JPH09234594A - 圧縮脱水装置の被脱水物搬送シート - Google Patents
圧縮脱水装置の被脱水物搬送シートInfo
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- JPH09234594A JPH09234594A JP4175896A JP4175896A JPH09234594A JP H09234594 A JPH09234594 A JP H09234594A JP 4175896 A JP4175896 A JP 4175896A JP 4175896 A JP4175896 A JP 4175896A JP H09234594 A JPH09234594 A JP H09234594A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧縮脱水装置において、脱水ケーキが脱水後
の積層ロールから被脱水物搬送シートの裏面に付着して
引出され、また積層ロールに楔形空隙の生じないシート
を提供する。 【解決手段】 被脱水物搬送シート裏面17bが、脱水
ケーキ7’に対し、シート表面17aより相対的に大き
な付着力を生じるようにされ、積層ロールから引出され
る脱水ケーキのほとんど全部が、下向きのシート裏面1
7bに付着して引出され、引出された後のシートの平坦
化と剥離機構11による折曲げ変形により、シート裏面
17bから剥離され分離される。また、搬送用シート1
7は、シートの横方向において、十分伸縮し得る布地に
より構成されることにより、積層ロールが、リールの円
板内面との間に楔形空隙を生ぜず、また、積層ロールが
圧縮脱水により中細形状となる場合においてもシートが
横方向に伸縮してリールの円板内面との間に楔形空隙を
生ぜず、楔形空隙に起因する圧縮手段の膜部材の損傷が
防止される。
の積層ロールから被脱水物搬送シートの裏面に付着して
引出され、また積層ロールに楔形空隙の生じないシート
を提供する。 【解決手段】 被脱水物搬送シート裏面17bが、脱水
ケーキ7’に対し、シート表面17aより相対的に大き
な付着力を生じるようにされ、積層ロールから引出され
る脱水ケーキのほとんど全部が、下向きのシート裏面1
7bに付着して引出され、引出された後のシートの平坦
化と剥離機構11による折曲げ変形により、シート裏面
17bから剥離され分離される。また、搬送用シート1
7は、シートの横方向において、十分伸縮し得る布地に
より構成されることにより、積層ロールが、リールの円
板内面との間に楔形空隙を生ぜず、また、積層ロールが
圧縮脱水により中細形状となる場合においてもシートが
横方向に伸縮してリールの円板内面との間に楔形空隙を
生ぜず、楔形空隙に起因する圧縮手段の膜部材の損傷が
防止される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分及び固形分を
含み流動性の小さい被脱水物をシート及び被脱水物が交
互に重なるように巻付けて円筒形の被脱水物積層ロール
を形成しこの被脱水物積層ロールを耐圧ドラム内におい
て圧縮手段により押圧し圧縮脱水する脱水装置における
被脱水物搬送シートに関する。
含み流動性の小さい被脱水物をシート及び被脱水物が交
互に重なるように巻付けて円筒形の被脱水物積層ロール
を形成しこの被脱水物積層ロールを耐圧ドラム内におい
て圧縮手段により押圧し圧縮脱水する脱水装置における
被脱水物搬送シートに関する。
【0002】
【従来の技術】水分及び固形分を含み流動性の小さい物
質を圧縮し水分を分離する脱水装置は、醸造かすを扱う
食品工業や活性汚泥を処理する化学工業等の多くの産業
分野において利用されている。特開平6−238491
号公報に開示された脱水方法及び装置は、表面に微小凹
凸を有するシートを用意し、シートと被脱水物の薄層を
交互に多数重ねて巻取り円筒形の被脱水物積層ロールを
形成し、シート表面に対してほぼ垂直方向に被脱水物積
層ロールを押圧し、水分をシート表面に沿って流出させ
ることにより、水分が濾布を通過せずに分離されるもの
である。特開平6−238491号公報の圧縮脱水装置
を図6〜図8を参照して説明する。
質を圧縮し水分を分離する脱水装置は、醸造かすを扱う
食品工業や活性汚泥を処理する化学工業等の多くの産業
分野において利用されている。特開平6−238491
号公報に開示された脱水方法及び装置は、表面に微小凹
凸を有するシートを用意し、シートと被脱水物の薄層を
交互に多数重ねて巻取り円筒形の被脱水物積層ロールを
形成し、シート表面に対してほぼ垂直方向に被脱水物積
層ロールを押圧し、水分をシート表面に沿って流出させ
ることにより、水分が濾布を通過せずに分離されるもの
である。特開平6−238491号公報の圧縮脱水装置
を図6〜図8を参照して説明する。
【0003】図6において、シート17は、シートロー
ル3から引出され、シート17の上向きのシート表面上
にホッパー6から被脱水物Qの薄層7が供給され、シー
ト17及び被脱水物の薄層7がリールの芯体42に巻取
られ、シート17と被脱水物の薄層7が多数積層された
円筒形の被脱水物積層ロール10が形成される。積層ロ
ール10は、次に、図7Aに示すように、耐圧ドラム2
0内に位置される。図7Aは、耐圧ドラム20内に配置
された積層ロール10の加圧前(圧縮脱水前)の状態を
耐圧ドラム20の軸線に垂直の断面で示し、図7Bは、
積層ロール10の加圧後(圧縮脱水終期)の状態を同様
の断面により示す。
ル3から引出され、シート17の上向きのシート表面上
にホッパー6から被脱水物Qの薄層7が供給され、シー
ト17及び被脱水物の薄層7がリールの芯体42に巻取
られ、シート17と被脱水物の薄層7が多数積層された
円筒形の被脱水物積層ロール10が形成される。積層ロ
ール10は、次に、図7Aに示すように、耐圧ドラム2
0内に位置される。図7Aは、耐圧ドラム20内に配置
された積層ロール10の加圧前(圧縮脱水前)の状態を
耐圧ドラム20の軸線に垂直の断面で示し、図7Bは、
積層ロール10の加圧後(圧縮脱水終期)の状態を同様
の断面により示す。
【0004】図8は、耐圧ドラム20内の積層ロールの
軸線を含む断面であり、図8の上半分は、加圧前(図7
Aに対応)の状態を示し、下半分は、加圧後(図7Bに
対応)の状態を示す。図8において、リール40の芯体
42の両端に円板44が固着され、円板44は、円板を
貫通する多数の排水孔46を具備する。耐圧ドラム20
は、内周面21を備えるドラム殻体22及び内周面の両
端に配置される端板26を備え、一体に形成される。端
板26は、積層ロール10を通過させるための円形開口
28を備える。
軸線を含む断面であり、図8の上半分は、加圧前(図7
Aに対応)の状態を示し、下半分は、加圧後(図7Bに
対応)の状態を示す。図8において、リール40の芯体
42の両端に円板44が固着され、円板44は、円板を
貫通する多数の排水孔46を具備する。耐圧ドラム20
は、内周面21を備えるドラム殻体22及び内周面の両
端に配置される端板26を備え、一体に形成される。端
板26は、積層ロール10を通過させるための円形開口
28を備える。
【0005】脱水工程において、図7A及び図8上半分
の加圧前の状態から、加圧室30内へポート32を介し
加圧流体Fが供給され、加圧室30が膨張し、膨張する
加圧室のゴム膜34により積層ロール10が圧縮され、
図7B及び図8下半分の状態となる。積層ロール10
は、外周面から加圧流体により圧力を加えられて半径方
向の寸法が減少され、その間に積層ロールから押出され
る水分は、排水孔46を通って排出される。
の加圧前の状態から、加圧室30内へポート32を介し
加圧流体Fが供給され、加圧室30が膨張し、膨張する
加圧室のゴム膜34により積層ロール10が圧縮され、
図7B及び図8下半分の状態となる。積層ロール10
は、外周面から加圧流体により圧力を加えられて半径方
向の寸法が減少され、その間に積層ロールから押出され
る水分は、排水孔46を通って排出される。
【0006】図4及び図5は、脱水後の積層ロール10
からシート17及び脱水ケーキ7’が引出される状態を
示す断面図である。被脱水物が、圧縮脱水工程において
その粒子の相互付着により円筒形の脱水ケーキ7’とな
る余剰汚泥等である場合は、脱水後の積層ロールからシ
ート及び脱水ケーキが引出されるとき、脱水ケーキ7’
は、図4に示すように、下向きのシート裏面17bに付
着して積層ロールから引出され、シート17が平面状態
に変形するに伴いシート裏面17bからはがれ落ちる。
しかしながら、被脱水物が圧縮脱水工程において粒子の
相互付着がなく脱水ケーキが円筒形にならないコーヒー
粕等である場合は、図5に示すように、脱水ケーキ7’
は、上向きのシート表面17aに付着して積層ロール1
0から引出され、シートの変形によってもシートから落
下しない不都合がある。
からシート17及び脱水ケーキ7’が引出される状態を
示す断面図である。被脱水物が、圧縮脱水工程において
その粒子の相互付着により円筒形の脱水ケーキ7’とな
る余剰汚泥等である場合は、脱水後の積層ロールからシ
ート及び脱水ケーキが引出されるとき、脱水ケーキ7’
は、図4に示すように、下向きのシート裏面17bに付
着して積層ロールから引出され、シート17が平面状態
に変形するに伴いシート裏面17bからはがれ落ちる。
しかしながら、被脱水物が圧縮脱水工程において粒子の
相互付着がなく脱水ケーキが円筒形にならないコーヒー
粕等である場合は、図5に示すように、脱水ケーキ7’
は、上向きのシート表面17aに付着して積層ロール1
0から引出され、シートの変形によってもシートから落
下しない不都合がある。
【0007】また、発明者等は、圧縮脱水装置のシート
の短所を改良するため、平成6年10月に特願平6−2
65387号(先願)の圧縮脱水装置を提案した。改良
されたシートは、図9及び図10に示すように、シート
17の両縁部に比較的堅く強靭な通水性のベルト18が
付着され、シート17及び両ベルト18により搬送帯1
6が形成される。図9及び図10において、図6〜図8
と同様の部材には、同様の符号が付され、重複した説明
が省略される。図9において、搬送帯16は、シートロ
ール3から引出され、供給ローラ13及び支持ローラ1
4を経て移動される間に、ホッパー6から被脱水物の薄
層7が供給され、搬送帯16及び被脱水物の薄層がリー
ル40の芯体40上に巻取られ、搬送帯と被脱水物の薄
層が半径方向に交互に重なる積層ロールが形成される。
の短所を改良するため、平成6年10月に特願平6−2
65387号(先願)の圧縮脱水装置を提案した。改良
されたシートは、図9及び図10に示すように、シート
17の両縁部に比較的堅く強靭な通水性のベルト18が
付着され、シート17及び両ベルト18により搬送帯1
6が形成される。図9及び図10において、図6〜図8
と同様の部材には、同様の符号が付され、重複した説明
が省略される。図9において、搬送帯16は、シートロ
ール3から引出され、供給ローラ13及び支持ローラ1
4を経て移動される間に、ホッパー6から被脱水物の薄
層7が供給され、搬送帯16及び被脱水物の薄層がリー
ル40の芯体40上に巻取られ、搬送帯と被脱水物の薄
層が半径方向に交互に重なる積層ロールが形成される。
【0008】ベルト18は、シート17の前端及び末端
からそれぞれ所定長さ突出したベルト前端部分(図示さ
れない)及びベルト後端部分18bを具備し、図10に
示すように、ベルト後端部分18bがシートロール3に
固着された状態で脱水工程が行われる。図10に示すよ
うに、積層ロール10が耐圧ドラム内に位置される間
は、ベルト後端部分18bが、リールの円板の外周と耐
圧ドラムの端板の円形開口の内周面の間に設けられる間
隙を通って伸長し、ベルト後端部分の一部がシートロー
ル3に固着された状態にされる。この先願の圧縮脱水装
置によれば、強度の大きなベルトがシートに固着された
ことにより、積層ロールの形成、脱水、シートの回収の
各工程においてシートの損傷が防止され、ベルト前端部
分及びベルト後端部分が、それぞれリール及びシートロ
ールに固着された状態で、脱水工程が行われ、ベルト及
びシートの回収再使用が容易である。
からそれぞれ所定長さ突出したベルト前端部分(図示さ
れない)及びベルト後端部分18bを具備し、図10に
示すように、ベルト後端部分18bがシートロール3に
固着された状態で脱水工程が行われる。図10に示すよ
うに、積層ロール10が耐圧ドラム内に位置される間
は、ベルト後端部分18bが、リールの円板の外周と耐
圧ドラムの端板の円形開口の内周面の間に設けられる間
隙を通って伸長し、ベルト後端部分の一部がシートロー
ル3に固着された状態にされる。この先願の圧縮脱水装
置によれば、強度の大きなベルトがシートに固着された
ことにより、積層ロールの形成、脱水、シートの回収の
各工程においてシートの損傷が防止され、ベルト前端部
分及びベルト後端部分が、それぞれリール及びシートロ
ールに固着された状態で、脱水工程が行われ、ベルト及
びシートの回収再使用が容易である。
【0009】図11〜14は、積層ロールの状態を説明
する図面であり、図6〜図10と同様の部材には、同様
の符号が付され、重複した説明が省略される。特願平6
−265387号(先願)に開示されたように、被脱水
物積層ロールの形成において、シート17上のみに被脱
水物の薄層7乗せる場合、被脱水物積層ロールは、図1
1右半分に示すように、軸方向中央部が膨れた樽型とな
り、シートは、外方へ行くに従ってリール円板の内面か
らより大きく離間し、リール円板に隣接して楔型空隙4
5を生じ、この場合の積層ロール中央部と端部との段差
nφは、例えば、80〜320mmとなる。図11の左
半分は、被脱水物、シート及びベルトを省略したリール
の断面図である。
する図面であり、図6〜図10と同様の部材には、同様
の符号が付され、重複した説明が省略される。特願平6
−265387号(先願)に開示されたように、被脱水
物積層ロールの形成において、シート17上のみに被脱
水物の薄層7乗せる場合、被脱水物積層ロールは、図1
1右半分に示すように、軸方向中央部が膨れた樽型とな
り、シートは、外方へ行くに従ってリール円板の内面か
らより大きく離間し、リール円板に隣接して楔型空隙4
5を生じ、この場合の積層ロール中央部と端部との段差
nφは、例えば、80〜320mmとなる。図11の左
半分は、被脱水物、シート及びベルトを省略したリール
の断面図である。
【0010】また、シート17及びベルト18上へ被脱
水物の薄層7をその上面が同一であるように乗せる場
合、被脱水物積層ロールは、樽型とならず円筒形に形成
されるが、圧縮工程の進行に伴い、積層ロールの軸方向
中央部分が端部より凹んだ糸巻型に変形し、やはり、リ
ール円板に隣接して楔型空隙が生じ、いずれの場合も、
圧縮工程において圧縮手段のゴム膜がこの楔型空隙に入
り込み部分的に無理な膨張が生じ、破損する等の問題が
ある。
水物の薄層7をその上面が同一であるように乗せる場
合、被脱水物積層ロールは、樽型とならず円筒形に形成
されるが、圧縮工程の進行に伴い、積層ロールの軸方向
中央部分が端部より凹んだ糸巻型に変形し、やはり、リ
ール円板に隣接して楔型空隙が生じ、いずれの場合も、
圧縮工程において圧縮手段のゴム膜がこの楔型空隙に入
り込み部分的に無理な膨張が生じ、破損する等の問題が
ある。
【0011】先願においては、このような楔型空隙の問
題を解決するため、図12に示すように、シート及びベ
ルトから成る搬送帯16の幅Daをリール円板44間の
寸法Dpより大きくし、それにより、積層ロールの形成
において、搬送帯16が被脱水物薄層と一緒にリール円
板44間の幅を一杯に埋めて巻取られ、図11の空隙4
5の発生を無くすることを提案した。また、ベルト上に
被脱水物の薄層を乗せた積層ロールが、加圧後に、図1
3右半分に示すように、リール円板間の幅一杯の糸巻型
となり楔型空隙が生じないようにすることを提案してい
る。図13の左半分は、被脱水物、シート及びベルトを
省略したリールの断面図である。
題を解決するため、図12に示すように、シート及びベ
ルトから成る搬送帯16の幅Daをリール円板44間の
寸法Dpより大きくし、それにより、積層ロールの形成
において、搬送帯16が被脱水物薄層と一緒にリール円
板44間の幅を一杯に埋めて巻取られ、図11の空隙4
5の発生を無くすることを提案した。また、ベルト上に
被脱水物の薄層を乗せた積層ロールが、加圧後に、図1
3右半分に示すように、リール円板間の幅一杯の糸巻型
となり楔型空隙が生じないようにすることを提案してい
る。図13の左半分は、被脱水物、シート及びベルトを
省略したリールの断面図である。
【0012】しかしながら、図13右半分の糸巻型の形
状において、積層ロールの中央部と端部の間の段差nδ
は、例えば、26〜104mmであり、かなり大きく、
また上記の通り、図11において、段差nφは、前述の
通りかなり大きいに拘わらず、Da−Dpの余裕寸法
は、実際には、あまり大きく取ることができないため、
先願の解決方法によっては、楔型空隙の発生を完全に解
決することは困難であった。
状において、積層ロールの中央部と端部の間の段差nδ
は、例えば、26〜104mmであり、かなり大きく、
また上記の通り、図11において、段差nφは、前述の
通りかなり大きいに拘わらず、Da−Dpの余裕寸法
は、実際には、あまり大きく取ることができないため、
先願の解決方法によっては、楔型空隙の発生を完全に解
決することは困難であった。
【0013】図14は、被脱水物積層ロールの軸方向断
面図であり、上半分は、加圧前の形状を示し、下半分
は、加圧後の形状を示し、脱水後の積層ロールの外周面
に生じるシワ10’を誇張して示す。図14から明らか
なように、加圧後の積層ロール10の直径は、加圧前の
直径と比べ、著しく小さくなるから、布地から成る搬送
帯18は、図14下半分に示すように、外周面全体の数
個所においてシワ10’を生じ、折り畳まれることが必
要である。そして、搬送帯18が、再使用のため、脱水
後の積層ロールから脱水ケーキと共に引出され、脱水ケ
ーキから分離され、シートロール3上へ巻戻される場合
に、折り畳まれたシートのシワ10’は広げられねばな
らないから、シートは、このような折り畳みと引延ばし
が可能であるように柔軟性を具備する必要がある。
面図であり、上半分は、加圧前の形状を示し、下半分
は、加圧後の形状を示し、脱水後の積層ロールの外周面
に生じるシワ10’を誇張して示す。図14から明らか
なように、加圧後の積層ロール10の直径は、加圧前の
直径と比べ、著しく小さくなるから、布地から成る搬送
帯18は、図14下半分に示すように、外周面全体の数
個所においてシワ10’を生じ、折り畳まれることが必
要である。そして、搬送帯18が、再使用のため、脱水
後の積層ロールから脱水ケーキと共に引出され、脱水ケ
ーキから分離され、シートロール3上へ巻戻される場合
に、折り畳まれたシートのシワ10’は広げられねばな
らないから、シートは、このような折り畳みと引延ばし
が可能であるように柔軟性を具備する必要がある。
【0014】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、上記の従来
技術及び前記先願発明の圧縮脱水装置における問題を解
決する圧縮脱水装置の被脱水物搬送シートを提供するこ
とにある。それ故、本発明の目的は、被脱水物の種類に
拘わらず、シートは、脱水後の積層ロールから脱水ケー
キと一緒に引出された後、容易に脱水ケーキから分離さ
れ、再使用のためシートロール上へ巻戻し可能なシート
を提供することである。また、本発明の目的は、被脱水
物の種類に拘わらず、脱水ケーキが脱水後の積層ロール
から下向きのシート裏面に付着して引出され、脱水ケー
キがシートから容易に分離できるようにすることであ
る。
技術及び前記先願発明の圧縮脱水装置における問題を解
決する圧縮脱水装置の被脱水物搬送シートを提供するこ
とにある。それ故、本発明の目的は、被脱水物の種類に
拘わらず、シートは、脱水後の積層ロールから脱水ケー
キと一緒に引出された後、容易に脱水ケーキから分離さ
れ、再使用のためシートロール上へ巻戻し可能なシート
を提供することである。また、本発明の目的は、被脱水
物の種類に拘わらず、脱水ケーキが脱水後の積層ロール
から下向きのシート裏面に付着して引出され、脱水ケー
キがシートから容易に分離できるようにすることであ
る。
【0015】本発明の他の目的は、被脱水物積層ロール
の形成工程において、積層ロールの端部とリール円板の
間に間隙が存在しないようにすると共に、圧縮脱水工程
において被脱水物積層ロールが中細となる場合にも、積
層ロールの端部とリール円板との間に楔型間隙が生じな
いようにしてゴム膜の損傷を防止することのできるシー
トを提供することである。
の形成工程において、積層ロールの端部とリール円板の
間に間隙が存在しないようにすると共に、圧縮脱水工程
において被脱水物積層ロールが中細となる場合にも、積
層ロールの端部とリール円板との間に楔型間隙が生じな
いようにしてゴム膜の損傷を防止することのできるシー
トを提供することである。
【0016】一般的に、圧縮脱水装置の運転において、
シートが所定の位置からずれてしまうと、被脱水物がシ
ート上にうまく乗らないとか、加圧ドラム内で均一に加
圧できず、脱水後の積層ロールの含水率にムラができる
とか、加圧時にゴム膜の伸びが極端に不均一になる場所
ができて、ゴム膜の破損の原因となる等の多くの問題が
生じる。本発明の別の目的は、シート裏面の接着力の大
きなシートの両縁部に比較的堅く強度の大きい厚さのあ
るベルトを固着し、ベルトが機械的に案内され定められ
た場所を正確に運動することを可能にすることである。
シートが所定の位置からずれてしまうと、被脱水物がシ
ート上にうまく乗らないとか、加圧ドラム内で均一に加
圧できず、脱水後の積層ロールの含水率にムラができる
とか、加圧時にゴム膜の伸びが極端に不均一になる場所
ができて、ゴム膜の破損の原因となる等の多くの問題が
生じる。本発明の別の目的は、シート裏面の接着力の大
きなシートの両縁部に比較的堅く強度の大きい厚さのあ
るベルトを固着し、ベルトが機械的に案内され定められ
た場所を正確に運動することを可能にすることである。
【0017】本発明の更に別の目的は、シートを比較的
柔軟な材料で形成し圧縮脱水工程終期のしわが容易に生
じることができ、搬送帯の移動の力がベルトにより伝達
され、シートに大きな力がかかること等が防止され、シ
ートが長期間にわたり繰り返し使用できるようにするこ
とである。本発明のその他の目的及び利点は、以下の説
明において明らかにされる。
柔軟な材料で形成し圧縮脱水工程終期のしわが容易に生
じることができ、搬送帯の移動の力がベルトにより伝達
され、シートに大きな力がかかること等が防止され、シ
ートが長期間にわたり繰り返し使用できるようにするこ
とである。本発明のその他の目的及び利点は、以下の説
明において明らかにされる。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の圧縮脱水装置の
被脱水物搬送シートにおいて、シートは、シートロール
から引出され供給ローラ及び支持ローラを経て移動さ
れ、供給ローラと支持ローラの間で上向きのシート表面
に被脱水物の薄層が載置され、シート及び被脱水物の薄
層が一緒にリールの芯体に巻取られ、シート及び被脱水
物の薄層が交互に重なる円筒形の被脱水物積層ロールが
形成される。被脱水物積層ロールは、耐圧ドラム内へ配
置され、圧縮手段により押圧され、脱水され、脱水後の
被脱水物積層ロールからシート及び脱水ケーキが引出さ
れ、シートと脱水ケーキが分離される。
被脱水物搬送シートにおいて、シートは、シートロール
から引出され供給ローラ及び支持ローラを経て移動さ
れ、供給ローラと支持ローラの間で上向きのシート表面
に被脱水物の薄層が載置され、シート及び被脱水物の薄
層が一緒にリールの芯体に巻取られ、シート及び被脱水
物の薄層が交互に重なる円筒形の被脱水物積層ロールが
形成される。被脱水物積層ロールは、耐圧ドラム内へ配
置され、圧縮手段により押圧され、脱水され、脱水後の
被脱水物積層ロールからシート及び脱水ケーキが引出さ
れ、シートと脱水ケーキが分離される。
【0019】分離されたシートは、シートロール上へ巻
戻されて次の脱水工程において再使用可能にされる。本
発明のシートは、シート表面の反対側にシート裏面を有
し、シート表面は、脱水ケーキに対しシート裏面より相
対的に小さな付着力を生じるものであり、脱水後の被脱
水物積層ロールからシート及び脱水ケーキが引出される
とき、脱水ケーキの大部分は、下向きのシート裏面に付
着して引出される。
戻されて次の脱水工程において再使用可能にされる。本
発明のシートは、シート表面の反対側にシート裏面を有
し、シート表面は、脱水ケーキに対しシート裏面より相
対的に小さな付着力を生じるものであり、脱水後の被脱
水物積層ロールからシート及び脱水ケーキが引出される
とき、脱水ケーキの大部分は、下向きのシート裏面に付
着して引出される。
【0020】好ましくは、シート表面が脱水ケーキに対
しシート裏面より相対的に小さな付着力を生じるよう
に、シート表面及びシート裏面は、織り方が相違する布
地表面及び布地裏面により構成され、布地裏面が脱水ケ
ーキに対し布地表面より相対的に大きな付着力を生じる
ようにされる。織り方の相違は、例えば、シート表面
は、起毛を具備せず、シート裏面は起毛を具備するもの
とすることである。また、シートは、脱水ケーキに対す
る付着力の異なる2枚の布地を合わせて構成され、シー
ト表面は、脱水ケーキに対する付着力の小さな布地から
成り、シート裏面は、脱水ケーキに対する付着力の大き
な布地から成るものとすることができる。更にまた、シ
ート裏面は、シート表面及びシート裏面の一方又は両方
に表面処理を施すことにより、脱水ケーキに対しシート
表面より相対的に大きな付着力を生じることができる。
しシート裏面より相対的に小さな付着力を生じるよう
に、シート表面及びシート裏面は、織り方が相違する布
地表面及び布地裏面により構成され、布地裏面が脱水ケ
ーキに対し布地表面より相対的に大きな付着力を生じる
ようにされる。織り方の相違は、例えば、シート表面
は、起毛を具備せず、シート裏面は起毛を具備するもの
とすることである。また、シートは、脱水ケーキに対す
る付着力の異なる2枚の布地を合わせて構成され、シー
ト表面は、脱水ケーキに対する付着力の小さな布地から
成り、シート裏面は、脱水ケーキに対する付着力の大き
な布地から成るものとすることができる。更にまた、シ
ート裏面は、シート表面及びシート裏面の一方又は両方
に表面処理を施すことにより、脱水ケーキに対しシート
表面より相対的に大きな付着力を生じることができる。
【0021】本発明において、シート自体は比較的柔軟
な材料からなり、加圧工程の終期において、積層ロール
の直径が著しく減少されるとき、積層ロール外周面に多
数のシワが無理なく形成される。シートの両縁部に沿っ
て比較的堅く強靭な材料から成るベルトが付着されるこ
とにより、搬送帯の移動の力は、強靭なベルトにより伝
達され、シートに大きな力が加わらない。
な材料からなり、加圧工程の終期において、積層ロール
の直径が著しく減少されるとき、積層ロール外周面に多
数のシワが無理なく形成される。シートの両縁部に沿っ
て比較的堅く強靭な材料から成るベルトが付着されるこ
とにより、搬送帯の移動の力は、強靭なベルトにより伝
達され、シートに大きな力が加わらない。
【0022】本発明において、シートは、その両縁部に
取り付けたベルトと一緒にシートロールから取出され、
被脱水物の薄層と一緒にリールの芯体に巻取られて被脱
水物積層ロールが形成され、脱水後の被脱水物積層ロー
ルから脱水ケーキと一緒に引出され、脱水ケーキから分
離され、シートロール上へ巻戻されて次の脱水工程にお
いて再使用可能にされる。シートの両縁部に取付けたベ
ルトの向い合う内方側面が相互に所定寸法Lだけ離間さ
れ、ベルトの内方側面は、供給ローラ上を通過すると
き、第1のベルト案内手段に係合されることにより供給
ローラの軸方向の所定位置に維持され、支持ローラ上を
通過するとき、第2のベルト案内手段に係合されて支持
ローラの軸方向の所定位置に維持される。シートは、積
層ロールの軸線に平行な方向の伸縮性を有する。
取り付けたベルトと一緒にシートロールから取出され、
被脱水物の薄層と一緒にリールの芯体に巻取られて被脱
水物積層ロールが形成され、脱水後の被脱水物積層ロー
ルから脱水ケーキと一緒に引出され、脱水ケーキから分
離され、シートロール上へ巻戻されて次の脱水工程にお
いて再使用可能にされる。シートの両縁部に取付けたベ
ルトの向い合う内方側面が相互に所定寸法Lだけ離間さ
れ、ベルトの内方側面は、供給ローラ上を通過すると
き、第1のベルト案内手段に係合されることにより供給
ローラの軸方向の所定位置に維持され、支持ローラ上を
通過するとき、第2のベルト案内手段に係合されて支持
ローラの軸方向の所定位置に維持される。シートは、積
層ロールの軸線に平行な方向の伸縮性を有する。
【0023】
【実施例】図1〜図3を参照し、本発明の実施例を説明
する。図1〜図3において、図4〜図14と同様の部材
には、同様の符号が付され、重複した説明が省略され
る。図1は、本発明のシートを使用する圧縮脱水装置の
要部の図解的な垂直断面図であり、シート17がシート
ロール3から引出され、被脱水物積層ロールが形成され
る工程を示す。図2は、図1の圧縮脱水装置の図解的平
面図であり、剥離機構11等を省略して示している。図
3は、剥離機構11’が作動位置にある状態を示す図1
と同様の垂直断面図であり、脱水後の積層ロールからシ
ート及び脱水ケーキが引出され、シートが脱水ケーキか
ら分離され、シートロール3上へ巻戻される工程を示
す。
する。図1〜図3において、図4〜図14と同様の部材
には、同様の符号が付され、重複した説明が省略され
る。図1は、本発明のシートを使用する圧縮脱水装置の
要部の図解的な垂直断面図であり、シート17がシート
ロール3から引出され、被脱水物積層ロールが形成され
る工程を示す。図2は、図1の圧縮脱水装置の図解的平
面図であり、剥離機構11等を省略して示している。図
3は、剥離機構11’が作動位置にある状態を示す図1
と同様の垂直断面図であり、脱水後の積層ロールからシ
ート及び脱水ケーキが引出され、シートが脱水ケーキか
ら分離され、シートロール3上へ巻戻される工程を示
す。
【0024】図1において、シート17及びその両縁部
に付着された強靭な材料のベルト18、18から成る搬
送帯16は、シートロール3から引出され、供給ローラ
13及び支持ローラ14を経て移動され、供給ローラと
支持ローラの間で上向きのシート表面17aに被脱水物
の薄層7が載置され、搬送帯16及び被脱水物の薄層7
が一緒にリールの芯体42上に巻取られ、搬送帯16及
び被脱水物の薄層7が交互に重なる円筒形の被脱水物積
層ロールが形成される。シート17は、伸縮可能な糸で
織られ、少なくともシートの横方向(図1の紙面に垂直
方向)において、十分伸縮し得る布地により構成され
る。シート17が横方向に十分伸縮性を有することによ
り、製造された被脱水物積層ロールは、図11に示す楔
形空隙45を生じない。
に付着された強靭な材料のベルト18、18から成る搬
送帯16は、シートロール3から引出され、供給ローラ
13及び支持ローラ14を経て移動され、供給ローラと
支持ローラの間で上向きのシート表面17aに被脱水物
の薄層7が載置され、搬送帯16及び被脱水物の薄層7
が一緒にリールの芯体42上に巻取られ、搬送帯16及
び被脱水物の薄層7が交互に重なる円筒形の被脱水物積
層ロールが形成される。シート17は、伸縮可能な糸で
織られ、少なくともシートの横方向(図1の紙面に垂直
方向)において、十分伸縮し得る布地により構成され
る。シート17が横方向に十分伸縮性を有することによ
り、製造された被脱水物積層ロールは、図11に示す楔
形空隙45を生じない。
【0025】図3は、剥離機構11’が作動位置にある
状態を示す図1と同様の垂直断面図であり、脱水後の積
層ロール10から搬送帯16及び脱水ケーキ7’が引出
され、シートが脱水ケーキから分離され、シートロール
3上へ巻戻される工程を示す。この工程においては、剥
離機構11’が、積層ロールから引出される搬送帯16
に係合され、搬送帯16から脱水ケーキ7’が剥離する
ことを促進する。図1の積層ロールの形成工程において
は、剥離機構11は、搬送帯16に係合しないように離
間される。図3の搬送帯16は、脱水ケーキ7’から分
離され、図1の場合と逆の経路を経てシートロール3上
へ巻戻され、次の脱水工程において再使用可能にされ
る。
状態を示す図1と同様の垂直断面図であり、脱水後の積
層ロール10から搬送帯16及び脱水ケーキ7’が引出
され、シートが脱水ケーキから分離され、シートロール
3上へ巻戻される工程を示す。この工程においては、剥
離機構11’が、積層ロールから引出される搬送帯16
に係合され、搬送帯16から脱水ケーキ7’が剥離する
ことを促進する。図1の積層ロールの形成工程において
は、剥離機構11は、搬送帯16に係合しないように離
間される。図3の搬送帯16は、脱水ケーキ7’から分
離され、図1の場合と逆の経路を経てシートロール3上
へ巻戻され、次の脱水工程において再使用可能にされ
る。
【0026】図3において、シート表面17aの裏側の
シート裏面17bは、脱水ケーキ7’に対し、シート表
面17aより相対的に大きな付着力を生じるようにさ
れ、積層ロールから引出される脱水ケーキ7’のほとん
ど全部が、図4に示すように、下向きのシート裏面17
bに付着して引出され、引出された後の搬送帯16の変
形(平坦化)と剥離機構11’による折曲げにより、シ
ート裏面17bから剥離され、妨げることなく落下さ
れ、搬送帯16から分離される。脱水ケーキ7’のほと
んど全部が、シート裏面17bに付着して引出され、シ
ート表面17aには、脱水ケーキがほとんど付着しない
故に、各別の分離機構を設けることを必要とせずに搬送
帯16を再生することができる。
シート裏面17bは、脱水ケーキ7’に対し、シート表
面17aより相対的に大きな付着力を生じるようにさ
れ、積層ロールから引出される脱水ケーキ7’のほとん
ど全部が、図4に示すように、下向きのシート裏面17
bに付着して引出され、引出された後の搬送帯16の変
形(平坦化)と剥離機構11’による折曲げにより、シ
ート裏面17bから剥離され、妨げることなく落下さ
れ、搬送帯16から分離される。脱水ケーキ7’のほと
んど全部が、シート裏面17bに付着して引出され、シ
ート表面17aには、脱水ケーキがほとんど付着しない
故に、各別の分離機構を設けることを必要とせずに搬送
帯16を再生することができる。
【0027】シート裏面17bが脱水ケーキ7’に対し
シート表面17aより相対的に大きな付着力を生じるよ
うにするためには、シート表面とシート裏面がシートを
構成する布地の表裏の織方の相違により付着力が異なる
ものとすることができ、具体的には、例えば、シート表
面が起毛を具備せず、シート裏面が起毛を具備するもの
とする等である。また、シートを、脱水ケーキに対する
付着力の異なる2枚の布地を合わせて構成し、シート表
面は、脱水ケーキに対する付着力の小さな布地から成
り、シート裏面は、脱水ケーキに対する付着力の大きな
布地から成るものとすることができる。
シート表面17aより相対的に大きな付着力を生じるよ
うにするためには、シート表面とシート裏面がシートを
構成する布地の表裏の織方の相違により付着力が異なる
ものとすることができ、具体的には、例えば、シート表
面が起毛を具備せず、シート裏面が起毛を具備するもの
とする等である。また、シートを、脱水ケーキに対する
付着力の異なる2枚の布地を合わせて構成し、シート表
面は、脱水ケーキに対する付着力の小さな布地から成
り、シート裏面は、脱水ケーキに対する付着力の大きな
布地から成るものとすることができる。
【0028】更に、上記の構成に代えて、シート表面
は、シート表面又はシート裏面の一方又は両方に表面処
理を施すことにより、シート裏面と異なる付着力を有す
るようにすることができる。具体的には、シート表面の
みに脱水ケーキに対する付着力を減少させる物質、例え
ば、テトラフルオロエチレン等のコーティングを施し、
コーティングを施さないシート裏面より相対的に小さな
付着力を生じるものとすること等である。
は、シート表面又はシート裏面の一方又は両方に表面処
理を施すことにより、シート裏面と異なる付着力を有す
るようにすることができる。具体的には、シート表面の
みに脱水ケーキに対する付着力を減少させる物質、例え
ば、テトラフルオロエチレン等のコーティングを施し、
コーティングを施さないシート裏面より相対的に小さな
付着力を生じるものとすること等である。
【0029】図2に示すように、シート17の両縁部に
取付けたベルト18、18の向い合う内方側面18t、
18tが相互に所定寸法Lだけ離間され、ベルトの内方
側面18t、18tは、供給ローラ13上を通過すると
き、第1のベルト案内手段15a,15aに係合される
ことにより供給ローラ13の軸方向の所定位置に維持さ
れ、支持ローラ14、14上を通過するとき、第2のベ
ルト案内手段15b、15bに係合されて支持ローラ1
4の軸方向の所定位置に維持される。ベルトを設けるこ
とにより、シートが比較的柔軟な材料により構成されて
圧縮脱水工程終期において積層ロール外周面に容易に多
数のシワ10’が円滑に形成されるにかかわらず、ベル
ト18、18により移動の力が負担され、シートの損傷
が減少される。ベルト18、18は、堅い強靭な材料か
ら構成されるが、ベルトの幅寸法が小さいため、シワ1
0’の形成の大きな障害とならない。
取付けたベルト18、18の向い合う内方側面18t、
18tが相互に所定寸法Lだけ離間され、ベルトの内方
側面18t、18tは、供給ローラ13上を通過すると
き、第1のベルト案内手段15a,15aに係合される
ことにより供給ローラ13の軸方向の所定位置に維持さ
れ、支持ローラ14、14上を通過するとき、第2のベ
ルト案内手段15b、15bに係合されて支持ローラ1
4の軸方向の所定位置に維持される。ベルトを設けるこ
とにより、シートが比較的柔軟な材料により構成されて
圧縮脱水工程終期において積層ロール外周面に容易に多
数のシワ10’が円滑に形成されるにかかわらず、ベル
ト18、18により移動の力が負担され、シートの損傷
が減少される。ベルト18、18は、堅い強靭な材料か
ら構成されるが、ベルトの幅寸法が小さいため、シワ1
0’の形成の大きな障害とならない。
【0030】
【発明の効果】本発明の圧縮脱水装置の搬送用シート
は、シート裏面が、脱水ケーキに対し、シート表面より
相対的に大きな付着力を生じるようにされるから、積層
ロールから引出される脱水ケーキのほとんど全部が下向
きのシート裏面に付着して引出され、引出された後のシ
ートの変形(平坦化)により、シート裏面から剥離さ
れ、シートから妨げられることなく落下し分離される。
脱水後の積層ロールから引出される上向きのシート表面
には、脱水ケーキがほとんど付着しない故に、シート表
面から脱水ケーキを分離するため必然的に複雑となる剥
離手段を設ける必要がない利点を有する。
は、シート裏面が、脱水ケーキに対し、シート表面より
相対的に大きな付着力を生じるようにされるから、積層
ロールから引出される脱水ケーキのほとんど全部が下向
きのシート裏面に付着して引出され、引出された後のシ
ートの変形(平坦化)により、シート裏面から剥離さ
れ、シートから妨げられることなく落下し分離される。
脱水後の積層ロールから引出される上向きのシート表面
には、脱水ケーキがほとんど付着しない故に、シート表
面から脱水ケーキを分離するため必然的に複雑となる剥
離手段を設ける必要がない利点を有する。
【0031】本発明の搬送用シートは、少なくともシー
トの横方向(図1の紙面に垂直方向)において、十分伸
縮し得る布地により構成される。シート17が横方向に
十分伸縮性を有することにより、製造される被脱水物積
層ロールは、リールの円板内面との間に楔形空隙を生ぜ
ず、それ故、楔形空隙に起因し圧縮手段の膜部材が損傷
することを防止することができる。また、被脱水物積層
ロールが圧縮脱水工程において中細形状となる場合にお
いてもシートが横方向に十分伸縮してリールの円板内面
との間に楔形空隙を生ぜず、それ故、同様に、楔形空隙
に起因する圧縮手段の膜部材の損傷が防止される。
トの横方向(図1の紙面に垂直方向)において、十分伸
縮し得る布地により構成される。シート17が横方向に
十分伸縮性を有することにより、製造される被脱水物積
層ロールは、リールの円板内面との間に楔形空隙を生ぜ
ず、それ故、楔形空隙に起因し圧縮手段の膜部材が損傷
することを防止することができる。また、被脱水物積層
ロールが圧縮脱水工程において中細形状となる場合にお
いてもシートが横方向に十分伸縮してリールの円板内面
との間に楔形空隙を生ぜず、それ故、同様に、楔形空隙
に起因する圧縮手段の膜部材の損傷が防止される。
【0032】本発明においては、シートの両縁部に取り
付けたベルトの向い合う内方側面が、相互に所定寸法だ
け離間され、供給ローラ上を通過するとき、第1のベル
ト案内手段に係合されることにより供給ローラの軸方向
の所定位置に維持され、支持ローラ上を通過するとき、
第2のベルト案内手段に係合されて支持ローラの軸方向
の所定位置に維持される。それ故、被脱水物積層ロール
の形成を適切に行うことができ、被脱水物の薄層がシー
トから外れたり、積層ロールの加圧が不均一となって圧
縮工程において圧縮手段の膜部材が破損することを避け
ることができる。
付けたベルトの向い合う内方側面が、相互に所定寸法だ
け離間され、供給ローラ上を通過するとき、第1のベル
ト案内手段に係合されることにより供給ローラの軸方向
の所定位置に維持され、支持ローラ上を通過するとき、
第2のベルト案内手段に係合されて支持ローラの軸方向
の所定位置に維持される。それ故、被脱水物積層ロール
の形成を適切に行うことができ、被脱水物の薄層がシー
トから外れたり、積層ロールの加圧が不均一となって圧
縮工程において圧縮手段の膜部材が破損することを避け
ることができる。
【0033】本発明においては、積層ロールからシート
が引出され回収される工程においても、ベルト及びベル
トに固着されたシートが、第1及び第2のベルト案内手
段により供給ローラ及び支持ローラの軸方向の所定位置
に維持されるから、シートは、シートロール上へしわ等
を生じることなく巻戻され、次の積層ロールの形成を的
確に行うことができる。
が引出され回収される工程においても、ベルト及びベル
トに固着されたシートが、第1及び第2のベルト案内手
段により供給ローラ及び支持ローラの軸方向の所定位置
に維持されるから、シートは、シートロール上へしわ等
を生じることなく巻戻され、次の積層ロールの形成を的
確に行うことができる。
【0034】本発明において、シートは、その両縁部に
沿ってベルトを付着され、シート自体が柔軟性のある材
料により構成可能であり、圧縮脱水工程終期において積
層ロール外周面に容易に多数のシワ10’が形成される
ようにすることができ、一方、シートの移動の力はベル
トにより負担され、シートの損傷が減少される。ベルト
は、比較的堅い強靭な材料から構成されるが、ベルトの
幅寸法が小さいため、シワの形成を大きく妨げない。
沿ってベルトを付着され、シート自体が柔軟性のある材
料により構成可能であり、圧縮脱水工程終期において積
層ロール外周面に容易に多数のシワ10’が形成される
ようにすることができ、一方、シートの移動の力はベル
トにより負担され、シートの損傷が減少される。ベルト
は、比較的堅い強靭な材料から構成されるが、ベルトの
幅寸法が小さいため、シワの形成を大きく妨げない。
【図1】本発明のシートを使用する圧縮脱水装置の要部
の図解的な垂直断面図。
の図解的な垂直断面図。
【図2】図1の圧縮脱水装置の図解的平面図。
【図3】剥離機構が作動位置にある状態を示す図1と同
様の垂直断面図。
様の垂直断面図。
【図4】脱水ケーキがシート裏面に付着して積層ロール
から引出される状態を示す図解的断面図。
から引出される状態を示す図解的断面図。
【図5】脱水ケーキがシート表面に付着して引出される
状態を示す図解的断面図。
状態を示す図解的断面図。
【図6】先行技術の被脱水物積層ロールの製造工程を図
解的に示す断面図。
解的に示す断面図。
【図7】図7Aは、先行技術の耐圧ドラム内に配置され
た加圧前の積層ロールの軸線に垂直の断面図、図7B
は、加圧後の同様の断面図。
た加圧前の積層ロールの軸線に垂直の断面図、図7B
は、加圧後の同様の断面図。
【図8】先行技術の耐圧ドラム内に配置された積層ロー
ルの軸線を含む断面図。
ルの軸線を含む断面図。
【図9】先願の被脱水物積層ロールの製造工程を図解的
に示す斜視図。
に示す斜視図。
【図10】先願における耐圧ドラム内に配置された積層
ロールの軸線を含む断面図。
ロールの軸線を含む断面図。
【図11】加圧前の積層ロールの楔型空隙を誇張して示
す軸線を含む断面図。
す軸線を含む断面図。
【図12】先願の圧縮脱水装置の平面図。
【図13】先願の脱水後の糸巻型の積層ロールの断面の
段差を誇張して示す軸線を含む断面図。
段差を誇張して示す軸線を含む断面図。
【図14】耐圧ドラム内に配置された積層ロールの軸線
に垂直の断面図である。
に垂直の断面図である。
3:シートロール、6:ホッパー、7:被脱水物の薄
層、7’:脱水ケーキ、10:積層ロール、11:剥離
機構(非係合)、11’:剥離機構(係合)、13:供
給ローラ、14:支持ローラ、15a:第1の段付きロ
ーラ(案内手段)、15b:第2の段付きローラ(案内
手段)、16:搬送帯、17:シート、17a:シート
表面、17b:シート裏面、18:ベルト、18b:後
端部分、18t:内方側面、20:耐圧ドラム、21:
内周面、22:ドラム殻体、26:端板、28:円形開
口、30:加圧室(圧縮手段)、32:ポート、34:
ゴム膜(膜部材)、40:リール、42:芯体、44:
円板、46:排水孔、F:加圧流体、Q:被脱水物。
層、7’:脱水ケーキ、10:積層ロール、11:剥離
機構(非係合)、11’:剥離機構(係合)、13:供
給ローラ、14:支持ローラ、15a:第1の段付きロ
ーラ(案内手段)、15b:第2の段付きローラ(案内
手段)、16:搬送帯、17:シート、17a:シート
表面、17b:シート裏面、18:ベルト、18b:後
端部分、18t:内方側面、20:耐圧ドラム、21:
内周面、22:ドラム殻体、26:端板、28:円形開
口、30:加圧室(圧縮手段)、32:ポート、34:
ゴム膜(膜部材)、40:リール、42:芯体、44:
円板、46:排水孔、F:加圧流体、Q:被脱水物。
Claims (7)
- 【請求項1】 圧縮脱水装置の被脱水物搬送シート(1
7)であって、 シート(17)は、シートロール(3)から引出され供
給ローラ(13)及び支持ローラ(14)を経て移動さ
れ、供給ローラと支持ローラの間でシート表面に被脱水
物の薄層(7)が載置され、シート及び被脱水物の薄層
が一緒にリール(40)の芯体(42)に巻取られ、シ
ート及び被脱水物の薄層が交互に重なる円筒形の被脱水
物積層ロール(10)が形成され、被脱水物積層ロール
は、耐圧ドラム(20)内へ配置されて圧縮手段により
圧縮脱水され、シートは、脱水後の被脱水物積層ロール
から脱水ケーキと一緒に引出され、脱水ケーキから分離
されてシートロール上へ巻戻され、 シートは、シート表面(17a)の反対側にシート裏面
(17b)を有し、シート裏面(17b)は、脱水ケー
キ(7’)に対しシート表面より相対的に大きな付着力
を生じるものであり、脱水後の被脱水物積層ロールから
シートが脱水ケーキと一緒に引出されるとき、脱水ケー
キの大部分は、シート裏面に付着して引出されることを
特徴とするシート。 - 【請求項2】 シート表面及びシート裏面は、織り方が
相違する布地表面及び布地裏面により構成され、布地裏
面が脱水ケーキに対し布地表面より相対的に大きな付着
力を生じることを特徴とする請求項1に記載のシート。 - 【請求項3】 シートは、脱水ケーキに対する付着力の
異なる2枚の布地を合わせて構成され、シート裏面は、
脱水ケーキに対する付着力の大きな布地から成り、シー
ト表面は、脱水ケーキに対する付着力の小さな布地から
成ることを特徴とする請求項1に記載のシート。 - 【請求項4】 シート裏面は、シート表面及びシート裏
面の一方又は両方に表面処理を施すことにより、脱水ケ
ーキに対しシート表面より相対的に大きな付着力を生じ
ることを特徴とする請求項1に記載のシート。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
シートにおいて、シート自体は比較的柔軟な材料で構成
され、シートの両縁部に沿って比較的強靭な材料から成
るベルト(18、18)が付着されたことを特徴とする
シート。 - 【請求項6】 請求項5に記載のシートにおいて、シー
トの両縁部に取付けたベルト(18、18)の向い合う
内方側面(18t、18t)が相互に所定寸法(L)だ
け離間され、ベルト(18)の内方側面(18t)は、
供給ローラ(13)上を通過するとき、第1のベルト案
内手段(15a)に係合されることにより供給ローラの
軸方向の所定位置に維持され、支持ローラ(14)上を
通過するとき、第2のベルト案内手段(15b)に係合
されて支持ローラの軸方向の所定位置に維持されること
を特徴とするシート。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシ
ートにおいて、シート(17)は、積層ロールの軸線に
平行な方向において伸縮性を有することを特徴とするシ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4175896A JPH09234594A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 圧縮脱水装置の被脱水物搬送シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4175896A JPH09234594A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 圧縮脱水装置の被脱水物搬送シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09234594A true JPH09234594A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=12617317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4175896A Pending JPH09234594A (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 圧縮脱水装置の被脱水物搬送シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09234594A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011142728A1 (en) * | 2010-05-11 | 2011-11-17 | PITOŇÁK, František | Winding belt press |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP4175896A patent/JPH09234594A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011142728A1 (en) * | 2010-05-11 | 2011-11-17 | PITOŇÁK, František | Winding belt press |
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