複数の文書画像データとともに
各画像データに対応するプリント処理属性及びページ配
置情報を含んだジョブ管理情報を蓄積する。そして、ジ
ョブ蓄積手段17cがジョブ管理情報をプリントジョブ
制御手段17bに通知し、プリントジョブ制御手段17
bがこのジョブ管理情報を取得して登録する(ステップ
S11)。
【0086】そして、プリントジョブ制御手段17b
は、プロファイル情報とジョブ管理情報とを比較して、
未だプリント処理が終了していないプリントジョブにつ
いてプリント処理属性を抽出し(ステップS12)、こ
れらプリント処理属性の組に対して上記のようにオーバ
ーヘッド時間の総和f(σ)を求め(ステップS1
3)、このオーバーヘッド時間の総和が最小となるよう
な置換を選択し(ステップS14)、これに基づいてプ
リント手段17dへプリント制御指示を出力する処理を
行う。そして、プリント処理すべき新たなプリントジョ
ブがジョブ蓄積手段17cに蓄積されると上記のステッ
プS11以降の処理を繰り返し行い(ステップS1
5)、プリント処理すべき全てのプリントジョブについ
ての処理が終了したところで終了する(ステップS1
6)。
【0087】すなわち、プリントジョブ制御手段17b
は、オーバッヘッドの時間を最小とするプリント処理属
性の変更順序(各ページをプリント処理する順序)を導
出し、複数のページ単位に順序づけられたプリント処理
属性の組の列をプリント制御指示としてプリント手段1
7dに指示する。また、プリントジョブ制御手段17b
は、プリントジョブの各ページデータとプリント処理属
性でプリントされる各ページを対応づけて、読み出す文
書画像データのページ位置と読み出す順序をデータ出力
制御指示としてジョブ蓄積手段17cに指示する。この
結果、ジョブ蓄積手段17cはプリント手段17dへ、
プリントジョブ制御手段17bからの指示に基づいて順
序づけられた各ページの文書画像データを受け渡し、プ
リント手段17dがこれら各ページを順次プリントす
る。
【0088】図12には、本実施例のカラープリンタ装
置17aの構成を更に詳しく示してある。すなわち、プ
リント手段17dはパイプラインカラープリンタとして
構成されており、用紙搬送器18aによって搬送される
用紙上に、イエローインクで画像を印刷するイエローイ
ンク記録手段18b、マジェンタインクで画像を印刷す
るマジェンタインク記録手段18c、シアンインクで画
像を印刷するシアンインク記録手段18d、ブラックイ
ンクで画像を印刷するブラックインク記録手段18eを
備えている。また、ジョブ蓄積手段17cから受け取っ
た文書画像データを一時的に保持する画像一時記憶手段
18fを有しており、各色成分毎の画像データが対応す
る記録手段18b〜18eへ出力される。また、用紙搬
送器18aは給紙器18gから用紙排出器18hへ順次
用紙を搬送し、両面プリント処理においては、用紙反転
器18iが搬送される用紙の表裏を反転させる。なお、
これら各手段18a〜18iはプロセス制御手段18j
によって統括制御され、プリントジョブ制御手段17b
からのプリント制御指示に従って用紙上にカラー画像を
プリントする。
【0089】図13には、プリント手段17dのプロフ
ァイル情報の内容を具体的に示してある。このプロファ
イル情報には、同図(a)に示すように、各ページをプ
リントする枚数(プリント枚数)、プリント色数(色
数)、用紙を供給するトレイ(用紙トレイ)、両面か片
面かのプリント形式(両面/片面)、普通紙かOHPシ
ートかの用紙種別(普通紙/OHPシート)、フェイス
アップかフェイスダウンかの排出面の向き(排出面)と
いったプリント処理属性が規定されているとともに、同
図(b)に示すように、各プリント処理属性の変更によ
って生ずるオーバーヘッド時間が規定されている。
【0090】ここで、本実施例におけるプリント処理の
態様を具体的に説明しておくと、図14(a)に示され
る3つのプリントジョブ51〜53の処理を行うことと
なる。この3つのプリントジョブ51〜53にはそれぞ
れ両面と片面のプリント処理属性が含まれており、各プ
リントジョブに従ってページ#a〜#qを用紙5a〜5
iにプリントする。すなわち、用紙5a〜5iの表面に
は順次ページ#a、#b、#d、#f、#h、#i、#
j、#m、#pをプリントし、用紙5b〜5d、5g〜
5iの裏面には順次ページ#c、#e、#g、#k、#
n、#qをプリントする。
【0091】また、図15には、ジョブ蓄積手段17c
からプリントジョブ制御手段17bへ通知されるジョブ
管理情報の内容を具体的に示してある。このジョブ管理
情報には、同図(a)に示すように上記のプロファイル
情報のようなプリント処理属性が規定され、同図(b)
に示すように各ページ#a〜#qについてのプリント処
理属性の内容が規定され、同図(c)に示すように各プ
リントジョブ51〜53に含まれているのページの順序
が規定されている。
【0092】したがって、図14(a)に示したプリン
ト処理は、図13及び図15に示したプロファイル情報
及びジョブ管理情報に基づいて下記のように行われる。
まず、プリントジョブ制御手段17bには、プリント手
段17dからプロファイル情報(図13)が通知され、
また、ジョブ蓄積手段17cから3つのプリントジョブ
51〜53及びジョブ管理情報(図15)が通知され
る。そして、プリントジョブ制御手段17bは、プロフ
ァイル情報とジョブ管理情報とから、図16に示すよう
に、プリントジョブ51は片面プリントが1ページで両
面プリントが6ページあり、プリントジョブ52は片面
だけが2ページあり、プリントジョブ53は両面プリン
トだけが6ページあるプリント処理属性であり、各ペー
ジのその他のプリント処理属性は同じであることを判断
する。また、プリントジョブ制御手段17bはプロファ
イル情報から、片面プリント処理と両面プリント処理と
の間の変更(プリント属性の変更)に対して、3単位時
間のオーバヘッドが発生することを判断する。
【0093】このように両面プリントと片面プリントに
ついてのプリント処理属性のみが変更される本例では、
プリント処理属性の組の数は2つであるので、プリント
ジョブ51、52、53は1回のプリント処理属性の変
更ですべてのページ#a〜#qをプリントすることがで
きる。したがって、プリントジョブ制御手段17bは、
図16に示すように、両面プリント処理をすべき12ペ
ージ分のプリント処理属性の組Alと、片面プリント処
理をすべき6ページ分のプリント処理属性の組A2
の、2つのプリント処理属性の組の列をプリント制御指
示としてプリント手段17dに指示する。
【0094】プリント手段17dでは、プリント制御指
示に基づいて、プロセス制御手段18jが、画像一時記
憶手段18f、各インク記録手段18b〜18e、用紙
搬送器18a、給紙器18g、用紙反転器18i、用紙
排出器18hをプリント処理属性に対応するプロセス処
理を実行するように制御する。また、プリントジョブ制
御手段17bは、図17に示すように、読み出す画像デ
ータのページ位置と読み出す順序を決定し、データ出力
制御指示としてジョブ蓄積手段17cに指示する。ジョ
ブ蓄積手段17cは、プリントジョブ制御手段17bか
らの指示に基づいて、順序づけられた各ページの画像デ
ータを所定のアドレスから読み出してプリント手段17
dに出力する。なお、プリント手段17dには図18に
示す内容のプリント制御指示がプリントジョブ制御手段
17bから入力されるが、プリントジョブ51〜53は
フェイスアップのプリント処理属性であるため、画像デ
ータは後のページからプリントされる。
【0095】この結果、プリント手段17dにおいて、
図14(b)に示すように両面プリント処理するページ
と、片面プリント処理するページとがまとめられてプリ
ント処理され、両面プリント処理と片面プリント処理と
の変更が1回で済まされる。すなわち、用紙5i、5
h、5gに対するページ#q、#n、#k及び#p、#
m、#jの両面プリントを行った後、同じプリント処理
属性の、用紙5d、5c、5bに対するページ#g、#
e、#c及び#f、#d、#bの両面プリントを行う。
そして、3単位時間を費やして、片面プリント処理に切
り換え、用紙5a、5f、5eに対するページ#a、#
i、#hの片面プリントを行う。したがって、図26に
示した従来の同等のプリントジョブ221〜223の処
理では24単位時間を要していたが、本実施例では、3
つのプリントジョブ51〜53の処理は18単位時間で
行われ、従来よりも生産性の高いカラープリンタが得ら
れる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカラープ
リンタ装置では、文書の総ページ数、転写処理毎の用紙
数、色成分数、及び、色成分毎の現像器の切り換え期間
における空送りページ数に基づいて同一の処理で転写す
るページの順序を決定し、当該決定した順序に従って同
一の転写工程において複数の用紙に多重転写処理を行う
ようにしたため、次のような効果が得られる。 (1) 文書のページを連続して複数枚単位で転写処理
することにより、プリント処理のオーバーヘッドが小さ
くなり、1枚単位にプリントの開始と終了を繰り返す場
合に比較して、文書のプリントアウト時間が短縮され
る。 (2) ジョブスケジュールを実施することにより、ペ
ージ構成をソートして文書をプリントアウトするため、
正しいページ構成で複数枚のページからなるカラー文書
をプリントアウトすることができる。プリンタ外でソー
ター等の装置を必要としない。したがって、本発明によ
れば、文書のプリントアウト時間が短く、且つ、ページ
順序がソートされた状態で文書がプリントアウトされる
というカラープリンタ装置を提供することができる。
【0097】また、本発明のカラープリンタ装置では、
プリント手段のプロファイル情報とプリントジョブのプ
リント処理情報からプリント処理属性の変更によるプリ
ンタのオーバーヘッドを考慮して、プリント手段のオー
バヘッドが最小となるようにプリントジョブの処理順序
を決定するようにしたため、従来に比してカラープリン
タ装置の生産性の低下を最小にすることができる。ま
た、プリント手段の挙動を表すプロファイル情報を取得
してプリントジョブ制御を実施するため、構成やプロセ
スの設計条件の異なるプリント手段に対しても、生産性
の低下を最小にする制御が可能となる。
【図の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るカラープリンタ
装置の構成図である。
【図2】 本発明の第1の実施例に係る数式を説明する
ための図である。
【図3】 本発明の第1の実施例に係る数式を説明する
ための図である。
【図4】 本発明の第1の実施例に係る数式を説明する
ための図である。
【図5】 本発明の第1の実施例に係る一具体例を説明
するタイムチャートである。
【図6】 本発明の第1の実施例に係る処理を説明する
フローチャートである。
【図7】 本発明の第1の実施例に係る他の具体例を説
明するタイムチャートである。
【図8】 本発明の第2の実施例に係るカラープリンタ
装置の構成図である。
【図9】 本発明の第2の実施例に係るプリント処理属
性を説明する図である。
【図10】 本発明の第2の実施例に係るオーバーヘッ
ド時間の算出を説明する図である。
【図11】 本発明の第2の実施例に係るプリント処理
属性の変更制御手順を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第2の実施例に係るカラープリン
タ装置の構成を更に詳細に示す図である。
【図13】 本発明の第2の実施例に係るプリント手段
のプロファイル情報の内容を示す図である。
【図14】 本発明の第2の実施例に係るプリントジョ
ブの処理順序を説明する図である。
【図15】 本発明の第2の実施例に係るジョブ管理情
報の内容を示す図である。
【図16】 本発明の第2の実施例に係るプリント処理
属性の組を説明する図である。
【図17】 本発明の第2の実施例に係るジョブ蓄積手
段からのページ出力順序を説明する図である。
【図18】 本発明の第2の実施例に係るプリント制御
指示の内容を示す図である。
【図19】 ゼログラフィーによるカラープリント装置
の構成図である。
【図20】 カラープリント処理を説明するタイムチャ
ートである。
【図21】 第1の従来方式を説明する転写ドラムを示
す図である。
【図22】 第1の従来方式を説明するタイムチャート
である。
【図23】 第2の従来方式を説明する転写ドラムを示
す図である。
【図24】 第2の従来方式を説明するタイムチャート
である。
【図25】 第3の従来方式に係るカラープリント装置
の構成図である。
【図26】 第3の従来方式によるプリント処理を説明
する図である。
【図27】 第3の従来方式に係るプリント処理属性の
変更とオーバヘッド時間を示す図である。
【符号の説明】
7a・・・カラープリント装置、 7b・・・プリント
ジョブ制御手段、7c・・・文書蓄積手段、 7d・・
・プリント手段、7e・・・画像同期出力手段、 7f
・・・感光体ドラム、7g・・・帯電器、 7h・・・
ロータリー現像器、 7i・・・転写ドラム、7j・・
・給紙器、 7k・・・定着器、 17a・・・カラー
プリンタ装置、17b・・・プリントジョブ制御手段、
17c・・・ジョブ蓄積手段、17d・・・プリント
手段、 18a・・・用紙搬送器、18b〜18e・・
・インク記録手段、 18f・・・画像一時記憶手段、
18g・・・給紙器、 18h・・・用紙排出器、 1
8i・・・用紙反転器、18j・・・プロセス制御手
段、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越 裕 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 上澤 功 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数ページの文書をページ単位に用紙上
    にプリントするカラープリンタ装置において、 複数ページの文書データをページ単位で読み書き自在に
    保持する蓄積手段と、 蓄積手段から読み出したページ単位の文書データを色成
    分毎にそれぞれの用紙上に重ねて転写する処理を当該文
    書の最後のページまで複数枚の用紙の単位で継続して実
    行するプリント手段と、 蓄積手段に保持された文書の総ページ数、転写処理毎の
    用紙数、色成分数、及び、色成分毎の現像器の切り換え
    期間における空送りページ数に基づいて同一の処理で転
    写するページの順序を決定し、当該決定した順序に従っ
    て蓄積手段に保持されたページ毎の文書データを読み出
    させてプリント手段へ入力させるプリントジョブ制御手
    段と、 を備えたことを特徴とするカラープリンタ装置。
  2. 【請求項2】 複数ページの文書をページ単位に用紙上
    にプリントするカラープリンタ装置において、 複数ページの文書データを各ページのプリント処理属性
    と共にページ単位で読み書き自在に保持するジョブ蓄積
    手段と、 ジョブ蓄積手段から読み出したページ単位の文書データ
    を色成分毎にそれぞれの用紙上に重ねて転写する処理を
    実行するプリント手段と、 ジョブ蓄積手段に保持されたプリント処理属性に基づい
    て転写処理を行うページの順序を決定し、当該決定した
    順序に従ってジョブ蓄積手段に保持された対応するペー
    ジ毎の文書データを読み出させてプリント手段へ入力さ
    せるプリントジョブ制御手段と、 を備えたことを特徴とするカラープリンタ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のカラープ
    リンタ装置において、 プリント手段は、ページ単位の文書データに基づいて潜
    像が形成される感光体ドラムと、当該潜像を現像する色
    成分毎の現像器を切り換え可能に有する現像ユニット
    と、現像されたページ単位の文書画像が転写される用紙
    を同時に複数枚保持する転写ロールと、を備えているこ
    とを特徴とするカラープリンタ装置。
JP23135196A 1995-12-29 1996-08-13 カラープリンタ装置 Pending JPH09234906A (ja)

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JP23135196A JPH09234906A (ja) 1995-12-29 1996-08-13 カラープリンタ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-354011 1995-12-29
JP35401195 1995-12-29
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7598973B2 (en) 2004-07-16 2009-10-06 Seiko Epson Corporation Line head and image forming apparatus incorporating the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7598973B2 (en) 2004-07-16 2009-10-06 Seiko Epson Corporation Line head and image forming apparatus incorporating the same

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