JPH09231511A - 磁気ヘッドの製造方法および加工マスク - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法および加工マスク

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JPH09231511A
JPH09231511A JP3638296A JP3638296A JPH09231511A JP H09231511 A JPH09231511 A JP H09231511A JP 3638296 A JP3638296 A JP 3638296A JP 3638296 A JP3638296 A JP 3638296A JP H09231511 A JPH09231511 A JP H09231511A
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JP
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magnetic head
manufacturing
core
laser beam
magnetic
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JP3638296A
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Inventor
Keiko Ito
慶子 伊藤
Masaharu Moriyasu
雅治 森安
Yoshimizu Takeno
祥瑞 竹野
Rui Toyoda
類 豊田
Goro Okamoto
五郎 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期使用で摺動面の表面が摩耗したりする
と、トラック幅が広くなりノイズを拾う。 【解決手段】 コア29の摺動面の磁気ギャップの端部
にレーザ光31を照射してその一部を除去することによ
りトラック溝32を形成しトラック幅を規定するように
した磁気ヘッドの製造方法において、レーザ光31の光
路を磁気ギャップから離れる方向に傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気記録再生装
置に用いられる磁気ヘッドの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図19は例えば「ホームビデオ技術」
(平成3年日本放送出版協会発行)に示された従来の機
械加工による磁気ヘッドの製造方法の工程を示す斜視
図、図20は図19に示す方法によって製造された磁気
ヘッドの構成を模式して示す斜視図である。従来の磁気
ヘッドは図19に示すように、まず、フェライトインゴ
ット1から材料取り(図19(a))を行ってフェライ
トブロック2を形成し、外側の研削(図19(b))を
行うとともに、次いで、溝入れおよびガラスモールド・
ギャップ面の研磨(図19(c))を行う。
【0003】次に、上記のような加工が施された一対の
フェライトブロック2、2同士の溝側を当接させて接着
し、磁気ギャップ3を形成(図19(d))する。次
に、接着された一対のフェライトブロック2、2の各溝
部の位置を切断してフェライトピース4を形成(図19
(e))し、側面の研磨(図19(f))を行ってベー
ス5に接着(図19(g))する。そして最後に、フェ
ライトピース4のテープ走行面の研磨(図19(h))
を行った後、巻線6を施して磁気ヘッド7が図20に示
すように完成する。なお、磁気ヘッド7のトラック幅は
図19(c)に示す工程での溝加工により形成され、接
着のためのガラス8が充填されたトラック溝9により規
定されている。
【0004】上記のように構成された磁気ヘッドにおい
て、巻線6に電流が流れると、この電流によって発生す
る磁界によりフェライトピース4内に磁束が流れる。そ
して、この磁束は磁気抵抗の高い磁気ギャップ3で摺動
面10の表面に漏出し、この漏出された磁束により摺動
面10の表面を移動する磁気テープ(図示せず)に情報
が書き込まれ、又、逆に磁気テープの移動によって発生
する磁界によりフェライトピース4内を流れる磁束を、
巻線6に誘導される電流として読み出すこともでき、記
録、再生が可能となる。
【0005】この時における記録、再生は、トラック幅
で決まる領域内で行われるので、幅寸法が変化すると隣
接した信号をノイズとして拾う。又、磁気抵抗は巻線窓
の切り込みで決まるギャップ深さで調整され、磁気テー
プの磁気信号はこのギャップ深さが小さい程大きく読み
とれるため、磁気ヘッドの特性としてはギャップ深さが
小さい程向上する。このため、トラック幅寸法を精度良
く形成すること、およびギャップ深さを小さく形成する
ことは、磁気ヘッドの加工において非常に重要である。
【0006】しかしながら、上記のような従来の磁気ヘ
ッドの製造方法では、予め機械加工でギャップ深さを決
める切り込み加工やトラック溝加工を施した一対のフェ
ライトブロック2、2を貼り合わせるようにしているの
で、摺動面10部に段差が生じることが避けられなかっ
た。このため、これらの問題を解決する方法として、例
えば特開昭55−117726号公報およびこの出願と
同一の出願人による特願平7−69664号等に示され
るように、マスクを用いたレーザ光の縮小転写によっ
て、磁気ヘッドのトラック溝の加工および外形形状の加
工を行うことが提案されている。
【0007】すなわち、図21は上記した特開昭55−
117726号公報に示された従来のレーザ光による磁
気ヘッド加工の概念を示すブロック図である。図に示す
ように、レーザ光11をビームエキスパンダ12により
所望の照射面積およびエネルギ密度に調整し、マスク1
3を介して加工形状に合わせた所望の部分だけ通過さ
せ、予め切断加工された磁気ヘッドチップ14に照射す
ることにより形状加工を行うものである。この時、十分
なエネルギ密度があればトラック溝が形成され、例えば
マスク13を図22に示すようなものにすれば、2ヶの
トラック溝を同時に加工でき、これらのトラック溝で形
成される磁気抵抗部により、トラック幅を規定すること
が可能になる。
【0008】又、図23は上記した特願平7−6966
4号に示された従来のレーザ光による磁気ヘッドの外形
形状の加工の概念を示す斜視図、図24は図23に示す
ような製造方法で加工された磁気ヘッドチップを示す斜
視図である。図に示すように、レーザ光15をマスク1
6を介して加工形状に合わせた所望の部分だけ通過さ
せ、磁気ヘッドチップ17の側面から照射することによ
り、テープ摺動面を形成する先端R部18、巻線(図示
せず)を挿入するための巻線窓部19、および巻線を固
定するための巻線係止部20等を含む磁気ヘッドの外形
形状を形成するとともに、ギャップ深さの規定を行って
いる。そして、これらの製造方法では、磁気ギャップを
形成して接合されたブロック、あるいは磁気ヘッドチッ
プにレーザ光でトラック溝を施して磁気抵抗部を形成す
るようにしているので、摺動面の段差は完全に解消され
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うな従来の磁気ヘッドの製造方法では、レーザ光でトラ
ック溝を形成する際、図25に摺動面部を拡大して示す
ように、磁気ギャップ21の両端に形成されるトラック
溝22、23が裾つぼみ、すなわち、トラック溝22、
23によって形成される磁気抵抗部は漸次側方に拡大す
るテーパ状になるため、トラック溝22、23が形成さ
れた後、先端R部に研磨等の加工を施したり、磁気ヘッ
ドの長期使用で摺動面の表面が摩耗したりすると、トラ
ック幅が広くなるため、隣接した信号をノイズとして拾
うという問題点があった。
【0010】又、磁気ヘッドチップの側面からレーザ光
で磁気抵抗部を切り込む巻線窓の加工を行うと、磁気抵
抗部がテーパ形状となり所望の特性が得られなかった
り、摺動面を研磨する際に細くなるので、強度的に弱く
なるという問題点があった。
【0011】さらに又、レーザ光を転写する場合、10
0%の解像度で転写することは困難であり、上記図23
で示したようなマスク13を用いた場合、図26に示す
ように、干渉などにより縦、横両レーザ光のエネルギ密
度が低下する端部同士の重複する透過窓26の4隅26
aないし26dでは、レーザ光のエネルギ密度がさらに
低下するため、摺動面の加工形状が図26に示すように
窪んだ形状となり、直線部が非常に短くなる。通常、磁
気ヘッドには10〜100μm角程度で転写されるた
め、直線部が短くなると、加工位置の微かなずれにより
トラック幅が変わり、高い加工精度が要求されるという
問題点があった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、安定したトラック幅を得るこ
と、および位置決め裕度を拡大することが可能な磁気ヘ
ッドの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る磁気ヘッドの製造方法は、コアの摺動面の磁気ギャッ
プの端部にレーザ光を照射してその一部を除去すること
によりトラック溝を形成しトラック幅を規定するように
した磁気ヘッドの製造方法において、レーザ光の光路を
磁気ギャップから離れる方向に傾斜させるようにしたも
のである。
【0014】又、この発明の請求項2に係る磁気ヘッド
の製造方法は、請求項1において、片テレセントリック
転写光学系の転写レンズの外周部にレーザ光を通過させ
ることにより光路を傾斜させるようにしたものである。
【0015】又、この発明の請求項3に係る磁気ヘッド
の製造方法は、請求項2において、レーザ光は片テレセ
ントリック転写光学系の転写レンズの外周部の少なくと
も光軸を通る直線上の2ヶ所を通過させるようにしたも
のである。
【0016】又、この発明の請求項4に係る磁気ヘッド
の製造方法は、コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
ドの製造方法において、レーザ光を両テレセントリック
転写光学系の転写レンズの外周部の少なくとも光軸を通
る軸線上の2ヶ所を通過させた後、プリズムによって光
軸側に傾斜させ磁気ギャップの両端部にそれぞれ照射さ
せるようにしたものである。
【0017】又、この発明の請求項5に係る磁気ヘッド
の製造方法は、コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
ドの製造方法において、レーザ光のエネルギ密度をトラ
ック溝の深さが深くなるにしたがって増大させるように
したものである。
【0018】又、この発明の請求項6に係る磁気ヘッド
の製造方法は、コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
ドの製造方法において、コアのトラック溝を形成する部
分をトラック幅の領域を侵さない程度に前加工を施した
後、レーザ光を照射するようにしたものである。
【0019】又、この発明の請求項7に係る磁気ヘッド
の製造方法は、請求項6において、前加工は磁気ギャッ
プ側から外方に漸次傾斜して施すようにしたものであ
る。
【0020】又、この発明の請求項8に係る磁気ヘッド
の製造方法は、請求項6において、前加工はコアの側方
からコアの外形を加工するために照射されるレーザ光
を、その照射量を減少させて照射することにより施すよ
うにしたものである。
【0021】又、この発明の請求項9に係る磁気ヘッド
の製造方法は、請求項8において、レーザ光の照射量の
調整はマスクの透過率を変えることにより行うようにし
たものである。
【0022】又、この発明の請求項10に係る磁気ヘッ
ドの製造方法は、請求項8において、前加工のためのレ
ーザ光を透過させるマスクの窓部の透過率を段階的に変
化させるようにしたものである。
【0023】又、この発明の請求項11に係る加工マス
クは、窓部にレーザ光を透過させてコアの摺動面の磁気
ギャップの端部に照射することによりその一部を除去し
てトラック溝を形成する加工マスクにおいて、窓部の磁
気ギャップと対応する側の隅部を磁気ギャップ側に突出
させたものである。
【0024】又、この発明の請求項12に係る加工マス
クは、窓部にレーザ光を透過させてコアの摺動面の磁気
ギャップの端部に照射することによりその一部を除去し
てトラック溝を形成する加工マスクにおいて、窓部の磁
気ギャップと対応する側の中央部を磁気ギャップから離
れる側に窪ませたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図に基づ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1における
磁気ヘッドの製造方法を適用した光学系の構成を模式し
て示す図である。図において、27は後述のレーザ光を
所定のパターンで透過させるマスク、28は平行ビーム
を平行ビームに戻さない片テレセントリック系加工用レ
ンズ、29はベース30に装着された磁気ヘッドチップ
のコア、31はマスク27を透過した後、片テレセント
リック系加工用レンズ28を介してコア29の所望の位
置に傾斜して照射されるレーザ光、32はこのレーザ光
31の照射によりコア29に形成されるトラック溝であ
る。
【0026】上記のように構成される実施の形態1にお
ける光学系において、レーザ光31は波長248nmの
エキシマレーザを用い、マスク27を透過させた後片テ
レセントリック系加工用レンズ28の外周部に照射させ
て縮小転写させる。すると、レーザ光31は拡がりなが
らコア29の所望の位置に転写されるため光路が磁気ギ
ャップ(図示せず)から離れる方向に傾斜、すなわち角
度を有しており、実際にはこの時、コア29の側面に対
して4゜の角度で照射された。なお、トラック溝32の
テーパ角は垂直入射の場合、エネルギ密度が5J/cm
2で4゜に形成されるので、相殺されて0゜近傍に抑え
られるため、コア29の摺動面に研磨等の加工を施した
り、長期使用で摺動面の表面が摩耗したりしても、安定
したトラック幅を維持することが可能となる。
【0027】なお、図2に示すように、片テレセントリ
ック系加工用レンズ28の外周部の少なくとも光路を通
る直線上の2ヶ所に、レーザ光31を照射させるように
すれば、2個のコア29、29を同時に加工することが
でき、生産性の向上を図ることが可能になる。又、図3
に示すように、片テレセントリック系加工用レンズ28
を分けた状態で使用しても良く、図1に示す場合と同様
の効果を得ることができる。
【0028】さらに又、図4に示すように、コア29の
側面から巻線窓部33および先端R部34等の外形加工
を行う場合にも適用できる。すなわち、レーザ光31を
斜めに照射してギャップ深さを決定する巻線窓部33を
加工し、摺動面に近い側の壁面の角度を0゜近傍にする
と、先端R部34の角度はより大きくなるが、レーザ加
工後に研磨等で平坦にすることができるため、巻線窓部
33および先端R部34により形状が決まる摺動面部の
肉厚を一定に加工することができ、より小さなギャップ
深さを設定することが可能となり、出力特性を著しく向
上させることができる。
【0029】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2における磁気ヘッドの製造方法を適用した光学系の
構成を模式して示す図である。図において、上記実施の
形態1における各図に示すものと同様な部分は同一符号
を付して説明を省略する。35は平行ビームを平行ビー
ムに縮小転写する両テレセントリック系加工用レンズ、
36はマスク27を透過し両テレセントリック系加工用
レンズ35を介して縮小転写されたレーザ光31を、コ
ア29の両側の所望の位置に傾斜させて照射するプリズ
ムで、両側に2゜の角度が形成され屈折率1.5の合成
石英で形成されている。
【0030】上記のように構成される実施の形態2にお
ける光学系において、レーザ光31は波長248nmの
エキシマレーザを用い、マスク27を透過させた後両テ
レセントリック系加工用レンズ35により縮小転写して
プリズム36を通すと、レーザ光31は屈折してコア2
9の両側面に対し3゜の角度でそれぞれ照射された。な
お、トラック溝32のテーパ角は垂直入射の場合、エネ
ルギ密度が6J/cm2で3゜に形成されるので、相殺
されて0゜近傍に抑えられるため、上記実施の形態1の
場合と同様にコア29の摺動面に研磨等の加工を施した
り、長期使用で摺動面の表面が摩耗したりしても、安定
したトラック幅を維持することが可能となる。
【0031】なお、図5に示すように、、マスク像が結
像する前にレーザ光31の角度を変えても、角度が比較
的小さいので、2ヶ所のトラック溝32、32のパター
ンは、ほとんど結像ぼけなく転写できるため、加工のた
めの位置決め工程は一度で良く、マスク27で設定され
たトラック幅が精度よく加工できる。
【0032】実施の形態3.図6はコアを形成するフェ
ライト部材のレーザによる一般的な加工特性を示す特性
図、図7はこの発明の実施の形態3における磁気ヘッド
の製造方法を適用した場合の加工特性を、従来の加工特
性と比較して示す特性図である。一般的に、レーザ光の
エネルギ密度を変えて照射すると、エネルギ密度が高い
程トラック幅が小さくなる。これは、マスク端部の干渉
により弱められるレーザ光端部のエネルギ密度が、初期
のエネルギ密度が高い程大きいため、しきい値となる幅
が変ること、およびレーザ光が被加工物に吸収され熱に
変換されて、エネルギ密度が高い程熱量が大きくなりフ
ェライト部材の溶融、蒸発量が多くなるためである。
【0033】一方、一定のエネルギ密度でコアの両側に
レーザ光を照射し、トラック溝を形成してトラック幅を
規定する場合、規定されるトラック幅とトラック溝の加
工深さとの関係は、図6中実線aで示すように、トラッ
ク幅はトラック溝の加工深さが深くなる程大きくなり、
又、図6中破線bで示すように、プラズマ吸収率はトラ
ック溝の加工深さが深くなる程大きくなる。これは、加
工されたトラック溝の深さが深くなると、プラズマがト
ラック溝の中に閉じ込められ、レーザ光が通過するプラ
ズマの層が厚くなるので、レーザ光はこのプラズマ中に
吸収され、溝底である加工面に到達する時には減衰する
ためである。
【0034】したがって、実施の形態3においては、レ
ーザ光による加工が進行し、トラック溝の深さが深くな
るにしたがい、図7中実線aで示すようにレーザ光のエ
ネルギ密度を順次増大させて照射するようにしたもので
ある。すると、溝底である加工面におけるエネルギ密度
は、レーザ光がプラズマ中に吸収されても、レーザ光の
エネルギ密度が順次増大されているので低下することは
なく、図7中破線bで示すように一定に維持されるた
め、図7中破線eで示すようにトラック幅もほぼ一定に
保持され、図7中一点鎖線cで示すように加工深さが深
くなるにしたがってエネルギ密度が低下し、図7中一点
鎖線dで示すようにトラック幅が大きくなる従来の場合
と比較して加工特性は大幅に改善され、テーパ角も1゜
以下になった。
【0035】実施の形態4.図8はこの発明の実施の形
態4における磁気ヘッドの製造方法の工程を模式して示
す断面図である。図において、上記各実施の形態におけ
るものと同様な部分は同一符号を付して説明を省略す
る。37は磁気ヘッドチップのコア、38はこのコア3
7の両側を例えばダイサ等により、図中Tで示すトラッ
ク幅の領域を侵さない程度に予め除去して形成された前
加工部、39はこの前加工部38の位置にマスク27を
介して照射されるレーザ光31により、トラック幅Tを
規定するために加工されたトラック溝、40はレーザ光
31による加工時に発生するプラズマである。
【0036】実施の形態4においては、まず、図8
(a)に示すように例えばダイサ等により、最終的には
トラック溝39が形成される位置を、予めトラック幅T
の領域を侵さない程度に除去して前加工部38、38を
それぞれ形成する。次いで、図8(b)に示すように決
められたトラック幅Tとなるようマスク27を介して前
加工部38、38にレーザ光31をそれぞれ照射し、図
8(c)に示すようにトラック溝39、39をそれぞれ
形成しトラック幅Tを規定する。
【0037】このように上記実施の形態4における製造
方法によれば、トラック溝39、39を形成する部分
を、予め前加工部38、38を形成して除去することに
より、レーザ光31による加工量を著しく少なくて良い
ようにしているので、プラズマ40の発生量を減少させ
るとともに、側方に逃がすことができるため、レーザ光
31がプラズマ40中に吸収されるのが抑制され、トラ
ック溝39、39の深さに関係なくトラック幅を一定に
加工することが可能になる。
【0038】なお、上記実施の形態4では、マスク27
を介してレーザ光31を照射する場合について説明した
が、このようなマスク転写のみに限定されるものではな
く、例えばレーザ光31をスキャンさせて照射するよう
な場合に適用しても、同様な効果を得ることが可能であ
ることは言うまでもない。
【0039】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5における磁気ヘッドの製造方法の工程を模式して示
す断面図である。図において、上記実施の形態4におけ
るものと同様な部分は同一符号を付して説明を省略す
る。40は磁気ヘッドチップのコア、41はこのコア4
0の両側を例えばダイサ等により、図中Tで示すトラッ
ク幅の領域を侵さない程度に予め40゜程度の角度をつ
けて除去することにより形成された前加工部、42はこ
の前加工部41の位置にマスク27を介して照射される
レーザ光31により、トラック幅Tを規定するために加
工されたトラック溝、43はレーザ光31による加工時
に発生するプラズマである。
【0040】実施の形態5においては、まず、図9
(a)に示すように例えばダイサ等により、最終的には
トラック溝42が形成される位置を、予めトラック幅T
の領域を侵さない程度に40゜程度の角度をつけて除去
し前加工部41、41をそれぞれ形成する。次いで、図
9(b)に示すように決められたトラック幅Tとなるよ
うマスク27を介して前加工部41、41にレーザ光3
1をそれぞれ照射し、図9(c)に示すようにトラック
溝42、42をそれぞれ形成しトラック幅Tを規定す
る。
【0041】このように上記実施の形態5における製造
方法によれば、前加工部41、41を磁気ギャップ(図
示せず)側から外方に漸次傾斜させて形成しているの
で、図9(b)に示すように、加工時に発生するプラズ
マ43は加工面に垂直に発生し、レーザ光31に対して
斜めになるため、吸収によるエネルギ密度の低下が抑制
され、例えば4J/cm2でエキシマレーザを照射した
時のテーパ角は、従来の場合の5゜から2゜に抑えられ
た。なお、トラック溝42、42が形成された後、2μ
m程度の研磨粒子のついた研磨テープ(図示せず)で上
面を30秒程度研磨すると、前加工部41、41は完全
に消滅し磁気テープが走行する摺動面が形成され、トラ
ック幅の加工精度は深さ方向に著しく向上する。
【0042】実施の形態6.図10はこの発明の実施の
形態6における磁気ヘッドの製造方法を模式して示す側
面図、図11は図10における線XI−XIに沿う断面
を示す断面図である。図において、44は磁気ヘッドチ
ップのコア、45はこのコア44のテープ摺動面を形成
する先端R部、46は巻線(図示せず)を挿入するため
の巻線窓部、47は巻線を固定するための巻線係止部、
48はトラック溝を形成する位置に予め形成される前加
工部、49はコア44の側面から照射されるレーザ光で
ある。
【0043】実施の形態6においては、コア44の側面
からレーザ光49をスキャンさせて、先端R部45、巻
線窓部46および巻線係止部47等の外形形状を貫通し
て加工する際に、そのレーザ光49の照射時間を短くし
てトラック溝を形成する位置に両側から照射し、トラッ
ク溝の領域を侵さない程度除去することにより前加工部
48を形成する。その後、マスク(図示せず)を介して
テープ摺動面側からレーザ光49を照射してトラック溝
を形成しトラック幅を規定する。
【0044】このように上記実施の形態6における製造
方法によれば、コアの外形形状を加工するためのレーザ
光を用い、その照射時間を短くして照射することによ
り、トラック溝を形成する部分を予め除去して前加工部
48、48を形成し、レーザ光49によるトラック溝加
工時における加工量を著しく少なくしているので、プラ
ズマの発生量を減少させるとともに、側方に逃がすこと
ができるため、レーザ光49がプラズマ中に吸収される
のが抑制され、トラック溝の深さに関係なくトラック幅
を一定に加工することが可能になる。
【0045】なお、上記実施の形態6では、レーザ光4
9の照射時間を変えることにより照射量を調整して、先
端R部45、巻線窓部46および巻線係止部47等の外
形形状の貫通部と、前加工部48との除去深さとの差を
つけるようにしたが、例えば強いエネルギ強度のレーザ
光49で貫通部を加工した後、エネルギ強度を弱めて前
加工部48を加工するようにしても良い。又、レーザ光
49を後述のマスクを介して照射するようにし、このマ
スクの透過率を部分的に変化させて、前加工部48のみ
に弱いエネルギ強度のレーザ光49が照射されるように
しても良く、上記したと同様の効果を発揮し得ることは
言うまでもない。
【0046】以下、透過率を部分的に変化させたマスク
を用いて加工を行う場合について詳しく述べる。図12
はこの発明の実施の形態6における磁気ヘッドの製造方
法のマスクを用いた場合を模式して示す図である。図に
おいて、上記図10におけると同様な部分は同一符号を
付して説明を省略する。50はレーザ光51を透過させ
てコア44の各被加工部に照射するマスクで、先端R部
45、巻線窓部46、巻線係止部47および前加工部4
8をそれぞれ加工するためのレーザ光51を透過させる
第1ないし第4の透過窓50a、50b、50c、50
dを有しており、第4の透過窓50dの透過率は他の第
1ないし第3の透過窓50a、50b、50cの透過率
より小さく設定されている。
【0047】そして、上記マスク50は、例えば波長2
48nmのエキシマレーザの透過率が90%以上の合成
石英基板の上に、例えば反射率が99%以上になるよう
に、MgF2やAl23等で構成される誘電体膜を25
層蒸着し、第1ないし第4の透過窓50a、50b、5
0c、50dに相当する部分をエッチングにより除去し
た後、これらの部分にレジスト材を塗布して第4の透過
窓50dに相当する部分のみこのレジスト材を除去す
る。そして、このレジストが除去された部分に例えばM
gF2やSiO2等で構成される誘電体膜を、透過率が2
0%程度になるように45層程度蒸着した後、最後に第
1ないし第3の透過窓50a、50b、50cに相当す
る部分のレジスト材を除去し完成される。
【0048】このようにして完成されたマスク50に、
例えばエネルギ密度が0.2J/cm2程度になるよう
にレーザ光51を照射し、レンズ(図示せず)を介して
コア44の側面に1/5程度に縮小転写すれば、第1な
いし第3の透過窓50a、50b、50cを透過したレ
ーザ光51は4.5J/cm2のエネルギ密度で、ま
た、第4の透過窓50dを透過したレーザ光51は0.
9J/cm2のエネルギ密度でそれぞれ照射され、先端
R部45、巻線窓部46、巻線係止部47および前加工
部48が形成される。
【0049】そして、これら外形形状が加工されると、
別のマスク(図示せず)を介してコア44のテープ摺動
面側から前加工部48の位置にレーザ光51を照射して
トラック溝を形成しトラック幅を規定する。この時、ト
ラック溝を形成する部分には、予め前加工部48が形成
されているため、トラック溝加工時における加工量は著
しく少なくなり、プラズマの発生量を減少させるととも
に側方に逃がすので、トラック溝の深さに関係なくトラ
ック幅を一定に加工することができる。
【0050】実施の形態7.図13は基板SiO2、構
成膜MgF2およびSiO2でなるマスクにおける反射率
と膜積層数の関係を示す特性図である。実施の形態7に
おいては、上記実施の形態6において図12に示したマ
スク50と同様のマスクを構成し、前加工部48を形成
するために照射されるレーザ光51を透過する第4の透
過窓50dの部分のみの膜積層数を段階的に変化させた
ものである。具体的には、先端R部45側を44層とし
て巻線窓部46側に順次4層ずつ80層まで増して行
き、図13に示すように反射率が80〜90%、すなわ
ち、透過率が約20〜1%に変化するように成膜を繰り
返した。
【0051】上記のように構成されたマスクに、例えば
エネルギ密度が0.2J/cm2程度になるようにレー
ザ光を照射し、加工レンズを用いてコアの側面に1/5
程度に縮小転写すれば、先端R部、巻線窓部および巻線
係止部には4.5J/cm2のエネルギ密度で照射さ
れ、前加工部には0.9〜0.45J/cm2のエネル
ギ密度で段階的に照射される。そして、このような条件
で加工されたコアは図14に示すような形状となり、弱
いエネルギ密度で段階的に照射された前加工部52は斜
めに加工される。
【0052】その後、上記実施の形態6の場合と同様
に、別のマスクを介してコアのテープ摺動面側から前加
工部52の位置に、レーザ光を照射してトラック溝を形
成しトラック幅を規定する。この時、加工時に発生する
プラズマは加工面に垂直に発生し、レーザ光に対して斜
めになるため、プラズマの吸収によるレーザ光のエネル
ギ密度の低下が緩和され、トラック溝の深さに関係なく
トラック幅を一定に加工することが可能になる。
【0053】実施の形態8.図15はこの発明の実施の
形態8における加工マスクの構成を模式して示す平面
図、図16は図15におけるマスクを介して照射される
レーザ光により加工されるコアの形状を示す平面図であ
る。図において、53はコア、54はこのコア53のテ
ープ摺動面に形成される磁気ギャップ、55はこの磁気
ギャップ54の両端部にそれぞれ形成されトラック幅W
を規定するトラック溝、56はこのトラック溝55を形
成するためのレーザ光を所定のパターンで透過するマス
クで、磁気ギャップ54と対応する側の各隅部57aが
磁気ギャップ54側にそれぞれ突出された一対の窓部5
7を有している。
【0054】上記のように構成されたマスク56におい
て、図15における各寸法をa=500μm、b=40
0μm、c=100μm、d=20μmとし、各隅部5
7aを2等辺三角形となるような切り込み状態にし、コ
ア53のテープ摺動面側から波長248nmのエキシマ
レーザを5J/cm2のエネルギ密度で照射すると、本
来なら干渉でエネルギ密度が弱められるトラック溝55
の両端部と対応する各隅部57aが、磁気ギャップ54
側に突出して形成され照射面積が大きくとられているの
で、減衰分が補われエネルギ密度が弱められることもな
くなるため、図16に示すようにトラック幅Wを一定で
且つ直線状に加工することができるようになり、ギャッ
プ位置決めの裕度を拡大することを可能になる。
【0055】実施の形態9.図17はこの発明の実施の
形態9における加工マスクの構成を模式して示す平面
図、図18は図17におけるマスクを介して照射される
レーザ光により加工されるコアの形状を示す平面図であ
る。図において、58はコア、59はこのコア58のテ
ープ摺動面に形成される磁気ギャップ、60はこの磁気
ギャップ59の両端部にそれぞれ形成されトラック幅W
を規定するトラック溝、61はこのトラック溝60を形
成するためのレーザ光を所定のパターンで透過するマス
クで、磁気ギャップ59と対応する側の各中央部62a
が磁気ギャップ59から離れるように円弧状に窪んだ一
対の窓部62を有している。
【0056】上記のように構成されたマスク61におい
て、図17における各寸法をa=500μm、b=40
0μm、c=200μm、d=1000μmとし、各中
央部62aを円弧状に窪んだ切り込み状態にし、コア5
8のテープ摺動面側から波長248nmのエキシマレー
ザを6J/cm2のエネルギ密度で照射すると、本来な
ら干渉でエネルギ密度が弱められるトラック溝66の両
端部と対応する円弧の端部が、磁気ギャップ59側に突
出して形成され照射面積が大きくとられているので、減
衰分が補われエネルギ密度が弱められることがなくなる
ことは勿論のこと、トラック溝60の中央部と対応する
各中央部62aが磁気ギャップ59側から離れる方向に
窪んで形成され照射面積が小さくとられているので、加
工熱によるトラック溝60の中央部からの等方的な拡が
りを抑えることができるため、図18に示すようにトラ
ック幅Wをさらに一定で且つ直線状に加工することがで
きるようになり、ギャップ位置決めの裕度をさらに拡大
することができる。
【0057】尚、上記各実施の形態8、9では、各マス
ク56、61の各窓部57、62の各隅部57aおよび
各中央部62aを、それぞれ2等辺三角形および円弧状
に形成することにより、磁気ギャップ54側に突出させ
て照射面積を大きく、また、磁気ギャップ59から離れ
る方向に窪ませて照射面積を小さくするようにしている
が、形状は2等辺三角形および円弧状に限定されるもの
ではなく、適宜変更しても同様の効果を発揮し得ること
は言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】この発明の請求項1によれば、コアの摺
動面の磁気ギャップの端部にレーザ光を照射してその一
部を除去することによりトラック溝を形成しトラック幅
を規定するようにした磁気ヘッドの製造方法において、
レーザ光の光路を磁気ギャップから離れる方向に傾斜さ
せるようにしたので、安定したトラック幅を得て特性の
高い磁気ヘッドを加工することが可能な磁気ヘッドの製
造方法を提供することができる。
【0059】又、この発明の請求項2によれば、請求項
1において、片テレセントリック転写光学系の転写レン
ズの外周部にレーザ光を通過させることにより光路を傾
斜させるようにしたので、安定したトラック幅を得て特
性の高い磁気ヘッドを加工することが可能な磁気ヘッド
の製造方法を提供することができる。
【0060】又、この発明の請求項3によれば、請求項
2において、レーザ光は片テレセントリック転写光学系
の転写レンズの外周部の少なくとも光軸を通る直線上の
2ヶ所を通過させるようにしたので、安定したトラック
幅を得て特性の高い磁気ヘッドの加工が可能であること
は勿論のこと、同時に2個のコアのトラック溝の加工が
可能な磁気ヘッドの製造方法を提供することができる。
【0061】又、この発明の請求項4によれば、コアの
摺動面の磁気ギャップの端部にレーザ光を照射してその
一部を除去することによりトラック溝を形成しトラック
幅を規定するようにした磁気ヘッドの製造方法におい
て、レーザ光を両テレセントリック転写光学系の転写レ
ンズの外周部の少なくとも光軸を通る軸線上の2ヶ所を
通過させた後、プリズムによって光軸側に傾斜させ磁気
ギャップの両端部にそれぞれ照射させるようにしたの
で、安定したトラック幅を得て特性の高い磁気ヘッドの
加工が可能であることは勿論のこと、両側のトラック溝
を同時に加工することが可能な磁気ヘッドの製造方法を
提供することができる。
【0062】又、この発明の請求項5によれば、コアの
摺動面の磁気ギャップの端部にレーザ光を照射してその
一部を除去することによりトラック溝を形成しトラック
幅を規定するようにした磁気ヘッドの製造方法におい
て、レーザ光のエネルギ密度をトラック溝の深さが深く
なるにしたがって増大させるようにしたので、安定した
トラック幅を得て特性の高い磁気ヘッドを加工すること
が可能な磁気ヘッドの製造方法を提供することができ
る。
【0063】又、この発明の請求項6によれば、コアの
摺動面の磁気ギャップの端部にレーザ光を照射してその
一部を除去することによりトラック溝を形成しトラック
幅を規定するようにした磁気ヘッドの製造方法におい
て、コアのトラック溝を形成する部分をトラック幅の領
域を侵さない程度に前加工を施した後、レーザ光を照射
するようにしたので、安定したトラック幅を得て特性の
高い磁気ヘッドを加工することが可能な磁気ヘッドの製
造方法を提供することができる。
【0064】又、この発明の請求項7によれば、請求項
6において、前加工は磁気ギャップ側から外方に漸次傾
斜して施すようにしたので、安定したトラック幅を得て
特性の高い磁気ヘッドを加工することが可能な磁気ヘッ
ドの製造方法を提供することができる。
【0065】又、この発明の請求項8によれば、請求項
6において、前加工はコアの側方からコアの外形を加工
するために照射されるレーザ光を、その照射量を減少さ
せて照射することにより施すようにしたので、安定した
トラック幅を得て特性の高い磁気ヘッドを加工すること
が可能な磁気ヘッドの製造方法を提供することができ
る。
【0066】又、この発明の請求項9によれば、請求項
8において、レーザ光の照射量の調整はマスクの透過率
を変えることにより行うようにしたので、安定したトラ
ック幅を得て特性の高い磁気ヘッドを加工することが可
能な磁気ヘッドの製造方法を提供することができる。
【0067】又、この発明の請求項10によれば、請求
項8において、前加工のためのレーザ光を透過させるマ
スクの窓部の透過率を段階的に変化させるようにしたの
で、安定したトラック幅を得て特性の高い磁気ヘッドを
加工することが可能な磁気ヘッドの製造方法を提供する
ことができる。
【0068】又、この発明の請求項11によれば、窓部
にレーザ光を透過させてコアの摺動面の磁気ギャップの
端部に透過させることによりその一部を除去してトラッ
ク溝を形成する加工マスクにおいて、窓部の磁気ギャッ
プと対応する側の隅部を磁気ギャップ側に突出させたの
で、トラック幅を一定で且つ直線状に加工することがで
き、ギャップ位置決めの裕度を拡大させることが可能な
加工マスクを提供することができる。
【0069】又、この発明の請求項12によれば、窓部
にレーザ光を透過させてコアの摺動面の磁気ギャップの
端部に透過させることによりその一部を除去してトラッ
ク溝を形成する加工マスクにおいて、窓部の磁気ギャッ
プと対応する側の中央部を磁気ギャップから離れる側に
窪ませたので、トラック幅を一定で且つ直線状に加工す
ることができ、ギャップ位置決めの裕度を拡大させるこ
とが可能な加工マスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における磁気ヘッド
の製造方法を適用した光学系の構成を模式して示す図で
ある。
【図2】 図1とは異なるこの発明の実施の形態1にお
ける磁気ヘッドの製造方法を適用した光学系の構成を模
式して示す図である。
【図3】 図1とは異なるこの発明の実施の形態1にお
ける磁気ヘッドの製造方法を適用した光学系の構成を模
式して示す図である。
【図4】 図1とは異なるこの発明の実施の形態1にお
ける磁気ヘッドの製造方法を適用した光学系の構成を模
式して示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における磁気ヘッド
の製造方法を適用した光学系の構成を模式して示す図で
ある。
【図6】 コアを形成するフェライト部材のレーザによ
る一般的な加工特性を示す特性図である。
【図7】 この発明の実施の形態3における磁気ヘッド
の製造方法を適用した場合の加工特性を、従来の加工特
性と比較して示す特性図である。
【図8】 この発明の実施の形態4における磁気ヘッド
の製造方法の工程を模式して示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態5における磁気ヘッド
の製造方法の工程を模式して示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態6における磁気ヘッ
ドの製造方法の工程を模式して示す側面図である。
【図11】 図10における線XI−XIに沿う断面を
示す断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態6における磁気ヘッ
ドの製造方法のマスクを用いた場合を模式して示す図で
ある。
【図13】 基板SiO2、構成膜MgF2およびSiO
2でなるマスクにおける反射率と膜積層数の関係を示す
特性図である。
【図14】 この発明の実施の形態7における磁気ヘッ
ドの製造方法で加工されたコアの前加工部の形状を示す
断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態8における加工マス
クの構成を模式して示す平面図である。
【図16】 図15におけるマスクを介して照射される
レーザ光により加工されるコアの形状を示す平面図であ
る。
【図17】 この発明の実施の形態9における加工マス
クの構成を模式して示す平面図である。
【図18】 図17におけるマスクを介して照射される
レーザ光により加工されるコアの形状を示す平面図であ
る。
【図19】 従来の機械加工による磁気ヘッドの製造方
法の工程を示す斜視図である。
【図20】 図19に示す方法によって製造された磁気
ヘッドの構成を模式して示す斜視図である。
【図21】 従来のレーザ光による磁気ヘッド加工の概
念を示すブロック図である。
【図22】 図21に示す磁気ヘッド加工に用いられる
マスクの構成を示す平面図である。
【図23】 従来のレーザ光による磁気ヘッドの外形形
状の加工の概念を示す斜視図である。
【図24】 図23に示すような製造方法で加工された
磁気ヘッドチップを示す斜視図である。
【図25】 従来の製造方法で加工された磁気ヘッドの
テープ摺動面部を拡大して示す斜視図である。
【図26】 レーザ光を従来の加工マスクを透過させた
場合における窓部内の位置とエネルギ密度との関係を示
す図である。
【符号の説明】
27,50,56,61 マスク、28 片テレセント
リック系加工用レンズ、29,37,40,44,5
3,58 コア、31,49,51 レーザ光、32,
39,42,55,60 トラック溝、33,46 巻
線窓部、34,45 先端R部、35 両テレセントリ
ック系加工用レンズ、36 プリズム、38,41,4
8,52 前加工部、40,43 プラズマ、46 巻
線窓部、47 巻線係止部、50a〜50d 第1ない
し第4の透過窓、54,59 磁気ギャップ、57,6
2 窓部、57a 隅部、62a 中央部、W トラッ
ク幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 類 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 岡本 五郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
    ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
    ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
    ドの製造方法において、上記レーザ光の光路を上記磁気
    ギャップから離れる方向に傾斜させたことを特徴とする
    磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 片テレセントリック転写光学系の転写レ
    ンズの外周部にレーザ光を通過させることにより光路を
    傾斜させたことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 レーザ光は片テレセントリック転写光学
    系の転写レンズの外周部の少なくとも光軸を通る直線上
    の2ヶ所を通過させるようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
    ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
    ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
    ドの製造方法において、上記レーザ光を両テレセントリ
    ック転写光学系の転写レンズの外周部の少なくとも光軸
    を通る軸線上の2ヶ所を通過させた後、プリズムによっ
    て上記光軸側に傾斜させ上記磁気ギャップの両端部にそ
    れぞれ照射させるようにしたことを特徴とする磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】 コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
    ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
    ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
    ドの製造方法において、上記レーザ光のエネルギ密度を
    上記トラック溝の深さが深くなるにしたがって増大させ
    るようにしたことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 コアの摺動面の磁気ギャップの端部にレ
    ーザ光を照射してその一部を除去することによりトラッ
    ク溝を形成しトラック幅を規定するようにした磁気ヘッ
    ドの製造方法において、上記コアの上記トラック溝を形
    成する部分を上記トラック幅の領域を侵さない程度に前
    加工を施した後、上記レーザ光を照射するようにしたこ
    とを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前加工は磁気ギャップ側から外方に漸次
    傾斜して施されていることを特徴とする請求項6記載の
    磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前加工はコアの側方から上記コアの外形
    を加工するために照射されるレーザ光を、その照射量を
    減少させて照射することにより施されていることを特徴
    とする請求項6記載の磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 レーザ光の照射量の調整はマスクの透過
    率を変えることによりなされていることを特徴とする請
    求項8記載の磁気ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前加工のためのレーザ光を透過させる
    マスクの窓部の透過率を段階的に変化させたことを特徴
    とする請求項8記載の磁気ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 窓部にレーザ光を透過させてコアの摺
    動面の磁気ギャップの端部に照射することによりその一
    部を除去してトラック溝を形成する加工マスクにおい
    て、上記窓部の上記磁気ギャップと対応する側の隅部を
    上記磁気ギャップ側に突出させたことを特徴とする加工
    マスク。
  12. 【請求項12】 窓部にレーザ光を透過させてコアの摺
    動面の磁気ギャップの端部に照射することによりその一
    部を除去してトラック溝を形成する加工マスクにおい
    て、上記窓部の上記磁気ギャップと対応する側の中央部
    を上記磁気ギャップから離れる側に窪ませたことを特徴
    とする加工マスク。
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