JPH0923027A - 超電導磁気センサ素子 - Google Patents
超電導磁気センサ素子Info
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- JPH0923027A JPH0923027A JP7172357A JP17235795A JPH0923027A JP H0923027 A JPH0923027 A JP H0923027A JP 7172357 A JP7172357 A JP 7172357A JP 17235795 A JP17235795 A JP 17235795A JP H0923027 A JPH0923027 A JP H0923027A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な工程で作製でき、磁界検出感度を10
-8ガウスレベル以上に向上できる超電導磁気センサ素子
を提供する。 【解決手段】 超電導磁気センサ素子は、基板1の片面
に形成された超電導磁気抵抗素子2を備え、この超電導
磁気抵抗素子2は、YB2Cu3O7-XにBiを添加して
なる酸化物超伝導体から形成され、かつ、ミアンダ状に
パターニングされたセラミックス超電導体膜からなる。
-8ガウスレベル以上に向上できる超電導磁気センサ素子
を提供する。 【解決手段】 超電導磁気センサ素子は、基板1の片面
に形成された超電導磁気抵抗素子2を備え、この超電導
磁気抵抗素子2は、YB2Cu3O7-XにBiを添加して
なる酸化物超伝導体から形成され、かつ、ミアンダ状に
パターニングされたセラミックス超電導体膜からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導磁気センサ
素子に関し、より詳しくは、セラミックス超電導体の結
晶粒界に起因する磁気抵抗効果を利用した超電導磁気セ
ンサ素子に関する。
素子に関し、より詳しくは、セラミックス超電導体の結
晶粒界に起因する磁気抵抗効果を利用した超電導磁気セ
ンサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁界を検出する素子として、
半導体のホール効果を応用したホール素子や、半導体・
磁性体の磁気抵抗素子が広く用いられてきた。また、超
電導体の量子干渉効果を利用した超電導量子干渉素子
(SQUID)が超高感度磁気センサとして使用された
きた。しかし、上記ホール素子、半導体磁気抵抗素子、
磁性体磁気抵抗素子の磁界検出感度は10-3〜10-4ガ
ウスのレベルであり、より広い応用のためには、さらに
高い磁界検出感度が必要とされる。一方、SQUID
は、10-10ガウスレベルの高い磁界検出感度を示すも
のの、極めて厳密な素子構造と複雑な駆動方式を必要と
しており、使用に非常な困難が伴うという欠点がある。
このために、高い磁界検出感度を有し、かつ、簡便に使
用できる磁気センサの開発が強く望まれていた。
半導体のホール効果を応用したホール素子や、半導体・
磁性体の磁気抵抗素子が広く用いられてきた。また、超
電導体の量子干渉効果を利用した超電導量子干渉素子
(SQUID)が超高感度磁気センサとして使用された
きた。しかし、上記ホール素子、半導体磁気抵抗素子、
磁性体磁気抵抗素子の磁界検出感度は10-3〜10-4ガ
ウスのレベルであり、より広い応用のためには、さらに
高い磁界検出感度が必要とされる。一方、SQUID
は、10-10ガウスレベルの高い磁界検出感度を示すも
のの、極めて厳密な素子構造と複雑な駆動方式を必要と
しており、使用に非常な困難が伴うという欠点がある。
このために、高い磁界検出感度を有し、かつ、簡便に使
用できる磁気センサの開発が強く望まれていた。
【0003】そこで、セラミックス超電導体の結晶粒界
に起因する磁気抵抗効果を応用した高性能磁気センサ
(超電導磁気抵抗素子)が提案されている(特願昭62
−233369号)。この超電導磁気抵抗素子は、所定
のパターン形状のセラミックス超電導体膜を基板上に設
けたもので、(1)半導体、磁性体を用いた磁気センサ
を大きく上回る10-7ガウスレベルの高い磁界検出感度
を示すことができ、(2)素子構造が簡単で、かつ、取
扱が容易である、(3)アナログ、ディジタル信号検出
が可能である等の優れた特長を有している。
に起因する磁気抵抗効果を応用した高性能磁気センサ
(超電導磁気抵抗素子)が提案されている(特願昭62
−233369号)。この超電導磁気抵抗素子は、所定
のパターン形状のセラミックス超電導体膜を基板上に設
けたもので、(1)半導体、磁性体を用いた磁気センサ
を大きく上回る10-7ガウスレベルの高い磁界検出感度
を示すことができ、(2)素子構造が簡単で、かつ、取
扱が容易である、(3)アナログ、ディジタル信号検出
が可能である等の優れた特長を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、心磁
波、肺磁場等の生体磁気検出や金属材料の腐食、欠陥等
の非破壊検査、資源探査に用いられる磁気センサには、
10-8ガウスレベルの高い磁界検出感度が要求される。
このため、上記従来の超電導磁気センサは、もう1桁の
感度向上が要求されていた。
波、肺磁場等の生体磁気検出や金属材料の腐食、欠陥等
の非破壊検査、資源探査に用いられる磁気センサには、
10-8ガウスレベルの高い磁界検出感度が要求される。
このため、上記従来の超電導磁気センサは、もう1桁の
感度向上が要求されていた。
【0005】本発明の目的は、簡単な工程で作製でき、
しかも、磁界検出感度を10-8ガウスレベル以上に向上
できる超電導磁気センサ素子を提供することにある。
しかも、磁界検出感度を10-8ガウスレベル以上に向上
できる超電導磁気センサ素子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板と、該基
板上に形成された超伝導磁気抵抗素子とからなる超電導
磁気センサ素子において、前記超伝導磁気抵抗素子は、
LnBa2Cu3O7-X(但し、Ln:Y、Nd、Pm、
Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、TmまたはYb
のいずれか1種、0≦X≦1)にBiまたはPbを添加
した酸化物超伝導体から形成されたセラミックス超伝導
体からなることを特徴とする超電導磁気センサ素子に関
する。
板上に形成された超伝導磁気抵抗素子とからなる超電導
磁気センサ素子において、前記超伝導磁気抵抗素子は、
LnBa2Cu3O7-X(但し、Ln:Y、Nd、Pm、
Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、TmまたはYb
のいずれか1種、0≦X≦1)にBiまたはPbを添加
した酸化物超伝導体から形成されたセラミックス超伝導
体からなることを特徴とする超電導磁気センサ素子に関
する。
【0007】また、前記BiまたはPbの添加量は、前
記酸化物超電導体の総量に対して0〜15wt%である
のが望ましい。BiまたはPbの添加量が15wt%を
越えると、抵抗ゼロを示さなくなるためである。
記酸化物超電導体の総量に対して0〜15wt%である
のが望ましい。BiまたはPbの添加量が15wt%を
越えると、抵抗ゼロを示さなくなるためである。
【0008】本発明の超電導磁気センサ素子によれば、
多数の結晶粒界を有する特定の酸化物超電導体材料にB
iまたはPbが添加されるので、その結晶粒界間の電気
的結合が弱められ、素子の雑音特性を損なうことなく、
磁気抵抗値すなわち磁電変換率が高められる。
多数の結晶粒界を有する特定の酸化物超電導体材料にB
iまたはPbが添加されるので、その結晶粒界間の電気
的結合が弱められ、素子の雑音特性を損なうことなく、
磁気抵抗値すなわち磁電変換率が高められる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の超電導磁気センサ
素子を図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態
においては、酸化物超電導体としてYB2Cu3O
7-x(0≦X≦1)にBiを添加したものを用いた。
素子を図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態
においては、酸化物超電導体としてYB2Cu3O
7-x(0≦X≦1)にBiを添加したものを用いた。
【0010】図1は、本発明にかかる超電導磁気センサ
素子の一実施形態を示す概略構成図である。この超電導
磁気センサ素子は、基板1の片面に形成された超電導磁
気抵抗素子2を備えている。超電導磁気抵抗素子2は、
ミアンダ状にパターニングされたBi添加YB2Cu3O
7-Xセラミックス超電導体の膜からなる。
素子の一実施形態を示す概略構成図である。この超電導
磁気センサ素子は、基板1の片面に形成された超電導磁
気抵抗素子2を備えている。超電導磁気抵抗素子2は、
ミアンダ状にパターニングされたBi添加YB2Cu3O
7-Xセラミックス超電導体の膜からなる。
【0011】この超電導磁気抵抗素子2は、電着法を応
用して次のようにして作製された。初めに、イットリア
安定化ジルコニア(YSZ)の基板1の表面に、真空蒸
着法により膜厚約2000Åの銅薄膜を形成した。この
銅薄膜を化学エッチングにより、ミアンダ形状の電極
(線幅500μm、線長250mm)と、上記面内で上
記電極と並んで対向する対向電極とにパターニングし
た。なお、ミアンダ電極と対向電極との間隔は100μ
mとした。又、電着を行うための電着溶液は、共沈法に
よって形成されたYB2Cu3O7-X粉末(粒径1−10
μm)にBi2O3粉末(平均粒径<1μm)を添加して
なる酸化物超伝導体材料をアセトン中に分散して作製さ
れた。このとき、酸化物超伝導体の総量に対して、Bi
2O3粉末の添加量をBiに換算して1wt%、5wt%
及び15wt%と変化させた。
用して次のようにして作製された。初めに、イットリア
安定化ジルコニア(YSZ)の基板1の表面に、真空蒸
着法により膜厚約2000Åの銅薄膜を形成した。この
銅薄膜を化学エッチングにより、ミアンダ形状の電極
(線幅500μm、線長250mm)と、上記面内で上
記電極と並んで対向する対向電極とにパターニングし
た。なお、ミアンダ電極と対向電極との間隔は100μ
mとした。又、電着を行うための電着溶液は、共沈法に
よって形成されたYB2Cu3O7-X粉末(粒径1−10
μm)にBi2O3粉末(平均粒径<1μm)を添加して
なる酸化物超伝導体材料をアセトン中に分散して作製さ
れた。このとき、酸化物超伝導体の総量に対して、Bi
2O3粉末の添加量をBiに換算して1wt%、5wt%
及び15wt%と変化させた。
【0012】次に、上述のようにして作製した電着溶液
中に、上記ミアンダ電極が設けられた基板1を浸漬し
た。ミアンダ電極側を負電位、対向電極側を正電位と
し、両電極間に100Vの電圧を約1分間印加した。そ
して、負電位としたミアンダ電極側にのみ選択的に膜を
堆積させた。この後、空気雰囲気中で900℃、3時間
の熱処理を行い上記堆積膜を焼結させた。これにより、
膜厚50μmのBi添加YB2Cu3O7-Xセラミックス
超伝導体膜を形成した。すなわち、ミアンダ形状で線幅
500μm、線長250mm、厚さ50μmの超電導磁
気抵抗素子2を基板1上に形成した。最後に、メタルマ
スクを用いて超電導磁気抵抗素子2に銀電極3を真空蒸
着法で形成し、超電導磁気センサ素子を完成した。
中に、上記ミアンダ電極が設けられた基板1を浸漬し
た。ミアンダ電極側を負電位、対向電極側を正電位と
し、両電極間に100Vの電圧を約1分間印加した。そ
して、負電位としたミアンダ電極側にのみ選択的に膜を
堆積させた。この後、空気雰囲気中で900℃、3時間
の熱処理を行い上記堆積膜を焼結させた。これにより、
膜厚50μmのBi添加YB2Cu3O7-Xセラミックス
超伝導体膜を形成した。すなわち、ミアンダ形状で線幅
500μm、線長250mm、厚さ50μmの超電導磁
気抵抗素子2を基板1上に形成した。最後に、メタルマ
スクを用いて超電導磁気抵抗素子2に銀電極3を真空蒸
着法で形成し、超電導磁気センサ素子を完成した。
【0013】この超電導磁気センサ素子の抵抗−温度特
性を測定した。その結果、Biの添加量にかかわらず、
全ての素子は86Kの温度で抵抗零を示した。しかしな
がら、零抵抗を示すより高い温度、すなわち86K以上
の温度における抵抗率は、Biの添加量の多いもの程大
きな値を示した。
性を測定した。その結果、Biの添加量にかかわらず、
全ての素子は86Kの温度で抵抗零を示した。しかしな
がら、零抵抗を示すより高い温度、すなわち86K以上
の温度における抵抗率は、Biの添加量の多いもの程大
きな値を示した。
【0014】図2は77Kにおける本発明の超電導磁気
センサ素子の抵抗−磁界特性を示す図である。この図か
ら明らかなように、超電導磁気センサ素子はBiの添加
量を増やすにつれて、Biを含まないものに比べ、同一
の磁界に対して1桁〜2桁大きな抵抗−磁界特性を示し
た。このような結果を得た原因としては、添加されたB
iがセラミックス超電導体の結晶粒界間の電気的な結び
付きを弱めたためであろうと考えられる。
センサ素子の抵抗−磁界特性を示す図である。この図か
ら明らかなように、超電導磁気センサ素子はBiの添加
量を増やすにつれて、Biを含まないものに比べ、同一
の磁界に対して1桁〜2桁大きな抵抗−磁界特性を示し
た。このような結果を得た原因としては、添加されたB
iがセラミックス超電導体の結晶粒界間の電気的な結び
付きを弱めたためであろうと考えられる。
【0015】なお、Biの代わりにPbを添加した場合
もほとんど同様の抵抗−温度特性を示した。さらに、P
bをPb2O3の形で添加する場合、酸化物超伝導体の総
量に対して、Pb2O3粉末の添加量をPbに換算して1
wt%、5wt%及び15wt%に変化させたところ、
図2に示すBiの場合とほとんど同様の抵抗−磁界特性
を示した。又、これらの超電導磁気センサ素子につい
て、素子の雑音特性を測定したが、何も添加しない場合
とBiあるいはPbを添加した場合とで変化が見られな
かった。その結果、本発明の超電導磁気センサ素子は、
磁気検出感度として10-8ガウス/(Hz)1/2レベル
の値を得た。
もほとんど同様の抵抗−温度特性を示した。さらに、P
bをPb2O3の形で添加する場合、酸化物超伝導体の総
量に対して、Pb2O3粉末の添加量をPbに換算して1
wt%、5wt%及び15wt%に変化させたところ、
図2に示すBiの場合とほとんど同様の抵抗−磁界特性
を示した。又、これらの超電導磁気センサ素子につい
て、素子の雑音特性を測定したが、何も添加しない場合
とBiあるいはPbを添加した場合とで変化が見られな
かった。その結果、本発明の超電導磁気センサ素子は、
磁気検出感度として10-8ガウス/(Hz)1/2レベル
の値を得た。
【0016】磁気検出感度の測定は、交流磁界変調法を
用いて行った。すなわち、本発明の超電導磁気センサ素
子(図1)の近傍にソレノイドコイルを設け、素子に交
流磁界をバイアスしておき、変調された出力電圧信号を
差動増幅器に通した後、ロックインアンプで検出するこ
とによって測定した。
用いて行った。すなわち、本発明の超電導磁気センサ素
子(図1)の近傍にソレノイドコイルを設け、素子に交
流磁界をバイアスしておき、変調された出力電圧信号を
差動増幅器に通した後、ロックインアンプで検出するこ
とによって測定した。
【0017】この様に、超電導磁気抵抗素子を構成する
セラミックス超電導体に、BiまたはPbを添加するこ
とによりその結晶粒界間の電気的結合を弱め、その結
果、10-8ガウス/(Hz)1/2レベルの磁界検出感度
を有する超電導磁気センサ素子を得ることが出来た。し
かも、外部回路を付加するなどの複雑な構成をとること
無く、極めて簡便な方法で実現することが出来た。
セラミックス超電導体に、BiまたはPbを添加するこ
とによりその結晶粒界間の電気的結合を弱め、その結
果、10-8ガウス/(Hz)1/2レベルの磁界検出感度
を有する超電導磁気センサ素子を得ることが出来た。し
かも、外部回路を付加するなどの複雑な構成をとること
無く、極めて簡便な方法で実現することが出来た。
【0018】以上、図面に基づいて説明したように、セ
ラミックス超電導体にBiまたはPbを添加することに
より、外部磁界に対しより大きな抵抗値を示す超電導磁
気抵抗素子を得ることができ、その結果、磁気センサと
しての感度を大きく向上させることができる。
ラミックス超電導体にBiまたはPbを添加することに
より、外部磁界に対しより大きな抵抗値を示す超電導磁
気抵抗素子を得ることができ、その結果、磁気センサと
しての感度を大きく向上させることができる。
【0019】なお、今回は基板にYSZを用いたが、特
にこれに限定されるものではなく、MgO、LaAlO
3等、他のセラミックス基板を用いてもかまわない。
又、基板へのミアンダパターン形成に電着法を用いた
が、これに限られるものではなく、適宜変更することが
できる。例えば、スプレーパイロリシス法、スクリーン
印刷法等でも同様の性能を有する磁気センサ素子が得ら
れる。また電極には銀を用いたが、もちろんこれに限定
されるものではなく、金、白金、チタン、アルミ等他の
材料でも構わない。又、本実施形態では超電導体にYB
2Cu3O7-Xを使用した場合のみを記述したが、他のL
nBa2Cu3O7-X(但し、Ln;Nd、Pm、Sm、
Eu、Gd、Dy、Ho、Er、TmまたはYbのいず
れか1種、0≦X≦1)を使用しても同様の効果が生ず
る。これらの材料はYB2Cu3O7-Xと結晶構造、超電
導発現温度、その他の諸物性、電気的特性がほぼ等し
く、Bi又はPbを添加した場合、YB2Cu3O7-Xに
添加した場合と同様の磁電変換率の向上を示す。
にこれに限定されるものではなく、MgO、LaAlO
3等、他のセラミックス基板を用いてもかまわない。
又、基板へのミアンダパターン形成に電着法を用いた
が、これに限られるものではなく、適宜変更することが
できる。例えば、スプレーパイロリシス法、スクリーン
印刷法等でも同様の性能を有する磁気センサ素子が得ら
れる。また電極には銀を用いたが、もちろんこれに限定
されるものではなく、金、白金、チタン、アルミ等他の
材料でも構わない。又、本実施形態では超電導体にYB
2Cu3O7-Xを使用した場合のみを記述したが、他のL
nBa2Cu3O7-X(但し、Ln;Nd、Pm、Sm、
Eu、Gd、Dy、Ho、Er、TmまたはYbのいず
れか1種、0≦X≦1)を使用しても同様の効果が生ず
る。これらの材料はYB2Cu3O7-Xと結晶構造、超電
導発現温度、その他の諸物性、電気的特性がほぼ等し
く、Bi又はPbを添加した場合、YB2Cu3O7-Xに
添加した場合と同様の磁電変換率の向上を示す。
【0020】
【発明の効果】本発明の超電導磁気センサ素子によれ
ば、BiまたはPbをセラミックス超電導体に添加する
ことにより、従来の無添加超伝導体に比べて2桁大きな
磁気抵抗値を得ることができる。すなわち、従来より2
桁大きな磁電変換率を有する超伝導磁気センサ素子を実
現することができる。
ば、BiまたはPbをセラミックス超電導体に添加する
ことにより、従来の無添加超伝導体に比べて2桁大きな
磁気抵抗値を得ることができる。すなわち、従来より2
桁大きな磁電変換率を有する超伝導磁気センサ素子を実
現することができる。
【図1】本発明にかかる超電導磁気センサ素子の一実施
形態を示す概略構成図である。
形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の超電導磁気センサ素子の抵抗−磁界特
性を示す図である。
性を示す図である。
1 基板 2 超電導磁気抵抗素子 3 銀電極
Claims (2)
- 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された超伝導磁
気抵抗素子とからなる超電導磁気センサ素子において、
前記超伝導磁気抵抗素子は、LnBa2Cu3O7-X(但
し、Ln:Y、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Dy、
Ho、Er、TmまたはYbのいずれか1種、0≦X≦
1)にBiまたはPbを添加した酸化物超伝導体から形
成されたセラミックス超伝導体からなることを特徴とす
る超電導磁気センサ素子。 - 【請求項2】 前記BiまたはPbの添加量は、前記酸
化物超電導体の総量に対して0〜15wt%であること
を特徴とする請求項1記載の超電導磁気センサ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7172357A JPH0923027A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 超電導磁気センサ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7172357A JPH0923027A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 超電導磁気センサ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0923027A true JPH0923027A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15940412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7172357A Pending JPH0923027A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 超電導磁気センサ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0923027A (ja) |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP7172357A patent/JPH0923027A/ja active Pending
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