JPH09234801A - 繊維強化樹脂発泡体の製造方法および繊維強化樹脂発泡体 - Google Patents
繊維強化樹脂発泡体の製造方法および繊維強化樹脂発泡体Info
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- JPH09234801A JPH09234801A JP20976496A JP20976496A JPH09234801A JP H09234801 A JPH09234801 A JP H09234801A JP 20976496 A JP20976496 A JP 20976496A JP 20976496 A JP20976496 A JP 20976496A JP H09234801 A JPH09234801 A JP H09234801A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な断面形状であっても、比較的簡単な工
程のもとに効率的かつ容易に長尺の繊維強化樹脂発泡体
を製造する方法と、繊維強化樹脂層とその内部の発泡樹
脂層とが剥離しにくい構造を持つ繊維強化樹脂発泡体を
提供する。 【解決手段】 繊維強化熱可塑性樹脂シートSFRを連続
的に中空状体Tに賦形しつつ、その内部に発泡性かつ架
橋性樹脂組成物RECを供給しつつ発泡させ、まはた供給
後に発泡させ、その発泡圧により中空状体Tの外周面を
規制部材24に沿わせて所要断面形状に賦形し、その賦
形途上または賦形後に樹脂組成物RECを架橋させる。ま
た、上記方法において繊維強化熱可塑性樹脂シートに代
えて、同シートの一面に繊維質シートを積層一体化した
複合シートを用いると、繊維強化樹脂層と内部発泡層と
が、これら両者に跨がるよう配置された複数の繊維で強
固に連結された構造の繊維強化樹脂発泡体が得られ、界
面剥離の発生を防止できる。
程のもとに効率的かつ容易に長尺の繊維強化樹脂発泡体
を製造する方法と、繊維強化樹脂層とその内部の発泡樹
脂層とが剥離しにくい構造を持つ繊維強化樹脂発泡体を
提供する。 【解決手段】 繊維強化熱可塑性樹脂シートSFRを連続
的に中空状体Tに賦形しつつ、その内部に発泡性かつ架
橋性樹脂組成物RECを供給しつつ発泡させ、まはた供給
後に発泡させ、その発泡圧により中空状体Tの外周面を
規制部材24に沿わせて所要断面形状に賦形し、その賦
形途上または賦形後に樹脂組成物RECを架橋させる。ま
た、上記方法において繊維強化熱可塑性樹脂シートに代
えて、同シートの一面に繊維質シートを積層一体化した
複合シートを用いると、繊維強化樹脂層と内部発泡層と
が、これら両者に跨がるよう配置された複数の繊維で強
固に連結された構造の繊維強化樹脂発泡体が得られ、界
面剥離の発生を防止できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂発泡体か
らなる芯材層の表面を、繊維強化熱可塑性樹脂からなる
表皮層で覆った構造を持つ繊維強化樹脂発泡体の製造方
法と、その製造方法を利用した繊維強化樹脂発泡体であ
って、表皮層と芯材層とが剥離しにくい繊維強化樹脂発
泡体に関する。
らなる芯材層の表面を、繊維強化熱可塑性樹脂からなる
表皮層で覆った構造を持つ繊維強化樹脂発泡体の製造方
法と、その製造方法を利用した繊維強化樹脂発泡体であ
って、表皮層と芯材層とが剥離しにくい繊維強化樹脂発
泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】軽量で高い比強度並びに比剛性を持ち、
建材等として用いるのに適した樹脂成形品として、従
来、合成樹脂発泡体からなる芯材層と、繊維強化合成樹
脂からなる表皮層を備えた繊維強化樹脂発泡体が知られ
ている。
建材等として用いるのに適した樹脂成形品として、従
来、合成樹脂発泡体からなる芯材層と、繊維強化合成樹
脂からなる表皮層を備えた繊維強化樹脂発泡体が知られ
ている。
【0003】このような繊維強化樹脂発泡体ないしはそ
の製造方法として、従来、ポリプロピレンプリプレグを
プレス成形して得た中空状体の内部に、フェノール樹脂
発泡体を密充填する方法が知られている(特開平7−9
579号)。
の製造方法として、従来、ポリプロピレンプリプレグを
プレス成形して得た中空状体の内部に、フェノール樹脂
発泡体を密充填する方法が知られている(特開平7−9
579号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した提案における
製造方法によれば、ポリプロピレンプリプレグをあらか
じめ所望の異形断面形状にプレス成形する必要があっ
て、製造工程が煩雑になるばかりでなく、プレス成形で
は複雑な断面形状を得ることが困難であるため、複雑な
断面形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることができないと
いう問題がある。また、プレス成形を必要とすること
は、任意長さの長尺の成形体を得ることは実質的に不可
能であるという欠点がある。
製造方法によれば、ポリプロピレンプリプレグをあらか
じめ所望の異形断面形状にプレス成形する必要があっ
て、製造工程が煩雑になるばかりでなく、プレス成形で
は複雑な断面形状を得ることが困難であるため、複雑な
断面形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることができないと
いう問題がある。また、プレス成形を必要とすること
は、任意長さの長尺の成形体を得ることは実質的に不可
能であるという欠点がある。
【0005】ここで、上記のような芯材層と表皮層とか
らなり、かつ、長尺の繊維強化樹脂発泡体を得る方法と
しては、あらかじめ長尺の合成樹脂発泡体を製造してお
き、その外側に、あらかじめ製造しておいた繊維強化樹
脂シートを貼り合わせる方法が考えられるが、この方法
によっても、製造工程が非常に煩雑となるうえ、複雑な
断面形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることは困難である
ことは明らかである。
らなり、かつ、長尺の繊維強化樹脂発泡体を得る方法と
しては、あらかじめ長尺の合成樹脂発泡体を製造してお
き、その外側に、あらかじめ製造しておいた繊維強化樹
脂シートを貼り合わせる方法が考えられるが、この方法
によっても、製造工程が非常に煩雑となるうえ、複雑な
断面形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることは困難である
ことは明らかである。
【0006】また、上記した提案に基づく繊維強化樹脂
発泡体は、既に予備成形された中空状のポリプロピレン
成形体にフェノール樹脂を密充填しただけの構造であ
り、フェノール発泡体とポリプロピレン成形体との界面
が強固に密着しているとはいい難く、例えばその繊維強
化樹脂発泡体の長手方向両端から圧縮荷重を負荷したと
きに作用する曲げ応力に対して、その応力方向の垂直面
に位置するフェノール樹脂発泡体とポリプロピレンプリ
プレグとの界面が剥離することにより、座屈破壊が発生
しやすいという問題がある。また、上記公報に開示され
た実施例のように、ポリプロピレン成形体の肉厚が1.
5mm程度あれば問題となることは少ないが、肉厚がよ
り薄くなると、切断時にフェノール発泡体とポリプロピ
レン成形体の界面が剥離し、ポリプロピレン成形体が破
損してしまうといった問題も発生する。
発泡体は、既に予備成形された中空状のポリプロピレン
成形体にフェノール樹脂を密充填しただけの構造であ
り、フェノール発泡体とポリプロピレン成形体との界面
が強固に密着しているとはいい難く、例えばその繊維強
化樹脂発泡体の長手方向両端から圧縮荷重を負荷したと
きに作用する曲げ応力に対して、その応力方向の垂直面
に位置するフェノール樹脂発泡体とポリプロピレンプリ
プレグとの界面が剥離することにより、座屈破壊が発生
しやすいという問題がある。また、上記公報に開示され
た実施例のように、ポリプロピレン成形体の肉厚が1.
5mm程度あれば問題となることは少ないが、肉厚がよ
り薄くなると、切断時にフェノール発泡体とポリプロピ
レン成形体の界面が剥離し、ポリプロピレン成形体が破
損してしまうといった問題も発生する。
【0007】本発明は以上のような実情に鑑みてなされ
たもので、その主たる目的は、複雑な断面形状であって
も、比較的簡単な工程のもとに、効率的に、かつ、容易
に長尺の繊維強化樹脂発泡体を製造することのできる方
法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
繊維強化熱可塑性樹脂からなる表皮層と合成樹脂発泡体
からなる芯材層とが強固に連結され、もって曲げ強度に
優れ、かつ、切断に際しても表皮層と芯材層とが剥離す
るような不具合の生じにくい構造を持つ繊維強化樹脂発
泡体と、そのような繊維強化樹脂発泡体を、複雑な断面
形状であっても比較的簡単な工程のもとに、効率的かつ
容易に任意の長尺寸法で製造することのできる方法を提
供することにある。
たもので、その主たる目的は、複雑な断面形状であって
も、比較的簡単な工程のもとに、効率的に、かつ、容易
に長尺の繊維強化樹脂発泡体を製造することのできる方
法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
繊維強化熱可塑性樹脂からなる表皮層と合成樹脂発泡体
からなる芯材層とが強固に連結され、もって曲げ強度に
優れ、かつ、切断に際しても表皮層と芯材層とが剥離す
るような不具合の生じにくい構造を持つ繊維強化樹脂発
泡体と、そのような繊維強化樹脂発泡体を、複雑な断面
形状であっても比較的簡単な工程のもとに、効率的かつ
容易に任意の長尺寸法で製造することのできる方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る繊維強化樹脂発泡体の
製造方法は、繊維強化熱可塑性樹脂シートを連続的に中
空状体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性樹
脂組成物を発泡させながら供給し、その発泡圧により中
空状体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦
形し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した発泡
性かつ架橋性樹脂組成物を架橋させることによって特徴
づけられる。
め、請求項1に記載の発明に係る繊維強化樹脂発泡体の
製造方法は、繊維強化熱可塑性樹脂シートを連続的に中
空状体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性樹
脂組成物を発泡させながら供給し、その発泡圧により中
空状体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦
形し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した発泡
性かつ架橋性樹脂組成物を架橋させることによって特徴
づけられる。
【0009】また、請求項2に記載の発明に係る繊維強
化樹脂発泡体の製造方法では、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を上記のように中空状体内に発泡させながら供給す
ることに代えて、中空状体内に供給した後に、その内部
で発泡させることを特徴としている。
化樹脂発泡体の製造方法では、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を上記のように中空状体内に発泡させながら供給す
ることに代えて、中空状体内に供給した後に、その内部
で発泡させることを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明に係る繊維強化樹脂
発泡体の製造方法は、繊維強化熱可塑性樹脂シートの一
表面に繊維質シートを積層一体化させてなる複合シート
を、繊維質シート側が内側となるように連続的に中空状
体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を供給して繊維質シートに塗布、含浸させた後、繊
維強化熱可塑性樹脂シートを加熱可塑化させるととも
に、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させることによ
って中空状体内部に充満させ、その発泡圧により中空状
体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形
し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を架橋させることによって特徴づ
けられる。
発泡体の製造方法は、繊維強化熱可塑性樹脂シートの一
表面に繊維質シートを積層一体化させてなる複合シート
を、繊維質シート側が内側となるように連続的に中空状
体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を供給して繊維質シートに塗布、含浸させた後、繊
維強化熱可塑性樹脂シートを加熱可塑化させるととも
に、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させることによ
って中空状体内部に充満させ、その発泡圧により中空状
体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形
し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を架橋させることによって特徴づ
けられる。
【0011】また、請求項4に記載の発明に係る繊維強
化樹脂発泡体の製造方法では、上記と同様の複合シート
の繊維質シートに、あらかじめ発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を含浸・保持させた発泡性複合シートを用い、その
発泡性複合シートを上記と同様に繊維質シート側が内側
となるように連続的に中空状体に賦形するとともに、加
熱することによって、繊維強化熱可塑性樹脂シートを可
塑化させ、また、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡さ
せて中空状体内部に充満させ、その発泡圧により中空状
体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形
し、その賦形途上、もしくは賦形後に上記発泡性かつ架
橋性樹脂組成物を架橋させる、という方法を採用してい
る。
化樹脂発泡体の製造方法では、上記と同様の複合シート
の繊維質シートに、あらかじめ発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を含浸・保持させた発泡性複合シートを用い、その
発泡性複合シートを上記と同様に繊維質シート側が内側
となるように連続的に中空状体に賦形するとともに、加
熱することによって、繊維強化熱可塑性樹脂シートを可
塑化させ、また、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡さ
せて中空状体内部に充満させ、その発泡圧により中空状
体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形
し、その賦形途上、もしくは賦形後に上記発泡性かつ架
橋性樹脂組成物を架橋させる、という方法を採用してい
る。
【0012】以上の本発明の繊維強化樹脂発泡体の各製
造方法では、繊維強化熱可塑性シート、あるいはそれに
繊維質シートを積層一体化した複合シート、更にはその
複合シートの繊維質シートに発泡性かつ架橋性樹脂組成
物をあらかじめ含浸・保持させた発泡性複合シートを、
例えば円筒形状などの単純な断面形状の中空状体に連続
的に賦形しながら、その内部で架橋性樹脂組成物を発泡
させて、その発泡圧によって中空状体並びにその内部の
発泡樹脂を所望の断面形状に賦形するものであり、表皮
層の繊維強化樹脂層と、その内部の発泡樹脂層とを一連
の工程によって賦形することを可能としている。従っ
て、本発明の各製造方法によれば、従来の提案のように
表皮層のみをプレス成形により予備成形する必要がな
く、かつ、複雑な断面形状への賦形が簡単で、しかも長
尺の成形品を容易に製造することができる。
造方法では、繊維強化熱可塑性シート、あるいはそれに
繊維質シートを積層一体化した複合シート、更にはその
複合シートの繊維質シートに発泡性かつ架橋性樹脂組成
物をあらかじめ含浸・保持させた発泡性複合シートを、
例えば円筒形状などの単純な断面形状の中空状体に連続
的に賦形しながら、その内部で架橋性樹脂組成物を発泡
させて、その発泡圧によって中空状体並びにその内部の
発泡樹脂を所望の断面形状に賦形するものであり、表皮
層の繊維強化樹脂層と、その内部の発泡樹脂層とを一連
の工程によって賦形することを可能としている。従っ
て、本発明の各製造方法によれば、従来の提案のように
表皮層のみをプレス成形により予備成形する必要がな
く、かつ、複雑な断面形状への賦形が簡単で、しかも長
尺の成形品を容易に製造することができる。
【0013】一方、本発明の繊維強化樹脂発泡体(請求
項8に記載の発明)は、前記した請求項3または4に記
載の製造方法を適用することによって容易かつ効率的に
得られる繊維強化樹脂発泡体であり、所定の横断面形状
を有する長尺の合成樹脂発泡体と、その外表面を覆う繊
維強化熱可塑性樹脂層とが、これら双方に跨がるように
配置された複数の繊維によって連結されていることによ
って特徴づけられる。
項8に記載の発明)は、前記した請求項3または4に記
載の製造方法を適用することによって容易かつ効率的に
得られる繊維強化樹脂発泡体であり、所定の横断面形状
を有する長尺の合成樹脂発泡体と、その外表面を覆う繊
維強化熱可塑性樹脂層とが、これら双方に跨がるように
配置された複数の繊維によって連結されていることによ
って特徴づけられる。
【0014】この本発明の繊維強化樹脂発泡体によれ
ば、繊維強化熱可塑性樹脂層とその内部の合成樹脂発泡
体とに跨がるように配置された複数の繊維のアンカー効
果により、その繊維を仲介として繊維強化熱可塑性樹脂
層と合成樹脂発泡体とが強固に結合され、これら両層間
の界面での剥離の発生が抑制される。このことは、従来
の単純な積層成形では容易に接着できない素材、樹脂ど
うしを特別な接着剤を用いることなく強固に接着させる
ことができることを意味し、従来では考えられなかった
様々の素材の複合化が可能となる。
ば、繊維強化熱可塑性樹脂層とその内部の合成樹脂発泡
体とに跨がるように配置された複数の繊維のアンカー効
果により、その繊維を仲介として繊維強化熱可塑性樹脂
層と合成樹脂発泡体とが強固に結合され、これら両層間
の界面での剥離の発生が抑制される。このことは、従来
の単純な積層成形では容易に接着できない素材、樹脂ど
うしを特別な接着剤を用いることなく強固に接着させる
ことができることを意味し、従来では考えられなかった
様々の素材の複合化が可能となる。
【0015】ここで、本発明においては、繊維強化熱可
塑性樹脂シートの材質や製法、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物の組成や架橋割合等、あるいは複合シートにおける
繊維質シートの種類や形態等については、以下に示す通
りのものを採用することができる。
塑性樹脂シートの材質や製法、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物の組成や架橋割合等、あるいは複合シートにおける
繊維質シートの種類や形態等については、以下に示す通
りのものを採用することができる。
【0016】(1)繊維強化熱可塑性樹脂シートについ
て (1−1)繊維強化熱可塑性樹脂シートの熱可塑性樹脂 本発明における繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いる熱
可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリメチルメタクリレート、熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂を主成分と
する共重合体やグラフト樹脂、あるいはブレンド樹脂等
も使用可能であり、このような樹脂としては、例えば塩
素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、
酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体、ウレタン−塩化ビニル共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−スチレン共重合体、シラン変性ポリエチレン、
アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエ
チレン等を挙げることができる。
て (1−1)繊維強化熱可塑性樹脂シートの熱可塑性樹脂 本発明における繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いる熱
可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリメチルメタクリレート、熱可塑性エラストマ
ー等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂を主成分と
する共重合体やグラフト樹脂、あるいはブレンド樹脂等
も使用可能であり、このような樹脂としては、例えば塩
素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、
酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体、ウレタン−塩化ビニル共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニ
トリル−スチレン共重合体、シラン変性ポリエチレン、
アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエ
チレン等を挙げることができる。
【0017】上記熱可塑性樹脂は、単独で使用されても
よいし、併用すなわちポリマーアロイとして使用されて
もよい。また、本発明においては、以上のような熱可塑
性樹脂には、物性を損なわない範囲でジブチル錫マレー
トポリマー、ジブチル錫ビス(モノアルキルマレート)
などの有機錫マレート系、ジブチル錫ラウレート、モノ
ブチル錫脂肪酸塩などの有機錫ラウレート系、ジオクチ
ル錫サルファイド、ジブチル錫3メルカプトプロピオネ
ートなどの有機錫メルカプト系、三塩基性硫酸鉛、塩基
性亜硫酸鉛などの鉛塩、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸鉛などの金属石鹸といった熱安定剤、脂肪酸エ
ステルワックス、低分子量ポリエチレンワックス、金属
石鹸、多価アルコール、脂肪族アルコール、脂肪酸アミ
ドなどの滑剤、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂など
の加工助剤、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなどの可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、改質剤、
顔料などの着色剤、および、タルク、マイカ、炭酸カル
シウム、木粉、合成樹脂粉砕粉、繊維強化合成樹脂粉砕
粉、補強短繊維等の充填材が配合されてもよい。
よいし、併用すなわちポリマーアロイとして使用されて
もよい。また、本発明においては、以上のような熱可塑
性樹脂には、物性を損なわない範囲でジブチル錫マレー
トポリマー、ジブチル錫ビス(モノアルキルマレート)
などの有機錫マレート系、ジブチル錫ラウレート、モノ
ブチル錫脂肪酸塩などの有機錫ラウレート系、ジオクチ
ル錫サルファイド、ジブチル錫3メルカプトプロピオネ
ートなどの有機錫メルカプト系、三塩基性硫酸鉛、塩基
性亜硫酸鉛などの鉛塩、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸鉛などの金属石鹸といった熱安定剤、脂肪酸エ
ステルワックス、低分子量ポリエチレンワックス、金属
石鹸、多価アルコール、脂肪族アルコール、脂肪酸アミ
ドなどの滑剤、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂など
の加工助剤、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
トなどの可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、改質剤、
顔料などの着色剤、および、タルク、マイカ、炭酸カル
シウム、木粉、合成樹脂粉砕粉、繊維強化合成樹脂粉砕
粉、補強短繊維等の充填材が配合されてもよい。
【0018】(1−2)繊維強化熱可塑性樹脂シートの
熱可塑性樹脂の条件 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる熱可塑性樹脂は、溶融粘度が1×105 〜1×10
7 ポイズの高粘度の熱可塑性樹脂とすることにより、引
抜金型等の規制部材内部での断面変化の際にも繊維強化
熱可塑性樹脂層の厚みムラを抑制することができ、成形
性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂シートが得られて好適
である。
熱可塑性樹脂の条件 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる熱可塑性樹脂は、溶融粘度が1×105 〜1×10
7 ポイズの高粘度の熱可塑性樹脂とすることにより、引
抜金型等の規制部材内部での断面変化の際にも繊維強化
熱可塑性樹脂層の厚みムラを抑制することができ、成形
性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂シートが得られて好適
である。
【0019】熱可塑性樹脂の粘度が1×105 ポイズ以
下であると発泡樹脂の圧力による賦形時に厚みムラが生
じ、1×107 以上であると、単純断面形状への賦形は
可能であるが、発泡圧によっては複雑な断面形状への賦
形が困難となる。
下であると発泡樹脂の圧力による賦形時に厚みムラが生
じ、1×107 以上であると、単純断面形状への賦形は
可能であるが、発泡圧によっては複雑な断面形状への賦
形が困難となる。
【0020】また、引抜金型等の規制部材内において、
繊維強化熱可塑性樹脂層が伸長される場合があり、この
ような場合には、伸長性に富んだ熱可塑性樹脂を用いる
のが好ましく、伸長性を向上させるために架橋処理を施
してもよい。
繊維強化熱可塑性樹脂層が伸長される場合があり、この
ような場合には、伸長性に富んだ熱可塑性樹脂を用いる
のが好ましく、伸長性を向上させるために架橋処理を施
してもよい。
【0021】更に、引抜金型等の規制部材内において空
気内圧を付与する際には、繊維強化熱可塑性樹脂シート
には気密性が要求される。繊維強化熱可塑性樹脂シート
中の強化繊維の体積割合や、強化繊維と熱可塑性樹脂と
の密着性、あるいは賦形時における断面変化や伸長の程
度にもよるが、気密性を付与するために繊維強化熱可塑
性樹脂シート中に別途延伸性、気密性に富む熱可塑性樹
脂のみの層を設けてもよい。
気内圧を付与する際には、繊維強化熱可塑性樹脂シート
には気密性が要求される。繊維強化熱可塑性樹脂シート
中の強化繊維の体積割合や、強化繊維と熱可塑性樹脂と
の密着性、あるいは賦形時における断面変化や伸長の程
度にもよるが、気密性を付与するために繊維強化熱可塑
性樹脂シート中に別途延伸性、気密性に富む熱可塑性樹
脂のみの層を設けてもよい。
【0022】(1−3)繊維強化熱可塑性樹脂シートの
強化繊維の種類 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる繊維としては、本発明の製造工程において加えられ
る熱により溶融軟化および炭化しないものであれば任意
のものを使用することができ、例えば、ガラス繊維、炭
素繊維などの無機繊維、シリコン繊維、シリコン・チタ
ン・炭素繊維、ボロン繊維、あるいは、鉄、チタンなど
の金属繊維や、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維、ビニロン等の有機合成繊維、絹、綿、麻等
の天然繊維等、補強繊維として使用可能な全ての繊維を
使用することができ、これらのうち単一種の繊維もしく
は複数種の混合繊維であってもよい。
強化繊維の種類 本発明において、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いら
れる繊維としては、本発明の製造工程において加えられ
る熱により溶融軟化および炭化しないものであれば任意
のものを使用することができ、例えば、ガラス繊維、炭
素繊維などの無機繊維、シリコン繊維、シリコン・チタ
ン・炭素繊維、ボロン繊維、あるいは、鉄、チタンなど
の金属繊維や、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維、ビニロン等の有機合成繊維、絹、綿、麻等
の天然繊維等、補強繊維として使用可能な全ての繊維を
使用することができ、これらのうち単一種の繊維もしく
は複数種の混合繊維であってもよい。
【0023】上記繊維は、得られる繊維強化熱可塑性樹
脂層の耐衝撃性を維持しつつ表面円滑性を損なわないた
めには、直径1〜50μm、特に3〜25μmとするこ
とが好ましい。また、その長さについては特に限定され
ないが、補強効果を向上させるためには3mm以上、よ
り好ましくは10mm以上の長繊維または連続繊維を用
いるのがよい。繊維強化熱可塑性樹脂シートを展延させ
ながら賦形するには、少なくとも一層、連続繊維が製品
長手方向に配された層を有していることが特に好まし
い。
脂層の耐衝撃性を維持しつつ表面円滑性を損なわないた
めには、直径1〜50μm、特に3〜25μmとするこ
とが好ましい。また、その長さについては特に限定され
ないが、補強効果を向上させるためには3mm以上、よ
り好ましくは10mm以上の長繊維または連続繊維を用
いるのがよい。繊維強化熱可塑性樹脂シートを展延させ
ながら賦形するには、少なくとも一層、連続繊維が製品
長手方向に配された層を有していることが特に好まし
い。
【0024】また、補強効果、気密性を得るために、繊
維はフィラメント1本1本の間に熱可塑性樹脂が十分に
含浸し、保持された状態のものが好ましい。そこで、繊
維と樹脂との接着性を高めるために、従来よりガラス繊
維に施されている表面処理や、繊維と樹脂との親和性を
改善するための前処理を繊維に施してもよい。
維はフィラメント1本1本の間に熱可塑性樹脂が十分に
含浸し、保持された状態のものが好ましい。そこで、繊
維と樹脂との接着性を高めるために、従来よりガラス繊
維に施されている表面処理や、繊維と樹脂との親和性を
改善するための前処理を繊維に施してもよい。
【0025】(1−4)強化繊維の形態 繊維強化熱可塑性樹脂シート内部での繊維形態として
は、上記のように連続繊維が長手方向に配された層を少
なくとも一層有していることが好ましく、それ以外の層
においては特に限定されないが、例えば、長繊維がラン
ダム配向した状態、または長繊維が相互に絡み合ったマ
ット状、連続繊維が集束されたストランド状、繊維を2
次元および3次元に織ったクロス状、更に連続フィラメ
ント1本1本が熱可塑性樹脂中に分散し、かつ、シート
の長手方向に引き揃えられた状態のもの等を好適に採用
することができる。
は、上記のように連続繊維が長手方向に配された層を少
なくとも一層有していることが好ましく、それ以外の層
においては特に限定されないが、例えば、長繊維がラン
ダム配向した状態、または長繊維が相互に絡み合ったマ
ット状、連続繊維が集束されたストランド状、繊維を2
次元および3次元に織ったクロス状、更に連続フィラメ
ント1本1本が熱可塑性樹脂中に分散し、かつ、シート
の長手方向に引き揃えられた状態のもの等を好適に採用
することができる。
【0026】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートはこれ
らの繊維状態を相互に積層した複数の層の積層体であっ
てもよい。 (1ー5)繊維強化熱可塑性樹脂シートのその他の条件 以上のような各条件の他、本発明において用いられる繊
維強化熱可塑性樹脂シートの条件としては、その厚みは
特に限定されないが、薄いと補強効果がなく、厚いと賦
形が困難となることから、厚み0.1〜10mm、中で
も0.1〜5mm程度とすることが好ましい。また、繊
維強化熱可塑性樹脂シート中の繊維量は、少ないと十分
な補強効果並びに成形安定性を得ることができず、多い
と熱可塑性樹脂が含浸できず融着が困難となって却って
補強効果および気密性が低下するので、5〜70容量%
とすることが好ましく、更に10〜50容量%とするこ
とが特に好ましい。
らの繊維状態を相互に積層した複数の層の積層体であっ
てもよい。 (1ー5)繊維強化熱可塑性樹脂シートのその他の条件 以上のような各条件の他、本発明において用いられる繊
維強化熱可塑性樹脂シートの条件としては、その厚みは
特に限定されないが、薄いと補強効果がなく、厚いと賦
形が困難となることから、厚み0.1〜10mm、中で
も0.1〜5mm程度とすることが好ましい。また、繊
維強化熱可塑性樹脂シート中の繊維量は、少ないと十分
な補強効果並びに成形安定性を得ることができず、多い
と熱可塑性樹脂が含浸できず融着が困難となって却って
補強効果および気密性が低下するので、5〜70容量%
とすることが好ましく、更に10〜50容量%とするこ
とが特に好ましい。
【0027】また、本発明においては、繊維強化熱可塑
性樹脂シートは成形途上に発生する剪断抵抗の殆ど全て
を担うことになるため、成形温度領域において、その長
手方向への引張強度、弾性率ともに、上記抵抗レベルに
合わせて設計される必要があり、例えば引張強度、弾性
率がそれぞれ50MPa、5GPa以上程度とすること
で、成形途上において繊維強化熱可塑性樹脂シートが長
手方向に歪むことなく、また、破断することなく安定し
て成形できることが確認されている。
性樹脂シートは成形途上に発生する剪断抵抗の殆ど全て
を担うことになるため、成形温度領域において、その長
手方向への引張強度、弾性率ともに、上記抵抗レベルに
合わせて設計される必要があり、例えば引張強度、弾性
率がそれぞれ50MPa、5GPa以上程度とすること
で、成形途上において繊維強化熱可塑性樹脂シートが長
手方向に歪むことなく、また、破断することなく安定し
て成形できることが確認されている。
【0028】(1−6)繊維強化熱可塑性樹脂シートの
製造方法 本発明で使用される繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造
方法は特に限定されないが、その一例として以下の方法
を挙げることができる。
製造方法 本発明で使用される繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造
方法は特に限定されないが、その一例として以下の方法
を挙げることができる。
【0029】一方向に引き揃えられて配された繊維形態
を有する繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ようとすると
きは、流動槽内に粉体状熱可塑性樹脂を入れ、槽底に設
けた多孔板から空気を噴出させることによって流動化状
態として、その中にガイドロールにより誘導された繊維
束を複数本通過させ、熱可塑性樹脂付着繊維束とした
後、加熱ロールを通過させることにより繊維に熱可塑性
樹脂を含浸させ、冷却ロールを通過させて所望厚さの繊
維強化熱可塑性樹脂シートを得る方法を採用することが
できる。
を有する繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ようとすると
きは、流動槽内に粉体状熱可塑性樹脂を入れ、槽底に設
けた多孔板から空気を噴出させることによって流動化状
態として、その中にガイドロールにより誘導された繊維
束を複数本通過させ、熱可塑性樹脂付着繊維束とした
後、加熱ロールを通過させることにより繊維に熱可塑性
樹脂を含浸させ、冷却ロールを通過させて所望厚さの繊
維強化熱可塑性樹脂シートを得る方法を採用することが
できる。
【0030】あるいは、連続繊維束をフィラメントに解
し、一方向に引き揃えた後、熱可塑性樹脂よりなるフィ
ルムを重ねて加熱ピンチロール間を通過させ、溶融した
熱可塑性樹脂を強化繊維のフィラメント間に侵入させて
繊維強化熱可塑性樹脂シートを得る方法を採用すること
ができる。
し、一方向に引き揃えた後、熱可塑性樹脂よりなるフィ
ルムを重ねて加熱ピンチロール間を通過させ、溶融した
熱可塑性樹脂を強化繊維のフィラメント間に侵入させて
繊維強化熱可塑性樹脂シートを得る方法を採用すること
ができる。
【0031】また、繊維がランダムな状態で配されてい
る繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ようとするときに
は、上記と同等の手順により得られた熱可塑性樹脂付着
繊維束を、ロータリーカッターで切断して無端ベルト上
に落下させて集積し、その上から別の無端ベルトを押し
つけ、上下の無端ベルトによって挟みつつ加圧して加熱
炉内を通過させ、細断された繊維に熱可塑性樹脂を含浸
させた後、冷却ガイドロールを通過させてシート化する
方法を採用することができる。
る繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ようとするときに
は、上記と同等の手順により得られた熱可塑性樹脂付着
繊維束を、ロータリーカッターで切断して無端ベルト上
に落下させて集積し、その上から別の無端ベルトを押し
つけ、上下の無端ベルトによって挟みつつ加圧して加熱
炉内を通過させ、細断された繊維に熱可塑性樹脂を含浸
させた後、冷却ガイドロールを通過させてシート化する
方法を採用することができる。
【0032】溶融粘度が高い樹脂を使用する場合には、
熱可塑性樹脂を溶融状態で繊維基材中に直接浸透させて
繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ることができる。この
際、複合化された後、熱可塑性樹脂が溶融時に自重によ
り流動しないものである必要がある。そのため、複合化
の後、架橋処理等により熱可塑性樹脂を高分子化し、あ
るいは変性することにより、溶融粘度を高くすることが
必要である。
熱可塑性樹脂を溶融状態で繊維基材中に直接浸透させて
繊維強化熱可塑性樹脂シートを得ることができる。この
際、複合化された後、熱可塑性樹脂が溶融時に自重によ
り流動しないものである必要がある。そのため、複合化
の後、架橋処理等により熱可塑性樹脂を高分子化し、あ
るいは変性することにより、溶融粘度を高くすることが
必要である。
【0033】(2)繊維質シートについて(請求項3,
4) (2ー1)繊維質シートの繊維の種類および形態 請求項3まはた4に記載の発明において、上記した繊維
強化熱可塑性樹脂シートに積層一体化させて複合シート
を得るための繊維質シートに関して、その繊維の種類は
前記した繊維強化熱可塑性樹脂シートに用い得るものを
任意に使用することができるが、界面の接着強度、コス
トの点からガラス繊維を最も好適に使用することができ
る。繊維質シートに使用される繊維の形態については、
直径5〜50μm、長さ5〜200mmの長繊維がフィ
ラメント、もしくはフィラメントが複数本集束されたヤ
ーンとしてランダムに配向した状態、またはそれらはが
相互に絡み合ったマット状、繊維を2次元および3次元
に織ったクロス状のものを使用することができる。
4) (2ー1)繊維質シートの繊維の種類および形態 請求項3まはた4に記載の発明において、上記した繊維
強化熱可塑性樹脂シートに積層一体化させて複合シート
を得るための繊維質シートに関して、その繊維の種類は
前記した繊維強化熱可塑性樹脂シートに用い得るものを
任意に使用することができるが、界面の接着強度、コス
トの点からガラス繊維を最も好適に使用することができ
る。繊維質シートに使用される繊維の形態については、
直径5〜50μm、長さ5〜200mmの長繊維がフィ
ラメント、もしくはフィラメントが複数本集束されたヤ
ーンとしてランダムに配向した状態、またはそれらはが
相互に絡み合ったマット状、繊維を2次元および3次元
に織ったクロス状のものを使用することができる。
【0034】繊維の長さが5mm以下であると、繊維そ
れぞれを繊維質シートの厚み方向に配向させてシート化
することが難しくなり、200mmを越えるとシート自
体が嵩高くなりすぎてしまう。また、繊維の直径が5μ
m以下であると繊維自体の強度が低下し、50μm以上
であると、繊維質シートを構成する繊維の本数が少なく
なり、却って繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡層との連結
力が弱くなる場合があり、また繊維自体が剛直になるた
めに取り扱いにくくなって好ましくない。
れぞれを繊維質シートの厚み方向に配向させてシート化
することが難しくなり、200mmを越えるとシート自
体が嵩高くなりすぎてしまう。また、繊維の直径が5μ
m以下であると繊維自体の強度が低下し、50μm以上
であると、繊維質シートを構成する繊維の本数が少なく
なり、却って繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡層との連結
力が弱くなる場合があり、また繊維自体が剛直になるた
めに取り扱いにくくなって好ましくない。
【0035】(2ー1)繊維質シートの条件 上記した繊維質シートの厚みは2mm以上あることが好
ましい。2mm未満であると繊維質シートによって表層
の繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡樹脂とを連結する結合
力が不十分となる。
ましい。2mm未満であると繊維質シートによって表層
の繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡樹脂とを連結する結合
力が不十分となる。
【0036】また、繊維質シートは、体積当たりの繊維
の占有率が3〜30%であることが好ましく、3%以下
であると繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡層とを結合する
繊維の量が少なくなり結合力が弱くなり、30%を越え
ると、発泡性かつ架橋性樹脂を均一に繊維質シートに含
浸、保持させることが難しくなる。
の占有率が3〜30%であることが好ましく、3%以下
であると繊維強化熱可塑性樹脂層と発泡層とを結合する
繊維の量が少なくなり結合力が弱くなり、30%を越え
ると、発泡性かつ架橋性樹脂を均一に繊維質シートに含
浸、保持させることが難しくなる。
【0037】また、繊維質シートの繊維は、繊維強化熱
可塑性樹脂シートに使用される熱可塑性樹脂の可塑化温
度にて溶融しないものを用いる。 (3)複合シートの製造方法について(請求項3,4) 請求項3または4に記載の発明において、上記した繊維
質シートと前記した繊維強化熱可塑性樹脂シートとを相
互に積層一体化して複合シートを製造する方法として
は、接着剤により決着する方法や、繊維強化熱可塑性樹
脂を加熱可塑化してピンチロール等により繊維強化熱可
塑性樹脂シートと繊維質シートを圧接し、繊維質シート
中の繊維を繊維強化熱可塑性樹脂シート中の熱可塑性樹
脂中に埋設することによって接着する方法が挙げられ
る。いずれの場合も、成形された複合シートはその界面
が容易に剥離しない状態でなければならないことは勿
論、繊維質シートが全て繊維強化熱可塑性樹脂シート中
に埋設されている状態であってはならない。繊維質シー
トの厚み方向で言えば、その70〜95%が、複合シー
ト化された状態において元の状態のまま、すなわち樹脂
中に埋設されていない状態であることが好ましい。この
非埋設割合が70%以下であると発泡層側の材料破壊に
よって界面が剥離しやすくなり、95%以上であると繊
維強化熱可塑性樹脂中側に埋設される繊維の本数が少な
くなるためか、繊維の抜けによって界面が剥離しやすく
なる傾向にあることが確かめられている。
可塑性樹脂シートに使用される熱可塑性樹脂の可塑化温
度にて溶融しないものを用いる。 (3)複合シートの製造方法について(請求項3,4) 請求項3または4に記載の発明において、上記した繊維
質シートと前記した繊維強化熱可塑性樹脂シートとを相
互に積層一体化して複合シートを製造する方法として
は、接着剤により決着する方法や、繊維強化熱可塑性樹
脂を加熱可塑化してピンチロール等により繊維強化熱可
塑性樹脂シートと繊維質シートを圧接し、繊維質シート
中の繊維を繊維強化熱可塑性樹脂シート中の熱可塑性樹
脂中に埋設することによって接着する方法が挙げられ
る。いずれの場合も、成形された複合シートはその界面
が容易に剥離しない状態でなければならないことは勿
論、繊維質シートが全て繊維強化熱可塑性樹脂シート中
に埋設されている状態であってはならない。繊維質シー
トの厚み方向で言えば、その70〜95%が、複合シー
ト化された状態において元の状態のまま、すなわち樹脂
中に埋設されていない状態であることが好ましい。この
非埋設割合が70%以下であると発泡層側の材料破壊に
よって界面が剥離しやすくなり、95%以上であると繊
維強化熱可塑性樹脂中側に埋設される繊維の本数が少な
くなるためか、繊維の抜けによって界面が剥離しやすく
なる傾向にあることが確かめられている。
【0038】(4)発泡性かつ架橋性樹脂組成物につい
て 本発明において用いられる発泡性かつ架橋性樹脂組成物
は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれでもよ
く、それぞれについて以下に述べる。
て 本発明において用いられる発泡性かつ架橋性樹脂組成物
は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれでもよ
く、それぞれについて以下に述べる。
【0039】(4−1)発泡性かつ架橋性樹脂組成物と
して熱硬化性樹脂を用いる場合 架橋性樹脂としては、発泡後、もしくは発泡しつつ、架
橋するように配合したものが使用可能である。すなわ
ち、 A.発泡温度以上の温度で架橋(硬化もしくは加硫)す
るように配合したもの B.加熱以外の手段により架橋(硬化もしくは加硫)す
るように配合したものが使用可能である。
して熱硬化性樹脂を用いる場合 架橋性樹脂としては、発泡後、もしくは発泡しつつ、架
橋するように配合したものが使用可能である。すなわ
ち、 A.発泡温度以上の温度で架橋(硬化もしくは加硫)す
るように配合したもの B.加熱以外の手段により架橋(硬化もしくは加硫)す
るように配合したものが使用可能である。
【0040】(4−1−1)発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の熱硬化性樹脂 発泡性かつ架橋性樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂に
は、加熱により架橋構造を形成する樹脂に、発泡性を発
現する配合物を混合したものの全てを利用することがで
きる。この場合の熱硬化性樹脂の具体例としては、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、
ポリアクリル樹脂、発泡性ゴム、ジアリールフタレート
樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることが
できる。
物の熱硬化性樹脂 発泡性かつ架橋性樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂に
は、加熱により架橋構造を形成する樹脂に、発泡性を発
現する配合物を混合したものの全てを利用することがで
きる。この場合の熱硬化性樹脂の具体例としては、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、
ポリアクリル樹脂、発泡性ゴム、ジアリールフタレート
樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることが
できる。
【0041】これらのうち、樹脂が発泡に適する伸長粘
度である時間(硬化反応時間)を比較的長くすることが
できてプロセスに容易に適用可能な、フェノール樹脂、
ポリウレタン樹脂、発泡性ゴム等を使用することがより
好ましい。
度である時間(硬化反応時間)を比較的長くすることが
できてプロセスに容易に適用可能な、フェノール樹脂、
ポリウレタン樹脂、発泡性ゴム等を使用することがより
好ましい。
【0042】また、発泡性を付与するためには、例えば
アゾジカルボンアミドのような有機系分解型発泡剤、フ
ロン、エタノール、塩化メチレンのような物理発泡剤を
樹脂に混合してもよいし、あるいは、樹脂の硬化過程で
生成する低分子量物質、例えばフェノール樹脂の水蒸
気、水分を含むポリオールを用いたポリウレタン樹脂の
二酸化炭素等も利用することができる。
アゾジカルボンアミドのような有機系分解型発泡剤、フ
ロン、エタノール、塩化メチレンのような物理発泡剤を
樹脂に混合してもよいし、あるいは、樹脂の硬化過程で
生成する低分子量物質、例えばフェノール樹脂の水蒸
気、水分を含むポリオールを用いたポリウレタン樹脂の
二酸化炭素等も利用することができる。
【0043】また、気泡を最適化するため、上記した樹
脂に対してポリシロキサン−ポリオキシレンブロックコ
ポリマー等の整泡剤、界面活性剤、炭酸カルシウムのよ
うな起泡剤を添加してもよい。
脂に対してポリシロキサン−ポリオキシレンブロックコ
ポリマー等の整泡剤、界面活性剤、炭酸カルシウムのよ
うな起泡剤を添加してもよい。
【0044】(4−1−2)発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の発泡剤 発泡性かつ架橋性樹脂組成物に用いられる発泡剤として
は、当該樹脂組成物を中空状体に発泡させながら供給す
る方法を採用する場合、もしくは複合シートの繊維質シ
ートに塗布・含浸させるのとほぼ同時に発泡させる場
合、熱により化学分解してガスを生成する分解型発泡剤
と、揮発性液体のガス化を利用する揮発型発泡剤の双方
を用いることができる。また、熱硬化性樹脂を未硬化の
状態で混練しながら二酸化炭素や窒素などのガスを圧入
し、熱硬化性樹脂中に分散させ、圧を開放して発泡させ
てもよい。なお、前記したように、また、次項で詳述す
るように、硬化反応過程で発生する低分子量物質、すな
わち水蒸気、二酸化炭素の利用も可能である。
物の発泡剤 発泡性かつ架橋性樹脂組成物に用いられる発泡剤として
は、当該樹脂組成物を中空状体に発泡させながら供給す
る方法を採用する場合、もしくは複合シートの繊維質シ
ートに塗布・含浸させるのとほぼ同時に発泡させる場
合、熱により化学分解してガスを生成する分解型発泡剤
と、揮発性液体のガス化を利用する揮発型発泡剤の双方
を用いることができる。また、熱硬化性樹脂を未硬化の
状態で混練しながら二酸化炭素や窒素などのガスを圧入
し、熱硬化性樹脂中に分散させ、圧を開放して発泡させ
てもよい。なお、前記したように、また、次項で詳述す
るように、硬化反応過程で発生する低分子量物質、すな
わち水蒸気、二酸化炭素の利用も可能である。
【0045】分解型発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン酸バリ
ウム、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン酸バリ
ウム、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。
【0046】揮発型発泡剤としては、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素、塩化メチル、二塩化メチレンなどの塩素化脂肪族炭
化水素、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、2,
2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンなどのフロンガス等
が挙げられる。
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素、塩化メチル、二塩化メチレンなどの塩素化脂肪族炭
化水素、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、2,
2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンなどのフロンガス等
が挙げられる。
【0047】ここで、樹脂に対する発泡剤の配合量につ
いては、発泡剤や反応種類によって発生するガス量が異
なるので適宜調整しなければならないが、架橋性樹脂1
00重量部に対して、0.5〜15重量部の範囲で配合
するのが好ましい。発泡剤の配合量が少なすぎると、発
泡した成形体が得られず、また、発泡剤の配合量が多す
ぎると、セルが破泡して緻密なセルが得られない。例え
ばアゾジカルボンアミドを用いて発泡倍率10倍の樹脂
発泡体を製造する場合、樹脂100重量部に対して5〜
7.5重量部の配合とするのが適当である。
いては、発泡剤や反応種類によって発生するガス量が異
なるので適宜調整しなければならないが、架橋性樹脂1
00重量部に対して、0.5〜15重量部の範囲で配合
するのが好ましい。発泡剤の配合量が少なすぎると、発
泡した成形体が得られず、また、発泡剤の配合量が多す
ぎると、セルが破泡して緻密なセルが得られない。例え
ばアゾジカルボンアミドを用いて発泡倍率10倍の樹脂
発泡体を製造する場合、樹脂100重量部に対して5〜
7.5重量部の配合とするのが適当である。
【0048】(4−1−3)硬化反応過程で発泡するよ
うに配合した組成物について 具体例としては、硬化反応が完結する前に低分子量物質
(ガス)が発生する樹脂において、発泡させて賦形した
後、架橋(硬化)を完結させる方法が挙げられる。この
方法における低分子量物質としては、フェノール樹脂に
おいては、縮合水、ポリウレタン樹脂においては、ポリ
オール中に含まれる水分とイソシアネートとの反応によ
る二酸化炭素が挙げられる。
うに配合した組成物について 具体例としては、硬化反応が完結する前に低分子量物質
(ガス)が発生する樹脂において、発泡させて賦形した
後、架橋(硬化)を完結させる方法が挙げられる。この
方法における低分子量物質としては、フェノール樹脂に
おいては、縮合水、ポリウレタン樹脂においては、ポリ
オール中に含まれる水分とイソシアネートとの反応によ
る二酸化炭素が挙げられる。
【0049】また、硬化反応を行う温度以下で、前記し
た分解型発泡剤により発泡させて、更に硬化(加硫)を
行うことも可能である。発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
得る方法としては、中空状体内に発泡させながら発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を供給する場合、および、中空状
体の内部に供給して複合シートの繊維質シートに含浸、
保持させるのとほぼ同時に発泡させる場合、主材料とな
る架橋性樹脂に、発泡剤、必要に応じて架橋助剤、その
他前記した熱安定剤、滑剤、充填材などの副材料を、ニ
ーダーなどの混合装置で配合する方法を挙げることがで
きる。
た分解型発泡剤により発泡させて、更に硬化(加硫)を
行うことも可能である。発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
得る方法としては、中空状体内に発泡させながら発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を供給する場合、および、中空状
体の内部に供給して複合シートの繊維質シートに含浸、
保持させるのとほぼ同時に発泡させる場合、主材料とな
る架橋性樹脂に、発泡剤、必要に応じて架橋助剤、その
他前記した熱安定剤、滑剤、充填材などの副材料を、ニ
ーダーなどの混合装置で配合する方法を挙げることがで
きる。
【0050】一方、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を中空
状体内に供給した後に発泡させる場合には、中空状体内
に供給しやすい適宜な形状、例えばシート状、ペレット
状、あるいは棒状等にあらかじめ加工してもよい。
状体内に供給した後に発泡させる場合には、中空状体内
に供給しやすい適宜な形状、例えばシート状、ペレット
状、あるいは棒状等にあらかじめ加工してもよい。
【0051】また、主材料と発泡剤、過酸化物、その他
の副材料は、別々のホッパーや供給口から押出機へ供給
され、押出機内部で混練させつつ発泡性かつ架橋性樹脂
組成物としてもよいが、発泡剤の分散を均一化するため
には、あらかじめ配合を行っておく方が好ましい。
の副材料は、別々のホッパーや供給口から押出機へ供給
され、押出機内部で混練させつつ発泡性かつ架橋性樹脂
組成物としてもよいが、発泡剤の分散を均一化するため
には、あらかじめ配合を行っておく方が好ましい。
【0052】また、ポリウレタン樹脂のように2成分系
の樹脂を用いる場合には、2成分を急速混合し、しかる
後、発泡硬化前に吐出してもよい。 (4−1−4)発泡性かつ架橋性樹脂組成物の発泡倍率 発泡性かつ架橋性樹脂組成物の発泡倍率としては、製造
品に要求される強度や比重、使用する樹脂の種類などで
適宜選択されるが、1.2〜20倍の範囲が好ましく、
2〜10倍の範囲が特に好ましい。発泡倍率が1.2未
満の場合には、発泡させることによる軽量化の効果は小
さく、発泡倍率が20倍を超える場合には、強度が極め
て低くなる。
の樹脂を用いる場合には、2成分を急速混合し、しかる
後、発泡硬化前に吐出してもよい。 (4−1−4)発泡性かつ架橋性樹脂組成物の発泡倍率 発泡性かつ架橋性樹脂組成物の発泡倍率としては、製造
品に要求される強度や比重、使用する樹脂の種類などで
適宜選択されるが、1.2〜20倍の範囲が好ましく、
2〜10倍の範囲が特に好ましい。発泡倍率が1.2未
満の場合には、発泡させることによる軽量化の効果は小
さく、発泡倍率が20倍を超える場合には、強度が極め
て低くなる。
【0053】(4−2)発泡性かつ架橋性樹脂組成物と
して熱可塑性樹脂を用いる場合 熱可塑性樹脂としては、発泡後、もしくは発泡しつつ、
架橋するように配合したものが使用可能である。すなわ
ち、 A.発泡温度以上の温度で架橋するように配合したもの B.加熱以外の手段により架橋するように配合したもの が使用可能である。
して熱可塑性樹脂を用いる場合 熱可塑性樹脂としては、発泡後、もしくは発泡しつつ、
架橋するように配合したものが使用可能である。すなわ
ち、 A.発泡温度以上の温度で架橋するように配合したもの B.加熱以外の手段により架橋するように配合したもの が使用可能である。
【0054】(4−2−1)発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の熱可塑性樹脂 本発明における発泡性かつ熱可塑性樹脂組成物に用いら
れる熱可塑性樹脂としては、繊維強化熱可塑性樹脂シー
トに用いられる熱可塑性樹脂と同様のものが使用可能で
あるが、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いられる熱可
塑性樹脂と熱融着可能である熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。
物の熱可塑性樹脂 本発明における発泡性かつ熱可塑性樹脂組成物に用いら
れる熱可塑性樹脂としては、繊維強化熱可塑性樹脂シー
トに用いられる熱可塑性樹脂と同様のものが使用可能で
あるが、繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いられる熱可
塑性樹脂と熱融着可能である熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。
【0055】具体的には、繊維強化熱可塑性樹脂シート
に用いるものと同じ種類の熱可塑性樹脂(同じモノマー
より重合された熱可塑性樹脂)を用いることが好まし
い。繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いる樹脂と異なる
樹脂を用いる場合の組み合わせとしては、例えば、ポリ
エチレンとポリプロピレン、ポリエチレンと酢酸ビニル
−エチレン共重合体、ポリエチレンと塩素化ポリエチレ
ン、ポリスチレンとアクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリスチレンとアクリロニトリル−ス
チレン共重合体、ポリ塩化ビニルと塩素化ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニルとエチレン−塩化ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニルと酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニルとウレタン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニルとポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル
とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、
ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレ
ート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体とアクリロニトリル−スチレン共重合体などが挙げら
れる。また、熱可塑性樹脂と変性した同じ種類の熱可塑
性樹脂の組み合わせも使用可能である。この例として
は、ポリエチレンとシラン変性ポリエチレン、ポリエチ
レンとアクリル酸変性ポリプロピレン、ポリエチレンと
マレイン酸変性ポリエチレンなどが挙げられる。
に用いるものと同じ種類の熱可塑性樹脂(同じモノマー
より重合された熱可塑性樹脂)を用いることが好まし
い。繊維強化熱可塑性樹脂シートに用いる樹脂と異なる
樹脂を用いる場合の組み合わせとしては、例えば、ポリ
エチレンとポリプロピレン、ポリエチレンと酢酸ビニル
−エチレン共重合体、ポリエチレンと塩素化ポリエチレ
ン、ポリスチレンとアクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリスチレンとアクリロニトリル−ス
チレン共重合体、ポリ塩化ビニルと塩素化ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニルとエチレン−塩化ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニルと酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポ
リ塩化ビニルとウレタン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニルとポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル
とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、
ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレ
ート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体とアクリロニトリル−スチレン共重合体などが挙げら
れる。また、熱可塑性樹脂と変性した同じ種類の熱可塑
性樹脂の組み合わせも使用可能である。この例として
は、ポリエチレンとシラン変性ポリエチレン、ポリエチ
レンとアクリル酸変性ポリプロピレン、ポリエチレンと
マレイン酸変性ポリエチレンなどが挙げられる。
【0056】(4−2−2)発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の発泡剤 発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物に用いられる発
泡剤としては、樹脂を中空状体内に発泡させながら供給
する方法を採用する場合、および、複合シートの繊維質
シートに樹脂を塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡さ
せる場合には、熱により化学分解してガスを生成する分
解型発泡剤と、揮発性液体のガス化を利用する揮発型発
泡剤を使用することができる。また、熱可塑性樹脂を溶
融温度以上で混練しながら二酸化炭素や窒素などのガス
を圧入し、熱可塑性樹脂中に分散させ、圧を解放して発
泡させてもよい。
物の発泡剤 発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物に用いられる発
泡剤としては、樹脂を中空状体内に発泡させながら供給
する方法を採用する場合、および、複合シートの繊維質
シートに樹脂を塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡さ
せる場合には、熱により化学分解してガスを生成する分
解型発泡剤と、揮発性液体のガス化を利用する揮発型発
泡剤を使用することができる。また、熱可塑性樹脂を溶
融温度以上で混練しながら二酸化炭素や窒素などのガス
を圧入し、熱可塑性樹脂中に分散させ、圧を解放して発
泡させてもよい。
【0057】一方、中空状体内に樹脂を供給した後に発
泡させる方法を採用する場合、および、複合シートの繊
維質シートにあらかじめ含浸させて発泡性複合シートと
して用いる場合には、分解型発泡剤を使用できる。な
お、中空状体内に樹脂を供給した後に発泡させる場合、
熱可塑性樹脂に揮発性液体や二酸化炭素、窒素等を溶け
込ませて分散させた、いわゆる発泡ビーズを使用しても
よい。
泡させる方法を採用する場合、および、複合シートの繊
維質シートにあらかじめ含浸させて発泡性複合シートと
して用いる場合には、分解型発泡剤を使用できる。な
お、中空状体内に樹脂を供給した後に発泡させる場合、
熱可塑性樹脂に揮発性液体や二酸化炭素、窒素等を溶け
込ませて分散させた、いわゆる発泡ビーズを使用しても
よい。
【0058】分解型発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン酸バリ
ウム、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、p,p′−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン酸バリ
ウム、トリヒドラジノトリアジン、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。
【0059】揮発型発泡剤としては、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素、塩化メチル、二塩化メチレンなどの塩素化脂肪族炭
化水素、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、2,
2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンなどのフロンガス等
を挙げることができる。
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素、塩化メチル、二塩化メチレンなどの塩素化脂肪族炭
化水素、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、2,
2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,
1,1,2−テトラフルオロエタンなどのフロンガス等
を挙げることができる。
【0060】発泡剤の種類によって発生するガス量は異
なるので、熱可塑性樹脂に対する配合量は適宜調整しな
ければならないが、熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.5〜15重量部の範囲で配合することが好ましい。
発泡剤の配合量が少なすぎると発泡した成形体は得られ
ず、また、発泡剤の配合量が多すぎるとセルが破泡して
緻密なセルが得られない。例えばアゾジカルボンアミド
を用いて発泡倍率10倍の熱可塑性樹脂発泡体を製造す
る場合、樹脂100重量部に対して発泡剤を5〜7.5
重量部混合するのが適当である。
なるので、熱可塑性樹脂に対する配合量は適宜調整しな
ければならないが、熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.5〜15重量部の範囲で配合することが好ましい。
発泡剤の配合量が少なすぎると発泡した成形体は得られ
ず、また、発泡剤の配合量が多すぎるとセルが破泡して
緻密なセルが得られない。例えばアゾジカルボンアミド
を用いて発泡倍率10倍の熱可塑性樹脂発泡体を製造す
る場合、樹脂100重量部に対して発泡剤を5〜7.5
重量部混合するのが適当である。
【0061】(4−2−3)発泡温度以上の温度で架橋
するように配合した樹脂組成物について このような発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物を作
る方法の具体例としては、含有する発泡剤の分解温度以
上の分解温度を有する有機過酸化物を配合し、発泡させ
て賦形した後、この有機過酸化物の分解によって発生す
る遊離ラジカルによって架橋を行う方法を挙げることが
できる。
するように配合した樹脂組成物について このような発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物を作
る方法の具体例としては、含有する発泡剤の分解温度以
上の分解温度を有する有機過酸化物を配合し、発泡させ
て賦形した後、この有機過酸化物の分解によって発生す
る遊離ラジカルによって架橋を行う方法を挙げることが
できる。
【0062】この方法に用いる有機過酸化物としては、
ジクミルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイドや、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンなどを挙げることができる。また、必要で
あれば、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレートと
いった多官能基を有するモノマーや、キノンジオキシ
ム、ベンゾキノンジオキシムといったオキシム・ニトロ
ソ化合物などの架橋助剤を使用し、架橋を促進させても
よい。
ジクミルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイドや、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンなどを挙げることができる。また、必要で
あれば、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレートと
いった多官能基を有するモノマーや、キノンジオキシ
ム、ベンゾキノンジオキシムといったオキシム・ニトロ
ソ化合物などの架橋助剤を使用し、架橋を促進させても
よい。
【0063】この方法で使用できる発泡剤と有機過酸化
物の組み合わせとしては、例えば発泡剤にアゾジカルボ
ンアミドを用いる場合、有機過酸化物には、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイドや、メタンハイド
ロパーオキサイドなどを用いるのが好ましく、また、発
泡剤に重炭酸ナトリウムを用いる場合、有機過酸化物に
はジクミルパーオキサイドやジ−t−ブチルパーオキサ
イドなどを用いるのが好ましい。
物の組み合わせとしては、例えば発泡剤にアゾジカルボ
ンアミドを用いる場合、有機過酸化物には、ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイドや、メタンハイド
ロパーオキサイドなどを用いるのが好ましく、また、発
泡剤に重炭酸ナトリウムを用いる場合、有機過酸化物に
はジクミルパーオキサイドやジ−t−ブチルパーオキサ
イドなどを用いるのが好ましい。
【0064】このような発泡温度以上の温度で架橋する
ように配合した発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物
を得る方法としては、中空状体内に樹脂組成物を発泡さ
せながら供給する場合、および、複合シートの繊維質シ
ートに塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡させる場合
には、主材料となる熱可塑性樹脂に、発泡剤、過酸化
物、必要に応じて架橋助剤、その他前記した熱安定剤、
滑剤、充填材などの副材料を、ミキサー、タンブラーな
どの攪拌装置で配合する方法を採用することができる。
また、これらの材料を、発泡剤および過酸化物を分解さ
せないように混練もしくは造粒し、一旦ペレット化して
もよい。
ように配合した発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物
を得る方法としては、中空状体内に樹脂組成物を発泡さ
せながら供給する場合、および、複合シートの繊維質シ
ートに塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡させる場合
には、主材料となる熱可塑性樹脂に、発泡剤、過酸化
物、必要に応じて架橋助剤、その他前記した熱安定剤、
滑剤、充填材などの副材料を、ミキサー、タンブラーな
どの攪拌装置で配合する方法を採用することができる。
また、これらの材料を、発泡剤および過酸化物を分解さ
せないように混練もしくは造粒し、一旦ペレット化して
もよい。
【0065】一方、発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂を
中空状体内に供給した後に発泡させる場合、中空状体内
に供給しやすい形状、すなわちシート状、ペレット状ま
たは棒状にあらかじめ加工してもよい。
中空状体内に供給した後に発泡させる場合、中空状体内
に供給しやすい形状、すなわちシート状、ペレット状ま
たは棒状にあらかじめ加工してもよい。
【0066】また、主材料と発泡剤、過酸化物およびそ
の他の副材料は、別々のホッパーや供給口から押出機へ
供給され、押出機内部で混練させつつ発泡性熱可塑性樹
脂組成物としてもよいが、発泡剤の分散を均一化するた
めには、あらかじめ配合を行っておく方が好ましい。
の他の副材料は、別々のホッパーや供給口から押出機へ
供給され、押出機内部で混練させつつ発泡性熱可塑性樹
脂組成物としてもよいが、発泡剤の分散を均一化するた
めには、あらかじめ配合を行っておく方が好ましい。
【0067】(4−2−4)加熱以外の手段により架橋
するように配合した樹脂組成物について このような発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物を架
橋させる具体的な方法例としては、発泡させて賦形し
た後、電子線により架橋を行う、いわゆる電子線架橋
と、水架橋性に変性された熱可塑性樹脂を用いた配合
を発泡させて、賦形した後、水処理して架橋を行う方法
を挙げることができる。
するように配合した樹脂組成物について このような発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹脂組成物を架
橋させる具体的な方法例としては、発泡させて賦形し
た後、電子線により架橋を行う、いわゆる電子線架橋
と、水架橋性に変性された熱可塑性樹脂を用いた配合
を発泡させて、賦形した後、水処理して架橋を行う方法
を挙げることができる。
【0068】電子線架橋について 電子線架橋とは、賦形した繊維強化樹脂発泡体に電子線
を照射することによって架橋を行うことを言い、電子線
だけでは架橋が不十分な場合(分解性樹脂の場合)、前
述の有機過酸化物や架橋助剤を配合してもよい。
を照射することによって架橋を行うことを言い、電子線
だけでは架橋が不十分な場合(分解性樹脂の場合)、前
述の有機過酸化物や架橋助剤を配合してもよい。
【0069】このような発泡性かつ架橋性の熱可塑性樹
脂組成物を得る方法としては、発泡剤と、必要に応じて
配合した有機過酸化物が分解しないように、主材料に対
して配合し、あるいはペレットなどに加工して得ること
ができる。
脂組成物を得る方法としては、発泡剤と、必要に応じて
配合した有機過酸化物が分解しないように、主材料に対
して配合し、あるいはペレットなどに加工して得ること
ができる。
【0070】水架橋性に変性された樹脂を用い、水処
理により架橋する場合について 水架橋性に変性された熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂
に有機過酸化物とビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシランなどのシランカップリング剤を加熱混
練し、シラングラフトさせて得られ、水処理によって架
橋する熱可塑性樹脂である。ここで水処理とは、加湿す
ることや、蒸気中、湯水中につけるなどの処理である。
理により架橋する場合について 水架橋性に変性された熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂
に有機過酸化物とビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシランなどのシランカップリング剤を加熱混
練し、シラングラフトさせて得られ、水処理によって架
橋する熱可塑性樹脂である。ここで水処理とは、加湿す
ることや、蒸気中、湯水中につけるなどの処理である。
【0071】このような発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
得る方法としては、水架橋性の熱可塑性樹脂が架橋しな
いように水分管理した状態で、配合ないしはペレットな
どに加工することによって得られる。
得る方法としては、水架橋性の熱可塑性樹脂が架橋しな
いように水分管理した状態で、配合ないしはペレットな
どに加工することによって得られる。
【0072】(4−2−5)発泡性かつ架橋性の(熱可
塑性)樹脂組成物の発泡倍率 熱可塑性樹脂を主材料とする発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の発泡倍率としては、製造品に要求される強度や比
重、使用する樹脂の種類などで適宜に選択されるが、
1.2〜20倍の範囲が好ましく、2〜10倍の範囲が
特に好ましい。発泡倍率が1.2未満であると、発泡さ
せることによる軽量化の効果が乏しく、発泡倍率が20
倍を超えると強度が非常に弱いものとなる。
塑性)樹脂組成物の発泡倍率 熱可塑性樹脂を主材料とする発泡性かつ架橋性樹脂組成
物の発泡倍率としては、製造品に要求される強度や比
重、使用する樹脂の種類などで適宜に選択されるが、
1.2〜20倍の範囲が好ましく、2〜10倍の範囲が
特に好ましい。発泡倍率が1.2未満であると、発泡さ
せることによる軽量化の効果が乏しく、発泡倍率が20
倍を超えると強度が非常に弱いものとなる。
【0073】(4−3)発泡性かつ架橋性樹脂組成物の
架橋割合について 本発明において、「架橋させる」とは「架橋している状
態にする」と言うことであり、「架橋している」とは、
概ね1,000以上の分子量を有する分子鎖が、他の同
等以上の分子量を有する分子鎖と化学結合を有している
ということを言う。
架橋割合について 本発明において、「架橋させる」とは「架橋している状
態にする」と言うことであり、「架橋している」とは、
概ね1,000以上の分子量を有する分子鎖が、他の同
等以上の分子量を有する分子鎖と化学結合を有している
ということを言う。
【0074】本発明において、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物に熱硬化性樹脂を用いる場合、発泡性かつ架橋性樹
脂組成物よりなる内部発泡層の重量65%以上が、ま
た、熱可塑性樹脂を用いる場合では、同じく内部発泡層
の重量50%以上が、架橋構造となっているものを言
う。
成物に熱硬化性樹脂を用いる場合、発泡性かつ架橋性樹
脂組成物よりなる内部発泡層の重量65%以上が、ま
た、熱可塑性樹脂を用いる場合では、同じく内部発泡層
の重量50%以上が、架橋構造となっているものを言
う。
【0075】(4−3−1)本発明における架橋割合の
定義 本発明において、上記の架橋割合はゲル分率の測定値に
よって定義付ける。ゲル分率とは、化学的に架橋し、三
次元網目構造となっている樹脂成分の重量割合であり、
無架橋樹脂を溶解し、かつ、架橋樹脂を溶解しない溶剤
を用い、無架橋樹脂を除去し、残留分を計測することに
よって知ることができる。すなわち、
定義 本発明において、上記の架橋割合はゲル分率の測定値に
よって定義付ける。ゲル分率とは、化学的に架橋し、三
次元網目構造となっている樹脂成分の重量割合であり、
無架橋樹脂を溶解し、かつ、架橋樹脂を溶解しない溶剤
を用い、無架橋樹脂を除去し、残留分を計測することに
よって知ることができる。すなわち、
【0076】
【数1】
【0077】なお、本発明では、成形品の内部発泡層の
みを測定する。また、繊維や充填材等を発泡層内に含む
場合にはその重量を除いたものを残留分重量とすること
は言うまでもない。
みを測定する。また、繊維や充填材等を発泡層内に含む
場合にはその重量を除いたものを残留分重量とすること
は言うまでもない。
【0078】(4−3−2)熱硬化性樹脂の架橋割合の
具体的な測定方法の例 例えばフェノール樹脂のゲル分率を測定する場合には、
25°Cのトルエン:メタノール:メチルエチルケトン
=1:1:1の混合溶媒中に、測定対象を24時間浸漬
することにより無架橋成分を溶解させ、溶解前後の重量
を測定すればよい。
具体的な測定方法の例 例えばフェノール樹脂のゲル分率を測定する場合には、
25°Cのトルエン:メタノール:メチルエチルケトン
=1:1:1の混合溶媒中に、測定対象を24時間浸漬
することにより無架橋成分を溶解させ、溶解前後の重量
を測定すればよい。
【0079】(4−3−3)熱可塑性樹脂の架橋割合の
具体的な測定方法の例 例えばポリプロピレンのゲル分率を測定する場合、12
0°Cのキシレン中に測定対象を24時間浸漬すること
により無架橋成分を溶解させ、また、ポリ塩化ビニルの
ゲル分率の測定にあっては、25°Cのメチルエチルケ
トン中に測定対象を48時間浸漬することによって無架
橋成分を溶解させ、溶解前後の重量を測定すればよい。
具体的な測定方法の例 例えばポリプロピレンのゲル分率を測定する場合、12
0°Cのキシレン中に測定対象を24時間浸漬すること
により無架橋成分を溶解させ、また、ポリ塩化ビニルの
ゲル分率の測定にあっては、25°Cのメチルエチルケ
トン中に測定対象を48時間浸漬することによって無架
橋成分を溶解させ、溶解前後の重量を測定すればよい。
【0080】(5)繊維強化樹脂発泡体の製造について (5−1)繊維強化熱可塑性樹脂シートまたは複合シー
トもしくは発泡性複合シートの中空状体への賦形 本発明で言う「中空状体」とは、シートの端部どうしが
突き合わされ、または重ね合わされた状態で筒状に賦形
されているものを言い、また、この「中空状体」には、
シートの端部どうしに若干の隙間を生じている状態もが
含まれる。
トもしくは発泡性複合シートの中空状体への賦形 本発明で言う「中空状体」とは、シートの端部どうしが
突き合わされ、または重ね合わされた状態で筒状に賦形
されているものを言い、また、この「中空状体」には、
シートの端部どうしに若干の隙間を生じている状態もが
含まれる。
【0081】上記した各シートを中空状体に賦形する方
法としては、合成樹脂製のシューやロールなどを用いて
シートを徐々に曲げていく方法を挙げることができる。
中空状体に賦形する際には、シートの割れや裂けを防ぐ
ために、遠赤外線ヒーターやブロアーなどでシートを加
熱し、熱可塑性樹脂を軟化状態としながら賦形を行うこ
とが好ましい。また、上記各シートを中空状体に賦形す
る他の方法として、シートが徐々に曲げられて、次第に
中空状体に賦形されるような形状を持つシート通路を設
けた金型を用い、その金型のシート通路内にシートを導
く方法を採用することができる。
法としては、合成樹脂製のシューやロールなどを用いて
シートを徐々に曲げていく方法を挙げることができる。
中空状体に賦形する際には、シートの割れや裂けを防ぐ
ために、遠赤外線ヒーターやブロアーなどでシートを加
熱し、熱可塑性樹脂を軟化状態としながら賦形を行うこ
とが好ましい。また、上記各シートを中空状体に賦形す
る他の方法として、シートが徐々に曲げられて、次第に
中空状体に賦形されるような形状を持つシート通路を設
けた金型を用い、その金型のシート通路内にシートを導
く方法を採用することができる。
【0082】ここで、上述した軟化状態とは、JIS
K7206に準じて測定されたビカット軟化温度以上
に、熱可塑性樹脂が加熱された状態を言う。一般的に
は、熱可塑性樹脂が変形を始め、機械的性質が低下する
温度まで加熱された状態を指す。
K7206に準じて測定されたビカット軟化温度以上
に、熱可塑性樹脂が加熱された状態を言う。一般的に
は、熱可塑性樹脂が変形を始め、機械的性質が低下する
温度まで加熱された状態を指す。
【0083】また、前記した「可塑状態」とは外力によ
って容易に変形できる状態のことを言い、温度としてそ
の範囲を示すと、使用する熱可塑性樹脂によって異なる
が、概ね、上記ビカット軟化温度+30°C以上、樹脂
が分解劣化する温度以下がその範囲と言える。
って容易に変形できる状態のことを言い、温度としてそ
の範囲を示すと、使用する熱可塑性樹脂によって異なる
が、概ね、上記ビカット軟化温度+30°C以上、樹脂
が分解劣化する温度以下がその範囲と言える。
【0084】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートまたは
複合シートもしくは発泡性複合シートの中空状体への賦
形は、シート1枚のみで行ってもよいし、複数枚のシー
トを用いてその全体で中空状体を形成してもよい。複数
枚のシートで1つの中空状体に賦形する場合、各シート
の端面どうしを突き合わせてもよいし、端部どうしを相
互に重ね合わせてもよい。ただし、複数枚の複合シート
を用いて1つの中空状体を得る場合に、その各シートを
重ね合わせるときには、重ね合わせる面には繊維質シー
トを配さず、繊維強化熱可塑性樹脂シートどうしが直接
重ね合わされるようにする必要がある。
複合シートもしくは発泡性複合シートの中空状体への賦
形は、シート1枚のみで行ってもよいし、複数枚のシー
トを用いてその全体で中空状体を形成してもよい。複数
枚のシートで1つの中空状体に賦形する場合、各シート
の端面どうしを突き合わせてもよいし、端部どうしを相
互に重ね合わせてもよい。ただし、複数枚の複合シート
を用いて1つの中空状体を得る場合に、その各シートを
重ね合わせるときには、重ね合わせる面には繊維質シー
トを配さず、繊維強化熱可塑性樹脂シートどうしが直接
重ね合わされるようにする必要がある。
【0085】(5−2)発泡性かつ架橋性樹脂組成物に
熱硬化性樹脂を用いた場合の、樹脂組成物の中空状体内
への供給方法並びに発泡方法 液体状の架橋性樹脂を使用する場合には、液状混合組成
物のノズルを中空状体の内面側に配置し、架橋性樹脂を
吐出する方法を挙げることができる。
熱硬化性樹脂を用いた場合の、樹脂組成物の中空状体内
への供給方法並びに発泡方法 液体状の架橋性樹脂を使用する場合には、液状混合組成
物のノズルを中空状体の内面側に配置し、架橋性樹脂を
吐出する方法を挙げることができる。
【0086】中空状体内に発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を発泡させながら供給する方法を採用する場合、およ
び、複合シートの繊維質シートに塗布、含浸させるのと
ほぼ同時に発泡させる場合には、混合機内において、分
解型発泡剤もしくは揮発型発泡剤を含有する架橋性樹脂
組成物、もしくは、低分子量分解物質を生成し発泡する
架橋性樹脂組成物を、ガス発生温度以上で、かつ、架橋
しない温度で混合し、発生したガスを樹脂中に分散さ
せ、その組成物の硬化温度以下に温度調整したノズルよ
り中空状体内に供給する。
を発泡させながら供給する方法を採用する場合、およ
び、複合シートの繊維質シートに塗布、含浸させるのと
ほぼ同時に発泡させる場合には、混合機内において、分
解型発泡剤もしくは揮発型発泡剤を含有する架橋性樹脂
組成物、もしくは、低分子量分解物質を生成し発泡する
架橋性樹脂組成物を、ガス発生温度以上で、かつ、架橋
しない温度で混合し、発生したガスを樹脂中に分散さ
せ、その組成物の硬化温度以下に温度調整したノズルよ
り中空状体内に供給する。
【0087】あるいは、固体状の架橋性樹脂を溶融温度
以上で混練しながら、二酸化炭素や窒素などのガスを圧
入し、樹脂中に分散させ、樹脂の溶融温度以上に温度調
節したノズルより中空状体内部に押出供給してもよい。
以上で混練しながら、二酸化炭素や窒素などのガスを圧
入し、樹脂中に分散させ、樹脂の溶融温度以上に温度調
節したノズルより中空状体内部に押出供給してもよい。
【0088】一方、中空状体内に発泡性かつ架橋性樹脂
組成物を供給した後、発泡させる場合、吐出もしくは押
出機ノズルを中空状体に賦形された繊維強化熱可塑性樹
脂シートの内面側に置き、発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を塗布するか、もしくは溶融温度以上で硬化温度以下、
かつ、発泡剤の分解温度以下で押出す方法や、あらかじ
め製造したシート状またはペレット状、あるいは棒状の
発泡性かつ架橋性樹脂組成物を、中空状体内に連続的に
供給する方法などを挙げることができる。
組成物を供給した後、発泡させる場合、吐出もしくは押
出機ノズルを中空状体に賦形された繊維強化熱可塑性樹
脂シートの内面側に置き、発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を塗布するか、もしくは溶融温度以上で硬化温度以下、
かつ、発泡剤の分解温度以下で押出す方法や、あらかじ
め製造したシート状またはペレット状、あるいは棒状の
発泡性かつ架橋性樹脂組成物を、中空状体内に連続的に
供給する方法などを挙げることができる。
【0089】以上のように中空状体内に発泡性かつ架橋
性樹脂組成物を供給した後に発泡させる方法としては、
中空状体をその内部に供給した樹脂組成物とともに高温
に加熱した金型内に挿入する方法や、中空状体の内側に
熱風を吹き込む方法などが挙げられる。内部に熱風を吹
き込む場合には、中空状体内に樹脂を供給する供給口部
や、中空状体の外周を規制する規制体内部を通じて空気
配管を施し、中空状体内部に熱風を供給できる構造とす
る必要がある。
性樹脂組成物を供給した後に発泡させる方法としては、
中空状体をその内部に供給した樹脂組成物とともに高温
に加熱した金型内に挿入する方法や、中空状体の内側に
熱風を吹き込む方法などが挙げられる。内部に熱風を吹
き込む場合には、中空状体内に樹脂を供給する供給口部
や、中空状体の外周を規制する規制体内部を通じて空気
配管を施し、中空状体内部に熱風を供給できる構造とす
る必要がある。
【0090】また、複合シートの繊維質シートにあらか
じめ発泡性かつ架橋性樹脂組成物を塗布、含浸させた発
泡性複合シートを使用する場合、その発泡性複合シート
は、複合シートの繊維質シート積層面側に、吐出もくし
は押出機ノズルを臨ませて発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を塗布し繊維に含浸させるか、もしくは発泡性かつ架橋
性樹脂組成物をその溶融温度以上で硬化温度以下かつ発
泡剤の分解温度以下で押出積層し、プレスすることによ
り繊維間に樹脂を含浸させる方法等によって得ることが
できる。
じめ発泡性かつ架橋性樹脂組成物を塗布、含浸させた発
泡性複合シートを使用する場合、その発泡性複合シート
は、複合シートの繊維質シート積層面側に、吐出もくし
は押出機ノズルを臨ませて発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を塗布し繊維に含浸させるか、もしくは発泡性かつ架橋
性樹脂組成物をその溶融温度以上で硬化温度以下かつ発
泡剤の分解温度以下で押出積層し、プレスすることによ
り繊維間に樹脂を含浸させる方法等によって得ることが
できる。
【0091】このような発泡性複合シートの発泡性かつ
架橋性樹脂組成物を発泡させる方法としては、中空状体
内に発泡性かつ架橋性樹脂組成物を供給した後に発泡さ
せる上述した方法と全く同じ方法を採用することができ
る。
架橋性樹脂組成物を発泡させる方法としては、中空状体
内に発泡性かつ架橋性樹脂組成物を供給した後に発泡さ
せる上述した方法と全く同じ方法を採用することができ
る。
【0092】(5−3)発泡性かつ架橋性樹脂組成物と
して熱硬化性樹脂を用いた場合の、発泡した架橋性樹脂
組成物の架橋方法 発泡した後、まだ更に硬化反応(架橋反応)を完結させ
る必要のある場合には、高温に加熱した賦形金型の中空
状体(成形品)の進行方向への寸法を長くすることによ
って、加熱時間を長くする方法や、表面の繊維強化熱可
塑性樹脂シートの賦形温度以下の加熱炉で加熱する方法
を採用することができる。
して熱硬化性樹脂を用いた場合の、発泡した架橋性樹脂
組成物の架橋方法 発泡した後、まだ更に硬化反応(架橋反応)を完結させ
る必要のある場合には、高温に加熱した賦形金型の中空
状体(成形品)の進行方向への寸法を長くすることによ
って、加熱時間を長くする方法や、表面の繊維強化熱可
塑性樹脂シートの賦形温度以下の加熱炉で加熱する方法
を採用することができる。
【0093】(5−4)発泡性かつ架橋性樹脂組成物と
して熱可塑性樹脂を用いた場合の、樹脂組成物の中空状
体内への供給方法および発泡方法 熱可塑性樹脂を使用する場合、押出機のノズルを中空状
体内面側に設置し、熱可塑性樹脂を押出す方法が挙げら
れる。
して熱可塑性樹脂を用いた場合の、樹脂組成物の中空状
体内への供給方法および発泡方法 熱可塑性樹脂を使用する場合、押出機のノズルを中空状
体内面側に設置し、熱可塑性樹脂を押出す方法が挙げら
れる。
【0094】樹脂組成物を中空状体内に発泡させながら
供給する場合、および、複合シートの繊維質シートに樹
脂組成物を塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡させる
場合には、押出機内で、分解型発泡剤もしくは揮発型分
解剤を含有する発泡性かつ架橋性樹脂組成物を、ガス発
生温度以上で、かつ、架橋しない温度で混練し、発生し
たガスを熱可塑性樹脂に分散させ、その組成物の溶融温
度以上に温度調節したノズルより中空状体内部に供給す
る。
供給する場合、および、複合シートの繊維質シートに樹
脂組成物を塗布、含浸させるのとほぼ同時に発泡させる
場合には、押出機内で、分解型発泡剤もしくは揮発型分
解剤を含有する発泡性かつ架橋性樹脂組成物を、ガス発
生温度以上で、かつ、架橋しない温度で混練し、発生し
たガスを熱可塑性樹脂に分散させ、その組成物の溶融温
度以上に温度調節したノズルより中空状体内部に供給す
る。
【0095】あるいは、熱可塑性樹脂を溶融温度以上で
混練しながら、二酸化炭素や窒素などのガスを圧入して
熱可塑性樹脂中に分散させ、熱可塑性樹脂の溶融温度以
上に温度調節したノズルより中空状体内に供給する。
混練しながら、二酸化炭素や窒素などのガスを圧入して
熱可塑性樹脂中に分散させ、熱可塑性樹脂の溶融温度以
上に温度調節したノズルより中空状体内に供給する。
【0096】一方、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を中空
状体内に供給した後、発泡させる場合には、押出機のノ
ズルを中空状体の内面側に設置し、発泡性かつ架橋性樹
脂組成物の溶融温度以上、かつ、発泡剤の分解温度以下
で押出す方法や、あらかじめ製造したシート状、ペレッ
ト状または棒状の発泡性かつ架橋性樹脂組成物、または
その組成物よりなる発泡ビーズを、連続的に中空状体内
に供給する方法等を採用することができる。
状体内に供給した後、発泡させる場合には、押出機のノ
ズルを中空状体の内面側に設置し、発泡性かつ架橋性樹
脂組成物の溶融温度以上、かつ、発泡剤の分解温度以下
で押出す方法や、あらかじめ製造したシート状、ペレッ
ト状または棒状の発泡性かつ架橋性樹脂組成物、または
その組成物よりなる発泡ビーズを、連続的に中空状体内
に供給する方法等を採用することができる。
【0097】ここで、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を中
空状体内に供給後に発泡させる方法としては、高温に加
熱した金型に中空状体とともに内部の樹脂組成物を挿入
する方法や、中空状体の内側に熱風を吹き込む方法など
を挙げることができる。内部に熱風を吹き込む場合に
は、中空状体内への樹脂供給口部や、中空状体を所望断
面形状に賦形するための規制体内部を通じて空気配管を
施し、中空状体内部に熱風を供給できる構造とする必要
がある。
空状体内に供給後に発泡させる方法としては、高温に加
熱した金型に中空状体とともに内部の樹脂組成物を挿入
する方法や、中空状体の内側に熱風を吹き込む方法など
を挙げることができる。内部に熱風を吹き込む場合に
は、中空状体内への樹脂供給口部や、中空状体を所望断
面形状に賦形するための規制体内部を通じて空気配管を
施し、中空状体内部に熱風を供給できる構造とする必要
がある。
【0098】また、複合シートの繊維質シートにあらか
じめ樹脂組成物を塗布、含浸させた発泡性複合シートを
用いる場合には、その発泡性複合シートは、押出機ノズ
ルを繊維質シート側に設置し、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物の溶融温度以上かつ発泡剤の分解温度以下で押出積
層し、プレスロール等で圧接し繊維に樹脂を含浸させる
ことによって得ることができる。
じめ樹脂組成物を塗布、含浸させた発泡性複合シートを
用いる場合には、その発泡性複合シートは、押出機ノズ
ルを繊維質シート側に設置し、発泡性かつ架橋性樹脂組
成物の溶融温度以上かつ発泡剤の分解温度以下で押出積
層し、プレスロール等で圧接し繊維に樹脂を含浸させる
ことによって得ることができる。
【0099】そして、このような発泡性複合シートを中
空状体に賦形した後に、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
発泡させる方法としては、中空状体内に発泡性かつ架橋
性樹脂組成物を供給した後に発泡させる上述の方法と全
く同じ方法を採用することができる。
空状体に賦形した後に、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
発泡させる方法としては、中空状体内に発泡性かつ架橋
性樹脂組成物を供給した後に発泡させる上述の方法と全
く同じ方法を採用することができる。
【0100】(5−5)発泡性かつ架橋性樹脂組成物と
して熱可塑性樹脂を用いた場合の、発泡した樹脂の架橋
方法 前記(4−2−3)で述べたように、過酸化物の分解に
よって発生する遊離ラジカルによって架橋を行う方法で
は、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させ、中空状体
を賦形した後、過酸化物が分解する温度まで加熱し、架
橋を行う。
して熱可塑性樹脂を用いた場合の、発泡した樹脂の架橋
方法 前記(4−2−3)で述べたように、過酸化物の分解に
よって発生する遊離ラジカルによって架橋を行う方法で
は、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させ、中空状体
を賦形した後、過酸化物が分解する温度まで加熱し、架
橋を行う。
【0101】また、前記(4−2−4)で述べたよう
に、電子線により架橋を行う方法では、中空状体を賦形
した後、電子線を照射し、遊離ラジカルを発生させ、架
橋を行い、更に、同項において述べたように、水架橋性
の樹脂を用いて架橋を行う方法では、発泡性かつ架橋性
樹脂組成物を発泡させ、中空状体に賦形した後、水処理
を行い、架橋を行う。
に、電子線により架橋を行う方法では、中空状体を賦形
した後、電子線を照射し、遊離ラジカルを発生させ、架
橋を行い、更に、同項において述べたように、水架橋性
の樹脂を用いて架橋を行う方法では、発泡性かつ架橋性
樹脂組成物を発泡させ、中空状体に賦形した後、水処理
を行い、架橋を行う。
【0102】(5−6)所望断面形状への賦形 繊維強化熱可塑性樹脂シートまたは複合シートないしは
発泡性複合シートからなる中空状体を加熱し、繊維強化
熱可塑性樹脂層を可塑化するとともに、中空状体内部の
発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させる際、外周面に
形状を規制するための規制部材を配した状態で行われ
る。
発泡性複合シートからなる中空状体を加熱し、繊維強化
熱可塑性樹脂層を可塑化するとともに、中空状体内部の
発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させる際、外周面に
形状を規制するための規制部材を配した状態で行われ
る。
【0103】ここで言う規制部材とは、後述する各実施
例において用いた引抜金型のほか、一定間隔で配置され
たロールや、シュー、更には一対あるいは二対のベルト
等、中空状体の外周面に当接させることにそのよって形
状を規制できるもの(これらは単純な矩形断面形状等へ
の賦形に有効である)を言う。
例において用いた引抜金型のほか、一定間隔で配置され
たロールや、シュー、更には一対あるいは二対のベルト
等、中空状体の外周面に当接させることにそのよって形
状を規制できるもの(これらは単純な矩形断面形状等へ
の賦形に有効である)を言う。
【0104】以上のような規制部材の存在下で、発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を発泡させ、中空状体内部に充満
させることにより、その中空状体の表面を規制部材の内
表面に圧着させることが出来るように発泡圧力を発生さ
せる。
かつ架橋性樹脂組成物を発泡させ、中空状体内部に充満
させることにより、その中空状体の表面を規制部材の内
表面に圧着させることが出来るように発泡圧力を発生さ
せる。
【0105】この発泡圧力は、オーバーバック率の調整
によって任意に設定することができる。オーバーバック
率は発泡性樹脂の種類、伸長粘度、溶融粘度等によって
異なるため、一様にその範囲を規定することはできない
が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ウレタン、フェノールの場合には1.2〜5の範囲が好
ましい。
によって任意に設定することができる。オーバーバック
率は発泡性樹脂の種類、伸長粘度、溶融粘度等によって
異なるため、一様にその範囲を規定することはできない
が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、
ウレタン、フェノールの場合には1.2〜5の範囲が好
ましい。
【0106】オーバーバック率が1.2以下であると、
発泡性粒状体どうしが発泡しても密着せずに間隙が生
じ、5倍以上であると発泡圧力が高くなりすぎて、規制
部材との界面に発生する剪断応力により繊維強化熱可塑
性樹脂シートが破断してしまうことがある。
発泡性粒状体どうしが発泡しても密着せずに間隙が生
じ、5倍以上であると発泡圧力が高くなりすぎて、規制
部材との界面に発生する剪断応力により繊維強化熱可塑
性樹脂シートが破断してしまうことがある。
【0107】ここで言うオーバーバック率とは、発泡性
樹脂の体積を規制して発泡させたときに得られる発泡体
の体積に対する、その発泡性樹脂を大気中において自由
に発泡させたときの発泡体の体積の比を指す。
樹脂の体積を規制して発泡させたときに得られる発泡体
の体積に対する、その発泡性樹脂を大気中において自由
に発泡させたときの発泡体の体積の比を指す。
【0108】また、中空状体内部に発泡樹脂を充満させ
た段階での規制部材に掛かる発泡圧力としては、この
後、断面変化によって形成される成形体の断面形状にも
よるが、0.3〜7kg/cm2 の範囲、更に好適には
0.5〜4kg/cm2 の範囲内で調整される。更に、
断面変化後の、規制部材に掛かる発泡圧力としては、断
面形状およびその各部位によって異なるが、0.3〜4
kg/cm2 となるように調整される。
た段階での規制部材に掛かる発泡圧力としては、この
後、断面変化によって形成される成形体の断面形状にも
よるが、0.3〜7kg/cm2 の範囲、更に好適には
0.5〜4kg/cm2 の範囲内で調整される。更に、
断面変化後の、規制部材に掛かる発泡圧力としては、断
面形状およびその各部位によって異なるが、0.3〜4
kg/cm2 となるように調整される。
【0109】つまり、中空状体内部に発泡樹脂を0.3
kg/cm2 の低圧で充満させた場合には、その中空状
体の断面積を維持するか、縮小するように断面変化させ
て内部圧力が0.3〜4kg/cm2 となるように調整
され、中空状体内部に発泡樹脂を4kg/cm2 の高圧
で充満させた場合には、中空状体の断面積を維持する
か、拡大するように断面変化させて内部圧力が0.3〜
4kg/cm2 となるように調整される。更に、2〜3
kg/cm2 の中間圧力で充満させた場合には、中空状
体の断面形状を部分的に拡大させたり、縮小させたりし
て適正な圧力範囲に調整する。いずれの場合も、発泡圧
が0.3kg/cm2 以下であると、中空状体外周面を
規制部材に十分に圧着させることができず、良好な表面
状態が得られない。また、発泡圧力が7kg/cm2 を
越えると、規制部材との界面に発生する剪断応力(抵
抗)により繊維強化熱可塑性樹脂層に配置された連続繊
維が部分的、全体的に破断したり、発泡樹脂が発泡し充
満した後、中空状体後方に流動してしまい均一な発泡体
とならないことがある。
kg/cm2 の低圧で充満させた場合には、その中空状
体の断面積を維持するか、縮小するように断面変化させ
て内部圧力が0.3〜4kg/cm2 となるように調整
され、中空状体内部に発泡樹脂を4kg/cm2 の高圧
で充満させた場合には、中空状体の断面積を維持する
か、拡大するように断面変化させて内部圧力が0.3〜
4kg/cm2 となるように調整される。更に、2〜3
kg/cm2 の中間圧力で充満させた場合には、中空状
体の断面形状を部分的に拡大させたり、縮小させたりし
て適正な圧力範囲に調整する。いずれの場合も、発泡圧
が0.3kg/cm2 以下であると、中空状体外周面を
規制部材に十分に圧着させることができず、良好な表面
状態が得られない。また、発泡圧力が7kg/cm2 を
越えると、規制部材との界面に発生する剪断応力(抵
抗)により繊維強化熱可塑性樹脂層に配置された連続繊
維が部分的、全体的に破断したり、発泡樹脂が発泡し充
満した後、中空状体後方に流動してしまい均一な発泡体
とならないことがある。
【0110】繊維強化樹脂発泡体の発泡層の発泡倍率を
高くしようとした場合等、賦形に必要な発泡圧力が得ら
れない場合があるが、そのような場合には、真空引きや
圧空等で賦形を補助してもよい。
高くしようとした場合等、賦形に必要な発泡圧力が得ら
れない場合があるが、そのような場合には、真空引きや
圧空等で賦形を補助してもよい。
【0111】上記の圧力範囲にて中空状体内部に発泡樹
脂を充満させた後、中空状体を規制部材に沿わせながら
断面形状を変化させる方法としては、上記圧力レベルに
耐えうる規制部材の内部形状を徐々に変化させることが
できれば、特に限定されるものではないが、後述の実施
例に示すように引抜金型の断面形状を下流側へと向けて
緩やかに変化させる方法や、連結配置されたロールの断
面形状を徐々に変化させる方法等を採用することができ
る。
脂を充満させた後、中空状体を規制部材に沿わせながら
断面形状を変化させる方法としては、上記圧力レベルに
耐えうる規制部材の内部形状を徐々に変化させることが
できれば、特に限定されるものではないが、後述の実施
例に示すように引抜金型の断面形状を下流側へと向けて
緩やかに変化させる方法や、連結配置されたロールの断
面形状を徐々に変化させる方法等を採用することができ
る。
【0112】断面変化させた後、規制部材にて形状を保
持させつつ成形品を冷却固化させることにより、連続的
に断面異形形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることができ
る。また、本発明の製造方法によると、中空状体を発泡
圧により所望断面形状に賦形する際、中空状体を展延さ
せながら賦形することも可能である。すなわち、中空状
体の外周長よりも成形品の外周長が大きくなるように賦
形することも可能である。
持させつつ成形品を冷却固化させることにより、連続的
に断面異形形状の繊維強化樹脂発泡体を得ることができ
る。また、本発明の製造方法によると、中空状体を発泡
圧により所望断面形状に賦形する際、中空状体を展延さ
せながら賦形することも可能である。すなわち、中空状
体の外周長よりも成形品の外周長が大きくなるように賦
形することも可能である。
【0113】成形品の断面形状は、所望の形状を任意に
選択可能であるが、延伸倍率はなるべく小さい方がよ
い。ここで、延伸倍率とは、(展延前の繊維強化熱可塑
性樹脂シートの厚み)/(展延後の繊維強化熱可塑性樹
脂シートの厚み)とする。繊維強化熱可塑性樹脂シート
の延伸の結果としての最終的な成形体の表皮層(繊維強
化熱可塑性樹脂層)の厚みは、熱可塑性樹脂の種類、繊
維強化熱可塑性樹脂シートの厚み、展延時の温度によっ
て異なるが、0.1mm以上であることが好ましい。
0.1mm未満になると、成形体の強度は低くなり、ま
た、成形時に繊維強化熱可塑性樹脂層が破れる恐れが生
じて好ましくない。
選択可能であるが、延伸倍率はなるべく小さい方がよ
い。ここで、延伸倍率とは、(展延前の繊維強化熱可塑
性樹脂シートの厚み)/(展延後の繊維強化熱可塑性樹
脂シートの厚み)とする。繊維強化熱可塑性樹脂シート
の延伸の結果としての最終的な成形体の表皮層(繊維強
化熱可塑性樹脂層)の厚みは、熱可塑性樹脂の種類、繊
維強化熱可塑性樹脂シートの厚み、展延時の温度によっ
て異なるが、0.1mm以上であることが好ましい。
0.1mm未満になると、成形体の強度は低くなり、ま
た、成形時に繊維強化熱可塑性樹脂層が破れる恐れが生
じて好ましくない。
【0114】
【実施例】以下、本発明を適用して実際に繊維強化樹脂
発泡体を製造した幾つかの実施例を、比較例とともに述
べる。
発泡体を製造した幾つかの実施例を、比較例とともに述
べる。
【0115】(実施例1) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 この実施例1において使用する繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートの製造装置は、図1に示すように、樹脂槽12、加
熱ピンチロール12、冷却ピンチロール13、引き取り
ロール15によって構成した。
ートの製造装置は、図1に示すように、樹脂槽12、加
熱ピンチロール12、冷却ピンチロール13、引き取り
ロール15によって構成した。
【0116】ガラス繊維束11(日東紡績製ガラスロー
ビング、4400g/km、繊維径23μm)4本を引
き揃えて、粉体状のポリプロピレン(メルトフローレー
ト30、平均粒径100μmに粉砕したもの)がエアに
より流動している樹脂槽12内に引き込み、ガラス繊維
束をフィラメント単位に解しつつ粉体状のポリプロピレ
ンを付着させた。このポリプロピレンが付着したガラス
繊維束を面状に引き揃えた状態で、220°Cに加熱し
たピンチロール13により10kg/cm2 で加圧しな
がら加熱し、ポリプロピレンを溶融させてガラス繊維間
に侵入させた。次いで冷却ピンチロール14で冷却し、
幅100mmにトリミングして、厚み0.4mmのガラ
ス繊維強化ポリプロピレンシートを得た(以下、このよ
うにして得たシートを繊維強化シートAと称する)。
ビング、4400g/km、繊維径23μm)4本を引
き揃えて、粉体状のポリプロピレン(メルトフローレー
ト30、平均粒径100μmに粉砕したもの)がエアに
より流動している樹脂槽12内に引き込み、ガラス繊維
束をフィラメント単位に解しつつ粉体状のポリプロピレ
ンを付着させた。このポリプロピレンが付着したガラス
繊維束を面状に引き揃えた状態で、220°Cに加熱し
たピンチロール13により10kg/cm2 で加圧しな
がら加熱し、ポリプロピレンを溶融させてガラス繊維間
に侵入させた。次いで冷却ピンチロール14で冷却し、
幅100mmにトリミングして、厚み0.4mmのガラ
ス繊維強化ポリプロピレンシートを得た(以下、このよ
うにして得たシートを繊維強化シートAと称する)。
【0117】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 発泡性かつ架橋性樹脂組成物は、〔表1〕の配合成分を
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Bと称する)。
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Bと称する)。
【0118】
【表1】
【0119】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 この実施例1で用いる製造装置を、図2に模式的断面図
で示す。この装置は、繊維強化シートSFRの繰り出し機
21、押出機22、押出金型23、賦形金型24、加熱
金型25、冷却金型26、および製品引き取り機27を
主たる構成要素としている。
で示す。この装置は、繊維強化シートSFRの繰り出し機
21、押出機22、押出金型23、賦形金型24、加熱
金型25、冷却金型26、および製品引き取り機27を
主たる構成要素としている。
【0120】押出金型23には、上流側(図中左側、以
下同)の端面部分に繊維強化シートSFRの挿入部が形成
されており、そのシート挿入部は押出金型23内を下流
側へと向かうシート通路23aに連通している。また、
この押出金型23は、押出機22から供給された樹脂を
吐出する樹脂押出口23bを備えたコア金型23cを含
んでいる。
下同)の端面部分に繊維強化シートSFRの挿入部が形成
されており、そのシート挿入部は押出金型23内を下流
側へと向かうシート通路23aに連通している。また、
この押出金型23は、押出機22から供給された樹脂を
吐出する樹脂押出口23bを備えたコア金型23cを含
んでいる。
【0121】上記したシート通路23aは、シート挿入
部における鉛直断面形状がU字形であり、その断面形状
は下流側へと進むに従って徐々に円筒形に変化してお
り、この通路23a内を繊維強化シートSFRが通過する
ことによって、そのシートSFRは端部どうし(両側縁ど
うし)が互いに突き合わせれて直径31.8mmの断面
真円の中空状体Tに賦形されるようになっている。ま
た、コア金型23cは、このシート通路23aの内側に
配置されてその下流側先端部に樹脂押出口23bが形成
されているとともに、上流側においてはシートSFRが完
全に中空状に賦形される前の開口部分を通って押出機2
2に連結され、押出機22から供給された発泡性かつ架
橋性樹脂組成物RECを、内部の樹脂流路23dを介して
樹脂押出口23bから、完全に中空状に賦形された後の
中空状体T内に押出せるようになっている。
部における鉛直断面形状がU字形であり、その断面形状
は下流側へと進むに従って徐々に円筒形に変化してお
り、この通路23a内を繊維強化シートSFRが通過する
ことによって、そのシートSFRは端部どうし(両側縁ど
うし)が互いに突き合わせれて直径31.8mmの断面
真円の中空状体Tに賦形されるようになっている。ま
た、コア金型23cは、このシート通路23aの内側に
配置されてその下流側先端部に樹脂押出口23bが形成
されているとともに、上流側においてはシートSFRが完
全に中空状に賦形される前の開口部分を通って押出機2
2に連結され、押出機22から供給された発泡性かつ架
橋性樹脂組成物RECを、内部の樹脂流路23dを介して
樹脂押出口23bから、完全に中空状に賦形された後の
中空状体T内に押出せるようになっている。
【0122】賦形金型24の鉛直断面形状は、上流側の
入口部分では直径31.8mmの円形であるが、下流側
へと進むに連れて徐々に変化して、下流端の出口部分で
は図3に示すような異形形状となっている。また、加熱
金型25および冷却金型26の断面形状は、いずれも、
上流から下流へと向かって一様であり、図3に示した賦
形金型24の出口部分における形状と同じである。
入口部分では直径31.8mmの円形であるが、下流側
へと進むに連れて徐々に変化して、下流端の出口部分で
は図3に示すような異形形状となっている。また、加熱
金型25および冷却金型26の断面形状は、いずれも、
上流から下流へと向かって一様であり、図3に示した賦
形金型24の出口部分における形状と同じである。
【0123】繊維強化樹脂発泡体の製造 繊維強化シートSFRとして前記で製造した繊維強化シ
ートAを用い、これを200°Cに温度調整した押出金
型23のシート挿入部からシート通路23a内に挿入
し、連続的に中空状体Tに賦形した。
ートAを用い、これを200°Cに温度調整した押出金
型23のシート挿入部からシート通路23a内に挿入
し、連続的に中空状体Tに賦形した。
【0124】一方、押出機22内に前記で得た樹脂組
成物Bを投入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23d
へ導入した。ここで、押出機22のバレルおよび樹脂流
路23dは170°Cに、樹脂押出口23bは200°
Cに温度調節した。そして、その樹脂押出口23bか
ら、上記のように加熱混練した樹脂組成物Bを、中空状
体Tに賦形された繊維強化シートA内に発泡させながら
押出した。
成物Bを投入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23d
へ導入した。ここで、押出機22のバレルおよび樹脂流
路23dは170°Cに、樹脂押出口23bは200°
Cに温度調節した。そして、その樹脂押出口23bか
ら、上記のように加熱混練した樹脂組成物Bを、中空状
体Tに賦形された繊維強化シートA内に発泡させながら
押出した。
【0125】押出し後、220°Cに加熱した賦形金型
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Bの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型内に押し当て
て賦形しつつ、樹脂組成物B内に配合された有機過酸化
物を分解させ、組成物Bからなる内部発泡層を架橋させ
た。その後、冷却金型26によって冷却し、長さ3mの
成形品を得た。
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Bの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型内に押し当て
て賦形しつつ、樹脂組成物B内に配合された有機過酸化
物を分解させ、組成物Bからなる内部発泡層を架橋させ
た。その後、冷却金型26によって冷却し、長さ3mの
成形品を得た。
【0126】ゲル分率の測定 得られた形成品の表面層を削除し、以下の手順によって
内部発泡層のゲル分率を測定した。すなわち、内部発泡
層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、無架橋成
分を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によっ
てキシレンを揮発させた後、重量を測定し、当初の重量
とともに前記(1)式に代入してゲル分率を計算した。
ゲル分率は58%であった。また、内部発泡層の発泡倍
率は4.3倍であった。
内部発泡層のゲル分率を測定した。すなわち、内部発泡
層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、無架橋成
分を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によっ
てキシレンを揮発させた後、重量を測定し、当初の重量
とともに前記(1)式に代入してゲル分率を計算した。
ゲル分率は58%であった。また、内部発泡層の発泡倍
率は4.3倍であった。
【0127】(実施例2) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 実施例1と同じとした。
【0128】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 発泡性かつ架橋性樹脂組成物は、〔表2〕の配合成分を
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Cと称する)。
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Cと称する)。
【0129】
【表2】
【0130】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例1と同じとした。 繊維強化樹脂発泡体の製造 200°Cに温度調整された押出金型23のシート通路
23a内に繊維強化シートAを挿入し、連続的に中空状
体Tに賦形した。
23a内に繊維強化シートAを挿入し、連続的に中空状
体Tに賦形した。
【0131】押出機22内に上記で得た樹脂組成物C
を投入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23d内に導
入した。押出機22のバレル、樹脂流路23dは170
°Cに、樹脂押出口23bは200°Cに温度調整し
た。上記のように加熱混練された樹脂組成物Cを、中空
状体Tに賦形された繊維強化シートA内に発泡させなが
ら押出した。
を投入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23d内に導
入した。押出機22のバレル、樹脂流路23dは170
°Cに、樹脂押出口23bは200°Cに温度調整し
た。上記のように加熱混練された樹脂組成物Cを、中空
状体Tに賦形された繊維強化シートA内に発泡させなが
ら押出した。
【0132】押出し後、200°Cに加熱した賦形金型
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Cの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型に押し当てて
賦形した後、冷却金型26で冷却し、長さ3mの予備成
形品を得た。そして、この予備成形品を99°Cの湯中
に1時間入れ、水架橋性樹脂を架橋させ、成形品を得
た。
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Cの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型に押し当てて
賦形した後、冷却金型26で冷却し、長さ3mの予備成
形品を得た。そして、この予備成形品を99°Cの湯中
に1時間入れ、水架橋性樹脂を架橋させ、成形品を得
た。
【0133】ゲル分率の測定 以上のようにして得られた成形品の表皮層を削除し、内
部発泡層のゲル分率を以下の要領で測定した。まず、内
部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、無
架橋成分を溶解させて架橋成分のみを取り出した。次い
で乾燥によってキシレンを揮発させ、重量を測定し、溶
解前の重量測定結果とともに(1)式に代入してゲル分
率を算出した。ゲル分率は74%であった。また、内部
発泡層の発泡倍率は3.6倍であった。
部発泡層のゲル分率を以下の要領で測定した。まず、内
部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、無
架橋成分を溶解させて架橋成分のみを取り出した。次い
で乾燥によってキシレンを揮発させ、重量を測定し、溶
解前の重量測定結果とともに(1)式に代入してゲル分
率を算出した。ゲル分率は74%であった。また、内部
発泡層の発泡倍率は3.6倍であった。
【0134】(実施例3) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 実施例1と同じとした。
【0135】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 発泡性かつ架橋性樹脂組成物としては、〔表3〕に示す
配合のものを用いた。ただし、これらは、後述するよう
に中空状体内に吐出する直前に混合した(以下、混合後
の配合を樹脂組成物Dと称し、配合前の各成分を組成物
D−1,D−2と称する)。
配合のものを用いた。ただし、これらは、後述するよう
に中空状体内に吐出する直前に混合した(以下、混合後
の配合を樹脂組成物Dと称し、配合前の各成分を組成物
D−1,D−2と称する)。
【0136】
【表3】
【0137】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 この実施例3で用いる製造装置は、図2に示したものと
ほぼ同等であるが、図2における押出機22に代えて吐
出注入機を、また、押出金型23に代えて吐出ノズルを
用いた。ただし、これらの注入吐出機および吐出ノズル
の形状並びに配置は図2の押出機22および押出金型2
3と同等とし、吐出ノズルには図2におけるシート通路
23aを設け、このシート通路23a内を繊維強化シー
トを通過させることにより中空状体に賦形することがで
き、吐出ノズルからは、完全に中空状に賦形された後の
繊維強化シート内に樹脂組成物を吐出するようにした。
ほぼ同等であるが、図2における押出機22に代えて吐
出注入機を、また、押出金型23に代えて吐出ノズルを
用いた。ただし、これらの注入吐出機および吐出ノズル
の形状並びに配置は図2の押出機22および押出金型2
3と同等とし、吐出ノズルには図2におけるシート通路
23aを設け、このシート通路23a内を繊維強化シー
トを通過させることにより中空状体に賦形することがで
き、吐出ノズルからは、完全に中空状に賦形された後の
繊維強化シート内に樹脂組成物を吐出するようにした。
【0138】なお、図2の装置における賦形金型24以
下の構成は全く同じである。 繊維強化樹脂発泡体の製造 上記の製造装置において、40°Cに温度調節した吐出
ノズルのシート通路に繊維強化シートAを挿入して、連
続的に中空状体に賦形した。
下の構成は全く同じである。 繊維強化樹脂発泡体の製造 上記の製造装置において、40°Cに温度調節した吐出
ノズルのシート通路に繊維強化シートAを挿入して、連
続的に中空状体に賦形した。
【0139】また、注入吐出機から吐出ノズルの樹脂流
路内に、組成物D−1,D−2を衝突混合して導入し、
混合後の樹脂組成物Dを、中空状体に賦形された後の繊
維強化シートA内に発泡させながら吐出した。
路内に、組成物D−1,D−2を衝突混合して導入し、
混合後の樹脂組成物Dを、中空状体に賦形された後の繊
維強化シートA内に発泡させながら吐出した。
【0140】以上の吐出の後、200°Cに加熱した賦
形金型および加熱金型内に導入し、樹脂組成物Dの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型に押し当てて
賦形した後、冷却金型で冷却し、成形品を得た。
形金型および加熱金型内に導入し、樹脂組成物Dの発泡
圧により繊維強化シートAをこれらの金型に押し当てて
賦形した後、冷却金型で冷却し、成形品を得た。
【0141】ゲル分率の測定 以上のようにして得られた成形品の表皮層を削除し、内
部発泡層のゲル分率を次の手順で測定した。内部発泡層
を25°Cのメタノール中に48時間浸漬し、無架橋成
分を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によっ
てメタノールを揮発させ、重量を測定し、溶解前の重量
測定結果とともに(1)式に代入してゲル分率を算出し
た。ゲル分率は99%であった。また、内部発泡層のみ
の発泡倍率は3.8倍であった。
部発泡層のゲル分率を次の手順で測定した。内部発泡層
を25°Cのメタノール中に48時間浸漬し、無架橋成
分を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によっ
てメタノールを揮発させ、重量を測定し、溶解前の重量
測定結果とともに(1)式に代入してゲル分率を算出し
た。ゲル分率は99%であった。また、内部発泡層のみ
の発泡倍率は3.8倍であった。
【0142】(実施例4) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 実施例1と同じとした。
【0143】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 発泡性かつ架橋性樹脂組成物は、〔表4〕の配合成分を
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Eと称する)。
タンブラーで混合することによって得た(以下、この配
合の組成物を樹脂組成物Eと称する)。
【0144】
【表4】
【0145】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例1と同じとした。 繊維強化樹脂発泡体の製造 89°Cに温度調節した押出金型23内のシート通路2
3a内に繊維強化シートAを挿入して、中空状体Tに賦
形した。
3a内に繊維強化シートAを挿入して、中空状体Tに賦
形した。
【0146】押出機22内にで得た樹脂組成物Eを投
入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23dに導入し
た。押出機22のバレル、樹脂流路23dは95°C
に、樹脂押出口23bは102°Cに温度調節した。以
上のように加熱混練した樹脂組成物Eを、中空状体に賦
形された後の繊維強化シートA内に発泡させながら押出
した。
入し、加熱混練を行った後、樹脂流路23dに導入し
た。押出機22のバレル、樹脂流路23dは95°C
に、樹脂押出口23bは102°Cに温度調節した。以
上のように加熱混練した樹脂組成物Eを、中空状体に賦
形された後の繊維強化シートA内に発泡させながら押出
した。
【0147】樹脂組成物Eの押出し後、220°Cに加
熱した賦形金型24および加熱金型25内に導入し、樹
脂組成物Eの発泡圧により繊維強化シートAをこれらの
金型内に押し当てて賦形しつつ、組成物E内に配合され
た有機過酸化物を分解させ、樹脂組成物Eよりなる内部
発泡層を架橋させた。その後、冷却金型で冷却すること
により、成形品を得た。
熱した賦形金型24および加熱金型25内に導入し、樹
脂組成物Eの発泡圧により繊維強化シートAをこれらの
金型内に押し当てて賦形しつつ、組成物E内に配合され
た有機過酸化物を分解させ、樹脂組成物Eよりなる内部
発泡層を架橋させた。その後、冷却金型で冷却すること
により、成形品を得た。
【0148】ゲル分率の測定 以上のようにして得た成形品の表面層を削除し、内部発
泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内部発泡層を2
5°Cのメタノール/トルエン/メチルエチルケトン混
合溶媒に25時間浸し、無架橋成分を溶解させ、架橋成
分のみを取り出した。乾燥によって溶媒を揮発させ、重
量を測定し、溶解前の重量測定結果とともに(1)式に
代入してゲル分率を算出した。ゲル分率は97%であっ
た。また、内部発泡層のみの発泡倍率は2.5倍であっ
た。
泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内部発泡層を2
5°Cのメタノール/トルエン/メチルエチルケトン混
合溶媒に25時間浸し、無架橋成分を溶解させ、架橋成
分のみを取り出した。乾燥によって溶媒を揮発させ、重
量を測定し、溶解前の重量測定結果とともに(1)式に
代入してゲル分率を算出した。ゲル分率は97%であっ
た。また、内部発泡層のみの発泡倍率は2.5倍であっ
た。
【0149】(実施例5) 複合シートの製造 実施例1と同じ製法によって得た繊維強化シートAの一
表面に、以下に示す繊維質シートを積層することによっ
て複合シートを得た。
表面に、以下に示す繊維質シートを積層することによっ
て複合シートを得た。
【0150】繊維質シートは、長さ50mm、直径10
μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径10μmのビ
ニロン繊維を重量比5:1でカードマシンに供給し、開
繊、混繊した後、1cm2 当たり50箇所のニードルパ
ンチ処理を行うことによって製造し、厚み約5mm、重
量270g/m2 の繊維質シートを得た。
μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径10μmのビ
ニロン繊維を重量比5:1でカードマシンに供給し、開
繊、混繊した後、1cm2 当たり50箇所のニードルパ
ンチ処理を行うことによって製造し、厚み約5mm、重
量270g/m2 の繊維質シートを得た。
【0151】その繊維質シートと上記繊維強化シートA
との積層一体化においては、繊維強化シートAを200
°Cに加熱するとともに、その一面に繊維質シートを積
層し、220°Cに加熱されたピンチロールに供給し、
線圧6kg/cmで加圧し、次いで冷却ピンチロールに
て冷却することにより、厚み0.4mm、幅105mm
の繊維強化熱可塑性樹脂層と、厚み約4mm、幅100
mmの繊維質層を有し、かつ、一方の端面側には繊維質
層を有さない繊維強化熱可塑性樹脂層のみの部分を幅5
mmにわたって有する複合シートを得た(以下、この複
合シートを複合シートFと称する)。
との積層一体化においては、繊維強化シートAを200
°Cに加熱するとともに、その一面に繊維質シートを積
層し、220°Cに加熱されたピンチロールに供給し、
線圧6kg/cmで加圧し、次いで冷却ピンチロールに
て冷却することにより、厚み0.4mm、幅105mm
の繊維強化熱可塑性樹脂層と、厚み約4mm、幅100
mmの繊維質層を有し、かつ、一方の端面側には繊維質
層を有さない繊維強化熱可塑性樹脂層のみの部分を幅5
mmにわたって有する複合シートを得た(以下、この複
合シートを複合シートFと称する)。
【0152】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 実施例1と同じとした。 繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例1と同じとして、繊維強化シートSFRに代えて上
記した複合シートFを繰り出し機21から供給した。
記した複合シートFを繰り出し機21から供給した。
【0153】繊維強化樹脂発泡体の製造 複合シートFを200°Cに温度調整された押出金型2
3のシート挿入部からシート通路23a内に挿入し、繊
維質層が内側となるように連続的に中空状体Tに賦形し
た。
3のシート挿入部からシート通路23a内に挿入し、繊
維質層が内側となるように連続的に中空状体Tに賦形し
た。
【0154】一方、押出機22内に樹脂組成物Bを投入
し、加熱混練を行った後、樹脂流路23dへ導入した。
ここで、実施例1と同様に、押出機22のバレルおよび
樹脂流路23dは170°Cに、樹脂押出口23bは2
00°Cに温度調節した。そして、その樹脂押出口23
bから、上記のように加熱混練した樹脂組成物Bを、中
空状体Tに賦形された複合シートF内に、繊維質層に樹
脂を含浸させながら、かつ、発泡させながら押出した。
し、加熱混練を行った後、樹脂流路23dへ導入した。
ここで、実施例1と同様に、押出機22のバレルおよび
樹脂流路23dは170°Cに、樹脂押出口23bは2
00°Cに温度調節した。そして、その樹脂押出口23
bから、上記のように加熱混練した樹脂組成物Bを、中
空状体Tに賦形された複合シートF内に、繊維質層に樹
脂を含浸させながら、かつ、発泡させながら押出した。
【0155】押出し後、220°Cに加熱した賦形金型
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Bの発泡
圧により複合シートFをこれらの金型内に押し当てて賦
形しつつ、樹脂組成物B内に配合された有機過酸化物を
分解させ、組成物Bからなる内部発泡層を架橋させた。
その後、冷却金型26によって冷却し、長さ3mの繊維
強化樹脂発泡体を得た。
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Bの発泡
圧により複合シートFをこれらの金型内に押し当てて賦
形しつつ、樹脂組成物B内に配合された有機過酸化物を
分解させ、組成物Bからなる内部発泡層を架橋させた。
その後、冷却金型26によって冷却し、長さ3mの繊維
強化樹脂発泡体を得た。
【0156】ゲル分率の測定 得られた繊維強化樹脂発泡体の表皮層を削除し、以下の
要領によって内部発泡層のゲル分率を測定した。まず、
内部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、
無架橋成分を溶解させて架橋成分のみを取り出した。次
いで乾燥によってキシレンを揮発させ、重量を測定し、
更にこれを550°Cのオーブン中にて加熱し、樹脂成
分を取り除き、繊維の重量を測定した。当初の重量から
繊維の重量を減算して得られる当初の樹脂重量と、溶解
後の重量から繊維の重量を減算して得られる架橋分の樹
樹脂重量とを、前記(1)式に代入してゲル分率を測定
した。ゲル分率は58%であった。また、内部発泡層の
発泡倍率は3.5倍であった。
要領によって内部発泡層のゲル分率を測定した。まず、
内部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸し、
無架橋成分を溶解させて架橋成分のみを取り出した。次
いで乾燥によってキシレンを揮発させ、重量を測定し、
更にこれを550°Cのオーブン中にて加熱し、樹脂成
分を取り除き、繊維の重量を測定した。当初の重量から
繊維の重量を減算して得られる当初の樹脂重量と、溶解
後の重量から繊維の重量を減算して得られる架橋分の樹
樹脂重量とを、前記(1)式に代入してゲル分率を測定
した。ゲル分率は58%であった。また、内部発泡層の
発泡倍率は3.5倍であった。
【0157】(実施例6) 複合シートの製造 実施例5と同じとした。
【0158】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 実施例2と同じ樹脂組成物Cを用いた。 繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例5と同じとした。
【0159】繊維強化樹脂発泡体の製造 200°Cに温度調節された押出金型23のシート通路
23aに複合シートFを挿入し、連続的に中空状体Tに
賦形した。
23aに複合シートFを挿入し、連続的に中空状体Tに
賦形した。
【0160】押出機22内に樹脂組成物Cを投入し、加
熱混練を行った後、樹脂流路23d内に導入した。押出
機22のバレル、樹脂流路23dは170°Cに、樹脂
押出口23bは200°Cに温度調整した。上記のよう
に混練された樹脂組成物Cを、中空状体Tに賦形された
複合シートF内に、繊維質層に樹脂を含浸させつつ、か
つ、発泡指せながら押出した。
熱混練を行った後、樹脂流路23d内に導入した。押出
機22のバレル、樹脂流路23dは170°Cに、樹脂
押出口23bは200°Cに温度調整した。上記のよう
に混練された樹脂組成物Cを、中空状体Tに賦形された
複合シートF内に、繊維質層に樹脂を含浸させつつ、か
つ、発泡指せながら押出した。
【0161】押出し後、200°Cに加熱した賦形金型
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Cの発泡
圧により中空状体Tを金型内面に押し当てて賦形した
後、冷却金型26で冷却し、予備成形品を得た。
24および加熱金型25に導入し、樹脂組成物Cの発泡
圧により中空状体Tを金型内面に押し当てて賦形した
後、冷却金型26で冷却し、予備成形品を得た。
【0162】そして、この予備成形品を99°Cの湯中
に1時間入れ、水架橋性樹脂を架橋させ、繊維強化樹脂
発泡体を得た。 ゲル分率の測定 得られた繊維強化樹脂発泡体の表皮層を削除し、以下の
手順によって内部発泡層のゲル分率を測定した。まず、
内部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸漬
し、無架橋成分を溶解させ、架橋成分のみを取り出し
た。乾燥によってキシレンを揮発させた後、重量を測定
し、更にこれを550°Cのオーブン中にて加熱し、樹
脂成分を取り除き、繊維の重量を測定した。これらの重
量から、当初の樹脂重量、架橋分の樹脂重量を算出し、
前記(1)式に代入してゲル分率を計算した。ゲル分率
は74%であった。また、内部発泡層の発泡倍率は3.
0倍であった。
に1時間入れ、水架橋性樹脂を架橋させ、繊維強化樹脂
発泡体を得た。 ゲル分率の測定 得られた繊維強化樹脂発泡体の表皮層を削除し、以下の
手順によって内部発泡層のゲル分率を測定した。まず、
内部発泡層を120°Cのキシレン中に24時間浸漬
し、無架橋成分を溶解させ、架橋成分のみを取り出し
た。乾燥によってキシレンを揮発させた後、重量を測定
し、更にこれを550°Cのオーブン中にて加熱し、樹
脂成分を取り除き、繊維の重量を測定した。これらの重
量から、当初の樹脂重量、架橋分の樹脂重量を算出し、
前記(1)式に代入してゲル分率を計算した。ゲル分率
は74%であった。また、内部発泡層の発泡倍率は3.
0倍であった。
【0163】(実施例7) 複合シートの製造 実施例5と同じとした。
【0164】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 実施例3と同じ樹脂組成物Dを用い、また、実施例3と
同様に配合前の各成分D−1,D−2を中空状体T内に
吐出する直前に混合した。
同様に配合前の各成分D−1,D−2を中空状体T内に
吐出する直前に混合した。
【0165】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例3と同じとした。 繊維強化樹脂発泡体の製造 上記の製造装置において、40°Cに温度調節した吐出
ノズルのシート通路に複合シートFを挿入して、連続的
に中空状体に賦形した。
ノズルのシート通路に複合シートFを挿入して、連続的
に中空状体に賦形した。
【0166】また、注入吐出機から吐出ノズルの樹脂流
路内に、組成物D−1,D−2を衝突混合して導入し、
混合後の樹脂組成物Dを、中空状体に賦形された複合シ
ートF内に、繊維質層に含浸させながら、かつ、発泡さ
せながら吐出した。
路内に、組成物D−1,D−2を衝突混合して導入し、
混合後の樹脂組成物Dを、中空状体に賦形された複合シ
ートF内に、繊維質層に含浸させながら、かつ、発泡さ
せながら吐出した。
【0167】以上の吐出の後、200°Cに加熱した賦
形金型および加熱金型内に導入し、樹脂組成物Dの発泡
圧により複合シートFをこれらの金型に押し当てて賦形
した後、冷却金型で冷却し、成形品を得た。
形金型および加熱金型内に導入し、樹脂組成物Dの発泡
圧により複合シートFをこれらの金型に押し当てて賦形
した後、冷却金型で冷却し、成形品を得た。
【0168】ゲル分率の測定 以上のようにして得られた成形品の表皮層を削除し、内
部発泡層のゲル分率を次の手順で測定した。内部発泡層
を25°Cのメタノール中に48時間浸し、無架橋成分
を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって
メタノールを揮発させ、重量を測定した後、600°C
にて樹脂成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を
測定した。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の
樹脂重量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率
を計算した。ゲル分率は99%であった。また、内部発
泡層の発泡倍率は4.0倍であった。
部発泡層のゲル分率を次の手順で測定した。内部発泡層
を25°Cのメタノール中に48時間浸し、無架橋成分
を溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって
メタノールを揮発させ、重量を測定した後、600°C
にて樹脂成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を
測定した。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の
樹脂重量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率
を計算した。ゲル分率は99%であった。また、内部発
泡層の発泡倍率は4.0倍であった。
【0169】(実施例8) 複合シートの製造 繊維質シートは、長さ50mm、直径10μmのポリエ
ステル繊維をカードマシンに供給し、開繊、混繊した
後、1cm2 当たり80箇所のニードルパンチ処理を行
うことによって製造して、厚み約4mm、重量210g
/m2 の繊維質シートとした。
ステル繊維をカードマシンに供給し、開繊、混繊した
後、1cm2 当たり80箇所のニードルパンチ処理を行
うことによって製造して、厚み約4mm、重量210g
/m2 の繊維質シートとした。
【0170】その繊維質シートを、実施例1と同じ製法
によって得た繊維強化熱可塑性樹脂シートAを180°
Cに加熱した状態でその一面に積層し、190°Cに加
熱されたピンチロールに供給し、線圧4kg/cmで加
圧し、次いで冷却ピンチロールにて冷却することによ
り、厚み0.4mm、幅105mmの繊維強化熱可塑性
樹脂層と、厚み約3.5mm、幅100mmの繊維質層
とを有し、かつ、一方の端面側には繊維質層を有さな
い、繊維強化熱可塑性樹脂層のみの部分を幅5mmにわ
たって有する複合シートを得た(以下、この複合シート
を複合シートGと称する)。
によって得た繊維強化熱可塑性樹脂シートAを180°
Cに加熱した状態でその一面に積層し、190°Cに加
熱されたピンチロールに供給し、線圧4kg/cmで加
圧し、次いで冷却ピンチロールにて冷却することによ
り、厚み0.4mm、幅105mmの繊維強化熱可塑性
樹脂層と、厚み約3.5mm、幅100mmの繊維質層
とを有し、かつ、一方の端面側には繊維質層を有さな
い、繊維強化熱可塑性樹脂層のみの部分を幅5mmにわ
たって有する複合シートを得た(以下、この複合シート
を複合シートGと称する)。
【0171】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 実施例4と同じ樹脂組成物Eを用いた。 繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例5と同じとした。
【0172】繊維強化樹脂発泡体の製造 89°Cに温度調節した押出金型23内のシート通路2
3a内に複合シートGを挿入して、中空状体Tに連続的
に賦形した。
3a内に複合シートGを挿入して、中空状体Tに連続的
に賦形した。
【0173】押出機22内に樹脂組成物Eを投入し、加
熱混練を行った後、樹脂流路23dに導入した。押出機
22のバレル、樹脂流路23dは95°Cに、樹脂押出
口23bは102°C温度調節した。以上のように加熱
混練した樹脂組成物Eを、中空状体Tの繊維質層に含浸
させつつ、発泡させながら押出した。
熱混練を行った後、樹脂流路23dに導入した。押出機
22のバレル、樹脂流路23dは95°Cに、樹脂押出
口23bは102°C温度調節した。以上のように加熱
混練した樹脂組成物Eを、中空状体Tの繊維質層に含浸
させつつ、発泡させながら押出した。
【0174】樹脂組成物の押出し後、220°Cに加熱
した賦形金型24および加熱金型25内に導入し、樹脂
組成物Eの発泡圧により複合シートGの外表面をこれら
の金型内面に押し当てて賦形しつつ、組成物Eに配合さ
れた有機過酸化物を分解させ、樹脂組成物Eよりなる内
部発泡層を架橋させた。その後、冷却金型で冷却するこ
とにより、成形品を得た。
した賦形金型24および加熱金型25内に導入し、樹脂
組成物Eの発泡圧により複合シートGの外表面をこれら
の金型内面に押し当てて賦形しつつ、組成物Eに配合さ
れた有機過酸化物を分解させ、樹脂組成物Eよりなる内
部発泡層を架橋させた。その後、冷却金型で冷却するこ
とにより、成形品を得た。
【0175】ゲル分率の測定 以上のようにして得た繊維強化樹脂発泡体の表皮層を削
除し、内部発泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内
部発泡層を25°Cのメタノール/トルエン/メチルエ
チルケトン混合溶媒中に25時間浸漬し、無架橋成分を
溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって溶
媒を揮発させ、重量を測定した後、600°Cにて樹脂
成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を測定し
た。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の樹脂重
量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率を計算
した。ゲル分率は92%であった。また、内部発泡層の
みの発泡倍率は2.5倍であった。
除し、内部発泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内
部発泡層を25°Cのメタノール/トルエン/メチルエ
チルケトン混合溶媒中に25時間浸漬し、無架橋成分を
溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって溶
媒を揮発させ、重量を測定した後、600°Cにて樹脂
成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を測定し
た。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の樹脂重
量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率を計算
した。ゲル分率は92%であった。また、内部発泡層の
みの発泡倍率は2.5倍であった。
【0176】(実施例9) 複合シートの製造 実施例8と同じとした。
【0177】発泡性かつ架橋性樹脂組成物の配合 発泡性かつ架橋性樹脂組成物は、〔表5〕の粉末状ノボ
ラック型発泡フェノール樹脂を使用した(以下、この組
成物を樹脂組成物Hと称する)。
ラック型発泡フェノール樹脂を使用した(以下、この組
成物を樹脂組成物Hと称する)。
【0178】
【表5】
【0179】発泡性複合シートの製造 上記で得た複合シートGの繊維質層側を上面として、
その繊維質層上に、上記の樹脂組成物Hを均等に散布し
た後、上下面をベルトで挟みつつ、振動数500Hz、
振幅2mmの振動を与えることによって、樹脂組成物H
を繊維質層内に含浸させることにより、発泡性複合シー
トを得た。
その繊維質層上に、上記の樹脂組成物Hを均等に散布し
た後、上下面をベルトで挟みつつ、振動数500Hz、
振幅2mmの振動を与えることによって、樹脂組成物H
を繊維質層内に含浸させることにより、発泡性複合シー
トを得た。
【0180】繊維強化樹脂発泡体の製造装置 実施例3と同じ装置を用いた。 繊維強化樹脂発泡体の製造 上記の製造装置において、40°Cに温度調節した吐出
ノズルのシート通路に前記発泡性複合シートを挿入し
て、連続的に中空状体に賦形した。
ノズルのシート通路に前記発泡性複合シートを挿入し
て、連続的に中空状体に賦形した。
【0181】その後、190°Cに加熱した賦形金型お
よび加熱金型内に導入し、樹脂組成物Hを発泡させ、そ
の発泡圧によって複合シートをこれらの金型に押し当て
て賦形した後、冷却金型で冷却し、繊維強化樹脂発泡体
を得た。
よび加熱金型内に導入し、樹脂組成物Hを発泡させ、そ
の発泡圧によって複合シートをこれらの金型に押し当て
て賦形した後、冷却金型で冷却し、繊維強化樹脂発泡体
を得た。
【0182】ゲル分率の測定 以上のようにして得た繊維強化樹脂発泡体の表皮層を削
除し、内部発泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内
部発泡層を25°Cのメタノール/トルエン/メチルエ
チルケトン混合溶媒中に25時間浸漬し、無架橋成分を
溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって溶
媒を揮発させ、重量を測定した後、600°Cにて樹脂
成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を測定し
た。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の樹脂重
量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率を計算
した。ゲル分率は90%であった。また、内部発泡層の
みの発泡倍率は4.0%であった。
除し、内部発泡層のゲル分率を次の要領で測定した。内
部発泡層を25°Cのメタノール/トルエン/メチルエ
チルケトン混合溶媒中に25時間浸漬し、無架橋成分を
溶解させ、架橋成分のみを取り出した。乾燥によって溶
媒を揮発させ、重量を測定した後、600°Cにて樹脂
成分を加熱し繊維のみを取り出し、その重量を測定し
た。これらの重量から当初の樹脂重量と架橋分の樹脂重
量とを算出し、前記(1)式に代入してゲル分率を計算
した。ゲル分率は90%であった。また、内部発泡層の
みの発泡倍率は4.0%であった。
【0183】(比較例1) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 繊維強化熱可塑性樹脂シートは実施例1と全く同じ方法
によって製造したが、幅を135mmとした(以下、こ
れを繊維強化シートIと称する)。
によって製造したが、幅を135mmとした(以下、こ
れを繊維強化シートIと称する)。
【0184】発泡層の製造 実施例2の〔表2〕に示した配合からなる樹脂組成物C
を押出機に投入し、200°Cで加熱混練を行った後、
適当な樹脂流路を介して、図3に示した断面形状と同じ
断面形状を有する押出口から発泡させながら押出した。
次いで同じく図3に示した断面形状を持つ冷却金型へ導
き、長さ3mの予備発泡成形体を得た。この予備発泡成
形体を99°Cの湯中に1時間浸し、水架橋性樹脂を架
橋させ、発泡成形体を得た。
を押出機に投入し、200°Cで加熱混練を行った後、
適当な樹脂流路を介して、図3に示した断面形状と同じ
断面形状を有する押出口から発泡させながら押出した。
次いで同じく図3に示した断面形状を持つ冷却金型へ導
き、長さ3mの予備発泡成形体を得た。この予備発泡成
形体を99°Cの湯中に1時間浸し、水架橋性樹脂を架
橋させ、発泡成形体を得た。
【0185】ゲル分率の測定 得られた発泡成形体のゲル分率を測定した。測定は、発
泡成形体を120°Cのキシレン中に24時間浸して無
架橋成分を溶解させ、架橋成分のみを取り出して乾燥に
よりキシレンを揮発させた後、重量を測定し、溶解前の
重量測定結果とともに(1)式に代入してゲル分率を算
出することによって行った。ゲル分率は76%であっ
た。また、この発泡成形体の発泡倍率は2.9倍であっ
た。
泡成形体を120°Cのキシレン中に24時間浸して無
架橋成分を溶解させ、架橋成分のみを取り出して乾燥に
よりキシレンを揮発させた後、重量を測定し、溶解前の
重量測定結果とともに(1)式に代入してゲル分率を算
出することによって行った。ゲル分率は76%であっ
た。また、この発泡成形体の発泡倍率は2.9倍であっ
た。
【0186】繊維強化樹脂発泡体の製造 以上ので得た発泡成形体の外周面に対し、で得た繊
維強化シートIを貼合した。すなわち、繊維強化シート
Iを長さ3mにカットし、その片面に塩素化ポリエチレ
ン接着剤を塗布し、発泡成形体の外周面に沿って貼合す
ることにより、前記各実施例1〜4で得たものと同等の
構造を持つ繊維強化樹脂発泡成形体を得た。
維強化シートIを貼合した。すなわち、繊維強化シート
Iを長さ3mにカットし、その片面に塩素化ポリエチレ
ン接着剤を塗布し、発泡成形体の外周面に沿って貼合す
ることにより、前記各実施例1〜4で得たものと同等の
構造を持つ繊維強化樹脂発泡成形体を得た。
【0187】繊維強化シートIの発泡成形体の外周面へ
の貼合作業は、長さが3mと長尺であるため、極めて困
難であった。 (比較例2) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 比較例1と同じとした。
の貼合作業は、長さが3mと長尺であるため、極めて困
難であった。 (比較例2) 繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造 比較例1と同じとした。
【0188】繊維強化樹脂発泡体の製造 上記で得た繊維強化シートIを、加熱折り曲げ機によ
って、図3に示した形状と同等の断面形状を持つ中空状
体に賦形し、予備中空成形体を得た。
って、図3に示した形状と同等の断面形状を持つ中空状
体に賦形し、予備中空成形体を得た。
【0189】実施例4の〔表4〕に示した配合の樹脂組
成物Eを押出機に投入し、85°Cで加熱混練を行った
後、樹脂流路を通して図3と同等の断面形状を有する押
出口から発泡させながら押出して上記の予備中空成形体
中に注入し、前記各実施例1〜4と同等の構造を持つ繊
維強化樹脂発泡成形体を得た。
成物Eを押出機に投入し、85°Cで加熱混練を行った
後、樹脂流路を通して図3と同等の断面形状を有する押
出口から発泡させながら押出して上記の予備中空成形体
中に注入し、前記各実施例1〜4と同等の構造を持つ繊
維強化樹脂発泡成形体を得た。
【0190】以上の作業において、長さが3mと長尺で
あるため、繊維強化シートIの加熱折り曲げ作業、およ
び樹脂組成物Eの注入は極めて困難であった。 ゲル分率の測定 以上のようにして得た成形品の表皮層を削除し、内部発
泡層のゲル分率を測定した。測定は、発泡層を25°C
のメタノール/トルエン/メチルエチルケトン混合溶媒
中に25時間浸し、無架橋成分を溶解させ、架橋成分の
みを取り出して乾燥により溶媒を揮発させた後、重量を
測定し、溶解前の重量測定結果とともに(1)式に代入
してゲル分率を算出することによって行った。ゲル分率
は95%であった。また、内部発泡層のみの発泡倍率は
3.2倍であった。
あるため、繊維強化シートIの加熱折り曲げ作業、およ
び樹脂組成物Eの注入は極めて困難であった。 ゲル分率の測定 以上のようにして得た成形品の表皮層を削除し、内部発
泡層のゲル分率を測定した。測定は、発泡層を25°C
のメタノール/トルエン/メチルエチルケトン混合溶媒
中に25時間浸し、無架橋成分を溶解させ、架橋成分の
みを取り出して乾燥により溶媒を揮発させた後、重量を
測定し、溶解前の重量測定結果とともに(1)式に代入
してゲル分率を算出することによって行った。ゲル分率
は95%であった。また、内部発泡層のみの発泡倍率は
3.2倍であった。
【0191】(各実施例および比較例の繊維強化層と発
泡樹脂層との界面接着状況の評価)以上の各実施例およ
び比較例で得た繊維強化樹脂発泡体の表皮層と芯材層と
の界面での接着状況を観察するために、各成形体の木口
から、人力によって界面剥離を試みた。比較例2で得た
成形体を除いて、人力では界面を容易に剥離することは
できなかった。しかし、比較例2の成形体は容易にその
界面を剥離することができた。
泡樹脂層との界面接着状況の評価)以上の各実施例およ
び比較例で得た繊維強化樹脂発泡体の表皮層と芯材層と
の界面での接着状況を観察するために、各成形体の木口
から、人力によって界面剥離を試みた。比較例2で得た
成形体を除いて、人力では界面を容易に剥離することは
できなかった。しかし、比較例2の成形体は容易にその
界面を剥離することができた。
【0192】また、実施例5〜実施例9によって得た繊
維強化樹脂発泡体では、図4にその要部断面図を模式的
に示すように、表皮層である繊維強化熱可塑性樹脂層4
1と芯材層である発泡樹脂層42とが、これらの界面に
おいてその双方に跨がるように位置する複数の繊維43
によって強固に連結されていることが確認された。
維強化樹脂発泡体では、図4にその要部断面図を模式的
に示すように、表皮層である繊維強化熱可塑性樹脂層4
1と芯材層である発泡樹脂層42とが、これらの界面に
おいてその双方に跨がるように位置する複数の繊維43
によって強固に連結されていることが確認された。
【0193】
【発明の効果】本発明によれば、繊維強化熱可塑性樹脂
シートを連続的に中空状体に賦形し、その内部に発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を発泡させながら供給し、または
供給した後に発泡させ、あるいは、上記シートの一面に
繊維質シートを積層、接着した複合シートを繊維質層側
が内側となるように連続的に中空状体に賦形し、その内
部に発泡性かつ架橋性樹脂組成物を繊維質層に含浸させ
つつ、発泡させつつ供給するか、もしくは、同複合シー
トの繊維質層にあらかじめ発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を含浸保持させた発泡性複合シートを繊維質層が内側と
なるように連続的に中空状体に賦形した後に上記樹脂組
成物を発泡させることにより、その発泡圧によって中空
状体を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形するか
ら、連続的な一連の工程によって、繊維強化樹脂からな
る表皮層と、架橋により三次元網目構造を有する内部発
泡層とを実質的に同時に賦形することができ、従来のよ
うに表皮層を予備賦形したり、あるいは内部発泡層を予
備賦形するといった工程が不要であり、しかもその予備
賦形品の内部に樹脂を注入したり、あるいは予備賦形品
の外周面を繊維強化シートで覆うような作業が不要とな
る。その結果、軽量で機械的強度に優れた繊維強化樹脂
発泡体を、簡単な工程のもとに、複雑な断面形状のもの
でも容易に製造することができ、特に長尺の製品につい
ては従来の製造方法に比して大幅な合理化を達成するこ
とができる。
シートを連続的に中空状体に賦形し、その内部に発泡性
かつ架橋性樹脂組成物を発泡させながら供給し、または
供給した後に発泡させ、あるいは、上記シートの一面に
繊維質シートを積層、接着した複合シートを繊維質層側
が内側となるように連続的に中空状体に賦形し、その内
部に発泡性かつ架橋性樹脂組成物を繊維質層に含浸させ
つつ、発泡させつつ供給するか、もしくは、同複合シー
トの繊維質層にあらかじめ発泡性かつ架橋性樹脂組成物
を含浸保持させた発泡性複合シートを繊維質層が内側と
なるように連続的に中空状体に賦形した後に上記樹脂組
成物を発泡させることにより、その発泡圧によって中空
状体を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形するか
ら、連続的な一連の工程によって、繊維強化樹脂からな
る表皮層と、架橋により三次元網目構造を有する内部発
泡層とを実質的に同時に賦形することができ、従来のよ
うに表皮層を予備賦形したり、あるいは内部発泡層を予
備賦形するといった工程が不要であり、しかもその予備
賦形品の内部に樹脂を注入したり、あるいは予備賦形品
の外周面を繊維強化シートで覆うような作業が不要とな
る。その結果、軽量で機械的強度に優れた繊維強化樹脂
発泡体を、簡単な工程のもとに、複雑な断面形状のもの
でも容易に製造することができ、特に長尺の製品につい
ては従来の製造方法に比して大幅な合理化を達成するこ
とができる。
【0194】また、繊維強化熱可塑性樹脂シートに繊維
質シートを積層、接着した複合シートないしは更にその
繊維質層に発泡性かつ架橋性樹脂組成物をあらかじめ含
浸、保持させた発泡性複合シートを用いる場合には、得
られた繊維強化樹脂発泡体はその繊維強化熱可塑性樹脂
層と内部発泡層とが、これら両者に跨がるように位置す
る複数の繊維によって強固に連結された構造を持つこと
になり、積層界面での剥離が生じにくく、従って座屈強
度にも優れた繊維強化樹脂発泡体となる。
質シートを積層、接着した複合シートないしは更にその
繊維質層に発泡性かつ架橋性樹脂組成物をあらかじめ含
浸、保持させた発泡性複合シートを用いる場合には、得
られた繊維強化樹脂発泡体はその繊維強化熱可塑性樹脂
層と内部発泡層とが、これら両者に跨がるように位置す
る複数の繊維によって強固に連結された構造を持つこと
になり、積層界面での剥離が生じにくく、従って座屈強
度にも優れた繊維強化樹脂発泡体となる。
【図1】本発明に用いられる繊維強化熱可塑性樹脂シー
トの製造装置の一例を示す構成図
トの製造装置の一例を示す構成図
【図2】本発明の実施例に用いられる繊維強化樹脂発泡
体の製造装置の構成例を示す模式的断面図
体の製造装置の構成例を示す模式的断面図
【図3】図2における賦形金型24の出口部分における
鉛直断面形状の説明図
鉛直断面形状の説明図
【図4】本発明の実施例5〜9により得られた繊維強化
樹脂発泡体の構造を示す模式的要部断面図
樹脂発泡体の構造を示す模式的要部断面図
11 強化繊維束 12 樹脂槽 13 加熱ピンチロール 14 冷却ピンチロール 21 繊維強化シートの繰り出し機 22 押出機 23 押出金型 23a シート通路 23b 樹脂押出口 23c コア金型 23d 樹脂流路 24 賦形金型 25 加熱金型 26 冷却金型 27 製品引き取り機 SFR 繊維強化熱可塑性樹脂シート REC 発泡性かつ架橋性樹脂組成物 T 中空状体 41 繊維強化熱可塑性樹脂層 42 発泡樹脂層 43 繊維
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 (72)発明者 藤本 浩司 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 繊維強化熱可塑性樹脂シートを連続的に
中空状体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性
樹脂組成物を発泡させながら供給し、その発泡圧により
中空状体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に
賦形し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した上
記発泡性かつ架橋性樹脂組成物を架橋させる、繊維強化
樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 繊維強化熱可塑性樹脂シートを連続的に
中空状体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性
樹脂組成物を供給した後、その組成物を中空状体内で発
泡させ、その発泡圧により中空状体の外周面を規制部材
に沿わせて所望断面形状に賦形し、その賦形途上、もし
くは賦形後に、発泡した上記発泡性かつ架橋性樹脂組成
物を架橋させる、繊維強化樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項3】 繊維強化熱可塑性樹脂シートの一表面
に、繊維質シートを積層一体化させてなる複合シート
を、繊維質シート側が内側となるように連続的に中空状
体に賦形しながら、その内部に発泡性かつ架橋性樹脂組
成物を供給して繊維質シートに塗布、含浸させた後、繊
維強化熱可塑性樹脂シートを加熱可塑化させるととも
に、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡させることによ
って中空状体内部に充満させ、その発泡圧により中空状
体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面形状に賦形
し、その賦形途上、もしくは賦形後に、発泡した上記発
泡性かつ架橋性樹脂組成物を架橋させる、繊維強化樹脂
発泡体の製造方法。 - 【請求項4】 繊維強化熱可塑性樹脂シートの一表面
に、繊維質シートを積層一体化させてなる複合シート
の、その繊維質シートに発泡性かつ架橋性樹脂組成物を
含浸・保持させた複合発泡シートを、繊維質シート側が
内側となるように連続的に中空状体に賦形するとともに
加熱することにより、繊維強化熱可塑性樹脂シートを可
塑化するとともに、発泡性かつ架橋性樹脂組成物を発泡
させて中空状体内部を発泡樹脂で充満させ、その発泡圧
により中空状体の外周面を規制部材に沿わせて所望断面
形状に賦形し、その賦形途上、もしくは賦形後に上記発
泡性かつ架橋性樹脂組成物を架橋させる、繊維強化樹脂
発泡体の製造方法。 - 【請求項5】 上記複合シートとして、繊維強化熱可塑
性樹脂シートの一表面に繊維質シートを加熱積層するこ
とにより、その繊維質シートの繊維の一部を繊維強化熱
可塑性樹脂シートの樹脂中に埋設させたものを用いるこ
とを特徴とする、請求項3または4に記載の繊維強化樹
脂発泡体の製造方法。 - 【請求項6】 上記繊維質シートとして、厚さ2mm以
上で、かつ、当該シート中の繊維の体積占有率が3〜3
0%の不織布またはマットを用いることを特徴とする、
請求項3、4まはた5に記載の繊維強化樹脂発泡体の製
造方法。 - 【請求項7】 上記発泡性かつ架橋性樹脂組成物とし
て、フェノール樹脂、またはポリウレタン樹脂を主成分
とする組成物を用いることを特徴とする、請求項3、
4、5まはた6に記載の繊維強化樹脂発泡体の製造方
法。 - 【請求項8】 所定の横断面形状を有する長尺の合成樹
脂発泡体の外表面が繊維強化熱可塑性樹脂層で覆われて
なる繊維強化樹脂発泡体であって、繊維強化熱可塑性樹
脂層と合成樹脂発泡体とが、これら双方に跨がるように
配置された複数の繊維によって連結されていることを特
徴とする繊維強化樹脂発泡体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20976496A JPH09234801A (ja) | 1995-12-25 | 1996-08-08 | 繊維強化樹脂発泡体の製造方法および繊維強化樹脂発泡体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33676695 | 1995-12-25 | ||
JP7-336766 | 1995-12-25 | ||
JP20976496A JPH09234801A (ja) | 1995-12-25 | 1996-08-08 | 繊維強化樹脂発泡体の製造方法および繊維強化樹脂発泡体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09234801A true JPH09234801A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=26517643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20976496A Withdrawn JPH09234801A (ja) | 1995-12-25 | 1996-08-08 | 繊維強化樹脂発泡体の製造方法および繊維強化樹脂発泡体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09234801A (ja) |
-
1996
- 1996-08-08 JP JP20976496A patent/JPH09234801A/ja not_active Withdrawn
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