JPH09228916A - エアアシスト電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

エアアシスト電磁式燃料噴射弁

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JPH09228916A
JPH09228916A JP6016396A JP6016396A JPH09228916A JP H09228916 A JPH09228916 A JP H09228916A JP 6016396 A JP6016396 A JP 6016396A JP 6016396 A JP6016396 A JP 6016396A JP H09228916 A JPH09228916 A JP H09228916A
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cap
air
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groove
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Tomoyasu Yano
智康 谷野
Manabu Shoji
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KEEHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 微粒化された燃料フォームの最適化を図ると
共に製造コストの安価なエアアシスト電磁式燃料噴射弁
を提供する。 【解決手段】 バルブシート9には、先端9Fから後端
9C側に向けて外周直径Cが漸次増加する円錐突部9G
を形成する。キャップ12には、円錐凹部12Aと、先
端12Bから先端12Bに向け開口する開放孔12D
と、後端12Eから後端12Fに向けて開口するバルブ
シートの挿入孔12Gと、後端12Eから後端12F側
の外周12Hに向けて開口するスリット溝12Jを備え
る。更に円錐凹部には、同部の傾斜に沿い、その先端が
開放孔12Dに連なり、後端がスリット溝に連なる傾斜
溝12Kが穿設される。キャップをバルブシートに嵌合
し、円錐突部と傾斜溝を含むキャップの円錐凹部とによ
り空気溝20を形成する。空気溝は先端が開放孔に連な
り、後端がスリット溝に連なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の内燃機関用
の燃料噴射装置に用いられる電磁式燃料噴射弁に関し、
そのうち特に電磁式燃料噴射弁の噴孔より噴射される燃
料に向けて空気を吹きつけ、燃料の微粒化を図ったエア
アシスト電磁式燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】エアアシスト電磁式燃料噴射弁の従来の
第1技術は実開平5−47425号公報に示される。こ
れは、バルブシートの外周にインナーキャップが配置さ
れ、更にインナーキャップの外周にアウターキャップが
配置され、アウターキャップに空気導入用のスロットと
このスロットに連なる空気通過用溝を設けたものであ
る。
【0003】又、エアアシスト電磁式燃料噴射弁の従来
の第2技術は実開昭54−169620号公報に示され
る。これは、バルブシートの外周及びバルブシートの先
端部に有底カップ状のキャップを嵌合配置したもので、
このキャップの側壁に取入孔を穿設し、キャップの内底
部に噴出孔を穿設し、この取入孔と噴出孔とを、側壁に
沿って垂直方向に穿設される溝と、内底部に沿って水平
方向に穿設される溝とによって連絡したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の第1技術による
と、バルブシートの噴孔より噴出される燃料に対して、
比較的離れた位置において斜め方向から空気を吹きつけ
ることができるので、燃料の良好な微粒化を達成できる
とともに噴出される燃料フォームを適正な楕円形状とす
ることができ、吸気弁及び吸気管に向けて良好に燃料を
供給できる。然しながら、空気通過用溝をインナーキャ
ップとアウターキャップとによって形成したことによ
り、部品点数、組みつけ工数が増加し、燃料噴射弁の製
造コストを低減することができない。又、バルブシート
の側方が大径化されて好ましくない。
【0005】一方、従来の第2技術によると、空気を供
給する溝は、バルブシートと単一のキャップによって形
成されることから燃料噴射弁の製造コストを低減するこ
とはできる。然しながら、バルブシートの噴孔より噴出
される燃料に対して空気は溝を介して直角方向より吹き
つけられる。これは、バルブシートの噴孔がバルブシー
トの底部に直交して垂直方向に穿設され、キャップの噴
出孔に開口する溝がバルブシートの底部に沿って水平方
向に形成されるからである。以上によると、バルブシー
トの噴孔から噴出される燃料の噴出方向に対して直角方
向から空気が吹きつけられ、且つその空気の吹きつけ位
置が噴孔の出口直後の部分において行なわれる、ことか
ら燃料フォームはおおきく広がり、吸気弁に向けて燃料
を効果的に指向して供給できない、あるいは吸気管の内
壁への燃料付着が多くなる、ことにより機関性能へ悪影
響を及ぼす。例えば付着燃料の応答遅れによる機関加速
運転時における混合気の希薄化現象、あるいは機関減速
運転時における混合気の過濃化現象である。
【0006】本発明は、かかる不具合に鑑みなされたも
ので、噴孔から噴出されて機関に向かう燃料の、燃料フ
ォームを最適に制御でき、且つ製造コストの安価なエア
アシスト電磁式燃料噴射弁を提供することを主目的とす
る。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明になるエアアシスト
電磁式燃料噴射弁は、前記目的達成の為に、ハウジング
内に配置された電磁コイルへの通電によって可動コアが
駆動され、可動コアと一体的に移動する弁部によりハウ
ジングの先端部に配置されたバルブシートの弁座孔を開
閉制御し、弁座孔の下流側にある噴孔より燃料を噴射す
る電磁式燃料噴射弁において、バルブシートの外周に、
先端から後端側に向けてその外周直径が漸次増加する円
錐突部を形成し、一方、バルブシートの外周に配置され
るキャップには、バルブシートの円錐突部に当接する円
錐凹部と、円錐凹部の先端からキャップの先端に向かっ
て開口する開放孔と、円錐凹部の後端からキャップの後
端に向かって開口する挿入孔と、円錐凹部の後端側から
キャップの後端側の外周に向かって開口するスリット溝
と、を備えるとともに円錐凹部には、円錐凹部の傾斜に
略沿い、その先端が開放孔に連なり、後端がスリット溝
に連なる傾斜溝を穿設し、前記キャップをバルブシート
に嵌合することにより、バルブシートの円錐突部とキャ
ップの傾斜溝を含む円錐凹部とにより、先端が開放孔に
連なり後端がスリット溝に連なる空気溝を形成したこと
を第1の特徴とする。
【0008】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、空
気溝の溝長手方向軸線とニードル弁の長手方向軸線との
交差角度を40度以下としたことを第2の特徴とする。
【0009】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、キ
ャップの先端に、更に先端側に向けて複数の位置決めボ
スを突起して形成したことを第3の特徴とする。
【0010】
【作用】第1の特徴によると、空気溝は、バルブシート
の円錐突部とキャップの傾斜溝を含む円錐凹部によって
形成されたので単一のキャップが用意されればよい。
又、バルブシートの噴孔から噴出される燃料に対し、噴
孔より比較的離れた位置において斜め方向から空気が吹
きつけられるので、噴出される燃料フォームを適正な楕
円形状とすることができ、機関性能を向上できる。
【0011】又、第2の特徴によると、噴孔より噴出さ
れる燃料に対するアシストエアの突入角度を40度以下
としたことにより、燃料フォームの楕円比率を略1.9
以下とすることができ、これによって吸気弁に対する良
好な燃料の指向性が得られるとともに吸気管壁への燃料
付着が抑止され、追従性の優れた良好な機関性能を得る
ことができる。
【0012】又、第3の特徴によると、キャップの位置
決めボスに対して、エアアシスト電磁式燃料噴射弁に設
けた位置決め部を一定位置状態に配置して形成できる。
これによると、エアアシスト電磁式燃料噴射弁に対し
て、常に一定位置に空気溝を形成することができ、エア
アシスト電磁式燃料噴射弁の位置決め部が吸気管の一定
位置に取着されると、バルブシートの噴孔から噴出され
る燃料フォームを常に機関(吸気管)の定められた一定
位置に向けて供給できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明になるエアアシスト電磁式燃料
噴射弁の一実施例を図により説明する。図1はエアアシ
スト電磁式燃料噴射弁の縦断面図、図2は図1における
バルブシート部分の要部拡大縦断面図、図3は図1のX
−X線におけるバルブシート部分の要部拡大縦断面図、
図4は、図1のY−Y線における拡大横断面図、図5
は、図1の拡大下部平面図、である。尚、説明を容易に
する為に先端とは、図において下方をいい、後端とは図
において上方をいう。1は後端B側に底部1Aを有し、
先端1Bが開口する磁性材料によって有底筒状に形成さ
れたハウジングであり、底部1Aの中心から固定コアと
しての第1筒部1Cが先端A側に向かって突出するとと
もに底部1Aの中心から流路部材としての第2筒部1D
が後端B側に向かって突出する。第2筒部1Dの後端1
Eから第1筒部1Cの先端1Fに向けて流路1Gが貫通
して穿設される。第1筒部1C内の流路1Gにはインナ
ーカラー2が挿入配置され、第2筒部1D内の流路1G
には、ストレーナ3が配置される。流路1Gにあっては
先端A側にインナーカラー2が配置され、後端B側にス
トレーナ3が配置される。
【0014】4は、絶縁材料によって形成されたコイル
ボビンであり、その周囲に電磁コイル5が巻回され、そ
の後端の鍔部より後端B側に向かってコイル5に接続さ
れたターミナル6が突出する。7は磁性材料によって形
成され、磁極片をなすドーナツ状のセットカラーであ
る。8は、後述するニードル弁の小径部に挿入されるバ
ルブストッパーであり、外周から中心に向かって前記小
径部の直径よりやや大径を有する長溝8Aが穿設され
る。
【0015】9はバルブシートであり、その内方の先端
側には、弁座孔9Aが形成されるとともに弁座孔9Aよ
り更に先端A側に向けて噴孔9Bが形成され、この噴孔
9Bは先端9Fに開口する拡大孔に開口する。一方、弁
座孔9Aよりバルブシート9の後端9Cに向けてガイド
孔9Dが形成される。これら、ガイド孔9D、弁座孔9
A、噴孔9B及び拡大孔は、同心に形成される。そし
て、このバルブシート9の外周9Eには、その先端9F
から後端9C側に向けて、その外周直径Cが漸次減少す
る円錐突部9Gが形成される。尚、バルブシート9の後
端9C部分の外周は拡大された鍔部をなす。
【0016】10はバルブシート9内に移動自在に配置
されるニードル弁である。ニードル弁10は以下よりな
る。ニードル弁10は、弁座孔9Aを開閉する弁部10
Aと、弁部10Aから先端A側に向かって突出して噴孔
9B内に挿入され、噴孔9Bとともに計量間隙を形成す
るピントル部10Bと、弁部10Aより後端B側にあっ
て、ガイド孔9Dの横断面と同一形状をなすとともに外
周に複数の切欠き面が形成され、ガイド孔9D内に摺動
自在に配置されるガイド部10Cと、ガイド部10Cよ
り後端B側に形成される係止鍔部10Dと、後端に形成
される嵌合突部10Eと、更に嵌合突部10Eと係止鍔
部10Dとの間に形成される小径部10Fと、より形成
される。
【0017】そして、前記ニードル弁10の後端に形成
される嵌合突部10Eには、円柱状をなす可動コア11
が一体的に嵌合配置される。
【0018】12は、バルブシート9の円錐突部9Gを
含む外周9Eに当接して配置されるキャップであり、以
下よりなる。12Aはバルブシート9の円錐突部9Gに
当接するよう凹設された円錐凹部であり、この円錐凹部
12Aの先端12Bからキャップ12の先端12Cに向
かって開放孔12Dが開口して穿設される。円錐凹部1
2Aの後端12Eからキャップ12の後端12Fに向け
てバルブシート9の外周9Eに当接する挿入孔12Gが
開口して穿設される。この円錐凹部12A、挿入孔12
Gは図3によく示される。
【0019】又、円錐凹部12Aの後端12E側からキ
ャップ12の後端12F側の外周12Hに向かって縦長
のスリット溝12Jが穿設される。このスリット溝12
Jは、キャップ12の後端12F側の外周12Hと、円
錐凹部12Aの後端12E及び挿入孔12Gに開口す
る。
【0020】更に円錐凹部12Aには、その後端12E
から先端12Bに向けて、円錐凹部12Aの傾斜に略沿
った傾斜溝12Kに穿設される。この傾斜溝12Kは、
その先端が開放孔12Dに連なって開口し、後端がスリ
ット溝12Jに連なって開口する。前記スリット溝12
Jと、傾斜溝12Kとは、キャップ12の長手方向軸線
をはさんで対向して2個穿設される。このスリット溝1
2J及び傾斜溝12Kは、図2によく示される。
【0021】そしてエアアシスト電磁式燃料噴射弁は以
下の如く組みつけられる。ハウジング1の先端1Bの開
口から底部1Aに向けてコイルボビン4を挿入配置し、
このときターミナル6は、底部1Aに穿設せる孔を介し
て後端B側に突出する。次いで、コイルボビン4の先端
にセットカラー7を配置する。一方、バルブシート9の
ガイド孔9D内にはニードル弁10のガイド孔10Cが
摺動自在に配置され可動コア11と係止鍔部10Dとの
間の小径部10Fに向けてバルブストッパー8の長溝8
Aが挿入配置される。このようにニードル弁10を備え
たバルブシート9がセットカラー7の先端上に配置され
る。このとき可動コア11の後端とインナーカラー2の
先端との間には、スプリング13が縮設される。又、可
動コア11の後端は第1筒部1Cの先端1Fに対向して
配置され、係止鍔部10Dの後端は、バルブストッパー
8の先端に対向して配置される。
【0022】次いで、バルブシート9の外周9Eにキャ
ップ12を配置する。以上によると、ハウジング1内の
中間部に設けた係止段部1J上に、セットカラー7、バ
ルブストッパー8、バルブシート9、キャップ12が積
層されて配置されたもので、かかる状態においてハウジ
ング1の先端1Bをキャップ12上に向けて内方へカシ
メることによってその組みつけが完了する。尚、コイル
5への非通電時において、可動コア11の後端と第1筒
部1Cの先端1Fとの間、及び係止鍔部10Dの後端と
バルブストッパー8の先端との間には微少なる間隙(作
動ストロークに相当する)が存在するが図示されていな
い。
【0023】以上によってエアアシスト電磁式燃料噴射
弁が形成されるが、本発明にあっては、バルブシート9
とキャップ12とによって形成される空気溝に特徴を有
する。
【0024】以下に詳述する。バルブシート9の外周9
Eにキャップ12が嵌合されることによると、キャップ
12の挿入孔12Gがバルブシート9の円筒状の外周9
Eに当接し、キャップ12の円錐凹部12Aがバルブシ
ート9の円錐突部9Gに当接する。以上によると、キャ
ップ12の円錐凹部12Aに沿って穿設された傾斜溝1
2Kの円錐凹部12A側への開口はバルブシート9の円
錐突部9Gによって閉塞され、円錐凹部12Aの傾斜に
略沿った傾斜する空気溝20が形成される。そして、こ
の空気溝20の先端は、キャップ12の先端12Cに開
口する開放孔12D内に連なって開口し、一方その後端
はスリット溝12Jに連なって開口する。尚、挿入孔1
2Gに開口するスリット溝12Jはバルブシート9の外
周9Eによって閉塞される。この空気溝20は図2、図
4によく示される。
【0025】次にその作用について説明する。電磁コイ
ル5に通電されると、可動コア11はスプリング13の
バネ力に抗して第1筒部1Cの先端1Fに向けて吸引さ
れ、ニードル弁10の係止鍔部10Dの後端がバルブス
トッパー8の先端に当接する迄移動し、これによってニ
ードル弁10の弁部10Aがバルブシート9の弁座孔9
Aを開放する。これによると、流路1G内へ図示せぬ燃
料ポンプによって給送される燃料は、可動コア11、小
径部10F、係止鍔部10D、ガイド部10Cの外周を
通って弁座孔9Aに達する。弁座孔9Aに流入する燃料
は、ピントル部10Bと噴孔9Bによって形成される燃
料間隙によって計量され、噴孔9Bから拡大孔を介して
キャップ12の開放孔12D内へ噴出される。
【0026】一方、前記燃料の噴出に合わせ、キャップ
12のスリット溝12Jには、空気が供給される。この
空気は、スリット溝12Jから空気溝20内を流下し、
空気溝20の先端からキャップ12の開放孔12D内へ
流出する。
【0027】以上によると、噴孔9Bからキャップ12
の開放孔12D内へ噴出される燃料に対し、空気溝20
を介して空気を斜め方向から供給し、燃料に対して定め
られた斜め方向位置であって且つ噴孔9Bから比較的に
離れた位置において空気を衝突させたので、燃料を効果
的に微粒化できるとともに適正な燃料フォームとするこ
とができる。
【0028】そして本発明にあっては、特にバルブシー
ト9の先端部分に形成した円錐突部9Gと、キャップ1
2の円錐凹部12Aに穿設した傾斜溝12Kとによって
円錐凹部12Aの傾斜に略沿った斜め方向の空気溝20
を形成したので、単一のキャップ12が用意され、該キ
ャップがバルブシート9の外周に嵌合配置されればよい
もので、これによると部品点数の削減と組みつけ工数の
削減が可能となったもので、その製造コストの低減を図
ることができたものである。
【0029】ここで、一般的に実用に供される機関、1
気筒当りの気筒容積100〜700cm3 であって吸気弁
を2個有するものにおいて、電磁式燃料噴射弁から噴出
される燃料フォーム角度Eは、機関の吸気弁に対し燃料
が効果的に指向すること、及び吸気管の内壁にできるだ
け燃料が付着しないこと、を考慮して10度〜30度と
なるよう設定される。(燃料フォーム角度Eは図6に示
される)
【0030】一方、電磁式燃料噴射弁から噴出される燃
料に対して空気を供給して衝突させるエアアシスト電磁
式燃料噴射弁において、燃料に対して空気が衝突するこ
とによって、燃料と空気との衝突点において、燃料フォ
ームは楕円形状となる。(楕円形状は図7に示される)
そして、前述した如く燃料の吸気弁に対する指向性及び
吸気管の内壁への非付着性を考慮した際、燃料と空気と
の衝突点Pにおける効果的な燃料フォームの楕円形状
は、空気が衝突する方向Fとそれに直交する方向Gにお
ける燃料フォームの楕円比率(dG/dF)は、テスト
の結果1.9以下とすることが好ましいことが判明し
た。
【0031】そして、本発明のエアアシスト電磁式燃料
噴射弁において、燃料と空気との衝突点Pにおける燃料
フォームの楕円比率(dG/dF)は、空気溝20(傾
斜溝12Kである)の溝長手方向軸線L−Lと、ニード
ル弁10の長手方向軸線X−Xとの交差角J、いいかえ
ると、ニードル弁10の長手方向軸線X−Xに対する空
気溝20の溝長手方向軸線L−Lの突入角度Jによって
変化するもので、本発明におけるエアアシスト電磁式燃
料噴射弁において、アシストエアの突入角度Jと燃料フ
ォームの楕円比率(dG/dF)との関係が図8に示さ
れる。
【0032】図8によれば、効果的な燃料フォームの楕
円比率(dG/dF)であるところの1.9以下を得る
にはアシストエアの突入角度Jを40度以下に設定しな
ければならないことが理解される。
【0033】すなわち、前記アシストエアの突入角度J
を40度以下に設定する為には、空気溝20の溝長手方
向軸線L−Lとニードル弁10の長手方向軸線X−Xと
の交差角度Jを40度以下にすることによって達成され
るもので、これによって吸気弁に対して燃料を良好に指
向させることができ、更には吸気管の内壁に対して燃料
が付着することが抑止され、良好な機関運転性能を得る
ことができる。
【0034】又、本発明によれば、キャップ12の先端
12C上に、更に先端Aに向けて複数(本実施例におい
ては2個)の位置決めボス12Lを突起して設けた。そ
して、キャップ12を含む他の構成部品がエアアシスト
電磁式燃料噴射弁内に装着されて固定された状態におい
て、キャップ12の位置決めボス12Lを基準にしてタ
ーミナル6の外周を含むハウジング1の中間部外周をア
ウトモールドしてカプラー30を形成し、このカプラー
30には図示されぬ位置決め部が一体形成される。(こ
の位置決め部は図示されていない)以上によると、カプ
ラー30の位置決め部とキャップ12の位置決めボス1
2Lとは一定の位置状態に配置されることになる。
【0035】そして、このエアアシスト電磁式燃料噴射
弁は、カプラー30の位置決め部を基準にして、予め定
められた機関(例えば吸気管、燃料分配管)の一定位置
に装着されるもので、これによると、空気溝20を含む
キャップ12もまた機関の一定位置に配置されることに
なる。従ってキャップ12に形成される空気溝20から
加えられる空気によって形成される楕円形状をなす燃料
フォームは、機関の定められた位置及び方向に対して正
確に供給される。
【0036】
【発明の効果】以上の如く、本発明になるエアアシスト
電磁式燃料噴射弁は、バルブシートの先端に形成せる円
錐突部と、バルブシートの外周に当接して配置したキャ
ップの円錐凹部に凹設した傾斜溝とにより、ニードル弁
の長手方向軸線に対して交差する空気溝を形成したの
で、燃料の微粒化を達成できるとともに吸気弁に対する
燃料の指向性の向上と、吸気管の内壁への燃料付着が抑
止され、そのうち特に空気溝がバルブシートの外周とそ
れに嵌合配置される単一のキャップとによって構成され
るので部品点数の削減と組みつけ工数の削減ができ、エ
アアシスト電磁式燃料噴射弁の製造コストを効果的に低
減できたものである。
【0037】空気溝の長手方向軸線とニードル弁の長手
方向軸線との交差角度を40度以下に形成したことによ
ると、噴孔から噴出される燃料と空気溝から加えられる
空気との衝突点における燃料フォームの楕円比率を1.
9以下とすることができたもので、特に吸気弁を2個備
えた機関における吸気弁に対する燃料の指向性を向上で
きるとともに吸気管の内壁への燃料の付着性を改善で
き、機関の運転性の向上を達成できた。
【0038】又、キャップの先端に位置決めボスを形成
したことによると、エアアシスト電磁式燃料噴射弁の基
準位置に対して、キャップによって形成される空気溝を
一定位置に形成することができ、エアアシスト電磁式燃
料噴射弁の基準位置に応じて機関の一定位置に取着され
ると、エアアシスト電磁式燃料噴射弁より噴出される楕
円形状をなす燃料フォームは予め定められた位置に対し
て正確に燃料を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるエアアシスト電磁式燃料噴射弁の
一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1におけるバルブシート部分の要部拡大縦断
面図。
【図3】図1のX−X線におけるバルブシート部分の要
部拡大縦断面図。
【図4】図1のY−Y線における拡大横断面図。
【図5】図1の拡大下部平面図。
【図6】噴孔より噴出される燃料と空気溝から加えられ
る空気との流れを示す説明図。
【図7】燃料と空気との衝突点における燃料フォーム。
【図8】燃料フォームの楕円比率とアシストエアの突入
角度との関係を示す線図。
【符号の説明】
9 バルブシート 9C バルブシートの後端 9E バルブシートの外周 9F バルブシートの先端 9G 円錐突部 10 ニードル弁 12 キャップ 12A 円錐凹部 12D 開放孔 12G 挿入孔 12J スリット溝 12K 傾斜溝 12L 位置決めボス 20 空気溝 J 空気溝の溝長手方向軸線とニードル弁の長
手方向軸線との交差角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に配置された電磁コイルへ
    の通電によって可動コアが駆動され、可動コアと一体的
    に移動する弁部によりハウジングの先端部に配置された
    バルブシートの弁座孔を開閉制御し、弁座孔の下流側に
    ある噴孔より燃料を噴射する電磁式燃料噴射弁におい
    て、バルブシート9の外周9Eに、先端9Fから後端9
    C側に向けてその外周直径Cが漸次増加する円錐突部9
    Gを形成し、一方、バルブシート9の外周9Eに配置さ
    れるキャップ12には、バルブシート9の円錐突部9G
    に当接する円錐凹部12Aと、円錐凹部12Aの先端1
    2Bからキャップ12の先端12Cに向かって開口する
    開放孔12Dと、円錐凹部12Aの後端12Eからキャ
    ップ12の後端12Fに向かって開口する挿入孔12G
    と、円錐凹部12Aの後端12E側からキャップ12の
    後端12F側の外周12Hに向かって開口するスリット
    溝12Jと、を備えるとともに円錐凹部12Aには、円
    錐凹部12Aの傾斜に略沿い、その先端が開放孔12D
    に連なり、後端がスリット溝12Jに連なる傾斜溝12
    Kを穿設し、前記キャップをバルブシート9に嵌合する
    ことにより、バルブシート9の円錐突部9Gとキャップ
    12の傾斜溝12Kを含む円錐凹部12Aとにより、先
    端が開放孔12Dに連なり後端がスリット溝12Jに連
    なる空気溝20を形成したことを特徴とするエアアシス
    ト電磁式燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記、空気溝20の溝長手方向軸線L−
    Lとニードル弁10の長手方向軸線X−Xとの交差角度
    Jを40度以下としたことを特徴とする請求項1記載の
    エアアシスト電磁式燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記キャップの先端12Cに、更に先端
    A側に向けて複数の位置決めボス12Lを突起して形成
    したことを特徴とする請求項1記載のエアアシスト電磁
    式燃料噴射弁。
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